JP2018170846A - 電動車両の電流監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価なシステムコストにより過電流の監視機能、SOCの算出機能及びシステム異常の検出機能を兼ね備えた電動車両の電流監視装置を提供する。【解決手段】高圧バッテリ3とモータ駆動用のインバータ6とを接続する直流電力ライン7にバスバー16,17を介装して並列関係の第1及び第2導通路18,19を形成し、その抵抗比を1:1として同一電流を流す。第1導通路18上に第1電流センサ12を、第2導通路19上に第2電流センサ13を配設し、直流電力ライン7を流れる過電流を検出可能な検出領域に対して両電流センサ12,13の検出領域を1/2まで狭めて検出精度を高める。第1及び第2電流センサ12,13の検出値I1,I2を加算した値に基づき過電流の判定及びSOCの算出を行い、検出値I1,I2の比較に基づきセンサ故障を判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、電動車両の電流監視装置に係り、詳しくは電力ラインを流れる過電流の監視機能、走行バッテリの充電率(State Of Charge、以下SOCと称する)の算出機能、及びシステム異常の検出機能を兼ね備えた電流監視装置に関する。
この種の電動車両の電流監視装置として、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。当該特許文献1の技術では、走行用動力源である走行モータにインバータが接続され、インバータにはメインリレーが介装された直流電力ラインを介して高圧バッテリが接続され、これにより駆動回路が形成されている。高圧バッテリから供給される直流電力がインバータにより三相交流電力に変換されて走行モータに供給され、走行モータの駆動力により車両が走行する。
直流電力ラインを経て流れる電流は電流センサにより検出され、その電流値が駆動回路の設計仕様に基づく上限値を超過すると過電流の発生判定が下されてメインリレーが開成される。このため高圧バッテリからインバータや走行モータ等の電気負荷が切り離され、過電流による破損防止が図られる。
ところで説明の便宜上、以上の過電流の監視機能を機能1)と称すると、その他に電流センサの検出情報を利用した機能として、以下の2),3)が要求される場合もある。
2)直流電力ラインを流れる電流を逐次積算して高圧バッテリのSOCを算出するSOCの算出機能。
3)直流電力ラインに配設した2つの電流センサの検出値を比較し、比較結果に基づき何れかの電流センサの故障と見なしたときに電流監視システムの異常判定を下すシステム異常の検出機能。
機能1)のための電流センサは、通常の充放電制御による電流領域を超えた大電流である過電流を検出可能な(換言すると、上記のように駆動回路の設計仕様に基づく上限値を検出可能な)広い検出領域を有する必要がある。
その反対に機能2)のための電流センサは、通常の充放電制御による電流領域をきめ細かに検出可能な高い検出精度を有する必要がある。
また、機能3)を実現するには、検出値の比較のために最低限2つの電流センサを備える必要がある。
そこで、以上の1)〜3)の機能が要求される場合、以下の2つの電流センサの設定が考えられる。
図6は従来の電動車両の電流監視装置を示す制御ブロック図である。
走行モータ等の電気負荷101が直流電力ライン102を介して高圧バッテリ103に接続されている点は、上記特許文献1の技術と同様である。直流電力ライン102上には第1〜3電流センサ104〜106が配設され、各電流センサ104〜106は高圧バッテリ103の状態を管理するバッテリECU107に接続されている。
第1電流センサ104は、検出精度は高くないものの過電流を検出可能な広い検出領域を有しており、その検出値に基づき駆動回路に発生する過電流が監視される(機能1)。
第2電流センサ105は、第1電流センサ104と同じく広い検出領域を有しており、第1電流センサ104との検出値の比較に基づきシステム異常が検出される(機能3)。なお、バッテリECU107には第1電流センサ104と第2電流センサ105とで互いに独立した電源・検出回路107aが備えられ、何れか一方の電流センサ104,105の故障に影響されることなく他方の電流センサ104,105が作動可能となっている。
第3電流センサ106は、検出領域は広くないものの充放電制御による電流をきめ細かに検出可能な高い検出精度を有しており、その検出値に基づき高圧バッテリ103のSOCが算出される(機能2)。
一方、図7は別の従来の電動車両の電流監視装置を示す制御ブロック図である。
直流電力ライン102上には第1,2電流センサ201,202が配設されており、図6の場合と同じく、バッテリECU107の電源・検出回路107aは第1電流センサ201と第2電流センサ202とで独立している。
第1電流センサ201は、図6の第1電流センサ104と同様に広い検出領域を有しており、その検出値に基づき駆動回路に発生する過電流が監視される(機能1)。
第2電流センサ202は、広い検出領域を有し且つ高い検出精度を有しており、その検出値に基づき高圧バッテリ103のSOCが算出されると共に(機能2)、第1電流センサ201との検出値の比較に基づきシステム異常が検出される(機能3)。
特開平10−271603号公報
しかしながら、図6に示す従来の電流監視装置では、機能1)〜3)に対応して3つの電流センサ104〜106を必要とするため、システムコストが高いという問題がある。
