JP2020158635A - 樹脂粉末の製造方法、封止材、半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

樹脂粉末の製造方法、封止材、半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Yuji Ogisu
祐司 荻巣
長谷川 貴志
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貴志 長谷川
照詞 堀井
Terushi Horii
照詞 堀井
陵佑 片岡
Ryosuke Kataoka
陵佑 片岡
姫路 淳一
Junichi Himeji
淳一 姫路
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Yukiyasu Shimomae
幸康 下前
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Takanori Tsuzuki
貴徳 續
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Abstract

【課題】異物の含有量が低減しやすい樹脂粉末の製造方法を提供する。【解決手段】以下の工程を有する樹脂粉末の製造方法である。スラリー状の樹脂組成物から金属異物を除去する第一の除去工程。前記第一の除去工程の後に、前記スラリー状の樹脂組成物を複数の成形体に成形する成形工程。前記複数の成形体のそれぞれに対して、前記第一の除去工程で除去されなかった異物の有無を検査装置で検査する検査工程。前記検査工程で異物が有ると検査された成形体を取り除く第二の除去工程。【選択図】なし

Description

本開示は、一般に、樹脂粉末の製造方法、封止材、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関し、より詳細には、スラリー状の樹脂組成物から異物を除去する異物除去工程を備える樹脂粉末の製造方法、封止材、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
近年、半導体部品などの電子部品が多くのエレクトロニクス製品に搭載されているが、エレクトロニクス製品の小型化に伴って電子部品のサイズも小さくなっている。その結果、電子部品の導体間距離(ワイヤー間の距離及びバンプ間の距離)は、非常に狭くなる(ファイン化)一方であり、このために、電子部品に使用される封止材に含まれている充填剤の選定及び有機系固形物の選定も、ファイン化への対応の一途をたどっている。
ところで、上記のように導体間距離が狭小化すると、従来では問題にならなかった、封止材中の金属異物による電子部品の不良が散見されるようになった。そこで、特許文献1には、エポキシ樹脂を含む混合物を液体用マグネットフィルターに通して金属成分を除去する半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の製造方法が提案されている。
特開2011−252042号公報
しかし、特許文献1に記載されているような、マグネットにより金属成分を除去する方法では、金属異物が無いと保証できるレベルには、程遠いレベルである。すなわち、異物の含有量が非常に低い封止材を得ることが難しかった。
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、異物の含有量が低減しやすい樹脂粉末の製造方法を提供することを目的とする。
また本開示は、樹脂粉末の製造方法を使用した封止材、半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る樹脂粉末の製造方法は、第一の除去工程と、成形工程と、検査工程と、第二の除去工程と、を備える。前記第一の除去工程は、スラリー状の樹脂組成物から金属異物を除去する。前記成形工程は、前記第一の除去工程の後に、前記スラリー状の樹脂組成物を複数の成形体に成形する。前記検査工程は、前記複数の成形体のそれぞれに対して、前記第一の除去工程で除去されなかった異物の有無を検査装置で検査する。前記第二の除去工程は、前記検査工程で異物が有ると検査された成形体を取り除く。
本開示の一態様に係る封止材は、前記樹脂粉末の製造方法で得られた樹脂粉末を含み、サイズが10μm以上の金属異物を含有しない。
本開示の一態様に係る半導体装置は、半導体素子が前記封止材で封止されている。
本開示の一態様に係る半導体装置の製造方法は、前記封止材を準備する工程と、前記封止材で半導体素子を封止する工程と、を備える。
本開示によれば、第一の除去工程と第二の除去工程の2回で異物が除去されるため、1回の除去工程よりも多くの異物を除去することができ、異物の含有量が低減しやすいという利点がある。
図1Aは、本開示に係る樹脂粉末の製造方法の一実施形態を示す概略の平面図である。図1Bは、同上の示す概略の側面図である。
