JP2020151934A - 立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法、及び立体造形プログラム - Google Patents

立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法、及び立体造形プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マテリアルジェット方式による造形方法において、モデル材とサポート材の界面における混和の低減を図れると共に、造形物への平坦化手段の衝突低減を実現できる立体造形物の製造装置の提供。【解決手段】先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成手段と、を有し、前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なる立体造形物の製造装置である。【選択図】図10

Description

本発明は、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法、及び立体造形プログラムに関する。
三次元の立体造形物を造形する技術として、付加製造(AM:Additive Manufacturing)と呼ばれる技術が知られている。この技術は、積層方向について薄く切った断面形状を計算し、その形状に従って各層を形成して積層することにより立体造形物を造形する技術である。
近年、付加製造技術の中でも、硬化性樹脂を積層することにより立体造形物を造形するマテリアルジェット方式が注目されている。このマテリアルジェット方式によると、立体造形物本体であるモデル部を造形する場合にモデル部を支持するサポート部を造形することにより、原理的に造形が困難な形状(例えば、オーバーハング部を有する形状等)を造形することができる。
これまでの造形方式においては、サポートレイヤ形成時に平坦化手段としてのローラが造形物へ衝突してしまうという問題がある。特にマテリアルジェット方式は、何らかの方法で、モデル材とサポート材を吐出し、平坦化手段により平坦化し、そこにUV光を照射することで造形物を得るものであるため、モデル材とサポート材の混和を低減するにはそれぞれ異なる走査で吐出し、硬化を行う必要がある。
そこで、例えば、モデル材を吐出する走査においては、副走査方向のヘッド位置をレイヤ毎にずらすことによって、造形を行う造形装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、マテリアルジェット方式による造形方法において、モデル材とサポート材の界面における混和の低減を図れると共に、造形物への平坦化手段の衝突低減を実現できる立体造形物の製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の立体造形物の製造装置は、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成手段と、を有し、前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なる。
本発明によると、マテリアルジェット方式による造形方法において、モデル材とサポート材の界面における混和の低減を図れると共に、造形物への平坦化手段の衝突低減を実現できる立体造形物の製造装置を提供することができる。
図1は、立体造形物の製造装置の要部正面説明図の一例である。 図2は、立体造形物の製造装置の要部平面説明図の一例である。 図3は、立体造形物の製造装置の要部側面説明図の一例である。 図4は、立体造形物の製造装置の制御部のブロック説明図である。 図5Aは、比較例1の副走査方向のヘッドの動きの一例を示す模式図である。 図5Bは、平坦化手段としてのローラがステージに対して完全に水平ということはなく、ローラの前後でステージとのギャップに多少の差分Δ1が存在することを説明する図である。 図5Cは、nレイヤ目のサポートレイヤ形成時の走査で図6Aのようなヘッド位置をとると、nレイヤ目のモデル材にローラが衝突し、造形物に歪みや傷が生じることを説明する図である。 図6Aは、実施例1の副走査方向のヘッド位置の動きの一例を示す模式図である。 図6Bは、実施例1の副走査方向のヘッド位置の動きの他の一例を示す模式図である。 図7Aは、実施例2の副走査方向のヘッド位置の動きの一例を示す模式図である。 図7Bは、実施例2の副走査方向のヘッド位置の動きの他の一例を示す模式図である。 図8Aは、実施例3及び4の副走査方向のヘッド位置の動きの一例を示す模式図である。 図9Bは、実施例3及び4の副走査方向のヘッド位置の動きの他の一例を示す模式図である。 図9は、比較例1の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図10は、実施例1の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図11は、実施例2の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図12は、実施例3の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図13は、実施例4の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び立体造形プログラム)
本発明の立体造形物の製造装置は、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成手段と、を有し、前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なり、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の立体造形物の製造方法は、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成工程を含み、前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なり、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形プログラムは、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成し、前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なるようにする処理をコンピュータに実行させる。
なお、本発明の「立体造形物の製造装置」における制御手段等が行う制御は、本発明の「立体造形物の製造方法」を実施することと同義であるので、本発明の「立体造形物の製造装置置」の説明を通じて本発明の「立体造形物の製造方法」の詳細についても明らかにする。また、本発明の「立体造形プログラム」は、ハードウェア資源としてのコンピュータ等を用いることにより、本発明の「立体造形物の製造装置」として実現させることから、本発明の「立体造形物の製造装置」の説明を通じて本発明の「立体造形プログラム」の詳細についても明らかにする。