また、図7に示す別の従来の電流監視装置では、検出領域と検出精度を両立させた第2電流センサ202により機能2)及び機能3)を実現している。しかしながら、一般的な電流センサでは検出領域と検出精度とがトレードオフの関係にあることから、その双方の条件を単一の第2電流センサ202で満足させることは不可能であり、必然的に電流監視装置自体も実現不能と言わざるを得ない。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、検出領域及び検出精度に関するトレードオフの制限を電流センサに課した上で、安価なシステムコストにより過電流の監視機能、SOCの算出機能及びシステム異常の検出機能を兼ね備えることができる電動車両の電流監視装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の電動車両の電流監視装置は、車両に搭載された走行バッテリと電気負荷とを接続する電力ラインに介装され、該電力ラインに流れる全電流を1としたときに1/N(Nは任意の数)の電流が流される第1導通路と、前記第1導通路に対して並列接続され、前記電力ラインに流れる全電流を1としたときに(N−1)/Nの電流が流される第2導通路と、前記第1導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに1/Nが検出領域として設定された第1電流センサと、前記第2導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに(N−1)/Nが検出領域として設定された第2電流センサと、前記第1及び第2電流センサの検出値を加算した値に基づき過電流の有無を判定する過電流判定手段と、前記第1及び第2電流センサの検出値を加算した値に基づき前記走行バッテリの充電率を算出する充電率算出手段と、前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値と、前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値との比較結果に基づき、該第1及び第2電流センサの故障の有無を判定するセンサ故障判定手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成した電動車両の電流監視装置によれば、電力ラインに流れる全電流の1/Nを検出する第1電流センサは、過電流を検出可能な検出領域の1/Nが検出領域として設定される。また、全電流の(N−1)/Nを検出する第2電流センサは、過電流を検出可能な検出領域の(N−1)/Nが検出領域として設定される。結果として、何れの電流センサも検出領域よりも高い検出精度を優先した特性となる。
このため、検出値を加算した値に基づき過電流の有無を確実に判定可能であると共に、走行バッテリの充電率を高い精度で算出可能となる。また、第1電流センサの検出値に対するNの乗算値と第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値との比較結果に基づき、電流センサの故障を判定可能となる。そして、第1及び第2の何れの電流センサも、トレードオフの関係にある検出領域及び検出精度に関する制限を課されても十分に実現可能である。
また、本発明の電動車両の電流監視装置は、車両に搭載された走行バッテリと電気負荷とを接続する電力ラインに介装され、該電力ラインに流れる全電流を1としたときに1/N(Nは任意の数)の電流が流される第1導通路と、前記第1導通路に対して並列接続され、前記電力ラインに流れる全電流を1としたときに(N−1)/Nの電流が流される第2導通路と、前記第1導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに1/Nが検出領域として設定された第1電流センサと、前記第2導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに(N−1)/Nが検出領域として設定された第2電流センサと、前記第1及び第2電流センサの検出値を加算した値に基づき過電流の有無を判定する過電流判定手段と、前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値、または前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値に基づき、前記走行バッテリの充電率を算出する充電率算出手段と、前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値と、前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値との比較結果に基づき、該第1及び第2電流センサの故障の有無を判定するセンサ故障判定手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成した電動車両の電流監視装置によれば、電力ラインに流れる全電流の1/Nを検出する第1電流センサは、過電流を検出可能な検出領域の1/Nが検出領域として設定される。また、全電流の(N−1)/Nを検出する第2電流センサは、過電流を検出可能な検出領域の(N−1)/Nが検出領域として設定される。結果として、何れの電流センサも検出領域よりも高い検出精度を優先した特性となる。
