JP2020143563A - トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法 - Google Patents

トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020143563A
JP2020143563A JP2019043160A JP2019043160A JP2020143563A JP 2020143563 A JP2020143563 A JP 2020143563A JP 2019043160 A JP2019043160 A JP 2019043160A JP 2019043160 A JP2019043160 A JP 2019043160A JP 2020143563 A JP2020143563 A JP 2020143563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
entrance
fluid pressure
water
pressure
water stop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019043160A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7370532B2 (ja
Inventor
優介 細田
Yusuke Hosoda
優介 細田
邦史 扇畑
Kunihito Ogibata
邦史 扇畑
金澤 光雄
Mitsuo Kanazawa
光雄 金澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimori Sangyo Co Ltd
Kanazawa Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Fujimori Sangyo Co Ltd
Kanazawa Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimori Sangyo Co Ltd, Kanazawa Manufacturing Co Ltd filed Critical Fujimori Sangyo Co Ltd
Priority to JP2019043160A priority Critical patent/JP7370532B2/ja
Publication of JP2020143563A publication Critical patent/JP2020143563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7370532B2 publication Critical patent/JP7370532B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】トンネルのエントランス止水施工において、大深度トンネルであっても大掛かりになることなく止水性を確保する。【解決手段】トンネルエントランス3の内周に環状の弾性止水シート11及びフラップ12を有する止水隔壁10を複数段設ける。隣接する止水隔壁10の間の隔壁間空間部19に流体圧を導入する。好ましくは、トンネル掘削機9の推進方向のより後方側に配置された隔壁間空間部19であるほど前記流体圧を低圧にする。【選択図】図2

Description

本発明は、施工中のトンネルにおけるトンネル掘削機の発進や到達のエントランスに設けられる止水装置及び止水方法に関し、特に大深度のトンネルに適したエントランス止水装置及び方法に関する。
例えばシールドトンネルを構築する際は、発進立坑に発進エントランスを形成し、トンネル掘削機によって該発進エントランスから地中へ掘削を開始する。トンネルの到達側には到達立坑に到達エントランスを形成し、地中から該到達エントランスにトンネル掘削機を導出する。
通常シールドトンネルは地下水位より深い地中に構築される。したがって、発進時や到達時にはエントランスの内周とトンネル掘削機の外周との間を止水する必要がある。
一般にこの種のエントランス止水構造は、ゴムシートからなる環状の弾性止水シートと、該弾性止水シートに添えられた複数の鋼製のフラップを含む止水隔壁によって構成されている(特許文献1〜3等参照)。各フラップは、エントランスの縁部にヒンジを介して回転可能に支持されている。複数のフラップが、弾性止水シートひいてはエントランスの周方向に沿って環状に配置されている。
