JP2020148999A - 制御装置、撮像装置、レンズ装置、制御方法、および、プログラム - Google Patents

制御装置、撮像装置、レンズ装置、制御方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ズーム流し撮りの際に、精度良く被写体振れを補正することが可能な制御装置を提供する。【解決手段】制御装置(112)は、流し撮りの際に画像における被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出する算出手段(122)と、振れ検出手段(111、171)により検出された振れに基づいて、振れを補正する振れ補正手段(104、113)を制御するための振れ補正量を算出する補正手段(121)とを有し、補正手段は、焦点距離の変化量に基づいて振れ補正量を変更する。【選択図】図1

Description

本発明は、ズーム流し撮りを行うことが可能な撮像装置に関する。
従来、流し撮りの補助機能を有する撮像装置が知られている。特許文献1には、被写体の速度と撮像装置を振る速度との差分を検出し、この差分に相当するズレ量を、手振れ補正機能を用いて補正する方法が開示されている。また、流し撮りの応用として、ズーム流し撮りを行うことが可能な撮像装置が知られている。ズーム流し撮りは、流し撮り撮影の際に、被写体が撮影画角に対して常に一定の大きさで写るように焦点距離を変化させる撮影である。
特開2006−317848号公報
ところで、特許文献1に開示されている方法では、被写体と撮像装置とのズレである被写体振れを、画像の動きベクトルと角速度とを用いて検出している。しかしながら、ズーム流し撮りの際には、被写体を撮影画角に一定の大きさで写り続けるように焦点距離を変化させるため、焦点距離の変化量に基づいて被写体振れの補正量を調整しないと、却って被写体振れを助長してしまう。
そこで本発明は、ズーム流し撮りの際に、精度良く被写体振れを補正することが可能な制御装置、撮像装置、レンズ装置、制御方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての制御装置は、流し撮りの際に画像における被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出する算出手段と、振れ検出手段により検出された振れに基づいて、振れを補正する振れ補正手段を制御するための振れ補正量を算出する補正手段とを有し、補正手段は、焦点距離の変化量に基づいて振れ補正量を変更する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、撮像素子と前記制御装置とを有する。
本発明の他の側面としてのレンズ装置は、撮像光学系と前記制御装置とを有する。
本発明の他の側面としての制御方法は、流し撮りの際に画像における被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出するステップと、振れ検出手段により検出された振れに基づいて、前記振れを補正する振れ補正手段を制御するための振れ補正量を算出するステップとを有し、前記振れ補正量を算出するステップは、前記焦点距離の前記変化量に基づいて前記振れ補正量を変更するステップを含む。
本発明の他の側面としてのプログラムは、前記制御方法をコンピュータに実行させる。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、ズーム流し撮りの際に、精度良く被写体振れを補正することが可能な制御装置、撮像装置、レンズ装置、制御方法、および、プログラムを提供することができる。
各実施形態における撮像システムのブロック図である。 各実施形態における光学補正系の制御ブロック図である。 各実施形態におけるズーム流し撮りの説明図である。 各実施形態における被写体ベクトルの検出方法の説明図である。 各実施形態におけるズーム流し撮りの際の被写体と撮影者との関係を示す図である。 各実施形態における撮像システムの制御方法を示すフローチャートである。 各実施形態における被写体ベクトル検出(被写体角速度算出)を示すフローチャートである。 各実施形態における流し撮りに適したシャッタ速度算出(露光時間算出)を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本実施形態におけるカメラシステム(撮像システム)10の構成について説明する。図1は、カメラシステム10のブロック図である。カメラシステム10は、カメラ本体(撮像装置)130と、カメラ本体130に着脱可能な交換レンズ(レンズ装置)100とを備えて構成される。なお本実施形態のカメラシステム10は、カメラ本体130とカメラ本体130に着脱可能な交換レンズ100とを備えて構成されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ装置とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
