JP2020145270A - 電子装置 - Google Patents

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JP2020145270A JP2019039530A JP2019039530A JP2020145270A JP 2020145270 A JP2020145270 A JP 2020145270A JP 2019039530 A JP2019039530 A JP 2019039530A JP 2019039530 A JP2019039530 A JP 2019039530A JP 2020145270 A JP2020145270 A JP 2020145270A
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Yusuke Tanaka
祐介 田中
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Abstract

【課題】放熱性に優れ、耐反り特性に優れた電子装置を提供すること。【解決手段】基板と、前記基板上に搭載された電子素子と、前記電子素子を封止する封止部材と、を備える電子装置であって、前記電子素子は、CPUチップ、GPUチップおよびASICチップからなる群より選択される少なくとも1つであり、前記封止部材は、封止用樹脂組成物の硬化物からなり、前記封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含み、前記封止部材の熱伝導率は、1.0W/m・K以上であり、前記基板は、MIS基板またはコアレス基板である、電子装置。【選択図】なし

Description

本発明は、電子装置に関する。より詳細には、ブロックチェーン用機器として用いるための電子装置に関する。
近年の電子機器の高機能化、高速化に伴い、その半導体素子回路の高密度配線化、多層配線化が進んでおり、半導体素子自体の発熱量が増大する傾向にある。半導体素子からの熱を排熱できない場合、半導体装置の動作安定性が低下したり、エレクトロマイグレーションの進行を加速させたりすることにより、半導体装置の信頼性を低下させる要因となり得る。特に、このような信頼性の低下は動作電圧と周波数の高いデバイスで顕著となるため、配線の微細化および高密度化したパッケージでは大きな課題となり得る。このような課題を解決するため、半導体素子からの熱を効率良く移動させて排出することが可能な配線基板が提案されている(例えば、特許文献1)。
さらに近年では、ビッドコインマイニング用半導体のようなさらに高発熱量の半導体チップが開発されている。そのため、これを搭載する基板や封止部材には、さらなる高熱伝導性が求められている。また、このような半導体チップをチップ搭載基板に実装し、樹脂材料で封止することにより得られる半導体パッケージは、その製造工程および使用において、基板と封止部材の熱膨張率やその差に起因する半導体パッケージの反りが発生する場合があった。
特開2017−228581号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされてものであり、放熱性に優れ、耐反り特性に優れた電子装置を提供する。
本発明によれば、
基板と、前記基板上に搭載された電子素子と、前記電子素子を封止する封止部材と、を備える電子装置であって、
前記電子素子は、CPUチップ、GPUチップおよびASICチップからなる群より選択される少なくとも1つであり、
前記封止部材は、封止用樹脂組成物の硬化物からなり、
前記封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含み、
前記封止部材の熱伝導率は、1.0W/m・K以上であり、
前記基板は、MIS基板またはコアレス基板である、電子装置が提供される。
本発明によれば、放熱性および耐反り性に優れた電子装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の電子装置は、基板と、前記基板上に搭載された電子素子と、前記電子素子を封止する封止部材とを備える。本実施形態において、電子素子は、CPUチップ、GPUチップおよびASICチップからなる群より選択される少なくとも1つである。また、封止部材は、封止用樹脂組成物の硬化物からなる。ここで、封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含み、封止用樹脂組成物の硬化物からなる封止部材の熱伝導率は、1.0W/m・K以上である。また、基板は、MIS基板またはコアレス基板である。
一実施形態において、本発明の電子装置における電子素子として用いられるCPUチップ、GPUチップまたはASICチップは、ブロックチェーン用半導体素子である。
本発明者らは、上記値の熱伝導率を有する封止用樹脂組成物および基板を用いることにより、ブロックチェーン用半導体のような高発熱量の半導体チップを搭載した場合であっても、チップからの発熱が効率的に拡散され、信頼性の高い半導体パッケージが得られることを見出した。
(封止部材)
本実施形態の封止部材を構成する封止用樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物という)は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、無機充填材(C)とを含む。本実施形態の封止部材は、上記樹脂組成物の硬化物であり、1.0W/m・K以上の熱伝導率を有する。好ましい実施形態において、封止部材は、1.0W/m・K以上、10W/m・K以下の熱伝導率を有する。封止部材の熱伝導率は、これを構成する樹脂組成物に用いられる成分および配合量を調整することにより制御することができる。
