JP2020144015A - 防護柵衝突実験方法 - Google Patents

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国夫 村上
悟郎 所司原
Goro Shoshihara
悟郎 所司原
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Tsutomu Yamaguchi
力 山口
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岳男 金輪
憲治 前田
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憲治 前田
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章一 清水
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Abstract

【課題】簡易に車両用防護柵の衝突実験を行うことのできる衝突実験方法を提供すること。【解決手段】連結された防護柵の衝突実験方法であって、前記防護柵の設置面に対して水平に、かつ前記防護柵の長手方向に対して略垂直に、剛性衝突部を有する構造体を前記防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させる、又は剛性衝突部を有する構造体で前記防護柵のうちの1つの正面壁部を押すことを特徴とする防護柵の衝突実験方法。【選択図】図4

Description

本発明は、道路に設置される防護柵の衝突実験方法に関する。
道路に設置されている防護柵には人の横断を防止するものや、車両の路外逸脱を防止するものなど種々のものがある。これらのうち、車両用防護柵には次のような要求性能が求められている。
(1)衝突車両の逸脱防止性能(強度性能・変形性能)
(2)乗員への安全性能(衝突に対して、車両の受ける加速度の値)
(3)車両の誘導性能(横転しない。離脱速度:衝突速度の6割以上・離脱角度:衝突角度の6割以下)
(4)鋼製部材の飛散防止性能(鋼製部材が大きく飛散しない)
国の基準では、以下の表1のとおり種々の衝突条件のランクを設定しているが、これらの要求性能を満たすことを確認するために、原則として実車による衝突実験で実証することが求められている。衝突実験は、実際の車社会において防護柵に直角に車両が衝突することは極めてまれであるため、衝突角度は防護柵に対して15度、衝突速度は表1のとおり5種類程度、車両は25t(トン)の大型トラックの想定で実施される。例えば、種別SBの場合、車両重量25tの大型トラックを時速65kmで自走させ、図1のように防護柵の長手方向に対して15度の方向から実際に防護柵に衝突させる(非特許文献1参照)。
1)車両重量‐衝突速度‐衝突角度 (非特許文献1より引用)
しかしながら、新しい技術による防護柵が各種考案される中、在来防護柵を少し改良した程度のものを使用する場合、あるいは衝突条件のランクを変えて使用しようとする場合など、そのたびに実車による実験を行うことはかなりの困難を伴うこととなる。上記で述べたような完全な形での実車衝突実験が実施可能な施設は国内では数か所しか無く、1回の実験に1〜数カ月の期間がかかるため、順番を半年や1年待たなければならない。また、費用が非常に高額(1回で数千万円)である。そのため、実車による衝突実験を行うことは容易ではなかった。そこで、防護柵強度を確認するためだけの場合は次のような代替実験を行う場合がある。
(1)供試体を固定して荷重を加える静的載荷試験(図2)
(2)鋼球などを衝突させて主に強度・変形を調べる振り子実験(図3)
簡易実験は技術的な事情から防護柵に対して直角(衝突角度90度)で行うのが一般的であり、15度の衝突角度と同程度の衝撃度となるようにエネルギー換算して行うこととなる。しかしながらこれらの方法では衝突エネルギーが限定されたり時間を要したりすることが多く、また実物大の大きさの防護柵や実際の延長に対して実験を行い、実際の挙動に近い結果を得ることは困難であった。
車両用防護柵標準仕様・同解説(平成16年3月、公益社団法人 日本道路協会)