特許第2518772号公報 特開平11−173071号公報 特許6386715号公報
近年、地下例えば100メートル超の深さに構築される大深度トンネルが増えている。深度が大きくなればなるほど、地下水圧が高くなる。このため、エントランス止水構造における所要の耐水圧強度ひいては止水性を確保しようとすると大掛かりになってしまう。
本発明は、かかる事情に鑑み、大深度トンネルであっても大掛かりになることなく止水性を確保し得るエントランス止水装置及び止水方法を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため、本発明装置は、トンネル掘削機が出入りするエントランスに設けられるエントランス止水装置であって、
前記エントランスの内周に沿う環状の弾性止水シート及び前記弾性止水シートに添えられたフラップをそれぞれ有して、前記エントランスの軸方向に間隔を置いて設けられた複数段の止水隔壁と、
隣接する止水隔壁どうしの間の隔壁間空間部に流体圧を導入する流体圧導入手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明方法は、トンネル掘削機が出入りするエントランスの内周と前記トンネル掘削機又はトンネル躯体の外周との間をシールするエントランス止水方法であって、
前記エントランスの内周に沿う環状の弾性止水シート及び前記弾性止水シートに添えられたフラップをそれぞれ有する止水隔壁を、前記エントランスの軸方向に間隔を置いて複数段設け、
隣接する止水隔壁どうしの間の隔壁間空間部に流体圧を導入することを特徴とする。
前記トンネル掘削機の推進方向の最も前方側の止水隔壁より前方側の鏡側空間部の圧力を検出する圧力計を更に備え、前記流体圧導入手段による前記流体圧が前記圧力計の検出圧力に応じて調整されることが好ましい。
1の止水隔壁における、前記トンネル掘削機の推進方向前方側の面に付与される流体圧と推進方向後方側の面に付与される流体圧との差が、前記1の止水隔壁の耐圧強度を下回るように、前記推進方向後方側の面が面する隔壁間空間部の流体圧が設定されていることが好ましい。
前記トンネル掘削機の推進方向における、より後方側に配置された隔壁間空間部であるほど前記流体圧が低圧に設定されていることが好ましい。
本発明によれば、大深度トンネルであってもエントランス止水装置の構造が大掛かりになることなく止水性を確保することができる。
図1は、本発明の一実施形態を示し、シールドトンネルの発進立坑の断面図である。 図2は、前記発進立坑のエントランスを、トンネル掘進の開始状態で示す断面図である。 図3は、前記エントランスの止水装置の複数段の止水隔壁の拡大断面図である。 図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図5(a)〜(c)は、トンネル掘進が進む際の前記止水装置の状態変化を順追って示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、シールドトンネル1用の発進立坑2が地上から地中の発進深さまで構築されている。発進深さは、地下水位より十分に深く、例えば100メートル近くないしはそれ以上である。発進立坑2の下端近くの鏡部2aのまわりの周壁にエントランス3が設けられている。
エントランス3には、鋼製のエントランスフレーム4が設けられている。エントランスフレーム4は、シールドマシン9(トンネル掘削機)が出入り可能な環状(筒状)に形成されている。該エントランスフレーム4が発進立坑2の周壁から発進立坑2内へ突出されている。
図2に示すように、エントランスフレーム4にエントランス止水装置5が設けられている。エントランス止水装置5は、複数段の止水隔壁10と、流体圧導入手段20とを備えている。ここでは、例えば3段の止水隔壁10が設けられている。3段の止水隔壁10が、環状のエントランス装置3の軸方向ひいてはシールドマシン9の推進方向に互いに間隔を置いて配置されている。図3に示すように、以下、これら止水隔壁10を互いに区別するときは、シールドマシン9の推進方向の前方側(右側)のものを「止水隔壁10A」と称し、中間のものを「止水隔壁10B]と称し、推進方向の後方側(左側)のものを「止水隔壁10C」と称す。
なお、止水隔壁10の段数は3段に限らず、2段でもよく、4段以上でもよい。
図3に示すように、各止水隔壁10は、弾性止水シート11と、複数のフラップ12と、シート押えリング13を有している。弾性止水シート11は、環状のゴムシートによって構成されている。該弾性止水シート11の外周部11bが、エントランスフレーム4の内周面に沿わされている。該シート外周部11bに沿って環状の帯鋼板からなるシート押えリング13が設けられている。
