JP2020153703A - 結晶粒解析装置、結晶粒解析方法、及びプログラム - Google Patents

結晶粒解析装置、結晶粒解析方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 解析対象領域の境界付近において結晶粒の状態を解析する際に、結晶粒の状態が実際の状態と乖離することを抑制する。【解決手段】 境界点用駆動力計算部118は、表面粒界駆動力Fi21-1(t)・Fi21-2(t)、Fi22-1(t)・Fi22-2(t)、Fi23-1(t)・Fi23-2(t)、Fi24-1(t)・Fi24-2(t)と、内部粒界駆動力Fi21-3(t)、Fi22-3(t)、Fi23-3(t)、Fi24-3(t)とのベクトル和(境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4(t)、Fi23-4(t)、Fi24-4(t))を、境界線801、802に沿う方向に分解したベクトルを用いて、境界点iに生じる駆動力Fi21(t)、Fi22(t)、Fi23(t)、Fi24(t)を導出する。【選択図】 図8

Description

本発明は、結晶粒解析装置、結晶粒解析方法、及びプログラムに関し、特に、結晶粒の状態を解析するために用いて好適なものである。
一次再結晶化した結晶粒は、二次再結晶化される際に種々の挙動をとりながら成長する。そこで、従来から、金属材料の結晶粒の状態をコンピュータで解析することが行われている。金属材料の結晶粒の状態をコンピュータで解析する場合には、金属材料全体ではなく一部の領域を切り出し、切り出した領域について解析することになる。したがって、解析する対象となる領域(解析対象領域)の境界(端)の部分における状態も考慮して解析を行う必要がある。このような解析対象領域の境界を考慮して結晶粒の状態をコンピュータで解析する技術として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1では、結晶粒の粒界に対応する位置に点を設定すると共に、同一の粒界上で互いに隣接する2つの点を両端点とするラインを設定する。そして、解析対象領域の境界線にある点である境界点と、当該境界点に隣接する点と、仮想点とにより定まる円弧の曲率と、当該境界点が属する粒界の単位長さ当たりの粒界エネルギーとの積に基づく大きさを有し、且つ当該境界点から当該円弧の曲率中心に向かう方向を有するベクトルを、当該境界点に生じる駆動力として当該境界点の位置を演算する。ここで、仮想点とは、解析対象領域の境界線に対して、境界点と隣接する点と線対称となる位置に配置される仮想的な点である。
特許第2937950号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、境界点に生じる駆動力を、当該境界点付近において、解析対象領域内の粒界が、解析対象領域外においても、解析対象領域と同じように繰り返し生じているものとして導出する。従って、例えば、解析対象領域の境界が実際の金属材料の表面である場合、境界点の挙動が実際の挙動から乖離する虞がある。このように、特許文献1に記載の技術では、解析対象領域の境界付近において結晶粒の状態を解析する際に、結晶粒の状態が実際の状態と乖離する虞がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、解析対象領域の境界付近において結晶粒の状態を解析する際に、結晶粒の状態が実際の状態と乖離することを抑制することを目的とする。
本発明の結晶粒解析装置は、金属材料における結晶の画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記結晶に含まれる結晶粒の粒界と、前記画像信号に基づく解析対象領域の境界線との交点に対応する境界点と、前記境界点とは異なる点であって、前記結晶に含まれる結晶粒の粒界に対応する非境界点とを設定する点設定手段と、前記点設定手段により設定された境界点において、当該境界点が属する前記境界線に沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である表面粒界駆動力を導出する表面粒界駆動力導出手段と、前記点設定手段により設定された境界点において、当該境界点と当該境界点に隣接する点とを相互に結ぶラインに沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である内部粒界駆動力を導出する内部粒界駆動力導出手段と、前記点設定手段により設定された境界点に対して前記表面粒界駆動力導出手段により導出された前記表面粒界駆動力と、当該境界点に対して前記内部粒界駆動力導出手段により導出された前記内部粒界駆動力と、のベクトル和である境界駆動力を導出する境界駆動力導出手段と、前記点設定手段により設定された境界点に対して前記境界駆動力導出手段により導出された前記境界駆動力を分解したベクトルであって、方向が、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向であり、大きさが、当該境界駆動力の、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向の成分の大きさであるベクトルを、当該境界点に生じる駆動力として導出する駆動力導出手段と、前記駆動力導出手段により導出された前記境界点に生じる駆動力に基づいて、当該境界点の位置を変更する境界点位置変更手段とを有することを特徴とする。
本発明の結晶粒解析方法は、金属材料における結晶の画像信号を取得する画像信号取得ステップと、前記結晶に含まれる結晶粒の粒界と、前記画像信号に基づく解析対象領域の境界線との交点に対応する境界点と、前記境界点とは異なる点であって、前記結晶に含まれる結晶粒の粒界に対応する非境界点とを設定する点設定ステップと、前記点設定ステップにより設定された境界点において、当該境界点が属する前記境界線に沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である表面粒界駆動力を導出する表面粒界駆動力導出ステップと、前記点設定ステップにより設定された境界点において、当該境界点と当該境界点に隣接する点とを相互に結ぶラインに沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である内部粒界駆動力を導出する内部粒界駆動力導出ステップと、前記点設定ステップにより設定された境界点に対して前記表面粒界駆動力導出ステップにより導出された前記表面粒界駆動力と、当該境界点に対して前記内部粒界駆動力導出ステップにより導出された前記内部粒界駆動力と、のベクトル和である境界駆動力を導出する境界駆動力導出ステップと、前記点設定ステップにより設定された境界点に対して前記境界駆動力導出ステップにより導出された前記境界駆動力を分解したベクトルであって、方向が、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向であり、大きさが、当該境界駆動力の、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向の成分の大きさであるベクトルを、当該境界点に生じる駆動力として導出する駆動力導出ステップと、前記駆動力導出ステップにより導出された前記境界点に生じる駆動力に基づいて、当該境界点の位置を変更する境界点位置変更ステップとを有することを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記結晶粒解析装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明によれば、解析対象領域の境界付近において結晶粒の状態を解析する際に、結晶粒の状態が実際の状態と乖離することを抑制することができる。
結晶粒解析装置で行われる解析方法の一例を概念的に示す図である。 解析対象領域付近において結晶粒をモデル化した様子の一例を示す図である。 結晶粒解析装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 結晶粒画像と、二重点及び三重点と、ライン及び粒界との一例を示す図である。 解析対象領域の境界線上に設定される点と、解析対象領域の境界線を含む位置に設定されるライン及び粒界の一例を示す図である。 二重点に生じる駆動力の計算方法の一例を説明する図である。 三重点に生じる駆動力の計算方法の一例を説明する図である。 解析対象領域の境界線上にある点に生じる駆動力の計算方法の一例を説明する図である。 結晶粒解析装置が行う処理動作の一例を説明するフローチャートである。 図9−1に続くフローチャートである。 図9−2に続くフローチャートである。 図9−3に続くフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。尚、本実施形態では、結晶粒の解析対象である金属材料(例えば単相金属材料)として、電磁鋼鈑を適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態の結晶粒解析装置で行われる解析方法の一例を概念的に示す図である。尚、図1では、説明の都合上、電磁鋼鈑を構成する多数の結晶粒のうち、1つの結晶粒Aのみを示しているが、実際には、多数の結晶粒により電磁鋼鈑が形成されるということは言うまでもない。
本実施形態の結晶粒解析装置では、図1に示すようにして、結晶粒をモデル化するようにしている。
まず、図1(a)に示すように、結晶粒Aの3つの粒界ua〜ucの両端点に対応する位置に三重点ia、ie、ifを設定し、粒界ua〜ucの中間点に対応する位置に二重点ib〜id、ig〜iiを設定する。ここで、三重点ia、ie、ifとは、3つのラインpが交わる点(ここでは、3つの結晶粒と接する点)をいい、二重点ib〜id、ig〜iiとは、2つのラインpが交わる点(ここでは、2つの結晶粒と接する点)をいう。そして、同一の粒界ua〜uc上で互いに隣接する点(粒界点)iを互いに結ぶ直線(ライン)を設定する。
以上のように、本実施形態では、粒界ua〜ucの両端の位置だけでなく、粒界ua〜ucの途中の形状も出来るだけ忠実に表すことができるように、二重点ib〜id、ig〜iiを設定するようにしている。
以上のようにしてモデル化された結晶の各点(二重点及び三重点)ia〜iiの夫々について、時間tで生じる駆動力Fi(t)[N]を算出する。そして、算出した駆動力Fi(t)に基づいて、Δt[sec]が経過した後(時間t+Δt)における各点(二重点及び三重点)ia〜iiの位置を算出する。そうすると、図1(a)に示す各点(二重点及び三重点)ia〜iiの位置は、例えば、図1(b)に示す位置に移動する。
また、本実施形態の結晶粒解析装置では、以上のようにしてモデル化したラインが解析対象領域の境界線と交わる点を設定するようにしている。図2は、解析対象領域付近において結晶粒をモデル化した様子の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態では、1つのラインpが解析対象領域の境界線と交わる点(ここでは、2つの結晶粒A1、A2と接する点)を単点ipとして設定し、2つのラインpが解析対象領域の境界線と交わる点(ここでは、3つの結晶粒A3〜A5と接する点)を二重点iqとして設定し、3つのラインが解析対象領域の境界線と交わる点(ここでは、4つの結晶粒A6〜A9と接する点)を三重点irとして設定する。
以上のように、本実施形態では、解析対象領域の境界線によって区画されない部分に加えて、解析対象領域の境界線によって区画される部分についても、点を設定するようにしている。尚、以下の説明では、ラインが解析対象領域の境界線と交わる点を、その他の点と表記を区別するために、必要に応じて境界点と称する。
