JP2020148727A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確なホール起電圧を用いて、サンプルの導電性、キャリア濃度およびキャリア移動度を正確に算出することができる測定装置を提供する。【解決手段】本実施形態による測定装置は、測定対象に所定の磁場を印加する磁場発生部を備える。電流源は、測定対象に対して矩形波の電流を磁場と交差する方向に供給する。電圧測定部は、測定対象に発生する電圧差を測定する。復元部は、矩形波と同一周波数を有し、該矩形波と同期した復調信号を用いて電圧差を復調し、復調された電圧差の高調波成分を除去して測定対象に生じる起電圧を復元する。演算部は、起電圧の低周波成分を用いて測定対象の測定を行う。【選択図】図1

Description

本実施形態は、測定装置に関する。
半導体材料等のサンプルのホール効果を測定する場合、サンプルに磁場を印加し、かつ、磁場に対して直交方向に定電流を流す。測定装置は、それにより生じる電圧差を測定する。通常、測定装置は、この電圧差をホール起電圧として用いてホール係数を算出し、さらにこのホール係数を用いて、サンプルの導電性(nまたはp)、キャリア濃度、キャリア移動度を算出する。
しかし、サンプルには、電圧や電流を供給するために電極が設けられている。この電極とサンプルとの間の接合部においてノイズが発生する。このノイズは、ホール起電圧に混入し、サンプルの導電性、キャリア濃度およびキャリア移動度の正確な算出の妨げの原因となっていた。
米国特許第7605647号公報 米国特許公開第2009/0267687号公報 特開平03−010180号公報 特許第3044319号公報
正確なホール起電圧を用いて、サンプルの導電性、キャリア濃度およびキャリア移動度を正確に算出することができる測定装置を提供する。
本実施形態による測定装置は、測定対象に所定の磁場を印加する磁場発生部を備える。電流源は、測定対象に対して矩形波の電流を磁場と交差する方向に供給する。電圧測定部は、測定対象に発生する電圧差を測定する。復元部は、矩形波と同一周波数を有し、矩形波電流Iと同期した復調信号を用いて電圧差を復調し、復調された電圧差の高調波成分を除去して測定対象に生じる起電圧を復元する。演算部は、起電圧の低周波成分を用いて測定対象の測定を行う。
本実施形態による測定装置の構成例を示すブロック図。 図1の2−2線に沿ったDUTの概略断面図。 起電圧の周波数に対する1/fノイズのパワースペクトル密度を示すグラフ。 (A)矩形波電流を示すグラフ、(B)電圧測定部で測定された電圧差を示すグラフ、(C)復調信号で復調された起電圧を示すグラフ、(D)起電圧に対してローパスフィルタを適用した後の波形を示すグラフ。 1/fノイズの周波数特性を示すグラフ。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態による測定装置の構成例を示すブロック図である。測定装置1は、測定対象(DUT(Device Under Test))のホール効果を測定する装置である。DUTは、例えば、半導体チップのサンプルであり、ホール効果の測定のために4つの電極E1〜E4を有する。DUTは、例えば、直方体または立方体の形状を有し、電極E1〜E4は、その4つの頂点部分にそれぞれ設けられている。尚、DUTは、直方体または立方体以外の対称性のある形状であってもよい。ただし、電極E1〜E4の2つの電極の結線が他の2つの電極の結線に対して交差するように配置可能である必要がある。また、端子は、4つに限らず、5以上であってもよい。この場合でも、5つの端子のうち2つの電極の結線が他の2つの電極の結線に対して交差するように配置可能であればよい。
測定装置1は、第1〜第4端子T1〜T4と、ステージ5と、磁場発生部10と、電流源20と、電圧測定部30と、制御部40と、復元部50と、演算部60とを備えている。
ステージ5は、DUTを搭載可能に構成されている。磁場発生部10は、ステージ5上のDUTに対して磁場Bを印加する装置であり、例えば、永久磁石、電磁石である。磁場発生部10は、DUTの上方または下方に配置され、Z方向(図1の紙面方向)に磁場Bを印加する。Z方向は、電極E1〜E4が設けられたDUTの表面に対して略垂直方向である。尚、磁場発生部10は、連続して磁場BをDUTへ印加してもよく、断続的に印加してもよい。
