JP2020164594A - 光学材料用光硬化性組成物、光学材料及びレンズ - Google Patents

光学材料用光硬化性組成物、光学材料及びレンズ Download PDF

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Abstract

【課題】良好な屈折率を有する、光造形に適した光学材料用光硬化性組成物、このような光硬化性組成物により得られる光学材料及びレンズを提供する【解決手段】光硬化性組成物であって、1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり重量平均分子量が300以上580以下である(メタ)アクリルモノマー(X)と、1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり、重量平均分子量が140以上350以下である(メタ)アクリルモノマー(D)、並びに、光重合開始剤を含有し、前記(メタ)アクリルモノマー(X)と前記(メタ)アクリルモノマー(D)の少なくともいずれか一方が芳香環を有する、光学材料用光硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、光学材料用光硬化性組成物、光学材料及びレンズに関する。
従来、レンズ等の光学材料としては、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等が使用されており、これらの樹脂製のレンズは、主に原料のモノマーをモールド内に注入して重合することによって製造されている。
一方、近年、様々な樹脂成形分野において3Dプリンタ等により光造形技術が着目されており、レンズを光造形する方法も考えられている。(例えば、特許文献1)
特開2016−24456号公報
光造形法でレンズを成形することによって、簡便にレンズを製造することができるが、レンズとしては使用するには適切な屈折率が必要である。例えば、高い屈折率の材料を用いることによって、厚みが薄いレンズであっても高い屈折率を得ることができる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、良好な屈折率を有する、光造形に適した光学材料用光硬化性組成物、前記光学材料用光硬化性組成物により得られる光学材料及びレンズを提供することである。
本発明者等は、鋭意検討した結果、特定のモノマー種の組み合わせを含有し、分子量が特定の範囲内である光学材料用光硬化性組成物が、光硬化後において、屈折率が優れることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、前記課題を解決するための具体的手段は以下のとおりである。
<1> 光硬化性組成物であって、1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり重量平均分子量が300以上580以下である(メタ)アクリルモノマー(X)と、1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり、重量平均分子量が140以上350以下である(メタ)アクリルモノマー(D)、並びに、光重合開始剤を含有し、(メタ)アクリルモノマー(X)と(メタ)アクリルモノマー(D)の少なくともいずれか一方が芳香環を有する、光学材料用光硬化性組成物。
<2> (メタ)アクリルモノマー(X)が、1分子中に2個以上の芳香環を有するジ(メタ)アクリルモノマーであり、(メタ)アクリルモノマー(D)が、1分子中に1個以上の芳香環を有する(メタ)アクリルモノマーである、<1>に記載の光学材料用光硬化性組成物。
<3> 組成物中のモノマー成分の全質量における芳香環の含有率が、0.0035mol/g以上である、<1>又は<2>に記載の光学材料用光硬化性組成物。
<4> (メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、1分子中にエーテル結合を有する<1>〜<3>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<5> (メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、1分子中に1個以上4個以下のエーテル結合を有する<1>〜<4>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<6> (メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、下記一般式(x−1)で表される化合物である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。


〔一般式(x−1)中、R1x、R2xは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、R1x、R2xが互いに結合して炭素原子数5〜20の環状構造を有する2価の炭化水素基を形成してもよい。R11x、及びR12xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R3x及びR4xは、それぞれ独立に、直鎖又は分岐鎖の炭素原子数2〜4のアルキレン基を表す。mx及びnxは、それぞれ独立に、0〜4を表す。但し、1≦(mx+nx)≦4を満たす。〕
<7> アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、下記一般式(x−2)で表される化合物である<1>〜<6>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。


〔一般式(x−2)中、R5x、R6x、R7x、R8x、R11x、及びR12xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。mx及びnxは、それぞれ独立に、0〜4を表す。但し、1≦(mx+nx)≦4を満たす。〕
<8> (メタ)アクリルモノマー(D)を構成する(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、下記の一般式(d−1)で表される化合物である<1>〜<7>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。


