JP2020143826A - 給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】給湯装置に備えられた殺菌装置の殺菌効果の低下を抑制する。【解決手段】給湯装置は、水を貯める貯湯タンク10と、浴槽200から水を取り出して風呂熱交換器15を経由して浴槽200へ戻す浴槽循環回路と、を備える。また、給湯装置は、LED光源を有し、浴槽循環回路を流れる水に紫外線を照射するLED殺菌装置20を備える。給湯装置は、更に、LED殺菌装置20に熱的に接続してLED殺菌装置20を冷却するバイパス配管33と、貯湯タンク10の下部に貯められた水を取り出してバイパス配管33を経由して貯湯タンク10に戻す第一ポンプ11と、を含む冷却回路を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、給湯装置に関する。
特許文献1に、給湯装置が記載されている。特許文献1に記載の給湯装置は、浴槽水を殺菌するための殺菌装置として、紫外線照射装置を備えている。
紫外線照射装置は、動作により発熱し、昇温する。また、上記特許文献1に記載された給湯装置においては、給湯装置内を流れる湯によって紫外線照射装置の温度が上昇する場合がある。紫外線照射装置は、温度が上昇すると、その殺菌効果が低下してしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、給湯装置に備えられた殺菌装置の殺菌効果の低下を抑制することである。
本発明に係る給湯装置は、水を貯める貯湯タンクと、浴槽から水を取り出して熱交換器を経由して浴槽へ戻す浴槽循環回路と、を備える。また、本発明に係る給湯装置は、LED光源を有し、浴槽循環回路を流れる水に紫外線を照射する殺菌装置を備える。本発明に係る給湯装置は、更に、殺菌装置に熱的に接続して殺菌装置を冷却する冷却手段と、貯湯タンクの下部に貯められた水を取り出して冷却手段を経由して貯湯タンクに戻すポンプと、を含む冷却回路を備える。
本発明によれば、給湯装置に備えられた殺菌装置の殺菌効果の低下を抑制することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。本開示では、重複する説明については、適宜に簡略化または省略する。なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、以下の実施の形態によって開示される構成のあらゆる変形およびあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による給湯装置を示す図である。図1によって示される、実施の形態1による給湯装置は、ヒートポンプ式の給湯装置である。なお、本開示に係る給湯装置は、ヒートポンプ式のものに限定されない。
図1は、実施の形態1による給湯装置を示す図である。図1によって示される、実施の形態1による給湯装置は、ヒートポンプ式の給湯装置である。なお、本開示に係る給湯装置は、ヒートポンプ式のものに限定されない。
本実施の形態の給湯装置は、図1に示されるように、貯湯ユニット1とヒートポンプユニット2とを備える。図示の構成では貯湯ユニット1とヒートポンプユニット2とが別体であるが、貯湯ユニット1とヒートポンプユニット2とが一体でもよい。
ヒートポンプユニット2は、水を加熱する加熱手段の一例である。ヒートポンプユニット2は、図示しない圧縮機、熱交換器、減圧装置および蒸発器を備える。圧縮機、熱交換器、減圧装置および蒸発器は、冷媒が流れる配管によって環状に接続され、ヒートポンプサイクルを構成している。
貯湯ユニット1内には貯湯タンク10、第一ポンプ11、第一切替弁12、第二切替弁13、第三切替弁14、風呂熱交換器15、風呂循環ポンプ16、減圧弁17、給湯混合弁18、風呂混合弁19、LED殺菌装置20および制御装置50が備えられている。
貯湯タンク10は、湯水を貯留する。貯湯タンク10内には、温度による水の密度の違いによって、温度成層を形成することができる。貯湯タンク10内は、上側が高温で下側が低温になる。