本発明は、上記従来の問題点を解決し、簡易に車両用防護柵の衝突実験を行うことのできる衝突実験方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、車両防護柵の衝突実験が簡易に行える方法の検討を開始した。実際の車両を衝突させる衝突実験では、衝突時の車体のへこみにより衝突エネルギーが吸収される。また衝突角度により車両の前部が衝突した後に後部が衝突する。このように、実際の車両の衝突実験では、衝突時の車両の変形や衝突角度の影響等を考慮する必要がある。本発明者らは、このような複雑な要因を考慮しなくてもよく、しかも実際の車両を使用する実験の結果と近い結果が得られる実験方法を検討した。そこで、変形や衝突角度のファクターを除去するために、防護柵に衝突させる衝突部を衝突の衝撃によりへこまない剛性部材とし、垂直に防護柵に衝突させる実験方法の検討を進めた。実際の衝突実験に近い結果を得るためには、重量物を防護柵に衝突させる必要があり、このことが防護柵の衝突実験方法の開発を阻んできた原因の1つであった。しかし、本発明者らは、重量物である構造体に剛性の衝突部を取り付け、構造体自体には衝突の影響が及ばないようにすることにより、同じ構造体を何度も衝突実験に用いることができ、また衝突の影響が及ばない部分に車輪を取り付けたりコロを利用したりすることができ、重量物を一定の速度で簡易に移動させて防護柵に衝突させることができることを見いだした。この方法によれば、もちろん実験用の構造体を新たに作製することもできるが、既存のものを利用して衝突実験を行うこともできる。例えば、25tといった大型のフォークリフトを構造体として使用すれば、ツメ(フォーク)を衝突部として使用できる。衝突させるときの衝突速度は、所定の衝撃度から求めた速度とすることができる。また、前記剛性の衝突部を取り付けた構造体で防護柵を少しずつ押していくことにより、車両衝突時における防護柵間の接合部の変形や防護柵延長における移動の伝播を調べることができることを見いだした。本発明は、このようにして完成されたものである。
すなわち、本発明は以下に示す事項により特定されるものである。
(1)連結された防護柵の衝突実験方法であって、前記防護柵の設置面に対して水平に、かつ前記防護柵の長手方向に対して略垂直に、剛性衝突部を有する構造体を前記防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させる、又は剛性衝突部を有する構造体で前記防護柵のうちの1つの正面壁部を押すことを特徴とする防護柵の衝突実験方法。
(2)剛性衝突部を有する構造体を、車輪又はコロにより移動させて、防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させる、又は防護柵のうちの1つの正面壁部を押すことを特徴とする上記(1)の防護柵の衝突実験方法。
(3)剛性衝突部を有する構造体の重量が、20〜35tであることを特徴とする上記(1)又は(2)の防護柵の衝突実験方法。
(4)剛性衝突部を有する構造体が、前記剛性衝突部を上下できる構造体であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の防護柵の衝突実験方法。
(5)剛性衝突部を有する構造体を、防護柵の種別に応じた衝撃度で衝突させることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載の防護柵の衝突実験方法。
(6)剛性衝突部を有する構造体が、フォークリフトであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか記載の防護柵の衝突実験方法。
本発明の実験方法は、実延長相当の実物大の防護柵に、実際に重量物を簡易に衝突させて防護柵の強度を調べることができる。特に、防護柵の転倒にいたる衝突エネルギー、衝突エネルギーの大きさの違いによる滑動抵抗値と滑動距離、防護柵本体の強度や連結部の強度などを簡易な方法で調べることができる。また、連結部の接手部分について、計算上の強度の確認だけでなく、実際に衝撃力が加わった場合の状況が再現可能となる。さらに、設計の衝撃エネルギーよりも大きな衝撃力が生じた場合の防護柵の損壊の程度が分かる。また、本発明の実験方法は、衝突させる衝突物の速度や高さを簡易に変えることができる。また、本発明の実験方法は、荷重と荷重伝播範囲との関係や、荷重と防護柵及び接手部分の破損や変形との関係を観察することができる。
