JP2020161388A - フロー電池用電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】電流密度が高い場合においても出力電圧を向上させることができるフロー電池用電極を提供すること。【解決手段】導電性繊維を含み、細孔を有するシートからなるフロー電池用電極であって、前記シートの面内方向における導電性繊維の配向度が3.5より大きく、細孔径分布の半値幅が25μm以下であるフロー電池用電極。【選択図】図1
Description
本発明は、フロー電池用電極に関する。
近年、太陽光発電や風力発電といったクリーンな新エネルギーの導入が積極的に進められている。しかし、これらの発電方式は自然条件に大きく左右されるため、電圧や周波数特性などが不安定である。そこで、これらの発動方式によって出力された電力を一旦大型蓄電池(二次電池)に貯蔵し、インバーター等を用いて安定的に電力を取り出す技術により、出力変動の平準化、余剰電力の貯蔵、負荷平準化を図ることが検討されている。
これらの二次電池としては、例えば、リチウムイオン電池やナトリウム硫黄電池、水素などの化学エネルギーを用いる燃料電池、液流通型電解槽を利用する蓄電池の一つであるフロー電池などが挙げられる。これらの中でも、フロー電池は、化学的に安全な活物質を用いることができること、室温作動できるため温度調節に要する熱負荷が少ないこと、高効率で繰り返し利用でき長寿命であること、電解液タンクの増設により大容量化が容易であることから、大型の蓄電池として期待されている。フロー電池の一種であるレドックスフロー電池は、一般的に、活物質を含む電解液を、電極と電解質膜を有するセル内を循環させて酸化還元反応を起こし、エネルギーを貯蔵、放出する電池である。電極としては、導電性に優れる炭素材料が検討されており、例えば、厚み方向の繊維配列度が5〜40%であり、面方向の繊維配向において、最も繊維配列度の高い方向の繊維配列度と、その繊維配列度の高い方向と直交する方向の繊維配列度と、の差が3〜50%である炭素繊維フェルト(例えば、特許文献1参照)や、ピッチ系炭素繊維を含む炭素繊維同士が、耐酸性繊維により結着された構造を有するレドックスフロー型電池用多孔質電極材(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかしながら、特許文献1〜2に記載される炭素繊維フェルトを電極に用いたフロー電池は、高電流密度域における出力電圧が不十分となる課題があった。本発明は、従来技術の課題に鑑み、高電流密度域における出力電圧を向上させることができるフロー電池用電極を提供することを目的とする。
本発明は、導電性繊維を含み、細孔を有するシートからなるフロー電池用電極であって、前記シートの面内方向における導電性繊維の配向度が3.5より大きく、細孔径分布の半値幅が25μm以下であるフロー電池用電極である。
本発明のフロー電池用電極を用いることにより、高電流密度域における出力電圧が高いフロー電池を提供することができる。
本発明のフロー電池用電極は、導電性繊維を含み、細孔を有するシートからなり、シートの面内方向における導電性繊維の配向度が3.5より大きく、細孔径分布の半値幅が25μm以下であることを特徴とする。本発明者らは、前記従来技術の課題に鑑み、導電性繊維と電解液とを効率的に接触させて反応効率を向上させることにより、高電流密度域においても電池の内部抵抗を低減することを検討した。その結果、導電性繊維の面内配向を前記範囲にすることにより、フロー電池における電解液の液流を導電性繊維の繊維軸方向に対して垂直にしやすく、反応効率を向上させることができ、さらに、細孔径分布の半値幅を上記範囲にすることにより、電極内部を電解液が効率的に拡散して流動するため、高電流密度域における出力電圧を飛躍的に向上させることができることを見出した。
<フロー電池用電極>
本発明のフロー電池用電極を構成するシートは、導電性繊維を含み、細孔を有する。
本発明のフロー電池用電極を構成するシートは、導電性繊維を含み、細孔を有する。
本発明における導電性繊維とは、電気伝導度が1S/m以上である繊維を指す。導電性繊維の電気伝導度は102S/m以上が好ましい。
ここで、導電性繊維の電気伝導度は、以下の方法により測定することができる。無作為に選択した長さ10mm以上の導電性繊維を長さ10mmに切断し、両端を測定電極の端子に接触させ、端子間に1Vの電圧をかけた際に流れる電流値[A]を測定する。一方、前記導電性繊維から無作為に選択した3箇所の断面を、電子顕微鏡を用いて倍率3,000倍で拡大観察して得られる断面の画像から断面積を測定し、その数平均値を平均断面積A[m2]とする。測定した電流値[A]、電圧1[V]、導電性繊維長さ0.01[m]、導電性繊維の平均断面積A[m2]から、下記式1より電気伝導度C[S/m]を求める。
