JP2020153574A - 情報処理装置、空気調和装置、情報処理方法、空気調和方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、空気調和装置、情報処理方法、空気調和方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】室外膨張弁の開度を適切に決定させること。【解決手段】情報処理装置は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する学習済みモデル生成部を有する。【選択図】図4

Description

本開示は、情報処理装置、空気調和装置、情報処理方法、空気調和方法、及びプログラムに関する。
従来、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が、暖房運転、及び冷房運転等を同時にそれぞれ実行できる冷暖フリーの空気調和装置(冷暖フリーのマルチ空気調和装置)が知られている。また、この空気調和装置において、室外膨張弁の開度を、圧縮機に吸入される冷媒の温度である吸入温度の測定値に基づいて制御する技術や、外気温の測定値に基づいて制御する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006−336932号公報
しかしながら、従来技術では、室外膨張弁の開度の決定方法について改善の余地がある。本開示は、空気調和装置の室外膨張弁の開度を適切に決定させることができる技術を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様による情報処理装置は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する学習済みモデル生成部を有する。これにより、室外膨張弁の開度を適切に決定させることができる。
また、本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の情報処理装置であって、前記空気調和装置の運転状態に関する情報には、外気温、前記複数の室内熱交換器のうち、冷房運転をしている室内熱交換器の数、及び暖房運転をしている室内熱交換器の数が含まれる。
また、本開示の第3の態様は、第2の態様に記載の情報処理装置であって、前記空気調和装置の運転状態に関する情報には、前記圧縮機の回転速度が含まれる。
また、本開示の第4の態様は、第2または第3の態様に記載の情報処理装置であって、前記空気調和装置の運転状態に関する情報には、前記空気調和装置の圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の測定値、前記圧縮機で圧縮された後の冷媒の圧力の測定値、前記圧縮機の吸入温度、各室内熱交換器のファンの回転速度、及び前記室外熱交換器のファンの回転速度のうち少なくとも一つが含まれる。
また、本開示の第5の態様は、第1から第4のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記室外膨張弁の開度の算出方式には、前記圧縮機の吸入温度に基づく算出方式、及び外気温に基づく算出方式の少なくとも一方が含まれる。
また、本開示の第6の態様は、第1から第5のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記動作結果に関する情報には、前記圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の目標値または測定値の振動度が含まれる。
また、本開示の第7の態様は、第1から第6のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記動作結果に関する情報には、各室内熱交換器に対する設定温度と、測定された各室内温度との差に基づく情報が含まれる。
また、本開示の第8の態様は、第1から第7のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記動作結果に関する情報には、各室内熱交換器に対する設定温度が変更された頻度、及びユーザから入力された前記動作結果に対する適否を示す情報の少なくとも一方が含まれる。
また、本開示の第9の態様は、第1から第8のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記動作結果に関する情報には、前記空気調和装置の消費電力の情報が含まれる。
また、本開示の第10の態様は、第1から第9のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記学習済みモデル生成部により生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する決定部と、前記決定部により決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する制御部と、を有する。
また、本開示の第11の態様は、第1から第10のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記情報処理装置は、前記室外膨張弁の開度の調整が開始された時点から所定の時点までの、前記圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の目標値または測定値が、平均値から閾値以上上下に振動した頻度、及び当該目標値または当該測定値の時間推移の周期性の度合いの少なくとも一つに基づいて、前記データセットのうち学習用のデータを抽出する学習用データ生成部を有し、前記学習済みモデル生成部は、学習用データ生成部により抽出されたデータに基づいて学習を行う。
また、本開示の第12の態様は、第1から第11のいずれかの態様に記載の情報処理装置であって、前記学習済みモデル生成部は、前記室外膨張弁の開度の調整が開始された時点から所定の時点までの、前記圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の目標値または測定値が、平均値から閾値以上上下に振動した頻度、及び当該目標値または当該測定値の時間推移の周期性の度合いの少なくとも一つに基づいて報酬を算出し、算出した報酬に基づいて学習を行う。
また、本開示の第13の態様は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な空気調和装置であって、前記空気調和装置の運転状態に関する情報、前記室外膨張弁の開度の算出方式、及び前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行うことにより生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する決定部と、前記決定部により決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する制御部と、を有する。
また、本開示の第14の態様は、情報処理装置の情報処理方法であって、前記情報処理装置が、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する処理を実行する。
また、本開示の第15の態様は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な空気調和装置の空気調和方法であって、前記空気調和装置が、前記空気調和装置の運転状態に関する情報、前記室外膨張弁の開度の算出方式、及び前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行うことにより生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する処理と、決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する処理と、を実行する。
また、本開示の第16の態様は、情報処理装置のプログラムが、前記情報処理装置に、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する処理を実行させる。