弾性止水シート11の内周部11aは、エントランスフレーム4の内周面から径方向内側へ延び出ている。
図4に示すように、複数のフラップ12が、弾性止水シート11の周方向に沿って環状に並べられている。図3に示すように、各フラップ12は、鋼製のフラップ部12aと、鋼製のベース板12bと、ヒンジ12cを含む。フラップ部12aが、シート内周部11aにおける前記推進方向後方側(図3において左側)を向く面に添えられている。
フラップ部12aの径方向外側の端部(図3において上端部)が、ヒンジ12cを介して、ベース板12bに回転可能に連結されている。ヒンジ12cの回転軸線は、環状のエントランスフレーム4の接線方向へ向けられている。ベース板12bは、シート押えリング13に添えられている。
図2に示すように、エントランスフレーム4の内周面にシート外周部11b、シート押えリング13、ベース板12bの順に重ねられている。これらがボルト15によってエントランスフレーム4に固定されている。
図2に示すように、エントランス装置3の軸方向(図2において左右)に隣接する止水隔壁10どうし間に隔壁間空間部19が形成されている。詳しくは、図3に示すように、一段目の止水隔壁10Aと二段目の止水隔壁10Bとの間に前段隔壁間空間部19Bが形成されている。二段目の止水隔壁10Bと三段目の止水隔壁10Cとの間に後段隔壁間空間部19Cが形成されている。
一段目の止水隔壁10Aにおける、前記推進方向の前方側(図3において右側)の面10Afと鏡部2aとの間には、鏡側空間部18が形成されている。エントランスフレーム4の内周面には、鏡側空間部18に面するように圧力計24が設置されている。圧力計24は、鏡側空間部18の内圧を検出する。
一段目の止水隔壁10Aにおける、前記推進方向の後方側(図3において左側)の面10Arは、前段隔壁間空間部19Bに面している。
二段目の止水隔壁10Bにおける、推進方向前方側の面10Bfは、前段隔壁間空間部19Bに面している。二段目の止水隔壁10Bにおける、推進方向後方側の面10Brは、後段隔壁間空間部19Cに面している。
三段目の止水隔壁10Cにおける、推進方向前方側の面10Cfは、前段隔壁間空間部19Bに面している。
三段目(推進方向の最後尾)の止水隔壁10Cにおける、推進方向後方側の面10Crは、発進立坑2の坑内空間に面している。
図2に示すように、流体圧導入手段20は、隔壁間空間部19と一対一に対応する複数の流体圧導入路21を含む。流体圧導入路21の上流端は、流体源29に接続されている。流体源29からの供給流体としては、好ましくは泥水、水、油などの液体が用いられており、より好ましくは泥水や水が用いられている。各流体圧導入路21には、加圧ポンプ22及び圧力調整バルブ23が設けられている。
各流体圧導入路21は、対応する隔壁間空間部19に連通されている。詳しくは、図3に示すように、流体圧導入路21Bの下流端が、前段隔壁間空間部19Bに連通されている。流体圧導入路21Cの下流端が、後段隔壁間空間部19Cに連通されている。
シールドトンネル1の構築施工において、エントランス止水装置5は次のように作動及び使用される。
発進立坑2にシールドマシン9を設置する。該シールドマシン9をジャッキ(図示せず)によって前方(図1において右側)へ推進させてエントランス装置3内に通す。シールドマシン9が進むにつれて、止水隔壁10が順次シールドマシン9に突き当たる。これによって、弾性止水シート11の内周部11a及びフラップ部12aが推進方向前方側へ傾けられ、フラップ部12aの先端部がシールドマシン9の外周面に当たるとともに、該フラップ部12aより延び出たシート内周部11aがシールドマシン9の外周面に密着される。これによって、隔壁間空間部19が閉塞され、エントランスフレーム4の内周とシールドマシン9の外周との間がシールされる。
図2に示すように、やがてシールドマシン9が鏡部2aに達して掘削を開始する。
図3に示すように、鏡部2aが破れることによって地下水や掘削による泥水などを含む鏡側流入流体wが鏡側空間部18に流入され得る。発進深さは例えば100メートル近くないしはそれ以上の大深度であるため、鏡側流入流体wは例えば0.5MPa〜数MPaの高圧である。
前記鏡側流入流体wの流体圧Pが圧力計24によって検出される。
