JP2020153088A - 導流堤 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工に要する時間を大幅に削減すること。【解決手段】泥流や土石流を誘導する導流堤(1)であって、地盤(G)に載置される基礎部(2)と、基礎部(2)に設けられ、衝突した泥流や土石流(F)を誘導する誘導部(3)と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、緊急減災対策工としての導流堤に関する。
火山が噴火した場合には、噴石、降灰、火砕流、溶岩流、火山泥流、土石流等が発生し、広範囲にわたって甚大な被害が発生することがある。そのため、国や各自治体においては、資材や機材の備蓄、火山の監視装置や観測装置の整備等の「平常時からの対策」と、除石や緊急調査の実施等の「緊急時の対策」をハード・ソフト両面から機動的に実施している。
山腹地盤に堆積した噴石や火山灰は、降雨によって火山泥流や土石流となって麓に押し寄せるため、緊急減災対策工(ハード対策工)として導流堤が設けられる。導流堤は、火山泥流や土石流を所定のエリアに導くことで、被害を最小限に抑えるものである。
導流堤としては、土砂を詰めた土嚢を積み上げて構築したものや、コンクリートブロックを積み重ねて構築したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−1958号公報
しかし、土嚢を用いた導流堤においては、緊急時にもかかわらず、土嚢に土砂を詰める作業が必要であり、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかってしまう。また、コンクリートブロックを用いた導流堤においては、互いのコンクリートブロックを正しい位置で嵌め合わせる作業が容易ではなく、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかってしまう。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、施工に要する時間を大幅に削減することができる導流堤を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、泥流や土石流を誘導する導流堤であって、地盤に載置される基礎部と、前記基礎部に設けられ、衝突した泥流や土石流を誘導する誘導部と、を備えることを特徴とする。
また、前記基礎部は、コンクリートから形成されていることが好ましい。
また、前記基礎部は、複数のライナープレートが互いに連結された枠部と、前記枠部内に打設された中詰部と、を備えることが好ましい。
また、前記中詰部は、ソイルセメントから形成されていることが好ましい。
また、前記誘導部は、車両用防護柵であることが好ましい。
また、前記誘導部は、柱部と梁部とが互いに連結された柵体であることが好ましい。
また、前記基礎部及び前記誘導部を覆う被覆部を備えることが好ましい。
また、前記被覆部は、コンクリート又はソイルセメントから形成されていることが好ましい。
また、前記基礎部及び前記誘導部の周囲に設けられた保護部を備え、前記被覆部は、前記保護部で囲まれた空間内に設けられていることが好ましい。
本発明の態様によれば、導流堤の施工に要する時間を大幅に削減することができる。
山腹地盤に設けられた導流堤を示す図である。 導流堤の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は導流堤の正面図であり、(b)は導流堤の側面図である。 恒久対策工として構築した導流堤を示す図である。 導流堤の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は導流堤の正面図であり、(b)は導流堤の側面図であり、(c)は導流堤の平面図である。 導流堤の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は導流堤の正面図であり、(b)は導流堤の側面図である。
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であり、本発明の範囲において種々の形態をとりうる。
[第1の実施の形態]
<導流堤の構成>
導流堤の構成について説明する。
導流堤は、噴石や火山灰を含む泥流、土石流等の土砂災害による被害を軽減するために、山腹地盤に設けられている。以下で説明する導流堤は、特に、火山の噴火後の降雨によって泥流や土石流等が発生し、緊急で対策工事が求められる災害現場に設ける場合に適している。緊急性を要さず、十分な工期をもって導流堤を構築する場合には、砂防堰堤のような構造を採用することが好ましい。