以下、実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(1)樹脂粉末
本実施形態に係る樹脂粉末は複数の粒子の集合体であって、複数の粒子の少なくとも1つは樹脂組成物の粒子である。本実施形態に係る樹脂粉末は、複数の粒子のうちの多くが樹脂組成物の粒子であることが好ましい。本実施形態に係る樹脂粉末は、複数の粒子のうちの全部が樹脂組成物の粒子であることが好ましい。
樹脂粉末に含まれている粒子には各種の形状があり、例えば、直方体、円柱、円筒、楕円柱などがある。樹脂粉末は、これら各種の形状のうちの単一形状の粒子を含んでいてもよいし、複数の形状の粒子が混在して含んでいてもよい。
粒子のサイズは、最も長い部分の長さが50μm以上2mm以下であることが好ましい。50μm以下の場合、例えば、出荷前の樹脂粉末が袋に入れられた保管状態で、粒子が再凝集する可能性があり、2mm以上の場合、粒子から溶剤を蒸発などの除去する工程が長くなり、製造上、効率的とは言えない。粒子のサイズは1辺が100μm以上1mm以下であることがさらに好ましい。
(1.1)樹脂組成物
樹脂粉末の粒子に含まれている樹脂組成物は、電気絶縁性無機粒子及び樹脂成分を含有する。
(1.1.1)電気絶縁性無機粒子
電気絶縁性無機粒子は、電気絶縁性を有する。電気絶縁性とは、電気絶縁性無機粒子の材料の体積固有抵抗率が1×10Ω/cm以上であることを意味する。このような電気絶縁性無機粒子の材料として、金属酸化物、金属窒化物、金属炭酸塩、又は金属水酸化物などが挙げられる。金属酸化物としては、例えば、アルミナ、溶融シリカ、球状シリカ、球状溶融シリカ、結晶性シリカ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化ベリリウム、酸化銅、亜酸化銅、又は酸化亜鉛などが挙げられる。金属窒化物としては、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、又は窒化ケイ素などが挙げられる。金属炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム又は炭酸カルシウムなどが挙げられる。金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムなどが挙げられる。樹脂粉末中の電気絶縁性無機粒子の材質は、1種類であってもよいし、2種以上であってもよい。
電気絶縁性無機粒子の形状は、樹脂粉末の用途などに応じて適宜選択すればよく、例えば、球状、扁平状、楕円状、チューブ状、ワイヤ状、針状、板状、ピーナッツ状、不定形状などが挙げられる。樹脂粉末を溶融した樹脂組成物の溶融物は流動性などに優れる点で球状が好ましい。樹脂粉末中の電気絶縁性無機粒子の形状は、1種類であってもよいし、2種以上であってもよい。
樹脂粉末中の電気絶縁性無機粒子の大きさは、市場に出回っている半導体部品の導体間距離よりも、小さいことが必須であり、好ましくは、その半導体部品の導体間距離の80〜30%の長さにする。
(1.1.2)樹脂成分
樹脂成分は、熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂は、熱により架橋反応を起こしうる反応性化合物である。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。多官能エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂である。イミド樹脂としては、ビスアリルナジイミド樹脂などが挙げられる。樹脂成分に含まれる熱硬化性樹脂は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。樹脂成分の含有量は、特に限定されない。その上限は、樹脂組成物の粒子の全体積に対して、好ましく60体積%、より好ましくは50体積%である。その下限は、樹脂組成物の粒子の全体積に対して、好ましく10体積%、より好ましくは15体積%である。
樹脂成分は、熱硬化性樹脂の種類などに応じて、硬化剤をさらに含んでもよい。硬化剤は、熱硬化性樹脂を硬化させる添加剤である。硬化剤として、ジシアンジアミド、フェノール系硬化剤、シクロペンタジエン、アミン系硬化剤、酸無水物などが挙げられる。フェノール系硬化剤は、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する。フェノール系硬化剤として、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、ビスフェノール樹脂などが挙げられる。ビスフェノール樹脂として、例えば、ビスフェノールA樹脂、ビスフェノールF樹脂などが挙げられる。