エポキシ樹脂(A)としては、具体的には、ビフェニル型エポキシ樹脂;ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られるエポキシ樹脂等のナフトール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等のトリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂;などを用いることができる。エポキシ樹脂は、一種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。中でも、エポキシ樹脂(A)として、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂またはビスフェノール型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。これにより、得られる半導体パッケージの電気的信頼性が向上される。
封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂(A)の含有量の下限値は、例えば、封止用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.3質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることがさらに好ましい。また、封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量の上限値は、例えば、封止用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることが更に好ましい。封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量が上記数値範囲内であることにより、得られる半導体パッケージの電気的信頼性が向上される。
硬化剤(B)としては、重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤などを用いることができる。
重付加型の硬化剤としては、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン;ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミン;ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどのポリアミン化合物;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物;無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などの酸無水物;ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノール、アラルキル型フェノール樹脂などのフェノール樹脂系硬化剤;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などを用いることができる。重付加型の硬化剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
触媒型の硬化剤としては、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)などの3級アミン化合物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物;BF3錯体などのルイス酸などを用いることができる。触媒型の硬化剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
縮合型の硬化剤としては、具体的には、レゾール型フェノール樹脂;メチロール基含有尿素樹脂などの尿素樹脂;メチロール基含有メラミン樹脂などのメラミン樹脂などが挙げられる。縮合型の硬化剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤(B)としては、上記具体例のうち、フェノール樹脂系硬化剤を含むことが好ましい。フェノール樹脂系硬化剤としては、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量、分子構造は限定されない。
フェノール樹脂系硬化剤としては、具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック、フェノール−ビフェニルノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;ポリビニルフェノール;トリフェノールメタン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格含有ナフトールアラルキル樹脂等のフェノールアラルキル型フェノール樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノール化合物などが挙げられる。フェノール樹脂系硬化剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フェノール樹脂系硬化剤としては、上記具体例のうち、フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂を含むことが好ましい。これにより封止用樹脂組成物において、エポキシ樹脂を良好に硬化することができる。したがって、硬化が不十分であることに起因する、組成物に配合される無機充填材の凝集を抑制できる。