検出した流体圧Pに応じて、流体圧導入手段20によって各隔壁間空間部19に流体圧を導入する。すなわち、流体圧導入路21Bの加圧ポンプ22を駆動することによって前段隔壁間空間部19Bに高圧水w19Bによる流体圧P19Bを印加する。かつ流体圧導入路21Cの加圧ポンプ22を駆動することによって後段隔壁間空間部19Cに高圧水w19cによる流体圧P19Cを印加する。好ましくは、前記圧力計24の検出圧力に応じて、各流体圧導入路21の圧力調整バルブ23によって流体圧P19B,P19Cを調整する。
好ましくは、下式が満たされるように、流体圧P19B,P19Cを調整する。
−P19B≦P10A (式1)
19B−P19C≦P10B (式2)
19C≦P10C (式3)
ここで、P10Aは一段目(推進方向の最も前方)の止水隔壁10Aの耐圧強度(Pa)である。P10Bは二段目の段止水隔壁10Bの耐圧強度(Pa)である。P10Cは三段目(最後段)の止水隔壁10Cの耐圧強度(Pa)である。
要するに、最後段以外の止水隔壁10A,10Bについては、推進方向前方側の面に付与される流体圧と推進方向後方側の面に付与される流体圧との差が該止水隔壁10A,10Bの耐圧強度を下回るように、推進方向後方側の面が面する隔壁間空間部19の流体圧P19B,P19Cを設定する(式1及び式2)。
耐圧強度について説明すると、止水隔壁10の推進方向前方側の隔壁間空間部の圧力が過大になると、該止水隔壁10の弾性止水シート11が破れたり、フラップ部12aが曲がったり、ヒンジ12cが折れたり、ボルト15が壊れたり、ベース板12bが浮いたり、シート押えリング13が破断したりして、漏水が発生する。このような止水隔壁10の変形、破壊等による漏水が起きない最大許容圧力を止水隔壁10の耐圧強度としてもよい。前記最大許容圧力は、止水隔壁10の各部品の公称強度等を用いた強度計算、CAE解析、実験等によって求めることができる。前記最大許容圧力に安全率(例えば70%〜95%程度)を乗じた値を耐圧強度としてもよい。
より好ましくは、下式が満たされるように、流体圧P19B,P19Cを調整する。
19C<P19B<P (式4)
要するに、推進方向のより後方側(図2において左側)に配置された隔壁間空間部19であるほど流体圧を低圧に設定することが、より好ましい(式4)。
これによって、一段目の止水隔壁10Aにおいては、鏡側流入流体圧Pに対して、当該止水隔壁10A自体の耐圧強度P10Aに加えて、後方側からの流体圧P19Bによっても対抗できる。したがって、大深度であるために鏡側流入流体圧Pが高圧であっても、止水隔壁10Aが変形、破壊を来すのを防止でき、高圧地下水や泥水を含む鏡側流入流体wの漏れを阻止することができる。また、止水隔壁10Aの耐圧強度P10Aを大深度に対応するよう過度に高くする必要が無く、止水隔壁10Aの構造を簡素化できる。
二段目(中間)の止水隔壁10Bにおいては、前方側から受ける流体圧P19Bが鏡側流入流体圧Pよりも小さい(式4)。しかも、前記前方側からの流体圧P19Bに対して、当該止水隔壁10B自体の耐圧強度P10Bに加えて、後方側からの流体圧P19Cによっても対抗できる。したがって、止水隔壁10Bにかかる水圧負荷は止水隔壁10Aよりも小さく、止水隔壁10Bの耐圧強度P10Bを過度に高くする必要が無い。
三段目(最後段)の止水隔壁10Cにおいては、前方側から受ける流体圧P19Cが、前記二段目(中間)の止水隔壁10Bが受ける流体圧P19Bよりも更に小さく、鏡側流入流体圧Pと比べると十分に小さい(式4)。したがって、止水隔壁10Aの耐圧強度P10Cを過度に高くしなくても、当該止水隔壁10Cだけで流体圧P19Cに十分に対抗できる。
このように、エントランス止水装置5によれば、複数段の止水隔壁10にかかる水圧負荷を推進方向後方側の段になるほど小さくすることによって、最後段の止水隔壁10Cにかかる水圧負荷を十分に低減できる。したがって、止水隔壁10Cが変形、破壊を来すのを確実に防止でき、ひいては高圧地下水や泥水を含む鏡側流入流体wが発進立坑2内に流入するのを阻止することができる。エントランス止水装置5を大掛かりな構造にする必要がなく、施工コストの増大を抑制できる。
なお、三段の止水隔壁10だけでは最後段の止水隔壁10Cにかかる水圧負荷が十分低減できないときは、止水隔壁10の段数を増やすことが好ましい。
図2に示すように、シールドマシン9の後方(図2において左側)には、セグメント1sを組んでシールドトンネル1の躯体1aを順次構築していく。該トンネル躯体1aの外径はシールドマシン9の外径より少し小さい。
