JP2020157506A - 記録装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カートリッジの使用を中断再開した際に、カートリッジ内のメモリに基づいて得られるインク使用量と実量との誤差が大きくなってしまう。【解決手段】インク消費量データを格納するヒューズROMを備えた交換可能なカートリッジから供給されるインクにより記録を行う記録装置において、まず、画像を印刷した際に吐出したドット数をカウントし、また、過去に装着されたカートリッジのヒューズROMのデータと、該データに対応する前記ドット数とをメモリに格納する。次に、カートリッジが装着されるたびごとに該装着されたカートリッジのヒューズROMに格納されたデータを読出し、その読出されたデータとメモリに格納されたデータを照合する。その照合結果、読出されたデータとメモリに格納されたデータとが一致する場合には、メモリに格納された情報を用いて前記カウントを継続する。一方、これらが不一致の場合には、予め定められた規定値を用いる。【選択図】図6

Description

本発明は記録装置及びその制御方法に関し、特に、例えば、インクジェット方式に従って記録ヘッドからインクを記録媒体に吐出して画像を記録する記録装置及びその制御方法に関する。
インクジェット記録装置(以下、記録装置)は、複数のノズルを備えた記録ヘッドを備え、ホストコンピュータから転送された画像データに応じて記録ヘッドのノズルから選択的にインク液滴を吐出して、記録媒体に画像を記録する。記録を行うためのインクは、記録装置内のインクタンクに貯蔵されており、ユーザはインクの残量がなくなる前にインクが充填されたインクタンクに交換することにより、記録を行い続けることが可能である。
インクタンクは交換可能な消耗品として提供され、インクタンク単体を交換する形態の装置や、インクタンクと記録ヘッドとが一体となったヘッドカートリッジを交換する形態の装置がある。このような構成の記録装置は、インクタンクのインク残量が所定量以下となった際にユーザに警告メッセージを表示してインクタンクの交換を促すことによって、インク切れが発生して画像不良となることを未然に防止している。
インク切れを防止し、かつ無駄に捨てられるインクを少なくするためには、記録装置はインクタンクにどれだけのインクが残っているかを把握して適切なタイミングで、そのインクタンクを交換する必要がある。そのため、インクタンク内に不揮発性メモリを備え、その中に使用したインク使用量を示す情報を記憶する方法がある。不揮発性メモリとしては、特許文献1に記載されているように、記録ヘッドに備えられるヘッド基板にヒューズを備え、その溶断状態によって1ビットの情報を記録するものがある。このような構成の不揮発性メモリはヒューズROMと呼ばれ、ヒューズROMを複数備えることで多くの情報を記録することができ、ヒューズROM内にインク使用量の情報を記憶することが可能となっている。
しかしながらヒューズROMを使用した場合、一度切断したヒューズを再接続することはできないため、一度記憶したインク使用量を示す情報は更新することができない。そのため、インク使用量を示す情報はCPUを実装する回路基板に備えられている書換可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)に保存し、CPUがその不揮発性メモリにアクセスして、インク残量を管理することもあった。
また、記録装置のCPUが管理するインク使用量が所定量を超える毎にインクタンク内のヒューズROMを1ビットずつ溶断することによって、インクタンクにインク残量の情報を保存することができる。従って、インクタンクが使用途中で交換されたものであったとしても、ヒューズROMからインク残量の情報を読出して大まかなインク使用量を知ることができる。ただし、読出されたインク残量の情報が示す値は段階的であり、同じ値であっても、そこから取り得るインク使用量は所定の幅があるため、その範囲内の予め定められた値をそのインクタンクのインク残量と認識する。
特開2001−026111号公報
しかしながら、ユーザはインクタンクを自由に交換可能なため、以下のような方法で記録装置が使用される場合があった。
例えば、大量印刷を行う場合、インクタンクのインク残量がその記録を行うために必要なインク量に満たないことが予想される場合、新品もしくは多くのインクが残されたインクタンクに交換して印刷を行うことがある。この場合、使用途中のインクタンクは記録装置外で保管し、使用可能なタイミングで再度、記録装置に装着して使用される。また、記録装置によっては、色の異なるインクを収容したインクタンクを使用可能であり、インクタンクを交換することで所望の色の印刷を行うことを可能としたものもある。この場合、インクタンクを差し替えながら使用されることが前提となる。
いずれの場合においても、使用途中のインクタンクを外して再度同じ記録装置に装着されて使用されることとなるが、前述のようにインクタンクに収容されているインク残量の情報は段階的であるため、装着されるたびにインク残量に誤差が発生する。このため、そのままインクタンクを使用し続けた場合、インクが残っていないのに印刷を行ってしまって画像不良が発生したり、インクを多く残したままインクタンクの交換を促したりすることがあった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、データを格納するヒューズROMを備えたカートリッジを使用途中で交換することにより生じるデータ誤差を低減可能な記録装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、次のような構成からなる。
