JP2020162263A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分流比の異常検出、および制御対象電流の精度低下の抑制が可能な電力変換装置を提供する。【解決手段】制御対象電流の流れる分岐導電部材51は、制御対象電流を所定の分流比で複数の分岐電流路55に分流する。各分岐電流路55に流れる分岐電流値は、検出部57により発生した磁界の強度を検出され、算出部61によりその検出値に基づいて算出される。監視部62は、各分岐電流路55の分岐電流値を互いに比較することにより、分岐電流値の異常を監視する。制御部63は、分岐電流値の合計に基づいて、制御対象電流を制御する。【選択図】図3

Description

本開示は、電流センサを備えた電力変換装置に関する。
特許文献1には、電気自動車の走行駆動源としてのモータなどに流される大電流の検出に用いられる電流センサが開示されている。特許文献1の電流センサは、検出対象とする電流を流すバスバと、磁気検出素子を含む検出ユニットとを備えている。バスバの中間部分は、高抵抗電流路および低抵抗電流路に分岐している。検出対象とする電流は、高抵抗電流路および低抵抗電流路に、各電流路の抵抗の比に応じた分流比で分流される。
検出ユニットは、バスバのうち高抵抗電流路に組み付けられ、高抵抗電流路に流れる電流の大きさに比例した強度で発生する磁界を検出する。電流センサは、検出された磁界強度に基づいて推定される高抵抗電流路に流れる電流と、分流比とに基づいて分流前の電流を推定する。電流センサは、検出対象とする電流を分流した一部を検出して分流前を推定することにより、検出ユニットの検出レンジよりも広い検出レンジで電流を検出可能となる。
特開2010−38750号公報
しかし、分流比には、バスバの変形などによる設計値からズレを生じる異常が発生しうる。こうした分流比の異常は、特許文献1の電流センサでは検出できない。故に特許文献1の電流センサでは、分流比の異常が生じた場合、実際の電流からのズレを生じた状態で分流前の電流が推定され続ける。従って、電力変換装置で特許文献1の電流センサを用いて制御対象電流の検出およびフィードバック制御を行う場合、分流比の異常検出ができず、分流比の異常発生時に制御対象電流に精度の低下が生じ得た。
本開示は、分流比の異常検出、および制御対象電流の精度低下の抑制が可能な電力変換装置の提供を目的とする。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、本開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための本開示の電力変換装置は、制御対象電流を流す部材であって、複数の分岐電流路(55)に分岐した分岐区間(54)を有し、制御対象電流を所定の分流比で分流して各分岐電流路に流す分岐導電部材(51)と、分岐電流路の全てに少なくとも一つずつ設けられ、対応する分岐電流路に流れた電流に応じた磁界の強度を検出する複数の検出部(57)と、各検出部の検出値に基づいて各分岐電流路に流れる分岐電流値を算出する算出部(61)と、複数の分岐電流路の分岐電流値を互いに比較することにより、分岐電流値の異常を監視する監視部(62)と、各分岐電流値を合計して算出される制御対象電流の値に基づいて、制御対象電流を制御する制御部(63)と、を備える。
以上の構成によれば、監視部が、分岐電流値を互いに比較することにより各分岐電流値を監視している。故に電力変換装置は、検出部の異常または分流比の異常が生じた場合に、監視部でその旨を検出しうる。また制御部は、分岐電流値の合計に基づいて、制御対象電流を制御している。分岐電流値の合計は、分流比の異常の有無にかかわらず同一の値をとって、実際に流れている制御対象電流の大きさに従って変動する。故に制御部は、分流比の異常が生じた場合においても、異常の生じていない場合と同じ値に基づいて制御を実行しうる。従って電力変換装置は、分流比の異常検出、および制御対象電流の精度低下の抑制が可能となる。
電力変換装置の回路構成を示す図である。 センサユニットの接続関係を示す図である。 センサユニットの構成を示す図である。 第二実施形態のセンサユニットの構成を示す図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において、対応する構成要素には同一番号の符号を付して重複する説明を省略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりでなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても部分的に構成を組み合わせることも可能である。