〔一般式(d−1)中、R1dは水素原子又はメチル基を表す。R2dは、単結合、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。R3dは単結合、芳香環、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−O−(C=O)−)、又は−C−O−を表す。A1dは置換基を有していてもよい少なくとも1個のを表す。ndは、1〜2を表す。〕
<9> 一般式(d−1)において、A1dが2つの芳香環を有する基であるか、又は、R3dが−C−O−である、<8>に記載の光学材料用光硬化性組成物。
<10> アクリルモノマー(X)の含有量が、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、100質量部以上である<1>〜<9>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<11> アクリルモノマー(D)の含有量が、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、30質量部〜800質量部である請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
<12> 前記光重合開始剤が、アルキルフェノン系化合物及びアシルフォスフィンオキサイド系化合物から選ばれる少なくとも1種である<1>〜<11>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<13> 前記光重合開始剤の含有量が、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、1質量部〜50質量部である<1>〜<12>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<14> E型粘度計を用いて測定された、25℃、50rpmにおける粘度が、20mPa・s〜3000mPa・sである<1>〜<13>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<15> 光造形用である、<1>〜<14>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<16> レンズ用である、<1>〜<15>のいずれか1つに記載の光学材料用光硬化性組成物。
<17> <1>〜<16>に記載の光硬化性組成物の硬化物である光学材料
<18> <17>に記載の光学材料を含むレンズ。
本発明の一実施形態によれば、良好な屈折率を有する、光造形に適した光学材料用光硬化性組成物、このような光硬化性組成物により得られる光学材料及びレンズが提供される。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において「エーテル結合」とは、通常定義されるとおり、2つの炭化水素基間を酸素原子によって結ぶ結合(−O−で表される結合)を示す。従って、エステル結合(−C(=O)−O−)中の「−O−」は、「エーテル結合」には該当しない。
また、本明細書において、「(メタ)アクリルモノマー」は、アクリルモノマー及びメタクリルモノマーの両方を包含する概念である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの両方を包含する概念である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリロイルオキシ基」は、アクリロイルオキシ基及びメタクリロイルオキシ基の両方を包含する概念である。
[光学材料用光硬化性組成物]
本発明の光学材料用硬化性組成物(以下、単に「光硬化性組成物」とも称する。)は、
1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり重量平均分子量が300以上580以下である(メタ)アクリルモノマー(X)と、1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり、重量平均分子量が140以上350以下である(メタ)アクリルモノマー(D)、並びに、光重合開始剤を含有し、(メタ)アクリルモノマー(X)と(メタ)アクリルモノマー(D)の少なくともいずれか一方が芳香環を有する。
本発明の光硬化性組成物は、上記アクリルモノマー(X)と上記(メタ)アクリルモノマー(D)とを組み合わせて含み、少なくともいずれか一方が芳香環を有することにより、液体屈折率、及び光硬化後においても固体屈折率に優れる。さらに、本発明の光硬化性組成物は、光硬化後において曲げ強度及び曲げ弾性率も優れ、破壊靭性においても優れる。
従って、本発明の光硬化性組成物により光造形、光造形によって作製された光造形物、好ましくは、光学材料(即ち、レンズ等)も、液体屈折率、並びに光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率及び破壊靭性に優れる。
更に、本開示の光硬化性組成物は、光造形による光学材料(光造形物の好ましい形態の例、以下同じ。)の作製に適した粘度を有する。
本明細書中において、「(メタ)アクリルモノマー成分」とは、光硬化性組成物に含まれる(メタ)アクリルモノマー全体を指す。
「(メタ)アクリルモノマー成分」には、少なくとも(メタ)アクリルモノマー(X)及び(メタ)アクリルモノマー(D)が含まれる。
「(メタ)アクリルモノマー成分」には、(メタ)アクリルモノマー(X)又は(メタ)アクリルモノマー(D)以外の他の(メタ)アクリルモノマーが含まれていてもよい。
本明細書中において、「光硬化性組成物中のモノマー成分」は、(メタ)アクリルモノマー(X)及び(メタ)アクリルモノマー(D)、及び(メタ)アクリルモノマー(X)又は(メタ)アクリルモノマー(D)以外の他の(メタ)アクリルモノマーを含む、モノマー成分の合計を表す。
光硬化性組成物中のモノマー成分の全質量における芳香環の含有率は、各モノマーが有する芳香環の数と、各モノマーの分子量及び含有比率から算出することができる。
本開示の光硬化性組成物では、(メタ)アクリルモノマー(X)及び(メタ)アクリルモノマー(D)を含み、少なくとも一方が芳香環を有することにより、芳香環を有さない(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーのみを(メタ)アクリルモノマーとして含む場合と比較して、屈折率が向上する。
本開示の光硬化性組成物では、(メタ)アクリルモノマー(X)を含むことにより、(メタ)アクリルモノマー(X)に代えて、1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーを含む場合と比較して、光硬化後の曲げ強度及び曲げ弾性率が向上する。