従来技術では、レイヤ毎にヘッドの位置を副走査方向にずらしているため、例えば、先行する第1の走査でモデルレイヤを形成し、後続する第2の走査でサポートレイヤを形成する場合、サポートレイヤ形成時に、平坦化手段としてのローラが前記モデルレイヤに激しく衝突してしまい、造形材料の表面が波打ったり、ローラが破損したり、立体造形物の端部のシャープ性が不十分になるという問題がある。
本発明は、マテリアルジェット方式による造形方法において、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成し、前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なることにより、モデル材とサポート材の界面における混和の低減を図れ、かつ造形物への平坦化手段の衝突低減を実現できる。
ここで、「複数のモデルレイヤ、及び複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なる」とは、1スライスレイヤの形成において、モデルレイヤを形成する往復スキャンと、サポートレイヤを形成する往復スキャンで、それぞれ互いに副走査方向のヘッド位置が異なることを意味する。
本発明の一態様において、前記複数のサポートレイヤのnレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査における副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のモデルレイヤのnレイヤ目におけるモデル材を吐出する走査のいずれかと一致させることにより、立体造形物への平坦化手段としてのローラの衝突を低減できる点から好ましい。
本発明の一態様において、前記複数のモデルレイヤと前記複数のサポートレイヤからなる複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査の副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目における最上面のモデルレイヤに一致させることにより、造形時間の短縮化と、立体造形物への平坦化手段としてのローラの衝突を低減できる点から好ましい。
ここで、前記「スライスレイヤ」とは、モデルレイヤとサポートレイヤとをまとめて1セットとしたものを意味する。
本発明の一態様において、レイヤ及びスライスレイヤのいずれかにおけるサポートレイヤ形成において、最初の走査で形成するサポートレイヤは、直前のモデルレイヤ形成における最初の走査の副走査方向位置と反対側であることが、造形時間の短縮化を図れる点から好ましい。
本発明の別の一態様において、モデルレイヤ及びサポートレイヤの少なくともいずれかを平坦化する平坦化手段を有し、前記平坦化手段の走査においては、モデル材及びサポート材の少なくともいずれかを吐出することにより、良好なエッジを有する立体造形物を作製できる点から好ましい。
<造形層形成手段及び造形層形成工程>
造形層形成工程は、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成す工程であり、造形層形成手段により実施される。
前記造形層形成工程は、ステージ上を一方向に往復走査させて行うことが好ましい。
なお、前記造形層形成工程は、吐出した造形材料を硬化させて造形層を形成してもよい。
造形材料の吐出は、造形材料吐出部材を用いて行われることが好ましい。
造形材料の硬化は、造形材料硬化部材を用いて行われることが好ましい。
<<造形材料吐出部材>>
造形材料吐出部材としては、造形材料(モデル材、サポート材)を吐出するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘッドなど、公知のものを用いることができる。
ヘッドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電素子(ピエゾ素子)型ヘッド、熱膨張(サーマル)型ヘッドなどが挙げられる。これらの中でも、圧電素子(ピエゾ素子)型ヘッドが好ましい。
<<造形材料>>
造形層を形成する造形材料としては、特に制限はなく、立体造形物を造形する本体を構成する上で求められる性能に基づいて、適宜選択することができる。
造形材料としては、例えば、モデル材、サポート材などが挙げられる。
往路の造形材料は、光や熱等のエネルギーを付与することにより硬化する液体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、単官能モノマー、多官能モノマー等の重合性モノマー、オリゴマーを含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。好ましくは造形材料ジェット用プリンター等に用いられる造形材料吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有する。
−重合性モノマー−
重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−単官能モノマー−−
単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、アクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能モノマーとしては、重合させることにより、有機ポリマーを得ることができる。
単官能モノマーの含有量としては、造形材料全量に対して、0.5質量%以上90質量%以下が好ましい。
上記以外の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
−−多官能モノマー−−
多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二官能モノマー、三官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
二官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
三官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−オリゴマー−
オリゴマーとしては、上記モノマーの低重合体や末端に反応性不飽和結合基を有するものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、重合開始剤、着色剤、粘度調整剤、接着性付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
−−界面活性剤−−