本実施形態の結晶粒解析装置では、以上のように、結晶粒Aに含まれる粒界ua〜ucの両端点に対応する三重点ia、ie、ifと、粒界ua〜ucの中間点に対応する二重点ib〜id、ig〜iiと、ラインが解析対象領域の境界線と交わる単点ip、二重点iq、及び三重点irとの夫々に生じる駆動力Fi(t)を算出して、三重点ia、ie、ifと、二重点ib〜id、ig〜iiと、単点ip、二重点iq、及び三重点irとが移動する様子を解析する。これにより、例えば、図1(a)に示す結晶粒Aaが、図1(b)に示す結晶粒Abのように、時間の経過と共に変化する様子を、大きな計算負荷をかけることなく出来るだけ正確に解析することができる。尚、解析対象領域の境界線における結晶粒の挙動については、図8等を用いて後述する。
以下に、結晶粒解析装置の構成について詳細に説明する。
図3は、結晶粒解析装置の機能構成の一例を示すブロック図である。尚、結晶粒解析装置100のハードウェアは、パーソナルコンピュータ等、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、画像入出力ボード、各種インターフェース、及びインターフェースコントローラ等を備えた情報処理装置を用いて実現することができる。そして、特に断りのない限り、図3に示す各ブロックは、CPUが、ROMやハードディスクに記憶されている制御プログラムを、RAMを用いて実行することにより実現される。そして、図3に示す各ブロック間で、信号のやり取りを行うことにより、以下の処理が実現される。
本実施形態と、特許文献1に記載の技術とは、境界点用駆動力計算部118における処理が主として異なる。以下では、説明の都合上、特許文献1に記載の技術と同じ部分も詳細に説明するが、境界点用駆動力計算部118に関連する部分以外の部分は、以下に説明する内容に限定されず、例えば、特許文献1に記載の技術を適用することができる。
図3において、結晶画像取得部101は、例えば、EBSP(Electron Back Scattering Pattern)法で得られた「電磁鋼鈑の結晶粒Aの画像信号と、その画像信号に含まれる各結晶粒Aの方位ξを示す信号」等を取得して、ハードディスク等に記憶するためのものである。尚、以下の説明では、電磁鋼鈑の結晶粒Aの画像を、必要に応じて、結晶粒画像と称する。尚、結晶画像取得部101は、EBSP法による結晶分析を行う分析装置から、前述した信号を直接取得するようにしてもよいし、DVDやCD−ROM等のリムーバル記憶媒体から、前述した信号を間接的に取得してもよい。
結晶画像表示部102は、例えば、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて、結晶画像取得部101により取得された結晶粒画像信号に基づく結晶粒画像を、表示装置200に表示させる。尚、表示装置200は、LCD(Liquid Crystal Display)等のコンピュータディスプレイを備えている。また、操作装置300は、キーボードやマウス等のユーザインターフェースを備えている。
点設定部103は、結晶画像取得部101により取得された結晶粒画像信号に基づく解析対象領域内において、結晶画像表示部102により表示された結晶粒画像に対して、ユーザが操作装置300を用いて指定した点(単点、二重点、及び三重点)iを取得し、取得した点(単点、二重点及び三重点)iの数NIと、その点iの初期位置ri(0)を示すベクトルとを、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。尚、本実施形態では、ユーザは、点(単点、二重点及び三重点)iの数と初期位置を、任意に指定することができるものとする。このように本実施形態では、解析対象領域の境界線(結晶粒画像の境界)により区画されない結晶粒A上の点iのみならず、解析対象領域の境界線により区画される結晶粒Aの解析対象領域の境界線上の点iも指定するようにしている。尚、点iの設定は、ユーザによる指定はなく、自動で行うようにしてもよい。
また、点設定部103は、計算対象の点(単点、二重点又は三重点)iにおけるΔt[sec]後の位置ri(t+Δt)を示すベクトルが、後述するようにして位置計算部116により計算されると、その点iの位置ri(t+Δt)を示すベクトルを、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。
更に、後述するように、解析対象領域の境界線上の境界点として二重点を駆動させる場合には、境界点を2つに分裂させる(図8(b)の右図を参照)。したがって、二重点である境界点iを駆動させる場合、点設定部103は、計算対象の点の総数NIに「1」を加算する。
また、解析対象領域の境界線上の境界点として三重点を駆動させる場合には、境界点を3つに分裂させる(図8(c)の右図を参照)。したがって、三重点である境界点iを駆動させる場合、点設定部103は、計算対象の点の総数NIに「2」を加算する。
ライン設定部104は、点設定部103で設定された点(単点、二重点及び三重点)iのうち、同一の粒界u上で互いに隣接する2つの点iにより特定されるラインpに関する情報を、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。このように、ラインpは、同一の粒界u上で互いに隣接する2つの点iを両端とする直線である。
粒界設定部105は、ライン設定部104により設定されたラインpのうち、点設定部103により設定された三重点iを両端として互いに接続されたラインpにより特定される粒界uに関する情報を、RAM又はハードディスクに設定する。更に、粒界設定部105は、ライン設定部104により設定されたラインpのうち、三重点iを一端とし、解析対象領域の境界線上の点(単点、二重点、又は三重点)を他端として互いに接続されたラインpにより特定される粒界uに関する情報も、RAM又はハードディスクに設定する。
図4は、結晶画像表示部102により取得される結晶粒画像と(図4(a))、点設定部103により設定される点(二重点及び三重点)iと(図4(b))、ライン設定部104、粒界設定部105により設定されるラインp、粒界u(図4(c))の一例を示す図である。尚、説明の都合上、図4(b)、(c)では、図4(a)に示す結晶粒画像31に含まれる多数の結晶粒Aのうち、領域32内の結晶粒A1に対して設定された点i、ラインp、粒界uのみを示している。
図4(a)に示すようにして結晶粒画像31が表示されると、ユーザは、マウス等の操作装置300を用いて、粒界uの両端点に対応する位置を三重点iとして指定すると共に、粒界uの中間点の位置を二重点iとして指定する。そうすると、図4(b)に示すように、例えば、結晶粒A1に対して、二重点i2〜i4、i6〜i10、i12〜i15、i17、i18と、三重点i1、i5、i11、i16とが設定される。
そして、これら二重点及び三重点i1〜i18に基づいて、図4(c)に示すように、ラインp1〜p18と、粒界u1〜u4とが設定される。ここで、例えば、ラインp1は、三重点i1と二重点i2とにより特定される。また、粒界u1は、三重点i1、i5を両端として相互に接続されるラインp1〜p4により特定される。
尚、図4(c)に示すように、粒界u1は、結晶粒A1、A2の粒界であり、粒界u2は、結晶粒A1、A5の粒界であり、粒界u3は、結晶粒A1、A4の粒界であり、粒界u4は、結晶粒A1、A3の粒界である。
図5は、点設定部103により解析対象領域の境界線上に設定される点(単点、二重点、及び三重点)iと、ライン設定部104、粒界設定部105により解析対象領域の境界線を含む位置に設定されるラインp、粒界uの一例を示す図である。尚、説明の都合上、図5では、図4(a)に示す結晶粒画像31に含まれる多数の結晶粒Aのうち、領域33〜36内の結晶粒A16〜A25に対して設定された点i、ラインp、粒界uのみを示している。ここで、図5(a)は、領域33に対応する図であり、図5(b)は、領域34に対応する図であり、図5(c)は、領域35に対応する図であり、図5(d)は、領域36に対応する図である。
ユーザは、マウス等の操作装置300を用いて、解析対象領域の境界線上に、単点、二重点、又は三重点として指定する。このときユーザは、例えば、結晶粒画像31において、解析対象領域の境界線上の点に交わっている粒界の数に応じて、単点、二重点、及び三重点の何れを指定することができる。例えば、結晶粒画像31において、解析対象領域の境界線上の点に交わっている粒界が1つ、2つ、3つであるときに、その点を夫々、単点、二重点、三重点として指定する。
以上のようにして、解析対象領域の境界線上に、単点、二重点、又は三重点が指定されると、図5の左図に示すように、例えば、単点i21、i24と、二重点i22と、三重点i23とが解析対象領域の境界線上に設定される。
そして、これら単点、二重点、及び三重点i21〜i24と、前述したようにして粒界uの中間点に対して指定された二重点又は三重点i25〜i34とに基づいて、図5の右図に示すように、ラインp21〜p27と、粒界ui21、ui22-1、ui22-2、ui23-1、ui23-2、ui23-3、ui24とが設定される。ここで、例えば、ラインp21は、単点i21と二重点i25とにより特定される。また、粒界ui21は、単点i21と、単点i21とラインpを介して繋がっている三重点のうち単点i21に最も近い三重点i(図示せず)とを両端として相互に接続されるラインp(ラインp21等)により特定される。
尚、図5の右図に示すように、粒界ui21は、結晶粒A16、A17の粒界であり、粒界ui22-1は、結晶粒A18、A19の粒界であり、粒界ui22-2は、結晶粒A19、A20の粒界である。また、粒界ui23-1は、結晶粒A21、A22の粒界であり、粒界ui23-2は、結晶粒A22、A23の粒界であり、粒界ui23-3は、結晶粒A23、A24の粒界であり、粒界ui24は、結晶粒A25、A16の粒界である。
解析温度設定部106は、解析対象の電磁鋼鈑(結晶粒A)の解析温度θ(t)[℃]を、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて取得して、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。尚、解析温度設定部106が取得する解析温度θ(t)は、時間に依らない一定値であっても、時間に依存する値であっても(解析温度θ(t)が時間の経過と共に変化するようにしても)よい。
方位設定部107は、結晶画像取得部101により取得された「結晶粒画像31に含まれる各結晶粒Aの方位ξを示す信号」に基づいて、結晶粒画像31に含まれる全ての結晶粒Aの方位ξを、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。
粒界エネルギー記憶部108は、例えば、単位長さ当たりの粒界エネルギーγ[J/m]と、粒界uを介して互いに隣接する2つの結晶粒Aの方位ξの差分Δξの絶対値と、解析温度θ(t)との関係を示すグラフ、数値列、式、又はそれらの組み合わせを記憶する。尚、以下の説明では、これらグラフ、数値列、式、又はそれらの組み合わせをグラフ等と称する。
例えば、図4(c)に示した粒界u1における「単位長さ当たりの粒界エネルギーγ」は、結晶粒A1の方位ξ1と結晶粒A1の方位ξ2との差分Δξの絶対値と、解析温度設定部106により設定された解析温度θ(t)とに対応した「単位長さ当たりの粒界エネルギーγ」を、粒界エネルギー記憶部108に記憶されたグラフ等から読み出すことにより得られる。尚、以下の説明では、単位長さ当たりの粒界エネルギーγを、必要に応じて粒界エネルギーγと略称する。また、粒界エネルギー記憶部108は、例えば、RAM又はハードディスクを用いて構成される。
