JP2020155444A - 絶縁回路基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属板とセラミックス基板との接合性を損なうことなく、ろうシミの発生を抑制し、半導体素子のはんだ接合性を高めることができる絶縁回路基板及びその製造方法を提供する。【解決手段】セラミックス基板の一方の面に回路層が形成された絶縁回路基板であって、回路層のセラミックス基板とは反対側の面には、半導体素子が搭載される搭載予定面を囲むリブが形成され、リブの高さが10μm以上30μm以下であり、リブの幅が100μm以上であり、かつ、リブの高さとリブの幅を乗じた値が2000μm2以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、パワーモジュール用基板等の絶縁回路基板及びその製造方法に関する。
絶縁回路基板として、窒化アルミニウムを始めとするセラミックス基板からなる絶縁基板の一方の面に回路層が接合されるとともに、他方の面に金属層が接合されたパワーモジュール用基板が知られている。このようなパワーモジュール用基板は、回路層及び金属層にはアルミニウム又は銅が用いられるのが一般的である。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、セラミックス基板の一方の面に銅板が接合され、他方の面にはアルミニウム板が接合された絶縁回路基板が開示されている。この場合、セラミックス基板と銅板とはAg−Cu−Ti系の活性金属を用いたろう材により接合され、セラミックス基板とアルミニウム板とはAl−Si系ろう材により接合されている。
このパワーモジュール用基板は、以下のように製造される。まず、セラミックス基板の一方の面に、セラミックスと銅板との接合に適するろう材としてAg−Cu−Ti等の活性金属ろう材を介して銅板を積層し、所定の圧力で加圧しながら、ろう材が溶融する温度以上に加熱し、これによりセラミックス基板と銅板とを接合する。次に、セラミックス基板の他方の面に、セラミックスとアルミニウム板との接合に適するAl−Si系ろう材を介してアルミニウム板を積層し、所定の圧力で加圧しながら、ろう材が溶融する温度以上に加熱し、これによりセラミックス基板とアルミニウム板とを接合する。
このような絶縁回路基板には、銅板(銅層)の上にはんだ材を介して半導体素子が搭載される。
特開2003−197826号公報 特開2013−229579号公報
このような絶縁回路基板において、銅板とセラミックス基板との接合に用いられる溶融ろうが銅板の表面に染み出して銅板の側面を伝って這い上がる現象が生じる。表面に這い上がった溶融ろうは、いわゆるろうシミとなり、外観を損なう問題だけでなく、半導体素子を接合する際に用いるはんだ材の濡れ性の悪化につながることが懸念される。また、回路層にアルミニウム板を用いる場合も同様に、溶融ろうの這い上がりによるろうシミの問題がある。このろうシミの発生を抑制しようとすると、接合性を損なうおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、金属板とセラミックス基板との接合性を損なうことなく、ろうシミの発生を抑制し、半導体素子のはんだ接合性を高めることができる絶縁回路基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の絶縁回路基板は、セラミックス基板の一方の面に回路層が形成された絶縁回路基板であって、前記回路層の前記セラミックス基板とは反対側の面には、半導体素子が搭載される搭載予定面を囲むリブが形成され、前記リブの高さが10μm以上30μm以下であり、前記リブの幅が100μm以上であり、かつ、前記リブの高さと前記リブの幅を乗じた値が2000μm以上である。
本発明では、回路層の半導体素子が搭載される搭載予定面を囲むようにリブが形成されていることから、絶縁回路基板の製造段階(接合工程)において、加圧板により回路層を加圧する際にリブが押圧されるので、溶融ろうが回路層の端面を伝って表面側に移動してもリブと加圧板との間に溶融ろうが侵入することを該リブにより抑制できる。したがって、金属板とセラミックス基板との接合性を損なうことなく、ろうシミの発生を抑制し、半導体素子のはんだ接合性を高めることができる。