このため、検出値を加算した値に基づき過電流の有無を確実に判定可能であると共に、第1電流センサの検出値に対するNの乗算値、または第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値に基づき、走行バッテリの充電率を高い精度で算出可能となる。また、第1電流センサの検出値に対するNの乗算値と第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値との比較結果に基づき、電流センサの故障を判定可能となる。そして、第1及び第2の何れの電流センサも、トレードオフの関係にある検出領域及び検出精度に関する制限を課されても十分に実現可能である。
その他の態様として、前記充電率算出手段が、前記第1電流センサと前記第2電流センサとの検出領域が狭い側の検出値から求めた乗算値に基づき、前記走行バッテリの充電率を算出することが好ましい(請求項3)。
この態様によれば、検出領域が狭い側の電流センサは検出精度の面でより優れるため、走行バッテリの充電率の算出精度をさらに向上可能となる。
その他の態様として、前記第1及び第2導通路が、それぞれの経路断面積と経路長との少なくとも一方の調整により、流される電流が設定されることが好ましい(請求項4)。
この態様によれば、経路断面積と経路長との少なくとも一方の調整により、第1及び第2導通路に流される電流が設定される。
その他の態様として、前記電力ラインに、主バスバーが介装されると共に、該主バスバーの長手方向に所定間隔をおいた箇所に副バスバーの両端部が連結され、前記主バスバー上の連結箇所の間の領域が前記第1導通路とされ、前記副バスバー上の連結箇所の間の領域が前記第2導通路とされることが好ましい(請求項5)。
この態様によれば、主バスバーに副バスバーを連結しただけの簡素な構成により、コストアップを抑制しつつ第1導通路及び第2導通路が形成される。
その他の態様として、前記センサ故障判定手段が、前記第1または第2電流センサの何れか一方の出力が0または最大になったときに、該一方の電流センサの断線または短絡による故障判定を下し、前記過電流判定手段及び前記充電率算出手段が、前記センサ故障判定手段により断線または短絡による故障判定が下された前記一方の電流センサが前記第1電流センサであるときに、前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値に基づき判定・算出処理を実行する一方、前記一方の電流センサが前記第2電流センサであるときに、前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値に基づき判定・算出処理を実行することが好ましい(請求項6)。
この態様によれば、第1または第2電流センサの何れか一方の出力が0または最大になると故障判定が下される。第1電流センサに対して故障判定が下されたときには、第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値に基づき判定・算出処理が実行され、第2電流センサに対して故障判定が下されたときには、第1電流センサの検出値に対するNの乗算値に基づき判定・算出処理が実行される。
本発明の電動車両の電流監視装置によれば、検出領域及び検出精度に関するトレードオフの制限を電流センサに課した上で、安価なシステムコストにより過電流の監視機能、SOCの算出機能及びシステム異常の検出機能を兼ね備えることができる。
実施形態の電気自動車の電流監視装置を示す制御ブロック図である。 直流電力ラインのバスバー上の第1及び第2電流センサの配設状態を示す斜視図である。 バッテリECUが実行するバッテリ情報取得ルーチンを示すフローチャートである。 バッテリECUが実行する第2センサ代替制御ルーチンを示すフローチャートである。 バッテリECUが実行する第1センサ代替制御ルーチンを示すフローチャートである。 従来の電動車両の電流監視装置を示す制御ブロック図である。 従来の別の電動車両の電流監視装置を示す制御ブロック図である。
以下、本発明を電気自動車の電流監視装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の電気自動車の電流監視装置を示す制御ブロック図である。
本実施形態の電動車両は、走行用動力源として走行モータ2を備えた電気自動車1(以下、単に車両と称する場合もある)であり、図示はしないが走行モータ2は変速機を介して車両1の駆動輪に連結されている。車両1には走行モータ2の電源として高圧バッテリ3(走行バッテリ)が搭載され、走行モータ2と高圧バッテリ3との間に駆動回路4が形成されている。
駆動回路4について説明すると、走行モータ2には交流電力ライン5を介してインバータ6が接続され、インバータ6は直流電力ライン7(出力経路)を介して高圧バッテリ3に接続されている。高圧バッテリ3は、リチウムイオン電池等の多数のセルをバッテリパックに収容して構成され、その電圧は例えば288Vに設定されている。
直流電力ライン7上には、一対のリレー8a,8bからなるメインリレー8が介装されている。メインリレー8は、車両1の図示しない電源スイッチのON・/OFFに応じて閉成と開成との間で切り換えられる。メインリレー8の閉成時には、高圧バッテリ3とインバータ6とが電気的に接続されて走行モータ2が運転可能となり、メインリレー8の開成時には、高圧バッテリ3とインバータ6とが電気的に遮断されて走行モータ2が停止保持される。
