JP2021037730A - 立体造形物製造装置、立体造形物の製造方法、および立体造形物製造用吐出プログラム - Google Patents

立体造形物製造装置、立体造形物の製造方法、および立体造形物製造用吐出プログラム Download PDF

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滉一郎 田中
杉浦 健治
Kenji Sugiura
健治 杉浦
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Yuta Koike
雄太 小池
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Yoshihito Shimada
義仁 嶋田
櫻井 陽一
Yoichi Sakurai
陽一 櫻井
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Teruki Kusahara
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Abstract

【課題】造形物の反り、および造形不良物の発生を低減できる立体造形物製造装置を提供する。【解決手段】造形材料を吐出する吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、(1)前記吐出手段による前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御、ならびに、(2)前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出手段が吐出する前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出手段から吐出させる制御、の少なくともいずれかを行う制御手段と、を有する立体造形物製造装置である。【選択図】図4

Description

本発明は、立体造形物製造装置、立体造形物の製造方法、および立体造形物製造用吐出プログラムに関する。
三次元データから生成した二次元スライスデータを基に、光硬化性樹脂を紫外線等の光照射により硬化、繰り返し積層することで三次元造形物を造形する際に、同一面内で照射する光の強度を変えながら積層することにより、造形物と平坦化手段(ローラ)の衝突を抑制し、造形精度を高める技術が既に知られている。
しかし、今までの同一面内での光照射強度を変えながら積層するという手段では、特に同一面内のうちの最後の主走査方向の動作において光照射強度を極端に弱くするか照射しない。この場合には次の層を形成する際に、光照射強度が極端に弱い層の上に次層を形成するため、前層の樹脂未硬化部と次層の未硬化部が混じり合って、造形物の表面性が悪化してしまうという問題がある。
そこで、例えば、同一面内における主走査方向(X方向)の一部の回の主走査動作時における紫外線硬化型インクの硬化を他の回の主走査動作時と異ならせることで造形物と平坦化手段の接触を回避でき、その結果、造形物の造形精度を高めることができる造形装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、造形材料を層状に付与し、それを積層して立体造形物を造形する方式、好ましくはマテリアルジェッティング方式による造形方法において、造形物の反り、および造形不良物の発生を防止できる立体造形物製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための手段としての本発明の立体造形物製造装置は、造形材料を吐出する吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、
(1)前記吐出手段による前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御、ならびに、
(2)前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出手段が吐出する前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出手段から吐出させる制御、の少なくともいずれかを行う制御手段と、を有する。
本発明によると、造形材料を層状に付与し、それを積層して立体造形物を造形する方式、好ましくはマテリアルジェッティング方式による造形方法において、造形物の反り、および造形不良物の発生を防止できる立体造形物製造装置を提供することができる。
図1は、本発明の立体造形物製造装置の一例を示す概略図である。 図2は、立体造形物製造装置の制御手段の一例を示すブロック図である。 図3は、第N層目の造形材料を吐出し、硬化する立体造形物の製造方法について説明する概略図である。 図4は、立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施例1における立体造形物の表面状態を示す写真である。 図6は、比較例1における立体造形物の側面の表面状態を示す写真である。 図7は、比較例2における立体造形物の表面状態を示す写真である。
(立体造形物製造装置および立体造形物の製造方法)
本発明の立体造形物製造装置は、造形材料を吐出する吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、
(1)前記吐出手段による前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御、ならびに、
(2)前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出手段が吐出する前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出手段から吐出させる制御、の少なくともいずれかを行う制御手段と、を有し、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の立体造形物の製造方法は、造形材料を吐出する吐出工程と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させる硬化工程とを含み、
(1)前記吐出工程における前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化工程において照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化工程において照射する制御、ならびに、
(2)前記硬化工程における前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出工程において吐出される前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出工程において吐出する制御の少なくともいずれかを行い、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物製造装置により好適に実施することができ、吐出工程は吐出手段により行うことができ、硬化工程は硬化手段により行うことができ、制御工程は制御手段により行うことができ、その他の工程はその他の手段により行うことができる。
従来技術では、硬化した造形層と平坦化手段の接触を回避することにより造形精度を向上させているが、前層の樹脂未硬化部と次層の樹脂未硬化部とが混じり合って立体造形物の表面性が悪化してしまうという問題がある。
従来のマテリアルジェッティング(MJ)方式の造形方法では、組成や濃度が異なる2種の造形材料であるモデル材とサポート材を同じ照射量の活性エネルギー線を照射して硬化させていた。この場合、硬化に必要な活性エネルギー線の照射量は、サポート材のほうが高いため、モデル材に余剰なエネルギーが照射され、硬化収縮の応力が蓄積して、モデル材からなる造形物の変形(反り)が生じるおそれがあった。
本発明においては、吐出手段による造形材料の吐出条件パラメータに応じて、硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御を行う。すなわち、造形時の造形材料の吐出条件パラメータに基づいて照射する活性エネルギー線の照射量を決定し、吐出条件パラメータに応じて照射強度を異ならせる。例えば、組成や濃度が異なる2種の造形材料であるモデル材とサポート材の照射強度を異ならせることにより、モデル材を適切な照射強度で硬化させることが可能となり、硬化収縮の応力の発生が抑制され、モデル材からなる造形物の変形が防止できる。さらに、サポート材の硬化時の照射強度をモデル材の硬化時の照射強度よりも高くすることにより、サポート材を適切な照射強度で硬化させることが可能となり、モデル材とサポート材の混和による界面での表面性の悪化を抑制できる。
ここで、本発明において、組成や濃度が異なる2種の造形材料であるモデル材とサポート材の混和による界面での表面性の悪化現象をいわゆる「白化」と称することがある。
また、造形材料の吐出不良等に起因して造形物の側面等に生じる微細な突起状(トゲ状、草状)の造形不良物をいわゆる「トゲ」と称することがある。前記「トゲ」は、活性エネルギー線の照射強度が強いほど顕著に生じる。
本発明においては、以下の(1)および(2)の少なくともいずれかの制御を行うことにより、上記課題を解決することができる。
(1)前記吐出手段による前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御、すなわち、造形材料の吐出パラメータに応じて硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の制御を行う制御手段を有することにより、造形材料の吐出条件パラメータに応じて活性エネルギー線の照射量を異ならせることで、適切な活性エネルギー線の照射量で造形材料を硬化でき、立体造形物の変形を抑制し、良好な表面性を確保でき、造形不良物の発生を防止することができる。
