JP2020152433A - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部に備えた合成樹脂製容器において、落下の衝撃による自立不能となるような変形を抑制する。【解決手段】内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部5に備えた容器1において、底部5が、接地部51を含み、周方向に沿って延在する脚部50と、接地部51の内周縁から立ち上がる脚部50の内側面53の上端に、外周縁側が連接された可動底板部55とを有し、脚部50の内側面53を傾斜が異なる上下に連なる複数の面53a,53bによって形成することにより、各面53a,53bの連接部に環状の稜線部53cを形成する。【選択図】 図6

Description

本発明は、内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部に備えた合成樹脂製容器に関する。
従来、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて有底筒状のプリフォームを形成し、次いで、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などによってボトル状に成形してなる合成樹脂製の容器が、各種飲料品、各種調味料等を内容物とする容器として広い分野で利用されている。
また、この種の合成樹脂製容器に内容物を充填するに際しては、加熱滅菌された内容物を高温のまま充填、密封する、いわゆるホットパックも知られている。
ホットパックにより内容物を充填、密封した後、常温に冷却された容器内は減圧状態となるため、ホットパックに供される容器にあっては、一般に、冷却に伴って容器内方に変形して当該容器の容積を減じて内圧の減少分を吸収する減圧吸収パネルが、容器胴部に周方向に沿って複数配設されている(特許文献1参照)。
また、近年では、減圧吸収構造を底部に備えたものも提案されてきている(特許文献2参照)。
特開2003−063516号公報 特開2010−126184号広報
ところで、特許文献2で提案された減圧吸収構造を底部に備えた容器にあっては、底部(5)の底面に、周縁部に周設した接地部(16)の内周端を基端として、減圧時における壜体内部方向への陥没変形が可能に底面壁を形成することで、減圧吸収性能を発揮するようにしている。そして、底面壁を変形可能に形成するために、特許文献2では、接地部(16)の内周端から起立状に周設された陥没周壁部(15)の上端に反転壁部(13)を接続するようにしており、陥没周壁部(15)の内側には径方向に幅狭の空間が存在している。
なお、カッコ内の符号は特許文献2の符号を援用する。
このため、例えば、誤って落としてしまった場合など、落下の衝撃によって内圧が瞬間的に高まると、これによって陥没周壁部(15)の内側の空間に押し込まれた内容物により、陥没周壁部(15)が内側から押し広げられて、めくれ上がるように変形し、それにつられるように反転壁部(13)が接地部を超えて膨出してしまう虞があった。このような変形が生じてしまうと、自立不能となって商品価値を著しく損ねてしまう。
本発明は、上記したような事情に鑑みてなされたものであり、内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部に備えた合成樹脂製容器において、落下などの衝撃による自立不能となるような変形を抑制することができる合成樹脂製容器の提供を目的とする。
本発明に係る合成樹脂製容器は、内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部に備えた合成樹脂製容器であって、前記底部が、接地部を含み、周方向に沿って延在する脚部と、前記接地部の内周縁から立ち上がる前記脚部の内側面の上端に、外周縁側が連接された可動底板部とを有し、前記脚部の前記内側面が、傾斜が異なる上下に連なる複数の面によって形成され、前記各面の連接部に環状の稜線部が形成されている構成としてある。
本発明によれば、内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部に備えた合成樹脂製容器において、落下などの衝撃による自立不能となるような底部の変形を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す底面図である。 本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す斜視図である。 図1のA−A端面図である。 本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す要部拡大端面図である。 図1のB−B断面を斜視して示す断面斜視図である。 本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す要部拡大端面図である。 本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す要部拡大端面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す正面図、図2は、同側面図、図3は、同底面図であり、図4は、底部5側を斜視して示す斜視図である。
また、図5は、図1のA−A端面図、図6は、図5において鎖線で囲む部分を拡大して示す要部拡大端面図、図7は、図1のB−B断面を斜視して示す断面斜視図である。