即ち、段階的に表現されるデータを格納するヒューズROMを備えた交換可能なカートリッジから供給されるインクにより記録媒体に画像を記録する記録装置であって、前記記録装置による記録の進行に伴って変化する情報をカウントするカウント手段と、前記カウント手段によるカウントに基づいて、予め定められた順に従って、装着されたカートリッジのヒューズROMの各ヒューズを切断する切断手段と、新品のカートリッジが装着されるたびに前記切断手段でヒューズROMを切断する順番を設定する設定手段と、過去に装着されたカートリッジのヒューズROMのデータと、該データに対応する前記カウント手段によりカウントされた情報とを格納する記憶手段と、カートリッジが装着されるたびごとに該装着されたカートリッジのヒューズROMに格納されたデータを読出す読出手段と、前記読出手段により読出されたデータと前記記憶手段に格納されたデータとを照合する照合手段と、前記照合手段による照合の結果、前記読出手段により読出されたデータと前記記憶手段に格納されたデータとが一致する場合には、前記記憶手段に格納された情報を用いて前記カウント手段によるカウントを継続し、前記読出手段により読出されたデータと前記記憶手段に格納されたデータとが一致しない場合には、予め定められた規定値を用いて前記カウント手段によるカウントを継続して、前記装着されたカートリッジを用いた記録を行う制御手段とを有することを特徴とする。
また本発明を別の側面から見れば、段階的に表現されるデータを格納するヒューズROMを備えた交換可能なカートリッジから供給されるインクにより記録媒体に画像を記録する記録装置の制御方法であって、前記記録装置による記録の進行に伴って変化する情報をカウントするカウント工程と、前記カウント工程におけるカウントに基づいて、予め定められた順に従って、装着されたカートリッジのヒューズROMの各ヒューズを切断する切断工程と、新品のカートリッジが装着されるたびに前記切断工程においてヒューズROMを切断する順番を設定する設定手段と、過去に装着されたカートリッジのヒューズROMのデータと、該データに対応する前記カウント工程においてカウントされた情報とをメモリに格納する格納工程と、カートリッジが装着されるたびごとに該装着されたカートリッジのヒューズROMに格納されたデータを読出す読出工程と、前記読出工程において読出されたデータと前記メモリに格納されたデータとを照合する照合工程と、前記照合工程における照合の結果、前記読出工程において読出されたデータと前記メモリに格納されたデータとが一致する場合には、前記メモリに格納された情報を用いて前記カウント工程によるカウントを継続し、前記読出工程において読出されたデータと前記メモリに格納されたデータとが一致しない場合には、予め定められた規定値を用いて前記カウント工程におけるカウントを継続して、前記装着されたカートリッジを用いた記録を行う制御工程とを有することを特徴とする制御方法を備える。
本発明によれば使用途中のカートリッジの交換が発生しても、そのカートリッジのヒューズROMが格納するデータを記憶、管理することが可能であるという効果がある。例えば、そのデータがインク使用量であるなら、その使用途中のカートリッジを再使用するような場合でも、正確にそのインク使用量を把握して不都合が生じない記録を行うことが可能になる。
本発明の代表的な実施例に従うインクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 図1に示したインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 記録ヘッドの電気的構成を表した図である。 ヒューズROMに格納されているデータとインク使用量の関係を示す図である。 テーブルに保存されているデータの一例を示す図である。 カートリッジ交換時又は電源投入時などカートリッジが交換された可能性のあるタイミングでカウンタに値を設定する処理を示すフローチャートである。 ヒューズ切断順のパターンを示す図である。 図5に示したテーブルの状態から新規カートリッジが装着された際に最初の1ビットを切断した後のテーブルのデータを示す図である。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル(記録素子)」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
以下に用いる記録ヘッド用の素子基板(ヘッド基板)とは、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた構成を差し示すものである。