貯湯ユニット1の内部には、外部から給水路21が引き込まれている。給水路21には、例えば、上水道等の水源からの水が流れる。給水路21は、貯湯ユニット1の内部で減圧弁17に接続されている。減圧弁17は、給水路21から供給される水の圧力を、所定圧力に減圧する。
給水路21は、減圧弁17の下流において、給水路22と給水路23とに分岐している。給水路22は、貯湯タンク10の下部にある水入口10aに接続されている。水源からの水が給水路21および給水路22を通って貯湯タンク10の下部に供給されることで、貯湯タンク10内は、満水状態に維持される。また、給水路23は、給湯混合弁18および風呂混合弁19のそれぞれに、水を供給可能に接続されている。
図1に示されるように、給水路22には、給水センサ44が設けられている。給水センサ44は、給水路22を流れる水の温度を検出する。すなわち、給水センサ44は、水源から貯湯タンク10へ供給される水の温度を検出する。
ヒートポンプユニット2は、貯湯タンク10から供給された水を沸き上げることができる。貯湯ユニット1には、貯湯タンク10からヒートポンプユニット2へ水を供給するための配管24および配管25が備えられている。図1に示されるように、配管24は、貯湯タンク10の下部にある水出口10bと第一切替弁12の第一入口とを接続する。配管25は、第一切替弁12の出口と第一ポンプ11の入口とを接続する。
第一ポンプ11の出口とヒートポンプユニット2の入口とは、図1に示されるように、配管26によって接続される。ヒートポンプユニット2の出口は、配管27によって、第二切替弁13の第一入口へ接続されている。また、第二切替弁13の第一出口と第三切替弁14の入口とは、配管28によって接続されている。
第三切替弁14の出入口は、配管29によって、貯湯タンク10の上部にある湯出入口10cに接続されている。ヒートポンプユニット2が水を沸き上げて生成した湯は、第二切替弁13および第三切替弁14を経て、湯出入口10cから貯湯タンク10の上部へ供給される。貯湯タンク10の上部には、ヒートポンプユニット2によって加熱された水が蓄えられる。
本実施の形態において、配管24、第一切替弁12、配管25、第一ポンプ11、配管26、配管27、第二切替弁13、配管28、第三切替弁14および配管29は、加熱循環回路の一例を構成している。加熱循環回路とは、貯湯タンク10の下部に貯められた水を取り出して、加熱手段を経由して貯湯タンク10の上部に戻す回路である。
第三切替弁14の出入口と湯出入口10cとを接続する配管29は、図1に示されるように、途中で配管30に分岐する。配管30は、給湯混合弁18および風呂混合弁19のそれぞれに、湯を供給可能に接続されている。
本実施の形態の給湯装置は、浴槽200に湯を供給することができる。以下の説明では、浴槽200に供給された湯を「浴槽水」と呼ぶことがある。風呂熱交換器15は、浴槽水を再加熱するための熱交換器である。風呂熱交換器15は、一次側流路及び二次側流路を備える。第三切替弁14の出口は、配管31によって、風呂熱交換器15の一次側流路の入口に接続されている。風呂熱交換器15の一次側流路には、ヒートポンプユニット2が水を沸き上げて生成した湯が、第二切替弁13および第三切替弁14を経て供給される。
風呂熱交換器15の一次側流路の出口は、配管32によって、第一切替弁12の第二入口に接続されている。この配管32の途中の箇所には、図1に示されるように、バイパス配管33が接続されている。バイパス配管33は、貯湯タンク10の下部にある戻り口10dに、風呂熱交換器15の一次側流路を通過した水を戻すことが可能に接続されている。戻り口10dは、貯湯タンク10の下部において、水入口10aおよび水出口10bより高い位置にある。
風呂熱交換器15の二次側流路の入口は、配管34を介して、浴槽200に接続されている。風呂熱交換器15の二次側流路の出口は、配管35を介して、浴槽200に接続されている。配管34および配管35は、浴槽アダプタ210を介して、浴槽200内に連通している。
