〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザに対して、特典が付与されるゲームを実現するシステムである。ただし、ゲームシステム1に基づくゲームは、ゲーム料金を支払っていないユーザもプレイ可能である。ゲームシステム1は、ユーザに対して、ゲームにログインするためのアカウントを割り当てる。ユーザは、割り当てられたアカウントを用いてゲームにログインすることで、当該ゲームをプレイすることができる。ユーザのアカウントは、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザであるか、支払っていないユーザであるかを表す情報が関連付けられて管理される。本実施形態では、所定期間とは、1ヶ月間であるとする。以降、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザを、月額課金ユーザと記載する。支払っていないユーザを、通常ユーザと記載する。また、所定期間毎に設定されたゲーム料金を、月額料金と記載する。また、ユーザによって月額料金が支払われると、当該支払い時点から1ヶ月間、月額課金ユーザとして有効なユーザとなる。
ゲームシステム1に基づくゲームは、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
また、ゲームシステム1に基づくゲームは、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100が実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム231は、サーバ200が実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラムを実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
制御部210は、ゲームプログラム231の記述に応じて、進行支援部211、販売処理部212、抽選支援部213、および、ユーザ管理部214として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
進行支援部211は、ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100が、本ゲームを進行させるための支援を行う。例えば、進行支援部211は、ユーザ端末100におけるゲームの進行状況に応じて、そのときにユーザ端末100が参照すべき情報を適宜提供する。
販売処理部212は、ゲームアイテムをユーザに販売するための処理を実行する。販売処理部212は、ユーザ端末100からの要求に応じて課金処理を実行し、要求されたゲームアイテムをユーザに保有させるための付与処理を実行する。一例として、ゲームアイテムは、ゲーム内における仮想通貨である。
この場合、販売処理部212は、要求された数の仮想通貨に対応する金額を、要求元のユーザ端末100の所有者であるユーザに対して請求するための課金処理を実行する。販売処理部212は、課金処理を、外部の課金サーバ(図示せず)に対して要求し、課金サーバから、決済完了の通知を受領する。そして、販売処理部212は、決済完了の通知を受領後、仮想通貨をユーザに保有させるための付与処理として、購入された数量の仮想通貨を表す情報を、ユーザ端末100に送信する。なお、本実施形態では、ユーザによって保有される仮想通貨は、ユーザ端末100においてユーザに関連付けて記憶されるものとして説明する。
抽選支援部213は、ユーザ端末100からの抽選要求にしたがって、ゲームにおいて利用可能なゲーム媒体のうち、ユーザに付与するためのゲーム媒体を決定する選択処理を実行する。選択処理は、所定の規則に基づいて行われる。本実施形態では、所定の規則とは、各ゲーム媒体に設定された抽選確率であるものとする。以降、抽選確率に基づく選択処理を、抽選処理とも記載する。ただし、選択処理は、抽選処理に限らず、他の規則に基づくものであってもよい。また、抽選支援部213は、決定したゲーム媒体を表す情報を、ユーザ端末100に送信する。送信されたゲーム媒体は、ユーザによって保有されるものとして、ユーザ端末100においてユーザに関連付けて記憶される。
また、ユーザ端末100からの抽選要求の内容が、複数回の抽選を示す場合がある。この場合、抽選支援部213は、複数回の抽選を実行することにより、複数のゲーム媒体を決定すればよい。
ユーザ管理部214は、ユーザのアカウントを管理する。ユーザ管理部214は、ユーザのアカウントに関連付けて、月額課金ユーザであるか通常ユーザであるかを表すユーザ情報を記憶部220に記憶する。また、ユーザ管理部214は、課金サーバから月額料金の決済完了の通知を受信したか否かに応じて、ユーザ情報を更新する。
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、ゲーム進行部111、購入処理部112、抽選部113、特典管理部114、および、ユーザ種別管理部115として機能する。
なお、制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
さらに、制御部110は、図示しない操作受付部、および、表示制御部などとしても機能する。操作受付部は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。例えば、操作受付部は、上述の入力操作の、入力部151における入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部は、例えば、タッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。表示制御部は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、制御部110の各部によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部は、制御部110の各部によって生成された映像を含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部は、グラフィカルユーザインターフェース(以下、GUI)を、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
なお、以降、操作受付部によって入力部151に対する入力操作が検知され受け付けられることを、単に、操作が受け付けられる、とも記載する。また、他の機能ブロックが、各種のゲーム画面を表示制御部によって表示部152に出力することを、単に、表示する、とも記載する。
また、本実施形態では、任意のゲーム媒体をユーザに付与する、ユーザが保有する、ユーザが取得するとは、ユーザ端末100の記憶部120に、ユーザに関連付けて記憶させることであるとして説明する。ただし、付与する、保有する、取得するとは、ユーザに関連付けて記憶部120及び220の少なくとも一方に記憶させることであってもよい。ユーザによって保有されるゲーム媒体が記憶部120及び220の何れかに記憶される場合、当該保有されるゲーム媒体に関する情報は、必要に応じてユーザ端末100及びサーバ200間で送受信されるものとする。
ゲーム進行部111は、ゲームの進行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部111は、ユーザに付与されたゲーム媒体を用いて、ユーザ操作に応じてゲームを進行させる。
購入処理部112は、仮想通貨の購入を指示する入力操作が受け付けられると、指示された数量の仮想通貨の購入要求を、サーバ200に送信する。また、購入処理部112は、指示された数量に対応する金額の課金処理を完了したサーバ200から通知された仮想通貨を、ユーザに付与する。
