JP2020151730A - H形鋼の製造方法 - Google Patents

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Shinya Hayashi
慎也 林
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Abstract

【課題】ユニバーサル圧延機を用いたH形鋼製造時に、ウェブ中心偏りの抑制を図るための制御を、当該ウェブ中心偏りの発生量の被圧延材長手方向位置での相違を考慮して行い、ウェブ中心偏りの抑制を被圧延材の全長にわたってより効果的に実現できるようなH形鋼の製造方法を提供する。【解決手段】ユニバーサル圧延機を用いたH形鋼の製造方法であって、前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延においては、圧延前の被圧延材のフランジ脚長及びフランジ厚を測定し、測定されたフランジ脚長及びフランジ厚に基づき左右フランジの上下圧下率差を算出し、算出された左右フランジの上下圧下率差に基づき前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置のみを圧延中に調整してユニバーサル圧延を行う。【選択図】図7

Description

本発明は、ユニバーサル圧延機を用いてH形鋼を製造する製造方法に関する。
H形鋼の製造方法としては、加熱炉から抽出されたスラブやブルーム等の素材を粗圧延機によって粗形材(所謂ドッグボーン形状の被圧延材)に造形し、中間ユニバーサル圧延機によって上記粗形材のウェブやフランジの板厚を圧下し、併せて前記中間ユニバーサル圧延機に近接したエッジャー圧延機によって被圧延材のフランジに対し幅圧下や端面の鍛錬と整形が施され、仕上ユニバーサル圧延機によってH形鋼製品が造形されるといった技術が一般的に知られている。
このようなH形鋼の製造技術において、ユニバーサル圧延、特に、中間ユニバーサル圧延機での圧延造形時には、パスラインの上下方向のずれや、上下フランジの圧下率差など(圧延条件の非対称性)に起因して、ウェブ中心偏りが生じる恐れがあることが知られている。このようなウェブ中心偏りを解消するために従来から種々の技術が創案されている。
例えば特許文献1には、左右の各フランジにおける中心偏り量を算出し、それに基づきユニバーサル圧延機の各ロールのロール位置を変更して圧延を行うことでウェブ中心偏りを効果的に軽減させる技術が開示されている。また、例えば特許文献2には、ユニバーサル圧延機の近傍に形状測定装置を設置し、得られたウェブ中心の偏り測定値に基づきユニバーサル圧延機の竪ロール位置を個別に上下に調整し、ウェブ位置を上下に修正移動させることでウェブ中心の偏りを解消する技術が開示されている。
特開平6−15323号公報 特開平9−29302号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、ユニバーサル圧延で生じるウェブ中心偏りに関し、被圧延材の長手方向においてウェブ中心偏りの発生量が大きく異なることが分かってきた。上記特許文献1、2に記載の技術では、ウェブ中心偏りの発生に関する開示はあるものの、ウェブ中心偏りの発生量が被圧延材の長手方向位置に応じて大きく異なっていることについては何ら言及されていない。当然、特許文献1、2には、そのようなウェブ中心偏りの発生量の長手方向位置での相違を考慮した上で、ウェブ中心偏りを低減、解消させるような手段は何ら開示されていない。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、ユニバーサル圧延機を用いたH形鋼製造時に、ウェブ中心偏りの抑制を図るための制御を、当該ウェブ中心偏りの発生量の被圧延材長手方向位置での相違を考慮して行い、ウェブ中心偏りの抑制を被圧延材の全長にわたってより効果的に実現できるようなH形鋼の製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、ユニバーサル圧延機を用いたH形鋼の製造方法であって、前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延においては、圧延前の被圧延材のフランジ脚長及びフランジ厚を測定し、測定されたフランジ脚長及びフランジ厚に基づき左右フランジの上下圧下率差を算出し、算出された左右フランジの上下圧下率差に基づき前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置のみを圧延中に調整してユニバーサル圧延を行うことを特徴とする、H形鋼の製造方法が提供される。