交換レンズ100は、レンズユニット(撮像レンズ)101を有する。レンズユニット101は、主撮像光学系102、焦点距離を変更可能なズームレンズ103、および、カメラシステム10の振れによる光軸OAに対する像振れを光軸OAと垂直方向に移動することにより光学的に補正するシフトレンズ104を有する。なお本実施形態において、シフトレンズ104は像振れを補正する振れ補正手段としてシフトレンズ104を備えているが、これに代えて、後述の撮像素子132が振れ補正手段を構成してもよい。
また交換レンズ100は、ズームレンズ(ズームレンズ群)103の位置を検出するエンコーダ(ズームエンコーダ)106、および、シフトレンズ(シフトレンズ群)104の位置を検出するホール素子などの位置検出部(位置センサ)105を有する。また交換レンズ100は、カメラシステム10(交換レンズ100)の振れを検出するジャイロ(角速度センサ)などの角速度検出部(振れ検出手段)111、および、レンズシステム制御用のマイクロコンピュータ(レンズマイコン)112を有する。また交換レンズ100は、シフトレンズを駆動するドライバ(駆動部)113、および、シフトレンズ104の位置検出部105の出力を増幅するアンプ回路(AMP)114を有する。また交換レンズ100は、カメラ本体130とのマウント接点部115を有する。
レンズマイコン112は、手振れ補正制御を行う手振れ補正制御部121、および、流し撮りの際に適切な振れ補正制御を行う流し撮り制御部122を有する。またレンズマイコン112は、フォーカスレンズ制御や絞り制御なども行うが、ここでは省略する。また、手振れ補正のためには、例えば縦方向や横方向などの互いに直交する2つの軸に関して検出および補正を行うが、2つの軸の検出および補正に関しては同じ構成であるため、本実施形態では1つの軸に関してのみ説明する。このように本実施形態のカメラシステム10は、光学素子を光軸OAと直交する方向(光軸OAと異なる方向)に駆動して像振れ補正を行う像振れ補正装置を有する。
カメラ本体130は、シャッタ131、CMOSセンサなどの撮像素子132、アナログ信号処理回路(AFE)133、および、カメラ信号処理回路134を有する。またカメラ本体130は、撮像素子132およびアナログ信号処理回路133の動作タイミングを設定するタイミングジェネレータ(TG)135を有する。またカメラ本体130は、電源スイッチやレリーズスイッチなどで構成される操作部136を有する。またカメラ本体130は、カメラ本体130の全体のシステムを制御するカメラシステム制御用マイクロコンピュータ(カメラマイコン)141を有する。またカメラ本体130は、シャッタ動作を行わせるためのモータを駆動するドライバ(駆動部)137、および、シャッタ駆動用モータ138を有する。またカメラ本体130は、撮影画像を記録するメモリカード139、撮影画像等の画像をモニタし、また撮影画像を表示する液晶パネル(LCD)140、および、交換レンズ100とのマウント接点部144を有する。レンズマイコン112とカメラマイコン141は、マウント接点部115、144を介して所定のタイミングでシリアル通信を行う。また交換レンズ100は、カメラシステム10(カメラ本体130)の振れを検出するジャイロなどの角速度検出部(振れ検出手段)171、および、距離検出部181を有する。
撮像素子132は、交換レンズ100のレンズユニット(撮像光学系)101を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換する。カメラ信号処理回路134は、撮像素子132からの出力に基づいて被写体の動きを検出する動きベクトル検出部145を有する。カメラマイコン141は、シャッタ制御部151、被写体の振れ補正量を算出する被写体振れ補正算出部(補正手段)152、および、流し撮りに適切なシャッタ速度を算出するシャッタ速度算出部153を有する。またカメラマイコン141は、撮影画像における被写体の大きさの変化を軽減するようにズーム位置を制御するズーム流し撮り制御部154を有する。ズーム流し撮り制御部154は、フレームごとに撮影画角に写る被写体が一定の大きさになるようにズーム位置を制御することが好ましい。
操作部136によりカメラ本体130の電源がONされると、その状態変化をカメラマイコン141が検出し、カメラマイコン141の制御によりカメラ本体130の各回路への電源供給および初期設定が行われる。また、交換レンズ100への電源供給が行われ、レンズマイコン112の制御により、交換レンズ100内の初期設定が行われる。そしてレンズマイコン112とカメラマイコン141の制御との間で所定のタイミングで通信が開始する。この通信で、カメラ本体130から交換レンズ100へ送られる通信データは、カメラ本体130の状態および撮影設定などを含む。また、交換レンズ100からカメラ本体130へ送られる通信データは、交換レンズ100の焦点距離情報および角速度情報等を含む。各通信データは、必要なタイミングで送受信される。交換レンズ100において、角速度検出部111は手振れなどによるカメラシステム10に加わる振れを検出し、手振れ補正制御部121は手振れ補正動作を行う。
次に、図2を参照して、手振れ補正動作に関して説明する。図2は手振れ補正動作を行う光学補正系(像振れ補正装置、振れ補正手段)の制御ブロック図である。なお図2において、図1と共通の構成については、同じ符号を付し説明を省略する。