メインリレー8の閉成中において走行モータ2が力行制御されると、高圧バッテリ3の直流電力がインバータ6により三相交流電力に変換されて走行モータ2に供給され、駆動輪を駆動して車両1を走行させる。また、車両1の減速中や降坂路等には走行モータ2が回生制御され、発電された三相交流電力がインバータ6により直流電力に変換されて高圧バッテリ3に充電される。
なお、図1には示されていないが、駆動回路4には走行モータ2以外にも冷房・暖房のための空調装置等の各種電気負荷が接続されている。また、車両1には高圧バッテリ3の他に電圧12Vの低圧バッテリが搭載されており、高圧バッテリ3からの直流電力の一部がDC-DCコンバータにより降圧されて低圧バッテリに充電され、車両1の灯火類やオーディオ類等の作動に利用される。
高圧バッテリ3の状態はバッテリECU10により管理されており、バッテリ情報としてバッテリECU10から上位の制御ユニットである車両ECU11に入力される。バッテリECU10及び車両ECU11は、それぞれ入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等から構成されている。
図示はしないが高圧バッテリ3には電圧センサ及び温度センサが備えられ、電圧センサにより検出される高圧バッテリ3の電圧及び温度センサにより検出される高圧バッテリ3の温度がバッテリECU10に入力される。また、高圧バッテリ3とメインリレー8の一方のリレー8aとの間において、直流電力ライン7の一部の領域(図1中にAで示す)はバスバーとして構成されている。バスバー上には第1及び第2電流センサ12,13が配設され、高圧バッテリ3と走行モータ2との間でバスバーを経て流される電流Iが各電流センサ12,13によりそれぞれ検出されてバッテリECU10に入力される。バスバーの構成及び電流センサ12,13の設定は、本発明の特徴部分であるため、その詳細については後述する。
バッテリECU10は本発明の電流監視装置の役割を果たし、第1及び第2電流センサ12,13による検出情報に基づき以下の機能を奏する。
1)バスバーに流れる電流Iを常に監視し、その電流値が駆動回路4の設計仕様に対応する上限値を超過すると過電流の発生判定を下し、バッテリ情報として過電流の発生を車両ECU11に出力する過電流の監視機能(過電流判定手段)。
2)バスバーを流れる電流Iを逐次積算して高圧バッテリ3のSOC(充電率)を算出し、バッテリ情報としてSOCを車両ECU11に出力するSOCの算出機能(充電率算出手段)。
3)第1及び第2電流センサ12,13の検出値を比較し、比較結果に基づき何れかの電流センサ12,13が故障と見なしたときに電流監視システムの異常判定を下し、バッテリ情報として電流監視システムの異常を車両ECU11に出力するシステム異常の検出機能(センサ故障判定手段)。なお、バッテリECU10には第1電流センサ12と第2電流センサ13とで互いに独立した電源・検出回路12a,13aが備えられ、何れか一方の電流センサ12,13の故障に影響されることなく、機能3)のために他方の電流センサ12,13が作動可能となっている。
その他にもバッテリECU10は高圧バッテリ3に関わる各種処理を実行しており、例えば、各センサから入力される検出情報等に基づき高圧バッテリ3の劣化度合いを表す劣化指標(SOH:State of Health)を推定し、バッテリ情報としてSOHを車両ECU11に出力する。
車両ECU11はバッテリECU10から入力されるバッテリ情報を含めた各種センサ情報に基づき、走行モータ2の運転制御や運転席に設けられたコンビネーションメータ14の表示制御等の各種制御を実行する。例えば、アクセル開度や車速等に基づき走行モータ2の目標トルクを算出し、目標トルクを達成すべくインバータ6を駆動して走行モータ2を力行制御或いは回生制御する。
また、上記機能1)によりバッテリECU10から過電流の発生が入力されると、車両ECU11はメインリレー8を閉成から開成に切り換えると共に、コンビネーションメータ14に車両点検を促すメッセージを表示する。これにより、高圧バッテリ3からインバータ6及び走行モータ2を含めた全ての電気負荷が切り離されて過電流による破損が防止されると共に、走行不能になった車両1がキャリアカーで販社等に持ち込まれて点検・修理される。
また、上記機能2)によりバッテリECU10からSOCが入力されると、車両ECU11は並行して入力されるSOHによりSOCを補正し、補正後のSOCに基づき車両1の航続可能距離を逐次算出してコンビネーションメータ14に表示する。表示された航続可能距離は、充電スタンド等で高圧バッテリ3を充電するタイミングの参考にされる。
また、上記機能3)によりバッテリECU10からセンサ故障に基づく故障電流監視システムの異常が入力されると、車両ECU11はコンビネーションメータ14に車両点検を促すメッセージを表示する。これにより、車両1が自走で販社等に持ち込まれて点検・修理される。
なお、電流センサ12,13が故障したときのバッテリECU10は、基本的に1)の過電流の検出機能、または2)のSOCの算出機能を実行不能になる。しかし、故障側の電流センサ12,13を特定可能な場合に限り、代替として正常側の電流センサ12,13の検出値を利用して各機能1),2)を継続できる。このときのバッテリECU10の処理については後述する。