(2)前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出手段が吐出する前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出手段から吐出させる制御、すなわち、活性エネルギー線の照射量が一定の場合、吐出手段により造形材料の組成、濃度、吐出量等を制御する制御手段を有することにより、活性エネルギー線の照射量に応じて、造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを変化させることで、適切な造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかで造形でき、立体造形物の変形を抑制し、良好な表面性を確保でき、造形不良物の発生を防止することができる。
造形材料の組成を変更する手段としては、予め複数の組成(硬化成分)の異なる造形材料を吐出できるように設定しておき、活性エネルギー線の照射量に応じて組成の異なる造形材料を選択できるようにする方法、吐出ヘッド内で造形材料の硬化成分の濃度を調整可能として、活性エネルギー線の照射量に応じて組成の異なる造形材料に調整し吐出する方法などが挙げられる。
造形材料の濃度を変更する手段としては、例えば、複数のヘッドから濃度の異なる複数種類の造形材料を同一の着弾位置に吐出し、活性エネルギー線の照射量に応じて造形材料の濃度を変更する方法などが挙げられる。
本発明において「造形材料」は、造形物の製造において吐出手段から吐出される材料を意味し、典型的には立体造形物そのものを形成するためのモデル材、オーバーハング部やディテール部などを造形する際に用いられるサポート材などが挙げられる。本発明においては、モデル材により形成された造形層を特に「モデル層」、サポート材により形成された造形層を特に「サポート層」という場合がある。
本発明の一態様において、前記吐出手段が、主走査方向に往復動し、前記制御手段が、前記吐出手段の往動時および復動時のそれぞれにおいて前記制御を行う。制御手段が造形材吐出パラメータによる活性エネルギー線の照射量の決定を吐出手段の往動時および復動時のそれぞれで行うことによって、より精密な制御が実現できる。
本発明の一態様において、前記吐出条件パラメータが、前記造形材料の種類情報、積層情報および膜厚情報の少なくともいずれかを含む。
吐出条件パラメータとして、造形材料の種類情報、積層情報および膜厚情報の少なくともいずれかを含むことにより、造形材料に関する適切な情報によって活性エネルギー線の照射量を異ならせ、適切な活性エネルギー線の照射量で造形材料を硬化させることができ、その結果、立体造形物の変形を抑制し、良好な表面性を確保でき、造形不良物の発生を防止することができる。
前記吐出条件パラメータとしては、様々な吐出手段による造形材料の吐出条件パラメータを設定することができ、例えば、造形材料の種類情報、積層情報、膜厚情報などが挙げられる。
造形材料の種類情報としては、例えば、サポート材またはモデル材であるかの情報、サポート材中の組成や濃度の情報、モデル材中の組成や濃度の情報などが挙げられる。
積層情報としては、例えば、サポート層上にモデル層を積層する場合、モデル層上にサポート層を積層する場合、サポート層とモデル層とが隣接する場合、モデル層とモデル層とが隣接する場合、サポート層とサポート層とが隣接する場合などが挙げられる。
膜厚情報としては、例えば、モデル層やサポート層の厚みの情報、モデル材やサポート材の吐出量の情報などが挙げられる。
本発明の一態様において、前記制御手段が前記(1)の制御を行い、吐出条件パラメータが造形材料の種類情報を含み、前記種類情報がモデル材およびサポート材のいずれかであることの情報であり、前記制御手段が、前記吐出条件パラメータが含む、前記種類情報が前記サポート材である場合には、前記種類情報が前記モデル材である場合に比し、前記硬化手段が照射する前記活性エネルギー線の照射量を多くする決定をする。
この態様のように、硬化に必要な活性エネルギー線の照射強度は、サポート材の方がモデル材よりも高いため、種類情報がサポート材である場合には、種類情報がモデル材である場合に比し、硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量を多くする決定をすることにより、モデル材に余剰なエネルギーが付与されるのを防止でき、適切な活性エネルギー線の照射量でモデル材を硬化でき、モデル材からなる立体造形物の変形を抑制し、良好な表面性を確保でき、造形不良物の発生を防止することができる。
本発明の一態様において、前記制御手段が前記(1)の制御を行い、前記吐出条件パラメータが前記造形材料の種類情報および積層情報を含み、前記種類情報がモデル材およびサポート材のいずれかであることの情報であり、前記積層情報が、XY平面上の任意の位置における、第一の層および前記第一の層上に配された第二の層の情報であり、前記制御手段が、前記吐出条件パラメータが含む、前記積層情報である前記第一の層および前記第二の層がいずれも前記モデル材またはサポート材である場合に比し、前記積層情報である前記第一の層および前記第二の層の一方が前記モデル材であって他方が前記サポート材である場合は、前記硬化手段が照射する前記活性エネルギー線の照射量を多くするかまたは少なくする決定をする。
この態様のように、積層情報である第一の層および第二の層がいずれもモデル材またはサポート材である場合に比し、積層情報である第一の層および第二の層の一方がモデル材であって他方がサポート材である場合は、硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量を多くするかまたは少なくする決定をすることにより、例えば、サポート層上にモデル層を積層する場合には照射エネルギーを多くすることにより、モデル材とサポート材の混和を抑制でき、良好な表面性を確保でき、造形不良物の発生を防止することができる。
本発明の一態様において、前記制御手段が、前記活性エネルギー線を前記硬化手段から複数回の照射をさせることが好ましい。硬化手段から複数回の活性エネルギー線を照射させることにより、1回で照射する場合に比べて、照射強度の変更を容易に行うことが可能となる。
本発明の一態様において、前記制御手段が、前記活性エネルギー線の前記複数回の照射における、n+1回目の照射強度がn回目の照射強度以上となるように、前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させることが好ましい。
活性エネルギー線の前記複数回の照射における、n+1回目の照射強度がn回目の照射強度以上となるように照射強度を段階的に調整することにより、硬化効率を向上させることができる。
本発明の一態様において、前記制御手段が、停止シグナルを受領後に、前記吐出手段による前記造形材料の吐出、および、前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射を停止させる。造形を一旦停止する際に、活性エネルギー線の照射を急に停止すると急激な冷却が生じて造形物に反りが発生するおそれがある。このため、停止シグナルを受領後、徐々に活性エネルギー線の照射強度を下げることにより、硬化時の収縮応力の発生が抑制され、さらに硬化反応により発生する熱量も低下するため、造形物の温度上昇が抑えられるので収縮応力の蓄積による内部応力の抑制と、造形が停止しているときの造形物の温度低下による収縮応力の発生が抑制され、造形物全体の内部応力が抑制されるため、造形を停止した後の造形物の変形を抑制できる。
停止シグナルとは、造形中定期的に発生する吐出ヘッドのノズルのメンテナンス等のため一時停止が必要な場合に制御手段に送られる指示(シグナル)を意味する。
本発明の一態様において、硬化手段が発光ダイオード(LED)である。硬化手段としてUVランプを用いると照射強度を調整するには照射強度を変化させる機構を組み込む必要があり、コストアップや装置が複雑化する。硬化手段としてLEDを用いると、LDE自体が照射強度の調節機能を備えているので、制御手段による照射強度の変更を容易に行うことができる。
<吐出工程および吐出手段>
吐出工程は、造形材料を吐出する工程であり、吐出手段により実施される。
吐出手段としては、造形材料を吐出することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、吐出ヘッドなどが挙げられる。
吐出ヘッドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電素子(ピエゾ素子)型ヘッド、熱膨張(サーマル)型ヘッドなどが挙げられる。これらの中でも、圧電素子(ピエゾ素子)型ヘッドが好ましい。
<<造形材料>>
造形材料としては、特に制限はなく、立体造形物(モデル部)を造形する本体を構成する上で求められる性能に基づいて、適宜選択することができ、例えば、モデル材などが挙げられる。なお、立体造形物を造形する際に、必要に応じて形状支持用にサポート部を使用する場合には、前記サポート部を造形するためのサポート材も造形材料に含まれる。
モデル材は、モデル部を構成する部分を造形する材料である。
本発明において、モデル部とは、立体造形物を造形する本体を構成する部を意味し、モデル層の積層により造形される。