導電性繊維としては、例えば、炭素質繊維や金属繊維などが挙げられる。炭素質繊維としては、例えば、炭素繊維や、炭素粒子を全重量の50%以上含む樹脂繊維などが挙げられる。金属繊維としては、例えば、金属やその酸化物を含む繊維などが挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。
炭素繊維は、例えば、原料となる樹脂繊維を熱処理して酸化繊維にした後、黒鉛化処理することにより得ることができる。炭素繊維の原料となる樹脂繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリルなどのアクリル繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、ピッチ繊維などの工業繊維;セルロース繊維やキチン繊維などの天然繊維などが挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。これらの中でも、炭化収率の観点から、ポリアクリロニトリル繊維が好ましい。
炭素粒子を全重量の50%以上含む樹脂繊維を構成する樹脂としては、例えば、アクリル、フェノール、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。また、炭素粒子としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラフェン、黒鉛などが挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。
金属繊維としては、例えば、ステンレス、鉄、ニッケル、チタン、金、銀、銅、アルミニウムなどを含む繊維や、これらの金属繊維を酸化させた繊維などが挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。また、これら金属繊維の表面に金属めっきを施してもよく、耐腐食性や化学的活性を向上させることができる。金属めっき材料としては、例えば、パラジウムやオスミウムなどの貴金属などが挙げられる。
循環する電解質をシート内に均一に浸潤しやすくし、出力電圧をより向上させる観点から、導電性繊維は親水性であることが好ましい。本発明においては、親水性の指標として、水との接触角に着目した。具体的には、シートの少なくとも一方の表面における水との接触角は、5°以下が好ましく、0°が最も好ましい。ここで、水との接触角とは、接触角測定装置を用いて測定することができる。より詳しくは、28℃においてシートの表面に純水10μLを滴下し、1秒経過後の接触角を、θ/2法により5箇所測定し、その平均値を算出することにより、接触角を求めることができる。ただし、測定時に液滴の体積の50%以上がシート内に吸収される場合は、接触角は0°とする。
なお、シートの水との接触角を上記範囲にする方法としては、導電性繊維を親水化することが好ましく、例えば、導電性繊維を酸化処理やプラズマ処理する方法や、導電性繊維に親水性材料を塗布や蒸着により付着させる方法などが挙げられる。導電性繊維の酸化処理方法としては、例えば、大気中などの酸素存在下で加熱する方法などが挙げられる。
フロー電池は、導電性繊維と活物質を効率的に接触させることにより、電池性能を向上させることができる。このため、導電性繊維と活物質の接触確率を向上させることが、出力電圧の向上に有効である。本発明者らは、導電性繊維の表面に電解液の未反応活物質を効率的に接触させるためには、電解液の液流を導電性繊維の繊維軸方向に対して垂直に近い角度とすることが有効であることを見出した。そのためにはシート内の導電性繊維が高い配向性を有し、その主たる配向軸に対して電解液の液流を垂直に配することが効果的である。シート面内方向における導電性繊維の配向度は、導電性繊維の平均的な方向を示し、導電性繊維表面における液接触を効率良く進めるためには、3.5より大きいことが必要である。導電性繊維の配向度が3.5以下であると、高電流密度域における出力電圧が低下する。導電性繊維の配向度は、5以上が好ましい。一方、導電性繊維の配向軸に垂直な方向の引張強度を向上させ、寸法安定性を向上させる観点から、導電性繊維の配向度は、15以下が好ましい。ここで、シート面内方向における導電性繊維の配向度は、X線回折における結晶子の配向ピーク強度のシート面内方向における方向依存性から算出することができる。より詳しくは、X線回折装置を用いて、0.05°のステップで、入射角5〜60°の範囲での回折強度を測定し、回折強度が最大になる角度を求め、その回折強度が最大になる角度に検出器を配置して、シートを面内方向に180°回転させながら回折強度を測定し、回折強度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)を配向度とする。