界面活性剤としては、例えば、分子量200以上かつ5,000以下、具体的には、PEG型非イオン界面活性剤[ノニルフェノールのエチレンオキサイド(以下、「EO」と略記)1〜40モル付加物、ステアリン酸EO1〜40モル付加物等]、多価アルコール型非イオン界面活性剤(ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(パーフルオロアルキルEO1〜50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、造形材料全量に対して、3質量%以下が好ましく、含有効果及び光硬化物の物性の観点から、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−−重合禁止剤−−
重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量は、造形材料全量に対して、5質量%以下が好ましく、モノマーの安定性及び重合速度の観点から、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−−重合開始剤−−
重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、保存安定性の点から、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、光(特に波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2、2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。
アゾ系開始剤としては、例えば、VA−044、VA−46B、V−50、VA−057、VA−061、VA−067、VA−086、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO 64)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(以上、DuPont Chemical社製)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)(V−601)(以上、和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(商品名:Perkadox 16S、Akzo Nobel社製)、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート(商品名:Lupersol 11、Elf Atochem社製)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名:Trigonox 21−C50、Akzo Nobel社製)、過酸化ジクミルなどが挙げられる。
過硫酸塩開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
レドックス(酸化還元)開始剤としては、例えば、過硫酸塩開始剤とメタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組合せ、有機過酸化物と第3級アミンとに基づく系(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンとに基づく系)、有機ヒドロパーオキシドと遷移金属とに基づく系(例えば、クメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートとに基づく系)などが挙げられる。
重合開始剤の含有量としては、造形材料全量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
−着色剤−
着色剤としては、造形材料中に溶解又は安定に分散し、更に熱安定性に優れた染料及び顔料が適している。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合することが可能である。
<<造形材料硬化部材>>
造形材料硬化部材は、吐出した造形材料を硬化させて造形層を形成する部材である。
造形材料硬化部材としては、吐出した造形材料を硬化させて造形層を形成するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線照射装置などが挙げられる。
−紫外線照射装置−
紫外線(UV)照射装置としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。
高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものも使用することができる。
<ステージ>
ステージとは、造形材料吐出部材により造形材料が吐出されることにより、造形層が積層可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ステージの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、平面状であることが好ましい。
ステージの方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料吐出部材が造形材料を吐出する向きに対して直交する方向に位置することが好ましい。
<<平坦化手段>>
平坦化手段は、モデル材及びサポート材の少なくともいずれかを平坦化する手段である。
平坦化手段としては、吐出されたモデルレイヤ及びサポートレイヤの少なくともいずれかの表面に当接させることにより、平坦化するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ローラ、ブレードなどが挙げられる。
<その他の手段及びその他の工程>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥手段、制御手段などが挙げられる。
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥工程、制御工程などが挙げられる。
以下、本発明の立体造形物の製造装置の一例の概要について説明する。図1は、同装置の要部正面説明図、図2は同装置の平面説明図、図3は同装置の側面説明図を表す。
立体造形物の製造装置(以下、「立体造形装置」と称することがある)10は、材料噴射造形装置であり、層状造形物である造形層30が積層されて立体造形物が造形される造形ステージであるステージ14と、ステージ14上に造形層30を順次積層しながら造形する造形ユニット20とを備えている。
造形ユニット20は、ユニットホルダ21に、造形材料を吐出する吐出手段である第1ヘッド11と、活性エネルギー線としての紫外線を照射するUV照射ユニット13と、造形層30を平坦化する平坦化手段である平坦化ローラ16を備えている。なお、立体造形物を造形するモデル材としての造形材料だけでなく、立体造形物の造形を支持するサポート材を吐出させるための第2ヘッド12を備えることができる。
ここでは、X方向において、第1ヘッド11を挟んで2つの第2ヘッド12を配置し、2つの第2ヘッド12の外側にそれぞれUV照射ユニット13を配置し、更に、UV照射ユニット13の外側にそれぞれ平坦化部材として、平坦化ローラ16を配置している。
