JP2020153075A - 建物および玄関収納 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、玄関ホールに設けられた階段の1段目の段板が他の段板より広く、端部が玄関土間の上方まで突出する広段板となっていて、この広段板をベンチとして利用できるとともに、玄関土間に設けられ広段板と隣接する下駄箱(玄関収納)に手すりが設けられた建物が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された建物では、手すりが上がり框と離間しているため、上がり框の段差を通過するときに手すりを利用しづらい、またはできないという問題がある。
腰掛部に作用する荷重を収納部が負担することができるため、腰掛部を簡便な構造とすることができる。
手すり部に作用する荷重を収納部または腰掛部が負担することができるため、手すり部を簡便な構造とすることができる。また、手すり部を建物の壁部や床部に取り付ける場合と比べて、建物の壁部や床部に手すり部を取り付けるための金具や補強を設ける必要がなく、建物の間取りや構造にかかわらず手すり部を設置することができる。
このような構成とすることにより、玄関ホールおよび玄関土間の空間を圧迫することなく収納部、腰掛部および手すり部を設置することができる。
このような構成とすることにより、手すり部を低い位置から高い位置まで設けることができるため、腰掛部に着座した姿勢でも玄関ホールや玄関土間に起立した姿勢でも手すり部を把持しやすい。
このような構成とすることにより、手すり部を腰掛部側、すなわち玄関土間側から使用することができるとともに、中間部収納空間を介して収納部側、すなわち玄関ホール側からも使用することができる。
また、手すり部を把持する際に、手すり部の中間部収納空間と隣接する部分を把持することで、手すり部を把持する手が収納側板と干渉することを防止することができる。
また、下部収納部の上面に手をついた状態から手すり部を把持する場合、また、手すり部を把持した状態から下部収納部の上面に手をつく場合に、手が収納側板と干渉することを防止することができる。
このような構成とすることにより、下部収納部の上面に手をついた状態から手すり部を把持する場合、また、手すり部を把持した状態から下部収納部の上面に手をつく場合に、手が収納側板と干渉することを防止することができる。
このような構成とすることにより、玄関収納の前側を通過する人が手すり部と干渉することを防止することができる。
このような構成とすることにより、着座部の下側における後側部分では棚板の上側と下側とに物品を収納することができ、前側部分では棚板の高さよりも背の高い物品を収納することができる。
また、長靴やロングブーツなど収納する際に、高さが低いつま先側は棚板の下側に入れ、高さのあるかかと側は棚板よりも前側に配置することで、長靴やロングブーツなどの全体を着座部の下側の腰掛収納部に収納することができる。
図1および図2に示すように、本実施形態による建物1は、例えば、住宅などで、玄関ホール21と、玄関ホール21と隣接する玄関土間22とを有し、玄関ホール21および玄関に本実施形態による玄関収納3が設置されている。
玄関土間22は、玄関ホール21よりも床高が低く設計されている。本実施形態では、玄関ホール21の床部211と玄関土間22の床部221との段差寸法h1(図3参照)は、40mm程度としている。
玄関ホール21には、玄関土間22との境界部分に沿って上がり框24が設けられている。上がり框24は、壁部23に直交する方向に直線状に延びている。
玄関収納3は、収納部4が玄関ホール21の床部211に設置され、腰掛部5が玄関土間22の床部221に設置されていて、収納部4が腰掛部5の幅方向の一方側に配置されている。玄関収納3は、収納部4と腰掛部5との境界部分が上がり框24の上側または上がり框24の近傍に位置している。
収納部4は、下側に配置される下部収納部7と、下部収納部7の上側に間隔をあけて配置される上部収納部8と、を有している。下部収納部7と上部収納部8との間の領域を収納中間部41とする。
収納部4は、壁部23に固定されている。
下部収納部7は、箱状に形成され、台輪71、下部背板72、第1下部側板73、第2下部側板74、天板75との間に形成された下部収納空間76が形成されている。
引き出し77および下部扉78がそれぞれ閉められると、引き出し77の前板および下部扉78は、第1下部側板73および第2下部側板74の前側に位置し、それぞれの前面が面一となるように配置される。
引き出し77の把手および下部扉78の把手は、引き出し77の前板の前面および下部扉78の前面よりも前側に突出している。