導電性繊維の配向度を上記範囲にする方法としては、例えば、シートを後述するカード方式やレイヤー工程により製造する場合、積層時の角度、水流交絡時の交絡方向、パンチング時の交絡方向を調整する方法などが挙げられる。例えば、レイヤー工程において、ウェブの連続製造時の流れ方向に対して、一定の角度を持って折り返しながら積層するときの角度(折り返し積層角度)を0°または180°に近づけるほど、導電性繊維の配向度を高くすることができる。流れ方向に対する折り返し積層角度は、0°以上60°以下、または、120°以上180°以下が好ましい。また、ニードルパンチングにおいては、針の配列や形状、レイヤー工程における積層角度などを調整することにより、導電性繊維の配向度を調整することができる。
本発明のフロー電池用電極を構成するシートは、導電性繊維間の空隙が細孔を形成する。細孔を通じて電解液が流動し拡散するため、細孔径を適切な範囲にすることにより、導電性繊維と電解液を効率的に反応させることができ、出力電圧を向上させることができる。
導電性繊維が集合した部分がシート内部に不均一に存在すると、その部分における導電性繊維と活物質との反応効率が低下するとともに、圧力損失が増加する。シート内を流動する電解液は、一般的にポンプにより加圧されることから、導電性シート内の圧力損失が大きくなると、ポンプ負荷が大きくなり、ポンプの過剰負荷損により電力効率が低下する。また、シート内に不均一な液流が発生し、反応部位が局所化するため、反応効率が低下する。この課題に対し、本発明者らは、導電性繊維が均一に分布することが、圧力損失を低減し、導電性繊維と活物質との効率的な反応を促進するために重要であることを見出した。そこで、導電性繊維の均一性の指標として、細孔径分布に着目した。本発明において、細孔径分布の半値幅は、25μm以下である。細孔径分布の半値幅が25μmより大きいと、高電流密度域における出力電圧が低下する。細孔径分布の半値幅は、20μm以下が好ましい。導電性繊維シートの見かけ密度が0.2g/cm3以上の場合は細孔径が全体に小さくなるため、細孔を通過する電解液の流動を均一にする観点から、細孔径の半値幅は15μm以下がより好ましい。ここで、シートの細孔径分布は、水銀ポロシメトリ法により細孔径とその細孔容積を測定することにより求めることができる。より詳しくは、細孔径分布において細孔径10μm以上の領域にピークが認められる場合、そのうちピーク強度が最大のもののピーク位置を細孔径ピークとし、その高さの半分となる部分の幅(半値幅)を算出する。
図3に細孔径の分布の概略モデル図を示す。細孔径分布において細孔径10μm以上の領域にピークが認められる場合、そのうちピーク強度が最大のもののピーク位置を細孔径分布のピーク18とし、その高さの半分となる部分の幅を細孔径分布の半値幅19とする。
細孔径分布の半値幅を上記範囲にする方法としては、例えば、水流交絡またはニードルパンチングにおいて導電性繊維の密集部が発生する場合には、密集部の導電性繊維の開繊処理を行う方法などが挙げられる。開繊処理方法としては、例えば、密集方向に対して垂直な方向にシートを延伸する方法などが挙げられる。なお、延伸により導電性繊維の配向度を向上させることもできる。例えば、延伸を搬送流れ方向、幅方向に交互に行い、それぞれの強さを調節することにより、繊維配向度や細孔径分布の半値幅を所望の範囲に調整することができる。
シートの形状は特に限定されず、例えば、織物、抄紙体、不織布などの形態を挙げることができる。シートの一例として、カーボンフェルト、カーボンペーパー、カーボンクロス、金属繊維フェルト、導電粒子含有発泡体などが挙げられる。これらの中でも、耐腐食性に優れることから、カーボンフェルト、カーボンペーパー、カーボンクロスなどの炭素繊維を含むシートが好ましい。一方、シートの親水性を高める観点からは、酸化繊維フェルト、酸化繊維ペーパー、酸化繊維クロスなどの酸化繊維を含むシートが好ましい。
シートの厚さは、フロー電池の小型化の観点から薄いほうが好ましい。特に、後述する特に櫛型流路を用いる場合には、シートを薄くすることにより電解液の流動効率をより向上させることができることから、シートの厚さは1mm未満が好ましく、0.9mm以下がより好ましい。一方、圧力損失を低減する観点から、シートの厚さは200μm以上が好ましい。
シートの見かけ密度は、電極の強度の観点からは、0.05g/cm3以上が好ましく、電極内の電解液の流動効率の観点からは、0.7g/cm3以下が好ましい。また、シートの見かけ密度は、後述する電池の構成に応じて調整することができる。例えば、平板形状の電極の場合、電解液が通過する距離が長いことから、圧力損失を小さくする観点から、見かけ密度は低いことが好ましく、具体的には、0.1g/cm3以下が好ましい。この場合、導電性繊維と電解液との接触確率を向上させて出力電圧をより向上させる観点から、細孔径は小さいことが好ましく、具体的には、細孔のメディアン径は65μm以下が好ましい。また、櫛型構造の電極の場合、平板型に比べて短い距離で電解液を反応させるため、電解液に接する電極の表面積を大きくすることが好ましい。このため、シートの見かけ密度は高いことが好ましく、具体的には、0.2g/cm3以上が好ましい。一方、圧力損失を小さくして出力電圧をより向上させる観点から、見かけ密度は低いことが好ましく、具体的には、0.6g/cm3以下が好ましく、0.5g/cm3以下がより好ましい。ここで、見かけ密度[g/cm3]は、シートの目付を厚さで除した値を指し、具体的には、10cm角に切り出したシートの目付け[g/cm2]を圧力0.03MPaで加圧した際の厚さ[cm]で割ることにより算出する。また、細孔のメディアン径は、前述の方法により測定した細孔径分布から算出することができる。