手振れ補正制御部121は、オフセット除去部201、利得位相算出部202、積分器203、防振制御判定部204、減算器205、A/D変換器206、制御器207、および、パルス幅変調部208を有する。流し撮り制御部122は、通信制御部211、角速度出力部222、被写体角速度取得部223、減算器224、積分器225、および、カメラ情報取得部226を有する。
オフセット除去部201は、ハイパスフィルタ(HPF)などで構成されたフィルタ演算部であり、角速度検出部111の出力に含まれている直流成分を除去する。利得位相算出部202は、オフセット除去部201でオフセット成分が除去された角速度信号を、所定のゲインで増幅する増幅器、および位相補償フィルタを有する。積分器203は、任意の周波数帯域でその特性を変更し得る機能を有し、利得位相算出部202の出力を積分し、シフトレンズ104の駆動量を算出する。角速度検出部111の角速度が一定値以上の大きさで所定時間経過した場合はパンニング中と判定し、オフセット除去部201のHPFのカットオフ周波数を高周波側に除々に変更する。カットオフ周波数を高周波側へ除々に変更することで、手振れ補正制御の目標信号を除々に小さくすることで、光学補正系を光学中心位置に戻す。これは、パンニングと判定するほどの大きな角速度を、カットオフ周波数を高周波側へ変更せずに光学補正系で補正すると、光学補正系は補正限界点に達し、ユーザに不自然な画角変化が見えてしまうことを防ぐためである。
防振制御判定部204は、カメラ情報取得部226の出力信号に応じてシフトレンズ104を駆動させるための制御信号を切り替える。例えば、カメラ本体130の撮影モードでユーザが流し撮りモードを選択した場合、流し撮り制御部122で算出された積分器225の出力を採用する。流し撮りモード以外の撮影モードがユーザにより選択された場合、手振れ補正制御部121で算出された積分器203の出力を採用する。減算器205は、防振制御判定部204の出力からシフトレンズ104の位置を検出する位置検出部105の出力をアンプ回路114で増幅した値をA/D変換器206にてデジタル化したデータを減算し、偏差データを制御器207へ出力する。
制御器207は、減算器205の偏差データを所定のゲインで増幅する増幅器、および、位相補償フィルタを有する。減算器205の出力である偏差データは、制御器207において増幅器および位相補償フィルタによる信号処理が行われた後、パルス幅変調部208に出力される。パルス幅変調部208は、制御器207の出力データを、パルス波のデューティー比を変化させる波形(PWM波形)に変調して、シフトレンズ駆動用のドライバ113へ出力する。シフトレンズ駆動用のドライバ113は、シフトレンズ104を駆動するためのボイスコイル型モータである。シフトレンズ104は、パルス幅変調部208の出力に従って、光軸OAと直交する方向に駆動する。
カメラマイコン141の被写体振れ補正算出部152は、被写体とカメラシステム10との相対的なズレを、動きベクトル検出部145を用いて、異なるフレーム間の動きをベクトルとして検出する。そして被写体振れ補正算出部152は、検出したベクトルを、被写体群のベクトルと背景群のベクトルとに分割する。また被写体振れ補正算出部152は、被写体群のベクトルから主被写体のベクトルのみを抽出する。すなわち画面(画像)内に複数の被写体が存在する場合、撮影者が狙っている被写体を主被写体として、その主被写体のベクトルのみを抽出する。
また、主被写体の中でも被写体のベクトルは変わる。例えば図3(A)において、被写体の前方部分303と被写体の後方部分304とでベクトルは異なる。カメラシステム10を向ける方向を変えず(すなわちカメラシステム10を回さず)に、カメラシステム10と被写体とを同じ速度で一緒に動かせば、被写体の前方も後方も同じベクトルになる。実際のカメラシステム10を動きとしては、カメラシステム10を並行方向に振っているのではなく、角度を持って振っている(角速度)ため、カメラシステム10から見たときに被写体の前方と後方のベクトルとが異なる。これは、焦点距離が広角になるほど、また、撮影距離が近くなるほど、その影響が顕著である。
逆に、撮影距離が無限に長い場合、被写体と並走しながら撮影するのと同等になるため、被写体全体が止まりやすくなる。このため、主被写体の中で止めたい部分のベクトルを最終的な被写体ベクトルとして選択する。被写体ベクトルを焦点距離やフレームレート等の情報を用いて、被写体ベクトルを被写体角速度へ換算する。被写体振れ補正算出部152は、算出した被写体角速度をレンズマイコン112へ送り、被写体角速度に基づいてシフトレンズ104で補正することで、被写体振れのない流し撮り画像を取得することができる。
次に、図4を参照して、被写体ベクトルの検出方法について説明する。図4は、被写体ベクトルの検出方法の説明図である。図4(A)は、動きベクトル検出部145に入力される画像信号を示している。動きベクトル検出部145は、入力された画像信号に対してベクトルを検出するテンプレート枠401を配置し、異なるフレーム間におけるテンプレート枠401の各ブロック位置において水平方向のベクトルと垂直方向のベクトルとを検出する。