なお、図5、図6、図7では、切断面に現れる容器1の肉厚を省略している。
これらの図に示す容器1は、口部2、肩部3、胴部4、及び底部5を備えており、胴部4が概ね円筒状に形成された、一般に、丸形ボトルと称される容器形状を有している。
また、容器1は、いわゆるホットパックにより内容物を充填、密封した後に、常温に冷却された容器内の圧力減少分を吸収する減圧吸収構造を底部5が備えるが、これについては後述する。
このような容器1は、熱可塑性樹脂を使用して射出成形や圧縮成形などにより有底筒状のプリフォームを成形し、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などにより所定の容器形状に成形することによって製造される。
容器1を製造するにあたり、使用する熱可塑性樹脂としては、ブロー成形が可能な任意の樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,非晶ポリアリレート,ポリ乳酸,ポリエチレンフラノエート又はこれらの共重合体などの熱可塑性ポリエステル,これらの樹脂あるいは他の樹脂とブレンドされたものなどが好適である。特に、ポリエチレンテレフタレートなどのエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが、好適に使用される。また、ポリカーボネート,アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレンなども使用することができる。
口部2は、内容物の注ぎ口となる円筒状の部位である。口部2の開口端側の側面には、図示しない蓋体を打栓によって取り付けることができるように、周方向に沿って環状に突出する篏合部20が設けられているが、蓋体の取り付け手段は、これに限定されない。
このような口部2の下端は、胴部4に向かって円錐台状に拡径して口部2と胴部4との間をつなぐ肩部3に連接している。
胴部4は、容器1の高さ方向の大半を占める部位であり、上端が肩部3に連接し、下端が底部5に連接している。
ここで、高さ方向とは、口部2を上にして容器1を水平面に正立させたときに、水平面に直交する方向をいうものとし、この状態(図1に示す状態)で容器1の上下左右及び縦横の方向を規定するものとする。
胴部4には、底部5が備える減圧吸収構造の減圧吸収性能を補うために、六面の減圧吸収パネル40が周方向に沿って所定の間隔で配設されている。減圧吸収パネル40の具体的な形態は特に限定されず、底部5が備える減圧吸収構造の減圧吸収性能に応じて、所望の減圧吸収性能が発揮されればよい。
本実施形態では、底部5が備える減圧吸収構造だけでは減圧吸収性能が不足する場合に、減圧吸収パネル40を胴部4に補助的に設けた例を示しており、胴部4に設ける減圧吸収パネル40は、必要に応じて省略することもできる。
また、胴部4には、その上端側に二条、下端側に一条、それぞれ周方向に沿って環状に延在する周溝部41,42,43が設けられている。これらの周溝部41,42,43は、主に横方向(高さ方向に直交する方向)からの荷重に対する耐荷重強度を高めるために設けられており、必要に応じて省略することもできる。
底部5は、容器1を水平面に正立させたときに、当該水平面に接触する接地部51を含み、周方向に沿って環状に延在して容器1を自立可能とする脚部50を有している。接地部51の幅(接地幅)や外径(接地径)は、容器1を安定に自立させることができるように適宜設計することができ、脚部50は、接地部51の外周縁から立ち上がる外側面52を介して胴部4の下端に連接されている。
図示する例において、脚部50の外側面52は、接地部51の外周縁から、容器外方に凸となるように湾曲しながら立ち上がるように形成されているが、脚部50の外側面52は、接地部51の接地径などに応じて適宜設計することができる。
また、底部5は、中央部56が平坦な円板状とされ、中央部56の周囲に径方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲する湾曲面57が配された可動底板部55を有している。このような可動底板部55は、その外周縁側が、接地部51の内周縁から立ち上がる脚部50の内側面53の上端に連接されて、上げ底状となるように設けられている。
なお、可動底板部55の外周縁側には、特に図示しないが、必要に応じてリブ状の形状などを設けてもよい。
このようにすることで、ホットパックにより内容物を充填、密封した後に、容器内の圧力が減少するにつれて、図8中二点鎖線で示すように、可動底板部55が全体的に撓みながら上方に変動することを可能とし、可動底板部55が変動することによって容器内の圧力減少分を吸収する減圧吸収構造が、底部5に備えられる。
なお、図8は、図5に示す端面図の底部5側を拡大して示す要部拡大端面図であり、上動した可動底板部55を二点鎖線で示している。
また、可動底板部55は、変動可能に構成されているため、内容物を充填する際に、その充填圧や内容物の重さによって、図9中二点鎖線で示すように、可動底板部55の全体が撓みながら押し下げられるようにも変動する。このとき、可動底板部55が、接地部51を超えて押し下げられてしまうと、自立性が損なわれ、容器1が転倒してしまう虞がある。このため、脚部50の内側面53は、接地部51から、可動底板部55の外周縁側が連接される上端までの高さ(これを、脚部50の高さと定義する)h50が、可動底板部55の変動に対して十分な高さとなるように適宜設計することができる。