封止用樹脂組成物中の硬化剤(B)の含有量の下限値は、封止用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、1.5質量部以上であることがさらに好ましく、2質量部以上であることが一層好ましい。また、封止用樹脂組成物中の硬化剤(B)の含有量の上限値は、例えば、封止用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であることがより好ましく、6質量部以下であることがさらに好ましく、5質量部以下であることが一層好ましい。封止用樹脂組成物中の硬化剤(B)の含有量が上記数値範囲内であることにより、エポキシ樹脂を良好に硬化することができる。したがって、硬化が不十分であることに起因する、組成物に配合される無機充填材の凝集を抑制できる。
無機充填材(C)としては、無機酸化物、無機窒化物、無機炭化物及び無機水酸化物などを用いることができる。無機酸化物としては、具体的には、シリカ、アルミナ、酸化チタン、タルク、クレー、マイカ、ガラス繊維(石英ガラス)などが挙げられる。なお、シリカとしては、具体的には、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶性シリカ、2次凝集シリカ、微粉シリカなどを用いることができる。
無機窒化物としては、具体的には、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などが挙げられる。無機炭化物としては、具体的には、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化ホウ素、炭化タンタルなどが挙げられる。無機水酸化物としては、具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。
無機充填材としては上記具体例のうち、例えば、無機酸化物または無機水酸化物を用いることが好ましく、シリカ、アルミナ及び水酸化アルミニウムからなる群より選択される1種以上を用いることがより好ましい。これにより、熱伝導性が良好な樹脂組成物を得ることができる。
無機充填材の平均粒径は、好ましくは、1μm以上30μm以下であり、より好ましくは、5μm以上25μm以下である。このような範囲の平均粒径を有する無機充填材を用いることにより、得られる封止用樹脂組成物の熱伝導性が向上する。
無機充填材の最大粒径は、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがさらに好ましい。このような無機充填材を用いることにより、得られる封止用樹脂組成物の熱伝導性がさらに改善される。
封止用樹脂組成物中の無機充填材の含有量は、封止用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、75質量部以上95質量部以下であることが好ましく、80質量部以上95質量部以下あることがさらに好ましい。無機充填の含有量が上記範囲内であることにより、得られる封止用樹脂組成物の熱伝導性が良好となる。
封止用樹脂組成物は、ビフェニルアラルキル樹脂を含むことが好ましい。ビフェニルアラルキル樹脂を含むことにより、基板との密着性が良好な封止用樹脂組成物が得られる。
封止用樹脂組成物は、上記成分に加え、必要に応じて、硬化促進剤、低応力剤、離型剤、カップリング剤、イオンキャッチャー、着色剤、難燃剤等を含んでもよい。
(基板)
本実施形態の電子装置に用いられる基板は、MIS基板またはコアレス基板である。本実施形態の基板は、高熱伝導性の絶縁層を備えることが好ましい。一実施形態において、基板の熱伝導率は、0.4W/m・K以上であることが好ましく、0.42W/m・K以上であることがさらに好ましく、0.45W/m・K以上であることがさらにより好ましい。基板の熱伝導率は、絶縁層に用いられる樹脂組成物の組成および配合量を調整することにより、制御することができる。
本実施形態において絶縁層は、熱硬化性樹脂(a)と無機充填材(b)とを含む樹脂組成物から作製される。熱硬化性樹脂(a)としては、マレイミド化合物、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化性樹脂としては、上記具体例のうち例えば、マレイミド化合物を用いることが好ましい。
本実施形態において、上記マレイミド化合物のマレイミド基は、5員環の平面構造を有し、マレイミド基の二重結合が分子間で相互作用しやすく極性が高いため、マレイミド基、ベンゼン環、その他の平面構造を有する化合物等と強い分子間相互作用を示し、分子運動を抑制することができる。そのため、熱硬化性樹脂組成物は、マレイミド化合物を含むことにより、得られる絶縁層の線膨張係数を下げ、ガラス転移温度を向上させることができる。コアレス基板の反り量を低減できる観点から、マレイミド化合物としては、例えば、分子内に2つ以上のマレイミド基を有するマレイミド化合物が好ましい。
マレイミド化合物としては、具体的には、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、p−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N’−エチレンジマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンジマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド等の分子内に2つのマレイミド基を有する化合物、ポリフェニルメタンマレイミド等の分子内に3つ以上のマレイミド基を有する化合物等が挙げられる。マレイミド化合物としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記エポキシ樹脂としては、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4’−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4’−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂などが挙げられる。エポキシ樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