<第一実施形態>
第一実施形態の電力変換装置1を図1〜図3に沿って説明する。まず、電力変換装置1の回路構成を図1に沿って説明する。電力変換装置1は、車両に搭載された直流電源2かとモータジェネレータ3との間で、電力変換を行う装置である。直流電源2は、例えばリチウムイオン電池などの充放電可能な二次電池を含む、直流電圧を出力する電源ユニットである。モータジェネレータ3は、例えば力行時に車両の走行駆動源として機能し、回生時に発電機として機能する、三相交流方式の回転電機である。
電力変換装置1は、力行時には直流電源2から供給される直流電圧を三相交流に変換してモータジェネレータ3に提供することにより、モータジェネレータ3を駆動する。また電力変換装置1は、回生時にはモータジェネレータ3が発電した電力を直流電圧に変換することにより、直流電源2の充電に利用可能とする。電力変換装置1は、フィルタコンデンサ10、コンバータ20、平滑コンデンサ30、インバータ40、センサユニット50、および制御回路部60を備える。
フィルタコンデンサ10は、直流電源2の正極に接続された正極ライン4Pと、負極に接続された負極ライン4Nとの間に設けられているコンデンサである。フィルタコンデンサ10は、直流電源2からコンバータ20に供給される直流電圧のノイズを除去するフィルタとして機能する。
コンバータ20は、半導体スイッチング素子やリアクトルなどを含む、直流電圧を異なる値の直流電圧に変換する変換回路部である。なお、半導体スイッチング素子としては、例えば逆導通絶縁ゲートバイポーラトランジスタなどを用いることができる。コンバータ20は、直流電源2から正極ライン4Pと負極ライン4Nとの間の電圧として提供される直流電圧を昇圧する。コンバータ20は、昇圧した電圧を高電位ライン5Hと低電位ライン5Lとの間の電圧としてインバータ40に提供する機能を有する。また、コンバータ20は、モータジェネレータ3の回生により生じた三相交流をインバータ40で整流して得られた直流電圧を、降圧して直流電源2に提供する機能を有する。
平滑コンデンサ30は、高電位ライン5Hと低電位ライン5Lとの間に設けられているコンデンサである。平滑コンデンサ30は、コンバータ20からインバータ40に提供される、高電位ライン5Hと低電位ライン5Lとの間の昇圧された電圧を平滑化する機能を有する。
インバータ40は、複数の半導体スイッチング素子などを含む、直流電圧と三相交流との間で変換を行う変換回路部である。インバータ40は、コンバータ20から提供された直流電圧を、三相交流に変換してU相出力ライン6U、V相出力ライン6V、およびW相出力ライン6Wに出力する。インバータ40は、出力する三相に一対一で対応する三つの上下アーム41を備えている。各上下アーム41は、互いに並列な配置で、高電位ライン5Hと低電位ライン5Lとを接続している。各上下アーム41は、高電位ライン5Hと低電位ライン5Lとの間において直列に接続された二つの半導体スイッチング素子を含む。各上下アーム41の二つの半導体スイッチング素子の接続点は、対応する相の出力ラインと接続されている。
インバータ40は、制御回路部60により各スイッチング素子のオンオフの切替えを個別に制御されることにより出力する三相交流の電圧および周波数を制御される。この結果、電力変換装置1からモータジェネレータ3に提供される三相交流が制御される。従って、U相出力ライン6U、V相出力ライン6V、およびW相出力ライン6Wに流れる電流のそれぞれが、電力変換装置1における「制御対象電流」に相当する。
センサユニット50は、U相出力ライン6U、V相出力ライン6V、およびW相出力ライン6Wに流れる、電力変換装置1における制御対象電流を検出するための装置である。本実施形態のセンサユニット50は、図2および図3に示すように、分岐導電部材51、非検出導電部材56、および検出部57を備えている。
分岐導電部材51は、例えば銅などの導電性材料により形成されている、全体として帯板状に延びる制御対象電流を流す導電部材である。分岐導電部材51および後述の非検出導電部材56は、バスバとも称される。本実施形態のセンサユニット50には、三相交流のうち二相に個別に対応する二つの分岐導電部材51が設けられている。具体的には、U相出力ライン6Uの一部に相当する分岐導電部材51と、V相出力ライン6Vの一部に相当する分岐導電部材51とが設けられている。各分岐導電部材51は、モータ側接続部52、インバータ側接続部53、および分岐区間54を有する。
モータ側接続部52は、モータジェネレータ3の対応する一相と接続するための部分である。モータ側接続部52は、少なくとも一部をセンサユニット50の筐体の外部に露出させている。モータ側接続部52の露出した部分には、モータジェネレータ3から引き出されたコネクタが、ボルトによる締結などによって接続される。