シートの製造方法としては、例えば、導電性繊維やその前駆体である酸化繊維の綿状のステープルを、針状のカードを用いて掻き取りウェブするカード工程、必要に応じてウェブを一定の角度で折り返し積層するレイヤー工程、水流交絡やニードルパンチなどにより導電性繊維やその前駆体である酸化繊維を交絡させるフェルト工程をこの順に有する方法が挙げられる。また、カード工程からフェルト工程までを、導電性繊維を分散媒に分散させて漉き上げることによる抄紙工程におきかえてもよい。導電性繊維の前駆体を用いる場合には、必要に応じて、さらに炭化処理を行ってもよい。炭化処理は、窒素やアルゴンなど不活性雰囲気中、800℃以上の温度で加熱処理することが好ましく、1,200℃以上の温度で加熱処理することがより好ましい。
<フロー電池>
本発明におけるフロー電池は、導電性繊維表面における活物質の酸化還元反応による電子授受により電気の充放電を行う電池であり、例えば、レドックスフロー電池や空気電池などが挙げられる。これらの中でも、充放電が可能な二次電池として機能するレドックスフロー電池が好ましい。
本発明におけるフロー電池は、導電性繊維表面における活物質の酸化還元反応による電子授受により電気の充放電を行う電池であり、例えば、レドックスフロー電池や空気電池などが挙げられる。これらの中でも、充放電が可能な二次電池として機能するレドックスフロー電池が好ましい。
本発明のレドックスフロー電池は、電解質膜の両側に前述のフロー電池用電極および集電板をこの順に有し、活物質を含む電解液がフロー電池用電極内を循環する構成を有する。
集電板としては、例えば、炭素焼結体やチタンやステンレスなどの金属が好適に用いられる。特に、炭素焼結体は、レドックスフロー電池に一般的に用いられる硫酸などの酸に対する耐性が高く、剛性も高いことから好ましく用いられる。
電解液は、価数変化する活物質と溶媒を含む。
活物質としては、例えば、バナジウム、鉄、クロム、チタン、マンガン、セリウム、亜鉛などの金属や、ケトン、カルバゾール、それらの誘導体などの有機化合物などが挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。これらの中でもバナジウムが好ましく、バナジウム系電解液は、正極、負極ともにバナジウムを用いることができ、電解質膜を通じた浸透溶出などの影響を小さくすることができる。
溶媒としては、活物質として金属を用いる場合は、硫酸、硝酸、塩酸、燐酸などの酸が好ましく、充放電時の過電圧においてガスが発生しにくいことから、硫酸がより好ましい。一方、活物質として有機化合物を用いる場合は、有機溶剤が好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
図1に、本発明のレドックスフロー電池の構成の一例の概略図を示す。正極電解液タンク1からポンプ13により送液される正極電解液は、正極電解液往路2を通って電池セル14に送られ、正極電解液復路3を通って正極電解液タンク1まで循環する。同様に、負極電解液タンク4からポンプ13により送液される負極電解液は、負極電解液往路5を通って電池セル14に送られ、負極電解液復路6を通って負極電解液タンク4まで循環する。電池セル14は、電解質膜7の片面に正極電極8と正極集電板10をこの順に有し、反対面に負極電極9と負極集電板11をこの順に有する。正極電極8および負極電極9は、スペーサー12により圧縮時の厚さを調節される。電池セル14に送液された正極電解液は正極電極8内部を通過し、負極電解液は負極電極10内を通過する。これらの電解液は、電極内を通過する間に電極から電子を授受することでイオン価数を変化させる反応を生じ、充放電する。
集電板には、電解液の流路を形成することができる。図2に、本発明のレドックスフロー電池におけるセル構造の一例の概略図を示す。図2(a)は集電板が平板構造の流路を有するセル構造を示し、左図が平面図、右図は平面図の点線部分の断面図である。正極集電板10および負極集電板11は、それぞれ正極電極8および負極電極9に接するように溝17が形成されている。溝17の端部にはそれぞれ反対側になるように電解液入口15および電解液出口16が形成されており、電解液入口15は図1の電解液往路2,5に、電解液出口16は図1の電解液復路3,6にそれぞれ接続される。図2(b)は集電板が櫛型構造の流路を有するセル構造を示し、左図が平面図、右図は平面図の点線部分の断面図である。正極集電板10および負極集電板11は、それぞれ正極電極8および負極電極9に接するように溝17が形成されている。溝17の端部にはそれぞれ反対側になるように電解液入口15および電解液出口16が形成されている。