抽選部113は、抽選処理の実行を指示する入力操作が受け付けられると、当該抽選処理に応じた金額の仮想通貨の消費と引き換えに、サーバ200に対して、抽選処理を要求する。また、抽選部113は、抽選処理により決定されたゲーム媒体を、ユーザに付与する。ここで、抽選処理に応じた金額とは、例えば、抽選処理の回数、抽選され得るゲーム媒体の構成、抽選処理で用いられる抽選確率テーブル等に応じて定められていてもよい。
特典管理部114は、月額課金ユーザに第1特典、第2特典、および第3特典を付与する。例えば、第1特典、第2特典、および第3特典は、月額料金の支払いが完了したことを契機として、ユーザに付与される。また、特典管理部114は、付与した各特典の使用状況等を管理する。各特典の詳細については後述する。
ユーザ種別管理部115は、月額課金ユーザへの申し込み操作を受け付ける。また、ユーザ種別管理部115は、月額課金ユーザであるか通常ユーザであるかを判定する。
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
<ゲームの具体例>
ゲームシステム1に基づくゲームの具体例について説明する。ゲームシステム1に基づくゲームは、メインパートと、ゲーム媒体を所定の規則に基づき選択してユーザに付与する選択パートと、ゲームにおいて利用可能な仮想通貨を販売する販売パートとを少なくとも含む。
(メインパート)
ゲームには、メインパートが含まれる。メインパートは、本ゲームのジャンルに応じたゲームを、ユーザ操作に応答して進行させるパートである。例えば、メインパートは、操作キャラクタをユーザが操作することにより進行するパートであってもよい。この場合、記憶部120には、ゲーム情報132として、ユーザに関連付けられたキャラクタに関する情報、そのうち操作キャラクタとして選択されているキャラクタの情報、各キャラクタが有するパラメータの情報、プレイ単位の進行状況を表す情報、プレイ単位に応じた課題の達成状況を表す情報等が記憶されていてもよい。なお、ゲームには、1つに限らず、複数種類のメインパートが含まれていてもよい。
本実施形態では、メインパートには、プレイ単位として1以上のクエストが含まれている。クエストのプレイには、ユーザに関連付けられたパラメータの一例であるスタミナの消費が必要である。スタミナの消費量は、一定量が定められていてもよいし、クエストの種類、難易度等に応じた量が定められていてもよい。
(販売パートの詳細)
また、ゲームには、仮想通貨を販売する販売パートが含まれる。販売パートでは、単価が定められた仮想通貨が販売される。仮想通貨は、1個単位で販売されてもよいが、ここでは、複数個をまとめたパックで販売されるものとする。パックは複数種類あってもよい。
仮想通貨のパックには、当該パックの価格に応じて単価に基づき算出される量の有償の仮想通貨が含まれる。また、パックには、さらに、有償の仮想通貨の所定割合の無償の仮想通貨が含まれていてもよい。換言すると、ユーザは、そのようなパックを購入することにより、支払った購入価格に応じた有償の仮想通貨に加えて、その所定割合の無償の仮想通貨を得ることができる。以降、無償の仮想通貨が含まれるパックを、「おまけつきパック」とも記載する。所定割合としては、20%以下の値が採用される。なお、有償の仮想通貨は、仮想通貨を分類するための第1の態様の一例であり、無償の仮想通貨は、仮想通貨を分類するための第2の態様の一例である。ただし、仮想通貨は、有償か無償かに限らず、その他の基準によって分類するための複数の態様を有していてもよい。
本実施形態の具体例では、仮想通貨の単価が50円であるとする。また、500円のパックと、5000円のおまけつきパックとが販売されるものとする。500円のパックは、有償の仮想通貨10個を含む。また、5000円のおまけつきパックは、有償の仮想通貨100個および無償の仮想通貨20個を含む。おまけつきパックに含まれる無償の仮想通貨20個は、有償の仮想通貨100個の20%である。
(有償の仮想通貨および無償の仮想通貨の詳細)
有償の仮想通貨とは、購入代金の支払いと引き換えにユーザに付与される、当該購入代金に応じて単価に基づき算出される量の仮想通貨である。無償の仮想通貨とは、購入代金の支払い分を超えて(すなわち、おまけとして)、または、購入代金を支払うことなく、ユーザに付与される仮想通貨である。おまけとしてユーザに付与される無償の仮想通貨の量は、購入代金の支払い分に応じた量の所定割合である。ここで、所定割合は、20%以下であるものとするが、これに限られない。なお、無償の仮想通貨が購入代金を支払うことなく付与される例としては、例えば、ゲームにログインする、クエストをクリアする、イベントに参加する等といった、ゲームにおいて所定条件が満たされた場合に付与される例が挙げられる。
ユーザに付与された仮想通貨は、有償分と無償分とを区別して記憶部120に記憶される。ただし、仮想通貨は、有償であるか無償であるかに関わらず、ゲーム内で同一の価値を有し、同様に利用可能である。以降、特に有償分と無償分とを区別して説明する必要がない場合には、単に「仮想通貨」とも記載する。また、仮想通貨を利用すること、すなわち、ゲーム内価値と引き換えるために所有する仮想通貨を消費することを、仮想通貨による支払い、とも記載する。また、ゲーム内価値との引き換えに要する仮想通貨の消費量を、当該ゲーム内価値の価格、とも記載する。
例えば、後述する選択パートにおける選択処理を1回実行させるために仮想通貨10個の支払いが必要であるとする。この場合、支払いに用いられる仮想通貨は、有償の仮想通貨10個であってもよいし、無償の仮想通貨5個であってもよいし、有償および無償を組み合わせた10個であってもよい。また、有償の仮想通貨および無償の仮想通貨のうち、何れが優先して支払いに用いられるかが定められていてもよい。また、仮想通貨は、有償であるか無償であるかに関わらず、ユーザに付与された順に支払いに用いられるよう定められていてもよい。
(選択パートの詳細)
また、ゲームには、ゲーム媒体の選択処理が行われる選択パートが含まれる。選択パートでは、ゲームにおいて利用可能なゲーム媒体のうち何れかが所定の規則に基づいて選択され、選択されたゲーム媒体がユーザに関連付けられて記憶部120に記憶される。所定の規則に基づく選択処理は、例えば、選択対象であるゲーム媒体に定められた当選確率に基づく抽選処理であってもよく、ゲーム媒体に定められた優先度に基づく選択処理であってもよいが、これらに限られない。ここでは、選択処理は、各ゲーム媒体に定められた当選確率に基づく抽選であるものとする。
ゲーム媒体の一例としては、操作キャラクタとして選択可能なキャラクタ、操作キャラクタに関連付けて使用することが可能なアイテム、課題が設定されたプレイ単位、ゲームにおいて利用可能なキャラクタが登場する閲覧用のストーリーデータ等が挙げられるが、これらに限られない。これらのゲーム媒体には、希少度、難易度等が設定されていてもよい。また、希少度が高い、又は、難易度が高いほど、選択される期待値が低くなる(例えば、抽選における当選確率が低くなる)よう設定されていてもよい。選択処理において選択肢となり得るゲーム媒体の集合は、複数種類提供されていてもよい。
また、選択処理は、ユーザが購入した仮想通貨を消費することにより実行される。また、選択処理を実行する権利を表す権利アイテムが、例えば、チケットの形態でユーザに関連付けて記憶部120に記憶される。ただし、権利アイテムを表す形態は、これらに限定されない。また、選択処理は、ゲームにおいて所定の実行条件が満たされたときに実行されてもよい。所定の実行条件とは、例えば、ゲームを起動すること、プレイ単位を終了すること、課題を達成することなどであってもよいが、これらに限られない。
