JP2020142840A - ノンエアゾール式泡吐出器 - Google Patents

ノンエアゾール式泡吐出器 Download PDF

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拓馬 木村
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Yuko Okazaki
優子 岡崎
八島 昇
Noboru Yashima
昇 八島
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【課題】本発明は、皮膜形成能力の高い組成物を使用した場合であっても多孔質体の目詰まりを生じさせにくい泡吐出器に関する。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、収容された組成物を泡状に吐出するノンエアゾール式泡吐出器であって、組成物の吐出時に組成物が通過する1または複数の多孔質体を有し、組成物は、以下の成分(A)、(B)を少なくとも含有し、1または複数の多孔質体のうち、少なくとも1つ以上の多孔質体は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料により形成される撥水性多孔質体である、ノンエアゾール式泡吐出器が提供される。(A)皮膜形成ポリマー:0.5質量%以上5.0質量%以下(B)起泡性界面活性剤:0.1質量%以上10質量%以下【選択図】図1

Description

本発明は、ノンエアゾール式泡吐出器に関する。
例えば特許文献1に開示されるように、液状の組成物(ボディウォッシュ、ハンドウォシュ、洗顔料等)を泡状に吐出するノンエアゾール式泡吐出器(以下、単に「泡吐出器」とも称する)が広く利用されている。具体的には、泡吐出器に収容される組成物が空気等の気体と混合されることにより泡が生成され、このように生成された泡が泡吐出器の内部流路を通過し、吐出ヘッドに形成されている吐出口から吐出されるようになっている。
ここで、泡の流路内には、泡が通過する多孔質体が形成されていることが多い。泡が多孔質体を通過することで、泡がよりきめ細かくなるので、泡の機能(泡の付着対象物(髪、体等)への濡れ広がり性等)が向上することが期待できる。
特開2005−262202号公報
ところで、多孔質体が目詰まりを起こした場合、組成物の吐出が非常に困難になる可能性があることから、泡吐出器に収容される組成物の処方は多孔質体に目詰まりを生じさせにくい処方に制限されていた。このため、皮膜形成能力の高い組成物を泡吐出器で使用することができなかった。このような組成物は皮膜形成ポリマーを含むため、仮にこのような組成物を泡吐出器で使用した場合には、皮膜形成ポリマーが多孔質体に残留しやすい。そして、多孔質体に残留した皮膜形成ポリマーは多孔質体の目詰まりを生じさせやすい。
本発明は、皮膜形成能力の高い組成物を使用した場合であっても多孔質体の目詰まりを生じさせにくい泡吐出器に関する。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、収容された組成物を泡状に吐出するノンエアゾール式泡吐出器であって、組成物の吐出時に組成物が通過する1または複数の多孔質体を有し、組成物は、以下の成分(A)、(B)を少なくとも含有し、1または複数の多孔質体のうち、少なくとも1つ以上の多孔質体は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料により形成される撥水性多孔質体である、ノンエアゾール式泡吐出器が提供される。
(A)皮膜形成ポリマー:0.5質量%以上5.0質量%以下
(B)起泡性界面活性剤:0.1質量%以上10質量%以下
以上説明したように本発明によれば、皮膜形成能力の高い組成物を使用した場合であっても多孔質体の目詰まりが抑制される。
本発明の第1の実施形態に係る泡吐出器を示す側面部分断面図である。 同実施形態に係る多孔質体を部分的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る泡吐出器を示す側面部分断面図である。 同実施形態に係る吐出ヘッド用アタッチメントを示す斜視図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.第1の実施形態>
まず、図1に基づいて第1の実施形態の概要について説明する。本実施形態は、皮膜形成能力の高い液状の組成物を収容するノンエアゾール式泡吐出器1(以下、「泡吐出器1」とも称する)に関する。泡吐出器1は、当該組成物を泡状に吐出する。具体的には、泡吐出器1に収容される液状の組成物が空気等の気体と混合されることにより泡が生成され、このように生成された泡が泡吐出器1の内部流路21a−1、21c−1を通過し、吐出ヘッド21に形成されている吐出口21dから吐出されるようになっている。内部流路21a−1内には2つの多孔質体(第1多孔質体23及び第2多孔質体24)が形成されており、組成物の泡はこれらを通過することでよりきめ細やかな泡になる。ここで、第1多孔質体23及び第2多孔質体24は水との接触角が90度以上となる撥水性材料で形成された撥水性多孔質体となっている。なお、本実施形態における水との接触角は、室温(25℃)における水との接触角を意味するものとする。したがって、第1多孔質体23及び第2多孔質体24の目詰まりが生じにくい。本実施形態によれば、皮膜形成能力の高い組成物をノンエアゾール式の泡吐出器1で使用することが可能になる。
なお、以下では、吐出ヘッド21が押し下げられることに連動してポンプ機構が動作することにより吐出ヘッド21の吐出口21dから泡を吐出するポンプ式の泡吐出器1について説明するが、本実施形態に係る泡吐出器1は、吐出ヘッド21の吐出口21dから泡を吐出するものであればよく、例えば、容器本体10がスクイズされることにより吐出ヘッド21の吐出口21dから泡を吐出するスクイズ式の泡吐出器であってもよい。
<2.組成物の成分>
泡吐出器1は、皮膜形成能力の高い組成物を収容する。皮膜形成能力の高い組成物を従来の泡吐出器で使用した場合、多孔質体が目詰まりを起こしやすい。このため、皮膜形成能力の高い組成物を従来の泡吐出器で使用することができなかった。本実施形態では、第1多孔質体23及び第2多孔質体24が撥水性多孔質体となっているので、第1多孔質体23及び第2多孔質体24は目詰まりしにくい。そこで、まず、本実施形態で使用される組成物の成分(処方)について説明する。
泡吐出器1に収容される組成物は、以下の成分(A)、(B)を少なくとも含有する。
(A)皮膜形成ポリマー:0.5質量%以上5.0質量%以下
(B)起泡性界面活性剤:0.1質量%以上10質量%以下
(2−1.皮膜形成ポリマー(A))