リブの高さが10μm未満であると、絶縁回路基板の接合工程において加圧板がたわんで搭載予定面に接触することにより、リブを高い圧力で押圧するのが難しくなる。一方、リブの高さが30μmを超えると、同様に、接合工程において加圧板がたわむことで、リブ周辺部を高い圧力で押圧するのが難しい。リブの幅が100μm未満であると、接合工程において加圧板がたわむことで、搭載予定面に荷重が負荷されにくくなるため、接合性が低下する。
さらに、リブの高さとリブの幅とを乗じた値(リブの高さとリブの幅とにより形成される面の断面積)は、2000μm以上の値に設定される。リブの高さとリブの幅とを乗じた値が2000μm以上の値であるので、ろう材の成分がリブ内に拡散して搭載予定面に到達することがなく、ワイヤーボンディング等を行った際に、密着性が低下することを抑制できる。
本発明の絶縁回路基板の好ましい態様としては、前記リブは、前記回路層の端縁に沿って形成されているとよい。
上記態様では、リブが回路層の端縁に沿って形成されているので、回路層における半導体の搭載予定面を広い面積とすることができる。
本発明の絶縁回路基板の好ましい態様としては、前記回路層は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金のいずれかにより構成されているとよい。
本発明の絶縁回路基板の製造方法は、半導体素子が搭載される搭載予定面を囲むリブが形成された回路層用金属板を、ろう材を介してセラミックス基板の一方の面に配置して積層体を形成する積層体形成工程と、前記積層体を積層方向に加圧及び加熱することにより、前記セラミックス基板の一方の面に前記回路層用金属板を接合して回路層を形成する接合工程と、を備え、前記接合工程では、前記リブに加圧板を当接させて前記積層体を加圧する。
本発明では、回路層用金属板、ろう材及びセラミックス基板の積層体を加圧及び加熱する際に、搭載予定面を囲むリブが形成された回路層用金属板のリブに加圧板を当接させて加圧するので、溶融ろうが回路層用金属板の端面を伝っても加圧板とリブとにより、その表面に溶融ろうが広がることを抑制でき、ろうシミの発生を抑制できる。
本発明によれば、金属板とセラミックス基板との接合性を損なうことなく、ろうシミの発生を抑制し、半導体素子のはんだ接合性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る絶縁回路基板の断面を示す断面図である。 図1に示す絶縁回路基板を回路層側から見た図である。 図1の絶縁回路基板の回路層の端部を拡大して示す断面図である。 図1に示す絶縁回路基板の製造方法の一部を示す図である。 図1に示す絶縁回路基板の製造方法の他の一部を示す図である。 上記実施形態の第1変形例における絶縁回路基板を回路層側から見た図である。 上記実施形態の第2変形例における絶縁回路基板を回路層側から見た図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
[絶縁回路基板の概略構成]
図1は、本実施形態の絶縁回路基板1の断面図であり、図2は、絶縁回路基板1を回路層3側から見た平面図であり、図3は、絶縁回路基板1の回路層3の端部を拡大して示す断面図である。
絶縁回路基板1は、図2に示すように、平面視で縦寸法10mm以上100mm以下及び横寸法10mm以上100mm以下の矩形状に形成されている。このような絶縁回路基板1は、図1に示すように、矩形板状のセラミックス基板2と、セラミックス基板2の一方の面21aに形成された回路層3と、セラミックス基板2の他方の面21bに形成された金属層4とを備えている。これら回路層3及び金属層4は、セラミックス基板2よりも若干小さい矩形板状に形成されている。
[セラミックス基板の構成]
セラミックス基板2は、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)、アルミナ(Al)等からなるセラミックス材料により形成され、厚さが0.3mm〜1.0mmとされている。また、セラミックス基板2は、平面視で矩形板状に形成され、回路層3及び金属層4のそれぞれよりも若干大きく形成されている。
[回路層の構成]