粒界エネルギー設定部109は、方位設定部107により設定された結晶粒Aの方位ξと、解析温度設定部106により取得された解析温度θ(t)とに基づいて、粒界設定部105により設定された全ての粒界uの粒界エネルギーγを、前述したようにして粒界エネルギー記憶部108に記憶されたグラフ等から読み出す。そして、粒界エネルギー設定部109は、読み出した粒界エネルギーγを、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。
易動度記憶部110は、易動度Mi[cm2/(V・sec)]と、粒界uを介して互
いに隣接する2つの結晶粒Aの方位ξの差分Δξの絶対値と、解析温度θ(t)との関係を示すグラフ、数値列、式、又はそれらの組み合わせを記憶する。尚、以下の説明では、これらグラフ、数値列、式、又はそれらの組み合わせをグラフ等と称する。
例えば、図4(c)に示した粒界u1における易動度Miは、結晶粒A1の方位ξ1と結晶粒A2の方位ξ2との差分Δξの絶対値と、解析温度設定部106により取得された解析温度θ(t)とに対応した易動度Miを、易動度記憶部110に記憶されたグラフ等から読み出すことにより得られる。尚、易動度記憶部110は、例えば、RAM又はハードディスクを用いて構成される。
易動度設定部111は、方位設定部107により設定された結晶粒Aの方位ξと、解析温度設定部106により取得された解析温度θ(t)とに基づいて、粒界設定部105により設定された全ての粒界uの易動度Miを、前述したようにして易動度記憶部110に記憶されたグラフ等から読み出す。そして、易動度設定部111は、読み出した易動度Miを、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。
解析時間設定部112は、例えば、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて、解析完了時間T[sec]を取得して、RAM又はハードディスクに設定(記憶)する。そして、解析時間設定部112は、解析完了時間Tが経過するまで、時間tを監視する。
解析点判別部113は、点設定部103により設定された全ての点(二重点及び三重点)iを、計算対象の点として、重複することなく順番に指定する。そして、解析点判別部113は、指定した点iが、二重点であるのか、それとも三重点であるのかを判別する。
二重点用駆動力計算部114は、解析点判別部113により、計算対象の点iが解析対象領域の境界線上にない二重点であると判別された場合に、その二重点に生じる駆動力Fi(t)を計算する。
図6は、解析対象領域の境界線上にない二重点に生じる駆動力Fi(t)の計算方法の一例を説明する図である。
図6において、二重点iと、その二重点に隣接する2つの点i−1、i+1とにより定まる円弧41の曲率半径をRi(t)[m]とする。また、二重点iが属する粒界uの単位長さ当たりの粒界エネルギーの大きさ(絶対値)をγiとする。そうすると、二重点iに生じる駆動力Fi(t)の大きさは、以下の(1)式で表される。また、二重点iに生じる駆動力Fi(t)の方向は、二重点iから曲率中心Oに向かう方向である。
Figure 2020153703
(1)式を用いて、二重点iに生じる駆動力Fi(t)を求めるために、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の二重点i、及びその二重点iに隣接する2つの点i−1、i+1の情報を、点設定部103から読み出す。次に、二重点用駆動力計算部114は、二重点iと、その二重点iに隣接する2つの点i−1、i+1とにより定まる円弧41の曲率中心O及び曲率半径Ri(t)を計算する。また、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の二重点iに属する粒界uの単位長さ当たりの粒界エネルギーγiを、粒界エネルギー設定部109から取得する。
そして、二重点用駆動力計算部114は、曲率半径Ri(t)と、単位長さ当たりの粒界エネルギーγiとを(1)式に代入して、二重点iに生じる駆動力Fi(t)の大きさを計算する。また、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の二重点iから曲率中心Oに向かう方向を計算し、二重点iに生じる駆動力Fi(t)の方向を決定する。
図3の説明に戻り、三重点用駆動力計算部115は、解析点判別部113により、計算対象の点iが解析対象領域の境界線上にない三重点であると判別された場合に、その三重点に生じる駆動力Fi(t)を計算する。図7は、解析対象領域の境界線上にない三重点に生じる駆動力Fi(t)の計算方法の一例を説明する図である。尚、図7では、三重点iに生じる駆動力Fi(t)を計算する場合を例に挙げて説明する。また、図7では、三重点iに隣接する3つの点を夫々「1」、「2」、「3」で表記している。
まず、三重点用駆動力計算部115は、計算対象の三重点iと、その三重点iに隣接する3つの点1、2、3の情報を、点設定部103から読み出す。そして、三重点用駆動力計算部115は、計算対象の三重点iから、点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトルを計算する。また、三重点用駆動力計算部115は、点1、2、3が属する粒界uにおける単位長さ当たりの粒界エネルギーγi1、γi2、γi3の大きさ(絶対値)を、粒界エネルギー設定部109から取得する。
そして、三重点用駆動力計算部115は、単位長さ当たりの粒界エネルギーγi1、γi2、γi3の大きさ(絶対値)と、計算対象の三重点iから点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)とを、以下の(2)式に代入して、計算対象の三重点iに生じる駆動力Fi(t)を計算する。
Figure 2020153703
尚、(2)式において、jは、計算対象の三重点iに隣接する3つの点を識別するための変数である。
このように、本実施形態では、点1、2、3が属する粒界uにおける単位長さ当たりの粒界エネルギーγi1、γi2、γi3の大きさ(絶対値)と同じ大きさを有し、且つ、計算対象の三重点iから、その三重点iに隣接する点に向かう方向を有する3つのベクトルDi1(t)、Di2(t)、Di3(t)のベクトル和が、三重点iに生じる駆動力Fi(t)として計算される。
図3の説明に戻り、境界点用駆動力計算部118は、解析点判別部113により、計算対象の点iが解析対象領域の境界線上にある境界点(単点、二重点、及び三重点)であると判別された場合に、その境界点に生じる駆動力Fi(t)を計算する。図8は、解析対象領域の境界線上にある点(境界点)に生じる駆動力Fi(t)の計算方法の一例を説明する図である。尚、図8(a)は、図4に示した領域33に対応する図であり、図8(b)は、領域34に対応する図であり、図8(c)は、領域35に対応する図であり、図8(d)は、領域36に対応する図である。
解析対象領域の境界線として設定される粒界におけるエネルギーは表面エネルギーであり、解析対象領域の内部に設定される粒界におけるエネルギーとは区別される。そこで、本実施形態では、表面エネルギーによって境界線に沿う方向に働く駆動力を設定する。以下の説明では、この駆動力を、必要に応じて、表面粒界駆動力と称する。本実施形態では、表面粒界駆動力の(大きさの)絶対値は、境界線の法線方向と結晶粒Aの方位ξとのなす角度に依存するものとする。そこで、本実施形態では、境界線の法線方向と結晶粒Aの方位ξとのなす角度と、表面粒界駆動力の絶対値との関係を予め導出し、当該関係を示す情報を結晶粒解析装置100(境界点用駆動力計算部118)に記憶しておく。以下の説明では、この関係を、必要に応じて、表面粒界駆動力−結晶方位関係と称する、表面粒界駆動力−結晶方位関係は、例えば、解析対象の電磁鋼板において、電磁鋼板の表面に存在する或る方位ξの結晶粒Aの境界線における駆動力を、数値シミュレーションにより導出することを、方位ξを異ならせて行うことにより得られる。表面粒界駆動力−結晶方位関係を示す情報は、数式(関数)であっても、テーブルであってもよい。
境界点用駆動力計算部118は、表面粒界駆動力−結晶方位関係を示す情報から、境界点iが属する結晶粒Aの方位ξに対応する表面粒界駆動力の絶対値を導出する。境界点用駆動力計算部118は、境界点iから、当該境界点iが属する結晶粒Aの境界線に沿って当該境界点iから遠ざかる方向を向き、当該導出した絶対値を大きさとして有する表面粒界駆動力を、当該境界点iにおいて当該結晶粒A側に生じる表面粒界駆動力として導出する。境界点用駆動力計算部118は、表面粒界駆動力の導出を、境界点iが属し且つ境界線を有する結晶粒Aのそれぞれについて行う。
図8(a)に示す例では、境界点i21が属する結晶粒A16、A17は、境界線801を有する。境界点用駆動力計算部118は、境界点i21が属する結晶粒A16の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi21-1(t)|を導出すると共に、境界点i21が属する結晶粒A17の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi21-2(t)|を導出する。境界点i21において結晶粒A16側に生じる表面粒界駆動力Fi21-1(t)の方向は、境界点i21を起点として結晶粒A16の境界線801に沿って境界点i21から遠ざかる方向(第1の方向)である。境界点i21において結晶粒A17側に生じる表面粒界駆動力Fi21-2(t)の方向は、境界点i21を起点として結晶粒A17の境界線801に沿って境界点i21から遠ざかる方向(第2の方向)である。
図8(b)に示す例では、境界点i22が属する結晶粒A18、A19、A20のうち、境界線801を有する結晶粒は、結晶粒A18、A20である、境界点用駆動力計算部118は、境界点i22が属する結晶粒A18の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi22-1(t)|を導出すると共に、境界点i22が属する結晶粒A20の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi22-2(t)|を導出する。境界点i22において結晶粒A18側に生じる表面粒界駆動力Fi22-1(t)の方向は、境界点i22を起点として結晶粒A18の境界線801に沿って境界点i22から遠ざかる方向(第1の方向)である。境界点i22において結晶粒A20側に生じる表面粒界駆動力Fi22-2(t)の方向は、境界点i22を起点として結晶粒A20の境界線801に沿って境界点i22から遠ざかる方向(第2の方向)である。
図8(c)に示す例では、境界点i23が属する結晶粒A21、A22、A23、A24のうち、境界線を有する結晶粒は、結晶粒A21、A24である、境界点用駆動力計算部118は、境界点i23が属する結晶粒A21の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi23-1(t)|を導出すると共に、境界点i23が属する結晶粒A24の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi23-2(t)|を導出する。境界点i23において結晶粒A21側に生じる表面粒界駆動力Fi23-1(t)の方向は、境界点i23を起点として結晶粒A21の境界線801に沿って境界点i23から遠ざかる方向(第1の方向)である。境界点i23において結晶粒A24側に生じる表面粒界駆動力Fi23-2(t)の方向は、境界点i23を起点として結晶粒A24の境界線801に沿って境界点i23から遠ざかる方向(第2の方向)である。