皮膜形成ポリマー(A)の種類は特に制限されず、公知の皮膜形成ポリマーを特に制限なく使用することができる。皮膜形成ポリマー(A)としては、例えばポリ(N−ホルミルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン等のポリシリコーン−9;特開平2−180911号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;特開平8−291206号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;ユカフォーマーR205、同M−75(三菱化学社)、RAMレジン(大阪有機化学社)等の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー;ダイヤフォーマーZ−712(三菱化学社)等の(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー;ダイヤフォーマーZ−632(三菱化学社)等の(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー;ダイヤフィックスC−601(三菱化学社)等の(ビニルアミン/ビニルアルコール)コポリマー;プラスサイズL−9540B(互応化学社)等のアクリル樹脂アルカノールアミン液;ウルトラホールド8、同Strong(以上、BASF社)等のアクリル酸/アクリル酸アミド/アルキル酸エチル共重合体;ルビフレックスSilk(BASF社)等のアクリル酸アルキル・メタクリル酸・シリコン共重合体液;ルビセットShape(BASF社)等のポリアクリレート−22;ルビセットP.U.R.(BASF社)等のポリウレタン−1;バイキュサンC1000、C1001(バイエルマテリアルサイエンス社)等のポリウレタン−34;バイキュサン1003(バイエルマテリアルサイエンス社)等のポリウレタン−32;バイキュサン1004(バイエルマテリアルサイエンス社)等のポリウレタン−35;ルビスコールプラス(BASF社)等のポリビニルカプロラクタム;ルビマー100P、同30E(以上、BASF社)等のアクリル酸アルキル共重合体;アンフォーマーSH−701、同28−4910、同LV−71、同LV−47(以上、ナショナル・スターチ&ケミカル社)等の(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー;アンフォーマーV−42(ナショナル・スターチ&ケミカル社)等の(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)コポリマー;レジン28−2930(ナショナル・スターチ&ケミカル社)等の(VA/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー;ダイナムX(ナショナル・スターチ&ケミカル社)等のポリウレタン−14・AMP−アクリレーツコポリマー;ガフカット440、同734(ISP社)等のポリクオタニウム−11;ガフカット HS−100(ISP社)等のポリクオタニウム−28;ガントレッツES−225(ISP社)等の(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー;アクアフレックスSF−40(ISP社)等の(PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸DMAPA)コポリマー;アクアフレックスFX−64(ISP社)等の(イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミド)コポリマー;スタイリーゼW−20(ISP社)等のポリクオタニウム−55;スタイリーゼCC−10(ISP社)等の(ビニルピロリドン/アクリル酸DMAPA)コポリマー;PVP/VA735(ISP社)等の(ビニルピロリドン/VA)コポリマー;ルビスコールK−12、17、30、60、80、90(以上、BASF社)、PVP K−15、30、60、90(以上、ISP社)等のポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
組成物は皮膜形成ポリマー(A)として上記で列挙したポリマーの何れか1種または2種以上を含んでいてもよい。また、皮膜形成ポリマー(A)の質量%は、皮膜形成ポリマー(A)の皮膜形成能力(例えば髪のセット力)を高いレベルで発現し、泡の形成が可能となる程度に組成物の粘度を低く保ち、泡吐出器1の目詰まりを抑制し、さらに組成物の保存安定性を良好とする等の観点から、組成物の総質量に対して0.5質量%以上5.0質量%以下の範囲内とされる。皮膜形成ポリマー(A)の質量%の下限値は、好ましくは1.0質量%以上である。上限値は、好ましくは4.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下である。複数種類の皮膜形成ポリマー(A)が組成物に含まれる場合、これらの合計質量%が上記の範囲内であることが好ましい。
(2−2.起泡性界面活性剤(B))
起泡性界面活性剤(B)の種類は特に制限されず、公知の起泡性界面活性剤を特に制限なく使用することができる。一例として、起泡性界面活性剤(B)は、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びアニオン界面活性剤のいずれであってもよい。
カチオン界面活性剤としては、例えば第4級アンモニウム塩が挙げられ、なかでもモノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましい。具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。
両性界面活性剤としては、例えばイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系の界面活性剤等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル塩等が挙げられる。
上記界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、サッカリネートイオンを挙げることができる。
組成物は起泡性界面活性剤(B)として上記で列挙した活性剤の何れか1種または2種以上を含んでいてもよい。また、起泡性界面活性剤(B)の質量%は、皮膜形成ポリマー(A)の皮膜形成能力を維持しつつ、良好な泡を形成することができ、かつ組成物の粘度を泡吐出器1から吐出できる範囲のものとする等の観点から、組成物の総質量に対して0.1質量%以上10質量%以下の範囲内とされる。起泡性界面活性剤(B)の質量%の下限値は、好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上である。上限値は、好ましくは8.0質量%以下、更に好ましくは6.0質量%以下である。複数種類の起泡性界面活性剤(B)が組成物に含まれる場合、これらの合計質量%が上記の範囲内であることが好ましい。