なお、図9は、図5に示す端面図の底部5側を拡大して示す要部拡大端面図であり、押し下げられた可動底板部55を二点鎖線で示している。
また、容器1の容量が大きいほど、内容物の重さが増すことから、可動底板部55は、より大きく押し下げられるように変動する。このため、容器1の容量に応じて、脚部50の高さh50を適宜設計することになるが、脚部50の高さh50が比較的低い場合には、例えば、内容物が充填、密封された容器1を誤って落としてしまった場合など、落下の衝撃によって容器内の圧力が瞬間的に高まったときに、これによって脚部50内に押し込まれるように加圧された内容物により、脚部50の内側面53が内側から押し広げられて、めくれ上がるように変形し、それにつられるように可動底板部55が接地部51を超えて膨出してしまう傾向がある。このような変形が生じてしまうと、元の形状には復元困難であり、容器1は自立不能となって、商品価値を著しく損ねてしまう。
本実施形態にあっては、このような不具合を避けるために、脚部50の内側面53を、傾斜が異なる上下に連なる複数の面(図示する例では二面)53a,53bによって形成し、各面53a,53bの連接部に環状の稜線部53cが接地部51と平行に形成されるようにしている。このような稜線部53cが、脚部50の内側面53を内側から押す力に抗して、脚部50の内側面53が内側から押し広げられ難くなるようにすることを可能にする。
したがって、本実施形態によれば、前述したような落下などの衝撃による自立不能となるような底部5の変形を抑制することができる。
なお、稜線部53cは接地部51と平行に形成するに限らず、例えば、周方向に沿って周期的に接地部51からの高さが変化するように設けるなどしてもよい。
脚部50の内側面53を、傾斜が異なる上下に連なる複数の面によって形成するにあたり、面数が多くなると、落下やホットパック時の内圧上昇に対する強度は向上するものの、変形が生じてしまったときに、元の形状に復元困難な傾向が強まってしまう。このため、脚部50の内側面53を形成する面の数は、変形の生じ難さと、復元性とのバランスとを考慮しつつ、脚部50の高さh50に応じて適宜設計することができるが、脚部50の内側面53を形成する面の数は、図示するように二面とするのが好ましい。
脚部50の内側面53を形成する各面は、その縦断面が直線状となるように形成してもよいが、図示する例では、脚部50の内側面53を形成する二面53a,53bが、それぞれ内側面53の内側に向かって凸となるように、比較的大きな曲率半径(図示する例ではRa=12mm,Rb=24mm)で緩やかに湾曲して上下に連なっている。これにより、脚部50の内側面53が内側からより押し広げられ難くなるようにしている。
また、脚部50の内側面53を形成する各面は、容器1を水平面に正立させた状態で、縦断面における水平面とのなす角度が45〜88°であるのが好ましく、脚部50の内側面53を形成する面を緩やかに湾曲させた場合には、縦断面において、その面の始点と終点とを結ぶ直線と水平面とのなす角度が上記範囲にあるのが好ましい。当該角度がこの範囲に満たないと、落下などの衝撃による変形が生じ易くなる傾向がある。一方、当該角度がこの範囲を超えてしまうと、ブロー成型後の離型工程において、底型の離型不良が発生してしまう傾向がある。
また、可動底板部55が、内容物の重さで押し下げられるように変動するのは、前述した通りであり、容器1を密封したときに、内容物の重さで可動底板部55が押し下げられた状態になっていると、減圧吸収に際して可動底板部55が上方に変動可能な範囲が大きくなる。その結果、容器内の圧力減少分をより有効に吸収することができるようになり、減圧吸収性能が向上する。
また、所望の減圧吸収性能を確保しつつ、落下などの衝撃による変形を抑制する上で、可動底板部55の中央部56は、脚部50の内側面53の上端と連接される外周縁側とできるだけ同程度の高さとするのが好ましく、可動底板部55の湾曲面57は、可動底板部55の外周縁から、湾曲面57の最下点までの高さh57が、1.0〜4.0mmとなるように、径方向に沿って湾曲しているのが好ましい。高さh57が上記範囲に満たないと、減圧吸収できる容積が少なくなり、所望の減圧吸収性能が発揮されなくなってしまう傾向がある。一方、高さh57が上記範囲を越えると、落下などの衝撃により可動底板部55が接地部51を超えて膨出し易くなってしまう傾向があり、内容物を充填する際に、押し下げられた可動底板部55が接地部51を超えて転倒してしまい易くなる傾向もある。
また、可動底板部55が全体的に撓みながら上下に変動する際に、可動底板部55は径方向に引き伸ばされつつ、周方向に沿った長さが縮まるように変形する。このときの周方向に沿った長さの変化を吸収するために、可動底板部55の中央部56の周囲に配された湾曲面57には、径方向に沿って湾曲面57が部分的に隆起するようにして凹設された、複数の凹溝部58が設けられている。このような凹溝部58を可動底板部55の湾曲面57に設けることによって、可動底板部55の形状復元性を高めることもできる。
可動底板部55の湾曲面57に凹溝部58を設けるにあたり、可動底板部55の均一な変形を確保するために、凹溝部58を周方向に沿って等角度間隔に設けることが考えられるが、隣接する凹溝部58の間隔が狭いと、型番号やロット番号なとの刻印を底面に設けることができなくなってしまう。この点を考慮して、本実施形態では、可動底板部55の均一な変形を確保しつつ、刻印を設けるスペースが確保できるように、等角度間隔(図示する例では45°、好ましくは22.5〜90.0°)で基準となる凹溝部58(58a)を偶数配置し、隣接する基準となる凹溝部58(58a)の間に、周方向に沿って一つおきに凹溝部58(58b)を追加するようにして、複数(図示する例では12条、好ましくは6〜24条)の凹溝部58を設けている(図3参照)。