樹脂成分は、熱硬化性樹脂の種類などに応じて、カップリング剤をさらに含んでもよい。シランカップリング剤としては、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、チタネートアルミキレート、ジルコアルミネートなどが挙げられる。
樹脂成分は、熱硬化性樹脂の種類などに応じて、分散剤をさらに含有してもよい。これにより、後述するようにスラリーを印刷や塗布などで成形する際に、スラリーの粘度を低減するとともに、樹脂成分と電気絶縁性無機粒子とのなじみをよくし、より均一なスラリーとすることができる。分散剤としては、例えば、高級脂肪酸リン酸エステル、高級脂肪酸リン酸エステルのアミン塩、高級脂肪酸リン酸エステルのアルキレンオキサイドなどが挙げられる。高級脂肪酸リン酸エステルとしては、オクチルリン酸エステル、デシルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステルなどが挙げられる。
樹脂成分は、樹脂粉末の用途などに応じて、熱可塑性樹脂、エラストマー、難燃化剤、着色剤、揺変性付与剤、イオン補足剤、着色剤、揺変性付与剤、イオン補足剤、界面活性剤、レべリング剤、消泡剤、又は反応性希釈剤などをさらに含有してもよい。熱可塑性樹脂としては、フェノキシ樹脂などが挙げられる。エラストマーとして、例えば、熱硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。難燃化剤としては、例えば、臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモンなどが挙げられる。
(1.2)樹脂粉末の用途
樹脂粉末は、例えば、半導体装置の封止材、プリント板の絶縁材などの原料として好適に用いられる。半導体装置の製造方法は、樹脂粉末を含む封止材を準備する工程と、封止材で半導体素子を封止する工程とを備える。樹脂粉末を含む封止材を準備する工程は、樹脂粉末を含む封止材を購入することを含む。樹脂粉末を含む封止材を準備する工程は、樹脂粉末を含む封止材を製造することを含む。樹脂粉末を半導体装置の封止材に用いる場合、封止材で半導体素子を封止する工程で使用する半導体素子の樹脂封止技術としては、特に限定されず、例えば、トランスファーモールド方式、圧縮成型方式、アンダーフィル方式などが挙げられる。なかでも、樹脂粉末は、X線での最終検査において、大きすぎて、検知できない数mm以上のサイズのタブレットは用いない、工程上安価な圧縮成形方式に好適に用いられる。
(2)封止材
本開示における封止材は、例えば、半導体装置用の封止材であって、半導体装置は封止材で封止された半導体素子を含んでいる。封止材の形態としては、用途などに応じて適宜選択さればよく、例えば、固形状、液状、ペースト状、フィルム状などが挙げられる。固形状としては、粉末状、タブレット状などが挙げられる。ペースト状とは、封止材が溶剤を含有せずとも室温において流動性を有することをいう。
封止材は、上述した樹脂粉末と硬化促進剤とを含む。硬化促進剤は、樹脂粉末に含まれている樹脂成分の硬化を促進する触媒である。硬化促進剤の種類は、樹脂粉末に含まれている熱硬化性樹脂の種類などに応じて適宜選択可能であり、例えば、三級アミン、三級アミン塩、イミダゾール、ホスフィン、ホスホニウム塩などが挙げられる。イミダゾールとして、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどを用いることができる。
硬化促進剤は、樹脂粉末中の樹脂成分が硬化剤と反応するなどして硬化する際に、樹脂成分と接触するような状態になればよい。したがって、硬化促進剤は、予め、樹脂粉末に含まれている樹脂組成物に含有されていてもよい。また硬化促進剤は、樹脂粉末を封止工
程に適用する前(好ましくは直前)又は封止工程中に、樹脂粉末にスプレー塗布などで供給するようにしてもよい。
封止材は、適用する半導体装置の使用形態などに応じて、樹脂粉末と硬化促進剤のみであってもよいし、樹脂粉末と硬化促進剤の他に、溶剤、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを含んでもよい。これらの樹脂粉末と硬化促進剤とを除く樹脂は、常温(25℃)において液状でも、粉末状などの固形でもよい。
封止材は、サイズが10μm以上の金属異物が含まれていない。すなわち、本開示の樹脂粉末は、サイズが10μm以上の金属異物が含まれていないため、この樹脂粉末を含有する封止材も、サイズが10μm以上の金属異物の含有量が0である。ここで、サイズとは、金属異物の断面の最も長い部分の長さである。金属異物がほぼ球形の場合、サイズとは粒径である。金属異物のサイズは、樹脂粉末に配合される電気絶縁性無機粒子(フィラー)の最大粒径、第一の除去工程のろ過で使用されるろ布のメッシュの大きさ、検査工程で使用されるセンサーの数及び能力などで決まる。したがって、現時点では、10μm以上の金属異物を含まない封止材を得ることが可能である。ただし、樹脂粉末の生産スピード及びコストも考慮し、封止材が10μm以上の金属異物を含むが、20〜30μmの金属異物を含まないようにしてもよい。更には、検査装置の異物検査性能が向上するなどの理由で、封止材が5μm以上の金属異物が含まないようにすることもできる。