第1ヘッド11には、カートリッジ装着部56に交換可能に装着されるカートリッジ60によって造形材料が供給チューブなどを介して供給される。なお、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローなどのカラーの造形材料を使用する場合には、第1ヘッド11に各色の液滴を吐出する複数のノズル列を配置することができる。
UV照射ユニット13は、第1ヘッド11から吐出された造形材料を硬化する。また、UV照射ユニット13は、サポート材を含む場合は、第2ヘッド12から吐出されたサポート材からなる造形層30を硬化する。
紫外線照射ランプを使用する場合、紫外線照射により発生するオゾンを除去する機構を備えることが好ましい。
紫外線照射ランプの種類としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くした紫外線照射ランプは、短波長領域の照射が可能である。メタルハライドは、波長領域が広いため着色物の硬化に効果的である。Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、光重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。
平坦化ローラ16は、回転されながら、ステージ14との相対移動により、ステージ14上で硬化された造形層30の表面を平坦化する。
なお、「ステージ14上」とは、特に限定しない限り、ステージ14及びステージ14上で積層させる造形層30上を含むことを意味する。
造形ユニット20のユニットホルダ21は、X方向に配置されたガイド部材54、55に移動可能に保持されている。
また、造形ユニット20のX方向の一方側には、第1ヘッド11の維持回復を行うメンテナンス機構61が配置されている。
また、造形ユニット20のユニットホルダ21を保持しているガイド部材54及び55は、両側の側板70、70に保持されている。側板70、70はベース部材7上に配置されたガイド部材71に移動可能に保持されたスライダ部72を有し、造形ユニット20はX方向と直交するY方向に往復移動可能である。
ステージ14は、昇降手段15によってZ方向に昇降される。昇降手段15は、ベース部材7上にX方向に配置されたガイド部材75、76上に移動可能に配置される。
次に、この立体造形装置10による造形動作の概要について、図1を参照して説明する。
まず、造形ユニット20をY方向に移動させてステージ14上に位置させる。次に、ステージ14を停止している造形ユニット20に対して移動させながら、第1ヘッド11からモデル材301を造形領域(立体造形物を構成する領域)に吐出させる。サポート材を用いる場合は、第2ヘッド12からサポート材302を造形領域以外のサポート領域(造形後除去する領域)に吐出させる。
次に、UV照射ユニット13によって、モデル材301及びサポート材302上に紫外線を照射して硬化させ、造形材料による造形物17とサポート材による造形物18を含む1層分の造形層30が形成する。
この造形層30を繰り返し造形して順次積層し、モデル材301をサポート材302で支持しながらモデル材301からなる目的とする立体造形物を造形する。例えば、図1の例では、造形層30A〜30Eの5層を積層した状態を示している。
ここで、造形層30を複数層(固定値である必要はない。)積層する毎に、例えば10層積層する毎に、平坦化ローラ16を最表面の造形層30に押し付けて平坦化することにより、造形層30の厚み精度や平坦性を確保する。
平坦化手段として、平坦化ローラ16のようなローラ形状の部材を使用する場合、X方向における移動方向に対して、平坦化ローラ16を逆転させる方向で回転させることにより、平坦化の効果を向上させることができる。
また、造形ユニット20と最表面の造形層30とのギャップを一定に保つために、ここでは、1層の造形層30を形成する毎にステージ14を昇降手段15によって下降させている。なお、造形ユニット20を昇降させる構成でもよい。
立体造形装置は、モデル材301やサポート材302の回収部材、リサイクル機構などを備えてもよい。また、第1ヘッド11、第2ヘッド12の不吐出ノズルを検知する吐出状態検出手段を備えてもよい。更に、造形時の装置内の環境温度を制御してもよい。
<造形プロセス>
基本的な造形プロセスにおいては、ステージを主走査方向に往復させて行うが、造形物がヘッドのノズル列長さより大きいか小さいか、又は使用ノズルを散らすため、下記の「大ピッチ送り」又は「小ピッチ送り」の2通りの副走査方向の動作が必要である。
<<大ピッチ送り>>
目的:造形物がヘッド副走査方向よりも長い場合、造形物の副走査方向をカバーするためである。
動作:スキャン間で、ヘッドの副走査方向に比較的大きい送り量、例えば、ヘッド副走査方向長さの1/2倍〜1倍分だけステージを動かす。
<<小ピッチ送り>>
目的:ヘッドのノズル詰まりの分散、吐出量ばらつきの緩和のためである。
動作:スキャン間で、ヘッドの副走査方向に比較的小さい送り量、例えば、ヘッド副走査方向長さの1/8倍分以下だけステージを動かす。
(立体造形プログラム)
本発明の立体造形プログラムは、ステージ上を一方向に往復走査させ、先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出してモデル部造形層を形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出してサポート部造形層を形成し、
前記モデル部造形層、及び前記サポート部造形層の少なくとも一部において、副走査方向のヘッドの位置が異なるようにする処理をコンピュータに実行させる。
本発明の立体造形プログラムによる処理は、立体造形物の製造装置を構成する制御部を有するコンピュータを用いて実行することができる。
制御部の概要について、図4を参照して説明する。図4は制御部のブロック説明図である。
制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明に係わる制御を含む立体造形動作の制御を実行させるためのプログラムを含む立体造形プログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
また、制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御部500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他の装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
更に、制御部500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータ及び信号の送受を行うためのI/F506を備えている。
なお、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物(立体造形物)を造形層ごとにスライスしたスライスデータである造形データ(断面データ)を作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。
