JP2020159424A - 車両の制御装置 - Google Patents

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【課題】ベルト式CVTにおけるベルトの滑りの抑制と効率の向上との両立を図る。【解決手段】車両の駆動系に設けられるベルト式CVTを制御するものであって、車両の前方の路面の状況に関し、CVTのベルトとプーリとの間に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定の条件が成立している場合に、そうでない場合と比較してプーリのシーブによるベルトの挟圧力を増強し、または、車両の前方に所在する先行車両と自己との間の車間距離が、急ブレーキの可能性が高まるほどに狭い(CVTのベルトとプーリとの間に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定値以下に接近している)場合に、そうでない場合と比較してプーリのシーブによるベルトの挟圧力を増強する、車両の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の駆動系に設けられるベルト式の無段変速機(Continuously Variable Transmission)の制御に関する。
動力源として車両に搭載された内燃機関と車両の駆動輪との間に介在する駆動系の変速機の一種として、ベルト式CVT(例えば、下記特許文献を参照)が公知である。ベルト式CVTは、内燃機関側の駆動軸に支持させた駆動プーリと駆動輪側の従動軸に支持させた従動プーリとにベルトを巻き掛けてなり、両プーリとベルトとの摩擦により、駆動軸に入力されるエンジントルクを従動軸ひいては駆動輪に伝動するものである。
駆動プーリ及び従動プーリはそれぞれ、軸方向に沿って対向する固定シーブと可動シーブとの対を要素し、これらシーブが両側からベルトを挟んで締め付ける。ベルトに接触する両シーブの内側面は切頭円錐状をなしており、両シーブの軸方向に沿った離間距離を拡縮させることで、ベルトを巻き掛けるプーリの径を実効的に変化させ、以てCVTが具現する変速比を無段階に変更することができる。
特開2015−124790号公報
ベルト式CVTにおいては、ベルトとプーリとの間で滑りが生じると、シーブ面の焼き付きや偏摩耗によりベルト切断等の故障に至る。従って、そのような滑りが生じ難いよう、ベルトを挟む両シーブによる挟圧力を適正に制御することが要求される。
車両の走行中、駆動輪が凹凸のある路面から衝撃を受けると、その衝撃がCVTの従動軸から従動プーリに伝わり、ベルトがプーリに対して不意に滑ることが起こり得る。また、車両の運転者がブレーキ装置により車両を急制動した場合にも、ベルトの滑りが発生する可能性がある。このような不意の滑りを防止するために、既存のシステムでは、プーリの挟圧力を安全余裕を加味して予め大きく設定している。
しかしながら、プーリの挟圧力が過剰に大きいことは、挟圧力を発生させる液圧ポンプ(オイルポンプ)の仕事を増やし、ポンプの駆動損失の増大を招き却ってベルト式CVTによるトルクの伝達効率を低下させる要因となり、好ましくない。
本発明は、以上の問題に初めて着目してなされたものであり、ベルト式CVTにおけるベルトの滑りの抑制と効率の向上との両立を図ることを所期の目的としている。
本発明では、車両の駆動系に設けられるベルト式無段変速機を制御するものであって、
車両の前方の路面の状況に関し、無段変速機のベルトとプーリとの間に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定の条件が成立している場合に、そうでない場合と比較してプーリのシーブによるベルトの挟圧力を増強し、及び/または、車両の前方に所在する先行車両と自己との間の車間距離が、急ブレーキの可能性が高まるような所定値以下に接近している場合に、そうでない場合と比較してプーリのシーブによるベルトの挟圧力を増強する、車両の制御装置を構成した。
本発明によれば、ベルト式CVTにおけるベルトの滑りの抑制と効率の向上との両立を図ることができる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の構成を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関100の概要を示す。内燃機関100は、車両の駆動系を介して駆動輪に走行のための駆動力を供給する。内燃機関100は、例えば火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備する。各気筒1の吸気バルブよりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
図2に、本実施形態の車両が備える駆動系のトランスミッションを示す。このトランスミッションは、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を含む前後進切換装置8、及びベルト式CVT9を採用している。