下部収納部7の天板75の前端部は、閉められた際の引き出し77の前板の前面よりも前側に突出している。
天板75の上側は、収納中間部41となっている。
下部背板72は、平板状に形成され板面が前後方向を向く鉛直面となり、後面が壁部23に沿って設けられている。
第1下部側板73および第2下部側板74は、平板状に形成され板面が幅方向を向く鉛直面となり、後端部が壁部23に沿って設けられている。
天板75は、平板状に形成され板面が水平面となり、後端部が壁部23に沿って設けられている。本実施形態では、天板75の上面の玄関ホール21の床面212からの高さ寸法h2(図3参照)は、840mmに設計されている。
上部収納部8は、箱状に形成され、下板81、上板82、上部背板83、第1上部側板84、第2上部側板85との間に形成された上部収納空間86が形成されている。
上部収納空間86の前面全体には、両開きの上部扉87が設けられている。
上部扉87は、閉められると下板81、上板82、第1上部側板84および第2上部側板85の前側に位置するように設けられている。上部扉87の把手は、上部扉87の前面よりも前側に突出している。
下板81の下側は、収納中間部41となっている。
上板82は、平板状に形成され板面が水平面となり、後端部が壁部23に沿って設けられている。
上部背板83は、平板状に形成され、板面が前後方向を向く鉛直面となり、後面が壁部23に沿って設けられている。
第1上部側板84および第2上部側板85は、平板状に形成され板面が幅方向を向く鉛直面となり、後端部が壁部23に沿って設けられている。
第1下部側板73、第2下部側板74、第1上部側板84および第2上部側板85は、それぞれ同じ板厚に形成されている。
第1中間部側板42および第2中間部側板43は、平板状に形成され、板面が幅方向を向く鉛直面となり、後端部が壁部23に沿って設けられている。
収納中間部41は、下部収納部7の天板75と上部収納部8の下板81との間に配置されている。本実施形態では、収納中間部41は、玄関ホール21の床部211から840mmから1300mmの範囲に位置し、その高さ寸法h4(図3参照)が460mmに設計されている。
本実施形態では、第1中間部側板42の前端部42aは、第1下部側板73の前端部73aおよび第1上部側板84の前端部84aよりも150〜200mm後側に配置されている。
第1中間部側板42は、第1下部側板73および第1上部側板84と同じ板厚に形成され、板面が第1下部側板73および第1上部側板84の板面と面一となるように連続して配置されている。
図2および図5に示すように、下部収納部7の天板75には、幅方向の一方側の端部における後側部分に、第1中間部側板42が配置される切り欠き751が形成されている。
なお、第1下部側板73、第1上部側板84および第1中間部側板42は、それぞれ別体に形成されて連続して設けられていてもよいし、一体に形成されていてもよい。
本実施形態では、第2中間部側板43の前端部43aは、第2下部側板74の前端部74aおよび第2上部側板85の前端部85aよりも150〜200mm(後述する切り欠き部46の深さ寸法d3、図6参照)だけ後側に配置されている。
第2中間部側板43は、第2下部側板74および第2上部側板85と同じ板厚に形成され、板面が第2下部側板74および第2上部側板85の板面と面一となるように連続して配置されている。
図2および図5に示すように、下部収納部7の天板75には、幅方向の他方側の端部における後側部分に、第2中間部側板43が配置される切り欠きが形成されている。
切り欠き部46は、前側に開口し、収納側板45の幅方向の一方側に位置する中間部収納空間44と収納側板45の幅方向の他方側の空間(玄関土間22の空間)と、を連通させている。
なお、収納側板45の第2下部側板74、第2上部側板85および第2中間部側板43は、それぞれ別体に形成されて連続して設けられていてもよいし、一体に形成されていてもよい。
脚部51は、板面が長方形となる平板状に形成され、板面が幅方向を向く鉛直面となる向きで収納部4の第2下部側板74の幅方向の他方側に間隔をあけて配置されている。脚部51は、下端部が玄関土間22の床部221に接地され、後端部が壁部23に沿って設けられている。脚部51の前端部51aは、第2下部側板74の前端部74aよりも後側に配置されている。
腰掛部5は、玄関土間22の床部221に設けられているため、玄関ホール21の床部211に設けられている収納部4よりも脚部51の下端部は、下側に位置している。脚部51の下端部に設けられた金具511は、高さ調整可能なアジャスターであってもよい。