回路層3は、純度99.00%以上の純アルミニウム、アルミニウム合金、無酸素銅やタフピッチ銅等の純銅又は銅合金からなる金属板がセラミックス基板2にろう付けされることにより構成される。例えば、本実施形態では、回路層3は、無酸素銅により構成されている。
この回路層3のセラミックス基板2とは反対側の面31aには、図2に示すように、半導体素子(図示省略)が搭載される搭載予定面Ar1を囲む矩形枠状のリブ32が形成されている。この搭載予定面Ar1は、回路層3の略中心に配置され、絶縁回路基板1に搭載する半導体の種類等によりその形状は自由に設定可能である。また、リブ32は、回路層3の端縁に沿って形成されるとともに、搭載予定面Ar1と隙間を開けて形成されている。
図3に示すように、このリブ32の高さh1は、10μm以上30μm以下に設定されている。また、リブ32の幅w1は、100μm以上に設定される。
リブ32の高さh1が10μm未満であると、絶縁回路基板1の接合工程において加圧板61(図4(c)及び図5参照)がたわんで搭載予定面Ar1に接触することにより、リブ32を高圧で押圧することが難しくなり、リブ32の高さh1が30μmを超えると、接合工程において加圧板61がたわむことで、リブ32の周辺部を高い圧力で押圧するのが難しい。また、リブ32の幅が100μm未満であると、接合工程において加圧板61がたわむことで、搭載予定面Ar1に荷重が負荷されにくくなるため、接合性が低下する。
なお、リブ32の幅の上限は特に限定されないが、300μm以下とすることが好ましい。リブ32の幅が300μmを超えると、搭載予定面Ar1の面積が小さくなり、絶縁回路基板1自体を大きくする必要があることから、絶縁回路基板1の製造コストが大きくなるおそれがある。
また、リブ32内を拡散して搭載予定面Ar1に到達することを防止するため、リブ32の高さh1及び幅w1のそれぞれを上記範囲内とするとともに、リブ32の高さh1とリブ32の幅w1とを乗じた値(リブ32の高さh1とリブ32の幅とにより形成される面の断面積)を、2000μm以上の値に設定することで、溶融ろうの回路層3内への拡散を抑制している。
なお、図3に示すように、回路層3の端面31cには、固化した残存ろう51が位置している。
[金属層の構成]
金属層4は、純度99.00%以上の純アルミニウム、アルミニウム合金、無酸素銅やタフピッチ銅等の純銅又は銅合金からなる金属板がセラミックス基板2にろう付けされることにより構成される。本実施形態では、金属層4は、回路層3と同様に、無酸素銅により構成されている。
この回路層3のセラミックス基板2とは反対側の面41aには、図1に示すように、上記リブ32と同形状のリブ42が形成されている。
[絶縁回路基板の製造方法]
次に、以上のように構成される絶縁回路基板1の製造方法について説明する。この製造方法は、回路層用金属板30及び金属層用金属板40を形成する金属板形成工程と、回路層用金属板30、セラミックス基板2及び金属層用金属板40をろう材50を介して積層して積層体100を形成する積層体形成工程と、積層体100をその積層方向に加圧及び加熱してセラミックス基板2に回路層用金属板30及び金属層用金属板40を接合して回路層3及び金属層4を形成する接合工程と、を備えている。
以下、各工程のそれぞれについて、工程順に説明する。
(金属板形成工程)
回路層用金属板30及び金属層用金属板40のそれぞれは、無酸素銅により構成され、上述したリブ32及びリブ42が形成されている。これら回路層用金属板30及び金属層用金属板40のそれぞれは、各金属板30,40を形成しうる大きさのコイル状の金属素板を用意し、その金属素板をコイルから繰り出して間欠的に搬送しながらプレス機(図示省略)に送られる。このプレス機では、金属素板を各金属板30,40の外形に成形するため、ダイとパンチとの間に金属素板が送り込まれ、パンチが下降することにより金属素板が打ち抜かれて矩形板状の金属板が形成される。その後、金属板の一方の面にリブ32,42を形成するため、金属板の中央部分(搭載予定領域Ar1を含む部分)がエッチングされる。これにより、リブ32,42を有する回路層用金属板30及び金属層用金属板40が形成される。