組成物は本実施形態の効果を損なわない範囲で他の成分を含んでいてもよい。他の成分は組成物の用途、目的等に応じて選択されればよい。他の成分としては、例えばポリエチレングリコール、各種のシリコーン樹脂、有機カルボン酸又はその塩、特定の有機溶剤、キレート剤、ビタミン類、蛋白質、アミノ酸類、生薬類、冷涼感付与剤(メントール等)、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、及び香料等が挙げられる。これらのうち何れか1種または2種以上を組成物に任意に添加してもよい。
ポリエチレングリコール(PEG)は、組成物の固形分の親水性を高めるために組成物に添加されてもよい。ポリエチレングリコールの数平均分子量は1000〜40000であることが好ましい。数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定される値である。組成物の固形分の親水性を高めることで、第1多孔質体23及び第2多孔質体24に付着した組成物の固形分が次回(またはその後の)泡吐出時に新たな泡によって洗い流されやすくなる。したがって、目詰まりが抑制される。ただし、本実施形態では、第1多孔質体23及び第2多孔質体24が撥水性多孔質体となっているので、組成物にこのようなPEGを添加しなくても目詰まりが抑制される。つまり、組成物にPEGを添加することで、組成物の皮膜溶解性(皮膜溶解性の評価については実施例にて説明する)を高めることができる。具体的には、皮膜溶解性が「◎:1分浸漬で溶解する」となる。組成物の皮膜溶解性を高めることで、目詰まりをより効果的に抑制することができる。しかし、本実施形態では、第1多孔質体23及び第2多孔質体24が撥水性多孔質体となっているので、組成物の皮膜溶解性の評価が◎より低くても(具体的には、「○:1分浸漬では溶解しないが、5秒浸漬後弱い力で剥離する」または「△:1分浸漬では溶解しないが、5秒浸漬後強くこすれば剥離する」となる場合であっても)、目詰まりを抑制することができる。
シリコーン樹脂としては、例えばジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が例示される。中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンが好ましい。
有機カルボン酸又はその塩としては、例えばヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、酸性アミノ酸が好ましい。具体的には、ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が、ジカルボン酸として、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸等が、トリカルボン酸としては、クエン酸等が挙げられ、酸性アミノ酸としてはグルタミン酸、アスパラギン酸が挙げられる。これらのうち、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、クエン酸、グリコール酸が好ましく、なかでもリンゴ酸、乳酸、クエン酸、グリコール酸が好ましい。また、これら有機カルボン酸の塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機アミン化合物との塩が挙げられる。
特定の有機溶剤としては、例えば芳香族アルコール、N−アルキルピロリドン、アルキレンカーボネート、ポリプロピレングリコール、ラクトン及び環状ケトン等が挙げられる。
組成物には、上記各成分を溶解する媒体が含まれる。このような媒体としては、水及び上記特定の有機溶剤以外の有機溶剤が挙げられる。媒体となりうる有機溶剤としては、例えばエタノール、2−プロパノール等の低級アルカノール類、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等のポリオール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ベンジルセロソルブ等のセロソルブ類、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類が挙げられる。媒体は水及びこれらの有機溶剤の何れか1種以上であってもよい。
組成物の粘度は、泡吐出器1から泡状の組成物を吐出するという観点から、容器本体10内に存在する状態で(泡として吐出させる前の液状の状態で)、1〜100mPa・sであることが好ましい。なお、ここでの粘度は、25℃、B型回転粘度計で、1〜20mPa・sの場合はBLアダプターを用いて回転速度は30rpmで測定し、それ以上の粘度の場合はローターNo.1を用い、回転速度は60rpmで測定することで得られる値である。
組成物の最も単純な組成例は、皮膜形成ポリマー(A):0.5〜5.0質量%、起泡性界面活性剤(B):0.1〜10質量%、及び媒体である。これに組成物の用途、目的等に応じて他の成分が添加されてもよい。したがって、本実施形態の組成物は高い皮膜形成能力を有する。本実施形態では、第1多孔質体23及び第2多孔質体24が撥水性多孔質体となっているので、このような組成物による第1多孔質体23及び第2多孔質体24の目詰まりが抑制される。
なお、組成物の用途は特に制限されない。組成物の用途は、例えばボディウォッシュ、ハンドウォッシュ、洗顔剤等の液体洗浄剤、頭髪用化粧料(例えば、整髪剤、固定剤又は育毛剤等)、肌用化粧料(例えば、化粧水、乳液又は美容液等)、シェービングフォーム又は食器用洗剤等であってもよい。なお、本実施形態の組成物は高い皮膜形成能力を有するので、整髪剤として好適に使用されうる。本実施形態の組成物を整髪剤として使用することで、高いセット力を発現することができる。
<3.吐出容器の全体構成>
つぎに、図1を参照して、本実施形態に係る泡吐出器1の全体構成について説明する。図1は、泡吐出器1を示す側面部分断面図である。
なお、本明細書では、理解を容易にするために、後述する容器本体10からディスペンサ20に向かう方向を上方向と呼ぶ。ここで、泡吐出器1はユーザに利用される際に種々の姿勢を取り得るので、容器本体10からディスペンサ20に向かう方向は必ずしも鉛直上方向を意味するものではない。
図1に示すように、泡吐出器1は、泡が吐出される吐出口21dを有する吐出ヘッド21を備える。具体的には、泡吐出器1は、組成物が収容される容器本体10と、吐出ヘッド21を含むディスペンサ20とを備える。
容器本体10は、上端に口部を有する中空形状の部材であり、当該口部にディスペンサ20が取り付けられる。上述した組成物は、容器本体10の内部に収容される。容器本体10は、例えば、樹脂によって形成されている。