(3)樹脂粉末の製造方法
本実施形態に係る樹脂粉末の製造方法は、第一の除去工程、成形工程、検査工程、第二の除去工程を備える。すなわち、必要に応じて行われるスラリー化工程でスラリーを調製し、次に、ろ過及び磁着などの第一の除去工程を経て、次に、印刷、ないしは、ジェットディスペンス、塗布などの成形により成形工程を行って成形体を形成し、その後、必要に応じて乾燥し、検査工程でX線などを使用する検査装置にて成形体を検査し、次に、第二の除去工程で検査工程で異物を含むと判断された成形体の除去を行い、この後、必要に応じて成形体の乾燥工程を行う。これにより、金属異物等の異物のサイズが小さく、金属異物等の異物の含有量が少ない樹脂粉末を提供することができる。なお、本実施形態の樹脂粉末には、検査装置の検査能力を超える異物は含まれている。すなわち、本実施形態の樹脂粉末は、検査装置で検出できないほど極小の異物を含んでいる。また本実施形態の樹脂粉末は、検査装置で検出できないほど微量の異物を含んでいる。また本実施形態の樹脂粉末は、全部の成形体を検査(全数検査)することが好ましく、これにより、異物の少ない粒子のみを含む樹脂粉末が得られる。ただし、多少の異物が容認される場合は全部の成形体を検査する必要はない。
ここで、本実施形態に係る樹脂粉末の製造方法は、樹脂組成物に硬化促進剤を含有する場合と、含有しない場合とで異なる。
(4)樹脂組成物に硬化促進剤を含有する場合
(4.1)スラリー化工程
スラリー化工程は、次工程で使用可能なスラリー状の樹脂組成物を調製する。すなわち、常温で固体の樹脂組成物の粘度を低くしてスラリー状(液状)の樹脂組成物を得ることが行われる。
スラリー状の樹脂組成物を調製する方法としては、例えば、上述した電気絶縁性無機粒子からなる粉末(以下、無機粉末)及び上述した樹脂成分、硬化促進剤、及び必要に応じて溶剤を計量して添加(配合)した後、均一になるように撹拌する方法などで混合及び混練することが挙げられる。なお、樹脂組成物が硬化促進剤を含む場合であっても、樹脂成分の硬化が進まない程度に加熱してスラリー状の樹脂組成物を調製してもよい。
無機粉末の平均粒子径は、樹脂粉末の用途などに応じて適宜選択すればよい。無機粉末の平均粒子径の上限は、好ましくは75μm、より好ましくは50μmである。無機粉末の平均粒子径の下限は、好ましくは1μm、より好ましくは5μmである。無機粉末の平均粒子径は、レーザ散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布における積算値50%での粒径をいう。
無機粉末の添加割合は、樹脂粉末の用途などに応じて適宜選択すればよい。無機粉末の配合割合の上限は、スラリー状の樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは95質量部、より好ましくは85質量部である、無機粉末の添加割合の下限は、スラリー状の樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは40質量部、より好ましくは50質量部である。無機粉末の配合割合が上記範囲内であれば、樹脂粉末を半導体封止材として好適に使用することができる。スラリー状の樹脂組成物の固形分とは、電気絶縁性無機粒子及び樹脂成分などのスラリー状の樹脂組成物中に含有されている固形成分であって、スラリー状の樹脂組成物から溶剤を除いた分である。
溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)などを用いることができる。溶剤を1種のみ使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。溶剤を2種以上混合する場合、混合比(質量比及び体積比)は特に限定されない。溶剤の含有量は、特に限定されない。スラリー中の固形分の含有割合の上限は、スラリーに対して、好ましくは99質量%、より好ましくは98質量%である。スラリー状の樹脂組成物中の固形分の含有割合の下限は、スラリーに対して、好ましくは50質量%、より好ましくは60質量%である。
樹脂成分を構成する熱硬化性樹脂などの構成成分は、スラリー状の樹脂組成物として調製することができれば、常温において固体であっても液状であってもよい。すなわち、スラリー状の樹脂組成物が、次工程の第一の除去工程(ろ過や磁着など)に適する粘度になっていればよい。例えば、スラリー状の樹脂組成物は、常温で数Pa・s程度の粘度であればよい。
(4.2)第一の除去工程