制御部500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備える。
また、制御部500は、造形ユニット20の第1ヘッド11を駆動制御するヘッド駆動制御部508と、第2ヘッド12を駆動制御するヘッド駆動制御部509を備えている。
更に、制御部500は、造形ユニット20をX方向に移動させるユニットX方向移動機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、造形ユニット20をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備える。
制御部500は、ステージ14を昇降手段15とともにX方向に移動させるステージX方向走査機構553を構成するモータを駆動するモータ駆動部513と、ステージ14をZ方向に昇降させる昇降手段15を構成するモータを駆動するモータ駆動部514を備える。なお、Z方向への昇降は、前述したように造形ユニット20を昇降させる構成とすることもできる。
制御部500は、平坦化ローラ16を回転駆動するモータ26を駆動するモータ駆動部516、第1ヘッド11、第2ヘッド12のメンテナンス機構61を駆動するメンテナンス駆動部518を備える。
制御部500は、UV照射ユニット13による紫外線照射を制御する硬化制御部519を備える。
制御部500のI/O507には、装置の環境条件としての温度及び湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル522が接続されている。
制御部500は、上述したように、造形データ作成装置600から造形データを受領する。造形データは、目的とする立体造形物の形状をスライスしたスライスデータとしての各造形層30の内の造形物17を形成するデータ(造形領域のデータ)である。
主制御部500Aは、造形データ(造形領域データ)にサポート材を付与するサポート領域のデータを付加したデータを作成し、ヘッド駆動制御部508、509に与える。ヘッド駆動制御部508、509は、それぞれ、第1ヘッド11から造形材料301の液滴を造形領域に吐出させ、第2ヘッド12から液状のサポート材302の液滴をサポート領域に吐出させる。
なお、造形データ作成装置600と立体造形装置10によって造形装置が構成される。
次に、本発明の立体造形プログラムの処理手順を示す。図11は、立体造形物の製造装置100の制御部130における立体造形プログラムの処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートの詳細な説明は、実施例1〜4において説明する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(比較例1)
図5Aは、比較例1の副走査方向のヘッドの位置の動きを示す模式図である。図5Bに示すように、平坦化手段としてのローラはステージに対して完全に水平ということはなく、ローラの前後でステージとのギャップに多少の差分Δ1が存在する。図5Cに示すように、nレイヤ目のサポートレイヤ形成時の走査において、図5Aに示すようなヘッド位置をとると、nレイヤ目のモデル材にローラが衝突し、造形物に歪みや傷が生じる。
なお、図5A〜図5Cは、いずれも副走査方向のヘッドの動きを示しており、例えば、1スキャン目では副走査方向a1の位置にモデル材を吐出する。ここで示しているのはあくまでヘッドの位置であり、使用するノズルを示したものではない。
比較例1においては、サポートレイヤ形成時の副走査方向のヘッド位置をモデルレイヤと一致させる。造形材料(モデル材、サポート材)に拘わらず、レイヤ毎に副走査方向に移動する。1パス目、2パス目は往路で書いてもよいし、復路で書いても構わない。
図9は、比較例1の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図5Aから図5Cを参照して、比較例1の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS1では、1スキャン目(往路)で副走査位置a1にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS2に移行する。
ステップS2では、2スキャン目(復路)で副走査位置a2にてモデル材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS2に移行する。
ステップS3では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS4に移行する。
ここで、「大ピッチ送り」とは、造形物がヘッド副走査方向よりも長い場合、造形物の副走査方向をカバーするためのものであり、スキャン間で、ヘッドの副走査方向に比較的大きい送り量、例えば、ヘッド副走査方向長さの1/2倍〜1倍分だけステージを動かすことを意味する。
ステップS4では、3スキャン目(往路)で副走査位置a3にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS5に移行する。
ステップS5では、4スキャン目(復路)で副走査位置a4にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS6に移行する。
ステップS6では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS7に移行する。
ステップS7では、5スキャン目(往路)で副走査位置a6にてサポート材を吐出し、硬化すると、処理をS8に移行する。
ステップS8では、6スキャン目(復路)で副走査位置a7にてサポート材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS9に移行する。
ステップS9では、上記ステップS1からステップS8を所定回数繰り返して、造形を完了すると、本処理を終了する。
比較例1では、平坦化手段としてのローラがステージに対して完全に水平ということはなく、ローラの前後でステージとのギャップに多少の差分Δ1が存在する(図5B参照)。このため、図5Cに示すように、nレイヤ目のサポートレイヤ形成時の走査により、図5Aに示すようなヘッド位置をとると、nレイヤ目のモデル材にローラが衝突し、造形物に歪みや傷が生じてしまうという問題がある。
(実施例1)
図6A及び図6Bは、実施例1における副走査方向のヘッド位置の動きを示している。例えば、1スキャン目では副走査方向a1の位置にモデル材を吐出する。ここで示しているのはあくまでヘッドの位置であり、使用するノズルを示したものではない。
実施例1においては、造形材料(モデル材、サポート材)に拘わらず、レイヤ毎に副走査方向に移動する。1パス目、2パス目は往路で書いてもよいし、復路で書いても構わない。
図10は、実施例1の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図6A及び図6Bを参照して、実施例1の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS11では、1スキャン目(往路)で副走査位置b1にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS12に移行する。
