JP2020158231A - シート材搬送装置及び画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート材のシート幅が小さい場合と大きい場合とで重送と判定する検出装置の出力値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させる。【解決手段】用紙搬送装置10は、用紙Pの用紙幅を検知する第一用紙幅検知センサと、用紙Pを搬送する搬送手段30と、搬送される用紙Pに向けて超音波を発信する発信部151と用紙Pの搬送通路20を挟んで発信部151と対向し発信部151から発信された超音波を受信する受信部152とを有する超音波センサ150と、超音波センサ150の受信部152の出力値に基づいて用紙Pの重送を判定する制御部と、を有し、制御部は第一用紙幅検知センサ50が検知した用紙幅が小さい場合は、用紙幅が大きい場合と比較して、重送と判定する出力値を高くする。【選択図】図2

Description

本発明は、シート材搬送装置及び画像読取装置に関する。
特許文献1には、超音波センサを用いて重送を検知する機能を有する複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ等に適用して好適な重送検知装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、画像読取装置の重送検知部において、超音波センサの発信部には円筒状の吸音材が配置され、受信部には円筒状の吸音材が配置される。吸音材の開口端は搬送路に接続するようになされる。また、吸音材の開口寸法は搬送路の開口寸法より小さい。この場合、吸音材には、密度が25〜90kg/m3の範囲にある多孔性材料が用いられる。また、吸音材は耐オゾン特性を有する。これにより、超音波センサの設置位置付近の部材への超音波照射をなくし、さらに、転写紙からの反射波を吸収することができるため、反射波の影響を低減でき、重送の検知精度を向上することができる。
特許文献2には、重送検知装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、重送検知装置は、超音波発振部と、受信センサと、シート状記録媒体の重送を判定する重送判定回路と、制御部とを有し、制御部は、不揮発性メモリと、外部入力部と、閾値調整回路とを有し、閾値調整回路は、搬送されるシート状記録媒体の仕様情報に応じて、重送判定に用いる3つの閾値を初期設定するとともに、搬送途上のシート状記録媒体に関する受信レベルに応じて、3つの閾値のうち1以上を可変して設定する機能を持つ。
特許文献3には、超音波センサを利用して高精度で重送を検知できるようにした重送検知方法に関する技術が開示されている。この先行技術では、超音波発信部から超音波受信部へ超音波を発信させ、用紙を通過して減衰後の超音波の出力波形を設定基準値と比較しての重送を検知するに際して、非重送の通常時の受信レベルと重送時の受信レベルとの間のレベル差を予め設定操作し、用紙を通過して直に超音波受信部に達する直接波の発生時刻を含む範囲内において、非重送の通常時の受信レベルと重送時の受信レベルとの間のレベル差が最大となるときの出力信号によって非重送及び重送を判定し、反射波等の外乱を伴うことなく用紙の重送判定に必要な直接波だけを捉えて高精度の重送判定を可能とする。
また、その他関連する技術が、特許文献4及び特許文献5に記載されている。
特開2005−082350号公報 特開2014−047075号公報 特開2000−025987号公報 特開2017−013981号公報 特開2018−162154号公報
シート材の重送を検出する検出装置として、シート材に向けて超音波を発信する発信部と、シート材によって減衰した超音波を受信する受信部と、をシート材の搬送通路のシート厚方向の両側に配置する構成のものが知られている。
このような構成の検出装置の場合、シート材のシート幅が小さいと、シート材のシート幅方向の外側から回り込む超音波の影響が大きいので、重送であっても重送と検出されない虞がある。
本発明は、上記事実に鑑み、シート材のシート幅が小さい場合と大きい場合とで重送と判定する検出装置の出力値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることが目的である。
第1態様は、シート材のシート幅を検知するシート幅検知手段と、前記シート材を搬送する搬送手段と、搬送される前記シート材に向けて超音波を発信する発信部と、前記シート材の搬送通路を挟んで前記発信部と対向し前記発信部から発信された超音波を受信する受信部と、を有する検出装置と、前記検出装置の前記受信部の出力値に基づいて、前記シート材の重送を判定する判定手段であって、前記シート幅検知手段が検知したシート幅が小さい場合は、シート幅が大きい場合と比較して、重送と判定する出力値を高くする判定手段と、を備えたシート材搬送装置である。
第2態様は、前記判定手段は、前記シート幅検知手段が検知したシート幅に基づいて、重送と判定する出力値を設定する、第1態様に記載のシート材搬送装置である。
第3態様は、前記シート材の種類を検知する種類検知手段又は前記シート材の種類を入力する入力手段を有し、前記判定手段は、前記シート材の種類に基づいて、重送と判定する出力値を設定する、第1態様又は第2態様に記載のシート材搬送装置である。
第4態様は、前記判定手段は、前記検出装置の前記受信部が出力した出力値又は前記出力値から求められた検出値が、予め定められた閾値よりも低い場合は、重送と判定し、前記シート幅検知手段が検知したシート幅が小さい場合は、シート幅が大きい場合に比較して、前記閾値を高くする、第1態様に記載のシート材搬送装置である。
第5態様は、前記判定手段は、前記シート幅検知手段が検知したシート幅に基づいて、前記閾値を設定する、第4態様に記載のシート材搬送装置である。
第6態様は、前記シート材の種類を検知する種類検知手段又は前記シート材の種類を入力する入力手段を有し、前記判定手段は、前記シート材の種類に基づいて、前記閾値を設定する、第4態様又は第5態様に記載のシート材搬送装置である。
第7態様は、前記搬送手段は、搬送通路におけるシート幅方向の中心部を前記シート材のシート幅方向中心部が通るように搬送し、前記検出装置は、搬送通路におけるシート幅方向の中央部に配置されている、第1態様〜第6態様のいずれか1態様に記載のシート材搬送装置である。
第8態様は、前記搬送手段は、搬送通路におけるシート幅方向の一端部を前記シート材のシート幅方向の一端部が通るように搬送し、前記検出装置は、搬送通路におけるシート幅方向の中央部と一端部との中間部に配置されている、第1態様〜第6態様のいずれか1態様に記載のシート材搬送装置である。
第9態様は、前記検出装置は、前記搬送手段が搬送可能とする最小シート幅の前記シート材のシート幅中央部に配置されている、第8態様に記載のシート材搬送装置。
第10態様は、搬送前の前記シート材を積載する積載部を有し、前記積載部は、積載された前記シート材のシート幅方向の両端部をガイドすると共に、シート幅方向へ移動可能なサイドガイドを有し、前記シート幅検知手段は、前記サイドガイドの位置でシート幅を検知する、第1態様〜第9態様のいずれか1態様に記載のシート材搬送装置である。
第11態様は、前記積載部には、前記シート材が積載されていることを検知する積載検知手段を有し、前記判定手段は、前記積載検知手段で前記シート材が積載されていることを検知している場合に、前記シート幅検知手段によるシート幅を検知する、第10態様に記載のシート材搬送装置である。
第12態様は、前記検出装置を構成する前記発信部及び前記受信部の少なくとも一方は、周囲に除電部材が設けられ、前記除電部材は電気的に接地されている、第1態様〜第11態様のいずれか1態様に記載のシート材搬送装置である。
第13態様は、シート材を搬送する第1態様〜第12態様のいずれか1態様に記載のシート材搬送装置と、前記シート材搬送装置の検出装置よりも搬送方向下流側で前記シート材の画像を読み取る画像読取部と、を備えた画像読取装置である。