ところで、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、以上の機能1)〜3)を兼ね備えた従来の電流監視装置として図6及び図7のものが考えられる。しかしながら、図6の電流監視装置は電流センサの必要数に起因してシステムコストが高く、図7の電流監視装置は、トレードオフの関係にある検出領域と検出精度とを第2電流センサ202が満足できないため実現不能であった。
このような不具合を鑑みて本発明者は、直流電力ライン7を流れる電流Iを分流させて、電流センサ12,13により検出される電流Iの変動幅を縮小する対策を見出した。即ち、分流した電流Iをそれぞれ電流センサ12,13で検出すれば、電流Iの変動幅が縮小して電流センサ12,13の検出領域を狭めることができ、その代わりに検出精度を向上できることから、2)のSOCの算出機能を実現できる。そして、それらの電流センサ12,13の検出値を加算すれば1)の過電流の監視機能を実現でき、各電流センサ12,13の検出値に変動幅の縮小比の逆数を乗算して等価比較できるため、3)のシステム異常の検出機能を実現できる。
本実施形態では、以上の知見に基づきバスバーを構成すると共に電流センサ12,13の特性を設定しており、その詳細を説明する。
図2は直流電力ライン7のバスバー上の第1及び第2電流センサ12,13の配設状態を示す斜視図である。
バスバーは、主バスバー16及び副バスバー17から構成されている。主バスバー16は直線状をなし、図示はしないが、その右端がインバータ6側の直流電力ライン7の電力ケーブルに接続され、左端が高圧バッテリ3側の直流電力ライン7の電力ケーブルに接続されている。結果として直流電力ライン7の途中に主バスバー16が介装され、主バスバー16上には長手方向に所定間隔をおいて一対のボルト孔16aが貫設されている。
副バスバー17は略コ字状をなし、その両端部に貫設されたボルト孔17aが主バスバー16のボルト孔16aに重ねられて、図示しないボルト及びナットにより主バスバー16に連結されている。以下、主バスバー16上のボルト孔16a(連結箇所)の間の領域(主バスバー16の長手方向に沿った長さL1の領域)を第1導通路18と称し、副バスバー17上のボルト孔17a(連結箇所)の間の領域(副バスバー17の長手方向に沿った長さL2の領域)を第2導通路19と称する。第1及び第2導通路18,19は互いに並列接続された関係となる。そして、このように主バスバー16に副バスバー17を連結しただけの簡素な構成により、コストアップを抑制した上で第1導通路18及び第2導通路19を形成することができる。
第1及び第2導通路18,19に同一電流を流すために、その断面積及び長さは以下に述べるように設定されている。
まず、主バスバー16及び副バスバー17は同一材質、例えば銅により製作されているため、第1及び第2導通路18,19は同一の抵抗率Cを有する。また第1及び第2導通路18,19は、共に長手方向の全領域で同一の断面形状をなしており、その断面積(経路断面積)をA1,A2、長さ(経路長)をL1,L2とする。
第1及び第2導通路18,19には直流電力ライン7を経て同一の電圧Vが印加され、次式(1)に示すように、第1及び第2導通路18,19に流れる電流Iは、断面積A1,A2に比例し、長さL1,L2に反比例する。
I=V/C/・A1/L1=V/C/・A2/L2 ……(1)
式(1)から次式(2)を導出できる。
A1・L2=A2・L1 ……(2)
第1及び第2導通路18,19の断面積A1,A2及び長さL1,L2は、式(2)の条件を満たすように設定され、これにより第1及び第2導通路18,19の抵抗比は1:1になり、常に同一電流Iが流される。
以上のように構成されたバスバーにおいて、第1電流センサ12は主バスバー16の第1導通路18上に配設され、第2電流センサ13は副バスバー17の第2導通路19上に配設されている。結果として、第1及び第2電流センサ12,13の検出値は常に同一、且つ直流電力ライン7を流れる電流Iの1/2になる。
即ち本実施形態では、第1及び第2電流センサ12,13により検出される上記した電流Iの変動幅の縮小比が共に1/2となり、何れの電流センサ12,13の検出値も縮小比の逆数の2を乗算(或いは双方の検出値を加算)することで直流電力ライン7を流れる電流Iと見なせると共に、双方の検出値を等価比較できることになる。以下の説明では、第1及び第2電流センサ12,13のそれぞれの検出値をI1、I2として区別する。
そして、検出値I1、I2を加算した値に基づき過電流の発生を判定する場合、第1及び第2電流センサ12,13に要求される検出領域は、例えば図6の従来技術の第1電流センサ104のように直流電力ライン7を流れる過電流を検出する場合に比較して1/2まで縮小される。この要求に合わせて第1及び第2電流センサ12,13の検出領域は1/2まで狭められ、その代わりに高い検出精度を有するように特性が設定されている。
車両1の電源スイッチのON操作によりメインリレー8が閉成されているときに、バッテリECU10は車両ECU11と共に作動し、図3に示すバッテリ情報取得ルーチンを所定の制御インターバルで実行する。
まずステップS1で、第1及び第2電流センサ12,13の検出値I1,I2を加算した値(I1+I2)が上限値Imax以上であるか否かを判定する(機能1)に相当)。上限値Imaxは、駆動回路4の設計仕様に基づき予め設定された閾値であり、上限値Imax以上の電流Iは駆動回路4にとって回避すべき過電流と見なせる。ステップS1の判定がNo(否定)のときにはステップS2に移行し、第1及び第2電流センサ12,13の検出値I1,I2を加算した値を前回の制御インターバルでのSOCに加算・更新する(機能2)に相当)。