なお、金属板形成工程では、矩形板状の金属板の中央部分をエッチングすることによりリブ32,42を形成することとしたが、これに限らず、例えば、研磨等によりリブ32,42を形成してもよい。この際、パンチにより打ち抜かれた金属板の一方の面(パンチにより押圧された面)の周縁部はだれ面となり、他方の面の周縁部には、バリが発生することから、このバリを研磨等することにより、リブ32,42とすることとしてもよい。すなわち、回路層用金属板30及び金属層用金属板40の製造方法は、どのような方法であってもよい。
(積層体形成工程)
そして、図4(a)に示すように、半導体素子が搭載される搭載予定面Ar1を囲むリブ32が形成された回路層用金属板30をろう材50を介してセラミックス基板2の一方の面21aにリブ32をセラミックス基板2とは反対側を向けた状態で配置し、リブ42が形成された金属層用金属板40をろう材50を介してセラミックス基板2の他方の面21bにリブ42をセラミックス基板2とは反対方向側に向けた状態で配置する。そしてこれらを重ね合わせることにより、図4(b)に示すような積層体100を形成する。
なお、ろう材50は、箔状に形成されており、例えば、Ag−Ti系、Ag−Cu−Ti系の活性金属ろう材により構成されている。
(接合工程)
そして、図4(c)に示すように、積層体形成工程により形成された積層体100を加圧冶具の加圧板61,62により挟持し、積層方向に0.05MPa〜1.0MPa、より好ましくは、0.5〜0.8MPaで加圧した状態とする。この際、加圧板61の加圧面は、回路層用金属板30のリブ32の上面に当接し、加圧板62の加圧面は、リブ42の上面に当接している。すなわち、加圧板61,62のそれぞれは、リブ32,42の上面を加圧する。また、加圧板61,62のそれぞれは、例えばカーボンにより構成され、その加圧面には、グラファイトシートが配置されている。
そして、積層体100を加圧した状態で、加圧板61,62ごと加熱炉(図示省略)内に配置し、真空雰囲気下で800℃以上930℃以下、より好ましくは800℃〜830℃の温度で1分〜60分間加熱することにより、セラミックス基板2と回路層用金属板30及び金属層用金属板40とを接合し、セラミックス基板2に回路層3及び金属層4を形成する。ここで、セラミックス基板2と回路層3及びセラミックス基板2と金属層4は、ろう材50が溶融することにより形成されるろう材層(図示しない)を介して接合されている。
ここで、積層体100を加圧した状態で、上記温度で加熱すると、図5に示すように、箔状のろう材50が溶融して溶融ろうとなり、セラミックス基板2と回路層用金属板30との間からその外周方向に染み出し、溶融ろうが回路層用金属板30の端面31cを這い上がるが、リブ32が加圧板61により加圧されているため、リブ32を超えて搭載予定面Ar1に到達することがない。このため、溶融ろうは、絶縁回路基板1の加熱後、冷却されると、リブ32の外周面(回路層3の端面31c)の近傍で固化し、残存ろう51となる。
なお、セラミックス基板2と金属層用金属板40との間からも溶融ろうが染み出し、溶融ろうが金属層用金属板40の端面に流れ出すが、リブ42が形成されているため、リブ42と加圧板62とにより、金属層用金属板40の面41aに到達することが抑制される。
このようにしてセラミックス基板2の一方の面21aに回路層3が形成され、他方の面21bに金属層4が形成された絶縁回路基板1となる。このような絶縁回路基板1の回路層3における搭載予定面Ar1には、ろうシミが生じていないため、半導体素子(図示省略)がはんだ材により確実に固定され、パワーモジュール用基板等として好適に利用可能となる。
本実施形態の絶縁回路基板1では、回路層3の半導体素子が搭載される搭載予定面Ar1を囲むようにリブ32が形成されていることから、絶縁回路基板1の製造段階(接合工程)において、加圧板61により回路層3(回路層用金属板30)を加圧する際にリブ32が押圧されるので、溶融ろうが回路層3の端面を伝って表面側に移動してもリブ32と加圧板61との間に溶融ろうが侵入することを該リブ32により抑制できる。したがって、回路層用金属板30とセラミックス基板2との接合性を損なうことなく、ろうシミの発生を抑制し、半導体素子のはんだ接合性を高めることができる。また、リブ32が回路層3の端縁に沿って形成されているので、回路層3における半導体の搭載予定面Ar1を広い面積とすることができる。