防護柵の車両衝突実験の車両の衝突角度を示す図である。 防護柵の静的載荷試験を示す図及び写真である。 防護柵の振り子を使用した衝突実験を示す図及び写真である。 本発明の衝突実験方法の一実施形態を示す模式図である。(a)は衝突前を示す図であり、(b)は衝突時を示す図であり、(c)は構造体と防護柵の関係を上から見た図である。 本発明の衝突実験方法における、防護柵の正面壁部にアタッチメントを装着する一実施形態を示す模式図である。 本発明の衝突実験方法の他の一実施形態を示す模式図である。(a)は衝突前を示す図であり、(b)は衝突時を示す図である。 本発明の衝突実験方法の他の一実施形態を示す模式図である。(a)は衝突前を示す図であり、(b)は衝突時を示す図であり、(c)は構造体と防護柵の関係を上から見た図である。 本発明の衝突実験方法の他の一実施形態を示す模式図である。(a)は衝突前を示す図であり、(b)は衝突時を示す模式図である。 本発明の衝突実験方法の他の一実施形態を示す模式図である。 本発明の衝突実験方法の他の一実施形態を示す模式図である。 本発明の衝突実験方法による荷重伝播範囲を示す模式図である。
本発明の衝突実験方法は、連結された防護柵の衝突実験方法であって、前記防護柵の設置面に対して水平に、かつ前記防護柵の長手方向に対して略垂直に、剛性衝突部を有する構造体を前記防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させることを特徴とする。本発明において、正面壁部とは、防護柵を設置したときに車両が衝突する側の壁部のことをいう。また、防護柵を設置したときに車両が衝突してくる方向を防護柵の前方、その反対の方向を防護柵の後方という。防護柵の長手方向とは、防護柵の正面壁部の長辺方向であり、防護柵を連結するときの延長方向である。長手方向に対して略垂直とは、長手方向に対して90度及び90度プラスマイナス5度の範囲の角度をいう。本発明において剛性衝突部とは、防護柵の正面壁部に衝突させたときに、変形しない程度の剛性を有する衝突部のことをいい、前記衝突部の先端が防護柵の正面壁部に衝突する。ここで、変形しないとは、衝突時に防護柵に与える衝撃に影響するほどの変形を生じないことを意味し、衝突時に若干の傷やへこみが生じてもよい。剛性衝突部を有する構造体とは、剛性衝突部が取り付けられた構造体でもよく、構造体本体と剛性衝突部が一体となって成形された構造体でもよい。剛性衝突部の形状は特に制限されない。剛性衝突部の材質としては、衝突時にほとんど変形しないものであれば、特に制限されないが、例えば、炭素鋼等の各種鋼、特殊合金鋼、コンクリートなどを挙げることができる。
また、本発明の衝突実験方法は、剛性衝突部を有する構造体を、車輪又はコロにより移動させて、防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させることを特徴とする。車輪で移動させる場合は、構造体は自走するものでもよく、牽引等により移動できるものでもよい。さらに、本発明の衝突実験方法は、剛性衝突部を有する構造体の重量が、20〜35tであることを特徴とする。実車による衝突実験では、25tの大型トラックが使用されるため、本発明の衝突実験方法において、実車による衝突実験に近い結果を得るためには、同様の重量の構造体を使用することが好ましい。しかしながら、このような重量物を移動させて防護柵に衝突させることは容易ではない。本発明においては、防護柵と衝突する衝突部が衝突の衝撃に耐えられる剛性を有するため、構造体の本体はどのような形状や材質でもよいので、構造体の衝突の影響が及ばない部分に車輪を取り付ける、構造体をコロ上に置く、構造体を車輪のついた台車上に置く等の方法により摩擦抵抗に比べて抵抗の小さい転がり抵抗を利用することができる。これにより重量物を簡易に移動させて防護柵へ衝突させることができる。さらに、衝突時の速度をコントロールすることができる。そのため、防護柵へ簡易に所定のエネルギーを与えることができる。また、剛性衝突部を有する構造体が、前記剛性衝突部を上下できる構造体であることが好ましい。剛性衝突部を上下させることにより、衝突位置の縦方向の違いによる防護柵への影響を調べることができる。さらに、高さの違う防護柵の衝突実験に同じ構造体を使用することができる。剛性衝突部を上下させる構造は公知の構造を適宜使用することができる。