図5に示すように、推進に伴って、推進方向の後方側の止水隔壁10から順次シールドマシン9が抜け出る。例えば、図5(a)に示すように、最後尾の止水隔壁10Cからシールドマシン9が抜け出たときは、止水隔壁10Cの傾斜角度が緩む。すなわち、止水隔壁10Cにおける弾性止水シート11の内周部11a及びフラップ部12aが鉛直側へ向けてある角度だけ回転され、フラップ部12aの先端部がトンネル躯体1aの外周面に当たるとともに、シート内周面11aがトンネル躯体1aの外周面に密着される。これによって、エントランスフレーム4の内周とトンネル躯体1aの外周との間がシールされる。
止水隔壁10Cの傾斜角度変化によって、隔壁間空間部19Cの体積が増大し、隔壁間空間部19C内の圧力が低下する。該圧力低下に応じて圧力調整バルブ23が作動することによって、流体導入路21Cから高圧水w19Cが隔壁間空間部19Cに補充される。これによって、隔壁間空間部19Cの内圧が設定流体圧P19Cに復帰される。
図5(b)に示すように、さらにシールドマシン9が二段目(中間)の止水隔壁10Bから抜け出たときは、止水隔壁10Bの傾斜角度が変化して隔壁間空間部19Bの体積が増大するから、同様の内圧復帰操作を行う。
流体圧源として水などの流動性の高い流体を用いることで、隔壁間空間部19の体積変化及び内圧変化にすばやく対応できる。
図5(c)に示すように、シールドマシン9が一段目の止水隔壁10Aを通過したときは、止水隔壁10Aの傾斜角度が変化し、鏡側空間部18の体積が増大し、その分、高圧地下水や泥水を含む鏡側流入流体wが鏡側空間部18に流入する。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、シールドマシン9の全体がエントランス装置3を通過した後は、隔壁間空間部19内の流体を発泡ウレタン等の発泡樹脂に置換してもよい。エントランス止水装置5が、隔壁間空間部19への発泡樹脂注入手段を有していてもよい。流体圧導入手段20が、流体圧源の高圧流体と発泡樹脂とを選択的に隔壁間空間部19へ供給可能であってもよい。
1又は複数の止水隔壁10が例えばシールドマシン9との衝突等で壊れたときのために、予め止水隔壁10の段数を必要数より多くしておいてもよい。つまり、予備の止水隔壁10を追加して設置しておいてもよい。好ましくは、推進方向の前方側から数えて必要数の止水隔壁10よりも推進方向後方側の止水隔壁10を予備の止水隔壁10として扱い、通常時は予備の止水隔壁10には流体圧導入手段20からの流体圧を付与せずにおく。
トンネルの発進エントランスに限らず到達エントランスに本発明を適用してもよい。
本発明は、例えばシールドトンネルの構築施工に適用できる。
1 シールドトンネル(トンネル)
1a トンネル躯体
2 発進立坑
3 エントランス
5 エントランス止水装置
9 シールドマシン(トンネル掘削機)
10 止水隔壁
10A 一段目(最も前方側)の止水隔壁
11 弾性止水シート
12 フラップ
12a フラップ部
12c ヒンジ
13 シート押えリング
18 鏡側空間部
19 隔壁間空間部
20 流体圧導入手段
22 加圧ポンプ
23 圧力調整バルブ
24 圧力計

Claims (8)

  1. トンネル掘削機が出入りするエントランスに設けられるエントランス止水装置であって、
    前記エントランスの内周に沿う環状の弾性止水シート及び前記弾性止水シートに添えられたフラップをそれぞれ有して、前記エントランスの軸方向に間隔を置いて設けられた複数段の止水隔壁と、
    隣接する止水隔壁どうしの間の隔壁間空間部に流体圧を導入する流体圧導入手段と、
    を備えたことを特徴とするトンネルのエントランス止水装置。
  2. 前記トンネル掘削機の推進方向の最も前方側の止水隔壁より前方側の鏡側空間部の圧力を検出する圧力計を更に備え、前記流体圧導入手段による前記流体圧が前記圧力計の検出圧力に応じて調整されることを特徴とする請求項1に記載のエントランス止水装置。
  3. 1の止水隔壁における、前記トンネル掘削機の推進方向前方側の面に付与される流体圧と推進方向後方側の面に付与される流体圧との差が、前記1の止水隔壁の耐圧強度を下回るように、前記推進方向後方側の面が面する隔壁間空間部の流体圧が設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエントランス止水装置。
  4. 前記トンネル掘削機の推進方向における、より後方側に配置された隔壁間空間部であるほど前記流体圧が低圧に設定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエントランス止水装置。
  5. トンネル掘削機が出入りするエントランスの内周と前記トンネル掘削機又はトンネル躯体の外周との間をシールするエントランス止水方法であって、