さらに、本実施形態の絶縁回路基板1の製造方法では、回路層用金属板30、金属層用金属板40、ろう材50及びセラミックス基板2の積層体100を加圧及び加熱する際に、搭載予定面Ar1を囲むリブ32が形成された回路層用金属板30のリブ32に加圧板61を当接させて加圧するので、溶融ろうが回路層用金属板30の端面31cを伝っても加圧板61とリブ32とにより、その表面に溶融ろうが広がることを抑制でき、ろうシミの発生を抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、リブ32は、回路層3の端縁に沿って形成されていることとしたが、これに限らない。図6は、上記実施形態の第1変形例に係る絶縁回路基板1を回路層3A側から見た図である。
本変形例では、リブ32Aは、回路層3Aの面31aにおける搭載予定面Ar1とわずかな隙間を開けて形成され、その外周端と回路層3Aの端縁とは一致していない。すなわち、リブ32Aは、回路層3Aの端縁から離れた位置(中心側)に配置されている。このリブ32Aは、搭載予定面Ar1を囲む矩形枠状に形成され、その高さh1及び幅w1は、上記実施形態と同じ範囲に設定されている。また、リブ32Aの高さh1とリブ32Aの幅w1を乗じた値は、2000μm以上の値に設定されている。このため、本変形例においても絶縁回路基板1の製造工程(接合工程)において、回路層3Aの端面31cを這い上がった溶融ろうが搭載予定面Ar1に侵入することを抑制できる。また、回路層3Aの端面31cとリブ32Aとの間が離れているため、回路層3Aの面31aにおけるリブ32Aの外側の領域に溶融ろうが溜まるため、溶融ろうが搭載予定面Ar1に侵入することを確実に抑制できる。
また、上記第1変形例では、リブ32Aは、矩形枠状に形成されていることとしたが、これに限らない。図7は、上記実施形態の第2変形例に係る絶縁回路基板1を回路層3B側から見た図である。
本変形例では、リブ32Bは、上記第1変形例と同様に、回路層3Bの面31aにおける搭載予定面Ar1とわずかな隙間を開けて形成され、その外周端と回路層3Bの端縁とは一致していない。このリブ32Bは、搭載予定面Ar1を囲む円形枠状に形成され、その高さh1及び幅w1は、上記実施形態と同じ範囲に設定されている。また、リブ32Bの高さh1とリブ32Bの幅w1を乗じた値は、2000μm以上の値に設定されている。このため、本変形例においても絶縁回路基板1の製造工程(接合工程)において、回路層3Bの端面31cを這い上がった溶融ろうが搭載予定面Ar1に侵入することを抑制できる。
上記実施形態では、金属層4を備えることとしたが、これに限らず、金属層4はなくてもよい。また、金属層4を備える場合でも、金属層4は、リブ42を有していなくてもよい。
上記実施形態では、回路層3及び金属層4は、無酸素銅により構成されることとしたが、これに限らず、少なくともいずれか一方が純アルミニウムやアルミニウム合金により構成されていてもよい。この場合、ろう材50として、Al−Si系のろう材を用いればよい。
セラミックス基板として、30mm四方の矩形板状で、厚さが0.325mmの窒化珪素板と、回路層用金属板として27mm四方の矩形状で、厚さが0.3mmの打ち抜き無酸素銅板を用いた。この無酸素銅板の中央には、15mm四方の矩形状の搭載予定面を設けた。実施例1〜11及び比較例1〜5については、無酸素銅板の搭載予定面に対し塩化鉄による湿式エッチングを行うことによってリブを形成した。なお、これら各リブは、回路層の端縁に沿って形成した。また、このリブの高さh1、幅w1及びリブの高さh1と幅w1とを乗じた値は、表1に示す通りとした。なお、比較例5については、リブを形成しなかった。
搭載予定面をセラミックス基板とは反対側を向けた状態の無酸素銅板をAg−8.8質量%Tiからなる箔状のろう材を介してセラミックス基板上に積層して積層体を形成した後、表面にグラファイトシートが形成されたカーボン製の加圧板により積層方向に0.1MPaで加圧した状態で、830℃で60分、真空雰囲気化で加熱することにより、絶縁回路基板を製造した。そして、製造された絶縁回路基板の搭載予定面のろうシミの有無について評価し、その結果を表1に示した。
[ろうシミ]