ディスペンサ20は、容器本体10内に収容されている組成物を泡として吐出する。ディスペンサ20は、例えば、樹脂によって形成されている。
具体的には、ディスペンサ20は、図1に示すように、吐出ヘッド21と、キャップ22とを含む。キャップ22が容器本体10の口部に螺合されることによって、ディスペンサ20が容器本体10に装着される。また、ディスペンサ20は、容器本体10内に収容されている組成物を空気と混合することにより泡を生成し、当該泡を吐出ヘッド21へ送る図示しないポンプ機構を含む。
ポンプ機構としては、公知の機構を広く適用することができる。例えば、ポンプ機構は、液用シリンダ内を上下方向に摺動可能な液用ピストンと空気用シリンダ内を上下方向に摺動可能な空気用ピストンと、容器本体10の口部より内側に配置され液用ピストン及び空気用ピストンと連動して上下方向に移動可能なステムと、ステムを上方に付勢するスプリングとを有している。
吐出ヘッド21の下部には、液用ピストンから供給される組成物と空気用シリンダから供給される空気とが混合される混合室29が形成されている。吐出ヘッド21が押し下げられると、ステムとともに液用ピストン及び空気用ピストンが押し下げられ、液用ピストンから混合室29に容器本体10内に収容されている組成物が供給され、空気用シリンダから混合室29に空気が供給される。それにより、混合室29において、組成物が空気と混合されることによって、泡が生成される。
吐出ヘッド21は、キャップ22の径方向の中央側から上方に突設される管状部22aの内側に挿通され上下方向に延在する第1円筒部21aと、キャップ22の管状部22aの外周部を覆い上下方向に延在する第2円筒部21bと、第1円筒部21aの上部から当該第1円筒部21aの径方向に延在するノズル部21cとを有する。なお、吐出ヘッド21の形状はこの例に限られず、様々な形状をとりうる。例えば、吐出ヘッド21の形状は上下方向に延在する形状(概略的には図1の吐出ヘッド21からノズル部21cを省略した形状)であってもよい。後述する第2の実施形態でも同様である。
第1円筒部21aの内部流路21a−1は、ノズル部21cの内部流路21c−1と連通しており、ノズル部21cの先端に吐出口21dが形成されている。また、第1円筒部21aの内部流路21a−1の下部に上述した混合室29が形成されおり、第1円筒部21aの内部流路21a−1における混合室29より下流(つまり、上側)には、下方から順に第1多孔質体23及び第2多孔質体24が設けられている。第1多孔質体23及び第2多孔質体24は、複数の貫通孔が形成された膜状または板状の部材である。ゆえに、混合室29において形成された泡は、第1多孔質体23及び第2多孔質体24を通過することによりきめ細かくなった後に、第1円筒部21aの内部流路21a−1を通ってノズル部21cの内部流路21c−1に送られる。その後、泡は、ノズル部21cの先端の吐出口21dから吐出される。ここで、第1多孔質体23及び第2多孔質体24は撥水性多孔質体で形成されているので、組成物による第1多孔質体23及び第2多孔質体24の目詰まりが抑制される。第1多孔質体23及び第2多孔質体24の詳細構成については後述する。
<4.多孔質体の詳細構成>
つぎに、第1多孔質体23及び第2多孔質体24の詳細構成について説明する。これらは同様の構成を有するので、ここでは図2に基づいて代表的に第1多孔質体23の詳細構成を説明する。図2は、第1多孔質体23を部分的に示す図である。
具体的には、第1多孔質体23は、図2に示すように、メッシュ形状を有している。詳細には、第1多孔質体23は、互いに間隔を空けて第1の方向に延びる複数の糸状部23aと、互いに間隔を空けて第1の方向と直交する第2の方向に延びる複数の糸状部23bとを有しており、複数の糸状部23a及び複数の糸状部23bによって略矩形状の複数の孔部23cが画成されている。第1多孔質体23の形状は必ずしもメッシュ形状に限られず、任意の多孔質の形状(例えば細孔がランダムに配置された形状)であってもよい。
ここで、第1多孔質体23、より具体的には第1多孔質体23を構成する糸状部23a及び糸状部23bは、水との接触角が90度以上となる撥水性材料により形成される。すなわち、第1多孔質体23は撥水性多孔質体となっている。このような撥水性材料としては、例えばフッ素樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。フッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、及びパーフルオロエチレンプロピレンコポリマー(FEP)等が挙げられる。なお、PTFEの水との接触角は概ね114度であり、PFAの水との接触角は概ね109度程度であり、FEPの水との接触角は概ね115度である。シリコーン樹脂の水との接触角は概ね90〜110度である。第1多孔質体23は、上記で列挙した撥水性材料のうち何れか1種または2種以上で形成されていてもよい。第1多孔質体23はフッ素樹脂で形成されることが好ましく、生産性あるいは製造コストの観点からPTFEで形成されることがより好ましい。なお、第1多孔質体23を構成する糸状部のうち、少なくとも泡に触れる部分が上述した撥水性材料で構成されていてもよい。つまり、糸状部は、従来の糸状部に使用される材質で構成される基材に上述した撥水性材料をコーティングしたものであってもよい。ただし、耐久性の観点からは、糸状部の全体が上述した撥水性材料で構成されていることが好ましい。
第1多孔質体23では、複数の糸状部23a及び複数の糸状部23bはそれぞれ等間隔に配置されており、隣り合う糸状部23a間の間隔と隣り合う糸状部23b間の間隔とは、略一致している。ゆえに、各孔部23cは同一寸法の略正方形状を有している。
ここで、図2に示すように、第1多孔質体23の目開きL1[μm]は、孔部23cの一辺の長さ(つまり、隣り合う糸状部の表面間距離)に相当する。また、第1多孔質体23における糸状部の線径D1[μm]は各糸状部の間で略一致しており、目開き率R1[%]は下記式(1)により表される。
Figure 2020142840
目開き率が大きいほど目詰まりが生じにくいが、第1多孔質体23の強度が低下する傾向がある。ここで、泡吐出器1からの泡の吐出は繰り返し行われる(すなわち、第1多孔質体23には組成物の泡が頻繁に通過することになる)ので、強度は高い方が好ましい。また、第1多孔質体23の製造時のハンドリング性(成形性)の観点からも強度は高い方が好ましい。例えば、第1多孔質体23は、大面積の多孔質体を所望の大きさに切り出すことで作製される。この際、多孔質体の強度が高いほど、安定した切り出しを行うことができる。つまり、ハンドリング性が向上する。第1多孔質体23の目詰まりの抑制と第1多孔質体23の強度とのバランスの観点から、第1多孔質体23の目開き率は10〜40%であることが好ましい。なお、目開き率を10%超とすることで、泡の保形性を向上させることもできる。