また、(メタ)アクリルモノマー(X)の重量平均分子量の上限である580は、液体屈折率、及び光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率の観点から設けられた上限である。
なお、(メタ)アクリルモノマー(X)の重量平均分子量の下限である300は、破壊靭性の観点から設けられた下限であり、好ましくは400以上である。
更に、本開示の光硬化性組成物では、(メタ)アクリルモノマー(D)を含むことにより、光硬化後の破壊靭性が向上する。
(メタ)アクリルモノマー(D)の重量平均分子量の上限である350は、液体屈折率、及び光硬化後の固体屈折率、曲げ強度、曲げ弾性率観点から設けられた上限である。
(メタ)アクリルモノマー(D)の重量平均分子量の下限である140は、破壊靭性の観点から設けられた下限である。
本開示の光硬化性組成物は、得られる光学材料(特にレンズ)の実用性の観点から、以下の液体屈折率を満たすことが好ましく、光硬化後において、その硬化物が以下の固体屈折率を満たすことが好ましい。
即ち、本開示の光硬化性組成物は、JIS K0062に記載されている方法に準拠して液体屈折率を測定したときに、この液体屈折率が、1.520以上を満たすことが好ましく、1.540以上を満たすことより好ましく、1.560以上を満たすことが更に好ましい。
また、本開示の光硬化性組成物の硬化物は、ISO489(JIS K7142)に準拠し、23℃におけるナトリウムD線(589.3nm)を用いて固体屈折率を測定したときに、この固体屈折率が、1.550以上を満たすことが好ましく、1.580以上を満たすことがより好ましく、1.600以上を満たすことが更に好ましい。
液体屈折率及び固体屈折率の上限は特に設定されず、例えば、1.700以下であってよいが、液体屈折率及び固体屈折率は、曲げ強度及び曲げ弾性率、破壊靭性が実用的な範囲であれば高い方が好ましい。
本開示の光硬化性組成物は、得られる光学材料(特にレンズ)の実用性の観点から、光硬化後において、以下の曲げ強度(即ち、曲げ強さ)及び以下の曲げ弾性率を満たすことが好ましい。
即ち、本開示の光硬化性組成物は、80mm×10mm×厚さ4mmの大きさに造形して造形物とし、得られた造形物に対し5J/cmの条件で紫外線照射して光硬化させて光造形物(即ち、硬化物。以下同じ。)とし、得られた光造形物についてISO178(又はJIS K7171)に準拠して曲げ強度(曲げ強さ)を測定したときに、この曲げ強度(曲げ強さ)が、30MPa以上を満たすことが好ましく、50MPa以上を満たすことがより好ましい。
また、本開示の光硬化性組成物は、80mm×10mm×厚さ4mmの大きさに造形して造形物とし、得られた造形物に対し5J/cmの条件で紫外線照射して光硬化させて光造形物とし、得られた光造形物についてISO178(又はJIS K7171)に準拠して曲げ弾性率を測定したときに、この曲げ弾性率が、1000MPa以上を満たすことが好ましく、1500MPa以上を満たすことがより好ましい。
また、本明細書において、「破壊靱性」とは、曲げ試験による破壊靱性試験を行って求められた全破壊仕事(単位の例:J/cm)を意味する。
本開示の光硬化性組成物は、39mm×8mm×厚さ4mmの大きさに造形して造形物とし、得られた造形物に対し10J/cmの条件で紫外線照射して光硬化させて光造形物とし、ISO20795−1(又はJIS T6501)に準拠し、得られた光造形物にノッチ加工を施した上で押込み速度1.0±0.2mm/分の条件で曲げ試験による破壊靱性試験を行って全破壊仕事(J/m)を測定したときに、この全破壊仕事(J/m)が、100J/m以上を満たすことが好ましく、150J/m以上を満たすことがより好ましく、250J/m以上を満たすことが更に好ましい。
本開示の光硬化性組成物は、光学材料の光造形による作製に用いられる。
本開示において、光学材料としては、レンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基板、フィルタ、発光ダイオード等が挙げられる。中でも、レンズが好ましい。
本開示において、「光造形」は、3Dプリンタを用いた三次元造形方法のうちの1種である。
光造形の方式としては、SLA(Stereo Lithography Apparatus)方式、DLP(Digital Light Processing)方式、インクジェット方式などが挙げられる。
本開示の光硬化性組成物は、SLA方式又はDLP方式の光造形に特に好適である。
SLA方式としては、スポット状の紫外線レーザー光を光硬化性組成物に照射することにより立体造形物を得る方式が挙げられる。
SLA方式によって光学材料を作製する場合、例えば、本開示の光硬化性組成物を容器に貯留し、光硬化性組成物の液面に所望のパターンが得られるようにスポット状の紫外線レーザー光を選択的に照射して光硬化性組成物を硬化させ、所望の厚みの硬化層を造形テーブル上に形成し、次いで、造形テーブルを降下させ、硬化層の上に1層分の液状光硬化性組成物を供給し、同様に硬化させ、連続した硬化層を得る積層操作を繰り返せばよい。これにより、光学材料を作製することができる。
DLP方式としては、面状の光を光硬化性組成物に照射することにより立体造形物を得る方式が挙げられる。
DLP方式によって立体造形物を得る方法については、例えば、特許第5111880号公報及び特許第5235056号公報の記載を適宜参照することができる。
DLP方式によって光学材料を作製する場合、例えば、光源として高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプなどのレーザー光以外の光を発射するランプ、LEDなどを用い、光源と光硬化性組成物の造形面との間に、複数のデジタルマイクロミラーシャッターを面状に配置した面状描画マスクを配置し、前記面状描画マスクを介して光硬化性組成物の造形面に光を照射して所定の形状パターンを有する硬化層を順次積層させればよい。これにより、光学材料を作製することができる。
インクジェット方式としては、インクジェットノズルから光硬化性組成物の液滴を基材に連続的に吐出し、基材に付着した液滴に光を照射することにより立体造形物を得る方式が挙げられる。
インクジェット方式によって光学材料を作製する場合、例えば、インクジェットノズル及び光源を備えるヘッドを平面内で走査させつつ、インクジェットノズルから光硬化性組成物を基材に吐出し、かつ吐出された光硬化性組成物に光を照射して硬化層を形成し、これらの操作を繰り返して、硬化層を順次積層させればよい。これにより、光学材料を作製することができる。
本開示の光硬化性組成物は、光造形による光学材料の作製に対する適性の観点から、E型粘度計を用いて測定された、25℃、50rpmにおける粘度が、20mPa・s〜3000mPa・sであることが好ましい。前記粘度の下限は、50mPa・sであることがより好ましい。前記粘度の上限は、2000mPa・sであることがより好ましく、1500mPa・sであることがさらに好ましく、1200mPa・sであることが特に好ましい。