前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延においては、圧延前の被圧延材の尾端部及び当該尾端部を除く部分のそれぞれのフランジ脚長及びフランジ厚を測定し、測定されたフランジ脚長及びフランジ厚に基づき、被圧延材の尾端部と当該尾端部を除く部分で異なる影響係数を用いてそれぞれの左右フランジの上下圧下率差を算出し、算出された左右フランジの上下圧下率差に基づき前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置を被圧延材の尾端部と当該尾端部を除く部分のそれぞれで分けて調整してユニバーサル圧延を行っても良い。
前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置の調整は、被圧延材の上下フランジにおいて、測定されたフランジ脚長の値が大きい方の圧下率が大きくなるように行われても良い。
前記被圧延材の尾端部の範囲は、前記ユニバーサル圧延において発生するウェブ中心偏りの発生量が製品公差を超えているような範囲で規定されても良い。
前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延はリバース圧延であっても良い。
本発明によれば、ユニバーサル圧延機を用いたH形鋼製造時に、ウェブ中心偏りの抑制を図るための制御を、当該ウェブ中心偏りの発生量の被圧延材長手方向位置での相違を考慮して行い、ウェブ中心偏りの抑制を被圧延材の全長にわたってより効果的に実現できる。
本実施の形態にかかるH形鋼の製造方法が実施される製造ラインについての説明図である。 中間ユニバーサル圧延機のロール構成についての概略説明図である。 エッジャー圧延機のロール構成についての概略説明図である。 ウェブ中心偏り発生の概要を示す概略説明図である。 非対称形状に造形された被圧延材の一例を示す概略断面図である。 被圧延材の長手方向におけるウェブ中心偏りの発生量分布を示す図面である。 ウェブ中心偏り発生量とフランジ部の上下圧下率差ra−rbとの関係を評価したグラフである。 被圧延材の寸法測定に関する説明図である。 水平ロールの軸方向位置を変えるような制御を行う際の概略図である。 製造ラインに本発明技術に係る制御を適用する場合の、寸法計の設置形態の例を示す概略説明図である。 ユニバーサル圧延における被圧延材先尾端のウェブ中心偏りの発生量分布をシミュレーションによって示した図面である。 ユニバーサル圧延機及び寸法計の他の構成を示す概略説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、本明細書における「ユニバーサル圧延機」とは、形鋼圧延時に水平ロールと竪ロールを用いてウェブとフランジの板厚延伸を伴う圧延を行う圧延機を指し、「エッジャー圧延機」とはユニバーサル圧延機と併せて用いられフランジ幅の整形を伴う圧延を行う圧延機を指すものとする。
(製造ラインの概略)
図1は、本実施の形態にかかるH形鋼の製造方法が実施される製造ラインTについての説明図である。図1に示すように、製造ラインTには上流側から順に、加熱炉2、粗圧延機4、2機の中間ユニバーサル圧延機5、6、仕上ユニバーサル圧延機8が配置されている。また、2機の中間ユニバーサル圧延機5、6の間にはエッジャー圧延機9が設けられている。なお、以下では、説明のために製造ラインTにおける鋼材を、総称して「被圧延材A」と記載し、各図において適宜その形状を破線・斜線等を用いて図示する場合がある。また、本明細書では、被圧延材Aは圧延方向左右にフランジ部が位置するいわゆる「H姿勢」にて圧延造形されるものとして説明する。また、被圧延材Aの各圧延段階において、最終H形鋼製品のフランジに相当する部位をフランジ部12(あるいは左右フランジ部12a、12b)と呼称し、ウェブに相当する部分をウェブ部20と呼称する場合がある。
図1に示すように、製造ラインTでは、加熱炉2から抽出された例えばスラブ11等の被圧延材Aが粗圧延機4において粗圧延される(粗圧延工程)。次いで、中間ユニバーサル圧延機5、6において中間ユニバーサル圧延される(中間圧延工程)。また、この中間ユニバーサル圧延とリバース圧延が可能な状態で、エッジャー圧延機9によって被圧延材の端部等(フランジ部12)に対して圧下が施される。通常の場合、粗圧延機4(複数基設置される場合もある)のロールには、例えば合計で4〜6個程度の孔型が刻設されており、これらを経由して複数パスのリバース圧延でドッグボーン形状のH形粗形材13が造形され、該H形粗形材13を第1中間ユニバーサル圧延機5−エッジャー圧延機9−第2中間ユニバーサル圧延機6からなる圧延機列を用いて、複数パスの圧下が加えられ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される(仕上圧延工程)。
