JP2020159140A - 壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】階層構造の建築物に使用される壁構造において、剛性を確保しながら、遮音性能を向上させる。【解決手段】階層構造の建築物の各階を少なくとも2つの区画Pに隔てる壁構造1であって、2つの区画Pにそれぞれ面する一対の仕上材6と、一対の仕上材6間の空間で仕上材の面内方向に延び、建築物の構造材をなす鉄骨部材12と、一対の仕上材6間の空間で鉄骨部材12に接して配置されている吸音材7と、を備える壁構造1を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、壁構造に関する。
板状集合住宅のような階層構造の建築物としては、構造を鉄筋コンクリート構造とし、戸境壁のような壁構造で各階を複数の専有部分に隔てているものが知られている。特許文献1には、内部に建築物の構造材をなす鉄骨部材を収めた壁構造(戸境壁)が記載されている。この壁構造によれば、鉄骨部材を壁構造の内部に収めることで、壁構造の剛性を確保するとともに、専有部分内の空間を広く確保して専有部分の機能性や美観を向上させている。
特開2017−223075号公報
ところで、特に集合住宅においては壁構造の遮音性能の向上が求められており、発明者らは鉄骨部材が収められた壁構造について、遮音性能に関する試験を実施した。この試験によれば、一方の専有部分で発生した騒音による振動が、壁構造の面内において鉄骨部材が配置されている箇所においてより大きく伝達されることがわかった。
そこで、本発明は、剛性を確保しながら、遮音性能を向上させることができる壁構造を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、壁構造は、階層構造の建築物の各階を少なくとも2つの区画に隔てる壁構造であって、前記2つの区画にそれぞれ面する一対の仕上材と、前記一対の仕上材間の空間で前記仕上材の面内方向に延び、前記建築物の構造材をなす鉄骨部材と、前記一対の仕上材間の空間で前記鉄骨部材に接して配置されている吸音材と、備える。
上記壁構造において、前記鉄骨部材には、耐火被覆が施工されていなくてもよい。
上記壁構造において、前記鉄骨部材は、一対のフランジとウェブとを有するH形鋼であり、前記吸音材は、前記一対のフランジ間に配置されていてもよい。
上記壁構造において、前記壁構造の下部に配置される吸音材である下部吸音材をさらに備え、前記鉄骨部材は前記壁構造の上部に配置され、前記下部吸音材と前記鉄骨部材に接して配置される吸音材との間は離隔してよい。
上記壁構造において、前記下部吸音材は、前記一対の仕上材間の空間で自立してもよい。
上記壁構造において、前記吸音材は、セラミックウール、グラスウール、およびロックウールのうちの少なくとも一つであってよい。
上記壁構造において、前記仕上材は、石膏ボード、ロックウール板、けい酸カルシウム板、ALC板、およびGRC板のうちの少なくとも一つの耐火板を含んでもよい。
上記の構成によれば、壁構造の内部に鉄骨部材が配置されていることによって、壁構造の剛性を確保することができる。また、鉄骨部材に接して吸音材を配置することによって、鉄骨部材を介して伝達される音の入射エネルギーを吸収することができ、壁構造の遮音性能を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物の側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物の正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る壁構造の断面図である。 第2の実施形態の壁構造と、第2の実施形態の壁構造から吸音材を省略した比較例との遮音性能に関する試験の結果を示すグラフである。 第1の実施形態、第2の実施形態、および第3の実施形態の壁構造の遮音性能に関する試験の結果を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1、図2および図3は、本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物10の斜視図、側面図および正面図である。建築物10は、壁構造1を有する。壁構造1は、専有部分Pに面する仕上材6を有しているが、図1および図2には、その一部のみ示す。また、図1では、壁構造1を構成する鋼製下地材2の図示を省略している。