本実施形態の具体例では、キャラクタ1体を抽選する処理の単価は、仮想通貨10個であるものとする。換言すると、仮想通貨10個の支払いにより、キャラクタ1体を1回抽選する処理が実行可能である。つまり、キャラクタ1体は、仮想通貨10個分の価値を有する。仮想通貨の単価が前述したように50円であるとすると、キャラクタ1体は、500円の価格に換算される。また、複数回の抽選処理を連続して実行させるために、複数回分の支払いを仮想通貨により行った場合には、複数回に加えて追加分の抽選処理を連続して実行可能であってもよい。本実施形態の具体例では、抽選処理10回分の仮想通貨100個の支払いにより、追加分の1回を含む11回の抽選処理を連続して実行可能である。以降、当該連続して実行可能な抽選処理を、11連抽選とも記載する。
<発明概要>
本実施形態では、ユーザ端末100は、ゲームプログラム131を記憶するメモリ11と、ゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100の動作を制御するプロセッサ10とを備えている。ユーザ端末100のプロセッサ10は、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザが感じる金銭的に得をしたという満足感をより向上させるために、ゲームプログラム131に基づいて、以下のステップを実行するように構成されている。すなわち、プロセッサ10は、メモリ11に、ゲームプログラム131に基づくゲームのユーザが、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザであるか、支払っていないユーザであるかを示す情報を記憶するステップと、ユーザが支払ったユーザである場合に、支払ったユーザおよび支払っていないユーザの何れにとっても共通の価格に換算できる第1特典をユーザに付与するステップと、ユーザが支払ったユーザである場合に、ゲームプログラムに基づくゲームを有利に進めることが可能な第2特典であって、一意な価格に換算できない第2特典をユーザに付与するステップと、ユーザが支払ったユーザである場合に、ゲームアイテムを所定の規則に基づいて選択してユーザに付与するゲーム処理に対して課金処理または仮想通貨により支払うべき料金を、支払っていないユーザより値引きする第3特典をユーザに付与するステップと、を実行する。
<処理フロー>
(特典の付与処理)
図3は、本実施形態に係るユーザ端末100およびサーバ200によって実行される、月額課金ユーザへの特典の付与処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101において、サーバ200のユーザ管理部214は、ユーザによって月額料金が支払われたか否かを判断する。
当該ステップの処理は、例えば、記憶部220に記憶されたユーザ情報を参照して実行される。図4(A)は、記憶部220に記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。図4(A)において、各行は、ユーザ情報を示す。ユーザ情報は、アカウントと、ユーザ種別と、有効期限と、前回決済日と、初回決済日とをそれぞれ表す情報を含む。図4において、例えば、アカウント「ユーザA」には、ユーザ種別「月額課金ユーザ」が関連付けられている。また、ユーザAによって前回に月額料金が支払われた前回決済日は「2019/3/5」であり、有効期限は、前回決済日から1ヵ月後の「2019/4/5」となっている。また、ユーザAは、前回初めて月額料金を支払ったため、初回決済日が前回決済日と同日である。
当該ステップS101の処理は、月額課金ユーザとして記憶されたユーザAについては、有効期限に基づくタイミングで実行される。この場合、有効期限である「2019/4/5」中に課金サーバから月額料金の決済完了の通知を受信した場合、Yesと判断される。「2019/4/5」中に当該通知を受信しなかった場合、Noと判断される。
また、当該ステップS101の処理は、通常ユーザとして記憶されたユーザBについては、課金サーバから月額料金の決済完了の通知を受信したタイミングで実行される。すなわち、ユーザBについては、新たに月額課金ユーザとなった場合に当該ステップの処理が実行され、Yesと判断される。
ステップS101でYesの場合、ステップS102の処理が実行される。ステップS101でNoの場合、ステップS103の処理が実行される。
ステップS102において、ユーザ管理部214は、当該ユーザのアカウントに関連付けて、月額課金ユーザであることを表す情報を記憶部220に記憶する。また、ユーザ管理部214は、月額課金ユーザであることを表す情報を、当該ユーザのユーザ端末100に送信する。
例えば、ユーザAについて、「2019/4/5」に課金サーバから月額料金の決済完了の通知を受信した場合、ユーザ管理部214は、当該ユーザAのユーザ種別を「月額課金ユーザ」のままとし、前回決済日を「2019/4/5」に更新し、有効期限を「2019/5/5」に更新する。
ステップS103において、ユーザ管理部214は、当該ユーザのアカウントに関連付けて、通常ユーザであることを表す情報を記憶部220に記憶する。また、ユーザ管理部214は、通常ユーザであることを表す情報を、当該ユーザのユーザ端末100に送信する。
例えば、図4(A)に示したユーザAについて、「2019/4/5」中に課金サーバから月額料金の決済完了の通知を受信しなかった場合、ユーザ管理部214は、当該ユーザAのユーザ種別を、「通常ユーザ」に更新する。
ステップS104において、ユーザ種別管理部115は、ステップS102またはS103でサーバ200から受信した情報に基づいて、記憶部120に、当該ユーザ端末100のユーザが月額課金ユーザであるか通常ユーザであるかを表すユーザ情報を記憶する。
図4(B)は、当該ステップS102の処理によって、ユーザAのユーザ端末100の記憶部120に記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。ユーザAは、ユーザ種別が「月額課金ユーザ」であり、有効期限が「2019/5/5」であり、前回決済日が「2019/4/5」であり、初回決済日が「2019/3/5」である。
ステップS105において、ユーザ種別管理部115は、記憶部120に記憶したユーザ情報に基づいて、当該ユーザ端末100のユーザが、月額課金ユーザであるか否かを判断する。ステップS105でYesの場合、次のステップS106の処理が実行される。ステップS105でNoの場合、特典の付与処理は終了する。
ステップS106において、特典管理部114は、ユーザに、第1特典として、月額課金ユーザおよび通常ユーザの何れにとっても共通の価格に換算できる特典を付与する。第1特典の詳細については後述する。
ステップS107において、特典管理部14は、ユーザに、第2特典として、1ヵ月間に限ってユーザにとって有利に進行するようゲームが制御される特典を付与する。第2特典の詳細については後述する。
ステップS108において、特典管理部14は、ユーザに、第3特典として、抽選処理の値引きチケットを付与する。第3特典の詳細については後述する。
(第1特典の詳細)
第1特典は、月額課金ユーザおよび通常ユーザの何れにとっても共通の価格(金銭的な価値)に換算できる特典である。本実施形態では、第1特典は、おまけつき仮想通貨である。おまけつき仮想通貨とは、月額料金に応じて単価に基づき算出される量の有償の仮想通貨と、当該量の所定割合以下の無償の仮想通貨とを含む。仮想通貨は単価が定められているため、月額課金ユーザおよび通常ユーザの何れにとっても共通の価格に換算できる。第1特典としての仮想通貨は、第1特典以外でユーザが保有する有償の仮想通貨および無償の仮想通貨とは区別して記憶部120に記憶される。
なお、第1特典における無償の仮想通貨の量を算出するために用いられる「所定割合」とは、販売パートで販売される「おまけつきパック」において、おまけの量の算出に用いられる「所定割合」と同一の割合であり、本実施形態では20%である。これにより、月額課金ユーザが第1特典によって感じる金銭的に得をしたという満足感は、通常ユーザが仮想通貨のおまけつきパックの購入によって感じる金銭的に得をしたという満足感と同等になる。
(第2特典の詳細)