(中間ユニバーサル圧延機の概略的な構成)
次に、図1に示した中間ユニバーサル圧延機5、6の構成の概要について説明する。図2は中間ユニバーサル圧延機5のロール構成についての概略説明図(正面断面図)である。なお、図2には、代表として中間ユニバーサル圧延機5を図示しているが、中間ユニバーサル圧延機6も同様の構成である。また、図2に示す構成は中間ユニバーサル圧延機の一例であり、本発明における中間ユニバーサル圧延機の構成はこれに限定されるものではない。
図2に示すように、中間ユニバーサル圧延機5には、上下一対の水平ロール21、22と、左右一対の竪ロール31、32が設けられている。水平ロール21、22は、そのロール周面が被圧延材Aのウェブ部20に当接可能に構成され、そのロール側面の一部がフランジ部12の内面に当接可能に構成されている。また、竪ロール31、32は、そのロール周面がフランジ部12の外面に当接可能に構成されている。なお、図2では、各ロールのロール軸や圧延機筐体等の構成は図示を省略している。
図2に示す中間ユニバーサル圧延機5では、被圧延材Aのウェブ部20に対し、水平ロール21、22の周面が当接し、当該ウェブ部20の厚み方向に対して圧下が加えられる。また、被圧延材Aのフランジ部12に対し、水平ロール21、22の側面の一部が当該フランジ部12a、12bの内面に当接し、竪ロール31、32の周面がそれらフランジ部12の外面に当接し、当該フランジ部12の厚み方向に対して圧下が加えられる。このようにして、被圧延材Aのフランジ部12及びウェブ部20が所定の厚みに圧下される。
(エッジャー圧延機の概略的な構成)
次に、エッジャー圧延機9の概略的な構成について説明する。図3はエッジャー圧延機9のロール構成についての概略説明図(正面断面図)である。図3に示すように、エッジャー圧延機9には、上下一対の水平ロール41、42が設けられている。水平ロール41、42は、そのロール周面の一部が左右のフランジ部12a、12bのフランジ幅方向先端部のみに当接可能に構成されている。
図3に示すエッジャー圧延機9では、被圧延材Aの左右フランジ部12の幅方向先端部のみに対し上下水平ロール41、42の周面が当接し、中間ユニバーサル圧延機5、6で未圧下となるフランジ部12の先端部の整形が軽圧下によって行われる。このようなエッジャー圧延は、中間ユニバーサル圧延機5、6での中間圧延とタンデムで実施しても良い。
(ユニバーサル圧延におけるウェブ中心偏りの発生)
図1〜図3を参照して説明した製造ラインTで行われるH形鋼の製造方法においては、ユニバーサル圧延時に、パスラインの上下方向のずれや、H姿勢におけるフランジ部12の上下での圧下率差といった種々の要因により、「ウェブ中心偏り」と呼ばれる形状不良が発生することが分かっている。図4はウェブ中心偏り発生の概要を示す概略説明図であり、(a)が圧延開始前、(b)は圧延開始時、(c)は圧延終了時、(d)は圧延抜け後を示している。
図4(a)、(b)に示すように、ユニバーサル圧延機においては、被圧延材Aのパスライン上下方向へのずれや圧延条件の非対称性が要因となり、板厚の圧下開始前時点で、被圧延材Aが傾斜した状態で圧延が進んでいく場合がある。特に、竪ロール31、32とフランジ部12a、12bとが当接し始める図4(b)の時点で、ウェブ部20が上下水平ロール21、22から挟持されない状態で左右から竪ロール31、32で圧下される。このような状態で圧延が進んだ場合、竪ロール31、32によりフランジ部12a、12bの位置が上下にずれて拘束された状態で、水平ロール21、22によりウェブ厚が圧下される。そのため、図4(c)、(d)に示すように、ウェブ部20の中心位置偏りs1、s2(ウェブ部20の板厚中心線に対するフランジ部12a、12bの板幅中心線のずれ量)が生じ、これに伴いフランジ部12a、12bが非対称形状に造形される。
図5は非対称形状に造形された被圧延材Aの一例を示す概略断面図である。図5に示すように、各フランジ部12a、12bのそれぞれにおいて、ウェブ位置がフランジ幅の中心から上下にずれた際のずれ量である「ウェブ中心偏りの発生量S」が生じる。このウェブ中心偏りの発生量Sは、フランジ片幅の長さをa、b(a>b)とした際に、以下の式(1)で規定される。
S=(a−b)/2 ・・・(1)