さらに、基板上とは、単に素子基板の上を指し示すだけでなく、素子基板の表面、表面近傍の素子基板内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built-in)」とは、別体の各素子を単に基体表面上に別体として配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子板上に一体的に形成、製造することを示すものである。
<インクジェット記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録装置)IJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
図1において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有している。そして、キャリッジHCはガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型のヘッドカートリッジ(以下、カートリッジ)IJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。
5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されている。しかしながら、この構成以外にも、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
<インクジェット記録装置の制御構成(図2)>
図2は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、記録装置は、インタフェース101、CPU102、ROM103、RAM104、ASIC105、LCDコントローラ106、LCD107、カウンタ112、テーブル113を備えている。インタフェース101は、ホストPC111から送られてくる記録データを受信する回路であり、USBなどの一般的なPCに備えられたインタフェースと直接接続するものや、LAN/WLANのように有線/無線を介して接続するものがある。
CPU102は、ROM103に格納された制御プログラムを読出して実行し、記録装置の全体動作を司る。また、CPU102には制御を行うための各種演算を行う演算回路を備えており、その演算には作業領域として一時的にデータを格納するためRAM104を使用する。さらに、CPU102には、インタフェース101から受信した記録データをRAM104に転送するDMAコントローラ(不図示)を備え、ホストPC111から受信した記録媒体1ページ分の記録データをRAM104に展開することができる。ASIC105は記録ヘッドIJHに接続される。記録ヘッドIJHは、後述するノズルからインク滴を吐出するためのヒータ(電気熱変換素子)を備えている。また、ヘッドカートリッジIJCの記録ヘッドIJHにはインク残量の情報を格納するヒューズROMが備えられている。
なお、上述の例では、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なヘッドカートリッジIJCを構成しているが、本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。この場合、インクタンクITにヒューズROMを内蔵する。
いずれにせよ、ASIC105は、装置動作に合わせて記録ヘッドIJHのヒータを駆動して記録媒体上に画像を形成するとともに、ヒューズROMからのデータの読出し/書込みを行うことが可能となっている。
また、記録装置にはLCD107が備えられており、CPU102はLCDコントローラ106によってLCD107を駆動し、記録装置内の各状態をユーザに表示することができる。カウンタ112には、インクタンクITで消費したインクの量に応じたカウント値を格納する。テーブル113には前述のカウンタ値がヘッドカートリッジIJC内のヒューズROMのデータとともに記憶されており、記録装置の電源が遮断された際も情報を保持するように書換可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)で構成されている。
図3は記録ヘッドIJHの電気的構成を示すブロック図である。
記録ヘッドIJHは記録装置の本体部とシリアルインタフェースで通信を行う構成となっている。図3に示すように、記録ヘッドIJHには電気回路を実装するヘッド基板を内蔵しており、そのヘッド基板は、シフトレジスタ201、ラッチ回路202、デコーダ203、複数のヒータを備えるヒータアレイ204、ヒューズROM205を備えている。
シフトレジスタ201はクロック信号CLKのタイミングに従って記録データDATAを取り込んでパラレルデータに変換する。パラレルデータはラッチ回路202に入力され、ラッチ信号LTの入力によって受信したパラレルデータをラッチする。デコーダ203はラッチされたデータによって、インクを吐出するためのヒータアレイ204のビットH1〜H16とヒューズROM205のビットF1〜F7のいずれかを選択する構成となっている。