第1多孔質体23の具体的な強度を評価するためのパラメータとして20℃における引張強度が挙げられる。このような引張強度は、15N/cm以上であることが好ましい。引張強度の上限値は特に制限されないが、目詰まりの抑制とのバランスから、引張強度は概ね25N/cm程度であってもよい。なお、引張強度の測定方法は実施例にて説明する。
上記の特性を満たす第1多孔質体23の例として、PTFE製の#200〜#300の多孔質体が挙げられる。これらの多孔質体の開口率は概ね34〜37程度であり、20℃における引張強度は概ね15〜25N/cm程度である。
なお、第1多孔質体23の厚さは特に制限されないが、強度と目詰まりの抑制のバランスの観点から、50〜120μm程度であってもよい。
第2多孔質体24は第1多孔質体23と同様の構成を有する。概略的には、第2多孔質体24はメッシュ形状を有している。第2多孔質体24は互いに間隔を空けて第1の方向に延びる複数の糸状部と、互いに間隔を空けて第1の方向と直交する第2の方向に延びる複数の糸状部とを有しており、これらの糸状部によって略矩形状の複数の孔部が画成されている。第2多孔質体24を形成する糸状部は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料により形成される。すなわち、第2多孔質体24は撥水性多孔質体となっている。このような撥水性材料としては、例えばフッ素樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。第2多孔質体24はフッ素樹脂で形成されることが好ましく、PTFEで形成されることがより好ましい。第2多孔質体24を構成する糸状部のうち、少なくとも泡に触れる部分が上述した撥水性材料で構成されていてもよい。ただし、耐久性の観点からは、糸状部の全体が上述した撥水性材料で構成されていることが好ましい。また、第2多孔質体24の形状は必ずしもメッシュ形状に限られず、任意の多孔質の形状(例えば細孔がランダムに配置された形状)であってもよい。
また、第2多孔質体24の目詰まりの抑制と第2多孔質体24の強度とのバランスの観点から、第2多孔質体24の目開き率は10〜40%であることが好ましい。なお、目開き率を10%超とすることで、泡の保形性を向上させることもできる。また、第2多孔質体24の目開き率が第1多孔質体23の目開き率よりも小さいことが好ましい。つまり、下流側の多孔質体の目開き率は上流側の多孔質体の目開き率よりも小さいことが好ましい。この場合、組成物の泡は徐々に目開き率が小さくなる多孔質体を通過することになるので、よりきめ細やかな泡が形成されうる。もちろん、目開き率はこの例に限られず、例えば第1多孔質体23及び第2多孔質体24の目開き率が同程度であってもよいし、第2多孔質体24の目開き率が第1多孔質体23の目開き率よりも大きくてもよい。
また、第2多孔質体24の20℃における引張強度は15N/cm以上であることが好ましい。引張強度の上限値は特に制限されないが、目詰まりの抑制とのバランスから、概ね25N/cm程度であってもよい。
上記の特性を満たす第2多孔質体24の例として、PTFE製の#200〜#300の多孔質体が挙げられる。これらの多孔質体の開口率は概ね34〜37程度であり、20℃における引張強度は概ね15〜22N/cm程度である。
<5.泡吐出器の動作>
つぎに、泡吐出器1の動作について説明する。泡吐出器1の使用者が吐出ヘッド21を押し下げると、ポンプ機構により混合室29に組成物及び空気が供給される。混合室29において、組成物が空気と混合されることによって、泡が生成される。生成された泡は、内部流路21a−1、21c−1を通って吐出口21dから外部に排出される。ここで、混合室29で生成された泡は、内部流路21a−1を通る際に、第1多孔質体23及び第2多孔質体24を順次通過することで、きめ細やかな泡になる。ここで、一部の泡は第1多孔質体23または第2多孔質体24に付着し、残留する可能性がある。第1多孔質体23または第2多孔質体24に残留した泡はやがて乾燥し、組成物の固形分がこれらの多孔質体に残留する。しかし、第1多孔質体23及び第2多孔質体24は撥水性多孔質体となっているので、組成物の固形分との親和性が低い。このため、次回(またはその後の)泡吐出時に新たな泡によって多孔質体に付着した固形分が洗い流される。したがって、第1多孔質体23及び第2多孔質体24の目詰まりが抑制される。
以上により、本実施形態によれば、内部流路21a−1内に2つの多孔質体(第1多孔質体23及び第2多孔質体24)が形成されており、組成物の泡はこれらを通過することでよりきめ細やかな泡になる。ここで、第1多孔質体23及び第2多孔質体24は撥水性多孔質体となっている。したがって、第1多孔質体23及び第2多孔質体24の目詰まりが生じにくい。したがって、本実施形態によれば、皮膜形成能力の高い組成物をノンエアゾール式の泡吐出器1で使用することが可能になる。
なお、泡吐出器1は2つの多孔質体を有するが、多孔質体の数は2つに限られない。多孔質体の数は1つであってもよく、2つより多くてもよい。つまり、泡吐出器1内には少なくとも1つ以上の多孔質体が配置されていればよい。また、各多孔質体の配置も図1に示す例に制限されない。さらに、泡吐出器1内に2つ以上の多孔質体を配置する場合、いずれか1つ以上の多孔質体が撥水性多孔質体であればよい。つまり、従来の泡吐出器で使用される多孔質体と本実施形態の撥水性多孔質体とを併用してもよい。目詰まりを抑制するという観点からは、全ての多孔質体が撥水性多孔質体であることが好ましいが、製造コスト等の観点からは、いずれか1つ以上が撥水性多孔質体であってもよい。この場合にも目詰まりを抑制することができる。なお、従来の泡吐出器で使用される多孔質体と本実施形態の撥水性多孔質体とを併用する場合、撥水性多孔質体はなるべく吐出口側(下流側)に配置することが好ましい。例えば、複数の多孔質体のうち、少なくとも最下流側の多孔質体を撥水性多孔質体で構成することが好ましい。下流側の多孔質体で目詰まりが生じやすいからである。例えば、吐出口21dに撥水性多孔質体を配置してもよい。吐出口21dに撥水性多孔質体を配置することで、泡の保形性が高まるという効果も期待できる。また、吐出口1には、後述する第2の実施形態にて説明するように、吐出ヘッド用アタッチメント30を取り付けてもよい。
<6.第2の実施形態>
つぎに、図3及び図4に基づいて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る泡吐出器1aは、第1の実施形態の泡吐出器1に吐出ヘッド用アタッチメント30を装着したものである。すなわち、吐出ヘッド21の吐出口21dに吐出ヘッド用アタッチメント30が装着されている。ゆえに、ディスペンサ20によって生成された泡は、吐出ヘッド21内を通過して吐出口21dから吐出ヘッド用アタッチメント30に送られ、吐出ヘッド用アタッチメント30内を通過して泡吐出器1の外部に吐出される。