また、光造形の方式に応じて、本開示の光硬化性組成物の、25℃、50rpmにおける粘度を調整してもよい。
例えば、SLA方式により光学材料を作製する場合、前記粘度は、50mPa・s〜3000mPa・sであることが好ましく、50mPa・s〜2000mPa・sであることがより好ましく、50mPa・s〜1500mPa・sであることがさらに好ましく、50mPa・s〜1200mPa・sであることが特に好ましい。
例えば、DLP方式により光学材料を作製する場合、前記粘度は、50mPa・s〜500mPa・sであることが好ましく、50mPa・s〜250mPa・sであることがより好ましい。
例えば、インクジェット方式により光学材料を作製する場合、前記粘度は、20mPa・s〜500mPa・sであることが好ましく、20mPa・s〜100mPa・sであることが好ましい。
次に、本開示の光硬化性組成物の成分について説明する。
<(メタ)アクリルモノマー(X)>
本開示の光硬化性組成物における(メタ)アクリルモノマー成分は、(メタ)アクリルモノマー(X)を含む。
(メタ)アクリルモノマー(X)は、1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり、重量平均分子量が300以上580以下である。
本開示の光硬化性組成物において、(メタ)アクリルモノマー(X)は、屈折率に寄与し(特に芳香族を含む場合に)、光硬化後の曲げ強度及び曲げ弾性率向上にも寄与する。
(メタ)アクリルモノマー(D)が1分子中に1個以上の芳香環を有する場合には、(メタ)アクリルモノマー(X)は芳香環を有していなくてもよい。(メタ)アクリルモノマー(D)が芳香環を有していない場合には、(メタ)アクリルモノマー(X)は、1分子中に1個以上の芳香環を有する。
上記(メタ)アクリルモノマー(X)は、屈折率向上の観点、及びモノマーの結晶性が高くなりすぎる現象が抑制されて光硬化性組成物の粘度が低くなる観点で、1分子中に2個以上の芳香環を有することが好ましい。また、上記(メタ)アクリルモノマー(X)は、粘度を低減する観点で、4個以下の芳香環を有することが好ましい。
上記(メタ)アクリルモノマー(X)は、例えば、1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマーの1種のみからなるものであってもよいし、1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマー2種以上からなる混合物であってもよい。あるいは、1分子中に1個以上の芳香環を有する(メタ)アクリルモノマー(X)と、1分子中に芳香環を有さない(メタ)アクリルモノマー(X)との混合物であってもよいし、1分子中に1個以上の芳香環を有する(メタ)アクリルモノマー(X)2種以上からなる混合物であってもよい。
(メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種は、光硬化後の破壊靭性をより向上させる観点から、1分子中にエーテル結合を有することが好ましい。
詳細には、(メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が1分子中にエーテル結合を有することにより、分子運動の自由度が増し、光硬化後の硬化物に柔軟性が付与されることで靱性が向上し、その結果、上記硬化物の破壊靭性が向上する。
上記ジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種は、1分子中に1個以上4個以下のエーテル結合を有することがより好ましい。
上記ジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種において、1分子中のエーテル結合の数が4個以下であると、光硬化後の曲げ強度及び曲げ弾性率がより向上する。
1分子中のエーテル結合の数は、光硬化後の曲げ強度及び曲げ弾性率をより向上させる観点から、2個以上4個以下であることが更に好ましく、2個以上3個以下であることが特に好ましい。
上記ジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種は、光硬化性組成物の粘度低減、並びに、液体屈折率、光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率向上の観点から、下記一般式(x−1)で表される化合物であることが更に好ましい。
一般式(x−1)中、R1x、R2xは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、R1x、R2xが互いに結合して炭素原子数5〜20の環状構造を有する2価の炭化水素基を形成してもよい。R11x、及びR12xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R3x及びR4xは、それぞれ独立に、直鎖又は分岐鎖の炭素原子数2〜4のアルキレン基を表す。mx及びnxは、それぞれ独立に、0〜4を表す。但し、1≦(mx+nx)≦4を満たす。
一般式(x−1)中にR3xが複数存在する場合、複数のR3xは同一であっても異なっていてもよい。R4xについても同様である。
前記一般式(x−1)では、R1x及びR2xは、メチル基であることが好ましい。R1x及びR2xが互いに結合して炭素原子数5〜20の環状構造を有する2価の炭化水素基を形成する場合、該2価の炭化水素基は、1つ以上の芳香環を有することが好ましく、2つ以上の芳香環を有することがより好ましく、2の芳香環及び1つの脂肪族環を有することがさらに好ましく、2の芳香環及び1つの脂肪族環が縮環を形成していることがより一層好ましい。
また、R3x及びR4xは、それぞれ独立に、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、1−メチルエチレン基、1−エチルエチレン基又は2−メチルトリメチレン基であることが好ましく、エチレン基又は1−メチルエチレン基であることがより好ましい。
さらに、R3x及びR4xは、共にエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、1−メチルエチレン基又は2−メチルトリメチレン基であることが好ましく、共にエチレン基又は1−メチルエチレン基であることがより好ましい。
また、mx+nxは1〜4であるが、光硬化後の曲げ強度及び曲げ弾性率をより向上させる観点から、2〜3であることが特に好ましい。
(メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種は、光硬化性組成物の粘度低減、並びに、液体屈折率、光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率向上の観点から、下記一般式(x−2)で表される化合物であることが更に好ましい。