また、本開示の第17の態様は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な空気調和装置のプログラムが、前記空気調和装置に、前記空気調和装置の運転状態に関する情報、前記室外膨張弁の開度の算出方式、及び前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行うことにより生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する処理と、決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する処理と、を実行させる。
実施形態に係る空気調和システムのシステム構成の一例(その一)を示す図である。 実施形態に係る空気調和システムのシステム構成の一例(その二)を示す図である。 実施形態に係る学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 実施形態に係る空気調和システムの機能ブロック図の一例を示す図である。 実施形態に係る空気調和システムの学習時の処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る履歴記憶部に記憶される運転状態に関する履歴情報の一例を示す図である。 実施形態に係る一連の履歴の例について説明する図である。 第1実施形態に係る学習用データの一例を示す図である。 実施形態に係る空気調和システムの推論時の処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る学習用データの一例を示す図である。
以下、各実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[第1の実施形態]
<空気調和システムのシステム構成>
はじめに、空気調和システム1のシステム構成について説明する。図1Aは、実施形態に係る空気調和システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1Aに示すように、空気調和システム1は、学習装置10、及び空気調和装置20を有する。学習装置10、及び空気調和装置20の数は、図1Aの例に限定されない。なお、学習装置10は、「情報処理装置」の一例である。
学習装置10と空気調和装置20とは、例えば、インターネット、無線LAN(Local Area Network)、LTE(Long Term Evolution)及び5G等の携帯電話網、LAN、及び信号線等のネットワークNWを介して通信できるように接続されてもよい。空気調和装置20は、例えば、住宅、オフィス、及び公共施設等に設置されてもよい。学習装置10は、例えば、クラウド上のサーバでもよい。また、学習装置10は、例えば、空気調和装置20に含まれる各設備の筐体内(例えば、室内機筐体)に収容されてもよい。
学習装置10は、空気調和装置20の運転状態(運転状況)に関する情報と、室外膨張弁204の開度の算出方式と、空気調和装置20の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて機械学習を行う。そして、学習装置10は、空気調和装置20の運転状態に関する情報に基づいて室外膨張弁204の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成し、生成した学習済みモデルを制御装置40に配信する。
空気調和装置20は、複数の室内のそれぞれに設けられた室内ユニット(室内機)が、室外ユニット(室外機)210を共有して、個別かつ同時に、暖房運転、及び冷房運転等をそれぞれ独立して実行できる、いわゆる冷暖フリーの空気調和装置である。空気調和装置20は、冷媒回路200を構成する各種の機器と、各種のセンサと、制御装置40を備えている。冷媒回路200を構成する各機器は、制御装置40により制御される。冷媒回路200は、例えば、フロンガス等の冷媒が充填された閉回路である。冷媒回路200は、例えば、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されてもよい。
冷媒回路200には、室外ユニット210と、複数の室内ユニット300、400、500と、各室内ユニット300、400、500に対する各BSユニット(冷媒流路切換ユニット)310、410、510とが配管によって接続されている。なお、室内ユニットとBSユニットの数は、図1Aの例に限定されない。
以下では、各室内ユニット300、400、500に接続される1本の管と、BSユニット310、410、510に接続される2本の管との合計3本の管が室外ユニット210に接続されるいわゆる3管式の冷暖フリーの空気調和装置の例について説明する。なお、開示の技術は、例えば、各室内ユニット300、400、500に接続される1本の管と、各BSユニット310、410、510の機能が統合された分流コントローラに接続される1本の管との合計2本の管が室外ユニット210に接続されるいわゆる2管式の冷暖フリーの空気調和装置にも同様に適用できる。
≪室外ユニット210の構成≫
室外ユニット(室外機)210は、圧縮機201、室外熱交換器203、室外膨張弁204、第1三方弁205、及び第2三方弁206を備えている。圧縮機201は、例えば、容量が可変なインバータ式の圧縮機でもよい。圧縮機201は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。例えば、圧縮機201のモータ(図示省略)に供給する交流の周波数を変更してモータの回転速度(圧縮機201の回転速度)を変化させることにより、圧縮機201の容量を変化させることができる。室外熱交換器203は、例えば、クロスフィン式の熱交換器でもよい。室外熱交換器203では、室外ファン208によって取り込まれた室外空気と冷媒が熱交換する。室外膨張弁204は、例えば、弁体(図示省略)がパルスモータ(図示省略)で駆動されることにより開度(穴の大きさ)が調整される電子膨張弁でもよい。
第1三方弁205及び第2三方弁206は、例えば、四路切換弁の4つのポートのうち1つのポートが封止されることによって構成されてもよい。第1三方弁205は、第1ポート2051、第2ポート2052、及び第3ポート2053を有している。第1ポート2051は圧縮機201の吐出側と接続され、第2ポート2052は室外熱交換器203と接続され、第3ポート2053は圧縮機201の吸入側と接続されている。
第2三方弁206は、第1ポート2061、第2ポート2062、及び第3ポート2063を有している。第1ポート2061は圧縮機201の吐出側と接続され、第2ポート2062は各BSユニット310、410、510とそれぞれ接続され、第3ポート2063は圧縮機201の吸入側と接続されている。
第1三方弁205は、第1ポート2051と第2ポート2052とが連通すると同時に第3ポート2053が閉鎖される状態(図1Aの実線で示す状態)と、第2ポート2052と第3ポート2053とが連通すると同時に第1ポート2051が閉鎖される状態(図1Aの破線で示す状態)とを制御装置40により切り替えられる。
また、第2三方弁206も、第1ポート2061と第2ポート2062とが連通すると同時に第3ポート2063が閉鎖される状態(図1Aの実線で示す状態)と、第2ポート2062と第3ポート2063とが連通すると同時に第1ポート2061が閉鎖される状態(図1Aの破線で示す状態)とを制御装置40により切り替えられる。
また、室外ユニット210には、外気温度センサ5001、低圧センサ5002、吸入温度センサ5003、吐出温度センサ5004、高圧センサ5005が設けられている。これら各センサで測定(検出)された測定データは、制御装置40に入力される。外気温度センサ5001は、室外熱交換器203に取り込まれる室外空気の温度(外気温)を測定するセンサである。
低圧センサ5002は、圧縮機201の吸入側に設けられた圧力センサであり、圧縮機201に吸入される冷媒の圧力(圧縮機201に圧縮される前の冷媒の圧力。冷媒回路200における冷凍サイクルの低圧。以下で、適宜、単に「低圧」とも称する。)を検出するセンサである。吸入温度センサ5003は、圧縮機201に吸入される冷媒の温度である吸入温度を検出するセンサである。