第2特典は、ゲームを有利に進めることが可能な特典であって、一意な価格(金銭的な価値)に換算できない特典である。具体的には、第2特典は、月額料金が支払われた時点に基づいて決定される特定の期間中に限って、ユーザにとって有利になるようゲームの進行が制御される特典であってもよい。このような第2特典は、一意な価格に換算できない。なぜなら、仮に、ユーザにとって有利になるようゲームの進行が制御されるゲーム処理1回分が価格に換算できたとしても、特定の期間内中であれば回数の制限なく当該ゲーム処理が実行されるとの第2特典は、特定の期間内における当該ゲーム処理の実行回数によって価格が変動する。このため、このような第2特典は、一意な価格に換算できない。
なお、本実施形態では、月額料金が支払われた時点に基づいて決定される特定の期間は、当該時点から開始する所定期間(支払い後の1ヵ月間)、すなわち、月額課金ユーザとしての有効期限までであるとして以降説明する。ただし、特定の期間は、月額料金が支払われた時点に基づいて決定される期間であれば、その他の期間であってもよい。例えば、特定の期間は、当該時点の所定期間経過後から開始する所定期間(例えば、支払い1ヵ月後からの1ヶ月間)であってもよい。また、特定の期間とは、当該時点から開始する所定期間内の一部の期間(例えば、支払い後10日間)であってもよい。
例えば、第2特典は、月額料金の支払い後1ヵ月間において回数の制限なく、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの消費を伴うゲーム処理を、通常ユーザより少ない消費量で実行するとの特典を含む。例えば、第2特典は、月額料金の支払い後1ヵ月間内にクエストをプレイする際にはいつでも、消費されるスタミナの消費量が、通常ユーザよりも少なくなるとの特典であってもよい。クエストを1回プレイする際のスタミナ消費量の割引分が価格に換算できたとしても、ユーザが特定の期間中に何回クエストをプレイするかわからないため、第2特典の価格は一意に定まらない。
また、第2特典は、月額料金の支払い後1ヵ月間においていつでも、キャラクタの能力値を上昇させる(例えば、経験値を2倍する)との特典であってもよい。仮に、操作キャラクタの経験値を1時間だけ2倍にする処理が価格に換算できたとしても、1ヵ月間においてユーザがゲームをプレイしていない時間帯は経験値2倍の恩恵を受けることができない。このため、このような第2特典を、当該1時間分の価格から算出した特定の期間分の価格に換算することは適当ではなく、第2特典の価格は一意に定まらない。
また、第2特典は、月額料金の支払い後1ヵ月間、メインパートにおいて利用可能な特別なアイテムをレンタルできるとの特典であってもよい。仮に、そのようなアイテムのレンタル1回分が価格に換算できたとしても、1ヵ月間においてユーザがゲームをプレイしていない時間帯はレンタルしたアイテムの恩恵を受けることができない。このため、このような第2特典を、当該レンタル1回分の価格から算出した特定の期間分の価格に換算することは適当ではなく、第2特典の価格は一意に定まらない。
また、例えば、特典管理部114は、第2特典を付与する処理として、記憶部120に記憶された、クエストをプレイする際のスタミナ消費量として定められた値を、通常ユーザより少ない値に、特定の期間中に限って一時的に更新する処理を実行する。なお、クエストの種類、難易度に応じた消費量が定められている場合、特典管理部114は、それぞれの値を、通常ユーザより少ない値に、特定の期間中に限って一時的に更新する。
また、例えば、特典管理部114は、第2特典を付与する処理として、キャラクタの能力値を、第2特典が付与される前の能力値より高い値に一時的に更新する処理を実行する。また、例えば、特典管理部114は、第2特典を付与する処理として、メインパートにおいて利用可能な特別なアイテムを、特定の期間中に限って一時的にユーザに付与する。
このように、第2特典により、月額課金ユーザに対して、金銭的に得をしたというよりは、特定の期間中にプレイすればするほど有利になるという満足感を感じてもらうことができる。
(第3特典の詳細)
第3特典は、選択パートにおける抽選処理に対して仮想通貨により支払うべき料金を、通常ユーザより値引きする特典である。第3特典は、当該値引きを適用可能な抽選処理の回数が定められた形態で付与される。本実施形態では、第3特典は、1枚または複数枚の値引きチケットとして表され、1枚の使用につき抽選処理の実行を1回指示する際の値引きが可能であるとする。値引きチケットは、ユーザが選択パートで抽選処理の実行を指示する際に、選択的に使用可能であってもよい。第3特典としての値引きチケットは、第3特典以外でユーザが保有する値引きチケットとは区別して記憶部120に記憶される。
通常ユーザによって抽選処理の実行を指示する操作が行われた場合、当該ユーザが保有する仮想通貨から所定量の仮想通貨が支払われる。月額課金ユーザによって値引きチケットを使用せずに抽選処理の実行を指示する操作が行われた場合、当該ユーザが保有する仮想通貨のうち、通常ユーザと同じ所定量の仮想通貨が支払われる。月額課金ユーザによって値引きチケットを使用して抽選処理の実行を指示する操作が行われた場合、当該ユーザが保有する仮想通貨のうち、上述した所定量より少ない量の仮想通貨が支払われる。以降、所定量と、所定量より少ない量との差分を、値引き額と記載する。
このように、第1特典だけでは、金銭的に得をしたという満足感が通常ユーザと比較して変わらないところを、第3特典により、月額課金ユーザに対して、通常ユーザよりも得をしたとの満足感を感じてもらうことができる。
ここで、第3特典による値引き額は、月額料金の20%以上であってもよく、月額料金以上であってもよく、「月額料金に月額料金の20%を加算した金額」以上であってもよい。なお、第3特典による値引き額とは、第3特典が複数枚の値引きチケットである場合には、複数枚の値引き額の合計である。この場合、月額課金ユーザに対して、第1特典だけでは、仮想通貨におまけがついても、金銭的に得をしたという満足感が支払ったゲーム料金の20%までにとどまるところを、支払ったゲーム料金よりもはるかに得をしたとの満足感を提供できる。
また、第3特典による値引き額は、初めて月額料金を支払った場合には、初めてでない場合(以前に月額料金を支払ったことがある場合、前回から継続して月額料金を支払った場合)に比べて大きくてもよい。この場合、通常ユーザに対して、月額課金ユーザになることのメリットを提供できる。
(特典の付与画面例)
図5は、ステップS106〜S108で第1特典、第2特典、第3特典が付与されたことによりユーザ端末100の表示部152に表示される画面G1の一例である。画面G1は、「2019/3/5、月額料金500円の支払いが完了」との情報を含む。当該支払いの完了により、当該ユーザの月額課金ユーザの有効期限は、2019/4/5となる。
また、画面G1は、第1特典として、「仮想通貨10+2個をゲット」との情報を含む。当該情報は、第1特典のおまけつき仮想通貨として、有償の仮想通貨10個と、無償の仮想通貨2個とが付与されたことを表す。ここで、前述したように、仮想通貨の単価は50円である。したがって、月額料金500円に応じて単価50円から換算される有償の仮想通貨は10個である。また、前述したように、販売パートで販売される「おまけつきパック」に含まれる無償の仮想通貨は有償の仮想通貨の20%である。したがって、第1特典のおまけは、有償の仮想通貨10個の20%である2個となっている。
また、画面G1は、第2特典として、「3/5〜4/5の間、いつでもキャラクタの経験値が2倍」との情報を含む。当該情報は、月額料金の支払い時点から1ヶ月内に限って、クエストをプレイする際にキャラクタの経験値が2倍になることを示している。また、画面G1は、第2特典として、「3/5〜4/5の間、何回でもスタミナ消費量80%」との情報をさらに含む。当該情報は、月額料金の支払い時点から1ヶ月間、回数に制限なく、クエストをプレイする際のスタミナ消費量が80%となることを示している。