第1態様のシート材搬送装置によれば、シート材のシート幅が小さい場合と大きい場合とで、重送と判定する検出装置の出力値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第2態様のシート材搬送装置によれば、シート材のシート幅が異なっても重送と判定する出力値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第3態様のシート材搬送装置によれば、シート材の種類が異なっても重送と判定する出力値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第4態様のシート材搬送装置によれば、シート幅が小さい場合と大きい場合とで、重送と判定する閾値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第5態様のシート材搬送装置によれば、シート材のシート幅が異なっても重送と判定する閾値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第6態様のシート材搬送装置によれば、シート材の種類が異なっても重送と判定する閾値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第7態様のシート材搬送装置によれば、搬送通路におけるシート幅方向の中心部をシート材のシート幅方向中心部が通るように搬送する場合において、検出装置が搬送通路におけるシート幅方向の中央部と一端部との中間部に配置されている場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第8態様のシート材搬送装置によれば、搬送通路におけるシート幅方向の一端部をシート材のシート幅方向の一端部が通るように搬送する場合において、検出装置が搬送通路におけるシート幅方向の中央部に配置されている場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第9態様のシート材搬送装置によれば、検出装置が最大シート幅のシート材のシート幅方向の中央部に配置されている場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
第10態様のシート材搬送装置によれば、搬送中のシート材のシート幅を検知する場合と比較し、シート幅の検知精度が向上する。
第11態様のシート材搬送装置によれば、常時、シート幅を検知する場合と比較し、制御が容易である。
第12態様のシート材搬送装置によれば、電気的に接地された除電部材が設けられていない場合と比較し、検出装置の故障の発生が抑制される。
第13態様の画像読取装置は、シート材搬送装置がシート材のシート幅が小さい場合と大きい場合とで重送と判定する検出装置の出力値が同じである場合と比較し、読取不良が減少する。
本発明の一実施形態に係る画像読取装置を示す側部断面図である。 図1に示した画像読取装置における用紙搬送装置の詳細を示す図である。 用紙搬送装置の内部を透視した平面図である。 図3における外側案内板を透視した平面図である。 図3におけるV−V線に沿った要部断面を示す図である。 開閉カバーが開いた状態の図1に対応する側部断面図である。 超音波センサの受信部の取付部位の拡大図である。 超音波センサの発信部の取付部位の拡大図である。 用紙積載部の奥側のサイドガイド及び手前側のサイドガイドの構成及び第一用紙幅検知センサの構成を示す斜視図である。 用紙積載部の平面図である。 制御部、第一用紙幅検知センサ、積載検知センサ、操作パネル及び超音波センサのブロック図である。 センターレジストレーションにおける用紙と超音波センサとの位置関係を説明する説明図である。 サイドレジストレーションにおける用紙と超音波センサとの位置関係を説明する説明図である。 重送検出のフローチャートである。 重送の有無と用紙幅と超音波センサの検出値との関係を示すグラフである。 重送時における用紙種類と用紙幅と超音波センサの検出値との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<画像読取装置>
図1に示されている本発明の一実施形態に係る画像読取装置1は、シート材の一例としての用紙Pに形成されている画像を読み取って、この画像に対応した画像情報を取得するものである。また、画像読取装置1は、複数の用紙Pが束ねられた用紙束から用紙Pを1枚ずつ順次搬送する用紙搬送装置10と、用紙Pに形成された画像を読み込むスキャナ装置70と、を備えている。なお、用紙種類検知センサ142は、最後の<重送の検出の他の例>で説明する。
(用紙搬送装置)
図2に示されているシート材搬送装置の一例としての用紙搬送装置10は、用紙Pの用紙束を積載する用紙積載部11、読み取りが終了した用紙P(図1参照)を積載する排紙収容部12、用紙積載部11から排紙収容部12まで用紙Pを通過させる搬送通路20及び用紙Pを搬送通路20に沿って搬送する搬送手段30等を備えている。
なお、以下の説明では便宜上、用紙Pが用紙積載部11に積載された状態で画像読取装置1の上方を向く面を用紙Pの表面(おもてめん)と称し、下方を向く面を用紙Pの裏面(うらめん)と称するものとする。
図10及び図12に示すように、平面視において、用紙Pにおける搬送方向Rと直交する幅を用紙幅Wとし、この用紙幅Wの方向を用紙幅W方向とする。なお、用紙幅Wはシート幅の一例である。
また、本実施形態では、搬送通路20(図1参照)における用紙幅W方向の中心線CL(図12参照)を搬送基準とし、用紙Pは用紙幅W方向の中心部が搬送基準である中心線CLを通るように搬送されるセンターレジストレーションが採用されている。
(用紙積載部)
図9及び図10に示す積載部の一例としての用紙積載部11は、用紙Pを積載する用紙トレイ9(図10参照)を有している。また、用紙積載部11には、用紙Pの用紙幅W方向の両端部を押さえてガイドする奥側のサイドガイド61及び手前側のサイドガイド62が、用紙積載部11の用紙トレイ9(図10参照)に設けられている。
サイドガイド61、62は、用紙トレイ9(図10参照)に形成されたスライド溝65により、用紙搬送方向Rと直交する方向、つまり用紙幅W方向に移動可能に構成されている。また、サイドガイド61、62は、用紙Pの用紙幅W方向の端部に当てて用紙Pの幅方向端部が揃えられることで、用紙Pを位置決めする。
更に、サイドガイド61、62は、用紙積載部11の用紙トレイ9(図10参照)の裏側に設けられるラック63とそれぞれ連結されている。奥側のサイドガイド61から延びるラック63と手前側のサイドガイド62から延びるラック63とは、ピニオン64に連結されている。このラック63とピニオン64とによって、サイドガイド61及びサイドガイド62は、一方のサイドガイドのスライド動作に連動して両者がスライドし、両者のスライド量は、同等に制御される。
サイドガイド61、62は、用紙幅W方向の中心位置、つまり中心線CL(図12参照)から均等となる位置に配置されている、つまりセンター振り分けがなされている。よって、サイドガイド61、62によって形成される用紙幅W方向の中心位置は、これらのサイドガイド61、62がスライドした後であっても維持される。
用紙積載部11は、用紙トレイ9(図10参照)に積載された用紙Pの用紙幅Wを検知するシート幅検知手段の一例としての第一用紙幅検知センサ50を備えている。
図9に示すように、第一用紙幅検知センサ50は、奥側のサイドガイド61のスライド移動に伴って、サイドガイド61と一体に移動する移動体52を備えている。移動体52は、断面L字状に屈曲された板体で構成され、サイドガイド61のラック63と一体に構成されている。また、移動体52には、その移動方向、つまり用紙幅W方向に沿って、開口53が複数形成されている。
第一用紙幅検知センサ50は、移動体52の移動方向、つまり用紙幅W方向に沿って配置された複数の光センサ54を備えている。そして、各光センサ54の発光部54Aと受光部54Bとの間を、開口53が形成された移動体52が移動するようになっている。よって、発光部54Aと受光部54Bとの間に開口53が位置すると、光センサ54の発光部54Aから照射された光を受光部54Bが受光する。また、発光部54Aと受光部54Bとの間に開口53が位置しなければ、光センサ54の発光部54Aから照射された光を受光部54Bが受光しない。