第一の除去工程は、スラリー状の樹脂組成物から比較的大きい異物及び金属製の異物(以下、金属異物)を除去する工程である。比較的大きい異物は、ろ過によりスラリー状の樹脂組成物から除去される。金属異物は磁着を用いた除鉄等によりスラリー状の樹脂組成物から除去される。ろ過と磁着の順番は特に設定されないが、ろ過は非磁性体の異物でも除去できるため、ろ過した後に磁着するほうが効率よく異物を除去できる。
(4.2.1)ろ過
ろ過は、どのようなろ過であっても使用可能である。ろ布は、メッシュサイズが、スラリー状の樹脂組成物を構成する成分の最大粒径より、大きく、ターゲットとしている金属異物等の異物より、小さければよい。ろ布の材質は、基本問わないが、本実施形態では、耐溶剤性などを考慮して有機系のろ布材質が好ましい。
(4.2.2)磁着
磁着は、線状の金属異物が上記ろ過ではパスする可能性があるため、そのような金属異物を磁着により捕捉して除去することを目的としている。磁着は、鉄製の異物を除去する除鉄を含む。また磁着される鉄以外の金属製の異物も除去することができる。使用する磁石の磁力は、好ましくは、1万ガウス以上が望ましい。また、スラリー状の樹脂組成物の粘度は、好ましくは、20Pa・s以下、更に好ましくは、5Pa・s以下の粘度が望ましい。粘度の下限は、特に設定されないが、金属異物の捕捉性と、次工程以降の溶剤を除去して乾燥させる工程との兼ね合いの中で、バランスを取ればよい。
(4.3)一次乾燥
第一の除去工程の後、必要に応じて、この一次乾燥でスラリー状の樹脂組成物を乾燥し、次工程の成形工程が可能となるようにスラリー状の樹脂組成物の粘度を調整するのが好ましい。例えば、成形工程で、スラリー状の樹脂組成物をスクリーン印刷により成形する場合は、スラリー状の樹脂組成物が低粘度過ぎると、マスクから、脱型した後の成形体の形状が保たれにくく、検査工程において、異物の存在を迅速に、正確に、検出しにくくなる。したがって、スラリー状の樹脂組成物は、粘度50〜500Pa・s、更に好ましくは、100〜300Pa・sまで、乾燥させるのが望ましい。乾燥手法は、真空乾燥、加熱乾燥、その他、いずれの手法でも構わない。なお、次の成形工程でディスペンサによる造粒を行う場合は、この乾燥工程を省略してもよい。
(4.4)成形工程
成形工程は、第一の除去工程の後に、必要に応じて、一次乾燥をし、その後、スラリー状の樹脂組成物を複数の成形体に成形する工程である。本実施形態では、成形工程は、スラリー状の樹脂組成物を離型基材の表面に印刷により塗布して造粒するようにして成形することができる。また本実施形態では、成形工程でスラリー状の樹脂組成物を離型基材の表面にディスペンサにより塗布して造粒するようにして成形することができる。
図1Aに示すように、複数の成形体2は離型フィルム又は離型シートなどの離型基材1の表面(上面)に形成される。この場合、複数の成形体2は所定の間隔で所定の形状に成形する。このように隣り合う成形体2の間の寸法及び各成形体2の形状が決まっていると、次工程での検査工程で、検査対象となる成形体2の位置や形状が設定しやすい。複数の成形体2を成形するにあたっては、離型基材1を矢印の方向に沿って進行させながらスラリー状の樹脂組成物を塗布していくことができる。
成形体2の形状は、特に限定されないが、例えば、アスペクト比が1:2以上の楕円柱状に形成される。また成形体2の厚みは1mm以下であることが好ましい。この場合、次工程での検査工程で、X線等が成形体2の内部にまで到達しやすくなり、異物の検査が行いやすい。なお、楕円柱状の成形体2のアスペクト比は、成形体2の底面の楕円における短径に対する長径の比である。また成形体2の厚みは、離型基材1の表面に接触する面からの高さ寸法である。
(4.4.1)印刷による造粒
印刷機は、真空印刷機、常圧印刷機、どちらでも問題が無く、スクリーン印刷機であれば、問題がない。マスクは、材質は、特に限定されないが、本実施形態の目的が、樹脂粉末に含まれる金属異物の低減にあるため、有機系絶縁マスク、ないしは、セラミック系のマスクが望ましく、金属系とくには、SUS系のマスクは使用しないほうが好ましい。マスクの厚みに関しては、最終的な製品(樹脂粉末)の粒子のサイズである50μm〜2mmの範囲の成形体を成形できれば、問題がない。マスクの開口サイズに関しては、前述の最終的な製品のサイズである50μm〜2mmの範囲であれば好ましく、また、メッシュ形状のものでも使用可能である。またスキージの材質は、特に問わないが、有機材料、ないしは、無機材料を使うこととし、金属材質の部分とスラリー状の樹脂組成物がコンタクトすることが無いようにすることが好ましい。
(4.4.2)ディスペンスによる造粒
ディスペンサーは、通常のエア式であっても、ジェット式であってもかまわない。製品サイズである50μm〜2mmの範囲の成形体を作れれば、問題がない。なお、装置のスラリーと接触する部分は、有機材料、ないしは、無機材料を使うこととし、金属材質の部分とスラリー状の樹脂組成物がコンタクトすることが無いようにすることが好ましい。
(4.5)乾燥工程(二次乾燥)