このウェブ中心偏りの発生量Sが、規定の製品公差を外れる場合があるためにウェブ中心偏りにより、製品の歩留まりが低下するといった問題がある。
(ウェブ中心偏りの被圧延材長手方向における挙動)
本発明者らは、このようなウェブ中心偏りの挙動についてより詳細なモデル実験やFEM解析等を行い、以下のような知見を得た。即ち、被圧延材Aをユニバーサル圧延するに際し、上下フランジの圧下率に差がある場合、その長手方向における中央部(いわゆる定常部)では、圧延機入側での被圧延材Aの自重とローラーテーブル等により図4に示したような被圧延材Aのねじれ(傾斜)が小さく抑制されるために、ウェブ中心偏りは発生しにくく、発生してもその偏り量は小さい。一方で、被圧延材Aの長手方向の尾端部(後端部)では、圧延機入側での被圧延材Aの自重による拘束が弱いために、定常部に比べて図4に示したような被圧延材Aのねじれ(傾斜)が大きくなり、ウェブ中心偏りが大きくなる。
図6は、被圧延材Aの長手方向におけるウェブ中心偏りの発生量分布を示す図面であり、一例としてウェブ中心偏りのない長さ5mの被圧延材Aを圧延した後の長手方向各位置でのウェブ中心偏りの発生量(mm)を算出したデータである。なお、図6(a)と図6(b)は、フランジ部12の圧下率を変えた場合のデータであり、図中のDS、WSは左右のフランジ部12a、12bにおける一方の側と他方の側を示している。図6に示すように、フランジ部12の圧下率が異なる場合であっても、被圧延材Aの定常部に比べ、尾端部に向かうにつれてフランジ部12のウェブ中心偏りの発生量(ウェブ中心偏り)が大きくなる傾向にあることが読み取れる。
このような傾向があることに鑑み、本発明者らは、被圧延材Aのユニバーサル圧延時に生じるウェブ中心偏りの偏り量(ウェブ中心偏り発生量S)と、フランジ部12の上下圧下率差について更なる検討を行った。図7はウェブ中心偏り発生量Sとフランジ部12の上下圧下率差ra−rbとの関係を評価したグラフであり、被圧延材Aの定常部(Mid)と尾端部(Bot)のそれぞれに関し評価を行ったものである。なお、フランジ部12の上下圧下率差ra−rbとは、フランジ部12a(あるいは12b)での上フランジ部の厚み圧下率raと、下フランジ部の厚み圧下率rbとの差をとったものである。
図7に示すように、被圧延材Aの定常部と尾端部のいずれに関しても、フランジ部12の上下うち、圧下率の大きいフランジの方がその脚長(フランジ片幅)が短くなるようにウェブ中心偏りが発生していることが分かる。また、ウェブ中心偏り発生量Sと上下圧下率差ra−rbとの関係はほぼ線形であり、その勾配(以下、影響係数とも呼称する)は、定常部よりも尾端部の方が大きいことが分かる。即ち、定常部と尾端部における、ウェブ中心偏り発生量Sと上下圧下率差ra−rbとの関係は、影響係数を用いて以下の式(2)、(3)で表される。
定常部:S=α(ra−rb) ・・・(2)
尾端部:S=β(ra−rb) ・・・(3)
なお、α、βは、それぞれαが定常部の影響係数(<0)、βが尾端部の影響係数(<0)であり、図7に示すように絶対値はβの方が大きい値である。この影響係数α、βは、被圧延材寸法や製品寸法等に応じて定まる既知の値と考えてよく、ユニバーサル圧延時に事前にα、βを得られていることが求められる。例えば所定の圧延条件でのユニバーサル圧延を事前圧延として行っておくといったように、事前実験により蓄積データとして予め定めておくのが望ましい。また、複数の同一寸法H形鋼を製造する場合には、製造開始当初のユニバーサル圧延時にα、βを算出し、それを用いても良く、圧延中に適宜更新しても良い。
以上の通り、被圧延材Aの定常部と尾端部ではウェブ中心偏りの発生状況に差があり、ウェブ中心偏り発生量Sと上下圧下率差ra−rbとの関係において、影響係数が異なる値であることが知見された。本知見に基づき、本発明者らは、被圧延材Aのユニバーサル圧延時にウェブ中心偏りの発生を抑制させるために水平ロールの軸方向位置を制御する場合に、当該制御を、被圧延材Aの定常部と尾端部とで切り替えて圧延を実施する技術を創案した。
なお、例えば特許文献1では、ユニバーサル圧延機の各ロール(水平ロール及び竪ロール)のロール位置の全てを調整して圧延を行う技術が開示されているが、長手方向の定常部の中心偏りに対しては、パス間で各ロール位置を調整し、ロール位置を一定としたままで全長にわたり圧延することは可能であった。しかし、圧延中に定常部と尾端部で水平ロールと竪ロールのロール位置を全て同時に調整すると、相互作用により水平ロールと竪ロールの荷重が複雑に変化するために圧下量が変動し、上下フランジ圧下率の制御が困難になる。また、上下フランジの圧下率差と中心偏り変化量の関係と次パスの目標とするフランジの圧下率、及び、左右の各フランジの上下平均圧下率を同等とする条件に基づき、中心の偏り量を0または許容範囲に収める次パスの目標出側フランジ厚となる各ロール位置が容易に定められない恐れがある。