また、画面G1は、第3特典として、「値引きチケットを5枚ゲット!※11連抽選に必要な仮想通貨が100個から50個に値引き」との情報を含む。値引きチケット1枚につき値引き額が仮想通貨50個分のため、5枚分の値引き額合計は仮想通貨250個分となり、12500円に換算される。当該値引き額の合計は、月額料金の500円よりはるかに大きい。このように、月額課金ユーザは、月額料金500円に対して、第1特典だけでは無償の仮想通貨2個分に相当する100円分の得にとどまるところ、第3特典により、値引き額合計12500円分もの得をしたとの満足感を感じることができる。
また、画面G1は、「※来月以降は毎月4枚」との情報を含む。当該情報は、付与された「値引きチケット」の5枚は、初めて月額料金を支払ったことにより増量されたものであり、来月以降は4枚となることを示している。
(選択パート画面例)
図6は、ユーザ端末100のユーザが月額課金ユーザである場合に、選択パートにおいて表示部152に表示される選択パートの画面G2の一例である。図6において、画面G2は、ボタンG201〜G203を含む。ボタンG201は、仮想通貨10個の支払いにより1回抽選の実行を指示する操作を受け付けるユーザインタフェース(UI)オブジェクトの一例である。ボタンG202は、値引きチケットを使用せずに、仮想通貨100個の支払いにより11連抽選の実行を指示する操作を受け付けるUIオブジェクトの一例である。ボタンG203は、値引きチケットを使用して、仮想通貨50個の支払いにより11連抽選の実行を指示する操作を受け付けるUIオブジェクトの一例である。
画面G2により、月額課金ユーザに対して、第3特典により金銭的に得をしたとの満足感を、視覚的に提示することができる。
以上説明したように、本実施形態は、月額課金ユーザに対して、第1特典により通常ユーザと同等の金銭的に得をしたという満足感を提供し、第2特典により1ヵ月間有利になるという満足感を提供し、第3特典により通常ユーザよりはるかに金銭的に得をしたという満足感を提供する。これに対して、特許文献1に記載された構成では、月額課金ユーザは、金銭的に得をしたという満足感を充分に感じられない。具体的には、1ヶ月分のログインボーナスは、通常ユーザでも1ヶ月続けてログインすれば得ることができるものであり、金銭的に得をしたという満足感があるとは言えない。また、1ヶ月間内であればいつでもゲームが有利に進行するとの特典は、金銭的な価値が特定できない。このように、本実施形態は、特許文献1に記載された構成と比較して、月額課金ユーザが感じる金銭的に得をしたという満足感を向上させることができる。
〔実施形態2〕
本実施形態では、実施形態1で説明したゲームシステム1に、さらに、月額料金の重複課金を防止する機能を付加した形態について説明する。本機能以外のゲームシステム1の構成および動作については、実施形態1で説明した通りであるため、詳細な説明を繰り返さない。
<重複課金を防止する機能の概要>
重複課金を防止する機能は、ユーザが機種変更を行った場合に、同じ月に重複して月額料金が決済されることを防止する機能である。ここで、ユーザに対する課金処理を実行する課金サーバの運営主体は、機種変更前のユーザ端末100と変更後のユーザ端末100とで異なる場合がある。以降、ユーザ端末100が対応する課金サーバの運営主体を、プラットフォームと記載する。
重複課金は、月額課金ユーザとしての有効期限前に、異なるプラットフォームに対応するユーザ端末100に機種変更が行われた場合に、機種変更後のユーザ端末100にて防止する必要がある。プラットフォームが同じユーザ端末100間での機種変更であれば、機種変更前後で課金サーバの運営主体が同一であるため、課金サーバが、同じ月の重複課金を防止する機能を有している。しかしながら、プラットフォームが異なるユーザ端末100間での機種変更の場合、機種変更後のプラットフォームに対応する課金サーバは、機種変更前のプラットフォームに対応する課金サーバでの決済状況を取得できないため、同じ月の重複課金を実行する可能性がある。
本実施形態は、サーバ200のユーザ管理部214が重複課金を防止する機能を備えることにより、プラットフォームの異なるユーザ端末100間で機種変更を行った場合であっても、同じ月の重複課金を防止する。
<処理フロー>
図7は、本実施形態に係るユーザ端末100およびサーバ200によって実行される、重複課金を防止する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201において、ユーザ端末100のユーザ種別管理部215は、月額料金の支払いを申し込む操作を受け付ける。例えば、ユーザ種別管理部215は、表示部152に、当該操作を受け付けるUIオブジェクトを含む画面を表示し、当該UIオブジェクトに対する操作を受け付ける。一般的に、月額課金ユーザは、機種変更を行っていなければ、再度月額料金の支払いを申し込む操作を行うことはないと考えられる。機種変更が行われた場合には、機種変更後のユーザ端末100において、月額課金ユーザが、月額料金の支払いを申し込む操作を行う可能性がある。
ステップS202において、ユーザ種別管理部215は、申し込み情報をサーバ200に送信する。申し込み情報には、少なくとも、ユーザのアカウントが含まれる。
ステップS203において、サーバ200のユーザ管理部214は、受信した申し込み情報に含まれるアカウントのユーザが月額課金ユーザであるか否かを、記憶部220に記憶したユーザ情報を参照して判断する。当該ステップでは、機種変更前の端末において当該ユーザが月額課金ユーザであった場合、その有効期限前であれば、Yesと判断される。有効期限後であれば、Noと判断される。ステップS203においてNoの場合については後述する。ステップS203においてYesの場合、次のステップS204の処理が実行される。
ステップS204において、ユーザ種別管理部215は、月額料金の支払いの申し込みが受け付け不可であることを表す情報をユーザ端末100に送信する。
ステップS206において、ユーザ種別管理部215は、受け付け不可であることを表す情報を受信したか否かを判断する。ステップS206においてNoの場合については後述する。ステップS206においてYesの場合、次のステップS207の処理が実行される。
ステップS207において、ユーザ種別管理部215は、受け付け不可であることを表す情報を、表示部152に表示する。
一方、サーバ200において、ステップS203でNoの場合、ステップS205の処理が実行される。
ステップS205において、サーバ200のユーザ管理部214は、申し込み情報を、当該ユーザ端末100のプラットフォームが対応する課金サーバに送信する。送信先は、機種変更後のユーザ端末100のプラットフォームに対応する課金サーバである。そして、サーバ200は、課金サーバから決済完了の通知を受信するまで待機する。
ステップS208において、課金サーバは、ユーザ端末100に対して、月額料金の決済に必要な情報(例えば、支払い方法等)を要求し、受信した情報にしたがって、月額料金の決済処理を実行する。ステップS209において、課金サーバは、決済完了をサーバ200に通知する。サーバ200は、決済完了の通知を受領すると、図3に示したステップS101からの処理を実行する。
また、ユーザ端末100において、ステップS206でNoの場合、ステップS210の処理が実行される。
ステップS210において、ユーザ端末100は、課金サーバからの要求にしたがって、月額料金の決済に必要な情報を課金サーバに送信することにより、決済を依頼する。そして、ユーザ端末100は、サーバ200から月額課金ユーザとなったことを表す情報を受信するまで待機する。月額課金ユーザとなったことを表す情報を受信すると、ユーザ端末100は、図3に示したステップS104からの処理を実行する。
<具体例>
図8は、月額料金の重複課金を防止する機能の具体例を説明する模式図である。図8において、端末Aとの文字を含む白抜きの矢印は、ユーザが端末Aを利用した期間を表している。端末Bとの文字を含む白抜きの矢印は、ユーザが端末Bを利用した期間を表している。端末Aおよび端末Bは、プラットフォームの異なる端末であるとする。