乾燥工程は、成形体2内に残留している溶剤を蒸発して乾燥する工程である。乾燥工程は最終乾燥であって、各成形体2から溶剤が除去される。乾燥工程では、好ましくは、成形体2の全体に対して溶剤が5wt%以下、更に好ましくは、全体の1wt%以下になるように乾燥する。乾燥方法は、真空乾燥、加温乾燥などの方法が例示される。真空乾燥を用いる場合は、樹脂粉末の粒子の最終形状に変化が生じない程度の真空度、時間にする必要がある。加温乾燥の場合、触媒、硬化剤、樹脂で硬化が進まない程度の温度及び時間であればよい。
(4.6)検査工程
検査工程はX線発生装置などの検査装置3を用いて、複数の成形体2のそれぞれに対して、第一の除去工程で除去されなかった異物の有無を検査する工程である。例えば、第一の除去工程で除去されなかった異物は金属異物であって、成形体2中の樹脂成分と比べてX線で透過し難くてX線による検査が可能である。
X線の発生源は一般的にマイクロフォーカスX線源と呼ばれるもので、管電圧は30〜100kV、管電流は0.1〜200μA、最大スポットサイズは50μm以下が好ましい。検出器は、例えば、電荷結合素子(CCD)やCMOS、または、X線イメージインテンシファイヤー(X線II)やラインセンサ、TDI(Time Delay Integration)カメラなどが挙げられる。装置構成は、例えば、検出器−離型基材上の樹脂粉末―X線源の順番で設置される。ここで使用される離型基材(離型フィルム)はX線に対して透過性があるものが好ましい。
X線は、樹脂粉末と離型基材は透過し、金属異物は透過せず検出器へ照射される。透過したX線は検出器の表面側にあるシンチレータでX線を受けた箇所が発光し、この発光をCCDカメラが読み込み画像とし出力する。また、シンチレータなどを介さないX線を直接変換する方式を用いても良い。
そして、上記構成で得られた画像を基に画像処理を行い、異物の有無を判定し、樹脂粉末の粒子の1つ1つに対して合否判定を行う。合否判定は、連続する3つ以上の画素に対して発光信号が無い、または十分ではない場合には金属異物が存在しているとし、不合格判定とする。3つ以下の場合は電気ノイズなども金属異物と誤検知してしまう可能性が高いためである。
上記では、X線検査方式による検査工程を記載したが、これに限られず、他の検査方式を使用して異物の有無の検査を行ってもよい。例えば、磁性検出方式により成形体2中の異物の有無の検査を行ってもよい。磁性検出方式は、成形体2に磁性を付与することにより、成形体2に含まれている金属異物からの磁性を検知するものである。また磁気検出方式で成形体2中の異物の有無の検査を行ってもよい。磁気検出方式としては、センサーコイル式のもの(例えば、金属探知機、TMRセンサなど)を使用して成形体2に含まれている金属異物からの磁気を検知するものである。また熱検出方式で成形体2中の異物の有無の検査を行ってもよい。熱検出方式は、成形体2に熱を加え、サーモカメラなどで樹脂成分と金属異物との熱伝導率の差を観察することにより金属異物の有無を検知するものである。また超音波検出方式で成形体2中の異物の有無の検査を行ってもよい。超音波検出方式は、成形体2に超音波をあてて、成形体2からの超音波の反射で金属異物の有無を検知するものである。このように異物の検査は、成形体2を非破壊で行えるものが好ましい。
(4.7)第二の除去工程(不合格品除去工程)
検査工程の後、上記(4.7)と同様に、前記検査工程で異物が有ると検査された成形体を取り除く工程である。検査工程の後、所定の大きさ以上の異物があると判定した不合格品(例えば、図1Bの成形体X)の座標位置を不合格品除去装置へ送信し、不合格品除去装置にてラインから取り除く工程である。前述の検査工程で不合格品とされた樹脂粉末を取り除く機構は、例えば、ピンセットのような治具で摘んで除去する機構、バキューム機構を備えたヘッドで吸着除去する機構、離型基材越しに成形体2を突き上げ、樹脂粉末を浮かしエアブロー除去機構、といった方法がある。
(5)樹脂組成物に硬化促進剤を含有しない場合
(5.1)スラリー化工程
スラリー化工程は、上記と同様に、常温で固体の樹脂組成物の粘度を低くしてスラリー状(液状)の樹脂組成物を得ることが行われるが、樹脂組成物に硬化促進剤が含有していないため、加熱によりスラリー状の樹脂組成物を得ることができる。したがって、溶剤を使用しなくてもスラリー状の樹脂組成物が得られるため、後述の一次乾燥や乾燥工程で、成形体の乾燥が効率よく行える。なお、樹脂組成物に硬化促進剤を含有しない場合であっても、多少の溶剤を使用してもよい。
スラリー状の樹脂組成物を調製する方法としては、例えば、上述した電気絶縁性無機粒子からなる粉末(以下、無機粉末)及び上述した樹脂成分、及び必要に応じて溶剤を計量して添加(配合)した後、均一になるように撹拌する方法などで混合及び混練することが挙げられる。ここでは、硬化促進剤は配合されない。
無機粉末、溶剤及びスラリー状の樹脂組成物の粘度としては、上記(4.1)と同様である。スラリー状の樹脂組成物は、次工程の第一の除去工程(ろ過や磁着など)に適する粘度になっていればよいので、例えば、200℃程度に加熱されて溶融される。