本発明において、サポート部とは、モデル部が固化するまで、立体造形物を所定の位置に保持する部分を意味し、サポート層の積層により造形される。サポート部は、例えば、モデル部の重力方向に対し支持する部分に配置され、モデル部と接し、モデル部を下方向から支持する部を意味する。立体造形物の製造においては、通常サポート部はモデル部から最終的に剥離され、モデル部のみで立体造形物となる。
好ましい一態様において、サポート材は、モデル材とは異なる材質(組成、濃度等)であり、サポート材の硬化物は、より好ましくは、水溶性、潮解性、崩壊性などモデル部から剥離しやすい性質を有している。
造形材料としては、光や熱等のエネルギーを付与することにより硬化する液体材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性モノマー、および重合性オリゴマーを含み、さらに必要に応じてその他の成分を含む。これらの中でも、造形材料ジェット用プリンター等に用いられる造形材料吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有する材料が好ましい。
−重合性モノマー−
重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−単官能モノマー−−
単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、アクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能モノマーの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、0.5質量%以上90質量%以下が好ましい。
上記以外の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−多官能モノマー−−
多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二官能モノマー、三官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
二官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
三官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−重合性オリゴマー−
重合性オリゴマーとしては、上記単官能モノマーの低重合体や末端に反応性不飽和結合基を有するものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、重合開始剤、着色剤、粘度調整剤、接着性付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
−−界面活性剤−−
界面活性剤としては、例えば、分子量200以上かつ5,000以下、具体的には、PEG型非イオン界面活性剤[ノニルフェノールのエチレンオキサイド(以下、「EO」と略記)1〜40モル付加物、ステアリン酸EO 1〜40モル付加物等]、多価アルコール型非イオン界面活性剤(例えば、ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(例えば、パーフルオロアルキルEO 1〜50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、3質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−−重合禁止剤−−
重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−−重合開始剤−−
重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、保存安定性の点から、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、光(特に波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。
アゾ系開始剤としては、例えば、VA−044、VA−46B、V−50、VA−057、VA−061、VA−067、VA−086、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO 64)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(以上、DuPont Chemical社製)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)(V−601)(以上、和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(商品名:Perkadox 16S、Akzo Nobel社製)、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート(商品名:Lupersol 11、Elf Atochem社製)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名:Trigonox 21−C50、Akzo Nobel社製)、過酸化ジクミルなどが挙げられる。
過硫酸塩開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
レドックス(酸化還元)開始剤としては、例えば、過硫酸塩開始剤とメタ亜硫酸水素ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組合せ、有機過酸化物と第3級アミンとに基づく系(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンとに基づく系)、有機ヒドロパーオキシドと遷移金属とに基づく系(例えば、クメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートとに基づく系)などが挙げられる。
重合開始剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
−−着色剤−−
着色剤としては、造形材料中に溶解または安定に分散し、さらに熱安定性に優れた染料および顔料が好適である。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種以上の着色剤を適時混合することが可能である。
<硬化工程および硬化手段>
硬化工程は、前記吐出工程において吐出された前記造形材料を硬化させるための活性エネルギー線を照射する工程であり、硬化手段により実施される。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線、X線などが挙げられる。これらの中でも、紫外線が好ましい。
硬化手段としては、吐出された造形材料を硬化することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線照射装置などが挙げられる。
紫外線照射装置としては、例えば、発光ダイオード(LED)、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。これらの中でも、LEDが照射強度を変更可能である点で特に好ましい。
高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Fe等の金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Fusion System社製のHランプ、Dランプ、またはVランプ等のような市販されているものも使用することができる。
<制御工程および制御手段>
制御工程は、前記吐出工程において吐出された前記造形材料を硬化させるための活性エネルギー線を照射する工程であり、制御手段により実施される。
制御手段に含まれ得る記憶手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの主記憶装置の他、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)などの補助記憶装置なども挙げられる。
制御手段に含まれ得る計算手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などが挙げられる。
前記制御工程においては、下記(1)および(2)の少なくともいずれかの制御を行う。
(1)前記吐出工程における前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化工程において照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化工程において照射する制御。
(2)前記硬化工程における前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出工程において吐出される前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出工程において吐出する制御。
<その他の工程およびその他の手段>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦化工程、乾燥工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦化手段、乾燥手段、ステージなどが挙げられる。
−平坦化工程および平坦化手段−
平坦化工程は、前記吐出工程により形成された造形層を平坦化する工程であり、平坦化手段により実施される。
平坦化手段としては、例えば、ローラ、ブラシ、ブレードなどが挙げられる。