吐出温度センサ5004は、圧縮機201から吐出される冷媒の温度を検出するセンサである。高圧センサ5005は、例えば、圧縮機201の吐出側に設けられた圧力センサであり、空気調和装置20の冷凍サイクルにおける高圧圧力(以下で、適宜、単に「高圧」とも称する。「圧縮機で圧縮された後の冷媒の圧力」の一例。)を検出するセンサである。なお、高圧は、例えば、圧縮機201により圧縮されて吐出される冷媒の圧力(圧縮機201の吐出圧力)でもよいし、凝縮器における冷媒の圧力でもよい。
≪室内ユニット300、400、500の構成≫
各室内ユニット300、400、500は、それぞれ、室内熱交換器301、401、501と、室内膨張弁302、402、502を備えている。各室内熱交換器301、401、501では、各室内ファン303、403、503によって取り込まれた各室内の室内空気と冷媒が熱交換する。各室内ファン303、403、503は、例えば、回転方向に前傾した羽根車を回転させることにより、吸い込み口から空気を吸い込み、吐き出し口から空気を吐き出す、円柱状のファン(クロスフローファン)でもよい。各室内ファン303、403、503の回転により、室内空気が室内機に取り込まれ、温度等が調整された空気が室内に吐き出される。
また、各室内熱交換器301、401、501は、各々の一端側が、冷媒回路200の液管200Aの端部に並列に接続されてもよい。各室内膨張弁302、402、502は、例えば、電子膨張弁でもよい。
また、各室内ユニット300、400、500には、それぞれ、室内温度センサ305、405、505が設けられている。室内温度センサ305、405、505は、それぞれ、各室内熱交換器301、401、501に取り込まれる室内空気の温度(室内温度)を測定するセンサである。これら各センサで測定(検出)された測定データは、制御装置40に入力される。
≪BSユニット310、410、510の構成≫
各BSユニット310、410、510は、各室内ユニット300、400、500から分岐する第1分岐管311、411、511と第2分岐管312、412、512とをそれぞれ有している。また、各第1分岐管311、411、511及び各第2分岐管312、412、512には、開閉自在な電磁弁313、413、513、314、414、514がそれぞれ設けられている。各BSユニット310、410、510は、これらの電磁弁313、413、513、314、414、514を開閉させることで、対応する室内熱交換器301、401、501の他端側を圧縮機201の吸入側又は吐出側の一方と繋ぐように冷媒の流路を切り換える。
<空気調和装置20の運転動作>
次に、空気調和装置20の運転動作について説明する。この空気調和装置20では、第1三方弁205及び第2三方弁206の設定や、各BSユニット310、410、510の電磁弁313、413、513、314、414、514の開閉状態に応じて、複数種の運転が可能となっている。以下には、これらの運転のうち、代表的な運転を例示して説明する。
≪全部暖房運転≫
全部暖房運転は、全ての室内ユニット300、400、500で各室内の暖房が行われる運転である。全部暖房運転時は、制御装置40により、第1三方弁205及び第2三方弁206がそれぞれ第1ポートと第2ポートとを連通させる状態に設定される。また、各BSユニット310、410、510では、電磁弁313、電磁弁413、及び電磁弁513が開放状態とされ、電磁弁314、電磁弁414、及び電磁弁514が閉鎖状態とされる。
全部暖房運転では、室外熱交換器203が蒸発器とされ、各室内熱交換器301、401、501が凝縮器とされて冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルでは、圧縮機201から吐出された冷媒が、第2三方弁206を通過した後、各BSユニット310、410、510の第1分岐管311、411、511にそれぞれ分流する。各BSユニット310、410、510を通過した冷媒は、対応する各室内ユニット300、400、500へそれぞれ送られる。
例えば、室内ユニット300において、室内熱交換器301へ冷媒が流れると、室内熱交換器301では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、室内ユニット300に対応する室内の暖房が行われる。室内熱交換器301で凝縮した冷媒は、室内膨張弁302を通過する。室内ユニット400及び室内ユニット500でも、室内ユニット300と同様に冷媒が流れ、対応する室内の暖房がそれぞれ行われる。
各室内ユニット300、400、500を流出した冷媒は、冷媒回路200の液管200Aで合流する。この冷媒は、室外膨張弁204を通過する際に減圧されて、室外熱交換器203を流れる。室外熱交換器203では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器203で蒸発した冷媒は、第1三方弁205を通過した後、圧縮機201に吸入されて再び圧縮される。
≪全部冷房運転≫
全部冷房運転は、全ての室内ユニット300、400、500で各室内の冷房を行うものである。全部冷房運転時は、制御装置40により、第1三方弁205及び第2三方弁206がそれぞれ第1ポートと第2ポートとを連通させる状態に設定される。また、各BSユニット310、410、510では、電磁弁314、電磁弁414、及び電磁弁514が開放状態となり、電磁弁313、電磁弁413、及び電磁弁513が閉鎖状態となる。
全部冷房運転では、室外熱交換器203が凝縮器とされ、各室内熱交換器301、401、501が蒸発器とされて冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルでは、圧縮機201から吐出された冷媒は、第1三方弁205を通過した後、室外熱交換器203を流れる。室外熱交換器203では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器203で凝縮した冷媒は、全開状態に設定された室外膨張弁204を通過し、冷媒回路200の液管200Aを流れて、各室内ユニット300、400、500へ分流する。
例えば室内ユニット300においては、冷媒が室内膨張弁302を通過する際に減圧されて、室内熱交換器301を流れる。室内熱交換器301では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内ユニット300に対応する室内の冷房が行われる。室内ユニット400及び室内ユニット500では、室内ユニット300と同様に冷媒が流れ、対応する室内の冷房がそれぞれ行われる。各室内ユニット300、400、500を流出した冷媒は、各BSユニット310、410、510の第2分岐管312、412、512をそれぞれ流れ、合流後に圧縮機201に吸入されて再び圧縮される。
≪冷暖房同時運転≫
冷暖房同時運転は、一部の室内ユニットで室内の暖房を行う一方、他の室内ユニットで室内の冷房を行うものである。冷暖房同時運転では、運転条件に応じて室外熱交換器203が蒸発器又は凝縮器となる。また、各室内ユニット300、400、500では、暖房要求のある室内の室内熱交換器が凝縮器となる一方、冷房要求のある室内の室内熱交換器が蒸発器となる。以下には、室外熱交換器203を凝縮器とし、室内熱交換器301、401、501の少なくとも1つを凝縮器とし残りを蒸発器とする例について説明する。
(暖房主体運転)
暖房主体運転は、暖房運転を行っている室内ユニットの数が冷房運転を行っている室内ユニットの数よりも多い状況での運転である。なお、冷房運転には、比較的弱い冷房を行いながら室内空気の除湿を行う弱冷房除湿運転等も含まれてもよい。
暖房主体運転は、例えば、室内ユニット300及び室内ユニット400で室内の暖房運転を行う一方、室内ユニット500で室内の冷房運転を行う状況での運転である。この場合、制御装置40により、第1三方弁205及び第2三方弁206がそれぞれ第1ポートと第2ポートとを連通させる状態に設定される。また、各BSユニット310、410、510では、電磁弁313、電磁弁413、及び電磁弁514が開放状態となり、電磁弁314、電磁弁414、及び電磁弁513が閉鎖状態となる。
この場合、室外熱交換器203と室内熱交換器301と室内熱交換器401とを凝縮器とする一方、室内熱交換器501を蒸発器とする冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機201から吐出された冷媒は、第1三方弁205側と第2三方弁206側とに分流する。第1三方弁205を通過した冷媒は、室外熱交換器203で凝縮した後、所定開度に調節された室外膨張弁204を通過して冷媒回路200の液管200Aに流入する。