図4(B)は、動きベクトル検出部145により検出されたベクトルを、横軸をベクトル、縦軸を度数としたグラフで示すヒストグラム(度数分布)である。図4(A)のような構図である場合、検出したベクトルをヒストグラムで表示すると、大きく2つのベクトル群(被写体ベクトル群と背景ベクトル群)に分けられる。流し撮りは撮影者が被写体を追従しているため、基本的には動き量が小さいベクトル群の方が被写体ベクトル群である可能性が高い。しかし、被写体を上手く追従できない場合は、被写体とカメラの相対ズレが大きくなる(動きベクトルが大きくなる)ため、必ずしも動き量が小さいベクトルが被写体ベクトル群であるとは言い切れない。そこで本実施形態において、カメラマイコン141(被写体振れ補正算出部152)は、角速度を撮像素子132上の動き量へ換算した値404の所定範囲以内のベクトルを背景ベクトル群と判定する。これによりカメラマイコン141は、図4(B)中のベクトル群402が被写体ベクトル群、ベクトル群403が背景ベクトル群であると判定することができる。
なお、この判定に用いられる角速度は、交換レンズ100の角速度検出部111の出力信号、または、カメラ本体130の角速度検出部171の出力信号のいずれを用いてもよい。または、角速度検出部111、171の両方の出力信号を用いることもできる。カメラマイコン141は、判定した被写体ベクトル群(ベクトル群402)から最終的な被写体ベクトルを選択する。なお、最終的な被写体ベクトルを選択する方法としては、被写体ベクトル群(ベクトル群402)の中で最もフォーカスが合焦した位置に近い被写体ベクトルを選択する。これは、撮影者は被写体の最も狙いたい位置にフォーカス枠を当てて撮影しているため、被写体ベクトル群の中からフォーカス枠の合焦位置に近い被写体ベクトルを選択した方がよいためである。カメラマイコン141は、選択した被写体ベクトルを焦点距離やフレームレート等の情報を用いて、被写体ベクトル[pix]を被写体角速度[deg/sec]に換算する。
次に、流し撮りに適したシャッタ速度の算出方法について説明する。流し撮りに適したシャッタ速度は、カメラ本体130内の流し撮りシャッタ速度算出部153により算出される。流し撮りに適したシャッタ速度とは、背景がある一定以上の画素数で振れるようにするためのシャッタ速度である。本実施形態では、カメラシステム10が自動で流し撮りに適したシャッタ速度を設定するため、撮影者は被写体を追従することだけに専念することができる。このため、予め背景の流れる効果を選択しておき、選択された値に基づいて焦点距離やカメラシステム10を振る速度(角速度)に依存せず、一定の背景の流れ効果になるようなシャッタ速度を算出する。
シャッタ速度TVは、背景の流し効果α、焦点距離f、角速度ω、および、被写体角速度ωを用いて、以下の式(1)のように表される。ここで、背景の流し効果αは、操作部136を介して撮影者により設定される設定値である。焦点距離fは、マウント接点部115、144を介して得られる交換レンズ100の焦点距離である。角速度ωは、角速度検出部171または角速度検出部111により検出された角速度である。被写体角速度ωは、被写体振れ補正算出部152により算出される。
背景の流し効果αは、流し効果「小」、流し効果「中」、流し効果「大」などの複数の設定値を設け、例えば流し効果「小」では背景の流し効果が撮像面上の移動量で800[μm]となるように、予め所定の値になるように設定された値である。このように、撮影者が背景の流し効果を設定するだけで、カメラ本体130は、焦点距離fおよび角速度ωに基づいてシャッタ速度TVを算出して自動設定する。これにより、流し撮り撮影に不慣れな撮影者でも、簡単に流し撮りに適したシャッタ速度が設定することができる。
次に、図3を参照して、ズーム流し撮りについて説明する。図3(A)はズーム流し撮りでは無い通常の流し撮りの説明図、図3(B)はズーム流し撮りの説明図である。図3(A)に示される通常の流し撮りにおいて、露光直前には構図を決めておき被写体を追従するため、露光直前から露光終了までの焦点距離は一定のまま撮影される。このため、背景の流れ方は、カメラシステム10を動かしている画面水平方向と同じ方向301へ流れる。図3(B)に示されるズーム流し撮りにおいて、露光期間中に撮影画角に写る被写体の大きさが一定になるように焦点距離を変化させるため、背景の流れ方は放射状302に流れる。図3(A)、(B)のいずれも流し撮りの説明図であるが、図3(B)に示されるズーム流し撮りの方が、図3(A)に示される通常の流し撮りよりも、被写体が画面から飛び出してくるような躍動感が得られる。
ズーム流し撮りの際には、フレーム間で画角に写る被写体の大きさが大きく変化するため、前述した被写体角速度をそのままシフトレンズ104で補正すると、却って被写体振れを助長してしまう。そこで本実施形態では、フレーム間における画角に写る被写体(画像の第1のフレームと第2のフレームにおける被写体)の大きさを一定に写す焦点距離変化量に基づいて、被写体角速度に可変ゲインを乗算する。これにより、ズーム流し撮りの際に適切な被写体角速度を算出することができる。
次に、図5を参照して、本実施形態における焦点距離変化量の算出方法について説明する。図5(A)は、ズーム流し撮りの際の被写体と撮影者との関係の説明図である。図5(B)は、図5(A)に示される被写体と撮影者との関係を、撮像素子132上から見たときの模式図である。
図5(A)の時刻501における被写体と撮像素子132上に写る被写体との関係は、図5(A)、(B)中に示される各符号を用いて、以下の式(2)および式(3)のように表される。