    前記エントランスの内周に沿う環状の弾性止水シート及び前記弾性止水シートに添えられたフラップをそれぞれ有する止水隔壁を、前記エントランスの軸方向に間隔を置いて複数段設け、
    隣接する止水隔壁どうしの間の隔壁間空間部に流体圧を導入することを特徴とするトンネルのエントランス止水方法。
  6. 前記トンネル掘削機の推進方向の最も前方側の止水隔壁より前方側の鏡側空間部の圧力を検出し、該検出圧力に応じて前記流体圧導入手段による前記流体圧を調整することを特徴とする請求項5に記載のエントランス止水方法。
  7. 1の止水隔壁における、前記トンネル掘削機の推進方向前方側の面に付与される流体圧と推進方向後方側の面に付与される流体圧との差が、前記1の止水隔壁の耐圧強度を下回るように、前記推進方向後方側の面が面する隔壁間空間部の流体圧を設定することを特徴とする請求項5又は6に記載のエントランス止水方法。
  8. 前記トンネル掘削機の推進方向のより後方側に配置された隔壁間空間部であるほど前記流体圧を低圧にすることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載のエントランス止水方法。
JP2019043160A 2019-03-08 2019-03-08 トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法 Active JP7370532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019043160A JP7370532B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019043160A JP7370532B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020143563A true JP2020143563A (ja) 2020-09-10
JP7370532B2 JP7370532B2 (ja) 2023-10-30

Family

ID=72353461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019043160A Active JP7370532B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7370532B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61237796A (ja) * 1985-04-12 1986-10-23 飛島建設株式会社 推進工法における発進坑口の防護装置とそれを使用した推進工法
JPH01102200A (ja) * 1987-10-14 1989-04-19 Hitachi Constr Mach Co Ltd シール部の給脂装置
JPH06229197A (ja) * 1993-02-03 1994-08-16 Hitachi Constr Mach Co Ltd シールド掘進機のテールシール部の充填材充填方法
JPH07102877A (ja) * 1993-10-06 1995-04-18 Tobishima Corp 発進坑口の防護方法
JPH07119381A (ja) * 1993-10-22 1995-05-09 Shimizu Corp 複断面シールド工法におけるシールド掘進機の発進方法
JPH0842708A (ja) * 1994-08-02 1996-02-16 K M Eng Kk 液の流通を阻止するパッキン装置
JPH08284584A (ja) * 1995-04-19 1996-10-29 Komatsu Ltd 発進立坑内における拡縮型エントランスパッキンの内圧制御方法およびその制御装置
JP2016003552A (ja) * 2014-06-16 2016-01-12 株式会社金澤製作所 横抗掘進用エントランスまたは到達用エグジット
JP2018076752A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 日本シビックコンサルタント株式会社 トンネル掘削機およびその制御方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61237796A (ja) * 1985-04-12 1986-10-23 飛島建設株式会社 推進工法における発進坑口の防護装置とそれを使用した推進工法
