JP2020161618A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割された接着フィルム同士が再密着することを抑制することができるウエーハの加工方法を提供すること。【解決手段】ウエーハの加工方法は、分割予定ラインに沿って改質層が形成されたウエーハの裏面にDAFを装着するとともにDAF側にダイシングテープを貼着するウエーハ支持ステップST2と、ダイシングテープのウエーハよりも外周側を保持する保持ステップST3と、ダイシングテープを拡張して、デバイスチップ間の間隔を広げて、接着フィルムを個々のデバイスチップに沿って破断する接着フィルム破断ステップST4と、接着フィルム破断ステップST4において広げられたデバイスチップ間の間隔を維持するチップ間隔維持ステップST5と、個々のデバイスチップの表面及び側面に水溶性樹脂を被覆して保護膜を形成する保護膜形成ステップST6とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、ウエーハの加工方法に関する。
所定の分割予定ラインに沿って分割された、または内部に破断起点が形成されたウエーハの裏面にダイシングテープと一体になった接着フィルム(通称DAF(ダイアタッチフィルム)を貼着し、ダイシングテープを拡張することで接着フィルムを分割する加工方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−001677号公報
特許文献1に示された加工方法において、接着フィルムの分割される工場と個片化されたデバイスチップをピックアップする工場が離れているなど、分割されたデバイスチップをピックアップするまで長時間保管する場合、流動性の高い接着フィルムを用いると、デバイスチップ毎に分割した接着フィルム同士が再密着してしまう場合がある。
本願発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、分割された接着フィルム同士が再密着することを抑制することができるウエーハの加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、表面に複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、分割予定ラインに沿って個々のデバイスチップに分割するとともに、各デバイスチップの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着するウエーハの加工方法であって、該分割予定ラインに沿って分割され、または該分割予定ラインに沿って破断起点が形成されたウエーハの裏面に該接着フィルムを装着するとともに該接着フィルム側にダイシングテープを貼着するウエーハ支持ステップと、該ダイシングテープの該ウエーハよりも外周側を保持する保持ステップと、該ダイシングテープを拡張して、該接着フィルムを個々のデバイスチップに沿って破断する接着フィルム破断ステップと、該接着フィルム破断ステップにおいて広げられたデバイスチップ間の間隔を維持するチップ間隔維持ステップと、を含み、該チップ間隔維持ステップを実施した後に、個々のデバイスチップの表面及び側面に水溶性樹脂を被覆して保護膜を形成する保護膜形成ステップを実施することを特徴とする。
前記ウエーハの加工方法において、洗浄水を供給して該保護膜を洗い流す保護膜洗浄ステップと、該保護膜洗浄ステップの実施後に、個々のデバイスチップをピックアップするピックアップステップと、をさらに備え、該保護膜洗浄ステップは、該ピックアップステップの直前に行っても良い。
本願発明は、分割された接着フィルム同士が再密着することを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの斜視図である。 図2は、実施形態1に係るウエーハの加工方法により製造されたデバイスチップの斜視図である。 図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示されたウエーハの加工方法の改質層形成ステップを示す斜視図である。 図5は、図3に示されたウエーハの加工方法のウエーハ支持ステップ後のウエーハを示す断面図である。 図6は、図3に示されたウエーハの加工方法の保持ステップ、接着フィルム破断ステップ及びチップ間隔維持ステップにおいて用いられる拡張装置の構成を一部分解して示す斜視図である。 図7は、図3に示されたウエーハの加工方法の保持ステップを模式的に示す断面図である。 図8は、図3に示されたウエーハの加工方法の接着フィルム破断ステップを模式的に示す断面図である。 図9は、図3に示されたウエーハの加工方法のチップ間隔維持ステップの加熱ステップのダイシングテープを加熱する前の状態を模式的に示す断面図である。 図10は、図3に示されたウエーハの加工方法のチップ間隔維持ステップの加熱ステップを模式的に示す断面図である。 図11は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成ステップを模式的に示す断面図である。 図12は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜洗浄ステップを模式的に示す断面図である。 