本発明のレドックスフロー電池は、フロー電池用電極の面内方向における導電性繊維の主配向方向に対して、45度以上90度以下の角度で電解液が流動することが好ましい。これにより、導電性繊維と活物質の接触確率を向上させることができ、特に高電流密度域における出力電圧をより向上させることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。まず、評価方法について説明する。
<炭素繊維の電気伝導度の測定>
各実施例および比較例により得られた炭素繊維フェルトから炭素繊維を無作為に選択して長さ10mmに切断し、両端を測定電極の端子に接触させ、端子間に1Vの電圧をかけた際に流れる電流値[A]を測定した。一方、前記炭素繊維から無作為に選択した3箇所の断面を、電子顕微鏡を用いて倍率3,000倍で拡大観察して断面積を測定し、その数平均値を平均断面積A[m2]とした。測定した電流値[A]、電圧1[V]、炭素繊維長さ0.01[m]、炭素繊維の平均断面積A[m2]から、下記式1より電気伝導度C[S/m]を求めたところ、いずれも500[S/m]以上であり、導電性を有することが確認された。
各実施例および比較例により得られた炭素繊維フェルトから炭素繊維を無作為に選択して長さ10mmに切断し、両端を測定電極の端子に接触させ、端子間に1Vの電圧をかけた際に流れる電流値[A]を測定した。一方、前記炭素繊維から無作為に選択した3箇所の断面を、電子顕微鏡を用いて倍率3,000倍で拡大観察して断面積を測定し、その数平均値を平均断面積A[m2]とした。測定した電流値[A]、電圧1[V]、炭素繊維長さ0.01[m]、炭素繊維の平均断面積A[m2]から、下記式1より電気伝導度C[S/m]を求めたところ、いずれも500[S/m]以上であり、導電性を有することが確認された。
<炭素繊維配向度の測定>
角実施例および比較例により得られたシートを幅1cm、長さ3cmに断裁して試料とした。X線回折装置(4036A2型、理学電気社製)を用いて、0.05°のステップで、入射角5〜60°の範囲での回折強度を測定し、回折強度が最大になる角度を求めた。回折強度が最大になる角度に検出器を配置して、試料を面内方向に180°回転させながら回折強度を測定し、回折強度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)を炭素繊維配向度とした。
角実施例および比較例により得られたシートを幅1cm、長さ3cmに断裁して試料とした。X線回折装置(4036A2型、理学電気社製)を用いて、0.05°のステップで、入射角5〜60°の範囲での回折強度を測定し、回折強度が最大になる角度を求めた。回折強度が最大になる角度に検出器を配置して、試料を面内方向に180°回転させながら回折強度を測定し、回折強度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)を炭素繊維配向度とした。
<シートの厚さの測定>
各実施例および比較例において得られたシートについて、(株)ニコン製デジタル厚み計“デジマイクロ”を用いて、φ10mmの端子を用いて0.03MPaの荷重を加えながら厚さを測定した。
各実施例および比較例において得られたシートについて、(株)ニコン製デジタル厚み計“デジマイクロ”を用いて、φ10mmの端子を用いて0.03MPaの荷重を加えながら厚さを測定した。
<シートの目付けと見かけ密度の測定>
各実施例および比較例において得られたシートを10cm角に切り出した小片の重量[g]を、電子天秤を用いて測定した。この重量を100倍した数値が目付け[g/m2]となる。また、目付け[g/m2]を厚さ[mm]で割り、さらに1/1000をかけて見かけ密度[g/cm3]を求めた。
各実施例および比較例において得られたシートを10cm角に切り出した小片の重量[g]を、電子天秤を用いて測定した。この重量を100倍した数値が目付け[g/m2]となる。また、目付け[g/m2]を厚さ[mm]で割り、さらに1/1000をかけて見かけ密度[g/cm3]を求めた。
<細孔径測定>
各実施例および比較例において得られたシートについて、(株)島津製作所製自動ポロシメータ「オートポアIV 9500」を用いて、水銀ポロシメトリ法により細孔径分布と細孔容積を測定した。細孔径分布において細孔径10μm以上の領域にピークが認められる場合、そのうちピーク強度が最大のもののピーク位置を細孔径ピークとし、その高さの半分となる部分の幅(半値幅)を算出した。また、得られた細孔径分布からメディアン径を求めた。
各実施例および比較例において得られたシートについて、(株)島津製作所製自動ポロシメータ「オートポアIV 9500」を用いて、水銀ポロシメトリ法により細孔径分布と細孔容積を測定した。細孔径分布において細孔径10μm以上の領域にピークが認められる場合、そのうちピーク強度が最大のもののピーク位置を細孔径ピークとし、その高さの半分となる部分の幅(半値幅)を算出した。また、得られた細孔径分布からメディアン径を求めた。