図8(d)に示す例では、境界点i24が属する結晶粒A16、A25は、境界線801、802を有する。境界点用駆動力計算部118は、境界点i16が属する結晶粒A16の方位ξと、境界線801の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi24-1(t)|を導出すると共に、境界点i24が属する結晶粒A25の方位ξと、境界線802の法線方向とに対応する表面粒界駆動力の絶対値|Fi24-2(t)|を導出する。境界点i24において結晶粒A16側に生じる表面粒界駆動力Fi24-1(t)の方向は、境界点i24を起点として結晶粒A16の境界線801に沿って境界点i24から遠ざかる方向(第1の方向)である。境界点i24において結晶粒A25側に生じる表面粒界駆動力Fi24-2(t)の方向は、境界点i24を起点として結晶粒A25の境界線802に沿って境界点i24から遠ざかる方向(第2の方向)である。
また、境界点用駆動力計算部118は、解析対象領域の内部に設定される粒界(境界線以外の粒界)におけるエネルギーによる駆動力として、境界点iから当該粒界に沿う方向に働く駆動力を導出する。以下の説明では、この駆動力を、必要に応じて、内部粒界駆動力と称する。本実施形態では、境界点用駆動力計算部118は、境界点iから、当該境界点iとラインpを介して隣接する点jに向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、当該境界点i及び点jが属する粒界u(当該ラインpが属する粒界u)における単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積(=γij×dij(t)/|dij(t)|)を、当該境界点iにおいて当該粒界u側に生じる内部粒界駆動力として導出する。境界点用駆動力計算部118は、内部粒界駆動力の導出を、境界点iが属する(境界線以外の)粒界uのそれぞれについて行う。
図8(a)に示す例では、境界点i21は端点である。この場合、境界点i21が属する(境界線以外の)粒界は、境界点i21と点i25とを結ぶ粒界ui21である。境界点用駆動力計算部118は、境界点i21から点i25に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui21おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i21において粒界ui21側に生じる内部粒界駆動力Fi21-3(t)として導出する(尚、この場合、i=i21、j=i25である)。
図8(b)に示す例では、境界点i22は二重点である。この場合、境界点i22が属する(境界線以外の)粒界は、境界点i22と点i26とを結ぶ粒界ui22-1と、境界点i21と点i27とを結ぶ粒界ui22-2である。境界点用駆動力計算部118は、境界点i22から点i26に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui22-1おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i22において粒界ui22-1側に生じる内部粒界駆動力Fi22-3-1(t)として導出する(尚、この場合、i=i22、j=i26である)。また、境界点用駆動力計算部118は、境界点i22から点27に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui22-2おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i22において粒界ui22-2側に生じる内部粒界駆動力Fi22-3-2(t)として導出する(尚、この場合、i=i22、j=i27である)。
図8(c)に示す例では、境界点i23は三重点である。この場合、境界点i23が属する(境界線以外の)粒界は、境界点i23と点i28とを結ぶ粒界ui23-1と、境界点i23と点i29とを結ぶ粒界ui23-2と、境界点i23と点i30とを結ぶ粒界ui23-3である。境界点用駆動力計算部118は、境界点i23から点i28に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui23-1おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i23において粒界ui23-1側に生じる内部粒界駆動力Fi23-3-1(t)として導出する(尚、この場合、i=i23、j=i28である)。また、境界点用駆動力計算部118は、境界点i23から点i29に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui23-2おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i23において粒界ui23-2側に生じる内部粒界駆動力Fi23-3-2(t)として導出する(尚、この場合、i=i23、j=i29である)。また、境界点用駆動力計算部118は、境界点i23から点i30に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui23-3おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i23において粒界ui23-3側に生じる内部粒界駆動力Fi23-3-3(t)として導出する(尚、この場合、i=i23、j=i30である)。
図8(d)に示す例では、境界点i24は解析対象領域の四隅にある点である。この場合、境界点i24が属する(境界線以外の)粒界は、境界点i24と点i34とを結ぶ粒界ui24である。境界点用駆動力計算部118は、境界点i24から点i34に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、粒界ui24おける単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i24において粒界ui24側に生じる内部粒界駆動力Fi24-3(t)として導出する(尚、この場合、i=i24、j=i34である)。
そして、境界点用駆動力計算部118は、境界点iにおいて結晶粒A側に生じる表面粒界駆動力と、当該境界点iが属する粒界u側に生じる内部粒界駆動力とのベクトル和を導出する。図8(a)〜図8(c)に示すように、境界点iが、解析対象領域の四隅にない場合、境界点用駆動力計算部118は、境界点iにおいて結晶粒A側に生じる表面粒界駆動力(のベクトル和)と、当該境界点iが属する粒界u側に生じる内部粒界駆動力とのベクトル和を導出する。一方、図8(d)に示すように、境界点iが、解析対象領域の四隅にある場合、境界点用駆動力計算部118は、境界点iにおいて結晶粒A側に生じる表面粒界駆動力のそれぞれと、当該境界点iが属する粒界u側に生じる内部粒界駆動力とのベクトル和を個別に導出する。
具体的に図8(a)に示す例では、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21において結晶粒A16、A17側に生じる表面粒界駆動力Fi21-1(t)、Fi21-2(t)と、境界点i21が属する粒界ui21側に生じる内部粒界駆動力Fi21-3(t)とのベクトル和Fi21-4(t)を導出する。
図8(b)に示す例では、境界点用駆動力計算部118は、境界点i22において結晶粒A18、A20側に生じる表面粒界駆動力Fi22-1(t)、Fi22-2(t)と、境界点i22が属する粒界ui21-1側に生じる内部粒界駆動力Fi22-3-1(t)とのベクトル和Fi21-4-1(t)を導出することと、境界点i22において結晶粒A18、A20側に生じる表面粒界駆動力Fi22-1(t)、Fi22-2(t)と、境界点i22が属する粒界ui22-2側に生じる内部粒界駆動力Fi22-3-2(t)とのベクトル和Fi22-4-2(t)を導出することとを行う。
図8(c)に示す例では、境界点用駆動力計算部118は、境界点i23において結晶粒A21、A24側に生じる表面粒界駆動力Fi23-1(t)、Fi23-2(t)と、境界点i23が属する粒界ui23-1側に生じる内部粒界駆動力Fi22-3-1(t)とのベクトル和Fi23-4-1(t)を導出することと、境界点i23において結晶粒A21、A24側に生じる表面粒界駆動力Fi23-1(t)、Fi23-2(t)と、境界点i23が属する粒界ui23-2側に生じる内部粒界駆動力Fi23-3-2(t)とのベクトル和Fi23-4-2(t)を導出することと、境界点i23において結晶粒A21、A24側に生じる表面粒界駆動力Fi23-1(t)、Fi23-2(t)と、境界点i23が属する粒界ui23-3側に生じる内部粒界駆動力Fi23-3-3(t)とのベクトル和Fi23-4-3(t)を導出することとを行う。
図8(d)に示す例では、境界点用駆動力計算部118は、境界点i24において結晶粒A16側に生じる表面粒界駆動力Fi24-1(t)と、境界点i24が属する粒界ui24側に生じる内部粒界駆動力Fi24-3(t)とのベクトル和Fi24-4-1(t)を導出することと、境界点i24において結晶粒A25側に生じる表面粒界駆動力Fi24-2(t)と、境界点i24が属する粒界ui24側に生じる内部粒界駆動力Fi24-3(t)とのベクトル和Fi24-4-2(t)を導出することとを行う。
以下の説明では、境界点iにおいて結晶粒A側に生じる表面粒界駆動力と、当該境界点iが属する粒界u側に生じる内部粒界駆動力とのベクトル和を、必要に応じて、境界駆動力と称する。
そして、境界点用駆動力計算部118は、境界点iにおける境界駆動力Fi(t)を分解したベクトルであって、方向が、当該境界点iが属する境界線に沿う方向であり、大きさが、当該境界駆動力Fi(t)の、当該境界点iが属する境界線に沿う方向の成分の大きさであるベクトルを、当該境界点iに生じる駆動力Fi(t)として導出する。
図8(a)〜図8(c)に示すように、境界点i21、i22、i23が、解析対象領域の四隅にない場合、境界点用駆動力計算部118は、境界点iにおける境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)・Fi23-4-3(t)を境界線801に沿う方向と境界線801に垂直な方向とに分解する。境界点用駆動力計算部118は、境界点iにおける境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)・Fi23-4-3(t)を、境界線801に沿う方向に分解したベクトルを、境界点i21、i22、i23に生じる駆動力Fi21(t)、Fi22−1(t)・Fi22−2(t)、Fi23−1(t)・Fi23−2(t)・Fi23−3(t)としてそれぞれ導出する。
このようにして境界点iに生じる駆動力Fi(t)を導出することにより、図8(a)の右図に示すように、境界点i21は、解析対象領域の境界線上に沿って移動し、新たな境界点i21'となる。また、図8(b)の右図に示すように、二重点である境界点i22は、2つの境界点i22'、i22''に分裂する。また、図8(c)の右図に示すように、三重点である境界点i23は、3つの境界点i23'、i23''、i23'''に分裂する。