防護柵を設計する際に用いる衝突荷重は、Ey=1/2・m・v・sinθ(Eyは直角方向の衝撃度、mは車両質量、vは衝突速度、θは衝突角度)で表される防護柵の直角方向の衝撃度、車軸間隔、車両の反発係数、補正比例係数等を要素とする関数により求められる。本発明の実験方法の場合、衝突角度は90度であり、剛性衝突部材を衝突させるため、車軸間隔は0、車両の反発係数は1.0とみなすことができる。ここで、衝突角度とは、防護柵の長手方向に対する角度のことである。そのため、本発明の場合、設計衝突荷重を求める要素は、直角方向の衝撃度、車両質量、衝突速度、補正比例係数のみとなる。例えば、表1の種別Aで補正比例係数が0.1の場合、実験条件は、(式1)130(kj)×0.1=1/2・m・vで求めることができ、30tフォークリフト(車両質量は30,385kg)の場合は、(式1)のmに30,385kgを代入することにより、衝突速度vを求めることができる。この場合、各種別について衝突速度(実験速度)を求めた結果を表2に示す。また、車両質量が25tの場合を表3に示す。補正比例係数は、過去の衝突実験から適当なものを設定することができる。例えば、補正比例係数が0.05の場合は、種別Aでの実験衝撃度は130(kj)×0.05となり、0.3の場合は、種別Aでの実験衝撃度は130(kj)×0.3となる。また、25tあるいは30tの構造体を使用した場合、衝突速度(実験速度)は、例えば、補正比例係数が0.1の場合、表2及び表3に示したように3.3〜8.2km/時となり、補正比例係数が0.3の場合、種別Aで5.7km/時(30tの場合)、6.4km/時(25tの場合)となることから、低速度での衝突実験が可能である。そのため、衝突時の構造体側への衝撃が少なく、構造体の各構造の維持や、構造体に人や計測器を乗せた場合のこれらへの衝撃が少なくなる。この点及び実車衝突実験に出来るだけ近づける点から、本発明における構造体の重量は20〜35tが好ましい。
図4は、本発明における構造体としてフォークリフトを使用する場合の実験の様子を示す模式図である。剛性衝突部2として炭素鋼又は特殊鋼のツメ(爪)を備え、車輪3で自走する構造体1であるフォークリフト(30t)を防護柵Bの正面壁部に衝突させる。図4(a)は、構造体1が防護柵Bに向かって移動していく状態の図であり、図4(b)は、構造体1が防護柵Bに衝突した状態の図である。図4(c)は、防護柵Bと構造体1の位置関係を上から見た図であり、Xは防護柵Bの長手方向、Yは長手方向に垂直な方向を示す。構造体1を自走させることにより、防護柵Bの接地面(路面G)に対して水平に、防護柵Bの長手方向Xに対して垂直方向Yから、構造体1を防護柵Bの正面壁部に衝突させる。衝突時に転倒したか否か、衝突時にどれだけ滑動したか(滑動距離)、防護柵自体の破損の程度、接手の破損や変形の程度を観察、測定することにより、防護柵の強度を観察、測定することができる。転倒の有無、傾きの程度、滑動の有無や程度、防護柵自体の破損や変形の程度、接手の破損や変形の程度等は、目視、画像の撮影・解析、センサーによる測定等で観察、測定することができる。接手部分では、接手金具等の連結部材の変形や破損、連結部材が取り付けられた防護柵のコンクリート等の変形や破損が生じる。図5は、防護柵Bの衝突部に衝突面カバー4を配置した実施形態を示す図である。図5では衝突面カバー4としてC型鋼を防護柵Bの上部(天端)からワイヤー7で吊り下げている。衝突面カバー4を配置することにより、剛性衝突部2が防護柵Bの正面壁部に直接衝突するのではなく、衝突面カバー4を介して衝突するので防護柵Bの正面壁部の保護となる。また、衝突面カバー4はコの字状をしているので、剛性衝突部2であるフォークリフトのツメが衝突時に上方向に跳ね上がるのを防止することができ、衝突時のエネルギーを逃がさずに防護柵Bに伝えることができる。衝突面カバーのずれ止め5は、衝突面カバー4自体がフォークリフトのツメにより上方向にずれるのを防止するためにL型鋼をボルト6で固定したものである。衝突面カバー4は、防護柵B上に吊り下げるのでなく、防護柵Bの壁部にボルト等で固定してもよい。フォークリフトを使用する場合、低速領域の実験衝突速度を細かくコントロールできる速度制御装置や細かく監視できる速度計を取り付けることにより、衝突時の速度をより一定にコントロールすることができる。また、フォークリフトを使用する場合、剛性衝突部であるツメを容易に上下させることができる。フォークリフトを低速で防護柵に衝突させるため、フォークリフトの運転者には衝突時の影響はなく、運転者は安全であり、フォークリフト上の計器等にも影響はない。