インバータ側接続部53は、インバータ40の対応する上下アーム41と接続される部分である。インバータ側接続部53は、少なくとも一部をセンサユニット50の筐体の外部に露出させている。インバータ側接続部53の露出した部分には、例えば上下アーム41に相当する半導体スイッチング素子をパッケージ化した半導体装置から延びる端子が、溶接などにより接続される。
分岐区間54は、分岐導電部材51のうち、モータ側接続部52とインバータ側接続部53との間に位置する、複数の分岐電流路55に分岐した区間である。本実施形態の分岐区間54は、延伸方向に沿って延びるスリットを幅方向の中央に形成されることにより、二つの分岐電流路55に分割された矩形板状を呈している。各分岐区間54の幅寸法および厚さ寸法は、後述する非検出導電部材56の幅寸法および厚さ寸法と実質的に等しい寸法とされている。従って各分岐区間54の長さあたりの抵抗は、非検出導電部材56の長さあたりの抵抗と実質的に等しい。
分岐区間54は、延伸方向に延びる中心線に対して線対称な形状とされている。また分岐区間54から延びるモータ側接続部52およびインバータ側接続部53のうち少なくとも根元側の一部が、分岐区間54の中心線に対して線対称な形状とされている。
分岐区間54に形成された各分岐電流路55は、互いに並列な関係でモータ側接続部52とインバータ側接続部53との間を接続している。従って分岐区間54では、モータ側接続部52とインバータ側接続部53との間を流れる制御対象電流が、所定の分流比で分流されて各分岐電流路55に流れる。本実施形態の分岐区間54は、上述した線対称な形状により、二つの分岐電流路55に対して、互いに実質的に均等な大きさに分流するように設計されている。すなわち、各分岐電流路55には、制御対象電流の半分の電流が流れる。故に同じ大きさの制御対象電流に対して、各分岐電流路55における長さあたりの発熱量は、非検出導電部材56の長さあたりの発熱量のおよそ四分の一程度に低減される。
非検出導電部材56は、分岐導電部材51と同様の導電性材料により形成されている、全体として帯板状に延びる制御対象電流を流す導電部材である。本実施形態のセンサユニット50には、三相交流のうち、二つの分岐導電部材51の対応していない、残りの一相に対応した非検出導電部材56が設けられている。具体的には、W相出力ライン6Wの一部として機能する非検出導電部材56が設けられている。非検出導電部材56は、モータジェネレータ3に接続される側の一端から、インバータ40に接続される側の一端に向けて伸びる帯板状に形成されている。非検出導電部材56には、対応した検出部57が設けられていない。従って、非検出導電部材56を通じてモータジェネレータ3とインバータ40との間を流れるW相出力ライン6Wの電流は、検出部57による直接的な検出を受けない。非検出導電部材56は、三相に対応する三つのバスバの配列方向において、三つのバスバのうち端に位置している。
検出部57は、電流によって発生した磁界の強度を検出することにより、流れている電流の大きさを算出可能とするための電流センサ装置である。検出部57は、例えば磁気抵抗効果素子などの磁気センサを形成された半導体チップを含む、自身の位置における磁界を検出する半導体パッケージである。検出部57は、所定方向の検出軸における磁界の強度および向きを逐次検出し、検出値を示す電気信号を制御回路部60に出力する。検出部57は、分岐電流路55のそれぞれに対して一つずつ設けられている。すなわち本実施形態では、二つの分岐導電部材51の合計で四つの分岐電流路55のそれぞれに一対一で対応する、四つの検出部57が設けられている。
各検出部57は、例えば一つの回路基板に所定間隔で実装され、分岐導電部材51や磁気シールドなどに対して所定の位置関係となるように固定されている。各検出部57は、対応する分岐電流路55の一面に対向する位置に、検出軸を分岐電流路55の延伸方向に直交させる姿勢で配置されている。各検出部57は、対応する分岐電流路55に流れる電流の量および向きに応じて分岐電流路55の周りに発生した、磁界の強度および向きを個別に検出する。検出部57は、本実施形態では集磁コアを用いないコアレス式のセンサとして構成されているが、集磁コアを用いるコア式として構成されていてもよい。
制御回路部60は、例えばソフトウェアを非一時的に記録した非遷移的かつ実体的な記憶媒体としてのメモリと、メモリに記録されたソフトウェアを実行するプロセッサを備えた電子制御装置である。制御回路部60は、ソフトウェアの実行により、電力変換装置1の作動を制御するための各種の機能を発揮する。制御回路部60の発揮する機能には、算出部61、監視部62、および制御部63としての機能を発揮するように構成されている。なお、制御回路部60の発揮する機能の一部または全部が、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に実現されたプロセッサにより提供される構成でもよい。