基板を構成する絶縁層を作製するための熱硬化性樹脂組成物に用いられる無機充填材(b)としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、タルク、窒化ホウ素および窒化アルミからなる群から選択される1種類または2種類以上の無機充填材を含むことができる。
無機充填材は、熱硬化性樹脂組成物の固形分100質量部に対して、60質量部以上80質量部以下の量であることが好ましい。
絶縁層を作製するための熱硬化性樹脂組成物は、用いる熱硬化性樹脂に応じて、例えば、硬化剤および硬化促進剤を含んでもよい。硬化剤としては、具体的には、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、活性エステル樹脂などを用いることができる。
硬化促進剤としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)などの有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(TPP−K)、テトラフェニルホスホニウム・テトラキス(4−メチルフェニル)ボレート(TPP−MK)、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート付加物のような四級ホスホニウム系化合物、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾールなどのイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノールなどのフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、およびオニウム塩化合物などが挙げられる。
本実施形態のコアレス基板は、当該分野で公知の方法により作製され、例えば、犠牲基板の少なくとも一方面上に、上記熱硬化性樹脂組成物からなる熱硬化性樹脂層を形成する工程と、加熱処理することで、熱硬化性樹脂層を硬化してビルドアップ層を形成する工程と、ビルドアップ層から犠牲基板を剥離する工程とにより作製される。
(半導体パッケージ)
本実施形態の半導体パッケージは、上述の基板と、基板上に搭載された半導体チップと、半導体チップを封止する封止部材とを備える。一実施形態において、半導体チップは、ブロックチェーン用半導体であり得る。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(基板の作製)
実施例および比較例において、以下の材料を用いて基板を作製した。
(エポキシ樹脂(a))
・エポキシ樹脂a1:ビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−3000)
・エポキシ樹脂a2:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(DIC社製、830S)
(無機充填剤(c))
・無機充填材c1:球状シリカ(アドマテックス社製、SC405G−KNU、平均粒子径1.0μm)
・無機充填材c2:球状シリカ(アドマテックス社製、SC−4050KMI、平均粒子径0.5μm)
(硬化促進剤(d))
・硬化促進剤d1:下記式(13)で示される化合物
Figure 2020145270
[上記式(13)で示される化合物の合成方法]
撹拌装置付きのセパラブルフラスコに4,4’−ビスフェノールS37.5g(0.15モル)、メタノール100mlを仕込み、室温で撹拌溶解し、更に攪拌しながら予め50mlのメタノールに水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を溶解した溶液を添加した。次いで予め150mlのメタノールにテトラフェニルホスホニウムブロマイド41.9g(0.1モル)を溶解した溶液を加えた。しばらく攪拌を継続し、300mlのメタノールを追加した後、フラスコ内の溶液を大量の水に撹拌しながら滴下し、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、白色結晶の上記式(13)で示される化合物を得た。
・硬化促進剤d2:1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成社製、1B2PZ)
(カップリング剤(e))
・カップリング剤e1:エポキシシランカップリング剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、A−187)
(シアネート樹脂(h))
・シアネート樹h1:ノボラック型シアネート樹脂(LONZA社製、Primaset PT−30)
(ベンゾオキサジン樹脂(i))
・ベンゾオキサジン樹脂i1:ノボラック型ベンゾオキサジン樹脂(四国化成社製、Pd400)
(熱可塑性樹脂(j))
・熱可塑性樹脂j1:フェノキシ樹脂(三菱化学社製、YX6954BH30、30%(w/v)メチルエチルケトン/アノン溶液)
(その他の成分(g))
・レベリング剤:ビックケミージャパン製、BYK−361N
(基板1の作製)
(1)樹脂ワニスの調製