一般式(x−2)中、R5x、R6x、R7x、R8x、R11x、及びR12xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。mx及びnxは、それぞれ独立に、0〜4を表す。但し、1≦(mx+nx)≦4を満たす。
一般式(x−2)中にR5xが複数存在する場合、複数のR5xは、同一であっても異なっていてもよい。R6x、R7x、及びR8xの各々についても同様である。
一般式(x−2)において、R5x及びR6xのうちの一方がメチル基であって他方が水素原子であり、かつ、R7x及びR8xのうちの一方がメチル基であって他方が水素原子であることが好ましい。
一般式(x−2)において、特に好ましくは、R5x及びR8xが共にメチル基であって、R6x及びR7xが共に水素原子であることである。
また、mx+nxは1〜4であるが、光硬化後の曲げ強度及び曲げ弾性率をより向上させる観点から、2〜3であることが特に好ましい。
(メタ)アクリルモノマー(X)の芳香環を含む場合の具体例としては、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(EO=2mol、2.2mol、2.6mol、3mol、又は4mol)、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(PO=2mol、3mol、又は4mol)、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート(EO=2mol、2.2mol、2.3mol、2.6mol、3mol、又は4mol)、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等が挙げられる。
(メタ)アクリルモノマー(X)の芳香環を含まない場合の具体例としては、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2−カルバモイルオキシエチル)ジメタクリレート(UDMA)等が挙げられる。
本開示の光硬化性組成物において、(メタ)アクリルモノマー(X)の含有量は、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、組成物の粘度低減、並びに、液体屈折率、光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率向上の観点から、100質量部以上であることが好ましく、300質量部以上であることがより好ましく、400質量部以上であることが更に好ましく、500質量部以上であることが更に好ましく、550質量部以上であることが更に好ましい。
また、(メタ)アクリルモノマー(X)の含有量は、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、1000質量部未満であれば特に制限はないが、粘度を抑制する観点から、950質量部以下であることが好ましく、900質量部以下であることがより好ましく、800質量部以下であることが更に好ましい。
特に、(メタ)アクリルモノマー(X)が芳香環を含有する場合、その含有量が上記範囲内であることが好ましい。
<(メタ)アクリルモノマー(D)>
本開示の光硬化性組成物は、(メタ)アクリルモノマー(D)を含む。
(メタ)アクリルモノマー(D)は、1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり、重量平均分子量が140以上350以下である。
(メタ)アクリルモノマー(X)が1分子中に1個以上の芳香環を有する場合には、(メタ)アクリルモノマー(D)は芳香環を有していなくてもよい。(メタ)アクリルモノマー(X)が芳香環を有していない場合には、(メタ)アクリルモノマー(D)は、1分子中に1個以上の芳香環を有する。(メタ)アクリルモノマー(X)と(メタ)アクリルモノマー(D)が共に芳香環を有していてもよい。
(メタ)アクリルモノマー(D)は、1分子中に少なくとも1個の芳香環を有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であることが屈折率向上の観点から好ましい。(メタ)アクリルモノマー(D)1分子中に含まれる芳香環の数は、1個〜3個含まれることが好ましく、1個又は2個含まれることがさらに好ましい。1分子中に複数の芳香環が含まれる場合、芳香環の種類は同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
(メタ)アクリルモノマー成分が(メタ)アクリルモノマー(D)を含むことによって、屈折率が向上し(特に芳香環を含む場合に)、光硬化後の破壊靭性も向上する。
(メタ)アクリルモノマー(D)は、例えば、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーの1種のみからなるものであってもよいし、2種以上の1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーからなる混合物であってもよい。あるいは、芳香環を有する(メタ)アクリルモノマー(X)又は芳香環を有する(メタ)アクリルモノマー(D)とともに、1分子中に芳香環を有さない(メタ)アクリルモオマー(D)が含まれていてもよい。
(メタ)アクリルモノマー(D)は、エーテル結合又はエステル結合(アクリロイルオキシ基に含まれるものを除く)を1個又は2個有することが好ましい。
(メタ)アクリルモノマー(D)が芳香環を含む場合には、芳香環はアルキル基、アリール基、アルキルアリール基又はアリールオキシ基等の置換基を有していてもよい。
(メタ)アクリルモノマー(D)が芳香環を含む場合の具体例としては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、2−(o−フェニルフェノキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(1−ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート(EO=1mol)、等が挙げられる。
(メタ)アクリルモノマー(D)の芳香環を含まない場合の具体例としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロイルモルホリン、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルモノマー(D)を構成する(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種は、光硬化後の屈折率をより向上させる観点から、下記一般式(d−1)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(d−1)中、R1dは水素原子又はメチル基を表す。R2dは単結合、または直鎖もしくは分岐鎖の炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。R3dは単結合、エーテル結合(即ち、−O−)、エステル結合(即ち、−O−(C=O)−)、又は−C−O−を表す。R3dにおける「−C−O−」は、オキシフェニレン基を意味し、オキシフェニレン基中の酸素原子の一方の結合手が、A1dに結合し、オキシフェニレン基中のフェニレン基の一方の結合手がR2dに結合していることが好ましい。A1dは置換基を有していてもよい芳香環を表す。ndは、1〜2を表す。また、A1dの芳香環の置換基としてはアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、アリール基、アルキルアリール基、アリールオキシ基等が挙げられる。なお、一般式(d−1)で示される化合物は、主鎖中に酸素原子が連続して存在する構造、例えば、「−O−O−」を有さないことが好ましい。
1dにおける置換基を有していてもよい芳香環としては、例えば、フェニル基、フェニルエーテル基、ビフェニル基、テルペニル基、ベンズヒドリル基、ジフェニルアミノ基、ベンゾフェノン基、ナフチル基、アントラセニル基又はフェナンスレニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クミル基、スチリル基又はノニルフェニル基があげられる。
1dにおける芳香環としては、フェニル基、フェニルエーテル基、ビフェニル基、ナフチル基、クミル基又はノニルフェニル基が好ましい。特に、A1dは、2個の芳香環を有するものであることが好ましく、ビフェニル基、ナフチル基が好ましい。
また、一般式(d−1)中、エーテル結合又はエステル結合(但し、アクリロイルオキシ基に含まれるものを除く)が1個又は2個含まれることが好ましい。
2dで表される直鎖又もしくは分岐鎖の炭素原子数1〜5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、sec−ペンチレン基、tert−ペンチレン基又は3−ペンチレン基があげられる。
中でも、R2dは、単結合、メチレン基、エチレン基であることが好ましい。
3dは、エーテル結合、エステル結合又は−C−O−であることが好ましい。
(メタ)アクリルモノマー(D)を構成する(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種は、光硬化後の屈折率をより向上させる観点から、下記一般式(d−2)で表される化合物であることがより好ましい。