図13は、図3に示されたウエーハの加工方法の紫外線照射ステップを模式的に示す断面図である。 図14は、図3に示されたウエーハの加工方法のピックアップステップを模式的に示す断面図である。 図15は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図16は、図15に示されたウエーハの加工方法の保持ステップ、接着フィルム破断ステップ及びチップ間隔維持ステップにおいて用いられる拡張装置の構成を示す斜視図である。 図17は、実施形態3に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの斜視図である。図2は、実施形態1に係るウエーハの加工方法により製造されたデバイスチップの斜視図である。図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、図1に示すウエーハ1から図2に示すデバイスチップ2を製造する方法である。ウエーハの加工方法の加工対象であるウエーハ1は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素などの基板3を有する円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。
ウエーハ1は、図1に示すように、基板3の表面4に格子状に設定された複数の分割予定ライン5によって区画された複数の領域にデバイス6が形成されている。デバイス6は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
実施形態1において、ウエーハ1は、分割予定ライン5に沿って個々のデバイス6毎に分割されて、図2に示すデバイスチップ2に個片化される。デバイスチップ2は、基板3の一部分と、基板3上のデバイス6と、基板3の裏面7側に装着されたダイボンディング用の接着フィルムであるDAF(ダイアタッチフィルム)8とを備える。なお、ダイボンド用のDAF8は、他のデバイスチップ2又は他の基板等にデバイスチップ2を固定するためのものである。
次に、実施形態1に係るウエーハの加工方法について説明する。実施形態1に係るウエーハの加工方法は、図1に示すウエーハ1を分割予定ライン5に沿って個々のデバイスチップ2に分割するとともに、デバイスチップ2の裏面にDAF8を装着する方法である。ウエーハの加工方法は、図3に示すように、改質層形成ステップST1と、ウエーハ支持ステップST2と、保持ステップST3と、接着フィルム破断ステップST4と、チップ間隔維持ステップST5と、保護膜形成ステップST6と、保護膜洗浄ステップST7と、紫外線照射ステップST8と、ピックアップステップST9とを備える。
(改質層形成ステップ)
図4は、図3に示されたウエーハの加工方法の改質層形成ステップを示す斜視図である。改質層形成ステップST1は、ウエーハ1の基板3に対して透過性を有する波長(実施形態では、1064nm)のレーザー光線24を、ウエーハ1の基板3の裏面7側から分割予定ライン5に沿って照射し、ウエーハ1の基板3の内部に分割予定ライン5に沿った破断起点である改質層9を形成するステップである。なお、改質層9とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。また、改質層9は、ウエーハ1の他の部分よりも機械的な強度等が低い。
実施形態1において、改質層形成ステップST1では、ウエーハ1の基板3の表面4にウエーハ1よりも大径な保護部材である保護テープ10を貼着する。改質層形成ステップST1では、オペレータが保護テープ10を介してウエーハ1の基板3の表面4側をレーザー加工装置20のチャックテーブル21の保持面22に載置し、レーザー加工装置20が、チャックテーブル21の保持面22に保護テープ10を介してウエーハ1の基板3の表面4を吸引保持する。
改質層形成ステップST1では、レーザー加工装置20が、チャックテーブル21とレーザー光線照射ユニット23とを分割予定ライン5に沿って相対的に移動させながら、図4に示すように、レーザー光線照射ユニット23から分割予定ライン5に集光点を基板3の内部に設定して、パルス状のレーザー光線24を照射する。
改質層形成ステップST1では、レーザー光線24がウエーハ1に対して透過性を有する波長を有するために、図4に示すように、基板3の内部に分割予定ライン5に沿って改質層9を形成する。改質層形成ステップST1では、全ての分割予定ライン5に沿って基板3の内部に改質層9を形成すると、レーザー光線24の照射、チャックテーブル21の吸引保持を解除して、ウエーハ支持ステップST2に進む。
(ウエーハ支持ステップ)
図5は、図3に示されたウエーハの加工方法のウエーハ支持ステップ後のウエーハを示す断面図である。ウエーハ支持ステップST2は、分割予定ライン5に沿って改質層9が基板3の内部に形成されたウエーハ1の裏面7にDAF8を装着するとともにDAF8側に伸縮性を有するダイシングテープ11を貼着するステップである。