(5.2)第一の除去工程
第一の除去工程は、上記(4.2)に記載された工程と、同様に、ろ過または磁着を行うことができる。
(5.3)冷却
第一の除去工程の後、必要に応じて、冷却工程でスラリー状の樹脂組成物を冷却し、次工程の成形工程が可能となるようにスラリー状の樹脂組成物の粘度を調整するのが好ましい。この場合、上記(4.3)と同様に、スラリー状の樹脂組成物は、粘度50〜500Pa・s、更に好ましくは、100〜300Pa・sまで冷却するのが望ましい。例えば、スラリー状の樹脂組成物は150℃前後の温度に冷却される。
(5.4)成形工程
成形工程は、上記(5.4)に記載された工程と、同様に、印刷等により成形体を成形する。ただし、この成形工程では、スラリー状の樹脂組成物を成形しやすいように、加熱下で行うのが好ましい。
(5.5)乾燥工程
乾燥工程は、上記(4.5)と同様に、成形体2内に残留している溶剤を蒸発して乾燥する工程である。
(5.6)検査工程
検査工程は、上記(4.6)と同様に、複数の成形体2のそれぞれに対して、第一の除去工程で除去されなかった異物の有無を検査する工程である。
(5.7)第二の除去工程(不合格品除去工程)
検査工程の後、上記(4.7)と同様に、前記検査工程で異物が有ると検査された成形体を取り除く工程である。
(6)封止材の製造方法
(6.1)樹脂組成物に硬化促進剤を含有する場合
樹脂組成物に硬化促進剤を含有する場合は、上記の「(4)樹脂組成物に硬化促進剤を含有する場合」で得られた樹脂粉末が封止材として使用可能である。したがって、上記の「(4)樹脂組成物に硬化促進剤を含有する場合」における樹脂粉末の製造方法が封止材の製造方法となる。
(6.2)樹脂組成物に硬化促進剤を含有しない場合
樹脂組成物に硬化促進剤を含有しない場合は、上記の「(5)樹脂組成物に硬化促進剤を含有しない場合」で得られた樹脂粉末に硬化促進剤を供給することによって、封止材が得られる。したがって、上記の「(5)樹脂組成物に硬化促進剤を含有しない場合」における樹脂粉末の製造方法に、更に、樹脂粉末への硬化促進剤の供給工程を備えることによって、封止材の製造方法となる。
硬化促進剤を供給する手段は、スプレー塗布などを採用することができる。また硬化促進剤を樹脂粉末に供給する時期は、樹脂粉末を封止成形に使用する前(直前)または封止成形中であればよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されない。
スラリーの原料を以下に示す。
[電気絶縁性無機粒子]
・球状シリカ(溶融シリカ):(デンカ株式会社製の「FB5SDC」、D50:6μm)
[意図的な金属異物]
意図的な金属異物として、球状に近い金属異物である、伊藤機工(株)製の「BPC300−45」(D50が約30μm)のものを使用した。また、線形に近い金属異物として、10μmφのSUS製ピアノ線を使用し、それを、100μm長で、カットして、金属異物を準備した。
[樹脂成分]
(エポキシ樹脂)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂
・ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂
・ビフェニル型エポキシ樹脂
・ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂
・ノボラック型フェノール樹脂
(硬化促進剤)
・2−エチル−4−メチルイミダゾール
(カップリング剤)
・メルカプトシラン
(溶剤)
溶剤は、メチルエチルケトン(MEK、沸点:79℃)と、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、沸点:153℃)を使用した。ただし、樹脂と相溶し、樹脂の硬化性能を劣化させることなく、低粘度にすることができれば、いずれの物でも、問題がなく、特に限定されない。
以下、X線による金属異物検査のNG率、粒子サイズ、二次凝集確認、金属異物、実機によるショート不良、及び残存溶剤量の測定方法を示す。
[X線による金属異物検査のNG率]
X線発生装置からX線を成形体に照射し、カメラにて金属異物を検出する。この場合、同時に、三方向より、カメラにより撮像し10μm以上の太さの異物であれば、モニターで目視で確認できるようにし、1000個の樹脂粉末の粒子(成形体)を離型フィルムに載せて搬送し、検出器(カメラ)によって、不良(NG)と判断された粒子の個数を確認する。
[粒子サイズ(樹脂粉末の粒子の大きさ)]
篩メッシュオン品の重量分率により顆粒のサイズを計測した。具体的には、2000mm,850μm,500μm,300μm,100μmの篩メッシュを積み上げたものに、100gの試料を投入し5分振とうさせ、オン品重量を測定する。任意の1段にてメッシュオン品が90%以上の場合をシャープ、それ以外をブロードと定義した。