一方、第2三方弁206を通過した冷媒は、BSユニット310側とBSユニット410側とに分流する。BSユニット310を流出した冷媒は、室内熱交換器301を流れる。室内熱交換器301では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、室内ユニット300に対応する室内の暖房が行われる。ここで、室内膨張弁302は、上述した全部暖房運転の場合と同様に、室内の暖房要求に応じて開度が調節される。室内ユニット300で室内の暖房に利用された冷媒は、冷媒回路200の液管200Aに流出する。同様に、BSユニット410を流出した冷媒は、室内ユニット400で室内の暖房に利用された後、冷媒回路200の液管200Aに流出する。
冷媒回路200の液管200Aで合流した冷媒は、室内ユニット500に流入する。この冷媒は、室内膨張弁502を通過する際に減圧された後、室内熱交換器501を流れる。室内熱交換器501では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内ユニット500に対応する室内の冷房が行われる。室内ユニット500で室内の冷房に利用された冷媒は、BSユニット510を通過した後、圧縮機201に吸入されて再び圧縮される。
(冷房主体運転)
冷房主体運転は、冷房運転を行っている室内ユニットの数が暖房運転を行っている室内ユニットの数よりも多い状況での運転である。例えば、室内ユニット300で室内の暖房運転を行う一方、室内ユニット400及び室内ユニット500で室内の冷房運転を行う状況での運転である。この場合、第1三方弁205及び第2三方弁206がそれぞれ第1ポートと第2ポートとを連通させる状態に設定される。また、各BSユニット310、410、510では、電磁弁313、電磁弁414、及び電磁弁514が開放状態となり、電磁弁314、電磁弁413、及び電磁弁513が閉鎖状態となる。
この場合、室外熱交換器203と室内熱交換器301とを凝縮器とする一方、室内熱交換器401と室内熱交換器501とを蒸発器とする冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機201から吐出された冷媒は、第1三方弁205側と第2三方弁206側とに分流する。第1三方弁205を通過した冷媒は、室外熱交換器203で凝縮した後、所定開度に制御された室外膨張弁204を通過して冷媒回路200の液管200Aに流入する。
一方、第2三方弁206を通過した冷媒は、BSユニット310を経由して室内ユニット300へ送られる。室内ユニット300では、室内熱交換器301で冷媒が凝縮し、室内の暖房が行われる。室内ユニット300で室内の暖房に利用された冷媒は、冷媒回路200の液管200Aに流出する。
冷媒回路200の液管200Aで合流した冷媒は、室内ユニット400と室内ユニット500とに分流する。室内ユニット400では、室内膨張弁402で減圧された冷媒が、室内熱交換器401で蒸発し、室内の冷房が行われる。同様に、室内ユニット500では、室内膨張弁502で減圧された冷媒が、室内熱交換器501で蒸発し、室内の冷房が行われる。室内ユニット400及び室内ユニット500で室内の冷房に利用された冷媒は、BSユニット410及びBSユニット510をそれぞれ通過し、合流後に圧縮機201に吸入されて再び圧縮される。
図1Bは、実施形態に係る空気調和システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1Bの例では、図1Aの例と比較して、室外ユニット210の構成が異なっている。図1Bの例では、室外ユニット210は、第1の面積を有する第1室外熱交換器203Aと、第1の面積よりも小さい第2の面積を有する第2室外熱交換器203Bと、第1四方弁205Aと、第2四方弁206Aと、第1室外膨張弁204Aと、第2室外膨張弁204Bと、室外ファン208Aと、室外ファン208Bを有する。
この場合、制御装置40は、全部暖房運転時は、第1四方弁205Aを第2状態(図1Bの破線で示す状態)、第2四方弁206Aを第2状態(図1Bの破線で示す状態)に切り替える。これにより、第1室外熱交換器203Aと第2室外熱交換器203Bとが凝縮器として機能する。
また、制御装置40は、全部冷房運転時は、第1四方弁205Aを第1状態(図1Bの実線で示す状態)、第2四方弁206Aを第1状態(図1Bの実線で示す状態)に切り替える。これにより、第1室外熱交換器203Aと第2室外熱交換器203Bとが蒸発器として機能する。
また、制御装置40は、暖房主体運転時は、第1四方弁205Aを第1状態(図1Bの実線で示す状態)、第2四方弁206Aを第2状態(図1Bの破線で示す状態)に切り替える。これにより、第1室外熱交換器203Aが蒸発器として機能し、第2室外熱交換器203Bが凝縮器として機能する。
また、制御装置40は、冷房主体運転時は、第1四方弁205Aを第2状態(図1Bの破線で示す状態)、第2四方弁206Aを第1状態(図1Bの実線で示す状態)に切り替える。これにより、第1室外熱交換器203Aが凝縮器として機能し、第2室外熱交換器203Bが蒸発器として機能する。
<学習装置10及び制御装置40のハードウェア構成>
次に、実施形態に係る空気調和システム1の学習装置10及び制御装置40のハードウェア構成について説明する。なお、学習装置10と制御装置40は同様のハードウェア構成を有するため、ここでは、学習装置10のハードウェア構成についてのみ説明する。
図2は、実施形態に係る学習装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、学習装置10は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103を有する。CPU101、ROM102、RAM103は、いわゆるコンピュータを形成する。また、学習装置10は、補助記憶装置104、表示装置105、操作装置106、I/F(Interface)装置107、ドライブ装置108を有する。学習装置10の各ハードウェアは、バス109を介して相互に接続される。
CPU101は、補助記憶装置104にインストールされている各種プログラム(例えば、機械学習プログラム等)を実行する演算デバイスである。ROM102は、不揮発性メモリである。ROM102は、主記憶デバイスとして機能し、補助記憶装置104にインストールされている各種プログラムをCPU101が実行するために必要な各種プログラムやデータ等を格納する。具体的には、ROM102はBIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する。
RAM103は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM103は、主記憶デバイスとして機能し、補助記憶装置104にインストールされている各種プログラムがCPU101によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
補助記憶装置104は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する。
表示装置105は、各種の情報を表示する表示デバイスである。操作装置106は、各種操作を受け付けるための操作デバイスである。I/F装置107は、外部の機器と通信する通信デバイスである。
ドライブ装置108は記録媒体110をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体110には、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体110には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
なお、補助記憶装置104にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体110がドライブ装置108にセットされ、該記録媒体110に記録された各種プログラムがドライブ装置108により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置104にインストールされる各種プログラムは、不図示のネットワークよりダウンロードされることで、インストールされてもよい。