風呂循環ポンプ16は、配管34の途中の位置に設置されている。風呂循環ポンプ16が駆動すると、浴槽200から浴槽水が取り出され、貯湯ユニット1へ流入する。貯湯ユニット1へ流入した浴槽水は、風呂熱交換器15を経由して、浴槽200へ戻される。風呂循環ポンプ16は、浴槽200と風呂熱交換器15との間で、浴槽水を循環させる。本実施の形態における配管34、配管35および風呂循環ポンプ16は、本開示に係る浴槽循環回路の一例である。なお、風呂循環ポンプ16の設置位置は配管34に限られず、例えば、配管35に設置されていてもよい。
配管34には、風呂往き温度センサ41が設けられている。風呂往き温度センサ41は、浴槽200から配管34へ取り出される浴槽水の温度、すなわち浴槽200に滞留している水の温度を検出する。給湯装置による追い焚き運転は、風呂往き温度センサ41が検出した水温が設定温度に到達すると、終了する。
また、配管35には、風呂戻り温度センサ42が設けられている。風呂戻り温度センサ42は、風呂熱交換器15を通過した浴槽水の温度を検出する。第一ポンプ11の動作は、風呂戻り温度センサ42が検出した水温に応じて制御される。これにより、風呂熱交換器15の一次側流路の流量が制御される。第一ポンプ11は、制御装置50によって制御される。
本実施の形態の給湯装置は、給湯栓300に湯を供給することができる。給湯栓300は、例えば、浴室のシャワー、キッチンシンクの蛇口、洗面所の蛇口等である。給湯混合弁18の出口は、給湯管36aを介して、給湯栓300に接続されている。また、給湯栓300には、給水路21から分岐した給水管36bが接続されている。
また、風呂混合弁19の出口は、給湯管37を介して、配管34の途中の位置に接続されている。貯湯タンク10の上部に貯められた高温の水は、風呂混合弁19を介して、浴槽循環回路の一例である配管34へ供給される。
図1に示されるように、第二切替弁13の第二入口は、配管38を介して、配管26の途中の位置に接続されている。第二切替弁13の第二出口は、配管39を介して、貯湯タンク10の下部にある戻り口10eに接続されている。第二切替弁13、配管39および戻り口10eは、例えば、ヒートポンプユニット2が除霜モード運転する際に、ヒートポンプユニット2を通過しても昇温しない循環水を貯湯タンク10の底部へ戻すために使用される。戻り口10eは、例えば、戻り口10dよりも下方に配置される。
第二切替弁13、配管39および戻り口10eは、例えば、給湯装置による追い焚き運転が行われる際にも使用される。追い焚き運転が行われる際、第三切替弁14は、配管29と配管31とを連通させる状態、第一切替弁12は、配管32と配管25とを連通させる状態、第二切替弁13は、配管38と配管39とを連通させる状態になる。第三切替弁14、第一切替弁12および第二切替弁13が上記の状態になることで、貯湯タンク10の上部に貯められた水を取り出して風呂熱交換器15を経由して貯湯タンク10に再び戻す浴槽加熱循環回路が形成される。
本実施の形態においては、一例として、配管29、第三切替弁14、配管31、配管32、第一切替弁12、配管25、第一ポンプ11、配管38、第二切替弁13および配管39によって、浴槽加熱循環回路が形成される。浴槽加熱循環回路が形成された状態で第一ポンプ11が駆動することで、貯湯タンク10の上部に貯められた高温の水が、風呂熱交換器15の一次側流路へ供給される。
また、ヒートポンプユニット2には、外気温度を測定する外気温度センサ43が備えられている。なお、外気温度センサ43の設置位置はヒートポンプユニット2に限られず、屋外の気温を検出可能な位置であればよい。
図1に示されるように、貯湯タンク10には、複数の温度センサ40が、高さの異なる位置に取り付けられている。これらの温度センサ40により、貯湯タンク10内における鉛直方向の水温分布を検出することができ、また、貯湯タンク10内の貯湯温度および貯湯量を検出することができる。
制御装置50は、給湯装置の各種の運転を制御する。本実施の形態の給湯装置が備えるアクチュエータ、センサなどの電子機器は、制御装置50に接続される。第一ポンプ11、第一切替弁12、第二切替弁13、第三切替弁14、風呂循環ポンプ16、給湯混合弁18、風呂混合弁19およびLED殺菌装置20等の動作は制御装置50により制御される。制御装置50は、本開示に係る制御手段の一例である。温度センサ40、風呂往き温度センサ41、風呂戻り温度センサ42、外気温度センサ43および給水センサ44で検出された温度情報は、制御装置50に入力される