吐出ヘッド用アタッチメント30は、泡吐出器1により吐出される泡の見映えを向上させるための部材である。泡吐出器1では、ディスペンサ20によって生成された泡が吐出ヘッド用アタッチメント30内を通過して泡吐出器1の外部に流出するので、吐出ヘッド用アタッチメント30の形状に応じた所望の形状を有する泡を吐出することが可能となる。さらに、泡吐出器1では、後述するように吐出ヘッド用アタッチメント30に第3多孔質体32が設けられていることにより、泡をよりきめ細やかにするとともに、泡の保形性を向上させることができる。ゆえに、泡吐出器1により吐出される泡の見映えを効果的に向上させることができる。このような吐出ヘッド用アタッチメント30については、後述にて詳細に説明する。
<7.吐出ヘッド用アタッチメントの構成>
続いて、図3及び図4を参照して、本実施形態に係る吐出ヘッド用アタッチメント30の構成について詳細に説明する。図4は吐出ヘッド用アタッチメント30を示す斜視図である。
図3及び図4に示すように、吐出ヘッド用アタッチメント30は、一側で吐出ヘッド21の吐出口21dと接続されており他側に第1開口31aを有する筒状部31と、筒状部31の一側に設けられる第3多孔質体32とを含む。また、筒状部31の側部には、第2開口31bが形成されており、第1開口31aの周縁部は、少なくとも部分的に筒状部31の周方向に沿って延在している。
筒状部31は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート又はABS樹脂等の樹脂によって形成されている。筒状部31は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料で形成されていてもよい。第3多孔質体32は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料で形成された撥水性多孔質体となっている。また、吐出ヘッド用アタッチメント30は、例えば、射出成形によって製造される。なお、筒状部31と第3多孔質体32とが同種の材料で形成される場合、筒状部31と第3多孔質体32とを一体的に射出成形してもよいし、これらを別々に射出成形した後、これらを接合してもよい。筒状部31と第3多孔質体32とが別種の材料で形成される場合、筒状部31と第3多孔質体32とを別々に射出成形した後、これらを接合してもよい。
筒状部31は、両端に開口を有する筒状の部分であり、具体的には、略円筒形状を有する。
筒状部31における当該筒状部31の軸方向の中央側には、当該筒状部31の周方向の外側に突出したフランジ部31cが形成されている。筒状部31におけるフランジ部31cに対して一側(つまり、第1開口31a側と逆側)の部分に相当する嵌合部31dが、吐出ヘッド21の吐出口21dからノズル部21cの内周部に挿入されて嵌合されている。ゆえに、嵌合部31dの横断面形状は、ノズル部21cの横断面形状に対応する形状となっている。フランジ部31cがノズル部21cの先端に突き当たることによって、吐出ヘッド用アタッチメント30が吐出ヘッド21に対して位置決めされる。このように、吐出ヘッド用アタッチメント30は、一側で吐出ヘッド21の吐出口21dと接続可能である。
泡吐出器1aにおいて、吐出ヘッド用アタッチメント30は、筒状部31の軸方向が、横向き又は斜め下向きになるように、吐出ヘッド21の吐出口21dに接続されている。すなわち、吐出ヘッド用アタッチメント30bの流路は、横向き又は斜め下向きであることが好ましい。
筒状部31におけるフランジ部31cに対して他側(つまり、第1開口31a側)の側部には、第2開口31bが形成されている。具体的には、複数の第2開口31bが筒状部31の周方向に間隔を空けて形成されており、各第2開口31bは、第1開口31aと連なって筒状部31の軸方向に延びて形成されている。ゆえに、図4に示すように、第1開口31aの周縁部は、隣り合う第2開口31bの間において、筒状部31の周方向に沿って延在している。図4では、6つの第2開口31bが筒状部31の周方向に等間隔に配置されている例が示されている。
第3多孔質体32は、複数の貫通孔が形成された膜状または板状の部材であり、筒状部31における一側(つまり、第1開口31a側と逆側)に設けられている。具体的には、第3多孔質体32は、筒状部31における一側の先端部(つまり嵌合部31dの先端部)に設けられている。したがって、第3多孔質体32は、嵌合部31dが吐出ヘッド21の吐出口21dからノズル部21cの内周部に挿入された際に、内部流路21c−1内に配置される。吐出ヘッド21から吐出ヘッド用アタッチメント30に送られる泡は、第3多孔質体32を通過することによって、さらにきめ細かくなる。このように、第3多孔質体32は、泡吐出器1aから吐出される泡の径である泡径を小さくする機能を有する。さらに、第3多孔質体32は撥水性多孔質体となっているので、組成物による第3多孔質体32の目詰まりが抑制される。第3多孔質体32の具体的な構成は上述した第1多孔質体23及び第2多孔質体24と同様である。つまり、第1多孔質体23及び第2多孔質体24が取りうる構成は第3多孔質体32にも特に制限なく適用可能である。第3多孔質体32の目開き率は第1多孔質体23及び第2多孔質体24よりも小さいことが好ましい。つまり、第1〜第3多孔質体のうち、第1多孔質体23の目開き率が最も大きく、第3多孔質体32の目開き率が最も小さいことが好ましい。この場合、組成物の泡は徐々に目開き率が小さくなる多孔質体を通過することになるので、よりきめ細やかな泡が形成されうる。もちろん、目開き率はこの例に限られず、例えば3つの多孔質体の目開き率が全て同程度であってもよいし、ランダムであってもよい。
上記で説明したように、泡吐出器1aの吐出ヘッド21に装着される吐出ヘッド用アタッチメント30の筒状部31の側部には、第2開口31bが形成されている。また、第1開口31aの周縁部は、少なくとも部分的に筒状部31の周方向に沿って延在している。それにより、吐出ヘッド21から吐出ヘッド用アタッチメント30に送られる泡を、第1開口31aから筒状部31の軸方向に吐出するとともに、各第2開口31bを通って筒状部31の径方向外側に向けて吐出することができる。図4では、第1開口31aから吐出される泡の流れが矢印M1によって示されており、各第2開口31bから吐出される泡の流れが矢印M2によって示されている。このように、矢印M1によって示される第1開口31aを通る泡の流れと、矢印M2によって示される各第2開口31bを通る泡の流れとが形成されることによって、所望の形状を有する泡を吐出することが可能となる。