端子T1〜T4は、DUTの電極E1〜E4に対応しており、それぞれ電極E1〜E4に電気的に接触可能に設けられている。第1端子T1および第2端子T2は、2つの電極E1、E2にそれぞれ接触し、電流源20からの電流IをDUTへ供給する。電極E1と電極E2は、DUTの対頂点であり、電流Iは、電極E1と電極E2とを結ぶ対角線に沿って矢印A1またはA2で示す方向に流れる。
電流源20は、第1端子T1と第2端子T2との間で電流Iを供給することができる。具体的には、電流源20は、電流Iとして、矩形波電流を供給することができる。例えば、電流源20は、矢印A1で示す方向と矢印A2で示す方向とに電流Iを周期的に交互に流す。矢印A1と矢印A2とは、ともにDUTの対角線に沿っているが、互いに逆方向である。即ち、A1方向の電流とA2方向の電流とは極性が逆であるが、絶対値の大きさはほぼ同じである。電流源20は、半周期でA1方向に電流を流し、次の半周期でA2方向に電流を流す。電流源20は、このようなA1方向の電流とA2方向の電流とを瞬時に切替え交互に流す。これにより、電流Iは、或る周期を有する矩形波電流Iとなる。
矩形波電流Iの方向A1、A2は、磁場Bの方向(Z方向)に対して交差する方向であり、例えば、略直交方向となっている。これにより、ローレンツ力がDUT内を流れるキャリア(電子または正孔)に印加される。ローレンツ力は、磁場Bの方向(Z方向)およびキャリアの移動方向(A1またはA2方向)に対して直交方向に印加される。このローレンツ力により、DUT内部に電圧差Vmが発生する。
電圧測定部30は、第3端子T3と第4端子T4との間で、DUT内部の電圧差Vmを測定する。第3端子T3と第4端子T4は、それぞれDUTの他の2つの電極E3、E4にそれぞれ接触し、電圧差を電圧測定部30へ伝達する。尚、電極E3と電極E4とを結ぶ対角方向は、磁場Bの方向(Z方向)およびキャリアの移動方向(A1またはA2方向)に対して略直交方向であることが好ましい。このとき、DUT内で生じる起電圧(ホール起電圧)(図4(D)のVh)は最大となるからである。しかし、後述する方法でホール起電圧を抽出することができれば、電極E3と電極E4とを結ぶ対角方向は、Z方向およびA1、A2方向に対して直交せずとも傾斜方向に交差してもよい。
ここで、電圧差Vmは、1/fノイズおよび高調波を含む場合がある。1/fノイズは、DUTの材料膜または基板と電極E1〜E4との接合領域において、それらの仕事関数差によるショットキーバリアによって生じることが判明した。図2は、図1の2−2線に沿ったDUTの概略断面図である。電極E3、E4と材料膜または基板M(以下、単に、材料膜Mという)との間にショットキーバリアSKBがあり、ショットキーバリアSKBが1/fノイズの原因と推測される。このような1/fノイズは、低周波領域において大きくなっており、電圧差Vmに重畳している。例えば、図3は、電圧差Vmの周波数に対する1/fノイズのパワースペクトル密度(ノイズの大きさ)を示すグラフである。横軸が、電圧差Vmの周波数を示し、縦軸が、1/fノイズのパワースペクトル密度(V/Hz(1/2))を示す。尚、縦軸は対数表示となっている。
ラインL1は、電極E1〜E4の材質がアルミニウムである場合の1/fノイズを示し、ラインL2は、電極E1〜E4の材質がプラチナである場合の1/fノイズを示す。ラインL1、L2ともに、周波数が低くなるにつれて、1/fノイズが桁違いに大きくなっていることが分かる。このような1/fノイズを含む電圧差Vmは、ホール起電圧Vhを正確に表していないため、電圧差Vmをそのまま用いても正しいホール係数Rhを算出することはできない。