<機能構成>
次に、図3を参照し、実施形態に係る空気調和システム1の機能構成について説明する。図3は、実施形態に係る空気調和システムの機能ブロックの一例を示す図である。
≪学習装置10≫
学習装置10は、取得部11、学習用データ生成部12、学習済みモデル生成部13、及び配信部14を有する。これら各部は、例えば、学習装置10にインストールされた1以上のプログラムが、学習装置10のCPU101に実行させる処理により実現されてもよい。
取得部11は、空気調和装置20の運転状態に関する情報を空気調和装置20から取得する。学習用データ生成部12は、取得部11により取得された、空気調和装置20の運転状態に関する情報に基づいて、機械学習用のデータを生成する。
学習済みモデル生成部13は、学習用データ生成部12により生成された学習用データに基づいて機械学習を行うことにより、学習済みモデルを生成する。配信部14は、学習済みモデル生成部13により生成された学習済みモデルを、空気調和装置20に配信する。
≪制御装置40≫
制御装置40は、記憶部41、取得部42、算出部44、推論部43、及び制御部45を有する。これら各部は、例えば、制御装置40にインストールされた1以上のプログラムが、制御装置40のCPUに実行させる処理により実現されてもよい。
記憶部41は、空気調和装置20の運転状態に関する情報を記憶する履歴記憶部41A、及び学習装置10から配信された学習済みモデルを記憶する学習済みモデル記憶部41Bを有する。履歴記憶部41Aに記憶される情報の内容については後述する。
取得部42は、空気調和装置20の運転状態に関する情報を、空気調和装置20の各種センサ等から取得する。また、取得部42は、学習済みモデルを学習装置10から取得し、取得した学習済みモデルを学習済みモデル記憶部41Bに記憶させる。
推論部43は、学習済みモデル記憶部41Bに記憶されている学習済みモデルに基づいて、室外膨張弁204の開度の適切な算出方式を推論(決定)する。なお、室外ユニット210が図1Bに示す構成の場合は、推論部43は、学習済みモデル記憶部41Bに記憶されている学習済みモデルに基づいて、第1室外膨張弁204Aの開度の適切な算出方式を推論する。この場合、以下の説明において、例えば、室外膨張弁204を第1室外膨張弁204Aと読み替えてもよい。
算出部44は、例えば、各入力値に対する目標値が予め設定された表(テーブル)のデータ、または予め設定された関数等により、空気調和装置20の運転状態の目標値を算出(決定)する。なお、算出部44は、「決定部」の一例である。
算出部44は、推論部43により決定された、室外膨張弁204の開度の算出方式により、冷凍サイクルの低圧の目標値である目標低圧を算出し、算出した目標低圧と、低圧センサ5002により測定された実低圧とに基づいて、室外膨張弁204の開度を算出する。
制御部45は、算出部44により算出された各機器の目標値に基づいて、空気調和装置20の各機器を制御する。制御部45は、例えば、圧縮機201、室外ファン208、及び各室内ファン303、403、503等を制御する。制御部45は、圧縮機201のモータへ供給される交流の周波数(運転周波数)を調整することにより、圧縮機201の回転速度を変化させ、圧縮機201の容量を変化させる。
制御部45は、室外ファン208のモータへ供給される交流の周波数(運転周波数)を調整することにより、室外ファン208の回転速度を変化させ、室外ファン208から室外熱交換器203へ供給される空気の流量を変化させる。制御部45は、各室内ファン303、403、503のモータへ供給される交流の周波数(運転周波数)を調整することにより、各室内ファン303、403、503の回転速度を変化させ、各室内ファン303、403、503から室内熱交換ユニット207へ供給される空気の流量を変化させる。
また、制御部45は、算出部44に決定された値に基づいて、室外膨張弁204の開度等を制御する。制御部45は、例えば、室外膨張弁204のパルスモータへ供給される信号のパルス数を調整することにより、該パルス数に応じた角度だけパルスモータを回転させ、室外膨張弁204の開度を変更させてもよい。
また、制御部45は、例えば、空気調和装置20が運転している間の所定間隔(例えば、10秒毎)で、空気調和装置20の運転状態に関する情報を履歴記憶部41Aに記憶させてもよい。
<室外膨張弁204の開度の算出方式について>
以下で、推論部43により決定される、室外膨張弁204の開度の算出方式の例について説明する。
(室外膨張弁204の開度の算出方式(その一))
推論部43により決定される、室外膨張弁204の開度の算出方式には、例えば、圧縮機201に吸入される冷媒の温度である吸入温度に基づいて、室外膨張弁204の開度を算出する方式が含まれてもよい。
この算出方式では、算出部44は、例えば、まず、吸入温度センサ5003により測定された吸入温度Tkと、目標低圧Plmにおける冷媒の飽和温度Thとの差が、予め設定された目標値である目標過熱度(例えば、暖房主体運転時は6℃)となるように、以下の式(1)により、飽和温度Thを算出してもよい。なお、飽和温度とは、ある圧力の下で液体が沸騰する、または蒸気が凝縮する温度である。
飽和温度Th = 吸入温度Tk −目標過熱度 ・・・(1)
そして、算出部44は、予め設定されている飽和温度と圧力とが対応付けられた表のデータにより、飽和温度Thに対する圧力を目標低圧Plmとして決定する。そして、算出部44は、例えば、目標低圧Plmと、低圧センサ5002により測定された実低圧との差である低圧偏差を算出し、算出した低圧偏差に基づいて、室外膨張弁204の開度の変更量(調整量)を算出してもよい。
(室外膨張弁204の開度の算出方式(その二))
推論部43により決定される、室外膨張弁204の開度の算出方式には、例えば、外気温に基づいて、室外膨張弁204の開度を算出する方式が含まれてもよい。
この算出方式では、算出部44は、例えば、まず、外気温度センサ5001により測定された外気温Toと、目標低圧Plmにおける冷媒の飽和温度Thとの差が、予め設定された目標値である目標過熱度(例えば、暖房主体運転時は6℃)となるように、以下の式(2)により、飽和温度Thを算出してもよい。
飽和温度Th = 外気温To −目標過熱度 ・・・(2)
そして、算出部44は、上述した(その一)の方式と同様に、算出した飽和温度Thに基づいて室外膨張弁204の開度の変更量を算出してもよい。
<処理>
≪学習時の処理≫
次に、図4から図7を参照し、実施形態に係る空気調和システム1の学習時の処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係る空気調和システム1の学習時の処理の一例を示すフローチャートである。図5は、実施形態に係る履歴記憶部41Aに記憶される運転状態に関する履歴情報の一例を示す図である。図6は、実施形態に係る一連の履歴の例について説明する図である。図7は、第1実施形態に係る学習用データ121の一例を示す図である。
ステップS101において、学習装置10の取得部11は、空気調和装置20の運転状態に関する履歴情報を空気調和装置20から取得する。ここで、学習装置10の取得部11は、制御装置40の履歴記憶部41Aに記憶されている履歴情報を取得する。
なお、当該履歴情報は、例えば、ユーザにより空気調和装置20が設置されることが想定される一般的な建物等に設置された空気調和装置20を、各種パラメータを変更しながら運転させることにより収集された情報でもよい。
(履歴記憶部41A)
図5の例では、履歴記憶部41Aに記憶される運転状態に関する履歴情報には、日時、室外膨張弁204の開度の算出方式、外気温、低圧(実低圧)、高圧(実高圧)、吸入温度、圧縮機201の回転速度、室外ファン208の回転速度、各室内ファン303、403、503の回転速度、各室内ユニット300、400、500の運転モード、目標低圧、室外膨張弁204の開度、各室内の設定温度、各室内の室内温度、及び消費電力等の項目の情報の組(レコード)が含まれている。
日時は、各種センサ等により運転状態に関する情報等が測定、算出、または取得された日時である。外気温は、外気温度センサ5001により測定された外気温である。