また、凹溝部58は、可動底板部55の外周縁側を始端SEとして、徐々に溝深さを増した後に所定の溝深さで中心側に向かい、中央部56の周縁側に達する終端TEが、所定の溝深さとなるように凹設されている。中央部56の周縁側に位置する終端TEが、所定の溝深さとなって、容器内方に突出するように凹溝部58を設けることによって、容器1をブロー成形する際に、肉厚が厚くなりがちな可動底板部55の中央部56の周縁付近をより延伸させることが可能となり、その分、延伸配向による結晶化度が高まり、耐熱性を向上させることができる。その結果、ホットパック時に中央部56がダレてしまうのを抑制できる。
このように、本実施形態によれば、ブロー成形する際に、底部中央付近をより延伸させることが可能となる。
凹溝部58の終端TEにおける溝深さは、0.5〜2.0mmであるのが好ましい。上記範囲に満たないと、延伸が十分ではなく、耐熱性の向上が期待できなくなってしまう傾向がある。一方、上記範囲を超えると、ブロー成型後の離型工程において、底型の離型不良が発生してしまう傾向があり、凹溝部58間の賦形不良が発生し易くなってしまう傾向もある。
また、中央部56の周縁側に位置する終端TEが容器内方に突出するように凹溝部58を設けて、中央部56の周縁付近をより延伸させることにより、容器内の圧力減少に応答して可動底板部55が上動し易くなる。さらに、凹溝部58の溝底面が、湾曲面57とは逆に容器内方に凸となるように湾曲していると、可動底板部55の変動を妨げてしまうことが懸念されるが、凹溝部58の終端TEを容器内方に突出させることで、凹溝部58の溝底面が湾曲面57とほぼ平行に湾曲している範囲を広くすることができ、これによっても、容器内の圧力減少に対する応答性を高めることができる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、重量約24gのプリフォームを射出成形した。成形したプリフォームを加熱した後、二軸延伸ブロー成形により図1などに示す容器形状となるように、容量500mLの容器1を作成した。この際、公知の方法により可動底板部55が薄肉となるように成形した。
なお、可動底板部55の外周縁から、湾曲面57の最下点までの高さh57は2.8mmであり、脚部50の内側面53を形成する二面53a,53bの縦断面における曲率半径は、それぞれRa=12mm,Rb=24mmであった。
[落下試験]
上記のようにして作成した容器1に、85℃の水を約500mL充填し、口部2に蓋体を取り付けて容器内を密封した。その後、5分放置して、20℃まで冷却した容器1を横倒しにした状態で、80cmの高さから落下して、落下後の底部5の形状を観察したところ、可動底板部55が接地部51を超えて膨出するような変形は認められなかった。
[比較例1]
脚部50の内側面53を一面で形成した以外は、実施例1と同様の容器を作成し、実施例1と同様の落下試験を行ったところ、可動底板部55が接地部51を超えて膨出するように変形していた。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
すなわち、本発明は、底部5が、接地部51を含み、周方向に沿って延在する脚部50と、接地部51の内周縁から立ち上がる脚部50の内側面53の上端に、外周縁側が連接された可動底板部55とを有し、脚部50の内側面53が、傾斜が異なる上下に連なる複数の面53a,53bによって形成され、各面53a,53bの連接部に環状の稜線部53cが形成されていれば、これ以外の細部の構成は、前述した実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態で説明した細部の構成を適宜取捨選択して組み合わせることもできる。
1 容器
5 底部
50 脚部
51 接地部
53 内側面
53a,53b (内側面を形成する)面
53c 稜線部
55 可動底板部
56 中央部
57 湾曲面

Claims (2)

  1. 内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収構造を底部に備えた合成樹脂製容器であって、
    前記底部が、
    接地部を含み、周方向に沿って延在する脚部と、
    前記接地部の内周縁から立ち上がる前記脚部の内側面の上端に、外周縁側が連接された可動底板部と
    を有し、
    前記脚部の前記内側面が、傾斜が異なる上下に連なる複数の面によって形成され、前記各面の連接部に環状の稜線部が形成されていることを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記可動底板部が、中央部の周囲に配されて、径方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲する湾曲面を含み、前記湾曲面が、前記可動底板部の外周縁から、前記湾曲面の最下点までの高さが、1.0〜4.0mmとなるように湾曲している請求項1に記載の合成樹脂製容器。
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