まず、表1に示す配合に従い、エポキシ樹脂、硬化促進剤、シアネート樹脂、熱可塑性樹脂、レベリング剤をメチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒で60分間撹拌し、溶解させた。さらにカップリング剤と無機充填材を添加して高速撹拌装置で10分撹拌し、固形分40%の樹脂ワニスを作製した。
(2)樹脂シート(ビルドアップ材)の作製
得られた樹脂ワニスをPETフィルムの片面に、コンマコーター装置を用いて塗工した。これを160℃の乾燥装置で3分間乾燥し、樹脂厚みが40μmの樹脂シートを作製した。
(3)積層体の作製
ニチゴ―・モートン社製の2ステージビルドアップラミネーターCVP600を用いて、ビルドアップ材から積層体を製造した。具体的には、厚み200μmのELC−4785GS−B(住友ベークライト社製、銅箔12μm)を用いて、ドリル機で所定のところを開孔して、無電解めっきにより、導通を図り、銅箔をエッチングして回路層を有する基板を作製した。また、上記のビルドアップ材を枚葉にカットし、上記CVP600にセットして上記基板に仮付けし、真空ラミネーター内で120℃、0.6MPa、60秒間真空ラミネーションを行い、平滑化した。
(4)後硬化工程
その後、160℃で60分間熱処理し、熱硬化性樹脂を硬化させ、PETフィルムを剥離することにより積層板を得た。
(5)プリント配線基板の作製
次いで炭酸レーザーによりビアホールを形成した。次にビアホール内および絶縁層表面を、80℃の膨潤液(ロームアンドハースジャパン社製 コンディショナー211)に10分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(ロームアンドハースジャパン社製、MLBプロモーター)に10分浸漬後、中和して粗化処理を行った。
これを脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、無電解銅めっき皮膜を約1μm、めっきレジスト形成、無電解銅めっき皮膜を給電層としパターン電気メッキ銅を12μm形成させ、L/S=12/12μmの微細回路加工を施した。次に、熱風乾燥装置にて200℃で60分間アニール処理を行った後、フラッシュエッチングで給電層を除去した。
次に、ソルダーレジスト(太陽インキ製造社製、PSR−4000 AUS703)を印刷し、半導体素子搭載パッドなどが露出するように、所定のマスクで露光し、現像、キュアを行い、回路上のソルダーレジスト層の厚さが12μmとなるように形成した。
最後に、ソルダーレジスト層から露出した回路層上へ、無電解ニッケルめっき層3μmと、さらにその上へ、無電解金めっき層0.1μmとからなるめっき層を形成し、プリント配線基板(基板1)を得た。
(基板2の作製)
樹脂ワニスの組成を表1に示すものに変えた以外は基板1と同様の方法で、積層板およびプリント配線基板(基板2)を作製した。
(基板の評価)
得られた基板を、以下の各項目について評価した。結果を表1に示す。
・ガラス転移温度
ガラス転移温度の測定は、動的粘弾性測定(DMA)でおこなった。
得られた積層板から8mm×40mmのテストピースを切り出し、TAインスツルメント製DMA2980を用いて昇温速度5℃/min、周波数1Hzで測定をおこなった。なお、ガラス転移温度は、周波数1Hzにおいてtanδが最大値を示す温度とした。
・線膨張係数
実施例で作製した基板から4mm×15mmのテストピースを切り出し、エッチング液(第二塩化鉄溶液、35℃)で銅箔を除去した。次いで、熱機械分析装置TMA(TAインスツルメント社製、Q400)を用いて10℃/分の引っ張り条件で、25℃から300℃の範囲における平面方向(xy方向)の平均線膨張係数αxy(ppm/℃)を算出した。
・熱伝導率
各実施例及び比較例の樹脂組成物を、温度25℃から175℃まで30分間かけて昇温し、さらに、175℃で30分間熱処理することで厚さ1mmのペースト状の樹脂組成物の硬化物を得た。次いで、レーザーフラッシュ法を用いて、該硬化物の厚み方向の熱拡散係数αを測定した。なお、測定温度は25℃とした。
さらに、示差走査熱量(Differential scanning calorimetry:DSC)測定により比熱Cpを測定し、また、JIS−K−6911に準拠して測定した密度ρを測定した。これらの値を用いて、以下の式に基づいて熱伝導率CTを算出した。なお、単位はW/(m・K)である。
(式) 熱伝導率[W/(m・K)]=α[mm/sec]×Cp[J/kg・K]×ρ[g/cm
・テンシル弾性率の測定
得られた樹脂組成物の硬化物から幅10mm×長さ60mm×厚み0.1mmのテストピースを切り出し、そのテストピースに対し、引張試験機(島津製作所社製オートグラフAG−IS)を用いて、JIS K7161に準拠して、1mm/分、チャック間距離40mmの条件で、室温(25℃)および260℃にて、引張の破断強度(Gpa)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2020145270
(封止用樹脂組成物の作製)
次いで、実施例および比較例の封止用樹脂組成物の作製に用いた成分について説明する。
(エポキシ樹脂(A))
・エポキシ樹脂A1:ビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000)
・エポキシ樹脂A2:トリフェニルメタン型フェノール樹脂(三菱化学社製、E1032H60)
・エポキシ樹脂A3:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学社製、YX4000K)
(硬化剤(B))
・硬化剤B1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(日本化薬社製、GPH−65)
・硬化剤B2:ホルムアルデヒドで変性したトリフェニルメタン型フェノール樹脂(エア・ウォーター社製、HE910−20)
(無機充填剤(C))