一方、図8(d)に示すように、境界点i24が、解析対象領域の四隅にある場合、境界点用駆動力計算部118は、境界点i24における境界駆動力Fi24-4-1(t)(第1の境界駆動力)を境界線801に沿う方向と境界線801に垂直な方向とに分解し、境界点i24における境界駆動力Fi24-4-1(t)(第2の境界駆動力)を、境界線801に沿う方向に分解したベクトルFi24−1(t)を導出する。また、境界点用駆動力計算部118は、境界点i24における境界駆動力Fi24-4-2(t)を境界線802に沿う方向と境界線802に垂直な方向とに分解し、境界点i24における境界駆動力Fi24-4-2(t)を境界線802に沿う方向に分解したベクトルFi24−2(t)を導出する。境界点用駆動力計算部118は、ベクトルFi24−1(t)、ベクトルFi24−2(t)のうち、大きさ(絶対値)が大きい方のベクトルFi24−2(t)を、境界点i24に生じる駆動力Fi24(t)として導出する。このようにして境界点iに生じる駆動力Fi24(t)を導出することにより、図8(d)の右図に示すように、境界点i24は、解析対象領域の境界線上に沿って移動し、新たな境界点i24'となる。
前述したように、特許文献1に記載の技術では、境界点に生じる駆動力を、当該境界点付近において、解析対象領域内の粒界が、解析対象領域外においても、解析対象領域と同じように繰り返し生じているものとして(1)式を用いて導出する。そして、境界点iと、当該境界点iと隣接する点とを最短距離で相互に結ぶラインpの長さが、境界点iを移動する前よりも短くなるように、境界点iを移動させる。これに対し、本実施形態では、境界点iから、当該境界点iが属する境界線に沿って当該境界点iから遠ざかる方向に働く駆動力(表面粒界駆動力)と、境界点iから、当該境界点iと当該境界点iに隣接する点iとを相互に結ぶラインp(粒界u)に沿って当該境界点iから遠ざかる方向に働く駆動力(内部粒界駆動力)とのベクトル和(境界駆動力)を、当該境界線に沿う方向に分解して、当該境界点iに生じる駆動力Fi(t)を導出する。ここで、境界点iにおける表面粒界駆動力は、当該境界点iにおける、解析対象領域(電磁鋼板)の表面エネルギーに対応して生じる駆動力である。内部粒界駆動力は、解析対象領域(電磁鋼板)の内部の粒界(境界線以外の粒界)に生じるエネルギーに対応して生じる駆動力である。本実施形態では、例えば表面粒界駆動力(境界線の法線方向と結晶粒Aの方位ξとのなす角度)によって、境界点iと、当該境界点iと隣接する点iとを最短距離で相互に結ぶラインpの長さが、境界点iを移動する前よりも長くなり得る(境界点iと、当該境界点iと隣接する点とを最短距離で相互に結ぶラインpの長さが、境界点iを移動する前よりも短くなることも長くなることもあり得る)。
図3の説明に戻り、位置計算部116は、単点i、二重点i、及び三重点iの時間の経過に伴う位置の変化を計算する。
まず、境界点iと、境界点iでない二重点iの時間の経過に伴う位置の変化を計算する方法の一例を説明する。
位置計算部116は、二重点用駆動力計算部114により計算された駆動力Fi(t)を示すベクトル(計算対象の点iに生じる駆動力Fi(t)を示すベクトル)を取得する。また、位置計算部116は、計算対象の点iが属する粒界uの易動度Miを、易動度設定部111から取得する。
ここで、計算対象の点iが境界点である場合であって、二重点(三重点)である場合、位置計算部116は、計算対象の点iが属する粒界uの易動度Miを2つ(3つ)取得することになる。図8(b)に示す例では、結晶粒A18、A19の粒界uの易動度Mi1と、結晶粒A19、A20の粒界uの易動度Mi2とを取得する。また、図8(c)に示す例では、結晶粒A21、A22の粒界uの易動度Mi1と、結晶粒A22、A23の粒界uの易動度Mi2と、結晶粒A23、A24の粒界uの易動度Mi3とを取得する。
そして、位置計算部116は、計算対象の点iが属する粒界uの易動度Miと、計算対象の点iの駆動力Fi(t)を示すベクトルとを、以下の(3)式に代入して、計算対象の点iの速度vi(t)を示すベクトルを計算する。
ここで、計算対象の点iが境界点である場合であって、二重点(三重点)である場合、位置計算部116は、計算対象の点iの速度vi(t)を示すベクトルを2つ(3つ)計算することになる。
Figure 2020153703
その後、位置計算部116は、点設定部103に設定されている「計算対象の点iの現在の位置ri(t)を示すベクトル」を取得する。そして、位置計算部116は、計算対象の点iの速度vi(t)を示すベクトルと、計算対象の点iの現在の位置ri(t)を示すベクトルと、時間Δtとを、以下の(4)式に代入して、現在の時間tからΔt[sec]が経過したときに、計算対象の点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを計算する。本実施形態では、このようにして、計算対象の点iの時間の経過に伴う位置の変化が計算される。
ここで、計算対象の点iが境界点である場合であって、二重点(三重点)である場合、位置計算部116は、現在の時間tからΔt[sec]が経過したときに、計算対象の点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを2つ(3つ)計算することになる。
尚、時間Δtは、点iの位置を計算するタイミング(間隔)を規定するものであり、解析対象となる電磁鋼鈑の種類や、解析条件、解析精度等に応じて予め定められている。
Figure 2020153703
そして、位置計算部116は、計算対象の点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを、点設定部103に出力する。このようにすることによって、前述したように、計算対象の点iの現在の位置ri(t)を示すベクトルが、点設定部103で設定される。
次に、境界点でない三重点iの時間の経過に伴う位置の変化を計算する方法の一例を説明する。
位置計算部116は、位置計算部116は、計算対象の三重点iが属する3つの粒界uの易動度Mi1〜Mi3を、易動度設定部111から取得する。
そして、位置計算部116は、計算対象の三重点iが属する3つの粒界uの易動度Mi1〜Mi3を用いて、計算対象の三重点iの易動度Miを計算する。具体的に、位置計算部116は、計算対象の三重点iから点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)と、計算対象の三重点iが属する3つの粒界uの易動度Mi1〜Mi3とを、以下の(5)式に代入して、計算対象の三重点iの易動度Miを計算する。
Figure 2020153703
尚、(5)式において、jは、計算対象の三重点iに隣接する3つの点を識別するための変数である。
また、位置計算部116は、三重点用駆動力計算部115により計算された駆動力Fi(t)を示すベクトル(計算対象の三重点iに生じる駆動力Fi(t)を示すベクトル)を取得する。そして、位置計算部116は、計算対象の三重点iが属する粒界uの易動度Miと、計算対象の三重点iの駆動力Fi(t)を示すベクトルとを、前述した(3)式に代入して、計算対象の三重点iの速度vi(t)を示すベクトルを計算する。
その後、位置計算部116は、点設定部103に設定されている「計算対象の三重点iの現在の位置ri(t)を示すベクトル」を取得する。そして、位置計算部116は、計算対象の三重点iの速度vi(t)を示すベクトルと、計算対象の三重点iの現在の位置ri(t)を示すベクトルと、時間Δtとを、前述した(4)式に代入して、現在の時間tからΔt[sec]が経過したときに、計算対象の三重点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを計算する。本実施形態では、このようにして、計算対象の三重点iの時間の経過に伴う位置の変化が計算される。尚、前述したように、時間Δtは、点iの位置を計算するタイミング(間隔)を規定するものであり、解析対象となる電磁鋼鈑の種類や、解析条件、解析精度等に応じて予め定められている。
そして、位置計算部116は、計算対象の三重点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを、点設定部103に出力する。このようにすることによって、前述したように、計算対象の三重点iの現在の位置ri(t)を示すベクトルが、点設定部103で設定される。
解析時間設定部112は、位置計算部116において、解析完了時間Tが経過したとき、又は解析完了時間Tが経過した後の位置ri(t+Δt)が、位置計算部116に計算されたか否かを判定することによって、解析完了時間Tまで解析が終了したか否かを判定する。
解析画像表示部117は、解析時間設定部112により、解析完了時間Tまで解析が終了したと判定されると、位置計算部116により計算された「点iの位置ri(t+Δt)のベクトル」に基づいて、時間tが0(ゼロ)からT[sec]までの間に、結晶粒Aの状態がどのように推移するのかを示す画像を、表示装置200に表示させる。
次に、図9−1〜図9−4のフローチャートを参照しながら、結晶粒解析装置100が行う処理動作の一例を説明する。尚、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて、CPUが、ROMやハードディスクから制御プログラムを読み出して実行を開始することにより、図9−1に示すフローチャートの処理が開始される。
まず、図9−1のステップS1において、結晶画像取得部101は、電磁鋼鈑の結晶粒Aの画像信号と、その画像信号に含まれる各結晶粒Aの方位ξを示す信号とが入力されるまで待機する。電磁鋼鈑の結晶粒Aの画像信号(結晶粒画像信号)と、その画像信号に含まれる各結晶粒Aの方位ξを示す信号とが入力されると、処理はステップS2に進む。
このように本実施形態では、例えば、ステップS1の処理を行うことにより、画像信号取得手段の一例が実現される。
処理がステップS2に進むと、結晶画像表示部102は、ステップS1で取得された結晶粒画像信号に基づく結晶粒画像31を、表示装置200に表示させる。このとき、結晶画像表示部102は、解析対象の電磁鋼鈑(結晶粒A)の解析温度θ(t)と、解析完了時間Tとの入力をユーザに促すための画像も表示装置200に表示させる。そして、ここでは、解析温度θ(t)と、解析完了時間Tとが順次入力された後に、結晶粒画像31を参照しながらユーザが点i(単点、二重点、又は三重点)を指定できるようにする場合を例に挙げて説明する。
次に、ステップS3において、解析温度設定部106は、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて、解析対象の電磁鋼鈑(結晶粒A)の解析温度θ(t)が入力されるまで待機する。そして、解析対象の電磁鋼鈑(結晶粒A)の解析温度θ(t)が入力されると、処理はステップS4に進む。処理がステップS4に進むと、解析温度設定部106は、入力された解析対象の電磁鋼鈑(結晶粒A)の解析温度θ(t)を、RAM又はハードディスクに設定する。尚、図9−1〜図9−4のフローチャートでは、解析対象の電磁鋼鈑(結晶粒A)の解析温度θ(t)が、一定値である場合を例に挙げて説明する。
次に、ステップS5において、解析時間設定部112は、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて、解析完了時間Tが入力されるまで待機する。そして、解析完了時間Tが入力されると、処理はステップS6に進む。処理がステップS6に進むと、解析時間設定部112は、入力された解析完了時間Tを、RAM又はハードディスクに設定する。