このように、サイドガイド61と一緒に移動する移動体52の開口53の位置により、受光部54Bが受光する光センサ54が変化し、これにより受光用紙トレイ9に積載された用紙Pの用紙幅Wが検知される。つまり、サイドガイド61の位置を基準に、用紙トレイ9に積載された用紙Pの用紙幅W方向が検知される。
ここで、サイドガイド61、62は、用紙幅Wが異なる用紙Pが用紙トレイ9に積載された場合には、用紙幅Wが異なる用紙Pのうち、最大幅の用紙Pの幅方向端部に当たって、用紙Pを位置決めすることになる。よって、サイドガイド61の位置により検知される用紙Pの用紙幅Wは、用紙トレイ9に積載された用紙Pの最大用紙幅となる。
なお、用紙トレイ9に積載された用紙Pの用紙幅Wを検知するシート幅検知手段は、第一用紙幅検知センサ50の構成に限定されない。例えば、ピニオン64の回転量に基づき、サイドガイド61、62の位置を認識して、サイドガイド61、62に位置決めされた用紙Pの用紙幅W方向を検知する用紙幅検知センサであってもよい。
或いは、サイドガイド61、62に位置決めされた用紙Pの用紙幅Wを、反射型のセンサ等により直接検知することで、用紙トレイ9に積載された用紙Pの用紙幅Wを検知する用紙幅検知センサであってもよい。
図1及び図2に示すように、用紙積載部11の用紙トレイ9の搬送方向Rの先端部分には、積載検知手段の一例としての積載検知センサ140が設けられている。積載検知センサ140は、用紙積載部11の用紙トレイ9に用紙Pが積載されているか否かを検知する。
また、本実施形態では、搬送通路20における後述するレジローラー33と送りローラー34との間に、第二用紙幅検知センサ66が設けられている。
(搬送通路)
図1に示すように、搬送通路20は、用紙積載部11から図の左方向に延び、その左方に延びた先から下方に向けて、反時計回り方向に曲率を有して湾曲して延び、さらに、到達した下方から、用紙搬送装置10の右下の排紙収容部12に向けて右方向に延びている。なお、「曲率を有して」とは、曲率が0(ゼロ)でないことを意味する。
図2に示すように、搬送通路20は、用紙Pの厚さを超える間隔を以て配置された内側案内板22と外側案内板21とによって仕切られている。外側案内板21は、搬送通路20の半径方向の外側に配置され、内側案内板22は外側案内板21よりも半径方向の内側に配置されている。
また、前述したように、用紙Pは、用紙幅W方向の中心部が搬送通路20における用紙幅W方向の中心位置CL(図12参照)を通るように搬送される。
(搬送手段)
図2に示すように、搬送手段30は、搬送通路20に沿って設けられた後述する複数の搬送ローラー及び搬送ローラーを駆動する駆動手段を備えている。なお、駆動手段の図示は省略されている。そして、これら複数の搬送ローラーは、具体的には、搬送通路20に沿って用紙P(図1参照)が搬送される搬送方向Rの上流側から順に、繰り出しローラー31、捌きローラー32、レジローラー33、送りローラー34、アウトローラー35及び排出ローラー36である。
繰り出しローラー31は、用紙積載部11から用紙Pを取り出して搬送通路20に用紙Pを繰り出す搬送ローラーである。繰り出しローラー31は、用紙Pの裏面の側に配置され樹脂で形成された繰り出し第一ローラー31aと、用紙Pの表面(おもてめん)の側に配置され外周面にゴム材が巻かれた繰り出し第二ローラー31b及び繰り出し第三ローラー31cと、を備えている。
繰り出し第二ローラー31bと繰り出し第三ローラー31cとは、搬送方向Rに沿って並んで配置され、支持部材31dにより一体に支持されている。また、繰り出し第一ローラー31aに繰り出し第二ローラー31bが接触している状態で、支持部材31d、繰り出し第二ローラー31b及び繰り出し第三ローラー31cの全体が、繰り出し第二ローラー31b回りに揺動自在となっている。そして、用紙Pを繰り出すときは、繰り出し第三ローラー31cが内側案内板22に接する位置まで傾いて、内側案内板22に繰り出し第三ローラー31cが接する。
図示が省略された駆動手段により、繰り出し第二ローラー31b及び繰り出し第三ローラー31cが同期して同一方向(図示の例では、時計回り方向)に回転することで、内側案内板22と繰り出し第三ローラー31cとの間に用紙Pが挟まれて、用紙Pは搬送通路20に沿って搬送方向Rの下流側に搬送される。搬送された用紙Pは、繰り出し第二ローラー31bと繰り出し第一ローラー31aとの間に挟まれて、搬送通路20に沿って搬送方向Rのさらに下流側に搬送される。
捌きローラー32は、繰り出しローラー31よりも用紙Pの搬送方向Rの下流側に設けられ、用紙Pを1枚ずつ捌き、さらに搬送方向Rの下流側に向けて搬送する搬送ローラーである。捌きローラー32は、用紙Pの裏面の側に配置され外周面にゴム材が巻かれた捌き第一ローラー32aと、用紙Pの表面(おもてめん)の側に配置され樹脂で形成された捌き第二ローラー32bと、を備えている。
図示を省略した駆動手段により、捌き第一ローラー32aが回転する(図示の例では、反時計回り方向)ことで、繰り出しローラー31から送られてきた用紙Pは、捌き第一ローラー32aと捌き第二ローラー32bとの間に挟まれて、搬送方向Rのさらに下流側に搬送される。
レジローラー33は、捌きローラー32よりも用紙Pの搬送方向Rの下流側に設けられ、用紙Pのレジストレーションの調整を行いながら、用紙Pを搬送方向Rの下流側に搬送する搬送ローラーである。レジローラー33は、用紙Pの裏面の側に配置され外周面にゴム材が巻かれたレジ第一ローラー33aと、用紙Pの表面(おもてめん)の側に配置され樹脂で形成されたレジ第二ローラー33bと、を備えている。
図示を省略した駆動手段により、レジ第一ローラー33aが回転する(図示の例では、反時計回り方向)ことで、捌きローラー32から送られてきた用紙Pは、レジ第一ローラー33aとレジ第二ローラー33bとの間に挟まれて、搬送方向Rのさらに下流側に搬送される。
送りローラー34は、レジローラー33よりも用紙Pの搬送方向Rの下流側に設けられ、用紙Pを、送りローラー34とアウトローラー35との間に設けられたプラテン部材39に向けてさらに搬送方向Rの下流側に搬送する搬送ローラーである。送りローラー34は、用紙Pの裏面の側に配置され外周面にゴム材が巻かれた送り第一ローラー34aと、用紙Pの表面(おもてめん)の側に配置され樹脂で形成された送り第二ローラー34bと、を備えている。
図示を省略した駆動手段により、送り第一ローラー34aが回転する(図示の例では、反時計回り方向)ことで、レジローラー33から送られてきた用紙Pは、送り第一ローラー34aと送り第二ローラー34bとの間に挟まれて、搬送方向Rのさらに下流側に搬送される。
プラテン部材39は、送りローラー34により送られてきた用紙Pの表面を、スキャナ装置70(図1参照)の第一プラテンガラス72Aに押し付けた状態とする部材である。プラテン部材39を通り過ぎた用紙Pは、スキャナ装置70の用紙台71に設けられたガイド部材82の斜面に沿って上方に案内され、搬送方向Rのさらに下流側のアウトローラー35に向けて搬送される。
アウトローラー35は、図2に示すように、プラテン部材39よりも用紙Pの搬送方向Rの下流側に設けられ、用紙Pを、さらに搬送方向Rの下流側に搬送する搬送ローラーである。アウトローラー35は、用紙Pの裏面の側に配置され外周面にゴム材が巻かれたアウト第一ローラー35aと、用紙Pの表面(おもてめん)の側に配置され樹脂で形成されたアウト第二ローラー35bと、を備えている。
図示を省略した駆動手段により、アウト第一ローラー35aが回転する(図示の例では、反時計回り方向)ことで、プラテン部材39を通過してきた用紙Pは、アウト第一ローラー35aとアウト第二ローラー35bとの間に挟まれて、搬送方向Rのさらに下流側に搬送される。