JPH01102200A (ja) * 1987-10-14 1989-04-19 Hitachi Constr Mach Co Ltd シール部の給脂装置
JPH06229197A (ja) * 1993-02-03 1994-08-16 Hitachi Constr Mach Co Ltd シールド掘進機のテールシール部の充填材充填方法
JPH07102877A (ja) * 1993-10-06 1995-04-18 Tobishima Corp 発進坑口の防護方法
JPH07119381A (ja) * 1993-10-22 1995-05-09 Shimizu Corp 複断面シールド工法におけるシールド掘進機の発進方法
JPH0842708A (ja) * 1994-08-02 1996-02-16 K M Eng Kk 液の流通を阻止するパッキン装置
JPH08284584A (ja) * 1995-04-19 1996-10-29 Komatsu Ltd 発進立坑内における拡縮型エントランスパッキンの内圧制御方法およびその制御装置
JP2016003552A (ja) * 2014-06-16 2016-01-12 株式会社金澤製作所 横抗掘進用エントランスまたは到達用エグジット
JP2018076752A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 日本シビックコンサルタント株式会社 トンネル掘削機およびその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7370532B2 (ja) 2023-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102261261B (zh) 构造煤发育区钻进、增透一体化装置
CN106640100A (zh) 一种改良的盾构主驱动hbw油脂注入装置及其控制方法
JP2020143563A (ja) トンネルのエントランス止水装置及びエントランス止水方法
JP5336454B2 (ja) 防爆型掘進装置
KR20160061769A (ko) 펌프
KR100653914B1 (ko) 비굴착 관로 보수장치 및 이를 이용한 보수공법
AU2003261473A1 (en) Axial thrust balancing system for a centrifugal compressor, having improved safety characteristics
CN206495678U (zh) 一种改良的盾构主驱动hbw油脂注入装置
CN115435146B (zh) 一种泥水平衡钢管顶管注浆孔翼环结构及施工工艺
JP4617909B2 (ja) シールド工法における添加材の注入方法
JP4902328B2 (ja) シールド掘進機の発進時のチャンバ内圧力保持方法
JP5891136B2 (ja) ライニング管の施工方法
JP7427342B2 (ja) 泥水式シールド掘進機および泥水式シールド掘進機における圧縮空気の圧力調整方法
CN210661351U (zh) 盾构机充气密封保护气囊
JP2011246887A (ja) 埋設管推進機のピンチ弁装置
JP6075853B2 (ja) シールド掘進機
JP4890390B2 (ja) エントランスシール装置
JP2008075724A (ja) スピンドル装置
JP4195855B2 (ja) 管推進装置に適用されるスクリュコンベヤ
JP3986336B2 (ja) 立て坑のシール装置
US11808120B2 (en) Gas lift barrier
JP6990005B2 (ja) 薬液注入工法及び装置
JP2517475Y2 (ja) 掘削機のシール装置
JP2783936B2 (ja) 建設工事に用いる圧送ポンプ装置
JPH0414596A (ja) 泥水輸送設備の自己診断方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230713

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230919

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231010

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7370532

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150