低圧は、低圧センサ5002により測定された、圧縮機201に吸入される冷媒の圧力である。高圧は、高圧センサ5005により測定された高圧の圧力である。
吸入温度は、吸入温度センサ5003により測定された、圧縮機201の吸入温度である。圧縮機201の回転速度は、圧縮機201のモータの回転速度であり、例えば、制御装置40により圧縮機201のモータへ供給されている交流の周波数の情報に基づいて算出されてもよい。室外ファン208の回転速度、及び各室内ファン303、403、503の回転速度は、それぞれ、室外ファン208、及び各室内ファン303、403、503のモータの回転速度であり、例えば、制御装置40により室外ファン208、及び各室内ファン303、403、503の各モータへ供給されている交流の周波数の情報に基づいて算出されてもよい。各室内ユニット300、400、500の運転モードには、例えば、冷房運転、送風運転、除湿運転、及び暖房運転等が含まれてもよい。目標低圧は、算出部44により算出された目標低圧である。
室外膨張弁204の開度は、例えば、制御装置40により室外膨張弁204のパルスモータへ供給された信号のパルス数に基づいて算出された値でもよい。各室内の設定温度は、リモコン等の操作により各部屋のユーザから各室内ユニット300、400、500に設定された、各室内の目標温度である。各室内の室内温度は、室内温度センサ305、405、505によりそれぞれ測定された室内温度である。消費電力は、空気調和装置20の単位時間当たりの消費電力である。
続いて、学習装置10の学習用データ生成部12は、取得した履歴情報に基づいて、図7に示すような学習用データ(学習用のデータセット)121を生成する(ステップS102)。ここで、学習装置10の学習用データ生成部12は、空気調和装置20の動作結果に基づいて、取得した履歴情報から、学習データとして利用するデータを抽出してもよい。
この場合、学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、室外膨張弁204の開度が調整された履歴(以下で、「一連の履歴」と称する。)をそれぞれ抽出する。ここで、学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、室外膨張弁204の開度の調整が開始された時点から、所定の時点までの履歴を、一連の履歴としてそれぞれ抽出してもよい。当該所定の時点は、例えば、室外膨張弁204の開度の調整が開始された時点から所定時間(例えば、5分)経過した時点でもよい。また、例えば、目標低圧と実低圧との差である低圧偏差が所定の閾値以下となる等の時点でもよい。
図6には、室外膨張弁204の開度が変更された時点を横軸の原点(時間t=0)としたグラフ上で、一連の履歴の例が示されている。図6の例では、当該一連の履歴のうち、目標低圧の時間推移601、一連の履歴における目標低圧の平均値602、実低圧の時間推移603が示されている。
図6の例では、目標低圧、及び実低圧がハンチングしている。これは、例えば、空気調和装置20が暖房主体運転をしている際に、冬等で外気温が低い場合、蒸発器出口における過熱度が小さいため、室外熱交換器203(蒸発器)で蒸発が十分に行われない場合がある。なお、過熱度は、例えば、過熱蒸気が飽和温度より何℃高いかを表す指標である。
このような場合に、上述した「室外膨張弁204の開度の算出方式(その一)」のような、吸入温度に基づいて室外膨張弁204の開度を算出する方式を用いていると、運転状況の変化等により蒸発器出口における過熱度が一時的に減少した場合、蒸発器出口における過熱度の減少により圧縮機201の吸入温度が減少した分、飽和温度が減少した目標低圧となるように室外膨張弁204の開度が調整されることとなる。
しかし、室外膨張弁204の開度の変化に対して、実低圧の変化が遅れるため、室外膨張弁204の開度の制御が安定せず、目標低圧の時間推移601、及び実低圧の時間推移603で示されるように、目標低圧、及び実低圧がハンチングしてしまう。この場合、例えば、冷房運転している室内ユニットから、所定の周期で冷たくない空気と、冷た過ぎる空気とが交互に吐き出されることとなり、ユーザの快適度等が低下する。
(低圧ハンチング度について)
学習装置10の学習用データ生成部12は、抽出した一連の履歴における低圧の目標値(目標低圧)または測定値(実低圧)のハンチング度(振動度)(以下で、「低圧ハンチング度」と称する。)を算出する。
学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、目標低圧、または実低圧が、その平均値から閾値以上上下に振動した頻度に基づいて低圧ハンチング度を算出してもよい。この場合、学習装置10の学習用データ生成部12は、目標低圧を用いる場合、例えば、まず、一連の履歴における目標低圧の平均値を算出する。そして、各時点の目標低圧と、当該平均値のとの差(偏差)を算出する。そして、一連の履歴において、当該差の絶対値が所定の閾値以上となった後、符号が変化した当該差の絶対値が所定の閾値以上に変化した頻度を、低圧ハンチング度としてもよい。これにより、例えば、一連の履歴において、目標低圧の偏差が閾値以上上昇した後、目標低圧の偏差が閾値以上下降した回数が多い場合に、低圧ハンチング度が高いとすることができる。なお、実低圧を用いる場合も同様である。
または、学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、目標低圧、または実低圧の時間推移の周期性の度合いに基づいて低圧ハンチング度を算出してもよい。この場合、学習装置10の学習用データ生成部12は、目標低圧を用いる場合、例えば、まず、一連の履歴における目標低圧の時間推移の自己相関係数を算出し、算出した自己相関係数を低圧ハンチング度としてもよい。これにより、例えば、一連の履歴において、目標低圧が周期的に変動している場合に、低圧ハンチング度が高いとすることができる。なお、実低圧を用いる場合も同様である。
または、学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、目標低圧、または実低圧が、その平均値から閾値以上上下に振動した頻度と、目標低圧、または実低圧の時間推移の周期性の度合いとに基づいて、低圧ハンチング度を算出してもよい。この場合、学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、目標低圧、または実低圧が、その平均値から閾値以上上下に振動した頻度を正規化した値と、目標低圧、または実低圧の時間推移の周期性の度合いを正規化した値との平均値を、低圧ハンチング度としてもよい。
(教師有り学習用の学習用データ生成処理の例)
学習装置10の学習用データ生成部12は、各一連の履歴のうち、低圧ハンチング度が低い順に所定割合の履歴を、教師データとして抽出してもよい。これにより、例えば、実低圧のハンチングを低減できる室外膨張弁204の開度の算出方式を教師有り学習の正解データとして抽出できる。
また、学習装置10の学習用データ生成部12は、抽出した一連の履歴のうち、各室内の設定温度と室内温度との差である各温度偏差の合計値が低い順に所定割合の履歴を、教師データとして抽出してもよい。これにより、例えば、空気調和装置20の運転をしている全室における温度偏差が小さくなる室外膨張弁204の開度の算出方式を教師有り学習の正解データとして抽出できる。
この場合、学習装置10の学習用データ生成部12は、例えば、まず、一連の履歴の各時点における室内の設定温度と室内温度との差である温度偏差を各室に対してそれぞれ算出する。これにより、各時点における各室の温度偏差が算出される。そして、一連の履歴における各室の温度偏差の合計値(積分値)を算出する。これにより、一連の履歴の開始時点から終了時点までの各室の温度偏差の合計値が算出される。そして、各室の温度偏差の合計値の合計値を算出する。これにより、空気調和装置20の運転をしている全室に対する、一連の履歴の開始時点から終了時点までの温度偏差の合計値が算出される。
(学習用データの例)