・無機充填剤C1:球状シリカ(電気化学工業社製、FB−5SDC、平均粒径(D50)4.5μm)
・無機充填剤C2:球状シリカ(アドマテックス社製、SO−C2、平均粒径(D50)0.5μm)
・無機充填剤C3:球状シリカ(アドマテックス社製、SO−C5、平均粒径(D50)1.6μm)
・無機充填剤C4:球状アルミナ(アドマテックス社製、AO−509、平均粒径(D50)10.0μm)
・無機充填剤C5:球状アルミナ(アドマテックス社製、AO−502、平均粒径(D50)0.7μm)
(硬化促進剤(D))
・硬化促進剤D1:下記式(13)で示される化合物
Figure 2020145270
(カップリング剤(E))
・カップリング剤E1:フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、CF4083)
(低応力剤(F))
・低応力剤F1:シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製、FZ―3730)
・低応力剤F2:アクリロニトリル−ブタジエンゴム(宇部興産(株)製、CTBN1008SP)
(その他成分(G))
・離型剤:モンタン酸エステルワックス(WE―4(クラリアントジャパン(株)製))
・イオンキャッチャー:ハイドロタルサイト(DHT−4H(協和化学工業(株)製))
・着色剤:カーボンブラック(カーボン#5(三菱化学(株)製))
・難燃剤:水酸化アルミニウム(住友化学(株)製、CL−303、平均粒径(D50)5.2μm)
なお、本実施例における平均粒径は(株)島津製作所製レーザー回折散乱式粒度分布計SALD−7000を使用して測定した。
(封止用樹脂組成物の調製)
表2に記載の封止用樹脂組成物の成分を、常温でミキサーを用いて混合し、次に温度70℃以上100℃以下の温度で2軸混練した。次いで、常温まで冷却後、粉砕して実施例1〜5および比較例1に係る封止用樹脂組成物をワニスとして得た。
(封止用樹脂組成物の評価)
上述のようにして得られた実施例1〜5および比較例1の封止用樹脂組成物を、以下の項目について評価した。結果を表2に示す。
・スパイラルフロー
低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、KTS−15)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間120秒の条件で、樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。スパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい方が良好な流動性を示す。単位はcm。
・収縮率
各実施例および比較例のそれぞれについて、得られた封止用樹脂組成物の収縮率を次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、成形圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件下で封止用樹脂組成物を金型キャビティ内に注入成形して円盤状の試験片を作製した。次いで、試験片を25℃まで冷却した。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における試験片の外形寸法とから以下のようにして収縮率S1(%)を算出した。
S1={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
・ガラス転移温度
低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、KTS−30)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間2分の条件で、封止用樹脂組成物を注入成形し、4mm×4mm×15mmの試験片を得た。得られた試験片を、175℃、4時間で後硬化した後、熱機械分析装置(セイコー電子工業(株)製、TMA100)を用いて、測定温度範囲0℃から320℃までの温度域で、昇温速度5℃/分で測定した時のチャートより、ガラス転移温度以下の領域での線膨張係数(α1)とゴム状相当領域の線膨張係数(α2)とを決定し、それぞれの延長線の交点をガラス転移温度とした。単位は℃。
・線膨張係数(α1、α2)
低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、KTS−30)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間2分の条件で、封止用樹脂組成物を注入成形し、4mm×4mm×15mmの試験片を得た。得られた試験片を、175℃、4時間で後硬化した後、熱機械分析装置(セイコー電子株式会社製TMA−100、昇温速度5℃/分)を用いて、ガラス転移温度以下の領域での線膨張係数(α1)およびガラス転移温度以上の領域での線膨張係数(α2)を測定した。単位はppm/℃。線膨張係数(α1)が10ppmを超えると、基板との線膨張係数の差が大きくなり、パッケージ反り量、反り変動量の増大につながる。
・熱伝導率
各実施例及び比較例の樹脂組成物を、温度25℃から175℃まで30分間かけて昇温し、さらに、175℃で30分間熱処理することで厚さ1mmのペースト状の樹脂組成物の硬化物を得た。次いで、レーザーフラッシュ法を用いて、該硬化物の厚み方向の熱拡散係数αを測定した。なお、測定温度は25℃とした。
さらに、示差走査熱量(Differential scanning calorimetry:DSC)測定により比熱Cpを測定し、また、JIS−K−6911に準拠して測定した密度ρを測定した。これらの値を用いて、以下の式に基づいて熱伝導率CTを算出した。