そこで、本実施形態によれば、復元部50は、矩形波電流Iの逆相であり、さらにその逆相信号から位相をずらした復調信号を用いて電圧差Vmを復調する。これにより、電圧差Vmを低周波側へシフトさせ、1/fノイズの影響を大きく受けている電圧差Vmの周波数帯域を0Hz未満へシフトさせる。例えば、復調信号は、矩形波電流Iと同期しており、同一周波数を有している。これにより、例えば、電圧差Vmは約50Hzほど低域側へシフトし、電圧差Vmの約50Hz未満の帯域に含まれる1/fノイズが、復調後、0Hz未満へシフトされる。即ち、1/fノイズの影響を大きく受けている電圧差Vmの周波数帯域が除去される。さらに、復元部50は、復調後の電圧差Vmにローパスフィルタを適用することによって高調波(例えば、100Hz以上の帯域)を除去する。これにより、1/fノイズおよび高調波の影響を或る程度排除したほぼ直流成分のホール起電圧Vhが復元される。ホール起電圧Vhは、例えば、電圧差Vmの50Hz〜100Hzの低周波帯域(直流成分)を復元した電圧となる。
このように、本実施形態による測定装置1は、矩形波電流Iを用いて変調された電圧差Vmを測定し、その後、矩形波電流Iに基づいて設定された復調信号を用いて電圧差Vmを復調する。そして、ローパスフィルタを用いて、復調された電圧差Vmのうち、高調波成分が取り除かれる。これにより、電圧差Vmから1/fノイズおよび高調波成分を除いた低周波成分(直流成分)のホール起電圧Vhが復元され得る。電圧差Vmからホール起電圧Vhへの復元については、後で図4(A)〜図5を参照して説明する。
制御部40は、電流源20を制御し、矩形波の電流Iを生成させる。また、制御部40は、復元部50を制御し、電圧差Vmを復元する。
復元部50は、制御部40の制御を受けて、上述のように、電圧差Vmに復調信号を重畳させて、さらにローパスフィルタを適用する。復調信号は、矩形波電流Iと同一周波数を有し、該矩形波電流Iと同期した波形の信号である。このような復調信号を電圧差Vmに重畳させる。さらに、復元部50は、復調された起電圧Vhにローパスフィルタを適用し、起電圧Vhの高調波成分を除去する。これにより、電圧差Vmは、DUTで生じた起電圧Vhに復調され、電圧差Vmから1/fノイズの成分(例えば、Vmの50Hz未満の成分)および電圧差Vmの高調波成分(例えば、Vmの100Hz以上の成分)を除いたホール起電圧Vhの復元信号を抽出することができる。ホール起電圧Vhの復元信号は、例えば、電圧差Vmの50Hz〜100Hzを復調した信号となる。
演算部60は、磁場B、電流I、および、復元部50で抽出された起電圧Vhの低周波成分を用いて、ホール効果測定で得られる各種パラメータを演算する。パラメータは、例えば、DUTのキャリア極性、キャリア濃度nおよび/またはキャリア移動度μhである。
例えば、DUTに電流Iを流し、直交方向に磁場Bを印加すると、ローレンツ力をキャンセルするようにキャリアが偏向する。これにより、電流Iおよび磁場Bに対して直交方向(電極E3と電極E4との対角方向)に電圧差Vmが生じる。電圧差Vmは、電圧測定部30で測定された電圧であり、1/fノイズおよび高調波を含んでいる。そして、復元部50が、上記復調信号を用いて電圧差Vmを復調し、さらに、ローパスフィルタを通過させることによって、電圧差Vmから1/fノイズおよび高調波を除いた低周波成分の起電圧Vhが得られる。この起電圧Vhがホール起電圧にほぼ等しくなり、式1を満たす。
ここで、Rhがホール係数であり、tは、DUTの厚み(基板の厚み)である。演算部60は、式1に、電流I、磁場B、DUTの厚みtおよびホール起電圧Vhを代入することによって、ホール係数Rhが得られる。即ち、磁場発生部10からの磁場B、電流源20からの電流I、および、ホール起電圧Vhに基づいてDUTのホール係数Rhが算出される。
ホール係数Rhは、キャリア濃度nに対して式2の関係を有する。
ここで、qは、電子またはホールの単位電荷である。式2にホール係数Rhを当てはめることによって、DUT内のキャリア極性およびキャリア濃度nが分かる。即ち、ホール係数Rhおよび単位電荷に基づいてDUTのキャリア濃度nが算出される。尚、キャリア極性は、ホール係数Rhの符号が、+であればホール、−であれば電子と特定できる。
さらに、ホール係数Rhは、キャリア移動度μhに対して式3の関係を有する。
ここで、ρsは、DUTの抵抗率である。抵抗率ρsは、DUTの大きさ、電流Iおよびホール起電圧Vhから算出され得る。式3にホール係数Rhを当てはめることによって、DUT内のキャリア移動度μhが分かる。即ち、ホール係数Rhおよび抵抗率ρsに基づいてDUTのキャリア移動度μhが算出される。これらのパラメータ(ρs、n、μh)は、半導体材料の伝導メカニズムを理解する上で必要不可欠な情報であり、既存の半導体材料(例えば、シリコン)から新規材料の電気的特性まで幅広く利用することができる。