式(2)を式(3)に代入し、被写体の大きさXについて解くと、以下の式(4)が得られる。
同様に、時刻502、503における被写体と撮像素子132上に写る被写体との関係は、それぞれ、以下の式(5)、(6)のように表される。
式(4)を式(5)に代入し、時刻502における撮像素子132上に写る被写体(実像の大きさσ)について解くと、以下の式(7)が得られる。
フレーム間の被写体の大きさを一定に写すということは、時刻501と時刻502における被写体の大きさXが互いに等しいことに相当する。すなわち、式(7)中の実像の大きさσに乗算するゲインが1倍ということである。これを数式で示すと、以下の式(8)が得られる。
式(8)を焦点距離fについて解くと、以下の式(9)が得られる。
このように、時刻501における焦点距離fを式(9)で表される焦点距離fへ変更することで、撮像素子132上に写る被写体(被写体像)の大きさ(実像の大きさσ、σ、σ)を一定に保つことができる。
以上から、現在のフレームをN、前回のフレームをN−1と定義すると、式(9)は以下の式(10)のように表すことができる。
式(10)において、fは現在のフレームにおける焦点距離、Lは現在のフレームにおける撮影距離、fN−1は前回のフレームにおける焦点距離、LN−1は前回のフレームにおける撮影距離(被写体距離)である。すなわち、ズーム流し撮りの際に被写体角速度に乗算すべきゲインGは、以下の式(11)のように表される。
なお、被写体距離(撮影距離L)は、フォーカスレンズ群の位置から算出される被写体距離(相対距離)を用いること、または、距離センサ等の被写体距離を取得可能な別の手段を用いて取得してもよい。
次に、図6を参照して、本実施形態におけるカメラシステム10の制御方法について説明する。図6の各ステップは、主に、カメラマイコン141またはレンズマイコン112により実行される。なお各ステップは、カメラマイコン141に代えてレンズマイコン112により、または、レンズマイコン112に代えてカメラマイコン141により実行される場合もある。
まずステップS601において、カメラマイコン141は、画面内の距離情報を取得する。カメラマイコン141は、例えば、撮像面位相差AFのフォーカス情報(撮像面位相差方式による焦点検出を行う撮像素子132)を利用して、デフォーカス量に基づく距離情報を取得する。ただし本発明は、これに限定されるものではなく、位相差検出方式による焦点検出(位相差AF)を行うAFセンサ(不図示)を利用して、距離情報を取得してもよい。
続いてステップS602において、カメラマイコン141は、シフトレンズ104の位置(シフトレンズ位置)を位置検出部105から取得する。なお、ここで取得するシフトレンズ位置とは、動きベクトル検出部145の検出期間と同期した位置検出部105の出力の平均である。続いてステップS603において、カメラマイコン141は、動きベクトル検出部145から1フレーム前(前回)のフレームと現在のフレームとの間における動きをベクトル(動きベクトル)として取得する。
続いてステップS604において、カメラマイコン141は、交換レンズ100の角速度検出部111とカメラ本体130の角速度検出部171から角速度を取得する。なお、ここで取得する角速度は、ステップS602のシフトレンズ位置と同様に、動きベクトル検出部145の検出期間と同期した角速度の平均値である。続いてステップS605において、カメラマイコン141は、ステップS604にて取得した角速度に基づいて、撮像面上の移動量(像面移動量)を算出する。
続いてステップS606において、カメラマイコン141またはレンズマイコン112は、ステップS601〜S605にて取得した情報に基づいて、被写体ベクトルを求めて被写体角速度を算出する。なお、被写体角速度算出の詳細は、図7を参照して後述する。続いてステップS607において、カメラマイコン141(シャッタ速度算出部153)は、流し撮りに適したシャッタ速度(露光時間)を算出する。なお、シャッタ速度算出の詳細は、図8を参照して後述する。
続いてステップS608において、カメラマイコン141は、ズーム流し撮りにおけるズーム操作をカメラシステム10が自動で設定するか否か(ズームアシストがONであるか否か)を判定する。操作部136を介して撮影者によりズーム操作が自動で行われるように設定されている場合(ズームアシストがONの場合)、ステップS609に進む。一方、操作部136を介して撮影者によりズーム操作が手動で行われるように設定されている場合(ズームアシストがOFFの場合)、ステップS611に進む。
ステップS609において、カメラマイコン141は、ステップS606にて算出した被写体角速度に乗算するためのゲイン(調整ゲイン)を算出する。本実施形態において、カメラマイコン141は、前述の式(11)に基づいて調整ゲインを算出する。続いてステップS610において、カメラマイコン141は、ステップS609にて算出した被写体角速度の調整ゲインを、ステップS606にて算出した被写体角速度に乗算する。