評価結果を下記表2に示す。なお、単位はW/(m・K)である。
(式) 熱伝導率[W/(m・K)]=α[mm/sec]×Cp[J/kg・K]×ρ[g/cm
(半導体装置の評価)
実施例1〜5および比較例1の封止用樹脂組成物と、基板1または基板2を使用してパッケージを作製した。得られたパッケージについて、以下の評価を行った。
・反り抑制
各実施例および比較例について、次のように反り抑制の評価を行った。まず、次のタイプのパッケージ(以下、PKGと略す)をMAP成形用のトランスファー成形機を用いて準備した。5.5×3.5×0.55mmのSiチップをマウントした基板に、PKGサイズが7×7mm、基板厚みが0.20mm、樹脂厚みが0.68mmになるように設計したPKGを用いた。次いで、PKGの反りを測定した。反りの測定はShadow moire(akrometrix製)を用いて、25℃から260℃へ昇温して、25℃、260℃でのPKG反りを測定することにより行った。そして、25℃、260℃の両条件について、PKG反りを測定した。結果を表2に示す。
・HAST
アルミニウム製電極パッドを備えるTEG(TEST ELEMENT GROUP、1チップ3回路)チップ(3.0×3.5mm)を16pSOP(銅製リードフレーム、パッケージ外寸:7.2mm×11.5mm×1.95mm厚)のアイランド部に接着し、TEGチップのアルミニウム製電極パッドと基板の電極パッドとをデイジーチェーン接続となるように金ワイヤを用いてワイヤボンディングした。これを、低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)社製、商品名「KTS−125」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間2分間の条件で、実施例1〜5又は比較例1のいずれかの封止用樹脂組成物により封止成形して、16pSOPパッケージを作製した。このパッケージを175℃、4時間の条件で後硬化して半導体装置を得た。
IEC68−2−66に準拠してHAST(Highly Accelerated temperature and humidity Stress Test)試験を実施した。試験条件は130℃、85%RH、印加電圧20V、168時間処理とした。半導体装置1個当り4つの端子について回路のオープン不良の有無を観察し、5個の半導体装置で合計20回路を観察して不良回路の個数を測定した。不良数が0個のものを○とし、不良数が1〜5個のものを×とした。結果を表2に示す。
・TC
反り抑制評価と同じ厚型パッケージ10個を作製し、温度サイクル試験機(ESPEC(株)社製、商品名「THERMAL SHOCK CHAMBER TSA−101S」)にパッケージを投入して、125℃30分、−55℃30分を1サイクルとして、1000サイクル温度サイクル処理を行った。半導体装置の内部の剥離、クラック有無を超音波探傷機(日立建機ファインテック(株)社製、商品名「mi−scopehyperII」)により確認し、クラックが無く、チップ回路面に剥離が無く、アイランド部の剥離面積が5%以下であったものを合格とし、不合格の半導体装置の個数を数えた。結果を表2に、不合格の半導体装置の個数(個)として示す。
Figure 2020145270
実施例の半導体装置はいずれも、内部のクラックや、チップ回路面の剥離がなく、信頼性に優れるものであった。

Claims (9)

  1. 基板と、前記基板上に搭載された電子素子と、前記電子素子を封止する封止部材と、を備える電子装置であって、
    前記電子素子は、CPUチップ、GPUチップおよびASICチップからなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記封止部材は、封止用樹脂組成物の硬化物からなり、
    前記封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含み、
    前記封止部材の熱伝導率は、1.0W/m・K以上であり、
    前記基板は、MIS基板またはコアレス基である、
    電子装置。
  2. 前記基板の熱伝導率は、0.4W/m・K以上である、請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記無機充填材の平均粒径は、1μm以上30μm以下である、請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記無機充填材の最大粒径は、20μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子装置。
  5. 前記封止用樹脂組成物中の前記無機充填材の含有量は、前記封止用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、75質量部以上95質量部以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の電子装置。
  6. 前記無機充填材が、無機酸化物、無機窒化物、無機炭化物および無機水酸化物からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1〜5のいずれかに記載の電子装置。
  7. 前記封止用樹脂組成物は、ビフェニルアラルキル樹脂を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の電子装置。
  8. 前記電子素子チップは、ブロックチェーン用チップである、請求項1〜7のいずれかに記載の電子装置。
  9. ブロックチェーン用である、請求項1〜8のいずれかに記載の電子装置。
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