図7の例では、学習装置10の学習用データ生成部12により生成された学習用データ121には、室外膨張弁204の開度の算出方式、外気温、低圧、高圧、吸入温度、圧縮機201の回転速度、室外ファン208の回転速度、各室内ファン303、403、503の回転速度、暖房運転台数、冷房運転台数、低圧ハンチング度、各室内の設定温度、及び各室内の室内温度の組の各情報(レコード)が含まれている。各室内ファン303、403、503の回転速度は、室内ファン303の回転速度、室内ファン403の回転速度、及び室内ファン503の回転速度の組の情報である。
室外膨張弁204の開度の算出方式、外気温、低圧、高圧、吸入温度、圧縮機201の回転速度、室外ファン208の回転速度、各室内ファン303、403、503の回転速度、暖房運転台数、冷房運転台数、各室内の設定温度、及び各室内の室内温度の各項目の値は、上述した一連の履歴のうち、室外膨張弁204の開度を変更した時点での各項目の値である。低圧ハンチング度は、当該一連の履歴における目標低圧のハンチング度、または実低圧のハンチング度を示す情報であり、当該一連の履歴における目標低圧または実低圧のハンチングの度合い(程度)を示す情報である。
これにより、例えば、運転状態に関する情報に応じて、目標低圧、及び実低圧のハンチング等を低減できる室外膨張弁204の開度の算出方式を機械学習することができる。
続いて、学習装置10の学習済みモデル生成部13は、生成された学習用のデータに基づいて機械学習を行うことにより、学習済みモデルを生成する(ステップS103)。ここで、学習装置10の学習済みモデル生成部13は、例えば、教師有り学習、または強化学習等により、機械学習を行ってもよい。学習装置10の学習済みモデル生成部13は、例えば、NN(Neural Network)、ランダムフォレスト、及びSVM(Support Vector Machine)等、各種の機械学習の手法を用いて機械学習を行ってもよい。
学習装置10の学習済みモデル生成部13は、強化学習により機械学習を行う場合、例えば、一連の履歴における低圧ハンチング度が低い程、報酬を高く算出して機械学習を行ってもよい。または、学習装置10の学習済みモデル生成部13は、例えば、各室内の設定温度と室内温度との差である各温度偏差の合計値が低い程、報酬を高く算出して機械学習を行ってもよい。
続いて、学習装置10の配信部14は、生成した学習済みモデルを空気調和装置20に配信する(ステップS104)。これにより、空気調和装置20の室外膨張弁204の開度の最適な算出方式を推論するための学習済みモデルが、制御装置40の学習済みモデル記憶部41Bに記憶される。
≪推論時の処理≫
次に、図8を参照し、実施形態に係る空気調和システム1の推論時の処理の一例について説明する。図8は、実施形態に係る空気調和システム1の推論時の処理の一例を示すフローチャートである。以下の処理は、例えば、空気調和装置20が運転をしている間に、定期的に実行されてもよい。また、以下の処理は、ユーザからの操作をリモコン等で受け付けた際にも実行されてもよい。
ステップS201において、制御装置40の推論部43は、空気調和装置20の現在の運転状態に関する情報と、学習済みモデルとに基づいて、室外膨張弁204の開度の最適な算出方式を決定する。ここで、制御装置40の推論部43は、空気調和装置20の現在の運転状態に関する情報に基づいて、例えば、外気温、低圧、高圧、吸入温度、圧縮機201の回転速度、室外ファン208の回転速度、各室内ファン303、403、503の回転速度、暖房運転台数、冷房運転台数、各室内の設定温度、及び各室内の室内温度の現在の値を算出する。そして、算出した各項目の値を学習済みモデルに入力することにより、室外膨張弁204の開度の最適な算出方式を推論させる。
これにより、例えば、上述した、室外膨張弁204の開度の算出方式(その一)、及び室外膨張弁204の開度の算出方式(その二)のうち、空気調和装置20の現在の運転状態に応じて最適な算出方式を推論できる。
続いて、制御装置40の算出部44は、推論部43により決定された室外膨張弁204の開度の算出方式により室外膨張弁204の開度等を算出する(ステップS202)。続いて、制御装置40の制御部45は、算出部44により算出された室外膨張弁204の開度等に基づいて、室外膨張弁204の開度を調整する(ステップS203)。ここで、制御装置40の制御部45は、例えば、室外膨張弁204、圧縮機201、室外ファン208、及び各室内ファン303、403、503等を制御する。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、低圧ハンチング度及び各室の温度偏差に基づいて室外膨張弁204の開度の最適な算出方式を推論する例について説明した。第2の実施形態では、ユーザの満足度に基づいて室外膨張弁204の開度の最適な算出方式を推論する例について説明する。第2の実施形態によれば、ユーザの満足度が高くなる室外膨張弁204の開度の最適な算出方式を推論するための学習済みモデルを生成できる。以下、第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第1の実施形態の各処理と第2の実施形態の各処理とを、組み合わせて実行させることもできる。
(教師有り学習用の学習用データ生成処理の例)
学習装置10の学習用データ生成部12は、各一連の履歴のうち、所定時間(例えば、30分)内の消費電力の合計値(積分値)が低い順に所定割合の履歴を、教師データとして抽出してもよい。また、学習装置10の学習用データ生成部12は、各一連の履歴のうち、所定時間(例えば、30分)内の設定温度の変更回数が低い順に所定割合の履歴を、教師データとして抽出してもよい。また、学習装置10の学習用データ生成部12は、各一連の履歴のうち、リモコン操作等により入力された空気調和装置20の動作結果の適否を示す情報に基づいて、ユーザから適切と入力された頻度が高い順に所定割合の履歴を、教師データとして抽出してもよい。
第2の実施形態では、図4のステップS102において、学習装置10の学習用データ生成部12は、取得した履歴情報に基づいて、図9に示すような学習用データ(学習用のデータセット)121Aを生成する。図9は、第2実施形態に係る学習用データ121Aの一例を示す図である。図9に示す第2の実施形態に係る学習用データ121Aには、図7で示した第1の実施形態に係る学習用データ121に含まれる各項目の情報に加え、設定温度の変更頻度、及び消費電力が含まれている。
設定温度の変更頻度は、一連の履歴において各室のユーザのリモコン操作等により各室の設定温度が変更された頻度である。学習装置10の学習用データ生成部12は、一連の履歴の開始時点から所定時間(例えば、30分)以内に設定温度が変更された回数を、設定温度の変更頻度として算出してもよい。消費電力は、例えば、一連の履歴において各動作モードでの動作が開始された時点から所定時間(例えば、30分)以内の消費電力の合計値でもよい。
そして、図4のステップS103において、学習装置10の学習済みモデル生成部13は、生成された学習用のデータに基づいて機械学習を行うことにより、学習済みモデルを生成する。
なお、学習装置10の学習済みモデル生成部13は、強化学習により機械学習を行う場合、例えば、上述した消費電力の合計値が低い程、報酬を高く算出して、機械学習を行ってもよい。または、上述した設定温度の変更頻度が少ない程、報酬を高く算出して、機械学習を行ってもよい。また、学習装置10の学習用データ生成部12は、各一連の履歴のうち、リモコン操作等により入力された空気調和装置20の動作結果の適否を示す情報に基づいて、ユーザから適切と入力された頻度が高い程、報酬を高く算出して、機械学習を行ってもよい。
<変形例>
学習装置10の各機能部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、上述した学習装置10の各機能部の処理の少なくとも一部は、空気調和装置20の制御装置40にて実行されてもよい。また、学習装置10と制御装置40とを一体の装置として構成してもよい。
また、一の学習装置10が、複数の空気調和装置20からそれぞれ取得した情報に基づいて一の学習済みモデルを生成し、生成した一の学習済みモデルを各空気調和装置20に配信するようにしてもよい。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 空気調和システム
10 学習装置
11 取得部
12 学習用データ生成部
13 モデル生成部
14 配信部
20 空気調和装置
40 制御装置
41 記憶部
41A 履歴記憶部