そこで、本発明者らは、ユニバーサル圧延においてウェブ中心偏りの発生を抑制させるに際し、ウェブ中心偏りの発生が左右のフランジで逆方向に生じる場合が多いことから、フランジ圧下率に対して直接的に作用する水平ロールの軸方向位置の移動は、上下フランジの圧下率差が設定しやすく、左右のフランジで逆方向に生じるウェブ中心偏りの改善に有効であること、また、近年水平ロールのロール軸方向の位置を油圧シリンダーにより制御することも可能になっていることから、圧延中に水平ロールの軸方向位置の制御を行うだけで十分な効果が得られることを見出し、その具体的な制御内容について更なる検討を行った。
(具体的な制御方法)
以下、水平ロールの軸方向位置を制御し、ウェブ中心偏りを抑制する制御方法について説明する。先ず、ユニバーサル圧延時に、制御対象となるパスの圧延前に、被圧延材Aの寸法測定が行われる。図8は、被圧延材Aの寸法測定に関する説明図である。寸法測定は、定常部と尾端部(前パスの先端部)のそれぞれに対し行われ、図8に示すフランジ脚長(フランジ片幅)la、lb、lc、ldと、フランジ厚ta、tb、tc、tdが測定される。寸法測定は圧延機近傍に設置された寸法計によって行われれば良く、定常部と尾端部のそれぞれにおいて1点又は複数点で測定しても良く、あるいは、全長にわたって連続的に測定を行っても良い。
前述のように発生したウェブ中心偏りSに対して、ウェブ中心偏りを−Sだけ修正することとした場合、設定する左右フランジの上下圧下率差を求めるために、上記式(2)、(3)から、以下の式(4)、(5)が導出される。
定常部:ra−rb=−S/α ・・・(4)
尾端部:ra−rb=−S/β ・・・(5)
水平ロールの軸方向位置を制御するに際しては、先ず、定常部と尾端部のそれぞれにおいて、フランジ脚長la、lb、lc、ldと、フランジ厚ta、tb、tc、tdが測定される。測定されたフランジ脚長の値に基づき、定常部と尾端部のそれぞれの位置における左右フランジのウェブ中心偏り量S1、S2が算出される。そして、測定されたフランジ厚と次パス目標フランジ厚から、上記式(4)、(5)に基づき、定常部と尾端部のそれぞれの位置における左右フランジの上下圧下率差(ra−rb)1、(ra−rb)2が算出される。このように算出された上下圧下率差(ra−rb)1、(ra−rb)2に対応させてウェブ中心偏りを矯正するように、定常部と尾端部のそれぞれの位置で、水平ロールの軸方向位置を変えるような制御を行うことで、定常部と尾端部のそれぞれの位置でウェブ中心偏りを抑制させることができる。
具体的には、フランジ上下圧下率に関し、測定されたフランジ脚長の値が大きい(長い)方の圧下率が大きくなるように、水平ロールの軸方向位置を変えるような制御を行えば良い。その際、定常部と尾端部で異なる影響係数を用いた数式に基づいて制御を行うことで、各部位(定常部と尾端部)に応じた好適な制御が実現されることになる。
図9は、水平ロールの軸方向位置を変えるような制御を行う際の概略図である。水平ロールの軸方向位置を変える場合には、図9のように上下水平ロールの両方を制御しても良く、一方を固定し、他方のロールのみを制御しても良い。
この時の目標のウェブ中心偏り修正量をΔS1、ΔS2とすると、設定する上下圧下率差は以下の式(6)、(7)で定めることができる。ここで、ΔS1、ΔS2は、修正後のウェブ中心偏りから修正前のウェブ中心偏りを引いた値である。
定常部:(ra−rb)i=ΔSi/α ・・・(6)
尾端部:(ra−rb)i=ΔSi/β ・・・(7)
但し、iは左右フランジのいずれかを示す数値(1又は2)であり、ΔSiの正負は修正方向に応じて定まるものである。
前記4か所のフランジ厚の実測値と左右フランジのウェブ中心偏りの修正量ΔS1、ΔS2の関係を満たす上下水平ロールの軸方向位置の変更量が一意的に決まらない場合には、目標の左右フランジのウェブ中心偏り修正量ΔS1、ΔS2に近くなるように、上下水平ロールの軸方向位置の変更量を調整して、左右フランジの上下圧下率差(ra−rb)1、(ra−rb)2を決めれば良い。