着座部52は、例えば、幅方向の一方側の端部が第2下部側板74の幅方向の他方側の面と当接した状態で、下部収納空間76の内部からネジなどの固定具で固定されている。
着座部52の前端部52aは、第2下部側板74の前端部74aよりも後側で脚部51の前端部51aよりも前側に配置されている。
本実施形態では、着座部52の前後方向の寸法d4(図6、図7参照)は350mm、幅方向の寸法は700mmに設計され、玄関土間22の床部221から着座部52の上面までの高さ寸法h5(図6、図7参照)は450mmに設計されている。
補強部材54は、例えば、幅方向の一方側の端部が第2下部側板74の幅方向の他方側の面と当接した状態で、下部収納空間76の内部からネジなどの固定具で固定されている。
補強部材54の前端部54aは、着座部52の前端部52aおよび脚部51の前端部51aよりも後側に配置され、着座部52および脚部51よりも前側に突出しないようにもうけられている。
棚板55は、板面が長方形となる平板状に形成され、板面が水平面となる向きに配置されている。棚板55は、幅方向の一方側の端部が第2下部側板74と固定され、幅方向の他方側の端部が脚部51の幅方向の一方側の面に固定され、後端部が壁部23に沿って設けられている。棚板55の前端部55aは、着座部52の前端部52aおよび脚部51の前端部51aよりも後側に配置されている。
本実施形態では、棚板55の前後方向の寸法d5は140mm、玄関土間22の床部221から棚板55の上面までの高さ寸法h6は220mmに設計されている。
腰掛収納部53は、後側部分531が棚板55によって上下2段に仕切られているが、前側部分532は仕切られていない。腰掛収納部53は、幅方向の他方側に平板状の脚部51が設けられているため、脚部51よりも幅方向の他方側からは、内部が見えないように構成されている。
図2、図3および図6に示すように、手すり部6は、角棒状や丸棒状などの棒状に形成され上下方向に延びる向きに配置される手すり本体部61と、手すり本体部61の下端部から幅方向の一方側に突出し収納部4に取り付けられる下部取付部62と、手すり本体部61の上端部から幅方向の一方側に突出し収納部4に取り付けられる上部取付部63と、を有している。
手すり部6は、下部取付部62が下部収納部7の第2下部側板74の前端部74a近傍に固定され、上部取付部63が上部収納部8の第2上部側板85の前端部85a近傍に固定されている。
下部取付部62は、第2下部側板74の幅方向の他方側の面と当接した状態で、下部収納空間76の内部からネジなどの固定具で固定されている。
上部取付部63は、第2上部側板85の幅方向の他方側の面と当接した状態で、上部収納空間86の内部からネジなどの固定具で固定されている。
手すり部6は、収納部4よりも前側に突出しないように設けられている。
上述した本発明の実施形態による建物1および玄関収納3では、玄関ホール21に収納部4を設置し、玄関土間22に腰掛部5を設け、玄関ホール21と玄関土間22との境界部近傍かつ腰掛部5の近傍に手すり部6が設けられている。このため、腰掛部5に座ったり腰掛部5から立ち上がったりするとき、および玄関ホール21と玄関土間22との段差(上がり框24の段差)を通過するときの両方に同一の手すり部6を利用することができる。
これにより、収納部4、腰掛部5および手すり部6を一体に設けることができる。
腰掛部5に作用する荷重を収納部4が負担することができるため、腰掛部5を簡便な構造とすることができる。
手すり部6に作用する荷重を収納部4が負担することができるため、手すり部6を簡便な構造とすることができる。また、手すり部を建物1の壁部23や床部211,221に取り付ける場合と比べて、建物1の壁部23や床部211,221に手すり部を取り付けるための金具や補強を設ける必要がなく、建物1の間取りや構造にかかわらず手すり部6を設置することができる。
また、手すり部6を把持する際に、手すり部6の中間部収納空間44と隣接する部分を把持することで、手すり部6を把持する手が収納側板45と干渉することを防止することができる。
また、下部収納部7の上面に手をついた状態から手すり部6を把持する場合、また、手すり部6を把持した状態から下部収納部7の上面に手をつく場合に、手が収納側板45と干渉することを防止することができる。
このような構成とすることにより、腰掛収納部53の後側部分531では棚板55の上側と下側とに物品を収納することができ、前側部分532では棚板55の高さよりも背の高い物品を収納することができる。
また、図7に示すように、腰掛収納部53に長靴9やロングブーツなど収納する際に、高さが低いつま先側は後側部分531の棚板55の下側に入れ、高さのあるかかと側は棚板55よりも前側の前側部分532に配置することで、長靴やロングブーツなどの全体を着座部52の下側の腰掛収納部53に収納することができる。