排出ローラー36は、アウトローラー35よりも用紙Pの搬送方向Rの下流側に設けられ、用紙Pを、搬送方向Rの下流の排紙収容部12に搬送する搬送ローラーである。排出ローラー36は、用紙Pの裏面の側に配置された、外周面にゴム材が巻かれた排出第一ローラー36aと、用紙Pの表面(おもてめん)の側に配置された、外周面にゴム材が巻かれた排出第二ローラー36bとを備えている。
図示を省略した駆動手段により、排出第一ローラー36aが回転する(図示の例では、反時計回り方向)ことで、アウトローラー35から送られてきた用紙Pが、排出第一ローラー36aと排出第二ローラー36bとの間に挟まれて、用紙Pは排紙収容部12に排出される。
上述した捌きローラー32、レジローラー33、送りローラー34及びアウトローラー35はそれぞれ、内側案内板22の側に配置された第一ローラー(捌き第一ローラー32a、レジ第一ローラー33a、送り第一ローラー34a及びアウト第一ローラー35a)と外側案内板21の側に配置された第二ローラー(捌き第二ローラー32b、レジ第二ローラー33b、送り第二ローラー34b及びアウト第二ローラー35b)との共通接線が、搬送通路20に沿うように配置されている。
図3は、用紙搬送装置10の内部を透視した平面図であり、図4は、図3における外側案内板21を透視した平面図である。
上述した搬送ローラーのうち繰り出し第一ローラー31a、繰り出し第二ローラー31b及び繰り出し第三ローラー31cはそれぞれ、図3に示すように、搬送される用紙Pの用紙幅W方向の中央部の1か所に設けられている。
捌き第一ローラー32a及び捌き第二ローラー32bはそれぞれ、図4に示すように、搬送される用紙Pの用紙幅W方向の異なる5か所に設けられている。これら5組の捌き第一ローラー32a及び捌き第二ローラー32bのうち用紙幅W方向の両端の2組の捌き第一ローラー32a1及び捌き第二ローラー32b1は、用紙幅W方向の中央(両端以外の)の3組の捌き第一ローラー32a2及び捌き第二ローラー32b2よりも、用紙幅W方向に沿った長さが短く形成されている。
また、用紙幅W方向の中央の3組の捌き第一ローラー32a2及び捌き第二ローラー32b2は、用紙サイズが例えばB5サイズやA4サイズなどの相対的に幅の狭い用紙Pを送った場合にも、用紙Pに接する位置に配置されている。一方、用紙幅W方向の両端の2組の捌き第一ローラー32a1及び捌き第二ローラー32b1は、用紙サイズが例えばB4サイズやA3サイズなどの相対的に幅の広い用紙Pを送った場合にのみ、用紙Pに接する位置に配置されている。
なお、本実施形態において、両端の2個の捌き第一ローラー32a1と中央の3個の捌き第一ローラー32a2とを特に区別する必要がないときは、単に捌き第一ローラー32aと称することもある。同様に、両端の2個の捌き第二ローラー32b1と中央の3個の捌き第二ローラー32b2とを特に区別する必要がないときは、単に捌き第二ローラー32bと称することもある。
これら5個の捌き第一ローラー32aは、用紙幅W方向に沿って延びた共通の軸32fに固定されていて、この軸32fが、図示を省略した駆動手段によって回転駆動されることで、5個の捌き第一ローラー32aは連動して回転する。
また、5個の捌き第二ローラー32bも、用紙幅W方向に沿って延びた共通の軸32gに固定されていて、この軸32gには圧縮ばね32sが接している。この圧縮ばね32sの軸方向に発生する弾性力により軸32gが軸32fに向けて押され、捌き第二ローラー32bを捌き第一ローラー32aに押圧して接触させている。そして、捌き第一ローラー32aとの接触により、又は捌き第一ローラー32aによって送られる用紙Pとの接触により、各捌き第二ローラー32bは回転する。
レジ第一ローラー33a及びレジ第二ローラー33bはそれぞれ、図4に示すように、搬送される用紙Pの用紙幅W方向の異なる5か所に設けられている。
用紙幅W方向の中央の3組のレジ第一ローラー33a2及びレジ第二ローラー33b2は、用紙幅W方向に関して、中央の3組の捌き第一ローラー32a2及び捌き第二ローラー32b2と同じ位置に配置されている。
用紙幅W方向の両端の2組のレジ第一ローラー33a1及びレジ第二ローラー33b1は、用紙幅W方向に関して、両端の2組の捌き第一ローラー32a1及び捌き第二ローラー32b1と同じ位置に配置されている。
なお、本明細書において、レジ第一ローラー33a1とレジ第一ローラー33a2とを特に区別する必要がないときは、単にレジ第一ローラー33aと称することもある。同様に、レジ第二ローラー33b1とレジ第二ローラー33b2とを特に区別する必要がないときは、単にレジ第二ローラー33bと称することもある。
これら5個のレジ第一ローラー33aは、用紙幅W方向に沿って延びた共通の軸33fに固定されていて、この軸33fが駆動手段によって回転駆動されることで、4個のレジ第一ローラー33aは連動して回転する。
また、5個のレジ第二ローラー33bも、用紙幅W方向に沿って延びた共通の軸33gに固定されていて、この軸33gには圧縮ばね33sが接している。この圧縮ばね33sの軸方向に発生する弾性力により軸33gが軸33fに向けて押され、レジ第二ローラー33bをレジ第一ローラー33aに押圧して接触させている。そして、レジ第一ローラー33aとの接触により、又はレジ第一ローラー33aによって送られる用紙Pとの接触により、各レジ第二ローラー33bは回転する。
なお、送り第一ローラー34a(図2参照)及び送り第二ローラー34b並びにアウト第一ローラー35a及びアウト第二ローラー35bについても、レジ第一ローラー33a及びレジ第二ローラー33bと同様に、搬送される用紙Pの用紙幅W方向の異なる4か所に設けられていて、それぞれが対応する共通の軸34f,34g,35f,35gに固定されている。
そして、送り第一ローラー34aの共通の軸34f及びアウト第一ローラー35aの共通の軸35fがそれぞれ、駆動手段によって回転駆動されることで、4個の送り第一ローラー34aは連動して回転し、4個のアウト第一ローラー35aは連動して回転する。
送り第二ローラー34bの共通の軸34gには、引っ張りばね34sが接している。また、この引っ張りばね34sのスラスト方向に発生する弾性力により軸34gが軸34fに向けて押され、送り第二ローラー34bを送り第一ローラー34aに押圧して接触させている。そして、送り第一ローラー34aとの接触により、又は送り第一ローラー34aによって送られる用紙P(図1参照)との接触により、各送り第二ローラー34bは回転する。
同様に、アウト第二ローラー35bの共通の軸35gには、引っ張りばね35sが接していている。また、この引っ張りばね35sのスラスト方向に発生する弾性力により軸35gが軸35fに向けて押され、アウト第二ローラー35bをアウト第一ローラー35aに押圧して接触させている。そして、アウト第一ローラー35aとの接触により、又はアウト第一ローラー35aによって送られる用紙Pとの接触により、各アウト第二ローラー35bは回転する。
搬送通路20に沿って設けられた4つの搬送ローラー、具体的には捌きローラー32、レジローラー33、送りローラー34及びアウトローラー35は、搬送方向Rに関して相対的に上流側に設けられている搬送ローラーよりも下流側に設けられている搬送ローラーの方が、速い回転速度で駆動される。
搬送方向Rに関して相隣り合う二つ搬送ローラーのピッチと用紙Pの長さ、つまり搬送方向Rに沿った寸法との関係により、搬送通路20を搬送されている用紙Pは、1つ又は2つの搬送ローラーに挟まれた状態で、搬送方向Rに沿って搬送される。2つの搬送ローラーで挟まれているときは、搬送方向Rの下流側の搬送ローラーが上流側の搬送ローラーよりも回転速度が速いため、用紙Pは、この2つの搬送ローラーの間の搬送通路20において、弛みが無くなり張った状態となる。したがって、用紙Pは、曲率を有する搬送通路20のうち内側案内板22の内側案内面22aに沿って搬送される。
なお、本実施形態では、内側案内面22aは曲率を有する搬送通路20の内側に配置されているので、内側案内面22a自体が凸面となっているが、この形態に限らない。内側案内板22は搬送通路20の曲率を有する範囲の全域に亘って配置されてなくてもよく、搬送通路20が曲率を有していれば、内側案内面22a自体は直線形状であってもよい。