算出部61は、各検出部57から逐次出力される検出値に基づいて、各分岐電流路55に流れる分岐電流値をそれぞれ逐次算出する機能である。算出部61は、あらかじめ設定された対応関係に従って、磁界の強度および向きを示す検出値を、電流の量および向きを示す分岐電流値に変換する。検出値と分岐電流値との対応関係は、例えば検出部57の分岐電流路55に対する設計上の位置関係に従って設定されている。算出部61は、例えばインバータ40からモータジェネレータ3に流れる向きを正、その逆を負として分岐電流値を算出する。ただし、正負と向きとの対応関係は逆でもよい。
監視部62は、複数の分岐電流路55の分岐電流値を互いに比較することにより、分岐電流値の異常を監視する機能である。本実施形態の分岐電流値は、分岐導電部材51に流れている電流の半分の値となるように設計されている。監視部62は、分岐電流値にこうした設計に従う値からのズレが生じていると推定される状態を、分岐電流値の異常として検出する。
分岐電流値の異常には、検出部57の異常と、分流比の異常とが含まれる。検出部57の異常は、分岐電流路55に実際に流れる電流と、制御回路部60に入力された検出値との対応関係が、設計上の対応関係と異なっている状態である。検出部57の異常は、例えば検出部57の分岐電流路55に対する位置関係の変動や、検出部57の磁気センサや信号線などの異常などにより生じる。分流比の異常は、実際に各分岐電流路55に分流されている電流の分流比が、設計上の分流比と異なっている状態である。分流比の異常は、例えば分岐導電部材51の製造上のばらつきや、変形などにより生じる。
本実施形態の監視部62は、検出部57の異常と分流比の異常とを区別せず、一括して分岐電流値の異常として検出する。監視部62は、同じ分岐区間54に属する二つの分岐電流路55の分岐電流値の比が、設計上の分流比と一致しているかを判断する。すなわち監視部62は、同じ分岐区間54に属する二つの分岐電流路55の分岐電流値が、実質的に互いに一致しているか否かを判断する。
実質的に一致しているか否かの判断は、例えば絶対値の差がいずれか一方の絶対値の数パーセント程度以内であるか否かなどに基づいて行えばよい。監視部62の判断は、例えば算出部61が各分岐電流路55について分岐電流値を一回ずつ算出するごとに行えばよい。また監視部62の判断は、分岐電流値の所定回数の算出ごとに、その期間における実質一致している回数や、その期間における各分岐電流値の積分値の比較に基づいて行ってもよい。
監視部62は、U相出力ライン6UおよびV相出力ライン6Vに相当する二つの分岐導電部材51について、それぞれに属する分岐電流路55の分岐電流値に異常が生じているか否かを逐次判断する。本実施形態の監視部62は、いずれかの出力ラインについて分岐電流値の異常が発生していると判断した場合には、車両の上位ECUなどに対して異常を通知し、ユーザに対する報知などを実施させる。
制御部63は、インバータ40の各半導体スイッチング素子のオンオフを個別に制御することにより、制御対象電流の大きさおよび向きを制御する機能である。すなわち制御部63は、モータジェネレータ3に対する通電状態の制御により、モータジェネレータ3の出力トルクを制御する機能と言える。制御部63は、例えば車両の上位ECUからの出力トルク要求や、各種のセンサからの検出信号などに基づいて、オンする半導体スイッチング素子およびそのオンデューティ比を上下アーム41ごとに設定する。
制御部63は、分岐導電部材51ごとに分岐電流値を合計して算出した各分岐導電部材51に流れる制御対象電流の値に基づいて制御を行う。制御部63は、例えば目標とする出力トルクを実現するための各相に対する目標電流値の変動パターンを設定する。制御部63は、検出部57を用いて検出した各相における制御対象電流の実際の値を、目標電流値に沿って変動させるようにフィードバック制御を行う。
制御部63は、三相のうち、非検出導電部材56を流れる制御対象電流の実際の値は、二つの分岐導電部材51における制御対象電流の実際の値に基づいて決定する。すなわち、インバータ40からモータジェネレータ3への出力は三相交流であり、三相の制御対象電流の値の合計は零となる関係にある。従って、非検出導電部材56を流れる制御対象電流の実際の値は、二つの分岐導電部材51における制御対象電流の合計値の正負を反転することにより算出される。制御部63は、こうして算出した値に基づいて、非検出導電部材56に流れる制御対象電流を制御する。