例えば、上記の実施形態では、腰掛部5は、収納部4に固定され、手すり部6は、収納部4に固定されているが、それぞれが独立して設けられ、床部や壁部23に支持されていてもよい。
また、上記の実施形態では、玄関収納3は、壁部23に沿って設けられているが、壁部23と離れた位置に設けられていてもよい。
また、手すり部6が設けられる高さや、収納部4に対して固定される高さは適宜設定されてよい。
また、収納側板45に切り欠き部46が形成されている場合、切り欠き部46の深さ寸法d3や、切り欠き部46が形成される位置は適宜設定されてよい。
また、上記の実施形態では、腰掛部5の脚部51は平板状に形成されているが、上下方向に延びる柱状に形成されていてもよい。
3 玄関収納
4 収納部
5 腰掛部
6 手すり部
7 下部収納部
8 上部収納部
21 玄関ホール
22 玄関土間
23 壁部
41 収納中間部
44 中間部収納空間
45 収納側板
46 切り欠き部
51 脚部
52 着座部
53 腰掛収納部
55 棚板
d3 深さ寸法
Claims (10)
- 玄関ホールと、
前記玄関ホールと隣接して設けられ床面が前記玄関ホールよりも低い玄関土間と、を有する建物において、
前記玄関ホールに設けられ内部に物品を収納可能な収納部と、
前記玄関土間に設けられ前記収納部と隣接し上面に着座可能な腰掛部と、
前記玄関ホールと前記玄関土間との境界部近傍かつ前記腰掛部の近傍に設けられた手すり部と、を有することを特徴とする建物。 - 前記腰掛部は、前記収納部に固定され、
前記手すり部は、前記収納部または前記腰掛部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の建物。 - 前記玄関ホールおよび前記玄関土間の側方に連続して設けられた壁部を有し、
前記収納部および前記腰掛部は、前記壁部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の建物。 - 玄関ホールと、前記玄関ホールと隣接して設けられ床面が前記玄関ホールよりも低い玄関土間と、に跨って設置される玄関収納において、
前記玄関ホールに設けられ内部に物品を収納可能な収納部と、
前記玄関土間に前記収納部と隣接して設けられ上面に着座可能な腰掛部と、
前記玄関ホールと前記玄関土間との境界部近傍かつ前記腰掛部の近傍に設けられる手すり部と、を有することを特徴とする玄関収納。 - 前記腰掛部は、前記収納部に固定され、
前記手すり部は、前記収納部または前記腰掛部に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の玄関収納。 - 前記収納部は、下部収納部と、前記下部収納部の上側に設置される上部収納部と、を有し、
前記手すり部は、上下方向に延びる棒状に形成され、前記下部収納部および前記上部収納部に固定され、上端部が前記上部収納部の高さに位置し、下端部が前記下部収納部の高さに位置していることを特徴とする請求項4または5に記載の玄関収納。 - 前記下部収納部と前記上部収納部との間には中間部収納空間が形成され、
前記下部収納部、前記上部収納部および前記中間部収納空間の側方には、収納側板が設けられて、
前記収納側板には、前記中間部収納空間と、前記収納側板に対して前記中間部収納空間が配置されている側と反対側とを連通させるとともに前方に開口する切り欠き部が形成され、
前記手すり部は、前記収納側板に対して前記中間部収納空間が配置されている側と反対側に設けられ、前記切り欠き部を介して前記中間部収納空間と隣接していることを特徴とする請求項6に記載の玄関収納。 - 前記切り欠き部は、前記収納側板の前端部からの深さ寸法が150〜200mmであることを特徴とする請求項7に記載の玄関収納。
- 前記手すり部は、前記収納部の前端部よりも後側に配置されていることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか一項に記載の玄関収納。
- 前記腰掛部は、上面に着座可能な着座部と、着座部の下方に設けられ前方に開口する腰掛収納部と、を有し、
前記腰掛収納部は、上下方向の中間部に設けられた棚板を有し、
前記棚板の前端部は、前記着座部の前端部よりも後方に配置されていることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の玄関収納。
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