41B 学習済みモデル記憶部
42 取得部
43 推論部
44 算出部
45 制御部
200 冷媒回路
200A 液管
201 圧縮機
203 室外熱交換器
204 室外膨張弁
205 第1三方弁
206 第2三方弁
207 室内熱交換ユニット
208 室外ファン
210 室外ユニット
300 室内ユニット
301 室内熱交換器
302 室内膨張弁
303 室内ファン
305 室内温度センサ
310 BSユニット
400 室内ユニット
401 室内熱交換器
402 室内膨張弁
403 室内ファン
405 室内温度センサ
410 BSユニット
500 室内ユニット
501 室内熱交換器
502 室内膨張弁
503 室内ファン
505 室内温度センサ
510 BSユニット
5001 外気温度センサ
5002 低圧センサ
5003 吸入温度センサ
5004 吐出温度センサ
5005 高圧センサ

Claims (17)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する学習済みモデル生成部を有する情報処理装置。
  2. 前記空気調和装置の運転状態に関する情報には、外気温、前記複数の室内熱交換器のうち、冷房運転をしている室内熱交換器の数、及び暖房運転をしている室内熱交換器の数が含まれる、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記空気調和装置の運転状態に関する情報には、前記圧縮機の回転速度が含まれる、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記空気調和装置の運転状態に関する情報には、前記空気調和装置の圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の測定値、前記圧縮機で圧縮された後の冷媒の圧力の測定値、前記圧縮機の吸入温度、各室内熱交換器のファンの回転速度、及び前記室外熱交換器のファンの回転速度のうち少なくとも一つが含まれる、
    請求項2または3に記載の情報処理装置。
  5. 前記室外膨張弁の開度の算出方式には、前記圧縮機の吸入温度に基づく算出方式、及び外気温に基づく算出方式の少なくとも一方が含まれる、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記動作結果に関する情報には、前記圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の目標値または測定値の振動度が含まれる、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記動作結果に関する情報には、各室内熱交換器に対する設定温度と、測定された各室内温度との差に基づく情報が含まれる、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記動作結果に関する情報には、
    各室内熱交換器に対する設定温度が変更された頻度、及びユーザから入力された前記動作結果に対する適否を示す情報の少なくとも一方が含まれる、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 前記動作結果に関する情報には、
    前記空気調和装置の消費電力の情報が含まれる、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  10. 前記学習済みモデル生成部により生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する決定部と、
    前記決定部により決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する制御部と、を有する、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  11. 前記情報処理装置は、
    前記室外膨張弁の開度の調整が開始された時点から所定の時点までの、前記圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の目標値または測定値が、平均値から閾値以上上下に振動した頻度、及び当該目標値または当該測定値の時間推移の周期性の度合いの少なくとも一つに基づいて、前記データセットのうち学習用のデータを抽出する学習用データ生成部を有し、
    前記学習済みモデル生成部は、学習用データ生成部により抽出されたデータに基づいて学習を行う、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  12. 前記学習済みモデル生成部は、
    前記室外膨張弁の開度の調整が開始された時点から所定の時点までの、前記圧縮機で圧縮される前の冷媒の圧力の目標値または測定値が、平均値から閾値以上上下に振動した頻度、及び当該目標値または当該測定値の時間推移の周期性の度合いの少なくとも一つに基づいて報酬を算出し、算出した報酬に基づいて学習を行う、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  13. 圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な空気調和装置であって、
    前記空気調和装置の運転状態に関する情報、前記室外膨張弁の開度の算出方式、及び前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行うことにより生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する決定部と、
    前記決定部により決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する制御部と、を有する空気調和装置。
  14. 情報処理装置が、
    圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する処理を実行する情報処理方法。
  15. 圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な空気調和装置が、
    前記空気調和装置の運転状態に関する情報、前記室外膨張弁の開度の算出方式、及び前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行うことにより生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する処理と、
    決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する処理と、を実行する空気調和方法。
  16. 情報処理装置に、
    圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な前記空気調和装置の運転状態に関する情報と、前記室外膨張弁の開度の算出方式と、前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行い、前記空気調和装置の運転状態に関する情報に基づいて前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定するための学習済みモデルを生成する処理を実行させるプログラム。
  17. 圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、及び複数の室内熱交換器を含む冷媒回路を有し、各室内熱交換器が冷房運転及び暖房運転を独立して実行可能な空気調和装置に、
    前記空気調和装置の運転状態に関する情報、前記室外膨張弁の開度の算出方式、及び前記空気調和装置の動作結果に関する情報との組み合わせを含むデータセットに基づいて学習を行うことにより生成された学習済みモデルと、前記空気調和装置の運転状態に関する情報とに基づいて、前記室外膨張弁の開度の算出方式を決定する処理と、
    決定された前記室外膨張弁の開度の算出方式に応じて、前記室外膨張弁の開度を制御する処理と、を実行させるプログラム。
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