上記では、泡吐出器1aの吐出ヘッド21に装着される吐出ヘッド用アタッチメントとして吐出ヘッド用アタッチメント30を説明したが、吐出ヘッド21に装着される吐出ヘッド用アタッチメントの形状は、上記で説明した例に特に限定されない。例えば、筒状部に形成されている第2開口の形状及び数を任意に調整してもよい。これにより、所望の形状を有する泡を吐出することが可能となる。さらには、吐出ヘッド用アタッチメント30は省略されてもよい。この場合、第3多孔質体32をノズル部21cの内部流路21c−1内に別途形成してもよい。第2の実施形態においては、撥水性多孔質体がノズル部21cの内部流路21c−1に設けられているので、膜状または板状の撥水性多孔質体は、略鉛直面上に延びている。したがって、撥水性多孔質体に残留した泡は乾燥する前に重力により次第に内部流路21c−1下方に移動するので、より一層目詰まりを抑制することができる。
<8.泡吐出器の動作>
つぎに、泡吐出器1aの動作について説明する。泡吐出器1aの使用者が吐出ヘッド21を押し下げると、ポンプ機構により混合室29に組成物及び空気が供給される。混合室29において、組成物が空気と混合されることによって、泡が生成される。生成された泡は、内部流路21a−1、21c−1を通って吐出口21dから外部に排出される。より具体的には、吐出口21dに設けられた吐出ヘッド用アタッチメント30によって泡が所望の形状に成形された後、外部に排出される。ここで、混合室29で生成された泡は、内部流路21a−1、21c−1を通る際に、第1多孔質体23、第2多孔質体24、及び第3多孔質体32を順次通過することで、きめ細やかな泡になる。ここで、一部の泡は第1多孔質体23、第2多孔質体24、及び第3多孔質体32の何れかに付着し、残留する可能性がある。第1多孔質体23、第2多孔質体24、及び第3多孔質体32の何れかに残留した泡はやがて乾燥し、組成物の固形分がこれらの多孔質体に残留する。しかし、第1多孔質体23、第2多孔質体24、及び第3多孔質体32は撥水性多孔質体となっているので、組成物の固形分との親和性が低い。このため、次回(またはその後の)泡吐出時に新たな泡によって多孔質体に付着した固形分が洗い流される。したがって、第1多孔質体23、第2多孔質体24、及び第3多孔質体32の目詰まりが抑制される。また、吐出口21dに第3の多孔質体32が形成されているので、泡の保形性を高めることができる。
第2の実施形態では、第1多孔質体23及び第2多孔質体24のうち少なくとも1つ以上を省略してもよいし、内部流路21a−1、21c−1内にさらに多くの多孔質体を配置してもよい。つまり、泡吐出器1a内には第3多孔質体32を含め少なくとも1つ以上の多孔質体があればよい。また、各多孔質体の配置も図3に示す例に制限されない。また、第3多孔質体32の形状は必ずしもメッシュ形状に限られず、任意の多孔質の形状(例えば細孔がランダムに配置された形状)であってもよい。さらに、泡吐出器1a内に第3多孔質体32以外の多孔質体(例えば上述した第1多孔質体23及び第2多孔質体24)を配置する場合、すなわち、泡吐出器1a内に2つ以上の多孔質体を配置する場合、いずれか1つ以上の多孔質体が撥水性多孔質体であればよい。つまり、従来の泡吐出器で使用される多孔質体と本実施形態の撥水性多孔質体とを併用してもよい。目詰まりを抑制するという観点からは、全ての多孔質体が撥水性多孔質体であることが好ましいが、製造コスト等の観点からは、いずれか1つ以上が撥水性多孔質体であってもよい。この場合にも目詰まりを抑制することができる。なお、従来の泡吐出器で使用される多孔質体と本実施形態の撥水性多孔質体とを併用する場合、撥水性多孔質体はなるべく吐出口側(下流側)に配置することが好ましい。下流側の多孔質体で目詰まりが生じやすいからである。したがって、第3多孔質体32を撥水性多孔質体とすることが好ましい。
<1.泡吐出器の準備>
つぎに、本実施形態の実施例について説明する。まず、ベースとなる泡吐出器として吉野製作所社製の泡吐出器を準備した。この泡吐出器は、図1に示す泡吐出器1の多孔質体を従来の多孔質体としたものである。ついで、この泡吐出器内の多孔質体を表1に示す多孔質体に張り替えた。これにより、泡吐出器内に本実施形態の第1多孔質体23及び第2多孔質体24を形成した。
多孔質体の物性を表2に示す。多孔質体の室温(25℃)における水との接触角は多孔質体を構成する材料(樹脂)を用いて以下の様に測定した。すなわち、スライドガラス上に多孔質体を構成する材料の層を形成し、JIS R 3257に規定する静滴法によって多孔質体を構成する材料の接触角を測定した。これを多孔質体の接触角とした。多孔質体の引張強度は、20℃の試験環境下で以下の引張試験により測定した値である。すなわち、多孔質体を1×5cmの短冊状に切り出すことで試験片を作製し、これを引張試験機(島津製作所製 AUTOGRAPH AG−X)にセットした。ついで、引張速度100mm/sで多孔質体の試験片を試験片の長さ方向に引っ張った。そして、試験片が破断した際の引張強度(N/cm)を測定した。この測定を5回繰り返し、得られた引張強度の算術平均値を多孔質体の引張強度とした。
ついで、泡吐出器内に表1に示す組成を有する組成物を充填することで、実施例1〜14及び比較例1〜11に係る泡吐出器を作製した。なお、各成分の数値は組成物の総質量に対する質量%である。
ここで、表1のポリシリコーン−28は、主鎖としてオルガノポリシロキサンセグメントを有し、側鎖として不飽和単量体由来の重合体セグメントを有するオルガノポリシロキサングラフトポリマーであって、この不飽和単量体由来の重合体セグメント中にN,N−ジメチルアクリルアミド由来の繰返し単位を50質量%以上100質量%以下含み、全体中のオルガノポリシロキサンセグメントの比率が10質量%以上70質量%以下であるポリマーである。ポリシリコーン−28は特開2018−197219号公報に記載の合成例1に従って合成した。GPC測定により求めた得られたシリコーン−28は最終生成物の重量平均分子量は30,000であった。
<2.セット力評価>
特開2012−006915号公報に開示された方法と同様の方法により組成物のセット力を評価した。
具体的には、長さ12cm、質量2gの日本人ストレート未処理毛について、根元から2cmの部分を幅2cmになるように固定(以下「固定部分」とする)して作った毛束を用意した(評価に実際に用いる部分(以下「評価部分」とする)の長さは10cmである)。モデルシャンプーで当該毛束を洗浄し、いったん完全に乾燥させた。
ここで、モデルシャンプーは、ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム25質量%水溶液62.00質量%、ラウリン酸ジエタノールアミド2.28質量%、エデト酸二ナトリウム0.10質量%、安息香酸ナトリウム0.50質量%、オキシベンゾン0.03質量%、リン酸(75質量%水溶液)0.10質量%、ジブチルヒドロキシトルエン0.01質量%、塩化ナトリウム0.80質量%、赤色106号0.00012質量%、香料0.26質量%、精製水(残部)で構成される。