本実施形態の建築物10は、桁行方向Xを長手方向とするとともに、梁間方向Zを短手方向とし、上方から見て矩形状をなす板状集合住宅である。なお、建築物10は、集合住宅に限ることはなく、病院やオフィスとして用いられてもよい。
建築物10は、階層構造の各階を区切るスラブ11と、梁間方向Zに延びる複数の梁間鉄骨部材12と、桁行方向Xに延びる複数の桁行鉄骨部材13と、高さ方向Yに延びるとともに梁間鉄骨部材12および桁行鉄骨部材13が接合される複数のコンクリート柱14と、を有する。
建築物10では、階層構造の各階で、住居等の区画である専有部分P(区画)が桁行方向Xに並んでいる。桁行方向Xに隣り合う専有部分P同士の間には、建築物10の各階を少なくとも2つの専有部分Pに隔てる戸境壁として機能する壁構造1が配置されている。壁構造1は、専有部分Pに面する仕上材6を有しているが、図1および図2には、その一部のみ示す。
コンクリート柱14は、建築物10の外周に沿って配置されている。コンクリート柱14は、断面略矩形状等の鉄筋コンクリートによって形成されている。コンクリート柱14は、必要に応じて、その内部に単一H形鋼又はクロスH形鋼等の鉄骨柱を内蔵した鉄骨鉄筋コンクリートによって形成されてもよい。コンクリート柱14は、各々の専有部分Pの四隅に配置されている。
本実施形態において、梁間鉄骨部材12および桁行鉄骨部材13はH形鋼である。
梁間鉄骨部材12は、階層構造の各階の上部で梁間方向Zに延び、その両端が一対のコンクリート柱14にそれぞれ接続されている。梁間鉄骨部材12は、コンクリート柱14に接続されていることで、建築物10の構造材をなす。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る壁構造1の断面図である。なお、図3に示した建築物10の正面図と、図4の断面図との視点は同じである。また、以下では図4に示された壁厚方向X、高さ方向Y、および壁幅方向Zを用いて説明するが、これらの方向は上記で図1〜図3に示した桁行方向X、高さ方向Y、および梁間方向Zにそれぞれ対応する。
図4に示されるように、壁構造1は、両側の区画Pにそれぞれ面する少なくとも一対の仕上材6と、少なくとも一対の仕上材6をそれぞれ支持する鋼製下地材2と、鋼製下地材2の間に配置された梁間鉄骨部材12と、吸音材7と、を有している。上述の通り、本実施形態において梁間鉄骨部材12はH形鋼である。なお、鋼製下地材2と仕上材6との間に、敷目板などを介在させてもよい。
鋼製下地材2は、例えば、JIS A 6517で定められた規格に基づいて組み立てることができる。鋼製下地材2は、壁構造1の上端および下端で壁幅方向Zに延びるレール状のランナー3(図2参照)と、ランナー3に支持されて高さ方向Yに延び、仕上材6に接合されるスタッド4と、を有している。なお、図4では、ランナー3の図示を省略している。鋼製下地材2は、スタッド4に設けられた貫通穴を貫通してスタッド4の振れを防止する鋼製の振れ止め(図示せず)をさらに有してもよい。
なお、本実施形態のランナー3は、梁間鉄骨部材12に直接取り付けられているが、これに限ることはなく、例えば所定の接続用部材を介して梁間鉄骨部材12に取り付けてもよい。
ここで、両側の仕上材6をそれぞれ支持するスタッド4は、壁厚方向Xに離間して配置されている。スタッド4同士の中心間距離は、要求される遮音性能等に応じて適宜設定することができる。本実施形態の壁構造1は、例えば全体の厚さが約200mmから約400mmとなるように形成されている。この場合、壁厚方向Xでのスタッド4同士の中心間距離は約140mmから340mmになる。