内燃機関100が出力するエンジントルクは、内燃機関100の出力軸であるクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸(ドライブシャフト)103、及び車軸103に取り付けられた駆動輪を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回転不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。
CVT9を搭載した車両においては、車速がある程度以上(例えば、10km/h以上)である場合、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。車速がそれ以下(例えば、5km/hないし8km/h以下)となれば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。翻って、非ロックアップ時には、トルクコンバータ7の速度比が、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。
非走行レンジのうちのNレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。Pレンジでは、車軸103が動かないようにこれを機械的にロックする。
CVT9は、この分野では既知のもので、駆動軸94に相対回転不能に支持させた駆動プーリ91と、駆動軸94と平行に配された従動軸95に相対回転不能に支持させた従動プーリ92と、駆動プーリ91及び従動プーリ92に巻き掛けられたベルト93とを備える。
駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、ベルト93を挟むように固定シーブ911に対向させて配置した可動シーブ912とを有する。可動シーブ912は、駆動軸94上にローラスプラインを介してその軸方向に変位可能かつ相対回転不能に支持させてある。可動シーブ912の背後、固定シーブ911と反対側には、駆動軸94に固定したシリンダを設け、そのシリンダと可動シーブ912と間に液圧室913を形成している。
従動プーリ91は、従動軸95に固定した固定シーブ921と、ベルト93を挟むように固定シーブ921に対向させて配置した可動シーブ922とを有する。可動シーブ922は、従動軸95上にローラスプラインを介してその軸方向に変位可能かつ相対回転不能に支持させてある。可動シーブ922の背後、固定シーブ921と反対側には、従動軸95に固定したシリンダを設け、そのシリンダと可動シーブ922と間に液圧室923を形成している。
ベルト式CVT9では、駆動プーリ91及び従動プーリ92の各液圧室913、923に供給される作動液圧(作動油圧)が制御され、各プーリ91、92におけるベルト93を挟む溝の幅が変更されることにより、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比、換言すればCVT9が具現する変速比が連続的に無段階で変更される。プーリ比が小さくされるときには、駆動プーリ91の液圧室913に供給される作動液圧が相対的に増大され、従動プーリ92の液圧室923に供給される作動液圧が相対的に低減される。これにより、駆動プーリ91の可動シーブ912が固定シーブ911側に移動し、固定シーブ911と可動シーブ912との間隔即ち溝幅が小さくなる。それに伴い、駆動プーリ91に対するベルト93の巻き掛け径が大きくなり、従動プーリ92の固定シーブ921と可動シーブ922との間隔即ち溝幅が大きくなる。結果、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比が小さくなる。
逆に、プーリ比が大きくされるときには、駆動プーリ91の液圧室913に供給される液圧が相対的に低減され、従動プーリ92の液圧室923に供給される作動液圧が相対的に増大される。これにより、ベルト93に対する従動プーリ92の推力がベルト93に対する駆動プーリ91の推力よりも大きくなり、従動プーリ92の固定シーブ921と可動シーブ922との間隔が小さくなるとともに、固定シーブ911と可動シーブ912との間隔が大きくなる。結果、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比が大きくなる。
CVT9の液圧サーボ913、923に供給する作動液を吐出する液圧ポンプ(または、オイルポンプ。図示せず)は、内燃機関100のクランクシャフトからエンジントルクの供与を受けて稼働する、既知の機械式(非電動式)のものである。一般的に、CVT9の作動液は、トルクコンバータ7に用いられる流体と共通である。
駆動プーリ91及び従動プーリ92の推力は、それらプーリ91、92とベルト93との間で滑りが生じない大きさであることを必要とする。このため、駆動軸94に入力されるエンジントルクの大きさに応じた推力が得られるよう、プーリ91、92の液圧室913、923に供給するべき液圧を増減させる。液圧室913、923に供給するべき液圧は、変速コントロールバルブ(図示せず)即ち流量制御弁であるソレノイドバルブの操作を通じて調節する。