実施形態1において、ウエーハ支持ステップST2では、図5に示すように、外周縁に環状フレーム12が貼着されたダイシングテープ11に積層されたDAF8をウエーハ1の裏面7に貼着して、ウエーハ1を環状フレーム12の開口内に支持する。ウエーハ支持ステップST2では、基板3の表面4側から保護テープ10を剥がす。ウエーハの加工方法は、保護テープ10を基板3の表面4側から剥がすと、保持ステップST3に進む。なお、実施形態1では、ダイシングテープ11は、紫外線を透過する合成樹脂により構成された基材層と、基材層の表面に積層された粘着層とを備える。また、実施形態1では、ダイシングテープ11の粘着層は、紫外線が照射されると硬化して粘着力が減少する所謂紫外線硬化型の樹脂を含む。
(保持ステップ)
図6は、図3に示されたウエーハの加工方法の保持ステップ、接着フィルム破断ステップ及びチップ間隔維持ステップにおいて用いられる拡張装置の構成を一部分解して示す斜視図である。図7は、図3に示されたウエーハの加工方法の保持ステップを模式的に示す断面図である。
保持ステップST3は、ダイシングテープ11のウエーハ1の外縁よりも外周側を保持するステップである。実施形態1では、保持ステップST3は、ウエーハ1を図6に示す拡張装置30の保持テーブル31上にダイシングテープ11を介して載置するとともに、ダイシングテープ11の外周縁に貼着された環状フレーム12をフレーム保持手段32で保持するステップである。
実施形態1に係るウエーハの加工方法で用いられる拡張装置30は、図6に示すように、矩形状の基台33と、フレーム保持手段32と、保持テーブル31と、進退手段34と、加熱手段35とを備える。
フレーム保持手段32は、環状フレーム12を保持する。フレーム保持手段32は、基台33上に設置された円筒状のフレーム保持部材36と、その外周部に配設された複数のクランプ37とを有する。フレーム保持部材36は、上面に環状フレーム12を載置するための載置面38を有する。クランプ37は、載置面38に載置された環状フレーム12をクランプして、フレーム保持部材36に固定する。実施形態1では、クランプ37は、周方向に等間隔に4つ配置されている。
保持テーブル31は、フレーム保持部材36の内側に配設される。保持テーブル31は、円盤状の本体39と、本体39の上面に配設され、通気性を有する吸着チャック40と、拡張補助ローラ41とを有する。吸着チャック40は、図示しない真空吸引源に接続され、真空吸引源により吸引されることで、上面である保持面42に載置されたウエーハ1を吸引保持する。実施形態1では、保持テーブル31は、フレーム保持手段32と同軸となる位置に配置されている。
拡張補助ローラ41は、吸着チャック40の外周側に周方向に複数配置されている。拡張補助ローラ41は、保持面42の径方向に拡張するダイシングテープ11の移動方向に倣う向きにのみ回転するワンウェイローラである。より詳しくは、拡張補助ローラ41は、上方に露出している面において、径方向の内側から外側に向かう方向に回転し、外側から内側に向かう方向への回転が規制されている。このように、拡張補助ローラ41は、ダイシングテープ11が拡張する際に、ダイシングテープ11の拡張を補助する。
進退手段34は、保持テーブル31の保持面42と直交する鉛直方向に、フレーム保持手段32と保持テーブル31とを相対的に移動させる。実施形態1では、進退手段34は、保持テーブル31を、保持面42が載置面38と同一平面上に位置する位置と、保持面42が載置面38よりも上方に突出した位置との間で移動させる。実施形態1において、進退手段34は、ピストンロッド43を含むエアシリンダ機構を有する。ピストンロッド43の上端には、保持テーブル31の本体39が取り付けられている。
加熱手段35は、フレーム保持手段32で保持されたダイシングテープ11の保持テーブル31とフレーム保持手段32との間を加熱し、収縮させる。加熱手段35は、赤外線ヒータ44と、赤外線ヒータ44を支持する支持ロッド45と、支持ロッド45を回動する回動手段46とを有する。赤外線ヒータ44は、保持テーブル31とフレーム保持手段32との間と同等の大きさの環状に形成されている。回動手段46は、赤外線ヒータ44を、保持テーブル31とフレーム保持手段32との間の上方に位置する位置と、保持テーブル31とフレーム保持手段32との間の上方から退避する位置とに亘って、移動させる。赤外線ヒータ44は、ダイシングテープ11を、例えば熱源温度100〜300度、例えば加熱時間30〜120秒で加熱し収縮させる。加熱手段35は、熱風など他の手段を利用してもよい。
保持ステップST3では、拡張装置30は、加熱手段35の赤外線ヒータ44を保持テーブル31とフレーム保持手段32との間の上方から退避させた状態で、載置面38と同一平面上の保持面42にダイシングテープ11を介してウエーハ1の裏面7側が載置され、載置面38に環状フレーム12が載置される。保持ステップST3では、拡張装置30は、図7に示すように、クランプ37で載置面38に載置された環状フレーム12をクランプして固定する。ウエーハの加工方法は、接着フィルム破断ステップST4に進む。
(接着フィルム破断ステップ)
図8は、図3に示されたウエーハの加工方法の接着フィルム破断ステップを模式的に示す断面図である。接着フィルム破断ステップST4は、ダイシングテープ11を拡張して、ウエーハ1を改質層9を起点に個々のデバイスチップ2に分割するとともに、デバイスチップ2間の間隔を広げて、DAF8を個々のデバイスチップ2に沿って破断するステップである。実施形態1では、拡張装置30の保持テーブル31とフレーム保持手段32とを保持面42に対して直交する鉛直方向に相対的に離反させて、ダイシングテープ11を引き延ばすことで、DAF8を個々のデバイスチップ2に沿って破断する。