図6は、構造体1であるフォークリフトを自走させずにウインチWで牽引して防護柵Bに衝突させる方法を示す図である。ウインチWを、防護柵Bの後方に設置した反力ウェイトOに固定し、ウインチWのワイヤを構造体1の前部に固定して、構造体1(フォークリフト)のギアをニュートラルにして、ウインチWを巻き取ることにより構造体1を防護柵Bの方向に移動させ剛性衝突部2を防護柵Bの正面壁部に衝突させる。図6(a)は、構造体1が防護柵Bに向かって移動していく状態の図であり、図6(b)は、構造体1が防護柵Bに衝突した状態の図である。ウインチWの巻取速度を変化させることにより、構造体1の防護柵Bへの衝突速度を変化させることができる。また、ウインチWの巻取速度を、例えば無段階変速機能を取り付ける等により、細かくコントロールすることにより一定速度で構造体1を防護柵Bに衝突させることができる。
図7は、構造体11としてコンクリート構造体を作製し、コンクリート構造体の前部に剛性衝突部12を設けたものである。構造体11は、剛性衝突部12をコンクリートにより他の部分と一体に成形したものである。また、コンクリート製の構造体に鋼製等の金属製の剛性衝突部を取り付けてもよい。防護柵Bの前面に、ローラー13等のコロの役割をするものを配置する。反力ウェイトOを防護柵Bの後方に設置して、これにウインチWを固定し、ウインチWのワイヤを構造体11の前部に固定する。ウインチWを巻き取ることにより、ローラー13の上に置かれた構造体11を防護柵Bに向かって移動させる。図7(a)は、構造体11が防護柵Bに向かって移動していく状態の図であり、図7(b)は、構造体11が防護柵Bに衝突した状態の図であり、図7(c)は、構造体11と防護柵Bの位置関係を上から見た図である。
図8は、構造体1であるフォークリフトを自走させずに、ギアをニュートラルにし斜面を転がして防護柵Bに衝突させる方法を示す図である。ギアをニュートラルにしたフォークリフト(構造体1)は斜面上を自然に走り、防護柵Bに衝突する。図8(a)は、構造体1が防護柵Bに向かって移動していく状態の図であり、図8(b)は、構造体1が防護柵Bに衝突した状態の図である。図9は、構造体11としてコンクリート構造体を作製し、コンクリート構造体の前部に剛性衝突部12を設けたものを、ローラー台車14に乗せ、クレーンCを利用して防護柵Bに衝突させる方法を示す図である。防護柵Bの後方に設置された反力ウェイトOに滑車15を固定し、反力ウェイトOの後方にクレーンCを置く。クレーンCのアームの先端からワイヤを滑車15を介して構造体11の前部まで延ばし構造体11の前部に固定する。ワイヤを固定した後、クレーンCのアームを動かしてアームの角度を大きくすることにより、ワイヤが引っ張られローラー台車14に載った構造体11が防護柵Bの方向に移動し、防護柵Bに衝突する。
また、本発明の衝突実験方法は、連結された防護柵の衝突実験方法であって、前記防護柵の設置面に対して水平に、かつ前記防護柵の長手方向に対して略垂直に、剛性衝突部を有する構造体で前記防護柵のうちの1つの正面壁部を押すことを特徴とする。車両衝突時の防護柵や接手の破損や変形の状態は、剛性衝突部を有する構造体を前記防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させることにより観察することができるが、荷重と荷重伝播範囲との関係、荷重と防護柵及び接手の破損や変形との関係を観察するには、この方法によることができる。剛性衝突部の先端が防護柵の正面壁部に接した状態から、構造体を動かして正面壁部を防護柵後方へ押す。ここで、押し方としては、「ゆっくりと徐々に押す」、あるいは「押す」と「押すのを停止」を繰り返す等の押し方を挙げることができる。このように防護柵を押すことにより、連結された防護柵全体が順次変形していく過程を観察することができる。また、防護柵全体の変形に伴い接手が変形し、防護柵のコンクリートが破損する様子を観察することができる。