図1に示すように、導流堤1は、山腹地盤Gに複数設けられており、各導流堤1が泥流や土石流Fの流れを誘導する。図2に示すように、導流堤1は、基礎部2と、誘導部3と、を備えている。導流堤1は、その全高が泥流や土石流Fの水深よりも高くなるように形成されている。
(基礎部)
図2に示すように、基礎部2は、山腹地盤Gに載置され、泥流や土石流Fの衝撃、土圧等を受け止める。基礎部2は、誘導部3を支持する支持部としても機能する。
基礎部2は、泥流や土石流Fの衝撃、土圧等に対する安定性を確保するために、比較的重量のある材料、例えば、コンクリートブロックから形成されている。基礎部2は、直方体状に形成されており、導流堤1が設けられる山腹地盤Gの傾斜、予測される噴火の大きさ、堆積している火山灰等の量に応じて、適した大きさ(長さ、幅、高さ)に形成される。その一方で、導流堤1は、緊急時に急遽施工されることから、基礎部2は、災害現場の近くに備蓄可能な大きさ、すなわち、重機によって容易に吊り上げることができ、運ぶことができる重量、大きさとしておくことが望ましい。
基礎部2の上面には、誘導部3を設けるための取付穴(図示略)が形成されている。
基礎部2は、平常時は、所定の備蓄倉庫に備蓄されている。
(誘導部)
図2に示すように、誘導部3は、基礎部2に着脱自在に立設されている。誘導部3は、衝突した泥流や土石流Fを予め決められた方向に向けて誘導する。誘導部3は、車両用防護柵から構成されている。具体的には、誘導部3は、ガードレールによって構成されている。ガードレールは、衝突してくる重量の大きい車両を安全に受け止め、誘導することができるように高い基準で強度設計されているため、泥流や土石流Fの衝撃に対しても十分に耐えることができる。ガードレールは、その火山の噴火規模、堆積している噴石や火山灰の量に応じて複数の強度区分から最適な規格のものが選択される。
誘導部3は、支柱31と、ビーム32とを備えている。
支柱31は、例えば、円筒状の鋼管によって形成されており、一端部が基礎部2の上面に形成された取付穴に挿入されている。なお、支柱31は、取付穴が支柱31を保持するために十分な深さを有していれば、基礎部2に必ずしも固定する必要はない。
ビーム32は、例えば、適度な剛性と靭性を有する鋼板によって形成されており、断面が波形状に形成されている。ビーム32は、基礎部2に立設された支柱31の長手方向に沿って複数並んで設けられている。図2に示すように、ビーム32は、支柱31の全域を覆うように隙間なく並べて設けることが好ましい。ビーム32は、支柱31にボルト及びナット等の締結具を用いて取り付けられている。
誘導部3は、平常時は、支柱31とビーム32と連結された状態で、所定の備蓄倉庫に備蓄されている。
<導流堤の構築方法>
導流堤1の構築方法について説明する。
泥流や土石流Fが近々高い確率で発生する見込み、又は、泥流や土石流Fが発生した直後等の緊急時においては、山腹に設置された備蓄倉庫から重機により基礎部2及び誘導部3を設置場所まで運ぶ。重機は、遠隔操作によって動作する。
重機は、設置場所に基礎部2を設置し、基礎部2の上面に形成された取付穴に誘導部3の支柱31を挿入して、誘導部3を基礎部2に立設する。
以上の簡単な施工によって、導流堤1を所望の場所に構築することができ、この導流堤1を泥流や土石流Fの流れに沿って配置することで、泥流や土石流Fを被害が少なくなるエリアに導くことができる。
なお、導流堤1によって緊急時の減災対策工を行った後、泥流や土石流Fの移動が落ち着いた段階で、恒久対策工として導流堤1の強化を図ることが好ましい。
具体的には、図3に示すように、導流堤1の周囲を保護材4(保護部)で囲み、保護材4で囲まれた空間内に基礎部2及び誘導部3を覆う被覆部5を形成し、導流堤1及び保護材4と一体化を図った恒久対策工としての導流堤を構築してもよい。
ここで、保護材4は、例えば、鋼板パネル、ライナープレートによって形成されており、被覆部5を保護するとともに、被覆部5を構築する際の型枠としても機能する。被覆部5は、例えば、流動性を有するソイルセメント、コンクリートによって形成されている。山腹地盤Gで施工することを考慮すると、設置場所の土砂を用いた流動タイプのソイルセメントをその場で作成し、被覆部5として用いることが好ましい。ソイルセメントは、土砂・礫にセメントと水を加えて混練した、流動性を有する流動タイプのソイルセメントである。流動タイプのソイルセメントは、生コンクリートと同様の施工ができ、大型の重機も不要で、狭隘地であっても容易に施工することができる。また、流動タイプのソイルセメントは、導流堤1の細部まで行き渡りやすいので、導流堤1と強固に一体化することができる。