実施形態1において、接着フィルム破断ステップST4では、拡張装置30が、進退手段34で保持テーブル31を上昇させる。すると、ダイシングテープ11が保持テーブル31の保持面42に載置されているために、ダイシングテープ11が面方向に拡張される。接着フィルム破断ステップST4では、拡張の結果、ダイシングテープ11は、放射状の引張力が作用する。
このようにウエーハ1の基板3の裏面7側にDAF8を介して貼着されたダイシングテープ11に放射状に引張力が作用すると、ウエーハ1が、改質層形成ステップST1において、分割予定ライン5に沿った改質層9が形成されているために、改質層9を破断起点にして個々のデバイス6毎に分割され、個々のデバイスチップ2毎に個片化されるとともに、ウエーハ1が改質層9に沿って破断されるために、DAF8も改質層9に沿って破断する。
なお、実施形態1では、接着フィルム破断ステップST4において、保持テーブル31を上昇させてダイシングテープ11を拡張したが、本発明は、これに限定されることなく、フレーム保持手段32を下降させても良く、要するに、保持テーブル31をフレーム保持手段32に対して相対的に上昇させ、フレーム保持手段32を保持テーブル31に対して相対的に下降させれば良い。こうして、実施形態1は、接着フィルム破断ステップST4において、ダイシングテープ11を拡張して、ウエーハ1を破断する。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1を破断すると、チップ間隔維持ステップST5に進む。
(チップ間隔維持ステップ)
チップ間隔維持ステップST5は、接着フィルム破断ステップST4において広げられたデバイスチップ2間の間隔を維持するステップである。実施形態1において、チップ間隔維持ステップST5は、図3に示すように、吸引保持ステップST51と、加熱ステップST52とを備える。
(吸引保持ステップ)
吸引保持ステップST51は、保持テーブル31でウエーハ1を吸引保持するステップである。実施形態1において、吸引保持ステップST51では、拡張装置30が真空吸引源を作動させて、保持テーブル31の保持面42にダイシングテープ11を介してウエーハ1の裏面7側を吸引保持する。ウエーハの加工方法は、加熱ステップST52に進む。
(加熱ステップ)
図9は、図3に示されたウエーハの加工方法のチップ間隔維持ステップの加熱ステップのダイシングテープを加熱する前の状態を模式的に示す断面図である。図10は、図3に示されたウエーハの加工方法のチップ間隔維持ステップの加熱ステップを模式的に示す断面図である。加熱ステップST52は、吸引保持ステップST51を開始した後、保持テーブル31とフレーム保持手段32とを鉛直方向に相対的に接近させることでウエーハ1と環状フレーム12の内周との間の引き延ばされたダイシングテープ11を加熱して収縮させるステップである。
加熱ステップST52では、拡張装置30が、進退手段34で保持テーブル31を保持面42が載置面38と同一平面上に位置するまで下降する。すると、接着フィルム破断ステップST4において一旦、拡張されたダイシングテープ11が収縮しようとするが、吸引保持ステップST51において、保持面42にダイシングテープ11が吸引保持されているために、保持面42上のダイシングテープ11の収縮が規制される。加熱ステップST52では、拡張装置30が、保持面42上にダイシングテープ11を吸引保持するので、接着フィルム破断ステップST4において広げられたデバイスチップ2間の間隔が維持される。また、加熱ステップST52では、拡張装置30が、保持面42上にダイシングテープ11を吸引保持するので、図9に示すように、ダイシングテープ11は、保持テーブル31とフレーム保持手段32との間に弛んだ弛み部11−1を生じさせる。
加熱ステップST52では、拡張装置30が、図10に示すように、加熱手段35の赤外線ヒータ44を保持テーブル31とフレーム保持手段32との間の上方に位置付ける。すると、赤外線ヒータ44は、弛み部11−1と鉛直方向に沿って対向する。加熱ステップST52では、拡張装置30が、赤外線ヒータ44を作動し、赤外線ヒータ44でダイシングテープ11の弛み部11−1を加熱し、図10に示すように、収縮させる。ウエーハの加工方法は、赤外線ヒータ44で予め定められた所定時間弛み部11−1を加熱すると、赤外線ヒータ44を停止し、退避させ、保持面42の吸引保持を停止し、クランプ37の環状フレーム12のクランプを解除して、保護膜形成ステップST6に進む。なお、保持テーブル31の保持面42の吸引保持を停止しても、ダイシングテープ11の弛み部11−1が収縮されているので、デバイスチップ2間の間隔は、接着フィルム破断ステップST4において広げられた間隔に維持される。
(保護膜形成ステップ)
図11は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成ステップを模式的に示す断面図である。保護膜形成ステップST6は、チップ間隔維持ステップST5の加熱ステップST52を実施した後に、個々のデバイスチップ2の表面及び側面に水溶性樹脂54を被覆して保護膜55を形成するステップである。