(超音波センサ)
図5は、図3におけるV−V線に沿った要部断面を示す図である。用紙搬送装置10は、図5に示すように、搬送通路20のうち、捌きローラー32とレジローラー33との間の曲率を有する部分を通過する用紙Pが2枚以上重なって搬送された重送状態を検出する超音波センサ150を備えている。超音波センサ150は、搬送方向Rにおける捌きローラー32とレジローラー33との間に配置されている。また、図3,4に示すように、超音波センサ150は、搬送通路20(図1参照)における用紙幅W方向の中央部に配置されている(図12も参照)。
この超音波センサ150は、超音波を発信する発信部151と超音波を受信する受信部152とを備えている。本実施形態では、発信部151は搬送通路20に対して内側案内板22の側に配置されている。また、受信部152は搬送通路20に対して外側案内板21の側に配置されている。なお、発信部151が外側案内板21の側に配置され、受信部152が内側案内板22の側に配置されていてもよい。
発信部151は、搬送通路20に対して内側案内板22の外方で固定され、受信部152は、搬送通路20に対して外側案内板21の外方で固定されていている。また、発信部151と受信部152とは、搬送通路20を搬送される用紙Pを挟んで、送受信面を対向して配置されている。
超音波センサ150は、発信部151から送信された超音波を受信部152で受信し、受信した超音波の出力値の大小によって、重送状態である否かを検出する。このため、発信部151から送信された超音波を受信部152が受信できるように、内側案内板22及び外側案内板21のうち、発信部151から受信部152までの超音波が通過する部分にはそれぞれ、超音波を通過させる孔22f,21fが形成されている。
そして、発信部151と受信部152とを結んだ、超音波が通過する直線L1が搬送通路20上を通過する用紙Pと交差する交差部分Tにおいて、重送状態を検出する。なお、重送状態の具体的な検出方法については後述する。
超音波センサ150は、重送状態を検出する用紙Pの交差部分Tにおいて、用紙Pに対して傾斜して配置されている。つまり、図5に示すように、超音波センサ150の発信部151と受信部152とを結んだ直線L1とこの直線L1が交差する用紙Pの交差部分Tにおける用紙Pの接線(搬送通路20を仕切る内側案内板22の内側案内面22aに沿った用紙Pの接線)L2とのなす角度θは、90°以外の角度、例えば60°から70°の角度範囲に設定されている。
なお、直線L1と接線L2とが成す角度θについては、超音波センサ150の仕様等により決められるものであり、前述の60°から70°の角度範囲に限定されるものではない。
図7に示すように、超音波センサ150を構成する受信部152は、周囲に除電部材110が設けられている。具体的には、除電部材110は、金属製の板材で構成されており、貫通孔112が形成されている。そして、この貫通孔112に円柱状の受信部152が接触しないように通されている。除電部材110には端子部114が形成され、この端子部114は電気的に接地されている。
図8に示すように、超音波センサ150を構成する発信部151は、周囲に除電部材100が設けられている。具体的には、除電部材100は、金属製の板材で構成されており、貫通孔102が形成されている。そして、この貫通孔102に円柱状の発信部151が接触しないように通されている。除電部材100には端子部104が形成され、この端子部104は電気的に接地されている。
(画像読取部)
用紙搬送装置10は、搬送通路20のうちアウトローラー35と排出ローラー36との間に、用紙P(図1参照)の裏面に保持されている画像を読み取って画像情報を取得する第二画像読取部40を備えている。この第二画像読取部40は、搬送通路20の、押圧手段60よりも搬送方向Rの下流側に設けられた、用紙Pに形成された画像を読み取って画像情報を取得する画像読取部の一例である。
この第二画像読取部40は、図示されていない線状光源とラインセンサとを備えている。線状光源は、搬送通路20のうちアウトローラー35と排出ローラー36との間の部分を搬送されている用紙Pに、搬送方向Rに交差する方向に沿って延びた線状の光を照射する。ラインセンサは、線状の光の照射を受けた用紙Pの裏面から出射した、その裏面に保持されている画像による線状の反射光を光電的に読み取る。
なお、後述するように、用紙Pが搬送通路20のうち送りローラー34とアウトローラー35との間を搬送されている期間中、用紙Pはプラテン部材39によってスキャナ装置70(図1参照)の第二プラテンガラス72Bに押し付けられて、用紙Pの表面(おもてめん)に保持されている画像が、第二プラテンガラス72Bを通してスキャナ装置70によって読み取られる。
ここで、スキャナ装置70も、搬送通路20の、押圧手段60よりも搬送方向Rの下流側に設けられた、用紙Pに記録されている画像を読み取って画像情報を取得する画像読取部の一例である。
(開閉カバー)
図6に示すように、本実施形態の画像読取装置1の用紙搬送装置10は、重送状態が検出された場合等で用紙送りが停止された際に、停止した用紙Pを取り除くために上部の開閉カバー10Aが開閉するようになっている。本実施形態では、超音波センサ150を構成する発信部151は、装置本体10Bに設けられ、受信部152は開閉カバー10Aに設けられている。
(スキャナ装置)
図1に示すように、スキャナ装置70は、上述した用紙搬送装置10を開閉可能に支持すると共に、用紙搬送装置10によって搬送される用紙Pの表面(おもてめん)に形成された画像の読み取りを行う。
スキャナ装置70は、読み取りの際に用紙Pを静止した状態で載せておく第一プラテンガラス72Aと、上述した用紙搬送装置10によって用紙Pを搬送しながら用紙Pの表面(おもてめん)の画像を読み取るための光の開口部となる第二プラテンガラス72Bと、を備えている。
なお、以下の説明において、第一プラテンガラス72Aと第二プラテンガラス72Bとを区別しない場合には、プラテンガラス72と称するものとする。
スキャナ装置70は、ハーフレートキャリッジ74を備えている。ハーフレートキャリッジ74は、第一プラテンガラス72Aの下方において、第一プラテンガラス72Aの全体を走査して画像を読み込む機能を有している。また、ハーフレートキャリッジ74は、第二プラテンガラス72Bの下に静止して画像を読み込むフルレートキャリッジ73及びフルレートキャリッジ73から得られた反射光を結像部へ供給する機能を有している。
フルレートキャリッジ73には、用紙Pに光を照射するスキャナ光源81及び用紙Pから得られた反射光を受光する第一ミラー75Aが設けられている。一方、ハーフレートキャリッジ74には、第一ミラー75Aから得られた反射光を結像部へ反射させる第二ミラー75B及び第三ミラー75Cが設けられている。
また、スキャナ装置70は、結像用レンズ76とCCDイメージセンサ77とを備えている。これらのうち、結像用レンズ76は、第三ミラー75Cで反射された反射光の像をCCDイメージセンサ77に結像させる大きさまで光学的に縮小する。CCDイメージセンサ77は、結像用レンズ76により縮小された光学像を受光して電気信号に光電変換し、画像情報として読み取る。
また、スキャナ装置70は、第一プラテンガラス72Aと第二プラテンガラス72Bとの間に、ガイド部材82が設けられている。ガイド部材82には、第二プラテンガラス72Bとプラテン部材39との間を通過した用紙Pをアウトローラー35に向けて案内する斜面が形成されている。
(制御部)
図1に示す制御部78は、画像読取装置1の全体の制御、例えば、スキャナ装置70の画像読み取り動作における各部の制御及び読み取られた画像データの処理等を行う。また、制御部78は、用紙搬送装置10における駆動手段である各種モータ、搬送ローラーの動作及び第二画像読取部40における画像の読み取り動作等の制御を行う。なお、制御部78における上記の機能はプログラムにより制御されたCPUによって実現される。