平坦化手段が造形材料を平坦化することにより、造形層の平均厚みの精度や平坦性を確保することができる。
−ステージ−
ステージとは、造形層が積層されて立体造形物が造形される基台を意味する。
ステージは、モータなどにより移動可能であってもよく、上下動可能であってもよい。なお、「ステージ」を「造形ステージ」または「造形台」と称することがある。
ステージの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、平面状であることが好ましい。
ここで、本発明の立体造形物製造装置について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、下記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状等にすることができる。
立体造形物製造装置10は、層状造形物である造形層30が積層されて立体造形物が造形される造形ステージであるステージ14と、ステージ14上に造形層30を順次積層しながら造形する造形ユニット20とを備えている。
造形ユニット20は、ユニットホルダ21に、造形材料を吐出する吐出手段である第1ヘッド11と、活性エネルギー線としての紫外線を照射するUV照射ユニット13と、造形層30を平坦化する平坦化手段である平坦化ローラ16を備えている。なお、立体造形物を造形するモデル材としての造形材料だけでなく、立体造形物の造形を支持するサポート材を吐出させるための第2ヘッド12を備えることができる。
ここでは、X方向において、第1ヘッド11を挟んで2つの第2ヘッド12を配置し、2つの第2ヘッド12の外側にそれぞれUV照射ユニット13を配置し、さらに、UV照射ユニット13の外側にそれぞれ平坦化部材として、平坦化ローラ16を配置している。
第1ヘッド11には、カートリッジ装着部に交換可能に装着されるカートリッジによって造形材料が供給チューブなどを介して供給される。なお、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローなどのカラーの造形材料を使用する場合には、第1ヘッド11に各色の液滴を吐出する複数のノズル列を配置することができる。
UV照射ユニット13は、第1ヘッド11から吐出された造形材料を硬化する。また、UV照射ユニット13は、サポート材を含む場合は、第2ヘッド12から吐出されたサポート材からなる造形層30を硬化する。
UV照射ユニット13としては、発光ダイオード(LED)、紫外線照射ランプなどが挙げられる。紫外線照射ランプを使用する場合、紫外線照射により発生するオゾンを除去する機構を備えることが好ましい。
紫外線照射ランプの種類としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くした紫外線照射ランプは、短波長領域の照射が可能である。メタルハライドは、波長領域が広いため着色物の硬化に効果的である。Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、光重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。
平坦化ローラ16は、回転されながら、ステージ14との相対移動により、ステージ14上で硬化された造形層30の表面を平坦化する。
なお、「ステージ14上」とは、特に限定しない限り、ステージ14およびステージ14上で積層させる造形層30上を含むことを意味する。
造形ユニット20のユニットホルダ21は、X方向に配置されたガイド部材に移動可能に保持されている。
また、造形ユニット20のX方向の一方側には、第1ヘッド11の維持回復を行うメンテナンス機構が配置されている。
また、造形ユニット20のユニットホルダ21を保持しているガイド部材は、両側の側板に保持されている。側板はベース部材上に配置されたガイド部材に移動可能に保持されたスライダ部を有し、造形ユニット20はX方向と直交するY方向に往復移動可能である。
ステージ14は、昇降手段15によってZ方向に昇降される。昇降手段15は、ベース部材上にX方向に配置されたガイド部材上に移動可能に配置される。
次に、この立体造形物製造装置10による造形動作の概要について、図1を参照して説明する。
まず、造形ユニット20をY方向に移動させてステージ14上に位置させる。次に、ステージ14を停止している造形ユニット20に対して移動させながら、第1ヘッド11からモデル材301を造形領域(立体造形物を構成する領域)に吐出させる。サポート材を用いる場合は、第2ヘッド12からサポート材302を造形領域以外のサポート領域(造形後除去する領域)に吐出させる。
次に、UV照射ユニット13によって、モデル材301およびサポート材302上に紫外線を照射して硬化させ、造形材料による造形物17とサポート材による造形物18を含む1層分の造形層30を形成する。
この造形層30を繰り返し造形して順次積層し、モデル材301をサポート材302で支持しながらモデル材301からなる目的とする立体造形物を造形する。例えば、図1の例では、造形層30A〜30Eの5層を積層した状態を示している。
ここで、造形層30を複数層(固定値である必要はない。)積層する毎に、例えば、10層積層する毎に、平坦化ローラ16を最表面の造形層30に押し付けて平坦化することにより、造形層30の厚み精度や平坦性を確保する。
平坦化手段として、平坦化ローラ16のようなローラ形状の部材を使用する場合、X方向における移動方向に対して、平坦化ローラ16を逆転させる方向で回転させることにより、平坦化効果を向上させることができる。
また、造形ユニット20と最表面の造形層30とのギャップを一定に保つために、ここでは、1層の造形層30を形成する毎にステージ14を昇降手段15によって下降させている。なお、造形ユニット20を昇降させる構成でもよい。
立体造形物製造装置は、モデル材301やサポート材302の回収部材、リサイクル機構などを備えてもよい。また、第1ヘッド11、第2ヘッド12の不吐出ノズルを検知する吐出状態検出手段を備えてもよい。さらに、造形時の装置内の環境温度を制御してもよい。
(立体造形物製造用吐出プログラム)
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、
(1)造形材料の吐出条件パラメータに応じて、活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を照射させる処理、ならびに、
(2)活性エネルギー線の照射量に応じて、造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を吐出させる処理、の少なくともいずれかをコンピュータに行わせる。
立体造形物製造用吐出プログラムは、上記(1)および(2)の処理以外にも、その他の処理をコンピュータに行わせることができる。
その他の処理としては、例えば、吐出された造形材料の層を平坦化する処理、吐出された造形材料を硬化させるために活性エネルギー線照射する処理、造形された造形物を洗浄する処理、造形された造形物を乾燥する処理などが挙げられる。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、ハードウェア資源としてのコンピュータ等を用いることにより、本発明の立体造形物製造装置として実現させることから、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムにおける好適な態様は、例えば、本発明の立体造形物製造装置における好適な態様と同様とすることができる。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、使用するコンピュータシステムの構成およびオペレーティングシステムの種類・バージョンなどに応じて、公知の各種のプログラム言語を用いて作成することができる。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、内蔵ハードディスク、外付けハードディスクなどの記録媒体に記録しておいてもよいし、CD−ROM、DVD−ROM、MOディスク、USBメモリなどの記録媒体に記録しておいてもよい。これらの記録媒体は、制御手段に含まれる記憶手段であってよい。
さらに、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを、上記の記録媒体に記録する場合には、必要に応じて、コンピュータシステムが有する記録媒体読取装置を通じて、これを直接またはハードディスクにインストールして使用することができる。また、コンピュータシステムから情報通信ネットワークを通じてアクセス可能な外部記憶領域(他のコンピュータなど)に本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを記録しておいてもよい。この場合、外部記憶領域に記録された本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、必要に応じて、外部記憶領域から情報通信ネットワークを通じてこれを直接、またはハードディスクにインストールして使用することができる。
なお、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、複数の記録媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
<立体造形物製造装置>
本発明の立体造形物製造装置は、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載する。