保護膜形成ステップST6では、保護膜被覆装置50が、図11に示すように、ウエーハ1の裏面7側をダイシングテープ11を介してスピンナテーブル51の保持面52に吸引保持し、スピンナテーブル51を軸心回りに回転させながら、ウエーハ1の中央の上方の塗布ノズル53からウエーハ1の表面4側に液状の水溶性樹脂54を塗布する。水溶性樹脂54は、合成ポリマー(例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド等)、天然ポリマー(例えば、デンプン、寒天等)、又は半合成ポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース等)等の水溶性の樹脂等を含む。ウエーハ1の表面4に塗布された水溶性樹脂54は、スピンナテーブル51の回転により生じる遠心力によりウエーハ1の外縁側に拡げられて、ウエーハ1の表面4全体、即ち、デバイスチップ2の表面及び側面(DAF8の側面を含む)を被覆する。
保護膜形成ステップST6では、保護膜被覆装置50が、ウエーハ1の表面4側に水溶性樹脂54を塗布した後、水溶性樹脂54を乾燥又は加熱して、硬化させて、ウエーハ1の表面4全体、即ち、デバイスチップ2の表面及び側面(DAF8の側面を含む)を保護膜55で被覆する。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1の表面4全体を保護膜55で被覆すると、保護膜洗浄ステップST7に進む。
(保護膜洗浄ステップ)
図12は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜洗浄ステップを模式的に示す断面図である。保護膜洗浄ステップST7は、洗浄水をウエーハ1の表面4に供給して、ウエーハ1の表面4等から保護膜55を洗い流すステップである。
なお、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、保護膜形成ステップST6後、1週間又は数週間後に保護膜洗浄ステップST7を実施する。また、ウエーハの加工方法は、保護膜形成ステップST6後、数カ月後に保護膜洗浄ステップST7を実施する場合もある。
保護膜洗浄ステップST7では、図12に示すように、洗浄装置60がスピンナテーブル61の保持面62にダイシングテープ11を介してウエーハ1の裏面7側を吸引保持し、スピンナテーブル61を軸心回りに回転させるとともに、ウエーハ1の中央の上方の洗浄水ノズル63から洗浄水64をウエーハ1の表面4に向けて噴射する。保護膜洗浄ステップST7では、洗浄水64がスピンナテーブル61の回転により生じる遠心力によりウエーハ1の表面4上をスムーズに流れて、保護膜55を洗い流して除去することとなる。
保護膜洗浄ステップST7は、所定時間、洗浄装置60がスピンナテーブル61を回転させながらウエーハ1の表面4に洗浄水64を供給すると、ウエーハ1の洗浄を終了し、ウエーハ1を乾燥させる。実施形態1に係るウエーハの加工方法は、ウエーハ1の表面4の乾燥を終了すると、紫外線照射ステップST8に進む。こうして、実施形態1に係るウエーハの加工方法では、保護膜洗浄ステップST7は、ピックアップステップST9の直前に行う。
なお、実施形態1では、保護膜形成ステップST6を保護膜被覆装置50が行い、保護膜洗浄ステップST7を保護膜被覆装置50とは別の洗浄装置60が行っていたが、本発明は、保護膜形成ステップST6及び保護膜洗浄ステップST7をノズル53,63を備える一つの装置で行っても良い。
(紫外線照射ステップ)
図13は、図3に示されたウエーハの加工方法の紫外線照射ステップを模式的に示す断面図である。紫外線照射ステップST8は、ダイシングテープ11の粘着層に紫外線71を照射して、粘着層を硬化させて、粘着力を低下させるステップである。
実施形態1において、紫外線照射ステップST8は、紫外線ランプ70からの紫外線71をウエーハ1の裏面7側に照射して、ダイシングテープ11の基材層を介して粘着層に紫外線71を照射する。実施形態1に係るウエーハの加工方法は、所定時間、粘着層に紫外線71を照射すると、ピックアップステップST9に進む。また、実施形態1では、ダイシングテープ11の粘着層が紫外線硬化型の樹脂を含んでいるために、紫外線照射ステップST8を実施したが、本発明では、紫外線照射ステップST8を必ずしも実施しなくても良い。
(ピックアップステップ)
図14は、図3に示されたウエーハの加工方法のピックアップステップを模式的に示す断面図である。ピックアップステップST9は、保護膜洗浄ステップST7の後に、個々のデバイスチップ2をピックアップするステップである。
ピックアップステップST9では、ピックアップ装置80が、図14に示すように、個々に分割されたデバイスチップ2を1つずつピックアップ81で保持して、ダイシングテープ11から剥離させて、取り外す。ウエーハの加工方法は、ダイシングテープ11上から全てのデバイスチップ2を除去すると終了する。