一般式(d−2)中、R1d、R4d及びR5dは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。A2dは置換基を有していてもよい芳香環を表す。ndは、1〜2を表す。
2dの置換基を有していてもよい芳香環の範囲及び好ましい範囲はA1dと同様である。
一般式(d−2)中にR4dが複数存在する場合、複数のR4dは、同一であっても異なっていてもよい。R5dについても同様である。
(メタ)アクリルモノマー(D)の重量平均分子量は140以上350以下であるが、160以上300以下であることが好ましく、160以上270以下であることがより好ましい。
(メタ)アクリルモノマー(d−2の具体例としては、エトキシ化o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、エトキシ化p−クミルフェノール(メタ)アクリレート、エトキシ化p−ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エトキシ化p−メチルフェノール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール−アクリル酸−安息香酸エステル、ベンジル(メタ)アクリレート、m−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、2−(1−ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、「EO変性」とはエチレンオキシドユニット(即ち、−CH−CH−O−)の構造を有することを意味する。
本開示の光硬化性組成物は、光硬化性組成物中のモノマー成分の全質量における芳香環の含有率が、0.0035mol/g以上であることが好ましい。芳香環の含有率が高いほど高い固体屈折率が得られる傾向を示す。この傾向は液体屈折率についても同様である。
光硬化性組成物中のモノマー成分の全質量における芳香環の含有率は、0.0040mol/g以上であることがさらに好ましく、0.0050mol/g以上であることがより好ましく、0.0060mol/g以上であることが一層好ましく、0.0070mol/g以上であることが特に好ましい。
光硬化性組成物中のモノマー成分の全質量における芳香環の含有率は特に限定されない。例えば、0.0100mol/g以下、0.0090mol/g以下としてもよい。
(メタ)アクリルモノマー(X)が、1分子中に2個以上の芳香環と有し、(メタ)アクリルモノマー(D)が、1分子中に1個以上の芳香環を有することは、屈折率の向上の観点から好ましい。
本開示の光硬化性組成物において、(メタ)アクリルモノマー(D)の含有量は、光硬化性組成物の粘度低減、並びに、液体屈折率、光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率向上の観点から、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、10質量部〜900質量部であることが好ましく、30質量〜800質量部であることがより好ましく、50質量部〜750質量部であることが更に好ましく、100質量部〜725質量部であることがより一層好ましく、150質量部〜700質量部であることが更に好ましい。
特に、(メタ)アクリルモノマー(D)が芳香環を含有する場合、その含有量が上記範囲内であることが好ましい。
また、(メタ)アクリルモノマー成分中における、(メタ)アクリルモノマー(X)及び(メタ)アクリルモノマー(D)の合計含有量は、(メタ)アクリルモノマー成分の全量に対し、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。また、この合計含有量は、(メタ)アクリルモノマー成分の全量に対し、100質量%であってもよい。
本開示の光硬化性組成物における(メタ)アクリルモノマー成分は、発明の効果を奏する範囲で、前述した、(メタ)アクリルモノマー(X)及び(メタ)アクリルモノマー(D)以外のその他の(メタ)アクリルモノマーを1種類以上含んでいてもよい。
<光重合開始剤>
本開示の光硬化性組成物は、光重合開始剤を含有する。
光重合開始剤は、光を照射することでラジカルを発生するものであれば特に限定されないが、光造形の際に用いる光の波長でラジカルを発生するものであることが好ましい。
光造形の際に用いる光の波長としては、一般的には365nm〜500nmが挙げられるが、実用上好ましくは365nm〜430nmであり、より好ましくは365nm〜420nmである。
光造形の際に用いる光の波長でラジカルを発生する光重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、α−アシロキシムエステル系化合物、フェニルグリオキシレート系化合物、ベンジル系化合物、アゾ系化合物、ジフェニルスルフィド系化合物、有機色素系化合物、鉄−フタロシアニン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、アントラキノン系化合物等が挙げられる。
これらのうち、反応性等の観点から、アルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物が好ましい。
アルキルフェノン系化合物としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(Irgacure184:BASF社製)が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系化合物としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Irgacure819:BASF社製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(IrgacureTPO:BASF社製)などが挙げられる。
本開示の光硬化性組成物は、光重合開始剤を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
本開示の光硬化性組成物中における光重合開始剤の含有量(但し、2種以上である場合には総含有量)は、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、1質量部〜50質量部であることが好ましく、2質量部〜30質量部であることがより好ましく、3質量部〜25質量部であることが更に好ましく、5質量部〜25質量部であることが特に好ましい。
<その他の成分>
本開示の光硬化性組成物は、必要に応じ、(メタ)アクリルモノマー成分及び光重合開始剤以外のその他の成分を1種以上含んでいてもよい。
但し、(メタ)アクリルモノマー成分及び光重合開始剤の総含有量は、光硬化性組成物の全量に対し、60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。
その他の成分としては、色材が挙げられる。
例えば、本開示の光硬化性組成物をレンズの作製に用いる場合、光硬化性組成物に色材を含有させてもよい。
色材としては特に限定されず、顔料、染料、色素等が挙げられる。色材は、ブルーイング剤として使用可能なもの(可視光領域のうち橙色から黄色の波長域に吸収帯を有するもの)を用いてもよい。
また、その他の成分としては、上記(メタ)アクリルモノマー成分以外のその他の硬化性樹脂(例えば、上記(メタ)アクリルモノマー成分以外のその他の硬化性モノマー等)も挙げられる。
また、その他の成分としては、熱重合開始剤も挙げられる。
本開示の光硬化性組成物が熱重合開始剤を含有する場合には、光硬化と熱硬化との併用が可能となる。熱重合開始剤としては、例えば、熱ラジカル発生剤、アミン化合物などが挙げられる。
また、その他の成分としては、シランカップリング剤(例えば3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)等のカップリング剤、ゴム剤、イオントラップ剤、イオン交換剤、レベリング剤、可塑剤、消泡剤等の添加剤が挙げられる。
本開示の光硬化性組成物の調製方法は特に制限されず、アクリルモノマー(X)、(メタ)アクリルモノマー(D)、及び光重合開始剤(及び必要に応じその他の成分)を混合する方法が挙げられる。
各成分を混合する手段は特に限定されず、例えば、超音波による溶解、双腕式攪拌機、ロール混練機、2軸押出機、ボールミル混練機、及び遊星式撹拌機等の手段が含まれる。
本開示の光硬化性組成物は、各成分を混合した後、フィルタでろ過して不純物を取り除き、さらに真空脱泡処理を施すことによって調製してもよい。
[光硬化物]
本開示の光硬化性組成物を用いて光硬化を行うに当たっては、特に制限されず、公知の方法及び装置のいずれも使用できる。例えば、本開示の光硬化性組成物からなる薄膜を形成する工程と、該薄膜に対して光を照射し硬化層を得る工程とを複数回繰り返すことにより、硬化層を複数積層させ、所望の形状の光硬化物を製造する方法が挙げられる。なお、得られる光硬化物はそのまま用いてもよいし、更に光照射、加熱等によるポストキュアなどを行って、その力学的特性、形状安定性などを向上させた後に用いてもよい。
また、本開示の光硬化性組成物の光硬化後のガラス転移温度(即ち、Tg)は特に制限はないが、光硬化性組成物の粘度低減、並びに、液体屈折率、光硬化後の固体屈折率、曲げ強度及び曲げ弾性率向上の観点から、光硬化後のガラス転移温度(Tg)は、70℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましい。
また、破壊靭性の観点から、光硬化後のガラス転移温度(Tg)は、140℃以下であることが好ましい。
[レンズ]
本開示の光硬化性組成物の硬化物(即ち、光造形物)である光学材料としては、レンズが特に好ましい。本開示の光硬化性組成物の硬化物であるレンズは、液体屈折率、固体屈折率に優れる。また、優れた液体屈折率、固体屈折率を維持しつつ、曲げ強度、曲げ弾性率も優れる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜25、比較例1〜5〕
<光硬化性組成物の調製>
下記表1−1〜1−4に示す各成分を混合し、光硬化性組成物を得た。
<測定及び評価>
得られた光硬化性組成物を用い、以下の測定及び評価を行った。結果を表1−1〜1−4に示す。
(光硬化性組成物の粘度)
光硬化性組成物の粘度を、E型粘度計により、25℃、50rpmの条件で測定した。
(光造形物の曲げ強度及び曲げ弾性率)
得られた光硬化性樹脂組成物を3Dプリンタ(Kulzer社Cara Print4.0)を用い、80mm×10mm×厚さ4mmの大きさに造形し、造形物を5J/cmの条件で紫外線照射して本硬化させた。
得られた造形物を以下「試験片1」という。
ISO178(JIS K7171)に記載されている方法に準拠し、試験片1の曲げ強度及び曲げ弾性率を、引張り試験装置(インテスコ(株)製)により、ポンチ半径5mm、支点半径5mm、支点間距離64mm、押込み速度2mm/分で測定した。
上記光硬化性組成物を光学材料(特にレンズ)の作製に用いる場合、上記曲げ強度は、好ましくは30MPa以上であり、より好ましくは50MPa以上である。
また、この場合、上記曲げ弾性率は、好ましくは1000MPa以上であり、より好ましくは1500MPa以上である。
(光硬化性組成物の液体屈折率)
JIS K0062に記載されている方法に準拠し、得られた光硬化性樹脂組成物の液体屈折率をアッベ屈折率計((株)アタゴ社NAR−4T)を用い、23℃におけるナトリウムD線(589.3nm)で測定した。
上記光硬化性組成物を光学材料(特にレンズ)の作製に用いる場合、上記光硬化性組成物の液体屈折率は、好ましくは1.520以上であり、より好ましくは1.540以上であり、さらに好ましくは1.560以上である。
(光硬化性組成物の硬化物の固体屈折率)
得られた光硬化性樹脂組成物を3Dプリンタ(Kulzer社Cara Print4.0)を用い、20mm×8mm×厚さ4mmの大きさに造形し、造形物を5J/cm2の条件で紫外線照射して本硬化させた。
得られた造形物を以下「試験片2」という。
ISO489(JIS K7142)に記載されている方法に準拠し、試験片2をアッベ屈折率計((株)アタゴ社NAR−4T)を用い、23℃におけるナトリウムD線(589.3nm)で測定し、固体屈折率を測定した。
上記光硬化性組成物を光学材料(特にレンズ)の作製に用いる場合、上記光硬化性組成物の硬化物の固体屈折率は、好ましくは1.550以上であり、より好ましくは1.580以上であり、さらに好ましくは1.600以上である。