ステップS12では、2スキャン目(復路)で副走査位置b2にてモデル材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS13に移行する。
ステップS13では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS14に移行する。
ステップS14では、3スキャン目(往路)で副走査位置b3にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS15に移行する。
ステップS15では、4スキャン目(復路)で副走査位置b4にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS16に移行する。
ステップS16では、副走査方向にステージを大ピッチで送り、副走査位置b1,b2と同じ位置に合わせると、処理をS17に移行する。
ステップS17では、5スキャン目(往路)でサポート材b5を吐出し、硬化すると、処理をS18に移行する。
ステップS18では、6スキャン目(復路)でサポート材b6を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS19に移行する。
ステップS19では、上記ステップS11からステップS18を所定回数繰り返して、造形を完了すると、本処理を終了する。
実施例1では、nレイヤ目の形成において、サポートレイヤ形成時の副走査方向のヘッド位置は、nレイヤ目のモデルレイヤ形成時の副走査方向のヘッド位置と一致させる。その結果、サポートレイヤ形成時の、モデルレイヤへのローラ衝突を低減することができる。
しかし、実施例1は、モデルレイヤ1と2で、副走査方向のヘッド位置が同じである。このため、造形中にノズル抜けが発生した場合、造形物表面に溝が生じてしまうという課題がある。
(実施例2)
図7A及び図7Bは、副走査方向のヘッド位置の動きを示している。例えば、1スキャン目では副走査方向a1の位置にモデル材を吐出する。ここで示しているのはあくまでヘッドの位置であり、使用するノズルを示したものではない。このことは、実施例2のように小ピッチ送りがある場合に、特に注意が必要となる。
実施例2においては、モデルレイヤ内で小ピッチ送りを行う。nレイヤ目のサポートレイヤの副走査方向ヘッド位置は、nレイヤ目のモデルレイヤのいずれかに合わせる。
ここで、「小ピッチ送り」とは、副走査方向のスライスデータ解像度に対応したレイヤの形成、ヘッドのノズル詰まりの分散、吐出量ばらつきの緩和のためものであり、スキャン間で、ヘッドの副走査方向に比較的小さい送り量、例えば、ヘッド副走査方向長さの1/8倍分以下だけステージを動かすことを意味する。
図11は、実施例2の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図7A及び図7Bを参照して、実施例2の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS21では、1スキャン目(往路)で副走査位置c1にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS22に移行する。
ステップS22では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS23に移行する。
ステップS23では、2スキャン目(復路)で副走査位置c2にてモデル材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS24に移行する。
このとき、モデル材を吐出可能なエリアは、少なくとも副走査位置c1でスキャンした副走査領域であることに注意する。
ステップS24では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS25に移行する。
ステップS25では、3スキャン目(往路)で副走査位置c3にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS26に移行する。
ステップS26では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS27に移行する。
ステップS27では、4スキャン目(復路)で副走査位置c4にてモデル材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS28に移行する。
ステップS28では、副走査方向にステージを大ピッチで送り、前記副走査位置c1又はc2の位置に一致させると、処理をS29に移行する。
ステップS29では、5スキャン目(往路)で副走査位置c5にてサポート材を吐出し、硬化すると、処理をS30に移行する。
ステップS30では、副走査方向にステージを小ピッチで送り、前記副走査位置c2の位置に一致させると、処理をS31に移行する。
ステップS31では、6スキャン目(復路)で副走査位置c6にてサポート材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS32に移行する。ここで、c5とc6の副走査位置は同じでもよく、例えば、c5とc6の副走査位置はともに副走査位置c2と一致させてもよい。
ステップS32では、上記ステップS21からステップS31を所定回数繰り返して、造形を完了すると、本処理を終了する。
実施例2では、nレイヤ目の形成において、複数のスキャンで副走査方向ヘッド位置を小ピッチでずらす場合、サポートレイヤ形成時の副走査方向のヘッド位置は、モデルレイヤ形成時のいずれかのスキャンと一致させる。
実施例1に示す方法では、モデルレイヤ1と2で、副走査方向のヘッド位置が同じである。この場合、造形中にノズル抜けが発生した場合、造形物表面に溝ができてしまうという課題を解決することができる。
しかし、実施例2では、モデルレイヤ1に対しサポートレイヤ1が存在する。これでは1レイヤを形成するためには、モデルレイヤとサポートレイヤそれぞれで複数回スキャンを行わなければならず、造形時間が長いという課題がある。
(実施例3)
図8A及び図8Bは、副走査方向のヘッド位置の動きを示している。例えば、1スキャン目では副走査方向a1の位置にモデル材を吐出する。ここで示しているのはあくまでヘッドの位置であり、使用するノズルを示したものではない。このことは、実施例3のように小ピッチ送りがある場合に、特に注意が必要となる。
実施例3においては、一例として、モデルレイヤ2とサポートレイヤ1を1セットとし、スライスレイヤと考える。nスライスレイヤ目のサポートレイヤの副走査方向ヘッド位置は、nスライスレイヤ目の最上面モデルレイヤのいずれかに一致させる。スライスレイヤの組み合わせはこれに限られない。例えば、モデルレイヤ3とサポートレイヤ1を1セットとしスライスレイヤとしてもよい。