一対の仕上材6は、隔てられた2つの専有部分Pにそれぞれ面している。仕上材6は、例えば略平板状等に成形された石膏ボード、ロックウール板、けい酸カルシウム板、ALC板(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート板)又はGRC板(セメントモルタルとガラス繊維との複合板)等、所定の断熱性能を発揮する耐火板である。仕上材6は、複数の耐火板の積層構造とすることができる。この場合、同じ種類の耐火板を重ねてもよいし、互いに異なる種類の耐火板を重ねてもよい。仕上材6は、例えば、ねじによって鋼製下地材2に接合されている。
以上は、仕上材6の下地を鋼製下地材2とした場合を説明したが、仕上材6の下地は鋼製下地材2に限らず、木製下地材であってよく、鋼製スタッドと同じく木製スタッドにて仕上材6を支持してもよい。
上述のように、壁構造1において、梁間鉄骨部材12は、一対の仕上材6の間の空間で壁幅方向Z、すなわち仕上材6の面内方向に延びている。梁間鉄骨部材12は、一対の仕上材6の間に配置されることによって、専有部分Pから視認されない。また、本実施形態において、梁間鉄骨部材12は、フランジ16がスラブ11と平行をなし、ウェブ17が仕上材6と平行をなすように配置されている。なお、本実施形態において、梁間鉄骨部材12には、吹付けロックウール耐火被覆材や、巻付け耐火被覆材などの耐火被覆は施工されていない。梁間鉄骨部材12に耐火被覆が施工されていないことによって、耐火被覆材の材料コストおよび施工コストを抑制することができる。
吸音材7は、例えばセラミックウールによって形成されている。セラミックウールは、セラミックファイバーを積層し、ニードル加工をしたフェルト状断熱材をブランケット状に製造したものである。なお、吸音材7としては、セラミックウールに限ることはなく、例えばグラスウール、ロックウールも用いることができる。
本実施形態の壁構造1は、吸音材7として第1吸音材7Aと、第2吸音材7B(下部吸音材)と、を有している。第1吸音材7Aは、梁間鉄骨部材12のウェブ17の両面に接し、壁幅方向Zに延びるように配置されている。第1吸音材7Aと梁間鉄骨部材12とは、少なくとも一部が接していればよい。すなわち、第1吸音材7Aが一対のフランジ16間に配置され、第1吸音材7Aがフランジ16と接していれば、第1吸音材7Aとウェブ17とが離隔していてもよい。第1吸音材7Aは、幅が梁間鉄骨部材12のウェブ17の寸法に対応するように形成されてもよい。鉄骨部材12に接して第1吸音材7Aを配置することによって、鉄骨部材12を介して伝達される音の入射エネルギーを吸収することができ、壁構造1の遮音性能を向上させることができる。
第2吸音材7Bは、壁構造1の下部に、壁幅方向Zに延びるように配置されている。より具体的には、第2吸音材7Bは、主面を壁厚方向Xに向けるとともに、長手方向を壁幅方向Zに沿わせるように配置されている。本実施形態の第2吸音材7Bは、2枚のセラミックウールを重ねて形成されている。第1吸音材7Aに加えて第2吸音材7Bを配置することによって、壁構造1の遮音性能をさらに向上させることができる。また、本実施形態において、第2吸音材7Bは、鋼製下地材2に固定されておらず、一対の鋼製下地材2間で自立している。第2吸音材7Bをこのように自立させるによって、第2吸音材7Bの施工コストを低減することができる。
ここで、図示されているように、本実施形態において第1吸音材7Aと第2吸音材7Bとは、高さ方向Yに離隔して配置される。すなわち、本実施形態では、高さ方向Yについて、第1吸音材7Aと第2吸音材7Bとの間の領域には吸音材が配置されていない。これにより、第1吸音材7Aと第2吸音材7Bとの間には、空気層Sが形成される。
また、本実施形態において、鋼製下地材2と梁間鉄骨部材12とは、図4に示すように壁幅方向Zから見た場合に、梁間鉄骨部材12のフランジ16の一部と鋼製下地材2とが干渉するような形で配置されている。図示された例において、スタッド4はフランジ16との干渉を避けるために上下に分割され、上側および下側のランナー3によってそれぞれ支持されている。