また、左右フランジのウェブ中心偏り修正量ΔS1、ΔS2の大きさ(絶対値)が大きく異なる場合、制御時の修正量は、左右の修正量ΔS1、ΔS2の中間値に設定しても良く、あるいは、ウェブ中心偏りが大きい方を基準として大きい修正量の値に合わせるように設定しても良い。なお、ユニバーサル圧延が通常行われる中間圧延工程はリバース圧延によって行われることが一般的である。即ち、被圧延材Aの長手方向における尾端部とは、リバース圧延時に次パスでは先端部となることから、このような制御をリバース圧延の各パスで実施することで、被圧延材Aの長手方向両端部においてウェブ中心偏りを抑制させることができる。また、このような制御をリバース圧延の各パスで実施することでフランジ厚の偏差を所定の公差内に抑えつつ、ウェブ中心偏りを抑制させることができ、最終的な目標値内にウェブ中心偏りを収めることができる。
(制御の切り替え位置)
上述したように、水平ロールの軸方向位置を変えるような制御を行うことでウェブ中心偏りを抑制させる場合には、その制御内容を所望のタイミングで切り替えることが望ましい。制御の切り替えはユニバーサル圧延時に適宜好適なタイミングで行えば良いが、例えば、実際に発生しているウェブ中心偏りの状況に応じて行われ、ウェブ中心偏りの抑制を所望する範囲と、その他の範囲とで、制御を変えるように規定すれば良い。ウェブ中心偏りの抑制を所望する範囲とは、例えば、ウェブ中心偏りの発生量Sが製品公差を超えているような範囲とすれば良い。一例として、被圧延材Aの長手方向最尾端部からウェブ高さの3〜5倍の長さの位置で制御を切り替えても良い。
一例として、制御の切り替えは、ユニバーサル圧延対象である被圧延材Aの長手方向において定常部と尾端部との間で行われる。定常部では、上記式(2)、(4)、(6)といった影響係数αを用いた数式に基づき水平ロールの軸方向位置の制御を行い、尾端部では、上記式(3)、(5)、(7)といった影響係数βを用いた数式に基づき水平ロールの軸方向位置の制御を行えば良い。ユニバーサル圧延中の水平ロールの軸方向位置の制御は、圧延機に備えられたロールスラスト調整用の油圧シリンダー等によって行えば良く、所望の制御切替位置で瞬時に切り替えても良く、所望の制御切替位置を含む範囲で連続的に制御を切り替えても良い。
(被圧延材の寸法測定装置)
上述したように、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法においては、制御対象となるパスの圧延前に被圧延材Aの寸法測定を行い、測定されたデータや目標値に基づき、ウェブ中心偏り量Sや左右フランジの上下圧下率差を算出し、ウェブ中心偏りを抑制するための制御を行うこととしている。被圧延材Aの寸法測定を行うための寸法計50(寸法測定装置)は、対象ユニバーサル圧延を行う圧延機の近傍に好適に設置されれば良い。
図10は、製造ラインTに本発明技術に係る制御を適用する場合の、寸法計50の設置形態の例を示す概略説明図である。本実施の形態に係る製造ラインTでは、第1中間ユニバーサル圧延機5−エッジャー圧延機9−第2中間ユニバーサル圧延機6からなる圧延機列においてリバース圧延を行う構成としていることから、図示のように、圧延機列の前後それぞれに寸法計50a、50bを設置することが望ましい。その場合、寸法計50aで測定した結果に基づき、第1中間ユニバーサル圧延機5で上記制御を行い、寸法計50bで測定した結果に基づき、第2中間ユニバーサル圧延機6で上記制御を行えばよい。また、修正量が大きい場合には、第1中間ユニバーサル圧延機5と第2中間ユニバーサル圧延機6で制御量を分配してもよい。
図示のように、圧延機列の前後それぞれに寸法計50a、50bを設置し、リバース圧延時に前パスの先端部(即ち、当該パスの尾端部)と定常部の寸法をそれぞれ測定しておくことで、制御に必要なウェブ中心偏り量Sや左右フランジの上下圧下率差を各パスごとに算出することができる。
(作用効果)
以上説明した本実施の形態に係るH形鋼の製造方法によれば、ユニバーサル圧延において水平ロールの軸方向位置の制御を行うことで、ウェブ中心偏りの発生を抑制させることができる。その際の制御では、上記式(2)〜(7)等を参照して説明したように、被圧延材Aの長手方向における定常部と尾端部で制御時に異なる影響係数αとβを用いるように制御の切り替えを行うことで、各部位(定常部と尾端部)に応じた好適な制御が実現される。これにより、定常部と尾端部のそれぞれで好適にウェブ中心偏りの発生が抑制され、全長にわたってウェブ中心偏りの小さいH形鋼製品を製造することが可能となり、製品品質や歩留まりの向上が実現される。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、定常部と尾端部で水平ロールの軸方向位置を切り替えてウェブ中心偏りを抑制する制御を各パスで実施する説明をしたが、必ずしも全てのパスで行う必要はなく、有意な効果を得るのに必要なパスだけで実施することも可能である。
(被圧延材の先端部について)