[第一実施形態のまとめ]
以上、説明した第一実施形態によれば、監視部62が、分岐電流値を互いに比較することにより各分岐電流値を監視している。故に電力変換装置1は、検出部57の異常または分流比の異常が生じた場合に、監視部62でその旨を検出しうる。また制御部63は、分岐電流値の合計に基づいて、制御対象電流を制御している。分岐電流値の合計は、分流比の異常の有無にかかわらず同一の値をとって、実際に流れている制御対象電流の大きさに従って変動する。故に制御部63は、分流比の異常が生じた場合においても、異常の生じていない場合と同じ値に基づいて制御を実行しうる。従って電力変換装置1は、分流比の異常検出、および制御対象電流の精度低下の抑制が可能となる。
また本実施形態では、制御部63は、二つの分岐導電部材51に流れる制御対象電流に基づいて、検出部57を設けられていない非検出導電部材56を含めて流れる電流を制御可能である。故に電力変換装置1は、三相全てに検出部57を設ける場合と比較して、非検出導電部材56の対応する一相分、検出部57の数を低減しうる。従って電力変換装置1は、監視部62で互いに比較することを目的とした検出部57の数の増大を抑制して、制御部63による制御を実施させうる。
加えて本実施形態では、各分岐導電部材51は、制御対象電流を、各分岐電流路55に対して実質的に均等に分流している。こうした本実施形態の構成に反して均等でない構成を採用した場合、分流される電流の大きい分岐電流路55の検出部57は、小さい分岐電流路55の検出部57と比較して、広い検出レンジなどを必要とする。故に均等でない構成の場合、他の検出部57より検出レンジの広い検出部57、または他の検出部57より利用しない検出レンジの広い検出部57が生じる。上述の懸念に対し、均等に分流する構成では、均等な検出レンジで、かつ利用しない検出レンジも均等として各検出部57を構成可能となる。故に、検出部57のコストを抑制しうる。
<第二実施形態>
図4に示す第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態における電力変換装置1では、センサユニット50および制御回路部60(図1参照)の構成が、第一実施形態における構成と異なっている。
第二実施形態のセンサユニット50は、第一実施形態の非検出導電部材56に替えて、三つ目の分岐導電部材51を備えている。三つ目の分岐導電部材51は、第一実施形態における非検出導電部材56と同様に、W相出力ライン6Wの一部に相当している。すなわち第二実施形態のセンサユニット50は、三相交流の各相に対応した三つの分岐導電部材51を備えている。
また第二実施形態のセンサユニット50には、二つの検出部57の追加により、六つの検出部57が設けられている。追加された二つの検出部57は、三つ目の分岐導電部材51に属する二つの分岐電流路55のそれぞれに対応している。第二実施形態のセンサユニット50では、W相出力ライン6Wに流れる制御対象電流についても、追加された二つの検出部57により直接的な検出が可能となっている。
第二実施形態における制御回路部60では、制御部63の機能が、第一実施形態と部分的に異なっている。第二実施形態の制御部63は、異常の検出された相における分岐電流値を用いず、残りの相における分岐電流値を用いて制御を継続する構成とされる。すなわち、異常の検出された相を非検出導電部材56に相当する相とみなし、第一実施形態における制御部63と同様の処理を行うことにより制御を継続する。
[第二実施形態のまとめ]
以上の構成によれば、第一実施形態と同様に、電力変換装置1は、分流比の異常検出、および制御対象電流の精度低下の抑制が可能となる。
また、分岐電流値の異常には、検出部57の異常による、実際の電流と検出値とのずれにより、合計して算出した制御対象電流の値も実際の電流からずれる異常が含まれる。本実施形態の制御部63は、分岐電流値の異常の発生していない検出部57により検出した制御対象電流を用いて各相を制御する。従って電力変換装置1は、検出部57の異常による分岐電流値の異常が発生している場合においても、精度の低下を抑制して制御対象電流の制御を継続しうる。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。なお、以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