この例では、ユーザは、端末Aにおいて3/5に月額料金を支払っている。当該月額料金の支払いは、端末Aのプラットフォームに対応する課金サーバAで決済される。これにより、ユーザは、4/5まで有効な月額課金ユーザとなっている。なお、課金サーバAでは、月額料金の支払いは、毎月自動で更新される契約である。
ここで、ユーザが、端末Aから端末Bに機種変更する準備として、3/25に課金サーバAにおける月額料金の支払いを解約する。解約は、課金サーバAにおいて自動更新をオフに設定することによって行われる。しかしながら、自動更新をオフに設定しても、4/5までは有効な月額課金ユーザである。
次に、ユーザが、3/26に、端末Aから端末Bに機種変更する。なお、機種変更に伴い、ゲームシステム1に基づくゲームにおいて、端末Aに紐づけられていたユーザのアカウントが、端末Bに紐づけられる処理が行われたものとする。
次に、ユーザが、3/27に、端末Bにおいて月額料金の支払いの申し込み操作を行う。ここで、仮にサーバ200が当該防止する機能を備えていないとする。この場合、端末Bのプラットフォームに対応する課金サーバBは、課金サーバAで3/5に月額料金が支払い済みであるとの情報を取得できないため、4/5まで有効な月額課金ユーザであるにも関わらず、3/27に重複して月額料金を決済してしまう。
サーバ200は、当該防止機能を備えることにより、当該ユーザが、4/5まで有効な月額課金ユーザであると判断し(ステップS203でYes)、申し込みが受け付け不可であることを表す情報をユーザの端末Bに送信する。受け付け不可であることを表す情報には、「有効期限後の4/6以降であれば、申し込みが受け付け可能である」との情報が含まれていてもよい。
そこで、ユーザは、4/6に、端末Bにおいて月額料金の支払いを申し込む操作を行う。サーバ200は、当該ユーザが月額課金ユーザではないと判断し(ステップS203でNo)、申し込み情報を課金サーバBに送信する。これにより、課金サーバBで月額料金が決済され、ユーザは、機種変更後の端末Bにおいて月額課金ユーザとなる。
このように、本実施形態は、月額料金を支払ったユーザの端末がプラットフォームの異なる機種へ変更され、かつ、変更前にゲーム料金を支払ってから1ヵ月経過していない場合に、月額料金の支払い申し込みを回避できる。その結果、ユーザに、同じ月に、重複して月額料金を支払う処理が実行されること、ひいては、重複した支払いに基づく返金処理を防止できる。
〔実施形態3〕
本実施形態では、実施形態1で説明したゲームシステム1に、さらに、月額料金の返金処理が行われた場合に特典を取り消す機能を付加した形態について説明する。本機能以外のゲームシステム1の構成および動作については、実施形態1で説明した通りであるため、詳細な説明を繰り返さない。
<特典を取り消す機能のための構成>
サーバ200のユーザ管理部214は、課金サーバにおいて実行された返金処理を検出する。ここで、ユーザは、月額料金の支払い自体を取り消したい場合、ゲームシステム1によって実現されるゲームを介することなく、課金サーバに対して月額料金の返金を要求する。課金サーバは、事前に定められた返金条件を満たす場合、ユーザの要求に応じて月額料金の返金処理を行う。例えば、ユーザ管理部214は、課金サーバからの通知、課金サーバへの定期的な問い合わせ等によって、当該返金処理を検出する。検出する情報には、返金処理の対象となったユーザのアカウント、返金処理が実行された日時等が含まれる。
ユーザ管理部214は、返金処理を検出すると、返金処理の対象となったユーザのユーザ端末100に対して、特典の取り消しを要求する情報を送信する。例えば、当該情報には、検出処理が実行された日時が含まれる。
ユーザ端末100の特典管理部114は、特典の取り消しを要求する情報を受信した場合に、検出前に月額課金ユーザであったことにより既に付与された第1特典、第2特典、第3特典を取り消す処理を実行する。
具体的には、特典管理部114は、第1特典および第3特典のうち未使用分を削除する。また、特典管理部114は、第1特典および第3特典のうち使用分と同等のゲーム内価値を、ユーザが所有するゲーム内価値から削除する。ユーザが所有するゲーム内価値の例としては、仮想通貨、キャラクタ、キャラクタの装備品、抽選チケット等が挙げられるが、これらに限られない。
<処理フロー>
図9は、本実施形態に係るユーザ端末100およびサーバ200によって実行される、特典を取り消す処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301において、サーバ200のユーザ管理部214は、月額料金の返金処理を検出する。また、ユーザ管理部214は、返金処理を検出したユーザを特定する。
ステップS302において、ユーザ管理部214は、特定したユーザのアカウントに関連付けたユーザ種別を、通常ユーザに更新する。
ステップS303において、ユーザ管理部214は、特定したユーザのユーザ端末100に、特典の取り消しを要求する情報を送信する。
ステップS304において、ユーザ端末100のユーザ種別管理部115は、当該ユーザ端末100のユーザのユーザ種別を、通常ユーザに更新する。
ステップS305において、特典管理部114は、第2特典を取り消す処理を実行する。例えば、特典管理部114は、特定の期間に限って一時的に更新したスタミナ消費量の値を、通常ユーザと同じ値に変更する。また、例えば、特典管理部114は、特定の期間に限って一時的に更新したキャラクタの能力値を、更新前の値に変更する。また、例えば、特典管理部114は、特定の期間に限って一時的に付与した特別なアイテムを、ユーザが保有するアイテムから削除する。
ステップS306において、特典管理部114は、第1特典および第3特典のうち、未使用分を削除する。
ステップS307において、特典管理部114は、第1特典および第3特典のうち、使用した分があるか否かを判断する。ステップS307においてNoの場合、取り消す処理は終了する。ステップS307においてYesの場合、次のステップS308の処理が実行される。
ステップS308において、特典管理部114は、ユーザが保有するアイテムから、第1特典および第3特典の使用分と同等の価値を有するアイテムを削除する。
(具体例)
ここでは、例えば、日時Xにおいて月額料金の決済が完了したユーザに対して、その後1ヶ月経過する前の日時Yにおいて当該月額料金の返金処理が行われた場合について説明する。
この例では、日時Xに第1特典として付与された有償の仮想通貨10個のうち、日時Yまでに8個が使用され、未使用分は2個である。また、日時Xに第1特典として付与された無償の仮想通貨2個は、日時Yまでに全てが使用され、未使用分は残っていない。また、日時Xに第3特典として付与された値引きチケット5枚のうち、日時Yまでに1枚が使用され、未使用分は4枚である。
なお、仮想通貨は、第1特典として付与されたものと、それ以外のものとで使用される順序が定められている。例えば、仮想通貨は、第1特典として付与されたものが、それ以外の仮想通貨より優先して使用されるよう定められてもよい。また、第1特典として付与された仮想通貨のうちでは、付与された日付が古いものから順に使用されるよう定められてもよい。また、第1特典として同じ時点に付与された仮想通貨のうちでは、無償の仮想通貨が有償の仮想通貨より優先して使用されるよう定められていてもよい。
この場合、有償の仮想通貨の未使用分2個と、値引きチケットの未使用分4枚とが、ユーザが保有するアイテムから削除される。
また、有償の仮想通貨の使用分8個は、第1特典以外でユーザが保有する有償の仮想通貨から削除される。また、無償の仮想通貨の使用分2個は、第1特典以外でユーザが保有する無償の仮想通貨から削除される。また、値引きチケットは、第3特典以外でユーザが保有する値引きチケットから削除される。