図12は、実施例3の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図8A及び図8Bを参照して、実施例3の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS41では、1スキャン目(往路)で副走査位置d1にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS42に移行する。
ステップS42では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS43に移行する。
ステップS43では、2スキャン目(復路)で副走査位置d2にてモデル材を吐出し、平坦化し、硬化し、モデル1レイヤ目を形成すると、処理をS44に移行する。
ステップS44では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS45に移行する。
ステップS45では、3スキャン目(往路)で副走査位置d3にてモデル材を吐出し、硬化すると、処理をS46に移行する。
ステップS46では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS47に移行する。
ステップS47では、4スキャン目(復路)で副走査位置d4にてモデル材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS48に移行する。
ステップS48では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS49に移行する。
ステップS49では、モデルレイヤ2についても同様に、ステップ41〜ステップ48の動作を行う(副走査位置は図5A)と、処理をS50に移行する。
ステップS50では、9スキャン目(往路)で副走査位置d9にてサポート材を吐出し、硬化すると、処理をS51に移行する。
ステップS51では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS52に移行する。
ステップS52では、10スキャン目(復路)で副走査位置d10にてサポート材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS53に移行する。
ステップS53では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS54に移行する。
ステップS54では、11スキャン目(往路)で副走査位置d11にてサポート材を吐出し、硬化すると、処理をS55に移行する。
ステップS55では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS56に移行する。
ステップS56では、12スキャン目(復路)で副走査位置d12にてサポート材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS57に移行する。
ステップS57では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS57に移行する。
ステップS58では、スライスレイヤ2以降についても同様に、ステップS41〜ステップS57の動作を行う(副走査位置は図5A及び図5Bに示すとおり)と、処理をS59に移行する。
なお、上記詳細手順はあくまで一実施例であり、レイヤを形成するためのスキャンの往復はこれに限定されない。例えば、往路で吐出は行わず(副走査位置d1、d3、d5、d7、d9、d11、・・・に吐出はしない)、復路だけで行ってもよい。
ステップS59では、上記ステップS41からステップS58を所定回数繰り返して、造形を完了すると、本処理を終了する。
実施例3では、モデルレイヤ2とサポートレイヤ1を1つの積層単位(これを「スライスレイヤ」と定義する)とすることで、造形時間を短くできる。この場合、nスライスレイヤ目の形成において、サポートレイヤを形成時の副走査方向のヘッド位置は、モデルレイヤ形成時のいずれかの走査と一致させる。
実施例3においては、モデルレイヤ1に対してサポートレイヤ1が存在する。このように1つのスライスレイヤを形成するためには、モデルレイヤとサポートレイヤをそれぞれ複数回スキャンしなければならず、造形時間が長くかかるという課題を解決することができる。
(実施例4)
図13は、実施例4の立体造形物の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図8A及び図8Bを参照して、実施例4の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
この実施例4は、基本的に実施例3と同じであるため、異なる部分のみを下記に示す。
ステップS61では、9スキャン目(往路)で副走査位置d11にてサポート材を吐出し、硬化すると、処理をS62に移行する。
ステップS62では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS63に移行する。
ステップS63では、10スキャン目(復路)で副走査位置d12にてサポート材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS64に移行する。
ステップS64では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS65に移行する。
ステップS65では、11スキャン目(往路)で副走査位置d9にてサポート材を吐出し、硬化すると、処理をS66に移行する。
ステップS66では、副走査方向にステージを小ピッチで送ると、処理をS67に移行する。
ステップS67では、12スキャン目(復路)で副走査位置d10にてサポート材を吐出し、平坦化し、硬化すると、処理をS68に移行する。
ステップS68では、副走査方向にステージを大ピッチで送ると、処理をS69に移行する。
ステップS69では、スライスレイヤ2以降についても同様に、ステップ61からステップ68の動作を行う(副走査位置は図9A及び図9Bに示す通り)と、処理をS70に移行する。
ステップS70では、上記実施例3のステップS41からステップS49及び上記ステップS61からステップS69を所定回数繰り返して、造形を完了すると、本処理を終了する。
実施例4では、実施例3の立体造形物の製造方法に比べて、更に造形時間を短縮する方法である。実施例3において、モデルレイヤ2の形成終了時にヘッドが副走査位置d8にあった場合、実施例4では、サポートレイヤ1は副走査位置d11(直前のモデルレイヤ形成における最初の走査の副走査方向位置と反対側)から形成することができるので、更に造形時間を短縮することができる。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成手段と、を有し、