また、押した防護柵に連結された防護柵のうち、どの程度の個数の防護柵が傾くまで、接手やその周囲のコンクリートに影響がでないかも観察することができる。そのため、計算で想定している防護柵の必要連続長まで荷重を伝播させるための接手金物とその周囲のコンクリート強度に対して更なる補強の必要性の有無がわかる。防護柵を押す仕組みは衝突させる場合について述べた仕組みと同様であり、防護柵前方から一定速度で衝突させるかわりに、防護柵の正面壁部に剛性衝突部の先端が接した状態から、衝突させる場合と同様の仕組みで構造体を動かしながら押すことができる。この方法は、防護柵相互の接手にあそびがある場合に、より有効である。防護柵相互の接合部にあそびがある場合、押された防護柵が傾いて、隣の防護柵との間のあそびがなくなったときに、隣の防護柵が傾き始め、このような動きが順次伝わっていくことにより、連結された防護柵全体が変形していく。この様子をよく観察することができる。図10は、剛性衝突部を有する構造体で前記防護柵のうちの1つの正面壁部を押す実験方法を示す模式図である。構造体1であるフォークリフトのツメ(剛性衝突部2)の先端を防護柵Bの正面壁部に接触させる。その状態からフォークリフトを防護柵後方に向かって徐々に進めることにより、防護柵Bを押す。図10の下図は、防護柵Bが押されることにより徐々に傾いていく様子を示す図である。路面Gの上には、路面Gの凹凸等の影響を防止するために鉄板(調整板8)が敷かれており、フォークリフトはこの上を移動する。また、天端9は防護柵の上面を示す。図11は、荷重が伝播し防護柵の傾きが広がっていく様子を示す図である。防護柵15個を連結し、中央の防護柵を押す。中央の防護柵の天端を天端0とし、その両側に並ぶ防護柵の各天端を天端1〜7とする。図11では、中央の防護柵にかけられた荷重が両側共に天端5の防護柵まで伝播している。また、調整板8は路面Gの状態に応じて適宜使用すればよく、路面Gの状態が良好な場合は使用しなくてもよい。なお、上記で述べた剛性衝突部を衝突させる方法の場合も、路面Gの状態に合わせて調整板を適宜使用することができる。
本発明の防護柵の衝突実験方法は、簡易に防護柵の強度を観察、測定することができるので、防護柵の衝突実験方法として好適に利用でき、仮設防護柵の衝突実験方法としても好適に利用できる。
1 構造体
2 剛性衝突部
3 車輪
4 衝突面カバー
5 衝突面カバーのずれ止め
6 ボルト
7 ワイヤー
8 調整板
9 天端
11 構造体
12 剛性衝突部
13 ローラー
14 ローラー台車
15 滑車
B 防護柵
G 路面
X 長手方向
Y 垂直方向
W ウインチ
O 反力ウェイト
C クレーン

Claims (6)

  1. 連結された防護柵の衝突実験方法であって、
    前記防護柵の設置面に対して水平に、かつ前記防護柵の長手方向に対して略垂直に、
    剛性衝突部を有する構造体を前記防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させる、又は
    剛性衝突部を有する構造体で前記防護柵のうちの1つの正面壁部を押す
    ことを特徴とする防護柵の衝突実験方法。
  2. 剛性衝突部を有する構造体を、車輪又はコロにより移動させて、防護柵のうちの1つの正面壁部に衝突させる、又は防護柵のうちの1つの正面壁部を押すことを特徴とする請求項1記載の防護柵の衝突実験方法。
  3. 剛性衝突部を有する構造体の重量が、20〜35tであることを特徴とする請求項1又は2記載の防護柵の衝突実験方法。
  4. 剛性衝突部を有する構造体が、前記剛性衝突部を上下できる構造体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の防護柵の衝突実験方法。
  5. 剛性衝突部を有する構造体を、防護柵の種別に応じた衝撃度で衝突させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の防護柵の衝突実験方法。
  6. 剛性衝突部を有する構造体が、フォークリフトであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の防護柵の衝突実験方法。
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