更に、図11に示すように、制御部78には、入力手段の一例としての操作パネル92、積載検知センサ140、超音波センサ150、第一用紙幅検知センサ50等が電気的に接続されている。そして、制御部78によって、後述する用紙Pの重送の検出の判定が行われる。なお、図11では、制御部78には、操作パネル92、積載検知センサ140、超音波センサ150及び第一用紙幅検知センサ50のみが電気的に接続されているブロック図になっているが、実際には前述のように、制御部78には、他の検知装置及び駆動装置等が電気的に接続されている。
<画像読取装置の読取動作>
次に、本実施形態の画像読取装置1の読取動作について説明する。
まず、用紙積載部11から用紙Pが搬送通路20を搬送される以前に、スキャナ装置70のフルレートキャリッジ73及びハーフレートキャリッジ74は、図1において実線で示す位置に停止した状態で待機する。
制御部78の制御によって、用紙搬送装置10の駆動手段が駆動されて搬送ローラが駆動する。用紙積載部11に収容された用紙Pは、繰り出しローラー31により搬送通路20に繰り出され、用紙Pは搬送通路20に沿って搬送方向Rの下流に搬送される。搬送通路20に沿って搬送された用紙Pは、捌きローラー32により捌かれて1枚ずつ搬送通路20に沿って搬送方向Rの下流に向けて搬送される。
用紙Pの先端がレジローラー33に到達すると、用紙Pのレジストレーションの調整が行われるとともに、超音波センサ150により、用紙Pが重送状態であるか否かが検出される。このとき、図4に示すように、超音波センサ150で重送状態が検出される用紙P(図5参照)の交差部分Tを挟んで隣接する用紙幅W方向の両側部が、押圧手段60によって内側案内面22a(図5参照)に押圧されている。これにより、用紙Pの交差部分Tも内側案内面22aに押圧されて、超音波センサ150に対する姿勢が安定したものとなる。
したがって、超音波センサ150と用紙Pとがなす角度θのばらつきが、防止又は抑制される。そして、超音波センサ150に対する用紙Pの姿勢の安定により、超音波センサ150による用紙Pの重送状態の検出は、用紙Pの姿勢が安定していない場合に生じるばらつきが抑制されたものとなる。
本実施形態の用紙搬送装置10は、超音波センサ150による重送状態の検出結果が重送有りのときは、制御部78(図1参照)の制御によって駆動手段の駆動が停止され、搬送ローラの駆動が停止して用紙Pの搬送が停止する。一方、超音波センサ150による重送状態の検出結果が重送無しのときは、搬送ローラの駆動が続行されて、用紙Pは、搬送通路20を搬送方向Rの下流側に搬送される。なお、重送状態の検出の具体的な方法については、後述する。
レジローラー33、送りローラー34により順次下流側に搬送された用紙Pが、プラテン部材39と第二プラテンガラス72Bとの間を通過している期間中、スキャナ光源81から線状の光が、第二プラテンガラス72Bを通して用紙Pの表面(おもてめん)に向けて照射される。照射された光の一部は、用紙Pの表面(おもてめん)に形成された画像によって反射し、その反射光は用紙Pの表面(おもてめん)に形成された画像を反映したものとなる。
用紙Pの表面(おもてめん)から反射した反射光は、第一ミラー75A、第二ミラー75B及び第三ミラー75Cを経て結像用レンズ76に供給される。更に、結像用レンズ76により縮小された光学像がCCDイメージセンサ77に結像し、CCDイメージセンサ77は、その光学像を光電的に読み取り、画像情報を取得する。上述した画像情報の取得が、用紙Pの搬送通路20に沿った搬送方向Rへの搬送中を通じて行われ、用紙Pの表面(おもてめん)の1枚分の画像の読み取りが行われる。
プラテン部材39と第二プラテンガラス72Bとの間を通過した用紙Pは、ガイド部材82(図1参照)の斜面に沿って案内されてアウトローラー35に送られる。アウトローラー35は、用紙Pを搬送通路20に沿って排出ローラー36に送り、排出ローラー36は、用紙Pを排紙収容部12に排出する。
用紙Pがアウトローラー35と排出ローラー36との間を通過している間、第二画像読取部40の前を用紙Pの裏面が通過する。このとき、第二画像読取部40が、用紙Pの裏面に、用紙Pの搬送方向Rに直交する方向に延びた線状の光を照射する。
照射された光の一部は、用紙Pの裏面に保持された画像によって反射し、その反射光は用紙Pの裏面に保持された画像を反映したものとなる。用紙Pの裏面から反射した反射光の像は第二画像読取部40のラインセンサに結像し、ラインセンサは、その反射光の像を光電的に読み取り、画像情報を取得する。この画像情報の取得が、用紙Pの搬送方向Rへの搬送中を通じて行われ、用紙Pの裏面の1枚分の画像の読み取りが行われる。
このように、本実施形態の画像読取装置1は、用紙Pの1回の搬送によって、用紙Pの表面(おもてめん)の画像の読み取りと裏面の画像の読み取りとを並行して実行する。なお、用紙Pの表面(おもてめん)の画像のみを読み取る場合には、第二画像読取部40による用紙Pの裏面の読み取り動作は実行しない。
なお、スキャナ装置70は、用紙台71の第一プラテンガラス72Aの上に用紙Pを載せ、用紙Pを搬送せずに固定した状態で読み取る固定読み取りの場合は、用紙Pが第一プラテンガラス72Aの上にセットされ、読み取りが開始されるとフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ74とが、速度比2:1で画像の読み取り方向(図1の白抜き矢印方向)に移動を開始する。
このとき、上述したようにフルレートキャリッジ73のスキャナ光源81から用紙Pに向けて線状の光が照射される。そして、用紙Pからの線状の反射光は、第一ミラー75A、第二ミラー75B及び第三ミラー75Cの順に反射され、結像用レンズ76に導かれる。結像用レンズ76に導かれた反射光の像は、CCDイメージセンサ77の受光面に縮小して結像される。以上の画像読み取り動作を、フルレートキャリッジ73及びハーフレートキャリッジ74が用紙Pの全体に亘って移動する期間中行うことで、用紙Pの表面の1枚分の画像の読み取りが行われる。
以上のように、本実施形態の画像読取装置1は、用紙搬送装置10が、搬送通路20の曲率を有する部分において、搬送される用紙Pの重送状態を超音波センサ150(図2参照)で検出するに際して、その用紙Pの検出対象の交差部分T(図5参照)の、超音波センサ150に対する姿勢を、押圧手段60によって安定させる。これにより、用紙Pの交差部分Tにおける、超音波センサ150に対しする姿勢のばらつきが抑制され、超音波センサ150による重送状態の検出結果のばらつきも抑制される。
<重送状態の検出>
次に、重送状態の検出について、図14に示すフローチャートと図15に示すグラフとを用いて説明する。また、「重送状態の検出」を「重送の検出」と省略する場合がある。
なお、図5に示すグラフは、横軸は、第一用紙幅検知センサ50(図9参照)が検知した用紙Pの用紙幅Wである。また、縦軸は、超音波センサ150(図1等参照)の受信部152から出力された出力値が、図示してない電気回路によって積分及び増幅等されることによって求められた検出値Kである。なお、受信部152から出力された出力値が大きくなると、検出値Kも大きくなる。
そして、線F1は、用紙Pが重送状態でない、つまり用紙Pが一枚のみが超音波センサ150の発信部151と受信部152との間を通過した場合の検出値Kと用紙幅Wとの関係を示している。また、線F2は、用紙Pが重送状態である場合、つまり用紙Pが複数枚重なって、本例では2枚重なって超音波センサ150の発信部151と受信部152との間を通過した場合の検出値Kと用紙幅Wとの関係を示している。また、用紙幅W1は、名刺の用紙幅Wである。
なお、図15のグラフでは、用紙幅Wが小さくなるにしたがって検出値Kが大きくなっている。これは、用紙Pの用紙幅W方向の外側を回り込む超音波を受信部152が直接受信するためと考えられる。
まず、図14のフローチャートに示すように、待機状態の後のステップ800では、積載検知センサ140(図1参照)の検知結果に基づいて、用紙積載部11の用紙トレイ9(図1参照)に用紙Pが積載されている否かを判断する。用紙Pが積載されていない場合は、ステップ800に戻る。用紙Pが積載されている場合は、ステップ802に進む。