ステップS611において、カメラマイコン141は、ステップS610またはステップS606にて算出された被写体角速度と、ステップS607にて算出されたシャッタ速度とに基づいて、露光期間中にシフトレンズ104を駆動するための制御信号を決定する。そしてカメラマイコン141およびレンズマイコン112は、その制御信号に基づいてシフトレンズ104(すなわち、光学補正系)を駆動する。
次に、図7を参照して、ステップS606の被写体角速度算出について説明する。図7の各ステップは、主に、カメラマイコン141またはレンズマイコン112により実行される。なお各ステップは、カメラマイコン141に代えてレンズマイコン112により、または、レンズマイコン112に代えてカメラマイコン141により実行される場合もある。
まずステップS701において、カメラマイコン141は、ステップS602にて取得したシフトレンズ104の位置(シフトレンズ位置)を動きベクトル検出部145の検出値に加算する。これにより、動きベクトル検出中に手振れ補正制御でシフトレンズ104を駆動することで、被写体の像が変動しても本来の被写体の像を求めることができる。続いてステップS702において、カメラマイコン141は、ステップS603にて取得した各ベクトル検出枠に対して、ステップS601にて取得した画面内の距離情報の重み付けを行う。続いてステップS703において、カメラマイコン141は、ベクトル(動きベクトル)のヒストグラムを算出する。
続いてステップS704において、カメラマイコン141は、被写体ベクトルを検出したか否かを判定する。被写体ベクトルを検出した場合、ステップS705に進み、カメラマイコン141は被写体振れ補正制御を行う。一方、被写体ベクトルを検出していない場合、ステップS708に進み、カメラマイコン141は被写体振れ補正制御ではなく手振れ補正制御を行う。
ステップS705において、カメラマイコン141は、被写体ベクトル群の中から最終的に使用する被写体ベクトルを選択する。被写体ベクトルの選択方法としては、例えば、被写体ベクトル群の中から最も合焦したフォーカス枠に近い被写体ベクトルを選択する方法が用いられるが、これに限定されるものではない。続いてステップS706において、カメラマイコン141は、ステップS605にて角速度から撮像面上の移動量(像面移動量)へ換算した方法と逆の方法を用いて、被写体ベクトルに基づいて被写体角速度を算出する。
続いてステップS707において、レンズマイコン112の角速度出力部222は、ステップS706にて算出した被写体角速度に、レンズマイコン112からカメラマイコン141へ送信される値を加算する。レンズマイコン112は、カメラマイコン141からレンズマイコン112へ送信された値と交換レンズ100の角速度検出部111により検出された角速度との差分を積分器225で積分し、被写体振れ補正制御の目標制御値(被写体振れ補正量)を算出する。
ステップS708において、レンズマイコン112およびカメラマイコン141は、ステップS704にて被写体ベクトルを検出できていないため、光学補正系の制御方式を手振れ補正制御に切り替える。そしてレンズマイコン112は、交換レンズ100の角速度検出部111の角速度を取得する。続いてステップS709において、レンズマイコン112は、例えば任意の周波数帯域でその特性を変更し得る機能を有するHPFを用いて、角速度に含まれる低周波数成分を遮断してから高周波数帯域の信号を出力する。これにより、角速度に重畳したオフセット成分を除去することができる。
続いてステップS710において、レンズマイコン112は、オフセット成分が除去された角速度を所定のゲインで増幅する増幅器、および、位相補償フィルタで構成されたフィルタ回路を用いて、信号処理(利得・位相算出)を行う。続いてステップS711において、レンズマイコン112は、ステップS710にて信号処理がされた角速度を積分器203で積分し、手振れ補正制御の目標制御値(手振れ補正量)を算出する。
次に、図8を参照して、ステップS607の流し撮りに適したシャッタ速度算出(露光時間算出)について説明する。図8の各ステップは、主に、カメラマイコン141またはレンズマイコン112により実行される。なお各ステップは、カメラマイコン141に代えてレンズマイコン112により、または、レンズマイコン112に代えてカメラマイコン141により実行される場合もある。
まずステップS801において、カメラマイコン141は、操作部136を介して撮影者によって設定された背景流し効果の設定値を取得する。続いてステップS802において、カメラマイコン141は、レンズマイコン112から送信された焦点距離を、マウント接点部115、144を介して取得する。続いてステップS803において、カメラマイコン141は、角速度検出部171により検出された角速度(カメラ角速度)を取得する。なお、カメラマイコン141は、交換レンズ100の角速度検出部111により検出された角速度を取得してもよい。
続いてステップS804において、カメラマイコン141は、ステップS706にて算出された被写体角速度を取得する。続いてステップS805において、ステップS801〜S804にて取得した各データを用いて、前述の式(1)に基づきシャッタ速度(第1露光時間)を算出する。ここで、シャッタ速度の設定方式を自動設定と手動設定とのいずれかを選択できるように表示し、流し撮りに慣れている撮影者は手動でシャッタ速度を任意に設定可能に構成してもよい。