前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なることを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<2> 前記複数のサポートレイヤのnレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査における副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のモデルレイヤのnレイヤ目におけるモデル材を吐出する走査の少なくともいずれかと一致させる前記<1>に記載の立体造形物の製造装置である。
<3> 前記複数のモデルレイヤと前記複数のサポートレイヤからなる複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査の副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目における最上面のモデルレイヤに一致させる前記<1>に記載の立体造形物の製造装置である。
<4> レイヤ及びスライスレイヤのいずれかにおけるサポートレイヤ形成において、最初の走査で形成するサポートレイヤは、直前のモデルレイヤ形成における最初の走査の副走査方向位置と反対側である前記<2>から<3>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<5> モデルレイヤ及びサポートレイヤの少なくともいずれかを平坦化する平坦化手段を有し、前記平坦化手段の走査においては、モデル材及びサポート材の少なくともいずれかを吐出する前記<1>から<4>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<6> 先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成工程を含み、
前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なることを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<7> 前記複数のサポートレイヤのnレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査における副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のモデルレイヤのnレイヤ目におけるモデル材を吐出する走査のいずれかと一致させる前記<6>に記載の立体造形物の製造方法である。
<8> 前記複数のモデルレイヤと前記複数のサポートレイヤからなる複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査の副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目における最上面のモデルレイヤに一致させる前記<6>に記載の立体造形物の製造方法である。
<9> レイヤ及びスライスレイヤのいずれかにおけるサポートレイヤ形成において、最初の走査で形成するサポートレイヤは、直前のモデルレイヤ形成における最初の走査の副走査方向位置と反対側である前記<7>から<8>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<10> モデルレイヤ及びサポートレイヤの少なくともいずれかを平坦化する平坦化手段を有し、前記平坦化手段の走査においては、モデル材及びサポート材の少なくともいずれかを吐出する前記<6>から<9>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<11> 先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成し、
前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なるようにする処理をコンピュータに実行させることを特徴とする立体造形プログラムである。
前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置、前記<6>から<10>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法、及び前記<11>に記載の立体造形プログラムによると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
特開2018−144236号公報

Claims (7)

  1. 先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成手段と、を有し、
    前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なることを特徴とする立体造形物の製造装置。
  2. 前記複数のサポートレイヤのnレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査における副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のモデルレイヤのnレイヤ目におけるモデル材を吐出する走査のいずれかと一致させる請求項1に記載の立体造形物の製造装置。
  3. 前記複数のモデルレイヤと前記複数のサポートレイヤからなる複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目におけるサポート材を吐出する走査の副走査方向のヘッドの位置を、前記複数のスライスレイヤのnスライスレイヤ目における最上面のモデルレイヤに一致させる請求項1に記載の立体造形物の製造装置。
  4. レイヤ及びスライスレイヤのいずれかにおけるサポートレイヤ形成において、最初の走査で形成するサポートレイヤは、直前のモデルレイヤ形成における最初の走査の副走査方向位置と反対側である請求項2から3のいずれかに記載の立体造形物の製造装置。
  5. モデルレイヤ及びサポートレイヤの少なくともいずれかを平坦化する平坦化手段を有し、前記平坦化手段の走査においては、モデル材及びサポート材の少なくともいずれかを吐出する請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物の製造装置。
  6. 先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成する造形層形成工程を含み、
    前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なることを特徴とする立体造形物の製造方法。
  7. 先行する第1の往復走査でモデル材をヘッドから吐出して複数のモデルレイヤを形成し、後続する第2の往復走査でサポート材をヘッドから吐出して複数のサポートレイヤを形成し、
    前記複数のモデルレイヤ、及び前記複数のサポートレイヤの少なくとも一部は、副走査方向のヘッドの位置が異なるようにする処理をコンピュータに実行させることを特徴とする立体造形プログラム。

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