ステップ802では、第一用紙幅検知センサ50(図9参照)の検知結果に基づいて、用紙Pの用紙幅Wが予め定めた用紙幅W1(図12及び図13参照)よりも大きいか否かを判断する。このように、積載検知センサ140(図1参照)で用紙Pが積載されていることを検知した場合にのみ、第一用紙幅検知センサ50(図9参照)で用紙Pの用紙幅Wを検知する。前述したように、用紙幅W1は、名刺の用紙幅Wである。
ステップ802で用紙幅がW1よりも大きい場合は、ステップ804に進む。ステップ804では、閾値をS1(図15参照)に設定して用紙Pの搬送を開始し、ステップ806に進む。
ステップ806では、搬送された用紙Pを超音波センサ150で重送を検出する。具体的には、超音波センサ150の受信部152から出力された出力値から求められた検出値Kと閾値S1とを比較し、検出値Kが閾値S1以上であれば、重送していないと判断し、ステップ800に戻り、搬送を継続する。しかし、閾値S1未満であれば、重送していると判断し、ステップ808に進み用紙Pの搬送を止めてステップ809に進み重送処理に移行する。また、操作パネル92(図11参照)に重送したことを表示する。
なお、図15のグラフに示すように、閾値S1は、用紙幅W1よりも大きい用紙Pにおいて、重送の場合の検出値F2よりも高く、重送でない場合の検出値F1よりも低くなるように設定されている。
また、図14のフローチャートにおいて、ステップ802で用紙幅がW1以下の場合は、ステップ810に進む。ステップ810では、閾値をS2(図15参照)に設定して用紙Pの搬送を開始し、ステップ812に進む。別の観点から説明すると、制御部78(図11参照)は、第一用紙幅検知センサ50が検知した用紙幅Wが小さい場合は、本実施形態ではW1以下の場合は、用紙幅Wが大きい場合、本実施形態ではW1よりも大きい場合と比較して、閾値を高くする。
なお、図15のグラフに示すように、閾値S2は、用紙幅W1以下の用紙Pにおいて、重送の場合の検出値F2よりも高く、重送でない場合の検出値F1よりも低くなるように設定されている。
ステップ812では、搬送された用紙Pを超音波センサ150で重送を検出する。具体的には、超音波センサ150の受信部152から出力された出力値から求められた検出値Kと閾値S2とを比較し、検出値Kが閾値S2以上であれば、重送していないと判断し、ステップ800に戻り、搬送を継続する。しかし、閾値S2未満であれば、重送していると判断し、ステップ814に進み用紙Pの搬送を止めてステップ815に進み重送処理に移行する。また、操作パネル92(図11参照)に重送したことを表示する。
ここで、図1に示すように、本実施形態の画像読取装置1では、超音波センサ150を通過した後に、第二用紙幅検知センサ66で用紙幅Wを検知する。そして、用紙幅Wが異なる用紙Pが混在して積載されている場合、第二用紙幅検知センサ66で検知した用紙幅Wは、第一用紙幅検知センサ50が検知した用紙幅Wと異なることがある。しかし、本実施形態の重送の検出では、第一用紙幅検知センサ50が検知した用紙幅Wのみを使用する。
<作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
ここで、図15に示すグラフに示すように、用紙Pの用紙幅Wが小さくなると、用紙Pの用紙幅W方向の外側を回り込む超音波を受信部152が直接受信するので、用紙Pの用紙幅Wが小さくなるにしたがって、検出値Kが大きくなる。
よって、仮に用紙幅W1以下の用紙Pの場合も閾値S1のままであった場合、重送の際の検出値Kが閾値S1以上になり、重送が検出されない誤検出が発生する虞がある。
しかし、本実施形態では、用紙Pの用紙幅Wが用紙幅W1以下の場合は、重送と判定する閾値をS1からS2に高くしている。つまり、第一用紙幅検知センサ50が検知した用紙幅が小さい場合は用紙幅が大きい場合に比較して、重送と判定する閾値を高くしている。
したがって、用紙幅が小さい場合と大きい場合とで、重送と判定する閾値が同じである場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
また、本実施形態では、搬送通路20における用紙幅W方向の中心に超音波センサ150が設けられている。よって、搬送通路20における用紙幅W方向の中心部を用紙Pの用紙幅W方向の中心部が通るように搬送する場合、つまりセンターレジストレーションにおいて、超音波センサ150が搬送通路20における用紙幅W方向の中央部と一端部との中間部に配置されている場合と比較し、重送の誤検出を減少させることができる。
また、用紙Pの重送の検出精度が向上するので、重送状態のまま用紙Pが搬送されて画像が読み取られる読取不良が減少する。
また、第一用紙幅検知センサ50は、搬送前の用紙Pを積載する用紙トレイ9を有する用紙積載部11に設けられた奥側のサイドガイド61の用紙幅W方向の位置に基づいて、用紙Pの用紙幅Wを検知する。よって、搬送中の用紙Pの用紙幅Wを検知する場合と比較し、用紙幅Wの検知精度が向上する。
また、積載検知センサ140で、用紙積載部11の用紙トレイ9に用紙Pが積載されていることが検知されている場合にのみ、第一用紙幅検知センサ50で用紙Pの用紙幅Wを検知する。よって、常時、用紙Pの用紙幅Wを検知する場合と比較し、制御が容易である。
また、超音波センサ150を構成する発信部151及び受信部152は、周囲に除電部材100、110が設けられ、これら除電部材100、110は電気的に接地されている。よって、発信部151及び受信部152の周囲に除電部材100、110が設けられていない場合と比較し、超音波センサ150への静電気による放電が抑制され、放電による故障の発生が抑制される。
ここで、本実施形態の画像読取装置1の用紙搬送装置10は、用紙送りが停止された際に、停止した用紙Pを取り除くために上部の開閉カバー10Aが開閉するようになっている。そして、開閉カバー10Aを開いて停止した用紙Pを取り除く作業を行う際には、超音波センサ150の発信部151及び受信部152が露出し、その近傍に手を入れることになる。その際、静電気を帯びた手と、除電部材100、110との間で放電することで、超音波センサ150の発信部151及び受信部152への放電が抑制される。
<重送状態の検出の他の例>
次に、重送状態の検出の他の例について説明する。
(搬送基準)
上記実施形態では、図12に示すように、搬送通路20における用紙幅W方向の中心位置CLを搬送基準として用紙Pを搬送するセンターレジストレーションであったが、これに限定されない。図13に示すように、搬送通路20(図1参照)における用紙幅W方向の一端SLを搬送基準とし、この搬送基準に用紙幅W方向の一端部が沿うように搬送するサイドレジストレーションであってもよい。
そして、サイドレジストレーションで用紙Pを搬送する場合は、超音波センサ150は、搬送通路20(図1参照)における用紙幅W方向の中央部と一端部との中間部に配置する。更に、用紙搬送装置10が搬送可能である最小シート幅、本実施形態では名刺の用紙幅W1の中央部に配置する。
サイドレジストレーションにおいて、図13に示すように超音波センサ150を配置することで、用紙幅W方向の中央部に配置する場合と比較し、重送の誤検出が減少する。
(用紙幅)
本実施形態では、用紙Pの用紙幅Wが予め定めた用紙幅W1以上の場合に、閾値S1を閾値S2に上げた。つまり、閾値は二つであった。しかし、三以上の閾値を有してもよい。例えば、閾値S1、S2、S3の三つを有していてもよい。なお、閾値S1<閾値S3<閾値S2である。そして、用紙幅がW1よりも大きくW2以下の場合、閾値S1を閾値S3とし、W2よりも大きい場合に閾値S2とする。
(用紙種類)
図16は、重送状態における用紙Pの種類と用紙幅Wと超音波センサ150の検出値との関係を示すグラフである。なお、線F2は所謂普通紙であり、線FAはF2よりも坪量が小さい普通紙であり、線FB及び線FCはコート紙である。また、線FBよりも線FCの方が厚いコート紙である。