続いてステップS806において、カメラマイコン141は、最大補正角度を取得する。続いてステップS807において、カメラマイコン141は、ステップS806にて取得した最大補正角度に基づいて、シャッタ速度(第2露光時間)を算出する。
続いてステップS808において、カメラマイコン141は、被写体振れ補正を優先させるか否かを判定する。被写体振れ補正を優先させる場合、ステップS809に進む。一方、被写体振れ補正を優先させない場合、ステップS813に進む。
ステップS809において、カメラマイコン141は、ステップS805にて算出した第1露光時間がステップS807にて算出した第2露光時間以上であるか否かを判定する。第1露光時間が第2露光時間以上である場合(第1露光時間≧第2露光時間)、ステップS810に進む。一方、第1露光時間が第2露光時間よりも短い場合(第1露光時間<第2露光時間)、ステップS813に進む。
ステップS810において、カメラマイコン141は、第1露光時間と第2露光時間との差分が所定の閾値未満であるか否かを判定する。第1露光時間と第2露光時間との差分が所定の閾値よりも大きい場合、ステップS811に進む。一方、第1露光時間と第2露光時間との差分が所定の閾値未満である場合、ステップS812に進む。
ステップS811において、カメラマイコン141は、ステップS805にて算出した第1露光時間を設定するとともに、第1露光時間を設定したことを示すメッセージを表示する。ステップS812において、カメラマイコン141は、ステップS807にて算出した第2露光時間を設定する。ステップS813において、カメラマイコン141は、ステップS805にて算出した第1露光時間を設定する。続いてステップS814において、カメラマイコン141は、ステップS811〜S813のいずれかで設定された第1露光時間または第2露光時間に基づいて露出設定を行う。
本実施形態によれば、ズーム流し撮りの際に、背景が放射状に流れて被写体振れのない綺麗な流し撮り写真を簡単に撮影することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、画像の動きベクトルを用いて被写体角速度に乗算するゲインGを算出する点で、被写体距離(撮影距離L)を用いてゲインGを算出する第1の実施形態とは異なる。なお本実施形態において、その他の構成や動作は第1の実施形態と同様であるため、それらの説明を省略する。
図7のステップS704において、カメラマイコン141は、被写体ベクトルを検出したか否かを判定する。例えば、図4(A)のような撮影シーンにおけるベクトルのヒストグラムが図4(B)であり、ベクトル群402が被写体ベクトル群であると判定される。シフトレンズ104による被写体振れ補正では、被写体ベクトル群402の中から最終的に1つのベクトルを選択する。このとき、ゲインGの算出では撮影画角における被写体の大きさを算出するため、被写体ベクトル群402と判定されたベクトル部分が撮影画角に対する面積を算出すればよい。これを撮影フレーム毎に算出を行い、ゲインGとしては1フレーム前との変化量をゲイン値として持ち、ゲインGをステップS707にて算出された被写体角速度に乗算すればよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、被写体距離(撮影距離L)または画像の動きベクトルを選択的に用いて被写体角速度に乗算するゲインGを算出する点で、第1の実施形態および第2の実施形態とは異なる。なお本実施形態において、その他の構成や動作は第1の実施形態と同様であるため、それらの説明を省略する。
第1の実施形態では、被写体距離を例えばカメラ本体130の撮像面位相差AFの制御情報(撮像素子132からの出力信号)から取得する。その場合、カメラ本体130に装着される交換レンズ100の絞り値などによっては、正しく被写体距離を算出することができず、信頼度の低い距離情報を取得してゲインGを算出してしまう可能性がある。その場合、第2の実施形態にて説明した撮影画像の動きベクトルに基づいて算出されたゲインGを用いる。また、動きベクトルも同様に検出精度が低い場合があり、例えば撮影輝度がEV0のような暗い撮影環境下であると、画像が低コントラストのためベクトル検出精度が低くなる。このようなベクトルの信頼度が低い場合、撮影者に対して適切な撮影環境下での撮影を指示するメッセージを液晶パネル(LCD)140に表示する。
このように各実施形態において、制御装置(レンズマイコン112、カメラマイコン141)は、算出手段(流し撮り制御部122、ズーム流し撮り制御部154)および補正手段(手振れ補正制御部121、ズーム流し撮り制御部154)を有する。算出手段は、流し撮りの際に画像における被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出する。補正手段は、振れ検出手段(角速度検出部111、171)により検出された振れに基づいて、振れを補正する振れ補正手段(シフトレンズ104、ドライバ113)を制御するための振れ補正量を算出する。補正手段は、焦点距離の変化量に基づいて振れ補正量を変更する。