本発明の立体造形物製造装置は、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載している以外は特に制限はなく、その他のプログラムなどを搭載することができる。
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
本発明におけるコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを記録してなる。
本発明におけるコンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内蔵ハードディスク、外付けハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、MOディスク、USBメモリなどが挙げられる。
また、本発明におけるコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、本発明の立体造形物製造用活性エネルギー線照射プログラムが任意の処理毎に分割されて記録された複数の記録媒体であってもよい。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムによる処理は、本発明の立体造形物製造装置を構成する制御手段を有するコンピュータを用いて実行することができる。
コンピュータとしては、記憶、演算、制御などの装置を備えた機器であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーソナルコンピュータなどが挙げられる。
ここで、立体造形物製造装置の制御手段の概要について、図2を参照して説明する。図2は立体造形物製造装置の制御手段のブロック図である。
制御手段500は、立体造形物製造装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明の立体造形物製造用吐出プログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
また、制御手段500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御手段500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他の装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
さらに、制御手段500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータおよび信号の送受を行うためのI/F506を備えている。
なお、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物(立体造形物)を造形層ごとにスライスしたスライスデータである造形データ(断面データ)を作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。
制御手段500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備える。
また、制御手段500は、造形ユニット20の第1ヘッド11を駆動制御するヘッド駆動制御部508と、第2ヘッド12を駆動制御するヘッド駆動制御部509を備えている。
さらに、制御手段500は、造形ユニット20をX方向に移動させるユニットX方向移動機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、造形ユニット20をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備える。
制御手段500は、ステージ14を昇降手段15とともにX方向に移動させるステージX方向走査機構553を構成するモータを駆動するモータ駆動部513と、ステージ14をZ方向に昇降させる昇降手段15を構成するモータを駆動するモータ駆動部514を備える。なお、Z方向への昇降は、前述したように造形ユニット20を昇降させる構成とすることもできる。
制御手段500は、平坦化ローラ16を回転駆動するモータ26を駆動するモータ駆動部516、第1ヘッド11、第2ヘッド12のメンテナンス機構61を駆動するメンテナンス駆動部518を備える。
制御手段500は、UV照射ユニット13による紫外線照射を制御する硬化制御部519を備える。
制御手段500のI/O507には、装置の環境条件としての温度および湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御手段500には、この装置に必要な情報の入力および表示を行うための操作パネル522が接続されている。
制御手段500は、上述したように、造形データ作成装置600から造形データを受領する。造形データは、目的とする立体造形物の形状をスライスしたスライスデータとしての各造形層30の内の造形物17を形成するデータ(造形領域のデータ)である。
主制御部500Aは、造形データ(造形領域データ)にサポート材を付与するサポート領域のデータを付加したデータを作成し、ヘッド駆動制御部508、509に与える。ヘッド駆動制御部508、509は、それぞれ、第1ヘッド11からモデル材301の液滴を造形領域に吐出させ、第2ヘッド12から液状のサポート材302の液滴をサポート領域に吐出させる。
なお、造形データ作成装置600と立体造形物製造装置10によって製造装置が構成される。
ここで、図3を参照して、第N層目の造形材料を吐出し、硬化する立体造形物の製造方法について説明する。
第1のステップとして、モデル材を吐出する往路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度P1で照射して硬化し、モデル層M1を形成する。
第2のステップとして、モデル材を吐出する復路移動(ステージ14が右から左に水平移動)において、モデル層M1上にモデル材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度P2で照射して硬化し、モデル層M1上にモデル層M2を積層する。
第3のステップとして、サポート材を吐出する往路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル層M1に隣接してサポート材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度P3で照射して硬化し、サポート層S1を形成する。
第4のステップとして、サポート材を吐出する復路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル層M2に隣接してサポート材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度P4で照射して硬化し、サポート層S1上にサポート層S2を形成する。
これら第1から第4のステップを繰り返すことにより、立体造形物を造形することができる。その際、造形材料の吐出条件パラメータ(例えば、造形材料の種類情報、積層情報、膜厚情報など)に応じて、硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射強度P1からP4を決定し、決定した照射強度の活性エネルギー線を硬化手段から照射させるように制御する。その結果、モデル材とサポート材の混和を抑制でき、良好な表面性を確保でき、造形不良物の発生を低減することができる。
次に、図4は、本発明の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図3を参照して、立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
図4は、第N層目において、造形材料の吐出条件パラメータに基づいて照射する活性エネルギー線の照射強度を決定する処理の流れを示す。
ステップS1では、立体造形物の製造装置の制御部が、第N層目において、造形材料の吐出条件パラメータに基づいて照射する活性エネルギー線の照射強度を決定する処理であることを認識すると、処理をS2に移行する。
ステップS2では、立体造形物の製造装置の制御部が、造形材料がモデル材であるかサポート材であるかを判断し、モデル材である場合には、処理をS3に移行し、サポート材である場合には、処理をS4に移行する。
ステップS3では、立体造形物の製造装置の制御部が、モデル材の往路での照射強度P1と、モデル材の復路での照射強度P2を決定すると、処理をS5に移行する。
ステップS3においては、モデル材の活性エネルギー線照射条件を決定する。モデル材の活性エネルギー線照射条件は、それぞれ往路の照射強度P1、復路の照射強度P2として設定する。なお、照射強度P1およびP2は、使用するモデル材の種類情報、膜厚情報などにより決定され、同じ照射強度であってもよく、異なる照射強度であってもよい。
P1およびP2を適切な照射強度に設定することにより、内部応力による造形物の変形、吐出不良による造形物表面の荒れを防止でき、さらに所定以上の活性エネルギー線の照射強度とすることで造形物の強度を確保できる。一方、照射強度P1およびP2が強すぎれば、造形物の変形、造形物の表面荒れの発生につながる。照射強度P1およびP2が弱すぎれば、造形物の強度低下につながる。したがって、照射強度P1およびP2は使用するモデル材の種類情報、膜厚情報などにより決定される。
ステップS4では、立体造形物の製造装置の制御部が、サポート材の造形が往路であるか否かを判断し、サポート材の造形が往路である場合には、処理をS6に移行し、サポート材の造形が復路である場合には、処理をS7に移行する。