[二次凝集確認]
試料5kgを袋に入れ加重5kgを加え24h放置した後、二次凝集体の重量を確認した。二次凝集体の重量分率5%以上を有、それ以外を無と定義した。
[金属異物]
樹脂粉末の金属異物は、下記基準により評価した。
任意の粉体試料300gを採取しアセトンに溶解した後、6000ガウスの磁性棒にて金属の採取を行った。得られた金属異物を樹脂粉末に対し重量分率を計算し定量評価を行った。また金属異物の粒子形状は、粒子画像分析装置(セイシン企業社製の)「PIPA−1」)を用いて、各粒子の画像から大きさ、アスペクト比及び円形度を測定し、各測定値の平均値、最大値を確認した。この装置は、自動分散ユニットにより試料を均一に分散させ、試料の静止画像を解析することにより、試料の物性を測定する。
[実機によるショート不良]
ワイヤー太さ20μm、ワイヤーピッチ40μmの評価TEGを用い、成形後、ショート不良が発生し、且つ、そのショート地点に、金属異物があったものを、不良とし、不良率として算出した。
[残存溶剤量]
樹脂粉末の残存溶剤量は、以下のようにして測定した。樹脂粉末5g相当を175℃/15分間乾燥機中に入れ、揮発分(溶剤)を除去した。乾燥機投入前後での樹脂粉末の質量減量を測定した。乾燥機投入前の樹脂粉末の質量に対する質量減量揮を算出し、これを残存溶剤量とした。
(実施例1,2)
表1に示す配合割合に従って各成分を配合した樹脂組成物、及び溶剤を混合して、スラリー状の樹脂組成物を得た。
(比較例1)
表1に示す配合割合に従って、スラリー状の樹脂組成物を得たが、顆粒サイズとして、1辺が、100μm以下になる粒子を作成して樹脂粉末を得た。
(比較例2)
表1に示す配合割合に従って、スラリーを得たが、顆粒サイズとして、1辺が、2mm以上になる粒子を作成して樹脂粉末を得た。
(比較例3)
表1に示す配合割合に従って、混錬機等を用い、作成、顆粒とした樹脂粉末を作成した。
(比較例4)
表1に示す配合割合に従って、スラリー状の樹脂組成物を得たが、実施例1において、ろ過工程のみを割愛し、樹脂粉末を作成した。
(比較例5)
表1に示す配合比率に従って、スラリー状の樹脂組成物を得たが、実施例1において、除鉄工程のみを省略し、樹脂粉末を作成した。
なお、表中の「⇒」は、その矢印の左側の欄と同じであることを示す。
Figure 2020158635
1 離型基材
2 成形体

Claims (9)

  1. スラリー状の樹脂組成物から金属異物を除去する第一の除去工程と、
    前記第一の除去工程の後に、前記スラリー状の樹脂組成物を複数の成形体に成形する成形工程と、
    前記複数の成形体のそれぞれに対して、前記第一の除去工程で除去されなかった異物の有無を検査装置で検査する検査工程と、
    前記検査工程で異物が有ると検査された成形体を取り除く第二の除去工程と、を備える、
    樹脂粉末の製造方法。
  2. 前記成形体は、厚み1mm以下である、
    請求項1に記載の樹脂粉末の製造方法。
  3. 前記第一の除去工程は、磁着及びろ過の少なくとも1つにより前記金属異物を除去することを含む、
    請求項1又は2に記載の樹脂粉末の製造方法。
  4. 前記成形工程は、前記スラリー状の樹脂組成物を離型基材の表面に供給することにより、前記複数の成形体を所定の間隔で所定の形状に成形することを含む、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂粉末の製造方法。
  5. 前記第一の除去工程の前に、常温で固体である樹脂と、硬化促進剤と、溶剤とを混合することにより、前記スラリー状の樹脂組成物を調製するスラリー化工程と、
    前記検査工程の前に、前記成形体から前記溶剤を蒸発させる乾燥工程と、を更に備える、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂粉末の製造方法。
  6. 前記第一の除去工程の前に、硬化促進剤を含まない状態で、常温で固体である樹脂を加熱溶融させることにより、前記スラリー状の樹脂組成物を調製するスラリー化工程を更に備える、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂粉末の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂粉末の製造方法で得られた樹脂粉末を含み、
    サイズが10μm以上の金属異物を含有しない、
    封止材。
  8. 半導体素子が請求項7に記載の封止材で封止されている、
    半導体装置。
  9. 請求項7に記載の封止材を準備する工程と、
    前記封止材で半導体素子を封止する工程と、を備える、
    半導体装置の製造方法。
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