<シート表面の接触角の測定>
協和界面科学(株)製接触角計DropMaster500を用いて、各実施例および比較例により得られた導電性繊維シートの表面に、28℃において純水10μLを滴下し、1秒経過後の接触角を測定した。接触角はθ/2法により5箇所計測し、その平均値を接触角とした。なお、測定時に液滴の体積の50%以上が導電性繊維シート内に吸収された場合は、接触角を0°とした。
協和界面科学(株)製接触角計DropMaster500を用いて、各実施例および比較例により得られた導電性繊維シートの表面に、28℃において純水10μLを滴下し、1秒経過後の接触角を測定した。接触角はθ/2法により5箇所計測し、その平均値を接触角とした。なお、測定時に液滴の体積の50%以上が導電性繊維シート内に吸収された場合は、接触角を0°とした。
<電池性能評価>
電極面積25cm2のフロー電池性能評価セルを準備した。まず、5cm角の流路構造が設計された正極・負極の集電板を準備した。また、各実施例および比較例により得られたシートを5cm角に切り出した。電解質膜(Gore社製Nafion211)を挟むように、シートを配置した。この際、導電性繊維の厚さ20%分を圧縮できるPTFE製板のスペーサーを用い、炭素成型体製の集電板で挟んだ。この際、電解液の流動方向とシートの繊維配向の主軸方向が概直角になるように電極を配置した。次に、それぞれの電極に、集電板の溝を介して、35℃に加温した電解液を流量100mL/minで供給して循環させた。ただし、実施例1〜5および比較例1については、平板型の溝パターンを有する集電板を、実施例6〜9および比較例2については、溝幅と溝間距離がそれぞれ1mm、3mmであり、溝深さが1mmである櫛型の溝パターン有する集電板を準備した。また、1.7Mの硫酸バナジウム(2.5価)/2M硫酸溶液を負極用電解液、1.7Mのオキシ硫酸バナジウム(4.5価)/2M硫酸溶液を正極電解液とした。なお、充電深度(SOC:State Of Charge)はいずれの電解液も50%に保った。
電極面積25cm2のフロー電池性能評価セルを準備した。まず、5cm角の流路構造が設計された正極・負極の集電板を準備した。また、各実施例および比較例により得られたシートを5cm角に切り出した。電解質膜(Gore社製Nafion211)を挟むように、シートを配置した。この際、導電性繊維の厚さ20%分を圧縮できるPTFE製板のスペーサーを用い、炭素成型体製の集電板で挟んだ。この際、電解液の流動方向とシートの繊維配向の主軸方向が概直角になるように電極を配置した。次に、それぞれの電極に、集電板の溝を介して、35℃に加温した電解液を流量100mL/minで供給して循環させた。ただし、実施例1〜5および比較例1については、平板型の溝パターンを有する集電板を、実施例6〜9および比較例2については、溝幅と溝間距離がそれぞれ1mm、3mmであり、溝深さが1mmである櫛型の溝パターン有する集電板を準備した。また、1.7Mの硫酸バナジウム(2.5価)/2M硫酸溶液を負極用電解液、1.7Mのオキシ硫酸バナジウム(4.5価)/2M硫酸溶液を正極電解液とした。なお、充電深度(SOC:State Of Charge)はいずれの電解液も50%に保った。
温度や流量の安定のため10分間電解液を循環させた後、放電電流を増加させたときの出力電圧を測定し、放電電流が10A(電流密度0.4A/cm2)のときの出力電圧を電池性能の指標とした。
(実施例1)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維をクロスレイヤーにおける折り返し積層の角度をウェブの連続製造時の流れ方向に対して45度として流れ方向に繊維配向させたウェブを作製し、これをニードルパンチ法によりフェルト化し、目付け500g/m2、厚さ3.5mmの酸化繊維フェルトを作製した。この酸化繊維フェルトを幅方向に1.3倍に延伸した後、窒素中1,500℃に加熱して焼成し、目付け300g/m2、厚さ3.00mmの炭素繊維フェルトからなるシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維をクロスレイヤーにおける折り返し積層の角度をウェブの連続製造時の流れ方向に対して45度として流れ方向に繊維配向させたウェブを作製し、これをニードルパンチ法によりフェルト化し、目付け500g/m2、厚さ3.5mmの酸化繊維フェルトを作製した。この酸化繊維フェルトを幅方向に1.3倍に延伸した後、窒素中1,500℃に加熱して焼成し、目付け300g/m2、厚さ3.00mmの炭素繊維フェルトからなるシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1により得られた炭素繊維フェルトを、窒素中1,500℃に加熱した後、さらに大気中650℃で10分間加熱したこと以外は実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