ヒータアレイ204には、所望のパルス幅をもつヒートイネーブル信号HEを別途入力し、ヒータに印加する電気エネルギーを調整する。これにより、ヒータからは所望の熱エネルギーが発生してインクを加熱し、安定したインク吐出を行うことを可能としている。また、ヒューズROM205のヒューズを切断する際には書込み信号F_WRをアクティブレベルとし、選択したヒューズを切断するための電流を供給する。ヒューズROM205からデータを読出す際には書込み信号F_WRをインアクティブとし、読出し信号F_RDをアクティブレベルとする。各ヒューズはワイアードOR接続されており、その出力であるヒューズデータ信号F_DATAの電圧レベルによってデータを取得する構成となっている。なお、ヒューズROM205には、ヘッドカートリッジIJCに内蔵されているインクタンクITで使用されたインク量を示すデータが格納される。
図4はヒューズROM205に格納されているデータとインク使用量との関係を示した図である。
図3に示したようにヒューズROM205は7つのヒューズF1〜F7を備え、各ヒューズが1ビットの情報を表すことができるので、ヒューズROM205から出力されるデータのビット数は“7”である。図4において、ヒューズROMの項目に示した数値は、切断されているヒューズの数を表す。例えば、ヒューズが切断されている状態を“1”、ヒューズが切断されていない状態を“0”とすると、ヒューズROM205のデータが“0000110”であった場合のデータ値は“2”としている。
新品のカートリッジではヒューズROMのすべてのヒューズが未切断状態、即ち、“0000000”でありデータ値は“0”となっている。カートリッジが初めて記録装置に装着された際に、ヒューズROM205のいずれか1つのヒューズを切断し、新品ではない状態を記録する。記録装置ではインク吐出を行って画像を出力したり、記録ヘッド3の回復処理を行ったりするたびにカウンタ112に記憶されているインク消費量を加算していき、インク消費量が全体の5%になった段階でヒューズROMの次のヒューズを切断する。即ち、インク消費が進むにつれて、インク消費量がヒューズROMの各ヒューズ境界となる5%、20%、50%、70%、95%、100%となった際に、ヒューズROMの次のヒューズを順次切断する。このようにして、インク消費量が100%に達した段階ですべてのヒューズが切断された状態となる。従って、ヒューズROMが格納するデータはインク消費量を段階的に表現するものとなっている。
図5はテーブル113に保存されているデータの例を示す図である。
図5に示す例では、それまでに使用された7個分のカートリッジの使用状態を記憶可能になっており、各カートリッジのヒューズROM205の全ビット状態とインク消費量を示すデータが格納されている。図5によれば、その記録装置には過去5個のカートリッジが接続された履歴(No.1〜5)があり、そのうち2つ(No.1〜2)はカートリッジ内のインクを全て消費した状態であり、3つ(No.3〜5)は使用途中の状態となっていることが分かる。なお、カウント値として、説明をわかりやすくするためにインク消費量を(%)で表示しているが、実際には、画像を印刷した際に吐出を行ったドット数が保存されている。
図6はカートリッジ交換時又は電源投入時などカートリッジが交換された可能性のあるタイミングでカウンタ112に値を設定する処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS501ではカートリッジ内のヒューズROM205から全てのビットのデータを読出し、ステップS502ではカートリッジが新品であるかどうかを調べる。ヒューズROM205のすべてのヒューズが切断されていなければ、カートリッジが新品であることが分かる。そのカートリッジが新品であると判定された場合、処理はステップS503に進み、後述する方法によってヒューズ切断順を決定する。さらに、ステップS504では、それに従って決定される最初に切断するべきヒューズを切断する。そして、ステップS505では、記録装置のカウンタ112にはインクを消費していないことを示す“0”をカウンタ112にセットする。
これに対して、セットされているカートリッジが新品でないと判定された場合、処理はステップS506に進む。ステップS506では、カートリッジのヒューズROMの値を読出し、この値を記録装置のテーブル113と照合し、セットされたカートリッジのヒューズROMの値と同じ値のデータが保存されているかどうかを調べる。照合の結果、一致する値のデータがあった場合、処理はステップS508に進み、テーブル113に保存されているカウンタ値をカウンタ112にロードする。これに対して、対応するデータが見つからない場合、新品ではない未知のカートリッジが装着されたことになり、例えば、他の装置で使用途中のカートリッジが装着された場合が想定される。この場合、詳細なカウンタ値を知ることは不可能であるため、処理はステップS509に進み、図4に示すようなヒューズROMから読出したデータが示す範囲内にある規定値をカウンタ112にセットする。
ここで、実際よりインク消費量が少ないカウンタ値をセットするとインクを最後まで使い切ることができなくなり、実際よりインク消費量が多いカウンタ値をセットすると、そのまま印刷を行った際にインク切れが発生して画像不良が発生する恐れがある。従って、セットするカウンタ値の規定値としては、用途、求められる画像信頼性、記録媒体やカートリッジのコスト等を勘案して値を決定する。
以上のように、装着されたカートリッジが新品であるか否か、また新品でないカートリッジを使用する場合にも、それが以前に使用されたカートリッジであるか否かに従って、カウンタ112の更新の仕方を変化させている。