ステップS6では、立体造形物の製造装置の制御部が、サポート材の往路での照射強度P3を決定すると、処理をS5に移行する。
ステップS6においては、サポート材の往路の活性エネルギー線照射条件を決定する。サポート材の往路の活性エネルギー線の照射強度はP3として設定する。なお、照射強度P3は、使用するサポート材の種類情報、膜厚情報などにより決定されるが、照射強度P1、P2とは異なる照射強度となる。
P3を適切な照射強度に設定することにより、サポート材を十分に硬化でき、サポート材とモデル材の界面での混和を防止できる。照射強度P3が強すぎれば、モデル材に余剰なエネルギーが照射されてしまい、造形物が変形しやすくなる。照射強度P3が弱すぎれば、サポート材が十分に硬化せず、サポート層のモデル層を支持する機能が損なわれたり、モデル材とサポート材との混和が発生し、表面性が悪化する。したがって、照射強度P3は使用するサポート材の種類情報、膜厚情報などにより決定される。
ステップS7では、立体造形物製造装置の制御部が、サポート材の復路の造形がモデル材の直上であるか否かを判断し、モデル材の直上である場合には、処理をS8に移行し、モデル材の直上でない場合(サポート材の直上である場合)には、処理をS9に移行する。
ステップS8では、立体造形物製造装置の制御部が、サポート材の復路の照射強度P4を決定すると、処理をS5に移行する。
ステップS8においては、サポート材の復路の活性エネルギー線照射条件を決定する。サポート材の復路の活性エネルギー線照射強度は、特にサポート層の直上の第N+1層目にモデル材を含む場合、照射強度を強くすることにより、モデル材およびサポート材の混和を抑制でき、表面性を確保できる。当該活性エネルギー線照射強度はP4として設定する。
ステップS9では、サポート層の直上の第N+1層目もサポート材を含む場合には、混和の問題が生じないので、当該活性エネルギー線照射強度はP3として設定する。
ステップS5では、以上のステップに基づき、立体造形物製造装置の制御部が、活性エネルギー線照射条件を決定すると、処理を終了する。
以上のようにして、造形材料の吐出条件パラメータ(種類情報、膜厚情報、積層情報など)に応じて、モデル材の往復動およびサポート材の往復動における活性エネルギー線照射強度P1からP4が決定され、決定された照射強度の活性エネルギー線を硬化手段から照射することにより、造形物が造形される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<モデル材の調製例>
イソボルニルアクリレート(共栄社化学株式会社製)60質量部、アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)10質量部、およびウレタンアクリレート(商品名:UV−1700B、日本合成化学工業株式会社製、分子量:2,000)30質量部をビーカーにて均一に混合した。その後、光重合開始剤(商品名:イルガキュア819、BASF社製)2質量部を加え、さらに均一に混合し、フィルター(商品名:CCP−FX−C1B、ADVANTEC社製、平均孔径:3μm)を通過させて、モデル材を調製した。
<サポート材の調製例>
アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)40質量部、ポリオキシプロピレングリコール45質量部、1,4−ブタンジオール15質量部、反応開始剤(商品名:イルガキュア819、BASF社製)3質量部、および重合禁止剤(商品名:フェノチアジン、東京化成株式会社製)0.1質量部を均一に混合し、フィルター(商品名:CCP−FX−C1B、ADVANTEC社製、平均孔径:3μm)を通過させてサポート材を調製した。
(実施例1)
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである種類情報、および膜厚情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P1を決定し、第1のステップとして、上記モデル材を吐出する往路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、上記モデル材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度40mJ/cm(P1)で照射して硬化し、厚さ13μmのモデル層M1を造形した。
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである種類情報、および膜厚情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P2を決定し、第2のステップとして、モデル材を吐出する復路移動(ステージ14が右から左に水平移動)において、モデル層M1上に上記モデル材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度40mJ/cm(P2)で照射して硬化し、モデル層M1上に、厚さ6μmのモデル層M2を積層した。
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである種類情報、および膜厚情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P3を決定し、第3のステップとして、サポート材を吐出する往路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル層M1に隣接して上記サポート材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度10mJ/cm(P3)で照射して硬化し、モデル層M1に隣接して厚さ20μmのサポート層S1を造形した。
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである膜厚情報および積層情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P4を決定し、第4のステップとして、サポート材を吐出する復路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル層M2に隣接して上記サポート材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度80mJ/cm(P4)で照射して硬化し、サポート層S1上に厚さ18μmのサポート層S2を造形した。
次に、上記第1から第4のステップを繰り返すことにより、実施例1の立体造形物を造形した。
この実施例1の同じ条件で造形した、縦20mm×横20mm×高さ2mmの立体造形物(直方体)の写真を図5に示した。図5の直方体は、P1〜P4の照射強度が適切であるため、寸法精度の高い綺麗な立体造形物であった。
(実施例2)
実施例1において、第4のステップにおける活性エネルギー線照射強度80mJ/cm(P4)を、活性エネルギー線照射強度50mJ/cm(P4)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の立体造形物を造形した。
(実施例3)
実施例1において、第1のステップにおける活性エネルギー線照射強度13mJ/cm(P1)を、活性エネルギー線照射強度15mJ/cm(P1)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3の立体造形物を造形した。
(実施例4)
実施例1において、第1のステップにおける活性エネルギー線照射強度6mJ/cm(P2)を、活性エネルギー線照射強度15mJ/cm(P2)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4の立体造形物を造形した。
(実施例5)
実施例1において、第1のステップにおける活性エネルギー線照射強度6mJ/cm(P2)を、活性エネルギー線照射強度50mJ/cm(P2)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の立体造形物を造形した。
(実施例6)
実施例1において、第3のステップにおける活性エネルギー線照射強度10mJ/cm(P3)を、活性エネルギー線照射強度30mJ/cm(P3)に変え、第4のステップにおける活性エネルギー線照射強度80mJ/cm(P4)を、活性エネルギー線照射強度60mJ/cm(P4)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の立体造形物を造形した。
(実施例7)
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである種類情報、および膜厚情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P1を決定し、第1のステップとして、モデル材を吐出する往路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、上記モデル材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度60mJ/cm(P1)で照射して硬化し、厚さ26μmのモデル層M1を造形した。
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである種類情報、および膜厚情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P2を決定し、第2のステップとして、モデル材を吐出する復路移動(ステージ14が右から左に水平移動)において、モデル層M1上に上記モデル材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度60mJ/cm(P2)で照射して硬化し、モデル層M1上に、厚さ12μmのモデル層M2を積層した。