ろうシミの評価については、無酸素銅板の搭載予定面において、この搭載予定面の端部から1mm以上の長さでシミが生じているかを目視で確認し、このシミが1つ以上生じていた場合を不可「B」と評価し、それ以外を良好「A」と評価した。結果は、表1に示すとおりである。
[接合性]
接合性の評価については、セラミックス基板と無酸素銅板の界面のボイドを超音波検査装置にて測定し、無酸素銅板の面積を100%とした時の界面のボイド面積率が3%以上である場合を不可「B」と評価し、3%未満である場合を良好「A」と評価とした。結果は、表1に示すとおりである。
[Ag拡散]
Ag拡散の評価については、セラミックス基板と銅板との接合後にリブの表面(セラミックス基板とは反対側の表面)を光学顕微鏡(20倍)で観察し、無酸素銅板の色と異なる色(変色)が生じていた場合を不可「B」と評価し、生じていなかった場合を良好「A」と評価した。結果は、表1に示すとおりである。
Figure 2020155444
表1に示す通り、リブの高さが10μm以上30μm以下であり、リブの幅が100μm以上であり、かつ、リブの高さとリブの幅を乗じた値が2000μm以上である実施例1〜11については、ろうシミが認められず、ろうシミの評価が良好「A」であるとともに、接合性及びAg拡散の評価も良好「A」であった。
一方、リブの高さ又はリブの幅が上記範囲内であっても、リブの高さとリブの幅を乗じた値が2000μm未満である比較例1〜3のうち、比較例1については、リブの幅が50μmと小さく、かつ、リブの高さとリブの幅を乗じた値が1000μm以下と小さすぎたため、接合性及びAg拡散の評価が不可「B」であった。また、比較例2については、リブの高さが5μmと小さく、かつ、リブの高さとリブの幅を乗じた値が1500μmと小さかったため、Ag拡散の評価が不可「B」であった。また、比較例3については、リブの高さが5μmと小さく、リブ幅も50μmと小さく、かつ、これらを乗じた値も250μmと極めて小さかったため、接合性の評価及びAg拡散の評価のいずれもが不可「B」であった。また、比較例4については、リブの高さが40μmと大きすぎたため、接合性の評価が不可「B」であった。また、リブが形成されていない比較例5については、接合性の評価は「A」であったものの、ろうシミが複数個所で認められ、かつ、無酸素銅板の変色も生じていたことから、ろうシミ及びAg拡散の評価がいずれも不可「B」であった。
1 絶縁回路基板
2 セラミックス基板
21a 面
21b 面
3 回路層
4 金属層
30 回路層用金属板
31a 面
31c 端面
32 リブ
40 金属層用金属板
41a 面
42 リブ
50 ろう材
51 残存ろう
61 62 加圧板
100 積層体

Claims (4)

  1. セラミックス基板の一方の面に回路層が形成された絶縁回路基板であって、
    前記回路層の前記セラミックス基板とは反対側の面には、半導体素子が搭載される搭載予定面を囲むリブが形成され、
    前記リブの高さが10μm以上30μm以下であり、前記リブの幅が100μm以上であり、かつ、前記リブの高さと前記リブの幅を乗じた値が2000μm以上であることを特徴とする絶縁回路基板。
  2. 前記リブは、前記回路層の端縁に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁回路基板。
  3. 前記回路層は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金のいずれかにより構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁回路基板。
  4. 半導体素子が搭載される搭載予定面を囲むリブが形成された回路層用金属板を、ろう材を介してセラミックス基板の一方の面に配置して積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記積層体を積層方向に加圧及び加熱することにより、前記セラミックス基板の一方の面に前記回路層用金属板を接合して回路層を形成する接合工程と、を備え、
    前記接合工程では、前記リブに加圧板を当接させて前記積層体を加圧することを特徴とする絶縁回路基板の製造方法。
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