図7はヒューズ切断順のパターンを示す図である。
この実施例では、最初に切断するヒューズが決定されれば、そのヒューズのビット位置から同じ方向に順番に切断するように設定する。図7に示すように、ヒューズROM205は7つのヒューズを備えているので、最初に切断するヒューズは7つのうちのいずれかである可能性があり、ヒューズ切断順のパターンは7つある。ヒューズROMは7ビットデータを格納できる。従って、7ビットそれぞれをb7(MSB)、b6、b5、b4、b3、b2、b1(LSB)とした場合、ビットb7が最初に切断されれば、その切断順は、b7→b6→b5→b4→b3→b2→b1となる。これは、図7のNo.1のパターンに相当する。また、ビットb4が最初に切断されれば切断順は、b4→b3→b2→b1→b7→b6→b5となる。これは、図7のNo.4のパターンに相当する。このように切断順はビット列をMSB側からLSB側に向かって進め、LSBに達したならMSBに戻って進めるというように循環的に各ビットを切断する。
さて、新たなカートリッジが装着された際は、ヒューズ切断開始ビット位置をテーブル113に登録されている既知のヒューズ状態と重複しないように、ヒューズ切断順を決定する必要がある。そのために、まずテーブル113に登録されている各ヒューズ状態を読出し、全てのビットが“1”の場合を除き、“1”がセットされている最上位ビットが異なる位置をヒューズ切断開始位置と決定する。
この点について、図8に示した例を用いて説明する。
図8は、図5に示したテーブル113の状態から新規カートリッジが装着された際に最初の1ビットを切断した後のテーブル113のデータを示す図である。
まず、図5に示したように、テーブル113のNo.6は全てのビットが0であり未使用のインデックスとなっているためここが使用可能となっている。図8に示した例では、新規カートリッジが装着された場合、No.6が示す位置にはビット2(b2)を“1”にセットし、このビットに対応するヒューズから切断を開始している。この場合、ヒューズ状態は、“0000010”となる。上述のように、ビット2(b2)は、テーブル113に格納されており、全てのビットが“1”の場合を除く既存のヒューズ状態のうちのいずれとも“1”がセットされている最上位ビットが異なる位置となっている。
ここで、使用中のカートリッジが再度装着された際の処理を図6に示したフローチャートを参照して説明する。
カートリッジが装着された際に、そのカートリッジのヒューズROMの状態が“0001111”であったとすると、まず図8に示したテーブル113を参照して検索し、一致するNo.4のヒューズ状態をカウンタ112にロードする。これによって、過去に同じ記録装置で使用したカートリッジを継続して使用する場合、インク使用量を引き続きカウントすることが可能となる。この場合、ステップS501→S502→S506→S507→S508と処理が進む。
また、読出したヒューズROMの状態が“1100000”のように図8に示すテーブル113に一致するデータがない場合、2つのビットが“1”にセットされているため、図4を参照すればインク消費量は5〜20%の間と判別することができる。例えば、使用する記録媒体が高価な場合など、画像不良が発生することによって大きな損害が発生する場合は、インク消費量に20%を設定し、その後、印刷や記録ヘッド3の回復動作を行った際には、直ちに次のヒューズROMのヒューズを切断する。この場合、ステップS501→S502→S506→S507→S509と処理が進む。
従って以上説明した実施例によれば、使用中のカートリッジが再度装着された際においても、インク使用量を以前の状態から継続してカウントすることが可能となり、インクタンクが収容するインク残量を正確に把握することができる。これにより、そのまま使用し続けた場合、インクが残っていないのに印刷を行ってしまって画像不良が発生したり、インクを大量に残したままカートリッジを交換してランニングコストを上昇させることを防止することが可能となる。
なお、以上説明した実施例ではヒューズROMにインク使用量を格納する例について説明したが本発明はこれにより限定されるものではない。記録の進行に伴って変化する情報、例えば、記録ヘッドのヒータの摩耗、メンテナンスカートリッジへのインク蓄積量の管理等、消耗品の寿命情報を保存する目的でヒューズROMを適用しても良い。
また、以上説明した実施例では、ヒューズ切断順のパターンを開始ビット位置を変更した7通りであるとして説明したが本発明はこれにより限定されるものではない。例えば、より複雑な切断順、例えば、乱数やテーブルなどを使用した切断順にしてヒューズROMのデータが同じにある確率を低減することも可能である。
IJC ヘッドカートリッジ、IJH 記録ヘッド、IT インクタンク、
101 インタフェース、102 CPU、103 ROM、104 RAM、
105 ASIC、106 LCDコントローラ、107 LCD、
111 ホストPC、112 カウンタ、113 テーブル、
201 シフトレジスタ、202 ラッチ回路、203 デコーダ、
204 ヒータアレイ、205 ヒューズROM

Claims (11)

  1. 段階的に表現されるデータを格納するヒューズROMを備えた交換可能なカートリッジから供給されるインクにより記録媒体に画像を記録する記録装置であって、