制御部40、復元部50および演算部60は、個別のCPUやコンピュータで実現してもよく、単一または複数のCPUやコンピュータで実現してもよい。
次に、図4(A)〜図5を参照して、電圧差Vmからホール起電圧Vhへの復元についてより詳細に説明する。図4(A)は、矩形波電流Iを示すグラフである。横軸は時間を示し、縦軸は電流Iを示す。電流Iは周波数Tの矩形波を示す。周波数Tは、例えば、約50Hzである。例えば、図1の矢印A1が正方向の電流を示し、矢印A2が負方向の電流を示すとする。この場合、矩形波電流Iは、正方向(矢印A1方向)へ流れる期間と負方向(矢印A2方向)へ流れる期間とを周期的に交互に繰り返す。正方向へ流れる期間と負方向へ流れる期間とを合わせると、1周期(例えば、1周期=1/50s)となる。
図4(B)は、電圧測定部30で測定された電圧差Vmを示すグラフである。横軸は、周波数Tを単位として、Tに対する倍数Nを示している。例えば、矩形波電流Iの周波数Tが50Hzの場合、N=1は、50Hzを示し、N=2は、100Hzを示す。縦軸は、電圧差Vmを示す。周波数帯域C0における電圧差Vmの成分は、1/fノイズの影響を大きく受けている。周波数帯域C2における電圧差Vmの成分は、高調波成分を示している。周波数帯域C1における電圧差Vmの成分は、周波数帯域C0とC2との間の帯域であり、1/fノイズの影響が比較的小さい。
図5は、1/fノイズVnの周波数特性を示すグラフである。縦軸は、1/fノイズVnの大きさ(パワースペクトル密度)を示す。図5のグラフは線形表示であるので、1/fノイズVnは、低周波になるほど極端に大きくなっていることがわかる。このような1/fノイズVnがホール起電圧に重畳すると、図4(B)の領域C0のように、1/fノイズの影響を大きく受ける領域が低周波数の帯域(N<1)に現れる。
ここで、N=1の前後に折り返し雑音により2つのピークP1、P2が現れている。ピークP1は、N<1の帯域C0に含まれている。ピークP2は、N≧1の帯域C1に含まれている。図5を参照して分かるように、ピークP1を含む0≦N<1の帯域C0は、1/fノイズの影響を大きく受けている。一方、ピークP2を含む1≦N<2の帯域C1は、1/fノイズの影響をあまり受けていない。
図4(C)は、本実施形態による復元部50において復調信号で復調された起電圧Vhを示すグラフである。上述の通り、復調信号は、矩形波電流Iと同期した同一周波数である。このような復調信号で電圧差Vmを復調することによって、復元部50は、図4(B)のピークP1を含む周波数帯域C0を、N<0の領域へシフトさせる。これにより、1/fノイズの影響を或る程度排除することができる。例えば、本実施形態では、帯域C0に対応する図5のN<1における帯域の1/fノイズが除去されることになる。一方、1/fノイズの影響をあまり受けていないピークP2を含む帯域C1は、0≦N<1の帯域へシフトする。
図4(D)は、復調された図4(C)の起電圧Vhに対してローパスフィルタを適用した後の波形を示すグラフである。復元部50は、図4(C)の起電圧Vhにローパスフィルタを適用することによって、高調波信号を含む帯域C2の起電圧Vhを除去する。これにより、帯域C1の起電圧Vhが残る。帯域C1の起電圧Vhは、電圧差Vmのうち矩形波電流Iの周波数Tの1倍〜2倍(1≦N<2)の低周波数成分を復元した電圧である。このような起電圧Vhは、1/fノイズおよび高調波成分を除いた低周波成分(直流成分)であり、ホール起電圧に近い。即ち、図4(D)の帯域C1が、本実施形態による測定装置1によって復元されたホール起電圧Vhである。ホール起電圧Vhは、図1の演算部60にてホール係数Rhを求めるために用いられる。ホール係数Rhは、DUTの材料膜Mのキャリア極性、キャリア濃度n、キャリア移動度μhの算出に用いられる。