以上説明したように、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、保護膜形成ステップST6において、分割後のDAF8の側面を水溶性樹脂54で被覆して、保護膜55を形成する。このために、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、接着フィルム破断ステップST4後に比較的長時間が経過してもDAF8が再密着することを防止することができる。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、一旦、分割されたDAF8同士が再密着することを抑制することができるという効果を奏する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図15は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。図16は、図15に示されたウエーハの加工方法の保持ステップ、接着フィルム破断ステップ及びチップ間隔維持ステップにおいて用いられる拡張装置の構成を示す斜視図である。なお、図15及び図16は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るウエーハの加工方法は、図15に示すように、改質層形成ステップST1と、ウエーハ支持ステップST2−2と、保持ステップST3−2と、接着フィルム破断ステップST4−2と、チップ間隔維持ステップST5−2と、保護膜形成ステップST6と、保護膜洗浄ステップST7と、紫外線照射ステップST8と、ピックアップステップST9とを備える。実施形態2に係るウエーハの加工方法は、ウエーハ支持ステップST2−2と、保持ステップST3−2と、接着フィルム破断ステップST4−2と、チップ間隔維持ステップST5−2とが実施形態1と異なり、保持ステップST3−2、接着フィルム破断ステップST4−2及びチップ間隔維持ステップST5−2において、実施形態1の拡張装置30と異なる図16に示す拡張装置30−2を用いること以外、実施形態1と同じである。
実施形態2に係るウエーハの加工方法のウエーハ支持ステップST2−2は、実施形態1と同様に、分割予定ライン5に沿って改質層9が形成されたウエーハ1の基板3の裏面7にDAF8を装着するとともにDAF8にダイシングテープ11を貼着するステップである。実施形態2において、ウエーハ支持ステップST2−2では、ダイシングテープ11に積層されたDAF8をウエーハ1の裏面7に貼着して、ウエーハ1をダイシングテープ11で支持する。ウエーハ支持ステップST2−2では、基板3の表面4側から保護テープ10を剥がし、保護テープ10を基板3の表面4側から剥がすと、保持ステップST3−2に進む。
保持ステップST3−2は、ダイシングテープ11のウエーハ1の外縁よりも外周側を保持するステップである。実施形態2に係るウエーハの加工方法で用いられる拡張装置30−2は、改質層9が形成されたウエーハ1がDAF8を介して貼着されたダイシングテープ11を互いに直交する第一方向111と第二方向112とに拡張して、ウエーハ1を個々のデバイスチップ2に分割する装置である。
拡張装置30−2は、図16に示すように、固定基台150と、固定基台150の中央に設けられた保持テーブル151と、第一保持手段である第一保持ユニット131−1と、第二保持手段である第二保持ユニット131−2と、第三保持手段である第三保持ユニット131−3と、第四保持手段である第四保持ユニット131−4と、移動手段である第一移動ユニット133−1と、移動手段である第二移動ユニット133−2と、移動手段である第三移動ユニット133−3と、移動手段である第四移動ユニット133−4とを備える。
保持テーブル151は、円板状に上面152が水平方向に沿って平坦に形成され、上面152にダイシングテープ11が載置される。第一保持ユニット131−1と第二保持ユニット131−2は、第一方向111において、ダイシングテープ11が載置される保持テーブル151を挟んで互いに対向して配設されている。即ち、第一保持ユニット131−1と第二保持ユニット131−2とは、第一方向111に沿って互いに対向し、互いの間に保持テーブル151を位置付けている。
第三保持ユニット131−3と第四保持ユニット131−4は、第二方向112において、ダイシングテープ11が載置される保持テーブル151を挟んで互いに対向して配設されている。即ち、第三保持ユニット131−3と第四保持ユニット131−4は、第二方向112に沿って互いに対向し、互いの間に保持テーブル151を位置付けている。
第一保持ユニット131−1、第二保持ユニット131−2、第三保持ユニット131−3及び第四保持ユニット131−4は、それぞれダイシングテープ11のウエーハ1よりも外周側を挟んで保持する。第一保持ユニット131−1、第二保持ユニット131−2、第三保持ユニット131−3及び第四保持ユニット131−4は、互いに構成が略等しいので、同一部分に同一符号を付して説明する。
第一保持ユニット131−1、第二保持ユニット131−2、第三保持ユニット131−3及び第四保持ユニット131−4は、固定基台150上に設けられた柱状の移動基台153に鉛直方向に移動自在に設けられた一対の挟持部材154と、一対の挟持部材154を互いに近づく方向及び互いに離れる方向に移動する移動機構155と、備える。一対の挟持部材154は、互いに鉛直方向に間隔をあけて配置され、移動機構155により互いに近づけられて互いの間にダイシングテープ11を挟んで保持する。移動機構155は、移動基台153に設けられている。また、各保持ユニット131−1,131−2,131−3,131−4の一対の挟持部材154及び移動機構155を設けた移動基台153は、固定基台150に第一方向111又は第二方向112に移動自在に設けられている。