制御装置50には、無線または有線により、双方向にデータ通信可能なリモコン装置60が接続されている。リモコン装置60は、給湯装置のユーザーインターフェースとして機能する。リモコン装置60は、例えば、キッチン、リビング、浴室の壁等に設置されている。制御装置50には、異なる場所に設置された複数のリモコン装置60が接続されていてもよい。また、例えば、スマートフォンのような携帯端末がリモコン装置60として機能してもよい。当該携帯端末と制御装置50とは、ネットワークを介して通信してもよい。
リモコン装置60には、図示を省略するが、給湯装置の状態等の情報を表示する表示部、使用者が操作するスイッチ等の操作部、スピーカ、マイク等が搭載されている。リモコン装置60の表示部は、使用者に情報を報知する報知手段としての機能を有する。リモコン装置60は、例えば、音声による報知を行ってもよい。また、本実施の形態におけるリモコン装置60は報知手段として機能するが、変形例として、給湯装置は、例えば、音声案内装置のような他の報知手段を備えていてもよい。
上記したように、本実施の形態の給湯装置は、LED殺菌装置20を備えている。LED殺菌装置20は、LED光源を有し、紫外線を照射可能に構成された殺菌装置である。LED殺菌装置20は、水に対して紫外線を照射することで、当該水に対する殺菌を行う。LED殺菌装置20、浴槽循環回路を流れる水に紫外線を照射する殺菌装置の一例である。本実施の形態では、図1に示されるように、配管34の途中にLED殺菌装置20が配置されている。なお、LED殺菌装置20の位置は配管34の途中に限られず、例えば、配管35に設置されていてもよい。LED殺菌装置20の運転動作は、上記したように、制御装置50により制御されている。
図1を参照しつつ、給湯装置の殺菌動作について説明する。図1において、太線部分は、殺菌動作が実行されている際に水が流れる回路を示している。図1における太線部分は、浴槽循環回路と冷却回路とを示している。図1における太線部分のうち、風呂熱交換器15の二次側流路を経由するものが、浴槽循環回路である。
図1における太線部分のうち、風呂熱交換器15の一次側流路を経由するものが、冷却回路である。冷却回路とは、LED殺菌装置20を冷却するための回路である。本実施の形態において、冷却回路は、配管24、第一切替弁12、配管25、第一ポンプ11、配管38、第二切替弁13、配管28、第三切替弁14、配管31、配管32およびバイパス配管33によって構成されている。
殺菌動作が行われる際、第一切替弁12は、配管24と配管25とを連通させる状態、第二切替弁13は、配管38と配管28とを連通させる状態、第三切替弁14は、配管28と配管31とを連通させる状態になる。第一切替弁12、第二切替弁13および第三切替弁14が上記の状態になることで、冷却回路が形成される。
冷却回路が形成されている状態で第一ポンプ11が駆動することで、貯湯タンク10の下部の低温の水が水出口10bから取り出される。水出口10bから取り出された水は、冷却回路を流れ、戻り口10dから貯湯タンク10へ戻される。
風呂循環ポンプ16は、殺菌動作が行われる際に駆動する。風呂循環ポンプ16が駆動することで、配管34、配管35および風呂循環ポンプ16によって構成される浴槽循環回路に浴槽水が循環する。本実施の形態において、LED殺菌装置20は、浴槽循環回路の配管34中に紫外線を照射する。配管34を流れる浴槽水は、LED殺菌装置20によって殺菌される。すなわち、浴槽循環回路を循環する浴槽水が、LED殺菌装置20によって殺菌される。
LED殺菌装置20の動作中、LED光源が発熱する。LED殺菌装置20は、LED光源の発熱によって昇温する。また、LED殺菌装置20は、高温の浴槽水によって昇温する場合もある。LED光源によって紫外線を照射するLED殺菌装置20は、規定温度以上になると、その殺菌効果が低下してしまう。