なお、使用分と同等のゲーム内価値を有するとして削除される所持アイテムは、使用された第1特典または第3特典とは種類が異なるアイテムであってもよい。例えば、値引きチケット1枚の価値は、値引き額の仮想通貨50個分である。また、ユーザが1回抽選チケットを保有しており、1回の抽選処理が仮想通貨10個の支払いにより可能であるとすると、1回抽選チケット1枚は、仮想通貨10個分の価値を有する。そこで、第1特典として付与された値引きチケットのうち使用分1枚と同等のゲーム内価値を有するアイテムとして、ユーザが保有する1回抽選チケット5枚が削除されてもよい。
また、特典管理部114は、第1特典および第3特典のうち使用分と同等のゲーム内価値を有するアイテムの選択肢を表示部152に表示し、ユーザによって選択されたアイテムを削除してもよい。例えば、この例では、使用分の有償の仮想通貨8個と、使用分の無償の仮想通貨2個と、使用分の値引きチケット1枚とが合計で有する価値は、仮想通貨60個分である。そこで、特典管理部114は、ユーザが保有するアイテムのうち、仮想通貨60個分のゲーム内価値を有するアイテム(例えば、1回抽選チケット6枚、キャラクタ6体等)を選択肢として表示してもよい。
また、第1特典以外の有償の仮想通貨をユーザが保有していない場合、または、保有量が使用分に満たない場合がある。この場合、上述したように、有償の仮想通貨とは種類が異なるアイテムを、使用分と同等のゲーム内価値を有する分だけ削除してもよい。あるいは、この場合、ユーザが保有する有償の仮想通貨の量(例えば5個)から使用分の有償の仮想通貨の量(例えば8個)を減算し、保有する有償の仮想通貨の量を負の値(この場合マイナス3個)で表してもよい。その後に、ユーザが有償の仮想通貨を取得したとすると、負の値である保有量(マイナス3個)に、新たに取得した量(例えば10個)が加算されて、ユーザが保有する量(この場合7個)が更新される。無償の仮想通貨、値引きチケットについても同様である。
〔変形例1〕
上述した本発明の各実施形態は、第1特典、第2特典および第3特典の内容を、任意の時点で変更するよう変形できる。
この場合、第2特典は、月額課金ユーザとして有効な期間中に特典が変更になった場合、変更直後から当該変更が反映される。例えば、日時X1に月額料金が支払われたことにより、日時X1から1ヶ月後の日時X2まで、「キャラクタの経験値が2倍になる」との第2特典が付与されたとする。このとき、日時X1から1週間後の日時X3において、第2特典が「キャラクタの経験値が3倍になる」に変更されたとする。この場合、日時X3からX2まで、第2特典として、変更後の「キャラクタの経験値が3倍になる」との内容が適用される。
また、第1特典および第3特典は、月額課金ユーザとして有効な期間中に特典が変更になった場合でも、既に付与された第1特典および第3特典に変更は反映されず、次の月額料金の支払い時から変更が反映される。例えば、日時X1に月額料金が支払われたことにより、第3特典として値引きチケット4枚が付与されたとする。このとき、日時X1から1週間後の日時X3において、第3特典が値引きチケット6枚に変更されたとする。この場合、日時X3において、ユーザに第3特典として値引きチケットが追加で付与されることはない。第3特典の変更の反映は、日時X1から1ヶ月後の日時X2において次の月額料金が支払われた時点から適用される。
〔変形例2〕
上述した本発明の各実施形態は、ユーザに対して所定期間における課金額の上限を定めるよう変形できる。例えば、通常ユーザに対して、所定期間における課金額の上限αが定められる。この場合、月額課金ユーザに対して、月額料金以外の課金額の上限として、上限αから月額料金を引いた額が定められる。例えば、通常ユーザの課金額の上限αが毎月4000円であるとすると、月額課金ユーザの月額料金500円以外の課金額の上限は、3500円となる。
〔その他の変形例〕
上述した各実施形態において、第1特典がおまけつき仮想通貨である例を中心に説明した。これに限らず、第1特典は、ゲーム料金に応じて仮想通貨の単価に基づき算出される量の仮想通貨と同等のゲーム内価値を有する他のアイテムであってもよい。例えば、1回の抽選処理が仮想通貨10個の支払いにより可能である場合、抽選チケット1枚は仮想通貨10個分のゲーム内価値を有する。そこで、月額料金が500円に応じて単価50円から算出される仮想通貨10個分の第1特典として、1枚の抽選チケットが付与されてもよい。また、第1特典は、1枚の抽選チケットと、仮想通貨10個分の20%である無償の仮想通貨2個とを含んでいてもよい。
上述した各実施形態において、第1特典、第2特典、第3特典は、それぞれ、月額料金が支払われた時点に限らず、当該支払われた時点に基づいて特定される他の時点に付与されてもよい。また、第1特典、第2特典、第3特典は、そのうちの少なくとも1つが他の特典と異なる時点で付与されてもよい。具体的には、例えば、第1特典は月額料金の支払い時点に付与され、第3特典は、月額料金の支払いから1ヶ月後に付与されてもよい。また、第2特典が適用される特定の期間は、月額料金の支払い時点から1ヶ月間に限らず、月額料金の支払い時点から1ヶ月より少ない日数の間(例えば10日間)、月額料金の支払い1ヶ月後から1ヵ月間等であってもよい。
上述した各実施形態において、選択パートでは、抽選処理が仮想通貨の支払いにより実行可能であるものとしたが、これに限らず、ユーザに対する課金処理と引き換えに、抽選処理が実行可能であってもよい。この場合、第3特典としての値引きチケットは、抽選処理の実行と引き換えに支払う必要がある課金額の値引きチケットとなる。
上述した各実施形態において、月額課金ユーザとして有効な所定期間は、ユーザ毎に月額料金の支払い時点から開始する期間に限らず、1日から月末までといったように全ての月額課金ユーザで共通する期間であってもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、進行支援部211、販売処理部212、抽選支援部213、および、ユーザ管理部214)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、ゲーム進行部111、購入処理部112、抽選部113、特典管理部114、および、ユーザ種別管理部115)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方の機能を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
(項目1) ゲームプログラム(131、231)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10、20)およびメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100およびサーバ200の少なくとも一方)により実行される。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサに、メモリに、ゲームプログラムに基づくゲームのユーザが、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザであるか、支払っていないユーザであるかを示す情報を記憶するステップと、ユーザが支払ったユーザである場合に、支払ったユーザおよび支払っていないユーザの何れにとっても共通の価格に換算できる第1特典をユーザに付与するステップと、ユーザが支払ったユーザである場合に、ゲームプログラムに基づくゲームを有利に進めることが可能な第2特典であって、一意な価格に換算できない第2特典をユーザに付与するステップと、ユーザが支払ったユーザである場合に、ゲームアイテムを所定の規則に基づいて選択してユーザに付与するゲーム処理に対して課金処理または仮想通貨により支払うべき料金を、支払っていないユーザより値引きする第3特典をユーザに付与するステップと、を実行させる。