このように、用紙Pの種類によって、超音波センサ150の検出値Kが変わることが判る。つまり、用紙Pの種類によって、受信部152が受信する超音波の大きさが変わることが判る。よって、用紙Pの種類に応じて、閾値を変えてもよい。例えば、受信部152が受信する超音波が大きい用紙Pの種類ほど、閾値を大きくする等である。
なお、受信部152が受信する超音波の大きさに影響を与えると考えられる用紙Pの主な仕様は、用紙Pの表面(ひょうめん)の平滑性と厚みである。そして、表面(ひょうめん)の平滑性が高いほど受信する超音波が大きくなる傾向にあると共に用紙Pの厚みが大きいほど受信する超音波が大きくなる傾向にある。なお、前述のように、用紙Pの種類の場合の「表面」は「ひょうめん」である。
用紙Pの種類は、操作パネル92から入力するようにしてもよいし、超音波センサ150の搬送方向上流側に種類検知手段の一例の用紙種類検知センサ142(図1参照)を設けて検知してもよい。本例における用紙種類検知センサ142は、用紙Pの表面(ひょうめん)の平滑性と厚みとを検知可能なセンサである。そして、制御部78(図11参照)は、入力された又は検知された用紙Pの種類に応じて、閾値を変える。例えば、制御部78は、コート紙の場合は、普通紙よりも閾値を上げる。
(出力値による検出)
上記実施形態では、超音波センサ150(図1等参照)の受信部152から出力された出力値が、図示してない電気回路によって積分及び増幅等されることによって求められた検出値Kを用いて重送を検出していたが、これに限定されない。超音波センサ150(図1等参照)の受信部152から出力された出力値を用いてもよい。
なお、「検出値」が「出力値」となる以外は、上記実施形態及び<重送の検出の他の例>に記載した検出方法と基本的に同様である。前述したように、受信部152から出力された出力値が大きいほど検出値Kも大きくなる。
要は、制御部78は、超音波センサ150受信部152の出力値に基づいて、用紙Pの重送を判定する。そして、制御部78は、第一用紙幅検知センサ50が検知した用紙幅が小さい場合は、用紙幅が大きい場合と比較して、重送と判定する出力値を高くすればよい。
<その他>
尚、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、センサーレジストレーションの場合は、搬送通路20の用紙幅W方向の中心部に超音波センサ150を配置したが、これに限定されない。搬送可能である最小シート幅の用紙P、上記施形態では名刺が通過する用紙幅W1内に超音波センサ150が配置されていてればよい。
同様に、サイドレジストレーションの場合も、搬送可能である最小シート幅の用紙P、上記施形態では名刺が通過する用紙幅W1内に超音波センサ150が配置されていればよい。
画像読取装置の構成としては、上記実施形態の構成に限られず種々の構成とすることが可能である。更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
1 画像読取装置
10 用紙搬送装置(シート材搬送装置の一例)
11 用紙積載部(積載部の一例)
20 搬送通路
30 搬送手段
40 第二画像読取部(画像読取部の一例)
50 第一用紙幅検知センサ(シート幅検知手段の一例)
61 サイドガイド
62 サイドガイド
70 スキャナ装置(画像読取部の一例)
78 制御部(判定手段の一例)
92 操作パネル(入力手段の一例)
100 除電部材
110 除電部材
140 積載検知センサ(積載検知手段の一例)
142 用紙種類検知センサ(種類検知手段の一例)
150 超音波センサ(検出装置の一例)
151 発信部
152 受信部
P 用紙(シート材の一例)

Claims (13)

  1. シート材のシート幅を検知するシート幅検知手段と、
    前記シート材を搬送する搬送手段と、
    搬送される前記シート材に向けて超音波を発信する発信部と、前記シート材の搬送通路を挟んで前記発信部と対向し前記発信部から発信された超音波を受信する受信部と、を有する検出装置と、
    前記検出装置の前記受信部の出力値に基づいて、前記シート材の重送を判定する判定手段であって、前記シート幅検知手段が検知したシート幅が小さい場合は、シート幅が大きい場合と比較して、重送と判定する出力値を高くする判定手段と、
    を備えたシート材搬送装置。
  2. 前記判定手段は、前記シート幅検知手段が検知したシート幅に基づいて、重送と判定する出力値を設定する、
    請求項1に記載のシート材搬送装置。
  3. 前記シート材の種類を検知する種類検知手段又は前記シート材の種類を入力する入力手段を有し、
    前記判定手段は、前記シート材の種類に基づいて、重送と判定する出力値を設定する、
    請求項1又は請求項2に記載のシート材搬送装置。
  4. 前記判定手段は、
    前記検出装置の前記受信部が出力した出力値又は前記出力値から求められた検出値が、予め定められた閾値よりも低い場合は、重送と判定し、
    前記シート幅検知手段が検知したシート幅が小さい場合は、シート幅が大きい場合に比較して、前記閾値を高くする、
    請求項1に記載のシート材搬送装置。
  5. 前記判定手段は、前記シート幅検知手段が検知したシート幅に基づいて、前記閾値を設定する、
    請求項4に記載のシート材搬送装置。
  6. 前記シート材の種類を検知する種類検知手段又は前記シート材の種類を入力する入力手段を有し、
    前記判定手段は、前記シート材の種類に基づいて、前記閾値を設定する、
    請求項4又は請求項5に記載のシート材搬送装置。
  7. 前記搬送手段は、搬送通路におけるシート幅方向の中心部を前記シート材のシート幅方向中心部が通るように搬送し、
    前記検出装置は、搬送通路におけるシート幅方向の中央部に配置されている、
    請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のシート材搬送装置。
  8. 前記搬送手段は、搬送通路におけるシート幅方向の一端部を前記シート材のシート幅方向の一端部が通るように搬送し、
    前記検出装置は、搬送通路におけるシート幅方向の中央部と一端部との中間部に配置されている、
    請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のシート材搬送装置。
  9. 前記検出装置は、前記搬送手段が搬送可能とする最小シート幅の前記シート材のシート幅中央部に配置されている、
    請求項8に記載のシート材搬送装置。
  10. 搬送前の前記シート材を積載する積載部を有し、
    前記積載部は、積載された前記シート材のシート幅方向の両端部をガイドすると共に、シート幅方向へ移動可能なサイドガイドを有し、
    前記シート幅検知手段は、前記サイドガイドの位置でシート幅を検知する、
    請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のシート材搬送装置。
  11. 前記積載部には、前記シート材が積載されていることを検知する積載検知手段を有し、
    前記判定手段は、前記積載検知手段で前記シート材が積載されていることを検知している場合に、前記シート幅検知手段によるシート幅を検知する、
    請求項10に記載のシート材搬送装置。
  12. 前記検出装置を構成する前記発信部及び前記受信部の少なくとも一方は、周囲に除電部材が設けられ、前記除電部材は電気的に接地されている、
    請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のシート材搬送装置。
  13. シート材を搬送する請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のシート材搬送装置と、
    前記シート材搬送装置の検出装置よりも搬送方向下流側で前記シート材の画像を読み取る画像読取部と、
    を備えた画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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