次に、ステップS7において、点設定部103は、結晶画像表示部102により表示された結晶粒画像に対して、点i(単点、二重点、又は三重点)が指定されるまで待機する。前述したように、本実施形態では、解析対象領域の境界線上では、単点、二重点、及び三重点の何れもが指定可能であるが、解析対象領域の境界線以外では、二重点及び三重点の何れかが指定可能となっている。
以上のようにして、点i(単点、二重点、又は三重点)が指定されると、処理はステップS8に進む。ステップS8に進むと、点設定部103は、ステップS7で指定されたと判定した点iの位置ri(t)を示すベクトルを計算して、RAM又はハードディスクに設定する。
このように本実施形態では、例えば、ステップS8の処理を行うことにより、点設定手段の一例が実現される。
次に、ステップS9において、点設定部103は、ユーザによる操作装置300の操作に基づいて、点(単点、二重点、又は三重点)iを指定する作業の終了指示がなされたか否かを判定する。この判定の結果、点iを指定する作業の終了指示がなされていない場合には、ステップS7に戻り、既に指定された点(単点、二重点、又は三重点)iと別の点(単点、二重点又は三重点)iが指定されるまで待機する。
一方、点iを指定する作業の終了指示がなされた場合、処理はステップS10に進む。処理がステップS10に進むと、点設定部103は、ステップS7で指定されたと判定した点(単点、二重点、又は三重点)iの数(すなわち、ステップS7の処理を行った回数)NIを計算して、RAM又はハードディスクに設定する。
次に、ステップS11において、ライン設定部104は、ステップS8で設定された点(単点、二重点、又は三重点)iのうち、同一の粒界u上で互いに隣接する2つの点iにより特定されるラインpを、RAM又はハードディスクに設定する。すなわち、ライン設定部104は、ラインpを、そのラインpを特定する2つの点iにより定義する。例えば、図4(c)に示したラインp1は、以下の(5)式のように定義される。
p1={i1,i2} ・・・(5)
次に、ステップS12において、粒界設定部105は、ステップS11で設定されたラインpのうち、ステップS8により設定された三重点iを両端として互いに接続されたラインpにより特定される粒界uを、RAM又はハードディスクに設定する。更に、粒界設定部105は、ステップS8により設定された三重点iを一端とし、同様にステップS8により設定された境界点iを他端として互いに接続されたラインpにより特定される粒界uも、RAM又はハードディスクに設定する。すなわち、粒界設定部105は、粒界uを、その粒界uを特定する複数のラインpにより定義する。例えば、図4(c)に示した粒界u1は、以下の(6)式のように定義される。
u1={p1,p2,p3,p4} ・・・(6)
次に、ステップS13において、方位設定部107は、ステップS1で入力されたと判定された「結晶粒画像31に含まれる各結晶粒Aの方位ξを示す信号」に基づいて、結晶粒画像31に含まれる全ての結晶粒Aの方位ξを、RAM又はハードディスクに設定する。
次に、ステップS14において、粒界エネルギー設定部109は、ステップS14で設定された結晶粒Aの方位ξと、ステップS4で設定された解析温度θ(t)とに基づいて、粒界エネルギー記憶部108に記憶されたグラフ等から、ステップS12で設定された全ての粒界uの単位長さ当たりの粒界エネルギーγを読み出す。そして、粒界エネルギー設定部109は、読み出した単位長さ当たりの粒界エネルギーγを、RAM又はハードディスクに設定する。
次に、ステップS15において、易動度設定部111は、ステップS14で設定された結晶粒Aの方位ξと、ステップS4で設定された解析温度θ(t)とに基づいて、易動度記憶部110に記憶されたグラフ等から、ステップS12で設定された全ての粒界uの易動度Miを読み出す。そして、易動度設定部111は、読み出した易動度Miを、RAM又はハードディスクに設定する。
次に、図9−2のステップS16において、点設定部103は、境界点iを分離することにより増える境界点iの数NJに「0(ゼロ)」を設定する。
次に、ステップS17において、点設定部103は、計算対象の点を示す変数iに「1」を設定する。
次に、ステップS18において、解析点判別部113は、計算対象の点を示す変数iにより特定される点(計算対象の点)が、境界点であるか否かを判定する。この判定の結果、計算対象の点が境界点である場合、処理は後述するステップS22に進む。
一方、計算対象の点が境界点でない場合、処理はステップS19に進む。処理がステップS19に進むと、解析点判別部113は、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さいか否かを判定する。この判定の結果、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さい場合には、現在設定されている全ての点iについて境界点か否かを判定していないと判断し、処理はステップS20に進む。
処理がステップS20に進むと、点設定部103は、計算対象の点を示す変数iに「1」を加算して、計算対象の点を変更する。そして、変更した点に対して、ステップS18以降の処理を再度行う。
一方、ステップS19において、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NI以上であると判定された場合には、現在設定されている全ての点iについて境界点か否かを判定したと判断し、処理はステップS21に進む。処理がステップS21に進むと、点設定部103は、計算対象の点の総数NIに、境界点iを分離することにより増える境界点iの数NJを加算して、計算対象の点の総数NIを更新する。そして、後述する図9−3のステップS26に進む。
ステップS18において、計算対象の点が境界点であると判定された場合、処理はステップS22に進む。ステップS22に進むと、解析点判別部113は、計算対象の境界点が、単点か否かを判定する。この判定の結果、計算対象の境界点が、単点である場合、処理は前述したステップS19に進み、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さいか否かを判定する。
一方、計算対象の境界点が、単点でない場合、処理はステップS23に進む。ステップS23に進むと、解析点判別部113は、計算対象の境界点iが、二重点か否かを判定する。この判定の結果、計算対象の境界点iが、二重点である場合、処理はステップS24に進む。処理がステップS24に進むと、点設定部103は、境界点iを分離することにより増える境界点iの数NJに「1」を加算する。そして、前述したステップS19に進み、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さいか否かを判定する。
一方、ステップS23の判定の結果、計算対象の境界点が、二重点ではなく三重点である場合、処理はステップS25に進む。処理がステップS25に進むと、点設定部103は、境界点iを分離することにより増える境界点iの数NJに「2」を加算する。そして、前述したステップS19に進み、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さいか否かを判定する。
以上のようにして、境界点の分離を考慮した計算対象の点の総数NIが決定すると、処理は図9−3のステップS26に進む。処理がステップS26に進むと、解析時間設定部112は、時間tを「0(ゼロ)」に設定する。
次に、ステップS27において、解析点判別部113は、計算対象の点を示す変数iを「1」に設定する。これにより計算対象の点iが設定される。
次に、ステップS28において、解析点判別部113は、計算対象の点が、境界点か否かを判定する。この判定の結果、計算対象の点が、境界点である場合、処理は後述する図9−4のステップS46に進む。
一方、計算対象の点が、境界点でない場合、処理はステップS29に進む。ステップS29に進むと、解析点判別部113は、計算対象の点iが、二重点か否かを判定する。この判定の結果、計算対象の点が、二重点でなく、三重点である場合、処理は後述するステップS42に進む。一方、計算対象の点が、二重点である場合、処理はステップS30に進む。
処理がステップS30に進むと、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の二重点i、及びその二重点に隣接する2つの点i−1、i+1の情報を、点設定部103から読み出す。そして、二重点用駆動力計算部114は、二重点iと、その二重点iに隣接する2つの点i−1、i+1とにより定まる円弧41の曲率中心O及び曲率半径Ri(t)を計算する。
次に、ステップS31において、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の点が属する粒界uの単位長さ当たりの粒界エネルギーγiを、粒界エネルギー設定部109から読み出す。
次に、ステップS32において、二重点用駆動力計算部114は、ステップS30で計算した曲率半径Ri(t)と、ステップS31で読み出した単位長さ当たりの粒界エネルギーγiとを(1)式に代入して、二重点iに生じる駆動力Fi(t)の大きさを計算する。
また、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の二重点iの現在の位置ri(t)を示すベクトルを点設定部103から読み出す。そして、二重点用駆動力計算部114は、計算対象の二重点iの現在の位置ri(t)を示すベクトルと、ステップS30で計算した曲率中心Oとから、計算対象の二重点iから曲率中心Oに向かう方向を計算し、二重点iに生じる駆動力Fi(t)の方向を決定する。これにより、二重点iに生じる駆動力Fi(t)を示すベクトルが得られる。
次に、ステップS33において、位置計算部116は、計算対象の点(二重点)が属する粒界uに対応する易動度Miを、易動度設定部111から読み出す。
次に、ステップS34において、位置計算部116は、計算対象の点の現在の位置ri(t)を示すベクトルを点設定部103から受け取る。
次に、ステップS35において、位置計算部116は、ステップS32(又は後述するステップS43、S49)で得られた「計算対象の点に生じる駆動力Fi(t)を示すベクトル」と、ステップS33(又は後述するステップS44、S50)で読み出された「計算対象の点が属する粒界uの易動度Mi」とを、(3)式に代入して、計算対象の点iの速度vi(t)を示すベクトルを計算する。
そして、位置計算部116は、計算対象の点iの速度vi(t)を示すベクトルと、計算対象の点の現在の位置ri(t)を示すベクトルと、時間Δtとを、(4)式に代入して、現在の時間tからΔt[sec]が経過したときに、計算対象の点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを計算する。
次に、ステップS36において、解析点判別部113は、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さいか否かを判定する。この判定の結果、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NIより小さい場合には、時間t+Δtにおける位置を、現在設定されている全ての点iについて計算していないと判定し、処理はステップS37に進む。
処理がステップS37に進むと、解析点判別部113は、計算対象の点を示す変数iに「1」を加算して、計算対象の点を変更する。そして、変更した点に対して、ステップS28以降の処理を再度行う。
一方、ステップS36において、計算対象の点を示す変数iが、計算対象の点の総数NI以上であると判定された場合には、時間t+Δtにおける位置を、点設定部103で現在設定されている全ての点iについて計算したと判定し、処理はステップS38に進む。