第一移動ユニット133−1と第二移動ユニット133−2は、第一保持ユニット131−1と第二保持ユニット131−2を第一方向111において互いに離反する向きに移動可能とするものである。実施形態2において、第一移動ユニット133−1は、第一保持ユニット131−1が設けられた移動基台153を固定基台150に対して第一方向111に移動させる。実施形態1において、第二移動ユニット133−2は、第二保持ユニット131−2が設けられた移動基台153を固定基台150に対して第一方向111に移動させる。
第三移動ユニット133−3と第四移動ユニット133−4は、第三保持ユニット131−3と第四保持ユニット131−4を第二方向112において互いに離反する向きに移動可能とするものである。実施形態2において、第三移動ユニット133−3は、第三保持ユニット131−3が設けられた移動基台153を固定基台150に対して第二方向112に移動させる。実施形態2において、第四移動ユニット133−4は、第四保持ユニット131−4が設けられた移動基台153を固定基台150に対して第二方向112に移動させる。
第一移動ユニット133−1、第二移動ユニット133−2、第三移動ユニット133−3及び第四移動ユニット133−4は、互いに構成が略等しいので、同一部分に同一符号を付して説明する。
第一移動ユニット133−1、第二移動ユニット133−2、第三移動ユニット133−3及び第四移動ユニット133−4は、保持ユニット131−1,131−2,131−3,131−4を第一方向111又は第二方向112に移動可能とするモーター137−2と、モーター137−2により軸心回りに回転されて移動基台153を第一方向111又は第二方向112に移動させるボールねじ138−2とを有する。
また、拡張装置30−2は、環状フレーム12を保持し、保持テーブル151に保持されたダイシングテープ11に環状フレーム12を貼着する図示しないフレーム貼着ユニットと、環状フレーム12に貼着されたダイシングテープ11の余剰部分を切断するカッタとを備える。
保持ステップST3−2では、拡張装置30−2は、保持テーブル151の上面152にダイシングテープ11を介してウエーハ1の裏面7側が載置される。保持ステップST3−2では、拡張装置30−2は、保持ユニット131−1,131−2,131−3,131−4の移動機構155を制御して一対の挟持部材154間にダイシングテープ11を挟んで保持する。ウエーハの加工方法は、接着フィルム破断ステップST4−2に進む。
接着フィルム破断ステップST4−2は、実施形態1と同様に、ダイシングテープ11を拡張して、ウエーハ1を改質層9を起点に個々のデバイスチップ2に分割するとともに、デバイスチップ2間の間隔を広げて、DAF8を個々のデバイスチップ2に沿って破断するステップである。
実施形態2において、接着フィルム破断ステップST4−2では、拡張装置30−2がモーター137−2を駆動させて移動ユニット133−1,133−2,133−3,133−4に保持ユニット131−1,131−2,131−3,131−4を第一方向111又は第二方向112に離反する方向に移動させる。すると、保持ユニット131−1,131−2,131−3,131−4の移動とともにダイシングテープ11が第一方向111と第二方向112との双方に拡張される。ダイシングテープ11の拡張の結果、ダイシングテープ11に第一方向111と第二方向112の引張力が作用する。このようにウエーハ1が貼着されたダイシングテープ11に第一方向111と第二方向112の引張力が作用すると、ウエーハ1は、分割予定ライン5に沿って改質層9が形成されているので、改質層9を基点として分割予定ライン5に沿って個々のデバイスチップ2に個片化されるとともに、ウエーハ1が改質層9に沿って破断されるために、DAF8も改質層9に沿って破断する。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1を破断すると、チップ間隔維持ステップST5−2に進む。
チップ間隔維持ステップST5−2は、実施形態1と同様に、接着フィルム破断ステップST4−2において広げられたデバイスチップ2間の間隔を維持するステップである。実施形態2において、チップ間隔維持ステップST5−2では、拡張装置30−2は、拡張しかつウエーハ1を貼着したダイシングテープ11に環状フレーム12を貼着し、カッタでダイシングテープ11の余剰部分を切断する。なお、余剰部分が切断されたダイシングテープ11は、保持テーブル151に保持されている。ウエーハの加工方法は、実施形態1と同様に、保護膜形成ステップST6に進む。