表1−1〜1−4中、各実施例及び各比較例における「光硬化性組成物の組成」欄の数字は、質量部で示されている。
表1−1〜1−4中、(メタ)アクリルモノマー(X)の各々の構造は以下のとおりである。
ここで、ABE−300、A−BPE−4、A−BPEFは、新中村化学工業(株)製のジアクリルモノマーであり、BP−4PA共栄社化学(株)製のジアクリルモノマーであり、BP−2EMは、共栄社化学(株)製のジメタクリルモノマーである。

表1−1〜1−4中、(メタ)アクリルモノマー(D)であるPO−A、POB−A、及びM−600Aは、共栄社化学(株)製のアクリルモノマーであり、POは、共栄社化学(株)製のメタクリルモノマーであり、A−LEN−10及び401Pは、新中村化学工業(株)製のアクリルモノマーであり、HRD−02は日触テクノファインケミカル(株)製のアクリルモノマーであり、その構造は以下のとおりである。
上記の(メタ)アクリルモノマー(D)の構造は以下のとおりである。

比較例1〜比較例5に用いられた(メタ)アクリルモノマーであるMMA及びCHは、共栄社化学(株)製のメタクリルモノマーであり、HBPE−4は第一工業製薬(株)製のジアクリルモノマーであり、DCP−Aは共栄社化学(株)製のジアクリルモノマーであり、IB−XAは、共栄社化学(株)製のアクリルモノマーであり、FA−513Mは日立化成工業株)製のメタクリルモノマーであり、CHAは大阪有機化学(株)製のアクリルモノマーであり、構造は以下の通りである。いずれも芳香環を有さない。
表1−1〜1−4中、光重合開始剤の各々の構造は以下のとおりである。
ここで、Irg819は、BASF社製の「Irgacure819」(アシルフォスフィンオキサイド系化合物)であり、Irg184は、BASF社製の「Irgacure184」(アルキルフェノン系化合物)であり、TPOは、BASF社製の「IrgacureTPO」(アシルフォスフィンオキサイド系化合物)である。
表1−1〜1−4に示すように、(メタ)アクリルモノマー(X)と(メタ)アクリルモノマー(D)とを含有する光硬化性組成物を用いた実施例1〜25では、優れた液体屈折率(詳しくは1.520以上)及び優れた固体屈折率(詳しくは1.550以上)を有する光硬化物を得ることができた。さらに、液体屈折率と固体屈折率とともに、優れた曲げ強度(詳しくは30MPa以上)及び優れた曲げ弾性率(詳しくは1000MPa以上)も有する光造形物を得ることができた。また、実施例1〜25の光硬化性組成物の粘度は、光造形に適した粘度であった。
実施例1〜25に対し、芳香環を有する(メタ)アクリルモノマーを含まない光硬化性組成物を用いた、比較例1〜5では、液体屈折率及び固体屈折率が低下した。
以上により、実施例1〜25の光硬化性組成物は、光学材料(特にレンズ)の光造形による作製に特に適していることが確認された。