そこで、本実施の形態においては、冷却回路によるLED殺菌装置20の冷却が行われる。本実施の形態において、冷却回路には、バイパス配管33が含まれる。本実施の形態において、バイパス配管33は、LED殺菌装置20に熱的に接続している。具体的には、バイパス配管33は、図1に示されるように、LED殺菌装置20に接触して配置される。
上記したように、冷却回路のバイパス配管33には、貯湯タンク10の下部から取り出された低温の水が流れる。バイパス配管33に熱的に接続されるLED殺菌装置20は、バイパス配管33を流れる水によって冷却される。LED殺菌装置20が冷却されることで殺菌効果の低下を防ぐことができる。
本実施の形態では、給湯装置に含まれる回路の一部によってLED殺菌装置20が冷却される。本実施の形態の構成によれば、専用の冷却装置を必要とすることなく、LED殺菌装置20を冷却することができる。
本実施の形態におけるバイパス配管33は、本開示に係る冷却手段の一例である。冷却手段は、バイパス配管33に限られるものではない。冷却手段は、冷却回路を構成する任意の部材であってよい。例えば、冷却手段は、配管31または配管32等であってもよい。換言すると、本開示に係る給湯装置は、例えば、配管31または配管32がLED殺菌装置20に熱的に接続するように構成されていてもよい。
また、本実施の形態の構成例においては、加熱循環回路の一部と、浴槽加熱循環回路の一部と、冷却回路の一部と、は共通部分である。そして、この共通部分に第一ポンプ11が配置されている。第一ポンプ11は、加熱循環回路と浴槽加熱循環回路と冷却回路との全てに水を流す事が可能である。本実施の形態の構成によれば、専用の冷却装置を必要とすることなく、また、給湯装置の回路構成を複雑化することなく、LED殺菌装置20を冷却することができる。また、ポンプの数を削減することができる。
本実施の形態における冷却回路は、貯湯タンク10の下部に貯められた水を水出口10bから取り出して、戻り口10dから貯湯タンク10へ水を戻す。上記の戻り口10dは、水出口10bよりも、鉛直方向上方に位置する。すなわち、水出口10bは、戻り口10dよりも下方に位置する。上記構成によれば、LED殺菌装置20を冷却して昇温した水によって貯湯タンク10内の温度成層が崩されてしまうことが抑制される。
また、図2は、実施の形態1によるLED殺菌装置20の動作時間と温度変化との関係の例を示す図である。図2において、実線は、浴槽循環回路を流れる水の温度が42℃以上である場合の例を示す。また、図2において、破線は、浴槽循環回路を流れる水の温度が42℃未満である場合の例を示す。一例として、給湯装置は、42℃以上の水を「湯(高温水)」として判断し、42℃未満の水を「低温水」として判断する。上記の42℃という数値は、基準値の一例である。
風呂往き温度センサ41により測定される浴槽水の温度T1が低い場合、具体的には、水源からの水の温度を検出する給水センサ44または貯湯タンク10の鉛直方向下部に配置された温度センサ40により測定される温度T2よりも低い場合には、LED殺菌装置20が発した熱が浴槽水へ伝熱される。このため、LED殺菌装置20の温度上昇曲線の傾きが小さくなる。上記の場合とは、すなわち、浴槽循環回路を流れる水の温度が基準値未満である場合である。浴槽循環回路を流れる水の温度が上記の場合と逆であるとき、すなわち基準値以上である場合には、図2に示されるように、LED殺菌装置20の温度上昇曲線の傾きが大きくなる。
そこで、LED殺菌装置20が動作を開始してから第一ポンプ11による冷却回路への水循環が開始するまでの時間は、風呂往き温度センサ41により測定される浴槽水の温度T1に応じて調整されるとよい。具体的には、殺菌動作において、LED殺菌装置20が動作を開始してから第一ポンプ11が駆動するまでの一定時間は、風呂往き温度センサ41が検出した温度が基準値未満である場合よりも当該温度が当該基準値以上である場合の方が短く設定されるとよい。なお、この基準値は、予め設定された所定の値でもよいし、給水センサ44または貯湯タンク10の鉛直方向下部に配置された温度センサ40により測定される温度T2であってもよい。