また、恒久対策工の施工中の集中豪雨により、泥流や土石流Fが発生したとしても、緊急減災対策工としての導流堤1が存在しているので、泥流や土石流Fを麓の被害が少なくなるエリアに的確に導くことができる。
以上のように、火山が噴火し、噴石や火山灰が山腹地盤Gに堆積し、その後、雨が降ると、噴石や火山灰は山腹地盤Gの土砂や雨と混ざり合って泥流や土石流Fとなり、山腹地盤Gを麓に向かって流れていく。
泥流や土石流Fは、その流れの経路に設置された導流堤1の誘導部3によって流れが導かれ、麓の被害が少なくなるエリア(店舗や住宅のない地域)に的確に導くことができる。導流堤1は、泥流や土石流Fを受け流している間、基礎部2の重量により、流されることなく、高い安定性を発揮する。
上記の構成を有する導流堤1によれば、基礎部2及び誘導部3ともに重機で運ぶことができる程度の大きさにユニット化されているので、設置場所の地盤を掘削する必要がなく、地盤の不陸にも対応することができる。また、ユニット化された基礎部2及び誘導部3は、設置場所の近くに備蓄することができるため、市街地や山の麓からコンクリートや土砂を設置場所まで運ぶ必要がなく、簡易な方法で、迅速に導流堤1を構築することができる。
また、導流堤1の施工においては、ユニット化された基礎部2及び誘導部3を備蓄倉庫設置場所に運んで組み立てるだけでよいため、無人化施工が可能となり、泥流や土石流Fが近くまで迫っている状況でも安全に施工することができる。よって、土嚢を用いた導流堤のように、土嚢に土砂を詰める作業は不要であり、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかることもない。土嚢が破れて機能を果たさなくなることもない。また、コンクリートブロックを用いた導流堤のように、互いのコンクリートブロックを正しい位置で嵌め合わせる作業も不要であり、熟練の技能が必要になることもないので、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかることもない。
また、導流堤1の誘導部3は、車両用防護柵として車両の衝突時の衝撃力にも耐えることができ、車両の誘導もできる性能を有するガードレールから構成されているので、泥流や土石流Fの衝撃力や重量にも耐えることができる。
[第2の実施の形態]
次に、導流堤の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態における導流堤が第1の実施の形態における導流堤と異なる点は、基礎部の構成であるため、基礎部の構成について詳細に説明し、同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
<導流堤の構成>
導流堤の構成について説明する。
図4に示すように、導流堤1aは、基礎部20と、誘導部3とを備えている。
(基礎部)
基礎部20は、枠部21と、中詰部22とを備えている。
枠部21は、中詰部22としてのソイルセメントを打設する際の型枠となるものであり、複数のライナープレート21aが互いに連結されて構成されている。具体的には、枠部21は、ライナープレート21aを周方向に沿って環状に連結し、環状に連結された環状体を高さ方向に沿って積み重ねて連結することにより構成されている。枠部21におけるライナープレート21aは、千鳥状に配置されている。枠部21は、平面視円環状に形成されている。枠部21は、平面視矩形状、あるいは、平面視小判状に形成されていてもよい。
中詰部22としてのソイルセメントは、枠部21で囲まれた空間内に打設されている。ソイルセメントは、土砂・礫にセメントと水を加えて混練した、流動性を有する流動タイプのソイルセメントである。ソイルセメントは、枠部21の上端部とほぼ面一となる位置まで打設される。誘導部3は、支柱31の一端部が中詰部22に埋設されており、ビーム32の延在方向が枠部21の径方向に沿うように設けられている。
基礎部20は、ライナープレート21aを連結した枠部21が備蓄倉庫に備蓄されており、中詰部22は、導流堤1aの施工現場で作成する。なお、基礎部20は、枠部21ではなくライナープレート21aの状態で備蓄しておき、緊急時に備蓄倉庫近くで連結して枠部21としてもよい。
<導流堤の構築方法>
導流堤1aの構築方法について説明する。
泥流や土石流Fが近々高い確率で発生する見込み、又は、泥流や土石流Fが発生した直後等の緊急時においては、山腹に設置された備蓄倉庫から重機により枠部21及び誘導部3を設置場所まで運ぶ。重機は、遠隔操作によって動作する。