実施形態2に係るウエーハの加工方法は、保護膜形成ステップST6において、分割後のDAF8の側面を水溶性樹脂54で被覆して、保護膜55を形成する。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、実施形態1と同様に、接着フィルム破断ステップST4−2後に比較的長時間が経過しても、一旦、分割されたDAF8同士が再密着することを抑制することができるという効果を奏する。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図17は、実施形態3に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。なお、図17は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係るウエーハの加工方法は、実施形態1と同様に、改質層形成ステップST1の代わりに分割ステップST1−3を備え、ウエーハ支持ステップST2−3が異なること以外、実施形態1と同じである。
分割ステップST1−3は、分割予定ライン5に沿ってウエーハ1を個々のデバイスチップ2に分割するステップである。実施形態3において、分割ステップST1−3では、ウエーハ1の基板3の表面4に保護テープ10を貼着した後、切削装置が保護テープ10を介してウエーハ1の基板3の表面4をチャックテーブルの保持面に吸引保持し、赤外線カメラで裏面7側から分割予定ライン5を検出してアライメントを遂行する。分割ステップST1−3では、切削装置が、チャックテーブルと切削ユニットの切削ブレードとを分割予定ライン5に沿って相対的に移動させながら、切削ブレードを保護テープ10の厚み方向の中央まで切り込ませて、ウエーハ1を個々のデバイスチップ2に個片化する。
実施形態3に係るウエーハの加工方法のウエーハ支持ステップST2−3は、分割予定ライン5に沿って分割されたウエーハ1の裏面7にDAF8を装着すること以外、実施形態1と同じである。
実施形態3に係るウエーハの加工方法は、保護膜形成ステップST6において、分割後のDAF8の側面を水溶性樹脂54で被覆して、保護膜55を形成する。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、実施形態1と同様に、接着フィルム破断ステップST4後に比較的長時間が経過しても、一旦、分割されたDAF8同士が再密着することを抑制することができるという効果を奏する
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。実施形態1及び実施形態2では、破断起点として改質層9を用いているが、本発明では、破断起点は、改質層9に限定されない。本発明では、破断起点は、ウエーハ1の基板3の裏面7から凹の切削溝又はレーザー加工溝でも良い。また、実施形態3では、分割ステップST1−3において、ウエーハ1を切削加工によりデバイスチップ2に分割したが、本発明では、基板3に対して吸収性を有するレーザー光線を照射して、ウエーハ1に分割予定ライン5に沿ってアブレーション加工を施して、ウエーハ1をデバイスチップ2に分割しても良い。また、本発明では、実施形態3においても、拡張装置30−2を用いて、ウエーハ支持ステップST2−3以降、実施形態2と同様に、実施しても良い。
1 ウエーハ
2 デバイスチップ
4 表面
5 分割予定ライン
6 デバイス
7 裏面
8 DAF(接着フィルム)
9 改質層
11 ダイシングテープ
54 水溶性樹脂
55 保護膜
64 洗浄水
ST2,ST2−2,ST2−3 ウエーハ支持ステップ
ST3,ST3−2 保持ステップ
ST4,ST4−2 接着フィルム破断ステップ
ST5,ST5−2 チップ間隔維持ステップ
ST6 保護膜形成ステップ
ST7 保護膜洗浄ステップ
ST9 ピックアップステップ

Claims (2)

  1. 表面に複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、分割予定ラインに沿って個々のデバイスチップに分割するとともに、各デバイスチップの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着するウエーハの加工方法であって、
    該分割予定ラインに沿って分割され、または該分割予定ラインに沿って破断起点が形成されたウエーハの裏面に該接着フィルムを装着するとともに該接着フィルム側にダイシングテープを貼着するウエーハ支持ステップと、
    該ダイシングテープの該ウエーハよりも外周側を保持する保持ステップと、
    該ダイシングテープを拡張して、該接着フィルムを個々のデバイスチップに沿って破断する接着フィルム破断ステップと、
    該接着フィルム破断ステップにおいて広げられたデバイスチップ間の間隔を維持するチップ間隔維持ステップと、を含み、
    該チップ間隔維持ステップを実施した後に、個々のデバイスチップの表面及び側面に水溶性樹脂を被覆して保護膜を形成する保護膜形成ステップを実施する、
    ことを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 洗浄水を供給して該保護膜を洗い流す保護膜洗浄ステップと、
    該保護膜洗浄ステップの実施後に、
    個々のデバイスチップをピックアップするピックアップステップと、をさらに備え、
    該保護膜洗浄ステップは、該ピックアップステップの直前に行うことを特徴とする、
    請求項1に記載のウエーハの加工方法。
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