上記実施の形態に係るH形鋼の製造方法では、ユニバーサル圧延時に、被圧延材Aの長手方向における定常部と尾端部で異なる影響係数を用いた制御を行う旨を説明したが、被圧延材Aの先端部(トップ部)については言及していない。そこで、本発明者らは、被圧延材Aの先端部におけるウェブ中心偏りの発生量についても検証を行い、好適な制御について鋭意検討した。
図11はユニバーサル圧延における被圧延材先尾端のウェブ中心偏りの発生量分布をシミュレーションによって示した図面であり、条件は1000mm×400mm寸法のH形鋼製品を製造する際に、上下水平ロールの軸方向位置が中央から0.15mmずつ上下ロールで逆方向にずれ、上下フランジの圧下率差が±0.5%であるものとした。ここで、図11(a)は被圧延材最先端(トップ端)からの長手方向距離7mの範囲、図11(b)は被圧延材最尾端(ボトム端)からの長手方向距離4mの範囲を示したものである。なお、図11中の破線は、本条件におけるウェブ中心偏りの公差(許容範囲)である。
図11(a)に示すように、被圧延材最先端(トップ端)からの長手方向距離7mの範囲ではウェブ中心偏りの変化がほぼ一定であり、どの位置においてもウェブ中心偏り量は公差内であった。一方で、図11(b)に示すように、被圧延材最尾端(ボトム端)からの長手方向距離4mの範囲ではウェブ中心偏りの変化が大きく、特に尾端部の所定範囲では公差を外れた。図11に示した結果から、被圧延材Aの先端部(トップ部)におけるウェブ中心偏りの発生量は、定常部と違いがなく、定常部と先端部では同じ制御を適用すれば十分であることが分かる。即ち、ユニバーサル圧延時にウェブ中心偏りの発生を抑制させるために水平ロールの軸方向位置の制御を行うに際しては、被圧延材Aの長手方向における尾端部と、尾端部を除く部分(先端部及び定常部)と、で異なる影響係数を用いるように制御の切り替えを行うことで、全長にわたって好適にウェブ中心偏りの発生が抑制できる。
(圧延機や寸法計の他の構成)
また、上記実施の形態では、本発明技術を適用する圧延機列等の構成の一例を製造ラインTとして図1を参照して説明し、制御時に用いる寸法測定装置(寸法計50)の設置形態についても、その製造ラインTの構成に基づき、図10を参照してその一例を説明した。しかしながら、本発明に係るウェブ中心偏りの抑制のための制御方法は、ユニバーサル圧延機を含む圧延機列であれば種々の構成について適用可能であり、その際の寸法計50の設置形態もユニバーサル圧延機のスタンド数やその構成によって任意に変更可能である。ここでは、本発明に係る制御方法を適用できるユニバーサル圧延機Uを含む他の圧延機列構成や、寸法計50の他の設置形態について説明する。
図12は、ユニバーサル圧延機U及び寸法計50の他の構成を示す概略説明図である。図12(a)に示すように、1基のユニバーサル圧延機Uにおいてリバース圧延を行い本発明に係る制御を適用させる場合には、当該ユニバーサル圧延機Uの前面、後面それぞれに寸法計50を設ければ良い。また、図12(b)に示すように、1基のユニバーサル圧延機Uと1基のエッジャー圧延機Eからなる圧延機列においてリバース圧延を行い本発明に係る制御を適用させる場合には、当該圧延機列の前面、後面に1つずつの寸法計50を設ければ良い。また、図12(c)に示すように、1基のユニバーサル圧延機Uにおいて1方向1パス圧延を行い本発明に係る制御を適用させる場合には、当該ユニバーサル圧延機Uの前面のみに寸法計50を設ければ良い。
図12(a)、(b)に示すようなリバース圧延を行う構成は、上記実施の形態で説明した中間ユニバーサル圧延機5、6で実施されるような中間圧延工程で用いられる構成であり、リバース圧延により被圧延材Aの先端部と尾端部がパスごとに切り替わり、各パスで制御を実施する必要があることから圧延機(列)の前面、後面それぞれに寸法計50を設けることが望ましい。しかし、図12(a)、(b)に示すような圧延機の構成においても、前面、後面の少なくとも一方に寸法計50を設置して制御することも可能である。例えば、ユニバーサル圧延機Uの前面で先端部と定常部と尾端部の寸法を測定しておき、その情報をもとに次パスと次々パスのそれぞれの尾端部で制御することも可能である。一方、図12(c)に示すような1方向1パス圧延を行う構成は、上記実施の形態で説明した仕上ユニバーサル圧延機8で実施されるような仕上圧延工程で用いられる構成であり、1方向1パス圧延であるため圧延機の前面のみに寸法計50を設ければ良い。