実施例1により得られた炭素繊維フェルトを、窒素中1,500℃に加熱した後、さらに大気中650℃で10分間加熱したこと以外は実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1により得られた酸化繊維フェルトをウェブの連続製造時の幅方向に1.3倍に延伸した後、ウェブの連続製造時の流れ方向に1.3倍延伸したこと以外は実施例2と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1により得られた酸化繊維フェルトをウェブの連続製造時の幅方向に1.3倍に延伸した後、ウェブの連続製造時の流れ方向に1.3倍延伸したこと以外は実施例2と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け135g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例3と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け135g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例3と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
酸化繊維フェルトの目付けを1000g/m2に設定したこと以外は実施例3と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
酸化繊維フェルトの目付けを1000g/m2に設定したこと以外は実施例3と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け170g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトをウェブの連続製造時の幅方向に1.3倍に延伸した後、ウェブの連続製造時の長さ方向に1.3倍延伸し、温熱プレス処理により密度を調整した後、窒素中1,500℃で加熱し、さらに大気中650℃で10分間加熱してシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け170g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトをウェブの連続製造時の幅方向に1.3倍に延伸した後、ウェブの連続製造時の長さ方向に1.3倍延伸し、温熱プレス処理により密度を調整した後、窒素中1,500℃で加熱し、さらに大気中650℃で10分間加熱してシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け335g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例6と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け335g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例6と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け500g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例6と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け500g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例6と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け540g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例6と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け540g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトを用いて実施例6と同様にしてシートを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維をクロスレイヤーにおける折り返し積層の角度を流れ方向に対して70度としたウェブを作製し、これをニードルパンチ法によりフェルト化し、目付け500g/m2、厚さ4.0mmの酸化繊維フェルトを作製した。