処理がステップS38に進むと、位置計算部116は、計算対象の点iが存在する位置ri(t+Δt)を示すベクトルを、点設定部103に出力する。これにより、計算対象の点の現在の位置ri(t)を示すベクトルが、点設定部103で設定(又は更新)される。
次に、ステップS39において、解析時間設定部112は、時間tが、ステップS6で設定した解析完了時間Tよりも大きいか否かを判定する。すなわち、解析完了時間Tが経過したか否かを判定する。この判定の結果、時間tが、ステップS6で設定した解析完了時間Tより大きくない場合(解析完了時間Tが経過していない場合)、処理はステップ40に進む。処理がステップS40に進むと、解析時間設定部112は、現在設定している時間tに時間Δtを加算して、時間tを更新する。そして、ステップS27以降の処理を再度行い、更新した時間tから時間Δtが経過した場合の点iの位置ri(t+Δt)を計算する。
一方、ステップS39において、時間tが、ステップS6で設定した解析完了時間Tよりも大きいと判定され場合(解析完了時間Tが経過した場合)、処理はステップS41に進む。処理がステップS41に進むと、解析画像表示部117は、ステップS35で計算された「点iの位置ri(t+Δt)のベクトル」に基づいて、時間tが0(ゼロ)からT[sec]までの間に、結晶粒Aの状態がどのように推移するのかを示す画像を、表示装置200に表示させる。そして、図9のフローチャートを終了する。
ステップS29において、計算対象の点が、二重点ではなく、三重点であると判定された場合、処理はステップS42に進む。処理がステップS42に進むと、三重点用駆動力計算部115は、点1、2、3が属する粒界uにおける単位長さ当たりの粒界エネルギーγi1、γi2、γi3の大きさ(絶対値)を、粒界エネルギー設定部109から読み出す。
また、三重点用駆動力計算部115は、計算対象の三重点iと、その三重点iに隣接する3つの点1、2、3の情報を、点設定部103から読み出す。そして、三重点用駆動力計算部115は、計算対象の三重点iから、点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトルを計算する。
次に、ステップS43において、三重点用駆動力計算部115は、ステップS42で読み出した「単位長さ当たりの粒界エネルギーγi1、γi2、γi3の大きさ」と、ステップS42で計算した「計算対象の三重点iから、点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトル」とを(2)式に代入して、計算対象の三重点iに生じる駆動力Fi(t)を計算する。
次に、ステップS44において、計算対象の点(三重点)が属する3つの粒界uに対応する易動度Mi1〜Mi3を、易動度設定部111から読み出す。
次に、ステップS45において、位置計算部116は、計算対象の三重点が属する3つの粒界uの易動度Mi1〜Mi3と、計算対象の三重点から点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトル(dij(t)/|dij(t)|)とを、(5)式に代入して、計算対象の三重点iの易動度Miを計算する。尚、計算対象の三重点iから点1、2、3に向かう方向を有する単位ベクトルは、ステップS42で計算されたものを使用することができる。そして、前述したステップS34以降の処理を行い、時間t+Δtにおける三重点iの位置ri(t+Δt)のベクトルを前述したようにして計算する。
また、ステップS28において、計算対象の点が、境界点であると判定された場合、処理は、図9−4のステップS46に進む。
処理がステップS46に進むと、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23、i24が属する結晶粒A16〜A17、A18〜A20、A21〜A24、A16・A25のうち、境界線801、802を有する結晶粒A16・A17、A18・A20、A21・A24、A16・A25の方位ξに対応する表面粒界駆動力の絶対値を、表面粒界駆動力−結晶方位関係を示す情報から導出する。境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23、i24から、結晶粒A16・A17、A18・A20、A21・A24、A16・A25の境界線に沿う方向を向き、当該導出した絶対値の大きさを有するベクトルを、当該境界点i21、i22、i23、i24において当該結晶粒A16・A17、A18・A20、A21・A24、A16・A25側に生じる時間tでの表面粒界駆動力Fi21-1(t)・Fi21-2(t)、Fi22-1(t)・Fi22-2(t)、Fi23-1(t)・Fi23-2(t)、Fi24-1(t)・Fi24-2(t)として導出する。
次に、ステップS47において、境界点用駆動力計算部118は、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23、i24から、当該境界点i21、i22、i23、i24とラインpを介して隣接する点i25、i26・i27、i28・i29・i30、i34に向かう方向を有する単位ベクトルと、当該境界点i21、i22、i23、i24及び点i25、i26・i27、i28・i29・i30、i34が属する粒界ui21、ui22-2・ui22-1、ui23-3・ui23-2、ui23-1、ui24における単位長さ当たりの粒界エネルギーγの大きさ(絶対値)γijとの積を、境界点i21、i22、i23、i24において当該粒界ui21、ui22-1・ui22-2、ui23-1・ui23-2、ui23-3、ui24側に生じる時間tでの内部粒界駆動力Fi21-3(t)、Fi22-3-1(t)・Fi22-3-2(t)、Fi23-3-1(t)Fi22-3-2(t)Fi22-3-3(t)、Fi24-3(t)として導出する。
次に、ステップS48において、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23、i24において結晶粒A16・A17、A18・A20、A21・A24、A16・A25側に生じる時間tでの表面粒界駆動力Fi21-1(t)・Fi21-2(t)、Fi22-1(t)・Fi22-2(t)、Fi23-1(t)・Fi23-2(t)、Fi24-1(t)・Fi24-2(t)と、当該境界点i21、i22、i23、i24が属する粒界ui21、ui22-1・ui22-2、ui23-1・ui23-2、ui23-3、ui24側に生じる内部粒界駆動力Fi21-3(t)、Fi22-3-1(t)・Fi22-3-2(t)、Fi23-3-1(t)・Fi23-3-2(t)・Fi23-3-3(t)、Fi24-3(t)とのベクトル和を時間tでの境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)・Fi23-4-3(t)、Fi24-4-1(t)・Fi24-4-2(t)を導出する。
前述したように、解析対象領域の四隅にない境界点i21、i22、i23については、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23において結晶粒A16・A17、A18・A20、A21・A24側に生じる時間tでの表面粒界駆動力Fi21-1(t)・Fi21-2(t)、Fi22-1(t)・Fi22-2(t)、Fi23-1(t)・Fi23-2(t)と、当該境界点i21、i22、i23が属する粒界ui21、ui22-1・ui22-2、ui23-1・ui23-2、ui23-3側に生じる時間tでの内部粒界駆動力Fi21-3(t)、Fi22-3-1(t)・Fi22-3-2(t)・Fi22-3-3(t)、Fi23-3-1(t)・Fi23-3-2(t)・Fi23-3-3(t)とのベクトル和を、時間tでの境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)・Fi23-4-3(t)としてそれぞれ導出する。
一方、解析対象領域の四隅にない境界点i24については、境界点用駆動力計算部118は、境界点i24において結晶粒A16・A25側に生じる時間tでの表面粒界駆動力Fi24-1(t)・Fi24-2(t)のそれぞれと、当該境界点i24が属する粒界ui24側に生じる時間tでの内部粒界駆動力Fi24-3(t)とのベクトル和を、時間tでの境界駆動力Fi24-4(t)として導出する。
次に、ステップS49において、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23、i24における境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)・Fi23-4-3(t)、Fi24-4-1(t)・Fi24-4-2(t)を分解したベクトルであって、方向が、当該境界点iが属する境界線に沿う方向であり、大きさが、当該境界駆動力Fi(t)の、当該境界点i21、i22、i23、i24が属する境界線801又は802に沿う方向の成分の大きさであるベクトルを、当該境界点iに生じる時間tでの駆動力Fi21(t)、Fi22−1(t)・Fi22−2(t)、Fi23−1(t)・Fi23−2(t)・Fi23−2(t)、Fi24−1(t)・Fi24−2(t)として導出する。
前述したように、解析対象領域の四隅にない境界点i21、i22、i23については、境界点用駆動力計算部118は、境界点i21、i22、i23における境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)・Fi23-4-3(t)を、境界線801に沿う方向に分解したベクトルを、時間tでの境界点i21、i22、i23に生じる駆動力Fi21(t)、Fi22−1(t)・Fi22−2(t)、Fi23−1(t)・Fi23−2(t)・Fi23−3(t)として導出する。
一方、解析対象領域の四隅にない境界点i24については、境界点用駆動力計算部118は、境界点i24における境界駆動力Fi24-4-1(t)、Fi24-4-2(t)を、境界線801、802に沿う方向に分解したベクトルのうち、大きさ(絶対値)が大きい方(境界駆動力Fi24-4-2(t))を、時間tでの境界点i24に生じる駆動力Fi24(t)として導出する。
次に、ステップS50において、位置計算部116は、計算対象の境界点iが属する粒界uに対応する易動度Miを、易動度設定部111から読み出す。前述したように、計算対象の点iが境界点である場合であって、元々二重点(三重点)である場合、位置計算部116は、計算対象の分離される各境界点iが属する粒界uの易動度Miを1つ取得することになる。
そして、前述した図9−3のステップS34に進み、位置計算部116は、計算対象の境界点の現在の位置をri(t)示すベクトルを取得する。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS46、S47、S48、S49の処理を行うことにより、表面粒界駆動力導出手段、内部粒界駆動力導出手段、境界駆動力導出手段、駆動力導出手段の一例が実現される。また、例えば、ステップS34、S35の処理を行うことにより、境界点位置変更手段の一例が実現される。
尚、ステップS3で入力される解析温度θ(t)が時間に依存する場合、例えば、ステップS39の後に、ステップS40で設定された時間t+Δtにおける解析温度θ(t+Δt)を読み出し、その解析温度θ(t+Δt)における単位長さ当たりの粒界エネルギーγと易動度Miとを再設定してから、ステップS27以降の処理を行うようにすればよい。