続くステップS3では、第1電流センサ12の検出値I1に2を乗算した値と第2電流センサ13の検出値I2に2を乗算した値との差の絶対値(|I1×2−I2×2|)が判定値ΔI以上であるか否かを判定する(機能3)に相当)。判定値ΔIは、第1及び第2電流センサ12,13の検出値I1,I2に含まれる誤差を上回る値として予め設定された閾値であり、差の絶対値が判定値ΔI以上の場合には何れかの電流センサ12,13に故障が発生していると見なせる。ステップS3の判定がNoのときには、一旦ルーチンを終了する。
なお、ステップS3では、第1電流センサ12の検出値I1と第2電流センサ13の検出値I2との差の絶対値(|I1−I2|)が判定値ΔIを2で除算した値以上であるか否かを判定してもよい。実質的に同一結果になり、このような場合も本発明のセンサ故障判定手段に含まれるものとする。
このように駆動回路4に過電流が発生せず(ステップS1)、センサ故障によるシステム異常が発生していないときには(ステップS3)、各ステップの処理により機能1)〜3)、即ち過電流の監視、SOCの算出、システム異常の検出が繰り返し実行される。
以上のように本実施形態の第1及び第2電流センサ12,13は、検出領域よりも高い検出精度を優先した特性のため、検出値I1,I2を加算した値に基づき高圧バッテリ3のSOCを高い精度で算出できると共に、過電流の有無を確実に判定できる。そして何れの電流センサ12,13も、トレードオフの関係にある検出領域及び検出精度に関する制限を課されても十分に実現可能である。
結果として、図7に示す従来技術のように検出領域と検出精度を両立させた実現不能な第2電流センサ202を用いることなく、過電流の監視機能、SOCの算出機能及びシステム異常の検出機能を兼ね備えた電流監視装置を成立させることができる。
また、このように第1及び第2の2つの電流センサ12,13により機能1)〜3)を実現しているため、3つの電流センサ104〜106を必要とする図6に示す従来技術に比較してシステムコストを確実に低減することができる。
図3のルーチンに戻って説明を続けると、上記ステップS1で過電流発生としてYes(肯定)の判定を下したときにはステップS4に移行する。ステップS4では、バッテリ情報として過電流の発生を車両ECU11に出力する。この場合には、車両ECU11によりメインリレー8が開成に切り換えられると共に、コンビネーションメータ14に車両点検を促すメッセージが表示される。そしてメインリレー8の開成により、バッテリECU10は機能1)〜3)の各処理を継続する必要がなくなるため、図3のルーチンを終了する。
また、上記ステップS3でシステム異常としてYesの判定を下したときにはステップS5に移行し、故障している電流センサ12,13の特定が可能か否かを判定する。ステップS3において差の絶対値が判定値ΔI以上と判定したものの、何れの電流センサ12,13の検出値I1,I2も中間値を示している場合には、何れが正常値であるか判別できないため、故障している電流センサ12,13の特定は不可能である。この場合にはステップS5でNoの判定を下してステップS6に移行し、バッテリ情報としてシステム異常を車両ECU11に出力する。よって、車両ECU11によりコンビネーションメータ14に車両点検を促すメッセージが表示される。
第1電流センサ12の故障時には、直流電力ライン7を流れる実際の電流Iが上限値Imaxに達していなくても、上限値Imax以上の検出値I1に基づき過電流発生と判定される場合があり得る。結果としてメインリレー8が開成されて、車両1が走行不能に陥ってしまう。また、第2電流センサ13の故障時には、実際の高圧バッテリ3のSOCからかけ離れたSOCが算出され、そのSOCに基づく出鱈目な走行可能距離を信用した結果、充電タイミングを逃してしまう可能性がある。
何れも重篤な事態であることから、システム異常であり且つ故障センサを特定不能な場合には、機能1)及び機能2)の継続を諦めて図3のルーチンを終了する。
一方、ステップS5において、何れか一方の電流センサ12,13の出力が0または最大の場合には断線または短絡による故障と断定できるため、その電流センサ12,13に対して故障判定を下す。従って、この場合にはステップS5でYesの判定を下してステップS7に移行し、故障判定を下した電流センサ12,13が第1電流センサ12であるか否かを判定する。
ステップS7の判定がYesのときにはステップS8で第1電流センサ12に代えて第2電流センサ13の検出値I2を利用した代替制御(以下、第2センサ代替制御と称する)を開始し、その後にステップS6でバッテリ情報としてシステム異常を車両ECU11に出力する。
また、ステップS7の判定がNoのときにはステップS9で第2電流センサ13に代えて第1電流センサ12の検出値I1を利用した代替制御(以下、第1センサ代替制御と称する)を開始し、その後にステップS6に移行する。
ステップS8で第2センサ代替制御が開始されると、バッテリECU10は図4に示す第2センサ代替制御ルーチンを所定の制御インターバルで実行する。
まず、ステップS11で第2電流センサ13の検出値I2に2を乗算した値が上限値Imax以上であるか否かを判定する(機能1)に相当)。判定がYesのときには図3のステップS4に移行し、バッテリ情報として過電流の発生を車両ECU11に出力する。また、ステップS11の判定がNoのときにはステップS12に移行し、第2電流センサ13の検出値I2に2を乗算してSOCに加算・更新し(機能2)に相当)、以上のルーチンが繰り返される。