LED殺菌装置20が動作を開始してから第一ポンプ11が駆動するまでの一定時間が上記のように調整されることで、LED殺菌装置20を無駄なく効果的に冷却することができる。一例として、LED殺菌装置20が動作を開始してから第一ポンプ11が駆動するまでの一定時間は、LED殺菌装置20の温度が冷却開始判定温度に達した時点で第一ポンプ11が駆動し始めるように設定される。
LED殺菌装置20の温度上昇曲線は、気温にも依存する。貯湯ユニット1内の気温は、外気温度と同様の傾向を示す。図2における実線は、外気温度が高い場合のLED殺菌装置20の状態を示すものに相当する。図2における破線は、外気温度が低い場合のLED殺菌装置20の状態を示すものに相当する。LED殺菌装置20が動作を開始してから第一ポンプ11が駆動するまでの一定時間は、外気温度センサ43が検出した温度が基準値未満である場合よりも当該温度が当該基準値以上である場合の方が短く設定されるとよい。LED殺菌装置20が動作を開始してから第一ポンプ11が駆動するまでの一定時間が外気温度に応じて調整されることで、LED殺菌装置20を無駄なく効果的に冷却することができる。
図3は、図2と同様に、実施の形態1によるLED殺菌装置20の動作時間と温度変化との関係の例を示す図である。図3は、冷却回路を循環する水の流量Qtと浴槽循環回路を循環する水の流量Qfとの大小関係を変更した場合における、LED殺菌装置20の温度変化を示す。図3において、実線は、冷却回路を循環する水の流量Qtが浴槽循環回路を循環する水の流量Qfよりも大きい場合の例を示す。図3において、一点鎖線は、浴槽循環回路を循環する水の流量Qfが冷却回路を循環する水の流量Qtよりも大きい場合の例を示す。なお、図3では、参考として、LED殺菌装置20の冷却を行わなかった場合の例を破線で示している。
冷却回路を循環する水の流量Qtが浴槽循環回路を循環する水の流量Qfよりも大きい場合には、LED殺菌装置20から冷却回路への熱の移動量が大きくなる。このため、LED殺菌装置20の冷却効果が高められ、LED殺菌装置20の一定温度以下にするために必要な冷却時間を短縮することができる。
浴槽循環回路を循環する水の流量Qfが冷却回路を循環する水の流量Qtよりも大きい場合には、貯湯タンク10へ戻される水の量が少なくなることで、貯湯タンク10内部で湯水が攪拌されて温度成層が崩れてしまうことを抑制することができる。
報知手段の一例であるリモコン装置60は、冷却回路によってLED殺菌装置20が冷却されていることを使用者に報知してもよい。使用者は、リモコン装置60を確認することで、LED殺菌装置20の状態を確認することができる。
また、本実施の形態に係る給湯装置は、貯湯タンク10の下部に貯められた水の温度が一定温度以上である場合には、冷却回路への水の循環を禁止するように構成されてもよい。本実施の形態に係る給湯装置は、貯湯タンク10の下部に貯められた水の温度が一定温度以下である場合にのみ、冷却回路への水の循環を許可するように構成されてもよい。より具体的には、制御装置50は、貯湯タンク10の下部に貯められた水の温度を検出する温度センサ40によって検出された温度が基準値を超える場合には、第一ポンプ11を停止させてもよい。これにより、例えば、基準値を超える温度の水による非効率的なLED殺菌装置20の冷却が防止される。
1 貯湯ユニット、 2 ヒートポンプユニット、 10 貯湯タンク、 10a 水入口、 10b 水出口、 10c 湯出入口、 10d 戻り口、 10e 戻り口、 11 第一ポンプ、 12 第一切替弁、 13 第二切替弁、 14 第三切替弁、 15 風呂熱交換器、 16 風呂循環ポンプ、 17 減圧弁、 18 給湯混合弁、 19 風呂混合弁、 20 LED殺菌装置、 21 給水路、 22 給水路、 23 給水路、 24 配管、 25 配管、 26 配管、 27 配管、 28 配管、 30 配管、 31 配管、 32 配管、 33 バイパス配管、 34 配管、 35 配管、 36a 給湯管、 36b 給水管、 37 給湯管、 38 配管、 39 配管、 40 温度センサ、 41 風呂往き温度センサ、 42 風呂戻り温度センサ、 43 外気温度センサ、 44 給水センサ、 50 制御装置、 60 リモコン装置、 200 浴槽、 210 浴槽アダプタ、 300 給湯栓