以上で説明したような本発明の第1の実施形態によれば、壁構造1の内部に鉄骨部材12が配置されていることによって、壁構造1の剛性を確保することができる。また、鉄骨部材12に接して第1吸音材7Aを配置することによって、鉄骨部材12を介して伝達される音の入射エネルギーを吸収することができ、壁構造1の遮音性能を向上させることができる。なお、上記実施形態では、第1吸音材7Aを梁間鉄骨部材12のウェブ17の両側に配置したが、第1吸音材7Aをウェブ17の片側のみに配置してもよい。また、第2吸音材7Bを配置することによって、壁構造1の遮音性能を向上させることができる。第2吸音材7Bを、鋼製下地材2に固定することなく、鋼製下地材2間で自立するように配置することによって、第2吸音材7Bの施工コストを低減することができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る壁構造の断面図である。なお、本実施形態の構成は、図5に示す壁構造以外では第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
図5に示されるように、本実施形態の壁構造1Bの吸音材7は、ウェブ17に接して配置される第1吸音材7Aのみを有している。すなわち、本実施形態では上記の第1の実施形態とは異なり第2吸音材7Bが配置されない。後述する実施例に示すように、第2吸音材7Bを省略した場合、高周波数帯域における遮音性能は低下するが、低周波数帯域における遮音性能の低下は相対的に小さい。従って、例えば高周波数帯域において求められる遮音性能が高くないような場合には、上記のような第2の実施形態の構成を採用して吸音材の使用量を削減し、壁構造1Bの製造コストを低減してもよい。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る壁構造の断面図である。なお、本実施形態の構成は、図6に示す壁構造以外では第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
図6に示されるように、本実施形態の壁構造1Cの第2吸音材7Bは、梁間鉄骨部材12の下端から床側のスラブ11まで連続するように形成されている。すなわち、本実施形態では、第1吸音材7Aと第2吸音材7Bとが、フランジ16を挟んで隣接して配置されている。この場合、上述の第1および第2の実施形態に比べて、遮音性能をより向上させることができる。ただし、吸音材の使用量が増加することによって壁構造1Cの製造コストは増大する。従って、例えば、必要とされる遮音性能に応じて、上記の第1および第2の実施形態に係る壁構造1,1Bと本実施形態に係る壁構造1Cとを適宜使い分けることが好ましい。
(実施例)
以下、本発明の実施形態の壁構造の遮音性能を比較するために実施した試験について説明する。
図7および図8は、遮音性能を比較するために実施した試験の結果を示すグラフである。図7の横軸は1/3オクターブバンド中心周波数(Hz)であり、縦軸は音響透過損失(dB)である。試験では、壁構造1の片側に所定の周波数の音源を配置し、壁構造1の反対側で受音したときの音響透過損失を測定した。試験は、JIS A 1416(実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法)に記載されているような測定方法で行った。
図7は、第2の実施形態の壁構造(第1吸音材7Aのみを配置)と、第2の実施形態の壁構造から吸音材を省略した比較例(吸音材を配置しない壁構造)との遮音性能を比較するために実施した試験の結果を示すグラフである。図7に示されるように、梁間鉄骨部材12に接する第1吸音材7Aを配置することによって、特に低周波数帯域から中周波数帯域(1/3オクターブバンド中心周波数で63Hz〜500Hzの帯域)で遮音性能が向上することが確認できた。
図8は、第1の実施形態、第2の実施形態、および第3の実施形態の壁構造の遮音性能を比較するために実施した試験の結果を示すグラフである。図8に示されるように、特に高周波数帯域において、第2の実施形態の壁構造1Bよりも第2吸音材7Bを追加した第1の実施形態の壁構造1の方が遮音性能が高く、また、第1の実施形態の壁構造1よりも第2吸音材7Bの面積が大きい第3の実施形態の壁構造1Cの方が遮音性能が高い。この結果から、第2吸音材7Bのように壁構造の下部に配置される吸音材が高周波数帯域の遮音性能を向上させ、また、吸音材の設置量を増加させることによって、さらに遮音性能を向上させることができることがわかる。