このように機能3)により第1電流センサ12の故障が特定された場合には、第2センサ代替制御が実行されることにより、第2電流センサ13の検出値I2に基づき、機能1)の過電流の監視が継続される。よって、例えばコンビネーションメータ14の表示を無視して車両1の走行が継続された場合、或いは表示に促されて販社等への自走中において、駆動回路4に過電流が発生したとしても、機能1)により確実にメインリレー8が開成されて過電流による破損を防止することができる。
また第2センサ代替制御の実行により、第2電流センサ13の検出値I2に基づき機能2)のSOCの算出も継続される。結果として、SOCに基づく車両1の航続可能距離の算出、及びコンビネーションメータ14による航続可能距離の表示も継続されて充電タイミングの参考にできるため、その利便性を維持することができる。
一方、ステップS9で第1センサ代替制御が開始されると、バッテリECU10は図5に示す第1センサ代替制御ルーチンを所定の制御インターバルで実行する。第2センサ代替制御ルーチンとの相違点は、第2電流センサ13の検出値I2に代えて第1電流センサ12の検出値I1を用いる点だけのため、概略のみを述べる。
まずステップS21で、第1電流センサ12の検出値I1に2を乗算した値が上限値Imax以上であるか否かを判定し(機能1)に相当)、Yesのときには図3のステップS4に移行する。判定がNoのときにはステップS22に移行し、第1電流センサ12の検出値I1に2を乗算してSOCに加算・更新する(機能2)に相当)。
従って、第1センサ代替制御の実行により、第1電流センサ13の検出値I1に基づき、機能1)の過電流の監視及び機能2)のSOCの算出が継続され、重複する説明はしないが、第2センサ代替制御で述べた効果が得られる。
ところで、本実施形態では、第1及び第2導通路18,19に同一電流を流すと共に、各導通路18,19に配設した第1及び第2電流センサ12,13の検出領域を過電流の検出に要求される検出領域の1/2まで狭めたが、これに限るものではない。双方の導通路18,19に異なる電流Iを流し、それに対応する異なる検出領域に第1及び第2電流センサ12,13を設定してもよい。
即ち、電力ラインに流れる全電流を1としたときに、第1及び第2導通路18,19の何れか一方に1/N(Nは任意の数)の電流Iを流し、他方に(N−1)/Nの電流Iを流すと共に、過電流を検出可能な検出領域を1としたときに、一方の導通路18,19に配設した電流センサ12,13の検出領域を1/Nとし、他方の導通路18,19に配設した電流センサ12,13の検出領域を(N−1)/Nに設定した条件を満足するものであれば、任意に変更可能である。
例えば、上式(2)に基づく抵抗比の設定により、第1導通路18に全電流の1/3を流し、第2導通路19に全電流の2/3を流すように構成した場合には、過電流を検出可能な検出領域に対して、第1電流センサ12の検出領域を1/3に設定し、第2電流センサ13の検出領域を2/3に設定すればよい。
この場合の機能1)〜3)の判定処理は、以下に述べる内容となる。
まず、図3の機能1)に関するステップS1の処理、及び機能2)に関するステップS2の処理に関しては実施形態と相違せず、検出値I1,I2を加算した値に基づき過電流の監視及びSOCの算出を実行する。
但し、機能3)に関するステップS3の処理については、両電流センサ12,13の検出値I1,I2を等価比較するために、双方の検出領域の縮小比(上記した電流Iの変動幅の縮小比でもある)の逆数を乗算する。即ち、第1電流センサ12の検出値I1には縮小比1/3の逆数である3を乗算し、第2電流センサ13の検出値I2には縮小比2/3の逆数である3/2を乗算する。結果として、双方共に直流電力ライン7を流れる電流値に換算され、その差の絶対値(|I1×3−I2×2/3|)と判定値ΔIとの比較に基づきセンサ故障、ひいてはシステム異常を検出できる。
また図4,5の第2及び第1センサ代替制御でも、各電流センサ12,13の出力値I1,I2を直流電力ライン7を流れる電流値に換算する必要があるため、実施形態の内容とは相違する。
図4のステップS11,12では、第2電流センサ13の検出値I2に3/2を乗算した値に基づき、過電流の監視及びSOCの算出を実行する。同様に、図5のステップS21,22では、第1電流センサ12の検出値I1に3を乗算した値に基づき、過電流の監視及びSOCの算出を実行する。
以上のように構成した場合でも、重複する説明はしないが実施形態と同様の効果が得られる。
なおステップS2では、検出値I1,I2を加算した値に代えて、第1電流センサ12の検出値I1に3を乗算した値、または第2電流センサ13の検出値I2に3/2を乗算した値に基づきSOCを算出してもよい。特に第2電流センサ13に比較して第1電流センサ12は検出領域が狭い分、検出精度の面でより優れるため、第1電流センサ12の検出値I1を用いれば、SOCの算出精度をさらに向上させることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、電気自動車1の電流監視装置に具体化したが、対象となる電動車両は電気自動車に限るものではなく、例えば、走行用動力源としてエンジン及び走行モータを備えたハイブリッド車両に適用してもよい。