重機は、設置場所に枠部21を設置し、枠部21内に、設置場所の近くの土砂を用いて作成したソイルセメント(中詰部22)を打設する。ソイルセメントの固化前に誘導部3の支柱31の一端部をソイルセメントに埋設して、基礎部20に誘導部3を立設する。
誘導部3を基礎部20に立設した後、ソイルセメントが固化することにより、導流堤1aが完成する。
以上の簡単な施工によって、導流堤1aを所望の場所に構築することができ、この導流堤1aを泥流や土石流Fの流れに沿って配置することで、泥流や土石流Fを被害が少なくなるエリアに導くことができる。
上記の構成を有する導流堤1aによれば、基礎部20の枠部21及び誘導部3ともに重機で運ぶことができる程度の大きさにユニット化されており、設置場所の近くに備蓄することができるため、市街地や山の麓からコンクリートや土砂を設置場所まで運ぶ必要がなく、簡易な方法で、迅速に導流堤1aを構築することができる。
また、導流堤1aの施工においては、ユニット化された枠部21及び誘導部3を備蓄倉庫から設置場所に運び、近くで作成したソイルセメントを枠部21内に打設し、ソイルセメントに誘導部3を立設するだけでよいため、無人化施工が可能となり、泥流や土石流Fが近くまで迫っている状況でも安全に施工することができる。よって、土嚢を用いた導流堤のように、土嚢に土砂を詰める作業は不要であり、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかることもない。土嚢が破れて機能を果たさなくなることもない。また、コンクリートブロックを用いた導流堤のように、互いのコンクリートブロックを正しい位置で嵌め合わせる作業も不要であり、熟練の技能が必要になることもないので、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかることもない。
また、導流堤1aの誘導部3は、車両用防護柵として車両の衝突時の衝撃力にも耐えることができ、車両の誘導もできる性能を有するガードレールから構成されているので、泥流や土石流Fの衝撃力や重量にも耐えることができる。
[第3の実施の形態]
次に、導流堤の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態における導流堤が第1の実施の形態における導流堤と異なる点は、誘導部の構成であるため、誘導部の構成について詳細に説明し、同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
<導流堤の構成>
導流堤の構成について説明する。
図5に示すように、導流堤1bは、基礎部2と、誘導部30とを備えている。
(誘導部)
図5に示すように、誘導部30は、例えば、複数の柱部33と複数の梁部34とを備えており、互いに連結されて正面視格子状に形成された柵体である。誘導部30を構成する柵体は、例えば、透過型の砂防堰堤において、一対の袖部間のスリットに設けられる捕捉体に準じて作成される。捕捉体は、土石流の発生時に水や粒径の小さな土砂を通すとともに、流木や巨礫を捕捉するものである。
柱部33は、例えば、横断面が円形状の鋼管から形成されている。柱部33は、導流堤1bの延在方向に沿って、互いに所定の間隔をあけて基礎部2に立設されている。
梁部34は、例えば、横断面が円形状の鋼管から形成されている。梁部34は、並んで設けられている柱部33間に架け渡されている。梁部34は、誘導部30の高さ方向に沿って所定の間隔をあけて柱部33に設けられている。
柱部33と梁部34は、それぞれの端部に設けられたフランジ同士をボルト及びナットの締結具で連結してもよいし、梁部34を柱部33に溶接にて連結してもよい。
なお、隣接する柱部33間、梁部34間には隙間があるため、柵体に鋼板等の板材を設けて壁状に形成した誘導部30としてもよい。
<導流堤の構築方法>
導流堤1bの構築方法について説明する。
泥流や土石流Fが近々高い確率で発生する見込み、又は、泥流や土石流Fが発生した直後等の緊急時においては、山腹に設置された備蓄倉庫から重機により基礎部2及び誘導部30を設置場所まで運ぶ。重機は、遠隔操作によって動作する。
重機は、設置場所に基礎部2を設置し、基礎部2の上面に形成された取付穴に誘導部30の柱部33を挿入して、誘導部30を基礎部2に立設する。
以上の簡単な施工によって、導流堤1bを所望する場所に構築することができ、この導流堤1bを泥流や土石流Fの流れに沿って配置することで、泥流や土石流Fを被害が少なくなるエリアに導くことができる。