Claims (9)
- 水を貯める貯湯タンクと、
浴槽から水を取り出して熱交換器を経由して前記浴槽へ戻す浴槽循環回路と、
LED光源を有し、前記浴槽循環回路を流れる水に紫外線を照射する殺菌装置と、
前記殺菌装置に熱的に接続して前記殺菌装置を冷却する冷却手段と、前記貯湯タンクの下部に貯められた水を取り出して前記冷却手段を経由して前記貯湯タンクに戻すポンプと、を含む冷却回路と、
を備える給湯装置。 - 前記貯湯タンクの下部に貯められた水を取り出して加熱手段を経由して前記貯湯タンクの上部に戻す加熱循環回路の一部と、前記貯湯タンクの上部に貯められた水を取り出して前記熱交換器を経由して前記貯湯タンクに戻す浴槽加熱循環回路の一部と、前記冷却回路の一部と、は共通部分であり、
前記ポンプは、前記共通部分に配置され、前記加熱循環回路、前記浴槽加熱循環回路および前記冷却回路に水を循環させることができる請求項1に記載の給湯装置。 - 前記貯湯タンクの下部に貯められた水の温度を検出するタンク水温センサと、
前記ポンプを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記タンク水温センサが検出した温度が基準値を超える場合には、前記ポンプを停止させる請求項1または請求項2に記載の給湯装置。 - 前記浴槽循環回路を循環する水の温度を検出する循環温度センサと、
前記ポンプを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記殺菌装置が動作を開始してから一定時間後に前記ポンプを駆動させ、
前記一定時間は、前記循環温度センサが検出した温度が基準値未満である場合よりも当該温度が当該基準値以上である場合の方が短い請求項1または請求項2に記載の給湯装置。 - 外気の温度を検出する外気温センサと、
前記ポンプを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記殺菌装置が動作を開始してから一定時間後に前記ポンプを駆動させ、
前記一定時間は、前記外気温センサが検出した温度が基準値未満である場合よりも当該温度が当該基準値以上である場合の方が短い請求項1または請求項2に記載の給湯装置。 - 前記冷却回路は、前記貯湯タンクの下部の水出口から水を取り出し、前記貯湯タンクの下部の戻り口から当該貯湯タンクへ水を戻し、
前記水出口は、前記戻り口よりも下方に位置する請求項1から請求項5の何れか1項に記載の給湯装置。 - 前記冷却回路を循環する水の流量は、前記浴槽循環回路を循環する水の流量よりも大きい請求項1から請求項6の何れか1項に記載の給湯装置。
- 前記冷却回路を循環する水の流量は、前記浴槽循環回路を循環する水の流量よりも小さい請求項1から請求項6の何れか1項に記載の給湯装置。
- 前記冷却回路によって前記殺菌装置が冷却されている際に報知を行う報知手段を備える請求項1から請求項8の何れか1項に記載の給湯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019039967A JP2020143826A (ja) | 2019-03-05 | 2019-03-05 | 給湯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=72353906
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JP2019039967A Pending JP2020143826A (ja) | 2019-03-05 | 2019-03-05 | 給湯装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020143826A (ja) |
-
2019
- 2019-03-05 JP JP2019039967A patent/JP2020143826A/ja active Pending
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