1 電気自動車(電動車両)
2 走行モータ(電気負荷)
3 高圧バッテリ(走行バッテリ)
7 直流電力ライン(電力ライン)
10 バッテリECU(過電流判定手段、充電率算出手段、センサ故障判定手段)
12 第1電流センサ
13 第2電流センサ
16 主バスバー
17 副バスバー
18 第1導通路
19 第2導通路

Claims (6)

  1. 車両に搭載された走行バッテリと電気負荷とを接続する電力ラインに介装され、該電力ラインに流れる全電流を1としたときに1/N(Nは任意の数)の電流が流される第1導通路と、
    前記第1導通路に対して並列接続され、前記電力ラインに流れる全電流を1としたときに(N−1)/Nの電流が流される第2導通路と、
    前記第1導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに1/Nが検出領域として設定された第1電流センサと、
    前記第2導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに(N−1)/Nが検出領域として設定された第2電流センサと、
    前記第1及び第2電流センサの検出値を加算した値に基づき過電流の有無を判定する過電流判定手段と、
    前記第1及び第2電流センサの検出値を加算した値に基づき前記走行バッテリの充電率を算出する充電率算出手段と、
    前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値と、前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値との比較結果に基づき、該第1及び第2電流センサの故障の有無を判定するセンサ故障判定手段と
    を備えたことを特徴とする電動車両の電流監視装置。
  2. 車両に搭載された走行バッテリと電気負荷とを接続する電力ラインに介装され、該電力ラインに流れる全電流を1としたときに1/N(Nは任意の数)の電流が流される第1導通路と、
    前記第1導通路に対して並列接続され、前記電力ラインに流れる全電流を1としたときに(N−1)/Nの電流が流される第2導通路と、
    前記第1導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに1/Nが検出領域として設定された第1電流センサと、
    前記第2導通路に配設されて、前記電力ラインに流れる過電流を検出可能な検出領域を1としたときに(N−1)/Nが検出領域として設定された第2電流センサと、
    前記第1及び第2電流センサの検出値を加算した値に基づき過電流の有無を判定する過電流判定手段と、
    前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値、または前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値に基づき、前記走行バッテリの充電率を算出する充電率算出手段と、
    前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値と、前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値との比較結果に基づき、該第1及び第2電流センサの故障の有無を判定するセンサ故障判定手段と
    を備えたことを特徴とする電動車両の電流監視装置。
  3. 前記充電率算出手段は、前記第1電流センサと前記第2電流センサとの検出領域が狭い側の検出値から求めた乗算値に基づき、前記走行バッテリの充電率を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動車両の電流監視装置。
  4. 前記第1及び第2導通路は、それぞれの経路断面積と経路長との少なくとも一方の調整により、流される電流が設定された
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動車両の電流監視装置。
  5. 前記電力ラインには、主バスバーが介装されると共に、該主バスバーの長手方向に所定間隔をおいた箇所に副バスバーの両端部が連結され、前記主バスバー上の連結箇所の間の領域が前記第1導通路とされ、前記副バスバー上の連結箇所の間の領域が前記第2導通路とされた
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動車両の電流監視装置。
  6. 前記センサ故障判定手段は、前記第1または第2電流センサの何れか一方の出力が0または最大になったときに、該一方の電流センサの断線または短絡による故障判定を下し、
    前記過電流判定手段及び前記充電率算出手段は、前記センサ故障判定手段により断線または短絡による故障判定が下された前記一方の電流センサが前記第1電流センサであるときに、前記第2電流センサの検出値に対するN/(N−1)の乗算値に基づき判定・算出処理を実行する一方、前記一方の電流センサが前記第2電流センサであるときに、前記第1電流センサの検出値に対するNの乗算値に基づき判定・算出処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電動車両の電流監視装置。
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