以上のように、本実施形態によれば、復元部50は、矩形波電流Iと同期した復調信号を用いて電圧差Vmを復調することによって、電圧差Vmを低周波側へシフトさせ、1/fノイズの影響を大きく受けている電圧差Vmの周波数帯域C0を0Hz未満へシフトさせる。これにより、1/fノイズの影響を大きく受けている電圧差Vmの周波数帯域が除去される。さらに、復元部50は、復調後の電圧差Vmにローパスフィルタを適用することによって高調波成分を除去する。これにより、1/fノイズおよび高調波成分の影響を排除したほぼ直流成分のホール起電圧Vhを復元することができる。このような、ホール起電圧Vhを用いてホール係数Rhを算出することによって、DUTの正確なキャリア極性、キャリア濃度、キャリア移動度等のパラメータを算出することができる。
本実施形態による測定装置の復元部50におけるデータ処理の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、データ処理の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。また、データ処理の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 測定装置、T1〜T4 第1〜第4端子、10 磁場発生部、20 電流源、30 電圧測定部、40 制御部、50 復元部、60 演算部

Claims (9)

  1. 測定対象に所定の磁場を印加する磁場発生部と、
    前記測定対象に対して矩形波の電流を前記磁場と交差する方向に供給する電流源と、
    前記測定対象に発生する電圧差を測定する電圧測定部と、
    前記矩形波と同一周波数を有し、該矩形波と同期した復調信号を用いて前記電圧差を復調し、復調された前記電圧差の高調波成分を除去して前記測定対象に生じる起電圧を復元する復元部と、
    前記起電圧の低周波成分を用いて前記測定対象の測定を行う演算部とを備えた測定装置。
  2. 前記測定対象の2つの電極にそれぞれ接触し、前記電流源からの電流を前記測定対象へ供給する第1および第2端子と、
    前記測定対象の他の2つの電極にそれぞれ接触し、前記電圧差を前記電圧測定部へ伝達する第3および第4端子と、をさらに備えた請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記演算部は、前記磁場発生部からの磁場、前記電流源からの電流、および、前記起電圧の低周波成分を用いて、前記測定対象のキャリア極性、キャリア濃度またはキャリア移動度を算出する、請求項1または請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記演算部は、
    前記電流源の電流値および前記起電圧に基づいて前記測定対象の抵抗率を算出し、
    前記磁場発生部からの磁場、前記電流源からの電流、および、前記起電圧に基づいて前記測定対象のホール係数を算出し、
    前記ホール係数に基づいて前記測定対象のキャリア濃度を算出し、
    前記ホール係数および前記抵抗率に基づいて前記測定対象のキャリア移動度を算出する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
  5. 前記矩形波の周波数をTとすると、前記起電圧は、前記電圧差のうちT〜2Tの低周波数成分を復元した電圧である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の測定装置。
  6. 前記起電圧は、前記電圧差のうち50Hz〜100Hzの低周波数成分を復元した電圧である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の測定装置。
  7. 前記矩形波の周波数をTとすると、前記復調信号を用いて前記電圧差を復調することによって、前記電圧差のうち0〜Tの帯域が0以下へシフトされる、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の測定装置。
  8. 前記矩形波の周波数をTとすると、前記起電圧は、復調後の前記電圧差のうち0〜Tの帯域に対応する電圧である、請求項7に記載の測定装置。
  9. 前記起電圧は、復調後の前記電圧差のうち0Hz〜50Hzの帯域に対応する電圧である、請求項8に記載の測定装置。
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