    前記記録装置による記録の進行に伴って変化する情報をカウントするカウント手段と、
    前記カウント手段によるカウントに基づいて、予め定められた順に従って、装着されたカートリッジのヒューズROMの各ヒューズを切断する切断手段と、
    新品のカートリッジが装着されるたびに前記切断手段でヒューズROMを切断する順番を設定する設定手段と、
    過去に装着されたカートリッジのヒューズROMのデータと、該データに対応する前記カウント手段によりカウントされた情報とを格納する記憶手段と、
    カートリッジが装着されるたびごとに該装着されたカートリッジのヒューズROMに格納されたデータを読出す読出手段と、
    前記読出手段により読出されたデータと前記記憶手段に格納されたデータとを照合する照合手段と、
    前記照合手段による照合の結果、前記読出手段により読出されたデータと前記記憶手段に格納されたデータとが一致する場合には、前記記憶手段に格納された情報を用いて前記カウント手段によるカウントを継続し、前記読出手段により読出されたデータと前記記憶手段に格納されたデータとが一致しない場合には、予め定められた規定値を用いて前記カウント手段によるカウントを継続して、前記装着されたカートリッジを用いた記録を行う制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記装着されたカートリッジのヒューズROMのデータに基づいて、前記装着されたカートリッジが新品であるかどうかを判定する判定手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記新品のカートリッジのヒューズROMはいずれのヒューズも切断されていないことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記切断手段は、前記新品のカートリッジが装着された場合には、いずれかのヒューズを切断することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記設定手段は、前記新品のカートリッジが装着された場合には、前記記憶手段に格納された前記過去に装着されたカートリッジのヒューズROMのデータに基づいて、最初に切断するヒューズを設定することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記カートリッジは、記録媒体にインクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給するインクを収容するインクタンクとを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記ヒューズROMは、前記記録ヘッドのヘッド基板に実装されることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記情報は、前記記録ヘッドにより使用されたインク使用量であることを特徴とする請求項6又は7に記載の記録装置。
  9. 前記ヒューズROMに格納されるデータは、予め定められた範囲の前記インク使用量を表すものであることを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記記憶手段は不揮発性メモリであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 段階的に表現されるデータを格納するヒューズROMを備えた交換可能なカートリッジから供給されるインクにより記録媒体に画像を記録する記録装置の制御方法であって、
    前記記録装置による記録の進行に伴って変化する情報をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程におけるカウントに基づいて、予め定められた順に従って、装着されたカートリッジのヒューズROMの各ヒューズを切断する切断工程と、
    新品のカートリッジが装着されるたびに前記切断工程においてヒューズROMを切断する順番を設定する設定手段と、
    過去に装着されたカートリッジのヒューズROMのデータと、該データに対応する前記カウント工程においてカウントされた情報とをメモリに格納する格納工程と、
    カートリッジが装着されるたびごとに該装着されたカートリッジのヒューズROMに格納されたデータを読出す読出工程と、
    前記読出工程において読出されたデータと前記メモリに格納されたデータとを照合する照合工程と、
    前記照合工程における照合の結果、前記読出工程において読出されたデータと前記メモリに格納されたデータとが一致する場合には、前記メモリに格納された情報を用いて前記カウント工程によるカウントを継続し、前記読出工程において読出されたデータと前記メモリに格納されたデータとが一致しない場合には、予め定められた規定値を用いて前記カウント工程におけるカウントを継続して、前記装着されたカートリッジを用いた記録を行う制御工程とを有することを特徴とする制御方法。
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