本実施形態の車両の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関100のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジントルクまたはエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3のサージタンク33内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関100の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、車両の前方の所定の距離の範囲内に存在する物体または路面の位置や形状その他を検出するカメラ(単眼カメラやステレオカメラ)またはレーダ(光波を用いるレーザレーダやミリ波レーダや音波を用いる超音波レーダ(ソナー))等のデバイスから出力される信号f、車外の環境の明るさまたは照度を検出するセンサ(照度センサまたは日射センサ)から出力される照度(または、日射量)信号g、CVT9のプーリ91、92がベルト93に加えている挟圧力を検出するセンサから出力される挟圧力信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度操作信号t、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度操作信号u、CVT9の液圧サーボ913、923を操作するための変速コントロールバルブに対して制御信号v等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して、内燃機関100及び駆動系7、8、9を制御する。ECU0は、内燃機関100の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、気筒1に充填される吸気量(または、新気量)に見合った要燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGRガス量)、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、CVT9の変速比及びプーリ91、92によるベルト93の挟圧力、等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、t、u、vを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、現在の車両の運転状況に応じて、CVT9のプーリ91、92がベルト93に対して発揮する挟圧力を増減調整する。通常、運転者によるアクセルペダルの踏込量が大きく、運転者が車速の加速を要求している加速走行時、内燃機関100が出力するエンジントルクを増大させるとともに、プーリ91、92の液圧室913、923に供給する液圧を増圧して、プーリ91、92によるベルト93の挟圧力をより増強する。翻って、アクセルペダルの踏込量が大きくなく、車速が大きく変動しない定常走行時には、加速走行時と比較して、プーリ91、92の液圧室913、923に供給する液圧を減圧し、プーリ91、92によるベルト93の挟圧力をより軽減する。
車両の走行中に駆動輪が凹凸のある路面から衝撃を受けると、その衝撃がCVT9の従動軸95から従動プーリ92に伝わり、ベルト93がプーリ91、92に対して不意に滑ることが起こり得る。また、車両の運転者が突如ブレーキペダルを強く踏み込み、フットブレーキにより車両を急制動した場合にも、ベルト93の滑りが発生する可能性がある。ベルト93の滑りは、ベルト93の切断やプーリ91、92のシーブ面の焼き付き等の故障を招く。
ベルト93の不意の滑りを防止するべく、プーリ91、92のベルト93に対する挟圧力を、安全余裕を加味して恒常的に大きく設定することも考えられる。だが、プーリ91、92の挟圧力が過剰に大きいことは、挟圧力を発生させる液圧ポンプの仕事を増やし、結果ポンプの駆動損失の増大を招き、却ってベルト式CVT9によるトルクの伝達効率を低下させる要因となる。
そこで、図3に示すように、本実施形態のECU0は、車両の走行する方向の前方の所定の距離の範囲内にある路面の状況に関して、CVT9のベルト93に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定の条件が成立している場合に(ステップS2)、そうでない場合と比較してプーリ91、92のベルト93に対する挟圧力を増強する(ステップS4)フィードフォワード制御を実行する。
具体的には、ステップS2にて、カメラまたはレーダを介して車両の前方にある路面の状態を確認し、路面が整った舗装により平坦となっておらず凹凸が存在していることを感知したときに、CVT93のベルト93に不意の滑りが生じる可能性があるとして、プーリ91、92の挟圧力を通常よりも増強する。
あるいは、ステップS2にて、カメラで撮影した画像を解析することで車両の前方にある標識、看板または道路情報板(道路情報掲示板、道路情報掲示装置)等を検出し、その標識等が示す内容が、車両の前方において道路工事を行っている等、路面に凹凸が存在する旨のものであるときに、CVT93のベルト93に不意の滑りが生じる可能性があるとして、プーリ91、92の挟圧力を通常よりも増強する。