Claims (18)

  1. 光硬化性組成物であって、
    1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するジ(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり重量平均分子量が300以上580以下である(メタ)アクリルモノマー(X)と、1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり、重量平均分子量が140以上350以下である(メタ)アクリルモノマー(D)、並びに、光重合開始剤を含有し、
    (メタ)アクリルモノマー(X)と(メタ)アクリルモノマー(D)の少なくともいずれか一方が芳香環を有する、光学材料用光硬化性組成物。
  2. (メタ)アクリルモノマー(X)が、1分子中に2個以上の芳香環を有するジ(メタ)アクリルモノマーであり、
    (メタ)アクリルモノマー(D)が、1分子中に1個以上の芳香環を有する(メタ)アクリルモノマーである、請求項1に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  3. 組成物中のモノマー成分の全質量における芳香環の含有率が、0.0035mol/g以上である、請求項1又は請求項2に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  4. (メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、1分子中にエーテル結合を有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  5. (メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、1分子中に1個以上4個以下のエーテル結合を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  6. (メタ)アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、下記一般式(x−1)で表される化合物である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。


    〔一般式(x−1)中、R1x、R2xは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、R1x、R2xが互いに結合して炭素原子数5〜20の環状構造を有する2価の炭化水素基を形成してもよい。R11x、及びR12xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R3x及びR4xは、それぞれ独立に、直鎖又は分岐鎖の炭素原子数2〜4のアルキレン基を表す。mx及びnxは、それぞれ独立に、0〜4を表す。但し、1≦(mx+nx)≦4を満たす。〕
  7. アクリルモノマー(X)を構成するジ(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、下記一般式(x−2)で表される化合物である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。


    〔一般式(x−2)中、R5x、R6x、R7x、R8x、R11x、及びR12xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。mx及びnxは、それぞれ独立に、0〜4を表す。但し、1≦(mx+nx)≦4を満たす。〕
  8. (メタ)アクリルモノマー(D)を構成する(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種が、下記の一般式(d−1)で表される化合物である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。


    〔一般式(d−1)中、R1dは水素原子又はメチル基を表す。R2dは、単結合、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。R3dは単結合、芳香環、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−O−(C=O)−)、又は−C−O−を表す。A1dは置換基を有していてもよい少なくとも1個の芳香環を有する基を表す。ndは、1〜2を表す。〕
  9. 一般式(d−1)において、A1dが2つの芳香環を有する基であるか、又は、R3dが−C−O−である、請求項8に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  10. アクリルモノマー(X)の含有量が、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、100質量部以上である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  11. アクリルモノマー(D)の含有量が、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、30質量部〜800質量部である請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  12. 前記光重合開始剤が、アルキルフェノン系化合物及びアシルフォスフィンオキサイド系化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  13. 前記光重合開始剤の含有量が、(メタ)アクリルモノマー成分の合計含有量1000質量部に対し、1質量部〜50質量部である請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  14. E型粘度計を用いて測定された、25℃、50rpmにおける粘度が、20mPa・s〜3000mPa・sである請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  15. 光造形用である、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  16. レンズ用である、請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の光学材料用光硬化性組成物。
  17. 請求項1〜請求項16に記載の光硬化性組成物の硬化物である光学材料
  18. 請求項17に記載の光学材料を含むレンズ。
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