上記の構成を有する導流堤1bによれば、基礎部2及び誘導部30ともに重機で運ぶことができる程度の大きさにユニット化されているので、設置場所の地盤を掘削する必要がなく、地盤の不陸にも対応することができる。また、ユニット化された基礎部2及び誘導部30は、設置場所の近くに備蓄することができるため、市街地や山の麓からコンクリートや土砂を設置場所まで運ぶ必要がなく、簡易な方法で、迅速に導流堤1bを構築することができる。
また、導流堤1bの施工においては、ユニット化された基礎部2及び誘導部30を設置場所に運んで組み立てるだけでよいため、無人化施工が可能となり、泥流や土石流Fが近くまで迫っている状況でも安全に施工することができる。よって、土嚢を用いた導流堤のように、土嚢に土砂を詰める作業は不要であり、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかることもない。土嚢が破れて機能を果たさなくなることもない。また、コンクリートブロックを用いた導流堤のように、互いのコンクリートブロックを正しい位置で嵌め合わせる作業も不要であり、熟練の技能が必要になることもないので、導流堤の施工が完了するまでに時間がかかることもない。
また、導流堤1bの誘導部30は、砂防堰堤として土石流の衝突時の衝撃力にも耐えることができ、流木や巨礫の捕捉もできる性能を有する捕捉体から構成されているので、泥流や土石流Fの衝撃力や重量にも耐えることができる。
<その他>
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。また、例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更することができる。
例えば、導流堤1,1a,1bは、噴石や火山灰が堆積した山腹地盤Gに設けられる場合を例に挙げて説明したが、このような場合に限らず、袖部を構築することが困難な河川の幅が狭い場所においても適用することができる。この場合、ソイルセメントは河川の岸にある土砂を利用して作ることができる。
また、基礎部は、コンクリート又はソイルセメントを用いた構成に限られず、大型のH形鋼を用いてもよい。
また、導流堤の設置場所において、基礎部に誘導部を立設する場合に限らず、事前に基礎部と誘導部とを一体に構築して備蓄倉庫に備蓄しておいてもよい。この場合には、重機で導流堤を運んで設置するだけで足りるため、迅速な施工が可能となる。
1,1a,1b 導流堤
2,20 基礎部
3,30 誘導部
4 保護材
5 被覆部
21 枠部
21a ライナープレート
22 中詰部
31 支柱
32 ビーム
33 柱部
34 梁部
F 泥流や土石流
G 山腹地盤

Claims (9)

  1. 泥流や土石流を誘導する導流堤であって、
    地盤に載置される基礎部と、
    前記基礎部に設けられ、衝突した泥流や土石流を誘導する誘導部と、
    を備えることを特徴とする導流堤。
  2. 前記基礎部は、コンクリートから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の導流堤。
  3. 前記基礎部は、
    複数のライナープレートが互いに連結された枠部と、
    前記枠部内に打設された中詰部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の導流堤。
  4. 前記中詰部は、ソイルセメントから形成されていることを特徴とする請求項3に記載の導流堤。
  5. 前記誘導部は、車両用防護柵であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の導流堤。
  6. 前記誘導部は、柱部と梁部とが互いに連結された柵体であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の導流堤。
  7. 前記基礎部及び前記誘導部を覆う被覆部を備えることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載の導流堤。
  8. 前記被覆部は、コンクリート又はソイルセメントから形成されていることを特徴とする請求項7に記載の導流堤。
  9. 前記基礎部及び前記誘導部の周囲に設けられた保護部を備え、
    前記被覆部は、前記保護部で囲まれた空間内に設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載の導流堤。
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