尤も、カメラ等を介して車両の前方にある路面の状態や標識等の内容を精確に把握するためには、車外の環境の照度が高く明るい昼間であることが望まれる。故に、ECU0が、照度センサまたは日照センサを介して検出される車外の環境の照度が所定値以上に高いことを必要条件として(ステップS1)、車両の前方の路面または標識等の確認(ステップS2)及びプーリ91、92の挟圧力の増強(ステップS4)を実行することが好ましい。夜間やトンネル内等、車外の環境の照度が所定値未満に低いときには、車両の前方の路面または標識等の確認を行わない。
並びに、本実施形態のECU0は、車両の前方に所在する先行車両と自己との間の車間距離が、CVT9のベルト93に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定値以下に接近している場合に(ステップS3)、そうでない場合と比較してプーリ91、92の挟圧力を増強する(ステップS4)フィードフォワード制御を実行する。
具体的には、ステップS3にて、カメラまたはレーダを介して先行車両との車間距離を計測し、現在の車間距離が所定値以下に接近しているならば、運転者が車両を急制動してCVT93のベルト93に不意の滑りが生じる可能性があるとして、プーリ91、92の挟圧力を通常よりも増強する。
上記のステップS1及びS2、またはステップS3の何れにも該当しない場合には、プーリ91、92の挟圧力を通常の大きさとする(ステップS5)。一旦ステップS1及びS2またはステップS3の条件が成立してプーリ91、92の挟圧力を増強した(ステップS4)後、ステップS1及びS2またはステップS3の条件が成立しなくなった場合にも、プーリ91、92の挟圧力を通常の大きさに戻す(ステップS5)。
本実施形態では、車両の駆動系に設けられるベルト式CVT9を制御するものであって、車両の前方の路面の状況に関し、CVT9のベルト93とプーリ91、92との間に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定の条件が成立している場合に、そうでない場合と比較してプーリ91、92のシーブ911、912、921、922によるベルト93の挟圧力を増強し、及び/または、車両の前方に所在する先行車両と自己との間の車間距離が、急ブレーキの可能性が高まるほどに狭い(CVT9のベルト93とプーリ91、92との間に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定値以下に接近している)場合に、そうでない場合と比較してプーリ91、92のシーブ911、912、921、922によるベルト93に対する挟圧力を増強する、車両の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、車両の前方にある路面の凹凸や運転者による急制動に起因してCVT9のベルト93の滑りが発生することが予測される状況において、これに先んじてプーリ91、92による挟圧力を増強し、ベルト93の滑りを抑制することが可能となる。そして、CVT9のベルト93の滑りが発生する蓋然性が低い状況では、プーリ91、92による挟圧力を軽減して、CVT9による損失を低減させ、車両の燃費性能の一層の向上を図ることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、ステップS1及びS2の条件が成立する場合、ステップS3の条件が成立する場合の両方で、プーリ91、92による挟圧力を通常よりも増強していたが、これらのうちの一方の場合に限り、プーリ91、92による挟圧力を増強することとしても構わない。つまり、ステップS1及びS2を削除してもよく、またはステップS3を削除してもよい。
その他、各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両の駆動系に設けられるベルト式CVTの制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
9…ベルト式無段変速機(CVT)
91、92…プーリ
911、912、921、922…シーブ
93…ベルト
f…カメラまたはレーダの出力信号
g…照度信号
h…挟圧力信号
v…CVTの液圧回路上の変速コントロールバルブに与える制御信号

Claims (1)

  1. 車両の駆動系に設けられるベルト式無段変速機を制御するものであって、
    車両の前方の路面の状況に関し、無段変速機のベルトとプーリとの間に不意の滑りが生じる可能性が高まるような所定の条件が成立している場合に、そうでない場合と比較してプーリのシーブによるベルトの挟圧力を増強し、
    または、車両の前方に所在する先行車両と自己との間の車間距離が、急ブレーキの可能性が高まるような所定値以下に接近している場合に、そうでない場合と比較してプーリのシーブによるベルトの挟圧力を増強する、車両の制御装置。
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