以上のように本実施形態では、境界点用駆動力計算部118は、境界点iから、当該境界点iが属する境界線に沿って当該境界点iから遠ざかる方向に働く駆動力(表面粒界駆動力Fi21-1(t)・Fi21-1(t)、Fi22-1(t)・Fi22-2(t)、Fi23-1(t)・Fi23-2(t)、Fi24-1(t)・Fi24-2(t))と、境界点iから、当該境界点iと当該境界点iに隣接する点iとを相互に結ぶラインp(粒界u)に沿って当該境界点iから遠ざかる方向に働く駆動力(内部粒界駆動力Fi21-3(t)、Fi22-3-1(t)・Fi22-3-2(t)、Fi23-3-1(t)・Fi23-3-2(t)・Fi23-3-3(t)、Fi24-3-1(t)・Fi24-3-2(t)・Fi24-3-3(t))とのベクトル和(境界駆動力Fi21-4(t)、Fi22-4-1(t)・Fi22-4-2(t)、Fi23-4-1(t)・Fi23-4-2(t)Fi23-4-3(t)、Fi24-4-1(t)・Fi24-4-2(t))を、境界線801、802に沿う方向に分解したベクトルを用いて、境界点iに生じる駆動力Fi21(t)、Fi22−1(t)・Fi22−2(t)、Fi23−1(t)・Fi23−2(t)・Fi23−3(t)、Fi24−1(t)・Fi24−2(t)を導出する。
したがって、解析対象領域(電磁鋼板)の表面エネルギーと、解析対象領域の内部の粒界に生じるエネルギーとの双方を考慮して、境界点iを含む各点iが時間の経過と共に移動する様子を解析することができる。従って、(特に解析対象領域の境界付近の)結晶粒Aの状態が実際の状態と乖離することを抑制することができる。
尚、本実施形態では、表面粒界駆動力(境界点iから、当該境界点iが属する境界線に沿う方向に働く駆動力)絶対値が、当該境界線の法線方向と当該境界線を粒界uとして含む結晶粒Aの方位ξとのなす角度に依存する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、表面粒界駆動力の絶対値は、必ずしもこのようにして定める必要はない。例えば、表面粒界駆動力の絶対値は、当該角度以外の、当該境界線を粒界uとして含む結晶粒Aの属性に依存していてもよい。例えば、表面粒界駆動力の絶対値が、当該境界線の法線方向と当該境界線を粒界uとして含む結晶粒Aの方位ξとのなす角度に加えて又は代えて、当該境界線を粒界uとして含む結晶粒Aの大きさ(三次元解析を行う場合は体積、二次元解析を行う場合は面積)に依存するようにしてもよい。また、境界点iが解析対象領域の四隅にない場合、表面粒界駆動力の絶対値が、当該境界線を粒界uとして含む結晶粒Aの属性に加えて又は代えて、当該境界点iと、当該境界点iが属する境界線の両端との距離に依存するようにしてもよい。
また、本実施形態では、境界点iが単点、二重点、及び三重点の場合を例に挙げて示したが、境界点iがm重点(mは4以上の整数)である場合でも、二重点及び三重点のときと同様にして、時間の経過に伴う位置の変更を行うことができる。この場合、境界点iの数はm個に分裂するので、このような境界点iを移動させる場合には、計算対象の点の総数NIを(m−1)個増やして処理を行うことになる。
また、本実施形態では、結晶粒解析装置100が解析する材料が電磁鋼鈑である場合板を例に挙げて説明したが、結晶粒解析装置100が解析する材料は、このようなものに限定されない。例えば、電磁鋼板の形状は、特に限定されず、薄板、厚板、又は線材等であってもよい。また、電磁鋼板の他に、ステンレス、チタン、アルミニウム等、全ての金属材料を適用することができる。尚、結晶粒解析装置100が解析する材料が異なる場合には、粒界エネルギー記憶部108や易動度記憶部110や境界点用駆動力計算部118に記憶されるグラフ等の内容等、結晶粒解析装置100に入力されるデータが、材料に応じて異なることになる。
以上説明した本発明の実施形態のうち、CPUが実行する部分は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。上記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:結晶粒解析装置、101:結晶画像取得部、102:結晶画像表示部、103:点設定部、104:ライン設定部、105:粒界設定部、106:解析温度設定部、107:方位設定部、108:粒界エネルギー記憶部、109:粒界エネルギー設定部、110:易動度記憶部、111:易動度設定部、112:解析時間設定部、113:解析点判別部、114:二重点用駆動力計算部、115:三重点用駆動力計算部、116:位置計算部、118:境界点用駆動力計算部、200:表示装置、300:操作装置

Claims (9)

  1. 金属材料における結晶の画像信号を取得する画像信号取得手段と、
    前記結晶に含まれる結晶粒の粒界と、前記画像信号に基づく解析対象領域の境界線との交点に対応する境界点と、前記境界点とは異なる点であって、前記結晶に含まれる結晶粒の粒界に対応する非境界点とを設定する点設定手段と、
    前記点設定手段により設定された境界点において、当該境界点が属する前記境界線に沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である表面粒界駆動力を導出する表面粒界駆動力導出手段と、
    前記点設定手段により設定された境界点において、当該境界点と当該境界点に隣接する点とを相互に結ぶラインに沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である内部粒界駆動力を導出する内部粒界駆動力導出手段と、
    前記点設定手段により設定された境界点に対して前記表面粒界駆動力導出手段により導出された前記表面粒界駆動力と、当該境界点に対して前記内部粒界駆動力導出手段により導出された前記内部粒界駆動力と、のベクトル和である境界駆動力を導出する境界駆動力導出手段と、
    前記点設定手段により設定された境界点に対して前記境界駆動力導出手段により導出された前記境界駆動力を分解したベクトルであって、方向が、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向であり、大きさが、当該境界駆動力の、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向の成分の大きさであるベクトルを、当該境界点に生じる駆動力として導出する駆動力導出手段と、
    前記駆動力導出手段により導出された前記境界点に生じる駆動力に基づいて、当該境界点の位置を変更する境界点位置変更手段とを有することを特徴とする結晶粒解析装置。
  2. 前記表面粒界駆動力導出手段は、前記点設定手段により設定された境界点が属する前記境界線を粒界として含む結晶粒の属性に基づいて、当該境界点に対する前記表面粒界駆動力を導出することを特徴とする請求項1に記載の結晶粒解析装置。
  3. 前記点設定手段により設定された境界点が属する前記境界線を粒界として含む結晶粒の属性は、当該結晶粒の方位を含むことを特徴とする請求項2に記載の結晶粒解析装置。
  4. 前記表面粒界駆動力導出手段は、前記点設定手段により設定された境界点から、当該境界点が属する前記境界線に沿って当該境界点から遠ざかる第1の方向と第2の方向に働く2つの駆動力をそれぞれ前記表面粒界駆動力として導出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の結晶粒解析装置。
  5. 前記境界点が前記解析対象領域の角にない場合、
    前記境界駆動力導出手段は、当該境界点に対して前記表面粒界駆動力導出手段により導出された2つの前記表面粒界駆動力と、当該境界点に対して前記内部粒界駆動力導出手段により導出された前記内部粒界駆動力の1つとのベクトル和を、当該境界点における前記境界駆動力として導出することを特徴とする請求項4に記載の結晶粒解析装置。
  6. 前記境界点が前記解析対象領域の角にある場合、
    前記境界駆動力導出手段は、当該境界点に対して前記表面粒界駆動力導出手段により導出された2つの前記表面粒界駆動力のうちの一方の前記表面粒界駆動力と、当該境界点に対して前記内部粒界駆動力導出手段により導出された前記内部粒界駆動力の1つとのベクトル和を当該境界点における第1の前記境界駆動力として導出すると共に、他方の前記表面粒界駆動力と、当該内部粒界駆動力とのベクトル和を当該境界点における第2の前記境界駆動力として導出し、
    前記駆動力導出手段は、前記境界点における前記第1の境界駆動力を、前記一方の表面粒界駆動力の方向に一致する前記境界線に沿う方向に分解したベクトルと、当該境界点における前記第2の境界駆動力を、前記一方の表面粒界駆動力の方向に一致する前記境界線に沿う方向に分解したベクトルと、のうち、大きさが大きい方のベクトルを、当該境界点に生じる駆動力として導出することを特徴とする請求項4又は5に記載の結晶粒解析装置。
  7. 前記内部粒界駆動力導出手段は、前記点設定手段により設定された境界点から、当該境界点と前記ラインを介して隣接する点に向かう方向を有する単位ベクトルと、当該ラインが属する粒界における単位長さ当たりの粒界エネルギーの大きさとに基づいて、当該境界点に対する前記内部粒界駆動力を導出することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の結晶粒解析装置。
  8. 金属材料における結晶の画像信号を取得する画像信号取得ステップと、
    前記結晶に含まれる結晶粒の粒界と、前記画像信号に基づく解析対象領域の境界線との交点に対応する境界点と、前記境界点とは異なる点であって、前記結晶に含まれる結晶粒の粒界に対応する非境界点とを設定する点設定ステップと、
    前記点設定ステップにより設定された境界点において、当該境界点が属する前記境界線に沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である表面粒界駆動力を導出する表面粒界駆動力導出ステップと、
    前記点設定ステップにより設定された境界点において、当該境界点と当該境界点に隣接する点とを相互に結ぶラインに沿って当該境界点から遠ざかる方向に働く駆動力である内部粒界駆動力を導出する内部粒界駆動力導出ステップと、
    前記点設定ステップにより設定された境界点に対して前記表面粒界駆動力導出ステップにより導出された前記表面粒界駆動力と、当該境界点に対して前記内部粒界駆動力導出ステップにより導出された前記内部粒界駆動力と、のベクトル和である境界駆動力を導出する境界駆動力導出ステップと、
    前記点設定ステップにより設定された境界点に対して前記境界駆動力導出ステップにより導出された前記境界駆動力を分解したベクトルであって、方向が、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向であり、大きさが、当該境界駆動力の、当該境界点が属する前記境界線に沿う方向の成分の大きさであるベクトルを、当該境界点に生じる駆動力として導出する駆動力導出ステップと、
    前記駆動力導出ステップにより導出された前記境界点に生じる駆動力に基づいて、当該境界点の位置を変更する境界点位置変更ステップとを有することを特徴とする結晶粒解析方法。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載の結晶粒解析装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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