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである種類情報、および膜厚情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P3を決定し、第3のステップとして、サポート材を吐出する往路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル層M1に隣接して上記サポート材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度45mJ/cm(P3)で照射して硬化し、モデル層M1に隣接して厚さ40μmのサポート層S1を造形した。
図3および図4から、造形材料の吐出条件パラメータである膜厚情報および積層情報に応じて活性エネルギー線の照射強度P4を決定し、第4のステップとして、サポート材を吐出する復路移動(ステージ14が左から右に水平移動)において、モデル層M2に隣接して上記サポート材を吐出してモデル材液膜を形成し、形成した液膜面に活性エネルギー線を照射強度90mJ/cm(P4)で照射して硬化し、サポート層S1上に厚さ36μmのサポート層S2を造形した。
以上の第1から第4のステップを繰り返すことにより、実施例7の立体造形物を造形した。
(比較例1)
実施例1において、第1のステップにおける活性エネルギー線照射強度40mJ/cm(P1)を、活性エネルギー線照射強度100mJ/cm(P1)に変え、第2のステップにおける活性エネルギー線照射強度40mJ/cm(P2)を、活性エネルギー線照射強度100mJ/cm(P2)に変え、第3のステップにおける活性エネルギー線照射強度10mJ/cm(P3)を、活性エネルギー線照射強度100mJ/cm(P3)に変え、第4のステップにおける活性エネルギー線照射強度80mJ/cm(P4)を、活性エネルギー線照射強度100mJ/cm(P4)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の立体造形物を造形した。
かかる条件で造形した立体造形物(直方体)の写真を図6に示した。図6の立体造形物は、モデル材の往路の照射強度P1、モデル材の復路の照射強度P2が強すぎるため、立体造形物の側面に表面荒れが生じた。
(比較例2)
実施例1において、第1のステップにおける活性エネルギー線照射強度40mJ/cm(P1)を、活性エネルギー線照射強度15mJ/cm(P1)に変え、第2のステップにおける活性エネルギー線照射強度40mJ/cm(P2)を、活性エネルギー線照射強度15mJ/cm(P2)に変え、第3のステップにおける活性エネルギー線照射強度10mJ/cm(P3)を、活性エネルギー線照射強度15mJ/cm(P3)に変え、第4のステップにおける活性エネルギー線照射強度80mJ/cm(P4)を、活性エネルギー線照射強度15mJ/cm(P4)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例2の立体造形物を造形した。
図7は、モデル材の往復動およびサポート材の往復動における活性エネルギー線照射強度P1からP4のいずれかの照射強度が弱すぎることによって発生するモデル材とサポート材の混和による界面の表面荒れの様子を示す写真である。
次に、実施例1〜7および比較例1、2と同じ方法で、以下に示す「反り評価用造形物」、「白化評価用造形物」、および「引張強度評価用造形物」を造形し、得られた各評価用造形物について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表2に示した。
<反り評価用造形物>
反り評価用の造形物として、縦290mm×横20mm×高さ8mmの寸法の直方体を作製した。
<白化評価用造形物>
白化評価用造形物として、縦20mm×横20mm×高さ2mmの寸法の直方体を作製した。
<引張強度評価用造形物>
引張強度評価用造形物として、ASTM−D638のTYPE IVのダンベル形状の試験片を作製した。
<反りの評価>
各反り評価用造形物について、下記の基準により、反りの評価を行った。なお、寸法誤差はノギスを用いて測定した。△以上が実使用可能なレベルである。
[評価基準]
○:造形物の積層方向の寸法誤差が±0.2mm未満
△:造形物の積層方向の寸法誤差が±0.2mm以上±0.5mm以下
×:造形物の積層方向の寸法誤差が±0.5mmを超える
<白化の評価>
いわゆる「白化」とは、モデル材とサポート材の混和による界面の表面性の悪化現象をいう。
各白化評価用造形物について、ヘイズメーター(DIRECT READING HAZEMETER、東洋精機株式会社製)を用い、全光線透過率および拡散透過率を測定し、全光線透過率および拡散透過率の差を直線透過率とし、下記の基準により、白化の評価を行った。なお、△以上が実使用可能なレベルである。
[評価基準]
○:造形物の直線透過率が40%以上
△:造形物の直線透過率が20%以上40%未満
×:造形物の直線透過率が20%未満
<造形不良物(トゲ)の有無の評価>
トゲとは、造形材料の吐出不良等に起因して造形物の側面等に生じる微細な突起状(トゲ状、草状)の造形不良物をいう。
各造形不良物を下記の基準に基づき評価を行った。トゲの寸法は定規を用いて簡易的に長さを測定しているが、ノギスを用いてより精密に測定してもよい。なお、トゲは立体的に生成されているためトゲの最大長さを評価指標とした。△以上が実使用可能なレベルである。
[評価基準]
○:造形物全体でトゲの本数が5本以下、あるいは最も長いトゲの長さが2mm以下
△:造形物全体でトゲの本数が6本以上10本以下、あるいは最も長いトゲの長さが5mm以下
×:造形物全体でトゲの本数が11本以上、あるいは最も長いトゲの長さが5mmを超える
<引張強度の評価>
各引張強度評価用造形物をASTM−D638の測定法に則り、試験速度5mm/minで引張り、引張強度を測定し、下記の基準で評価した。なお、△以上が実使用可能なレベルである。
[評価基準]
○:引張強度が30MPa以上
△:引張強度が25MPa以上30MPa未満
×:引張強度が25MPa未満
表1および表2の結果から、実施例1から7は、造形材料の吐出条件パラメータとしての造形材料の種類情報および膜厚情報に応じて、硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させているので、造形物の「反り」、「白化」、「トゲ」等の造形不良物の発生を低減できるとともに、造形物の引張強度が向上することがわかった。
これに対して、比較例1では、造形材料の吐出条件パラメータとしての造形材料の種類情報および膜厚情報に応じて、100mJ/cmの高い一定の照射量の活性エネルギー線を照射しているので、造形物に「反り」および「トゲ」が生じた。
比較例2では、造形材料の吐出条件パラメータとしての造形材料の種類情報および膜厚情報に応じて、15mJ/cmの低い一定の照射量の活性エネルギー線を照射しているので、造形物に「白化」が生じ、造形物の引張強度が低下した。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 造形材料を吐出する吐出手段と、
前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための活性エネルギー線を照射する硬化手段と、
(1)前記吐出手段による前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御、ならびに、
(2)前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出手段が吐出する前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出手段から吐出させる制御、
の少なくともいずれかを行う制御手段と、
を有することを特徴とする立体造形物製造装置である。
<2> 前記吐出手段が、主走査方向に往復動し、
前記制御手段が、前記吐出手段の往動時および復動時のそれぞれにおいて前記制御を行う、前記<1>に記載の立体造形物製造装置である。
<3> 前記吐出条件パラメータが、前記造形材料の種類情報、積層情報および膜厚情報の少なくともいずれかを含む、前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<4> 前記制御手段が前記(1)の制御を行い、
前記吐出条件パラメータが前記造形材料の種類情報を含み、
前記種類情報がモデル材およびサポート材のいずれかであることの情報であり、
前記制御手段が、
前記吐出条件パラメータが含む、前記種類情報が前記サポート材である場合には、前記種類情報が前記モデル材である場合に比し、前記硬化手段が照射する前記活性エネルギー線の照射量を多くする決定をする、前記<1>から<3>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<5> 前記制御手段が前記(1)の制御を行い、
前記吐出条件パラメータが前記造形材料の種類情報および積層情報を含み、
前記種類情報がモデル材およびサポート材のいずれかであることの情報であり、
前記積層情報が、XY平面上の任意の位置における、第一の層および前記第一の層上に配された第二の層の情報であり、
前記制御手段が、