上記の構成によれば、第3特典は、値引き額という金銭的に得をしたという満足感をユーザに与えることができる。これにより、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザに対して、第1特典により金銭的に得をしたという満足感、一意な価格に換算できないもののゲームが有利に進行するという第2特典によるメリットに加えて、さらに、第3特典の値引き額により金銭的に得をしたという満足感をユーザに与えることができる。
(項目2) (項目1)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、単価が定められた仮想通貨の購入を指示するユーザの操作に応答して、課金処理において支払われた価格に応じて単価に基づき算出される量の仮想通貨に、当該量の所定割合の仮想通貨を付加して、ユーザに付与するステップをさらに実行させ、第1特典を付与するステップは、第1特典として、ゲーム料金に応じて単価に基づき算出される量の仮想通貨に、当該量の所定割合の仮想通貨を付加して付与する、または、これらの仮想通貨の合計分のゲーム内価値を有する特典を付与してもよい。
所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザが第1特典によって得る金銭的な価値と、支払っていないユーザが仮想通貨の購入によって得る金銭的な価値とは同じであるため、両者においてユーザが得る金銭的に得をしたという満足感は同等である。これにより、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザに対して、第1特典だけでは、支払っていないユーザと比較して満足感が変わらないところ、第3特典により、支払っていないユーザより金銭的に得をしたという満足感を提供することができる。よって、所定期間毎のゲーム料金を支払うことに対する満足感を向上させることができる。
(項目3) (項目2)において、仮想通貨を付与するステップ、および、第1特典を付与するステップのそれぞれにおける所定割合は20%以下であってもよい。
所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザに対して、第1特典だけでは、金銭的に得をしたという満足感が支払った価格の20%以下にとどまるところ、第3特典により、支払った価格の20%以内に限らずに金銭的にはるかに得をしたという満足感を提供することができる。
(項目4) (項目1)から(項目3)の何れか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、支払ったユーザに対して、ゲームアイテムを選択して付与するゲーム処理の実行を指示する操作を受け付けるゲーム画面に、第3特典による値引きが可能であることを表す情報を表示するステップをさらに実行させてもよい。
これにより、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザに対して、第3特典によって金銭的に得をしたという満足感を、当該特典を使用可能な画面で視覚的に提示することができる。
(項目5) (項目1)から(項目4)の何れか1項目において、第2特典を付与するステップは、第2特典として、ゲーム料金が支払われた時点に基づいて決定される特定の期間内であれば回数の制限なく、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの消費を伴うゲーム処理を、支払っていないユーザより少ない消費量で実行させてもよい。
これにより、所定期間毎のゲーム料金を支払ったユーザは、第2特典により、特定の期間内に当該ゲーム処理を実行させればさせるほど得をすると感じることができる。したがって、第1特典および第3特典により金銭的に得をしたという満足感に加えて、さらに得をしたという満足感を提供することができる。
(項目6) (項目1)から(項目5)の何れか1項目において、記憶するステップは、ユーザが、ゲーム料金の支払いが初めてのユーザであるか、初めてでないユーザであるかを示す情報をさらに記憶し、(E1)第3特典を付与するステップは、ユーザが初めてのユーザである場合に、初めてでないユーザよりも値引き額の大きい第3特典を付与してもよい。
これにより、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払っていないユーザに対して、初めて支払うことのメリットを提供することができる。
(項目7) (項目1)から(項目6)の何れか1項目において、第3特典を付与するステップは、第3特典による値引き額が、ゲーム料金より大きくなるよう値引きする第3特典を付与してもよい。
これにより、ユーザは、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払うだけで、第3特典により、支払った価格以上に金銭的に得をしたという満足感を充分に感じることができる。
(項目8) (項目1)から(項目7)の何れか1項目において、記憶するステップは、ゲームの進行状況を記憶するゲームサーバに、支払ったユーザであるか、支払っていないユーザであるかを示す情報をさらに記憶させ、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザによるゲーム料金の支払いを申し込む操作を受け付けるステップと、ゲームサーバに記憶されている情報を参照して、申し込む操作を受け付けた時点においてユーザが支払ったユーザであるか支払っていないユーザであるかを判定するステップと、支払ったユーザである場合、ゲーム料金の支払いの申し込みを示す情報を課金サーバに送信せずに、申し込みを受け付けない処理を行なうステップと、支払っていないユーザである場合、申し込みを示す情報を課金サーバに送信するステップと、をさらに実行させてもよい。
所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザの端末が、プラットフォームの異なる機種へ変更された場合に、変更前のプラットフォームの課金サーバにおける支払いから所定期間経過していない場合がある。このような場合に、異なるプラットフォームの課金サーバに対して申し込みが行われることを回避できる。その結果、同一の所定期間に、ユーザにより重複してゲーム料金を支払う処理がされること、ひいては、重複した支払いに基づく返金処理を防止できる。
(項目9) (項目1)から(項目7)の何れか1項目において、ユーザに対してゲーム料金の返金処理が行われたことを検出するステップと、返金処理が行われたことが検出された場合に、検出される前に支払ったユーザであったことによりユーザに既に付与された第1特典および第3特典のうち未使用分の特典を取り消すステップと、ユーザが所有するゲーム内価値から、第1特典および第3特典のうち使用分と同等のゲーム内価値を削除するステップと、をさらに実行させてもよい。
これにより、所定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ってから返却処理を行ったユーザと、所定期間毎のゲーム料金を支払っていないユーザとの間の公平性を保つことができる。
(項目10) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載のゲームプログラムにおける各ステップを実行する方法である。(項目10)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
(項目11) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶するメモリ(メモリ11、記憶部120)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御するプロセッサ(プロセッサ10、制御部110)とを備える。(項目11)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。