製品寸法1000mm×400mm×16/32mmであり、最終長さ70m、ウェブ中心偏り公差±2mmであるようなH形鋼製品を製造する場合の中間圧延工程において、本発明に係る制御を適用した場合(実施例)と、適用しない場合(比較例)のそれぞれについて、最終製品に生じたウェブ中心偏りの発生量を計測した。
本発明に係る制御を適用した際には、中間ユニバーサル圧延において各パス圧延後に被圧延材の全長にわたりフランジ脚長とフランジ厚の測定を行い、定常部のウェブ中心偏り量(平均値)と、尾端部代表点(クロップ部を含む最尾端から1〜2m位置)のウェブ中心偏り量に基づき、それぞれでの所望されるウェブ中心偏り修正量を決定した。決定した修正量から、上記式(6)、(7)を用いて定常部と尾端部のそれぞれでの上下フランジ圧下率差を求め、当該上下フランジ圧下率差に基づき中間ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置の調整量を決定した。そして、定常部、尾端部のそれぞれで決定された調整量に基づく制御の切り替えを行い、中間ユニバーサル圧延を実施した。なお、制御における尾端部の範囲は、被圧延材最尾端から3〜5m位置から最尾端までの範囲でパスごとに変更した。
このような本発明に係る制御を適用した中間ユニバーサル圧延を行い製造された最終製品においては、ウェブ中心偏りが被圧延材全長にわたって製品公差内であった。
一方、比較例として、本発明に係る制御を適用せず、被圧延材の全長にわたり定常部と同じ影響係数を用いてウェブ中心偏りを抑制する制御を行った。その場合、製品の長手方向両端部においてクロップ部を除くそれぞれ約1.5mの範囲でウェブ中心偏りが製品公差を外れた。
本発明は、ユニバーサル圧延機を用いてH形鋼を製造する製造方法に適用できる。
2…加熱炉
4…粗圧延機
5…(第1)中間ユニバーサル圧延機
6…(第2)中間ユニバーサル圧延機
8…仕上ユニバーサル圧延機
9…エッジャー圧延機
11…スラブ
12(12a、12b)…フランジ部
13…H形粗形材
14…中間材
16…H形鋼製品
20…ウェブ部
21、22…(中間ユニバーサル圧延機の)水平ロール
31、32…(中間ユニバーサル圧延機の)竪ロール
41、42…(エッジャー圧延機の)水平ロール
50…寸法計
A…被圧延材
T…製造ライン

Claims (5)

  1. ユニバーサル圧延機を用いたH形鋼の製造方法であって、
    前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延においては、圧延前の被圧延材のフランジ脚長及びフランジ厚を測定し、
    測定されたフランジ脚長及びフランジ厚に基づき左右フランジの上下圧下率差を算出し、
    算出された左右フランジの上下圧下率差に基づき前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置のみを圧延中に調整してユニバーサル圧延を行うことを特徴とする、H形鋼の製造方法。
  2. 前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延においては、圧延前の被圧延材の尾端部及び当該尾端部を除く部分のそれぞれのフランジ脚長及びフランジ厚を測定し、
    測定されたフランジ脚長及びフランジ厚に基づき、被圧延材の尾端部と当該尾端部を除く部分で異なる影響係数を用いてそれぞれの左右フランジの上下圧下率差を算出し、
    算出された左右フランジの上下圧下率差に基づき前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置を被圧延材の尾端部と当該尾端部を除く部分のそれぞれで分けて調整してユニバーサル圧延を行うことを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
  3. 前記ユニバーサル圧延機の水平ロール軸方向位置の調整は、被圧延材の上下フランジにおいて、測定されたフランジ脚長の値が大きい方の圧下率が大きくなるように行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
  4. 前記被圧延材の尾端部の範囲は、前記ユニバーサル圧延において発生するウェブ中心偏りの発生量が製品公差を超えているような範囲で規定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
  5. 前記ユニバーサル圧延機でのユニバーサル圧延はリバース圧延であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
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