上述の第一実施形態においては、非検出導電部材56は、センサユニット50内のバスバの配列方向において端に位置していた。しかし非検出導電部材56は、二つの分岐導電部材51の中間に配置されていてもよい。また、非検出導電部材56は、対応する検出部57が設けられていなければ、分岐導電部材51と同様に分岐区間54を有する形状であってもよい。換言すれば、複数の分岐区間54が存在する場合、少なくとも一つの分岐区間54において、含まれる分岐電流路55の全てに検出部57が設けられていれば、他の分岐区間54に検出部57のない分岐電流路55が存在してもよい。
上述の実施形態においては、分岐区間54は線対称に形成され、各分岐電流路に実質的に均等に制御対象電流を分流していた。しかし、分岐区間54の形状、および分流比は適宜変更可能である。
上述の第二実施形態においては、監視部62は、分岐電流値の異常を検出した場合に、いずれの異常であるかを特定せず、制御部63に合計値に基づいた制御を継続していた。しかし監視部62は、分岐電流値の異常が検出された場合に、いずれの異常であるかを特定する構成とすることができる。すなわち、異常が検出され、かつ分岐電流値の合計による制御対象電流の値を三相について合計した値が零であれば、分流比の異常であって、検出部57の異常ではないと判断できる。一方、異常が検出され、かつ三相について合計した値が零でなければ、分流比場合に、分流比の異常ではなく、検出部57の異常であると判断できる。
またこうした構成の場合、制御部63は、特定された異常に応じて制御部63の処理を変更してモータジェネレータ3の駆動を継続する構成を採用できる。すなわち、分流比の異常であると判断した場合には、引き続き三相で個別に分岐電流値を合計して算出した三つの制御対象電流の値に従って制御を継続することができる。一方、検出部57の異常であると判断した場合には、第二実施形態と同様にして制御を継続すればよい。また監視部62は、検出部57の異常の場合、異常の生じていない他の二相から推定した制御対象電流、および分流比に基づいて、二つの検出部57のうち異常の生じていない側を特定しうる。制御部63は、異常の生じていない側を特定されている場合、異常の生じていない側の検出部57による検出値と分流比に基づいて制御対象電流を推定し、制御を継続してもよい。
上述の実施形態においては、各分岐電流路55には、検出部57が一つずつ設けられていた。しかし、一つの分岐電流路55に複数の検出部57が設けられていてもよい。こうした構成によれば、他の分岐電流路55の検出部57との比較と、同じ分岐電流路55の検出部57との比較との組み合わせにより、発生している異常のパターンを精度よく特定可能となる。
1 電力変換装置、 51 分岐導電部材、 54 分岐区間、 55 分岐電流路、 56 非検出導電部材、 57 検出部、 61 算出部、 62 監視部、 63 制御部

Claims (4)

  1. 制御対象電流を流す部材であって、複数の分岐電流路(55)に分岐した分岐区間(54)を有し、前記制御対象電流を所定の分流比で分流して各前記分岐電流路に流す分岐導電部材(51)と、
    前記分岐電流路の全てに少なくとも一つずつ設けられ、対応する前記分岐電流路に流れた電流に応じた磁界の強度を検出する複数の検出部(57)と、
    各前記検出部の検出値に基づいて各前記分岐電流路に流れる分岐電流値を算出する算出部(61)と、
    複数の前記分岐電流路の前記分岐電流値を互いに比較することにより、前記分岐電流値の異常を監視する監視部(62)と、
    各前記分岐電流値を合計して算出される前記制御対象電流の値に基づいて、前記制御対象電流を制御する制御部(63)と、を備える電力変換装置。
  2. 前記分岐導電部材は、三相交流のうち二相に対応して二つ備えられており、
    前記三相交流の残る一相に対応し、前記検出部を設けられていない非検出導電部材(56)と、を備え、
    前記制御部は、二つの前記分岐導電部材の前記制御対象電流の値に基づいて、前記非検出導電部材に流れる電流を制御する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記分岐導電部材は、三相交流の各相に対応して三つ備えられており、
    前記制御部は、前記監視部によりいずれかの前記分岐導電部材に前記分岐電流値の異常が発生していると判断された場合に、他の前記分岐導電部材の前記制御対象電流の値に基づいて三つの前記分岐導電部材に流れる前記制御対象電流を制御する請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記分岐導電部材は、前記分岐区間に含まれる各前記分岐電流路に対して、前記制御対象電流を均等に分流する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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