前記吐出条件パラメータが含む、前記積層情報である前記第一の層および前記第二の層がいずれも前記モデル材またはサポート材である場合に比し、前記積層情報である前記第一の層および前記第二の層の一方が前記モデル材であって他方が前記サポート材である場合は、前記硬化手段が照射する前記活性エネルギー線の照射量を多くするかまたは少なくする決定をする、前記<1>から<4>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<6> 前記制御手段が、前記活性エネルギー線を前記硬化手段から複数回の照射をさせる、前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<7> 前記制御手段が、
前記活性エネルギー線の前記複数回の照射における、n+1回目の照射強度がn回目の照射強度以上となるように、前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる、前記<6>に記載の立体造形物製造装置である。
<8> 前記制御手段が、停止シグナルを受領後に、前記吐出手段による前記造形材料の吐出、および、前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射を停止させる、前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<9> 前記吐出手段により吐出された前記造形材料の表面を平坦化する平坦化手段を有する、前記<1>から<8>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<10> 前記硬化手段が発光ダイオード(LED)である、前記<1>から<9>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<11> (1)造形材料の吐出条件パラメータに応じて、活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を照射させる処理、ならびに、
(2)活性エネルギー線の照射量に応じて、造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を吐出させる処理、の少なくともいずれかをコンピュータに行わせることを特徴とする立体造形物製造用吐出プログラムである。
<12> 請求項11に記載の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載したことを特徴とする立体造形物製造装置である。
<13> 造形材料を吐出する吐出工程と、
前記吐出工程において吐出された前記造形材料を硬化させるための活性エネルギー線を照射する硬化工程とを含み、
(1)前記吐出工程における前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化工程において照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化工程において照射する制御、ならびに、
(2)前記硬化工程における前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出工程において吐出される前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出工程において吐出する制御の少なくともいずれかを行うことを特徴とする立体造形物造形方法である。
前記<1>から<9>および<11>のいずれかに記載の立体造形物製造装置、前記<10>に記載の立体造形物製造用吐出プログラム、ならびに前記<12>に記載の立体造形物の製造方法によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
10 立体造形物製造装置
11 第1ヘッド
12 第2ヘッド
13 UV照射ユニット
14 ステージ
15 昇降手段
16 平坦化ローラ
20 造形ユニット
30 造形層
特開2018−43408号公報

Claims (13)

  1. 造形材料を吐出する吐出手段と、
    前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、
    (1)前記吐出手段による前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化手段が照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる制御、ならびに、
    (2)前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出手段が吐出する前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出手段から吐出させる制御、
    の少なくともいずれかを行う制御手段と、
    を有することを特徴とする立体造形物製造装置。
  2. 前記吐出手段が、主走査方向に往復動し、
    前記制御手段が、前記吐出手段の往動時および復動時のそれぞれにおいて前記制御を行う、請求項1に記載の立体造形物製造装置。
  3. 前記吐出条件パラメータが、前記造形材料の種類情報、積層情報および膜厚情報の少なくともいずれかを含む、請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  4. 前記制御手段が前記(1)の制御を行い、
    前記吐出条件パラメータが前記造形材料の種類情報を含み、
    前記種類情報がモデル材およびサポート材のいずれかであることの情報であり、
    前記制御手段が、
    前記吐出条件パラメータが含む、前記種類情報が前記サポート材である場合には、前記種類情報が前記モデル材である場合に比し、前記硬化手段が照射する前記活性エネルギー線の照射量を多くする決定をする、請求項1から3のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  5. 前記制御手段が前記(1)の制御を行い、
    前記吐出条件パラメータが前記造形材料の種類情報および積層情報を含み、
    前記種類情報がモデル材およびサポート材のいずれかであることの情報であり、
    前記積層情報が、XY平面上の任意の位置における、第一の層および前記第一の層上に配された第二の層の情報であり、
    前記制御手段が、
    前記吐出条件パラメータが含む、前記積層情報である前記第一の層および前記第二の層がいずれも前記モデル材またはサポート材である場合に比し、前記積層情報である前記第一の層および前記第二の層の一方が前記モデル材であって他方が前記サポート材である場合は、前記硬化手段が照射する前記活性エネルギー線の照射量を多くするかまたは少なくする決定をする、請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  6. 前記制御手段が、前記活性エネルギー線を前記硬化手段から複数回の照射をさせる、請求項1から5のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  7. 前記制御手段が、
    前記活性エネルギー線の前記複数回の照射における、n+1回目の照射強度がn回目の照射強度以上となるように、前記活性エネルギー線を前記硬化手段から照射させる、請求項6に記載の立体造形物製造装置。
  8. 前記制御手段が、停止シグナルを受領後に、前記吐出手段による前記造形材料の吐出、および、前記硬化手段による前記活性エネルギー線の照射を停止させる、請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  9. 前記吐出手段により吐出された前記造形材料の表面を平坦化する平坦化手段を有する、請求項1から8のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  10. 前記硬化手段が発光ダイオード(LED)である、請求項1から9のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  11. (1)造形材料の吐出条件パラメータに応じて、活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を照射させる処理、ならびに、
    (2)活性エネルギー線の照射量に応じて、造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を吐出させる処理、の少なくともいずれかをコンピュータに行わせることを特徴とする立体造形物製造用吐出プログラム。
  12. 請求項11に記載の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載したことを特徴とする立体造形物製造装置。
  13. 造形材料を吐出する吐出工程と、
    前記吐出工程において吐出された前記造形材料を硬化させる硬化工程とを含み、
    (1)前記吐出工程における前記造形材料の吐出条件パラメータに応じて、前記硬化工程において照射する活性エネルギー線の照射量の決定をし、前記決定をした前記照射量の前記活性エネルギー線を前記硬化工程において照射する制御、ならびに、
    (2)前記硬化工程における前記活性エネルギー線の照射量に応じて、前記吐出工程において吐出される前記造形材料の組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかを決定をし、前記決定をした前記組成、濃度および吐出量の少なくともいずれかとなるように前記造形材料を前記吐出工程において吐出する制御の少なくともいずれかを行うことを特徴とする立体造形物の製造方法。

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