この酸化繊維フェルトを窒素中1,500℃に加熱して焼成し、目付け300g/m2、厚さ3.00mmの炭素繊維フェルトを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維をクロスレイヤーにおける折り返し積層の角度を流れ方向に対して70度としたウェブを作製し、これをニードルパンチ法によりフェルト化し、目付け500g/m2、厚さ4.0mmの酸化繊維フェルトを作製した。この酸化繊維フェルトを窒素中1,500℃に加熱して焼成し、目付け300g/m2、厚さ3.00mmの炭素繊維フェルトを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け335g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトに対して温熱プレス処理をして密度を調整し、窒素中1,500℃に加熱して焼成し、目付け200g/m2、厚さ0.50mmの炭素繊維フェルトからなるシートを得た。評価結果を表1に示す。
ポリアクリロニトリル繊維(径10μm)を200℃で5分間熱処理して得た酸化繊維を水流交絡法によりフェルト化し、目付け335g/m2の酸化繊維フェルトを得た。この酸化繊維フェルトに対して温熱プレス処理をして密度を調整し、窒素中1,500℃に加熱して焼成し、目付け200g/m2、厚さ0.50mmの炭素繊維フェルトからなるシートを得た。評価結果を表1に示す。
1:正極電解液タンク
2:正極電解液往路
3:正極電解液複路
4:負極電解液タンク
5:負極電解液往路
6:負極電解液複路
7:電解質膜
8:正極電極
9:負極電極
10:正極集電板
11:負極集電板
12:スペーサー
13:ポンプ
14:セル
15:電解液入口
16:電解液出口
17:溝
18:細孔分布のピーク
19:細孔径分布の半値幅
2:正極電解液往路
3:正極電解液複路
4:負極電解液タンク
5:負極電解液往路
6:負極電解液複路
7:電解質膜
8:正極電極
9:負極電極
10:正極集電板
11:負極集電板
12:スペーサー
13:ポンプ
14:セル
15:電解液入口
16:電解液出口
17:溝
18:細孔分布のピーク
19:細孔径分布の半値幅
Claims (6)
- 導電性繊維を含み、細孔を有するシートからなるフロー電池用電極であって、前記シートの面内方向における導電性繊維の配向度が3.5より大きく、細孔径分布の半値幅が25μm以下であるフロー電池用電極。
- 前記シートの少なくとも一方の表面における水との接触角が5°以下である請求項1に記載のフロー電池用電極。
- 前記シートの見かけ密度が0.1g/cm3以下であり、細孔のメディアン径が65μm以下である請求項1または2に記載のフロー電池用電極。
- 前記シートの見かけ密度が0.2g/cm3以上0.6g/cm3以下である請求項1または2に記載のフロー電池用電極。
- 前記シートの厚さが200μm以上1mm未満である請求項1〜4のいずれかに記載のフロー電池用電極。
- 電解質膜の両側に請求項1〜5のいずれかに記載のフロー電池用電極および集電板をこの順に有し、活物質を含む電解液がフロー電池用電極内を循環するレドックスフロー電池であって、前記フロー電池用電極の面内方向における導電性繊維の主配向方向に対して、45度以上90度以下の角度で電解液が流動するレドックスフロー電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019061077A JP2020161388A (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | フロー電池用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019061077A JP2020161388A (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | フロー電池用電極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020161388A true JP2020161388A (ja) | 2020-10-01 |
Family
ID=72639843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019061077A Pending JP2020161388A (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | フロー電池用電極 |
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Country | Link |
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-
2019
- 2019-03-27 JP JP2019061077A patent/JP2020161388A/ja active Pending
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