好ましくは、算出手段は、画像の第1のフレームと第2のフレーム(互いに異なるフレーム画像)のそれぞれにおける被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出する。また好ましくは、算出手段は、焦点距離の変化量に基づく可変ゲイン(ゲインG)を用いて被写体角速度を算出する。より好ましくは、補正手段は、被写体角速度に基づいて振れ補正手段を制御する。
また好ましくは、算出手段は、被写体距離(撮像者から被写体までの距離、撮影距離L)に基づいて可変ゲインを算出する。より好ましくは、被写体距離は、位相差検出方式による焦点検出を行うAFセンサを用いて取得される。また好ましくは、被写体距離は、撮像面位相差方式による焦点検出を行う撮像素子を用いて取得される。また好ましくは、算出手段は、画像の動きベクトルに基づいて可変ゲインを算出する。また好ましくは、算出手段は、被写体距離または画像の動きベクトルに基づいて可変ゲインを算出する。より好ましくは、算出手段は、被写体距離の精度が所定の精度よりも高い場合、被写体距離に基づいて可変ゲインを算出し、被写体距離の精度が所定の精度よりも低い場合、動きベクトルに基づいて可変ゲインを算出する。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施形態において、ズーム流し撮りの際におけるズーム操作を自動設定しながらも適切な被写体振れ補正量を設定可能である。このため各実施形態によれば、ズーム流し撮りの際に、精度良く被写体振れを補正することが可能な制御装置、撮像装置、レンズ装置、制御方法、および、プログラムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
112 レンズマイコン(制御装置)
121 手振れ補正制御部(補正手段)
122 流し撮り制御部(算出手段)
141 カメラマイコン(制御装置)
154 ズーム流し撮り制御部(算出手段、補正手段)

Claims (14)

  1. 流し撮りの際に画像における被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出する算出手段と、
    振れ検出手段により検出された振れに基づいて、前記振れを補正する振れ補正手段を制御するための振れ補正量を算出する補正手段と、を有し、
    前記補正手段は、前記焦点距離の前記変化量に基づいて前記振れ補正量を変更することを特徴とする制御装置。
  2. 前記算出手段は、前記画像の第1のフレームと第2のフレームのそれぞれにおける前記被写体の大きさの変化を軽減するための前記焦点距離の前記変化量を算出することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記算出手段は、前記焦点距離の前記変化量に基づく可変ゲインを用いて被写体角速度を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記被写体角速度に基づいて前記振れ補正手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記算出手段は、被写体距離に基づいて前記可変ゲインを算出することを特徴とする請求項3または4に記載の制御装置。
  6. 前記被写体距離は、位相差検出方式による焦点検出を行うAFセンサを用いて取得されることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記被写体距離は、撮像面位相差方式による焦点検出を行う撮像素子を用いて取得されることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  8. 前記算出手段は、画像の動きベクトルに基づいて前記可変ゲインを算出することを特徴とする請求項3または4に記載の制御装置。
  9. 前記算出手段は、被写体距離または画像の動きベクトルに基づいて前記可変ゲインを算出することを特徴とする請求項3または4に記載の制御装置。
  10. 前記算出手段は、
    前記被写体距離の精度が所定の精度よりも高い場合、前記被写体距離に基づいて前記可変ゲインを算出し、
    前記被写体距離の精度が前記所定の精度よりも低い場合、前記動きベクトルに基づいて前記可変ゲインを算出することを特徴とする請求項9に記載の制御装置。
  11. 撮像素子と、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の制御装置と、を有することを特徴とする撮像装置。
  12. 撮像光学系と、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の制御装置と、を有することを特徴とするレンズ装置。
  13. 流し撮りの際に画像における被写体の大きさの変化を軽減するための焦点距離の変化量を算出するステップと、
    振れ検出手段により検出された振れに基づいて、前記振れを補正する振れ補正手段を制御するための振れ補正量を算出するステップと、を有し、
    前記振れ補正量を算出するステップは、前記焦点距離の前記変化量に基づいて前記振れ補正量を変更するステップを含むことを特徴とする制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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