その一方で、各例の間で低周波数帯域における遮音性能の差は相対的に小さい。この結果から、低周波数帯域の遮音性能については梁間鉄骨部材12に接する第1吸音材7Aによる向上が支配的であることがわかる。従って、例えばコストの制約に対して低周波数帯域の遮音性能を優先的に向上させたい場合は、第1の実施形態の壁構造1、または第2の実施形態の壁構造1Bが有利であり得る。
また、第3の実施形態の壁構造1Cのように吸音材を全面的に設置する場合、火災の発生時などに熱のこもりが発生して壁材の脱落が早まる可能性がある。従って、第1の実施形態の壁構造1、または第2の実施形態の壁構造1Bのように部分的に吸音材を設置することで、耐火性能を向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
具体的には、例えば、上記実施形態では、梁間鉄骨部材12をH形鋼としたが、建築物10の構造材として使用することができれば、これに限ることはない。例えば、梁間鉄骨部材12として、角形鋼管、円形鋼管等の鋼管を採用することもできる。梁間鉄骨部材12として鋼管を採用する場合、吸音材7は、鋼管の内側に配置してもよい。また、梁間鉄骨部材12として、コンクリート充填鋼管(CFT;Concrete Filled Steel Tube)を採用してもよい。梁間鉄骨部材12をH形鋼、角形鋼管、円形鋼管、およびコンクリート充填鋼管のうち少なくとも1つとすることによって、鉄骨部材の建築物の構造材としての強度を確保することができる。
また、上記実施形態では、梁間鉄骨部材12に接して第1吸音材7Aを配置する例について説明したが、これに限ることはない。他にも、仕上材6の面内方向に延びる鉄骨部材、例えば高さ方向Yに延びる柱状の鉄骨部材に第1吸音材を配置してもよい。
1,1B,1C…壁構造、2…鋼製下地材、3…ランナー、4…スタッド、6…仕上材、7…吸音材、7A…第1吸音材(吸音材)、7B…第2吸音材(下部吸音材)、10…建築物、11…スラブ、12…梁間鉄骨部材(鉄骨部材)、13…桁行鉄骨部材、14…コンクリート柱、16…フランジ、17…ウェブ。

Claims (7)

  1. 階層構造の建築物の各階を少なくとも2つの区画に隔てる壁構造であって、
    前記2つの区画にそれぞれ面する一対の仕上材と、
    前記一対の仕上材間の空間で前記仕上材の面内方向に延び、前記建築物の構造材をなす鉄骨部材と、
    前記一対の仕上材間の空間で前記鉄骨部材に接して配置されている吸音材と、
    を備える壁構造。
  2. 前記鉄骨部材には、耐火被覆が施工されていない、請求項1に記載の壁構造。
  3. 前記鉄骨部材は、一対のフランジとウェブとを有するH形鋼であり、
    前記吸音材は、前記一対のフランジ間に配置されている、請求項1又は請求項2に記載の壁構造。
  4. 前記壁構造の下部に配置される吸音材である下部吸音材をさらに備え、
    前記鉄骨部材は前記壁構造の上部に配置され、
    前記下部吸音材と前記鉄骨部材に接して配置される前記吸音材との間は離隔している、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の壁構造。
  5. 前記下部吸音材は、前記一対の仕上材間の空間で自立している、請求項4に記載の壁構造。
  6. 前記吸音材は、セラミックウール、グラスウール、およびロックウールのうちの少なくとも1つである、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の壁構造。
  7. 前記仕上材は、石膏ボード、ロックウール板、けい酸カルシウム板、ALC板、およびGRC板のうちの少なくとも1つの耐火板を含む、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の壁構造。
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