乾燥させた毛束の評価部分に泡吐出器から吐出した組成物の泡を1.5g塗布した。
ついで、ヘアドライヤー(パナソニック社;くるくるドライヤー(型番EH−KS20)の本体に太ロールブラシ(EH8422W7507,直径3.5cm)を取り付けたもの)を用意した。該太ロールブラシの円周方向に幅2cmの面が接するようにして毛束の評価部分を巻きつけて固定した。この際、固定部分付近の毛束に角度がつかないように(毛束が固定部分と評価部分とで折れ曲がらないように)固定した。固定状態のままヘアドライヤーのスイッチをHOT(120℃)にして毛束を30分間乾燥させた。30分間乾燥させた後には当該毛束は完全に乾燥していた。
乾燥直後の毛束を、形状を変化させないように気をつけて取り外し、評価部分が下向きになるように固定部分を鉛直方向に固定した。固定した直後の状態を、以下の基準に従って判定した。×、△が不合格、○、◎が合格レベルである。評価結果を表1にまとめて示す。セット力評価が合格レベルであると、皮膜形成能力が高いといえる。
◎:カールの大きさは太ロールブラシの太さとほとんど変わらない程度であり、評価部分の毛先もまとまっている。
○:カールの大きさは太ロールブラシの太さよりやや大きく、評価部分の毛先がわずかにばらけている。
△:全体として垂れ下がっており、評価部分の毛先がばらけている。
×:全体として大きく垂れ下がっており、評価部分の毛先が大きくばらけている。
<3.目詰まり評価>
温度40℃、湿度30%RHに設定した恒湿恒温槽内に泡吐出器を静置し、48時間ごとに1プッシュ吐出する作業を繰り返し、12回目の吐出時に目詰まりの有無を以下の基準で評価した。×が不合格、○、◎が合格レベルである。評価結果を表1にまとめて示す。
◎:目詰まりなく、1回目の吐出時と押し圧に変化はなく、泡を排出できる。
○:1回目の吐出時に比べやや押し圧が重いが泡を排出できる。
×:目詰まりを生じ、1回目の吐出時に比べ押し圧が重く、泡を排出できない。
<4.皮膜溶解性評価>
実施例及び比較例の組成物2.0gを10×50mmスライドガラスにテフロン(登録商標)の枠を付けた型に流し入れ、室温で3日間乾燥させ皮膜を作成した。ついで、当該皮膜を25℃の当該皮膜に対応する組成物に1分間浸漬した後、下記の基準により皮膜溶解性を評価した。皮膜溶解性の評価が高いほど目詰まりが生じにくい。△以上が合格レベルである。
◎:1分浸漬で溶解する。
○:1分浸漬では溶解しないが、5秒浸漬後弱い力でこすれば剥離する。
△:1分浸漬では溶解しないが、5秒浸漬後強くこすれば剥離する。
×:1分浸漬では溶解しないかつ、5秒浸漬後強くこすっても剥離しない。
Figure 2020142840
Figure 2020142840
表1から明らかな通り、本実施形態の要件を満たす実施例1〜14では良好なセット力が実現され、目詰まりも抑制された。つまり、皮膜形成ポリマー(A)を0.5〜5.0質量%含む皮膜形成能力の高い組成物を使用した場合であっても、多孔質体の目詰まりが抑制された。また、組成物は皮膜形成ポリマー(A)を0.5〜5.0質量%含むので、セット力が良好となった。一方、比較例1〜11ではセット力及び目詰まりのいずれかの評価結果が不合格レベルとなった。具体的には、比較例1では、多孔質体がPTFEで構成されているものの、皮膜形成ポリマー(A)の質量%が0.5質量%未満となっている。このため、目詰まりは抑制されたものの、皮膜形成能力が低いためセット力が不合格であった。比較例2では、多孔質体がPTFEで構成されているものの、皮膜形成ポリマー(A)の質量%が5.0質量%を超過している。このため、セット力は合格レベルではあるものの、目詰まりが発生した。比較例3〜11では、多孔質体を構成する材料の水との接触角が90度未満となっている。さらに、組成物が皮膜形成ポリマー(A)を0.5〜5.0質量%含む。このため、比較例3〜11では目詰まりが生じてしまった。
実施例1〜14を検討すると、いずれも良好な結果が得られた。ただ、#150の多孔質体を使用した実施例13は、他の実施例よりも多孔質体の強度が低いので、繰り返し使用の観点からは、#200〜#300の多孔質体を使用した実施例1〜12、14がより好ましいと言える。また、実施例10と他の実施例とを比較すると、本実施形態の要件を満たす場合、皮膜溶解性が○以下であっても目詰まりを抑制できることが明らかになった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下のノンエアゾール式泡吐出器を開示する。
<1>収容された組成物を泡状に吐出するノンエアゾール式泡吐出器であって、前記組成物の吐出時に前記組成物が通過する1または複数の多孔質体を有し、前記組成物は、以下の成分(A)、(B)を少なくとも含有し、前記1または複数の多孔質体のうち、少なくとも1つ以上の多孔質体は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料により形成される撥水性多孔質体である、ノンエアゾール式泡吐出器。
(A)皮膜形成ポリマー:0.5質量%以上5.0質量%以下
(B)起泡性界面活性剤:0.1質量%以上10質量%以下
<2>前記撥水性多孔質体はフッ素樹脂及びシリコーン樹脂からなる群から選択される何れか1種以上で形成されている、前記<1>記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<3>前記撥水性多孔質体はフッ素樹脂で形成されている、前記<2>記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<4>前記フッ素樹脂はポリテトラフルオロエチレンを含む、前記<3>記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<5>前記撥水性多孔質体の20℃における引張強度は15N/cm以上である、前記<1>〜<4>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<6>前記撥水性多孔質体の目開き率は10%以上40%以下である、前記<1>〜<5>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<7>前記ノンエアゾール式泡吐出器は前記撥水性多孔質体を複数有し、下流側の前記撥水性多孔質体の目開き率は、上流側の前記撥水性多孔質体の目開き率よりも小さい、前記<1>〜<6>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<8>前記成分(A)の質量%は、前記組成物の総質量に対して0.5質量%以上であって、好ましくは1.0質量%以上である、前記<1>〜<7>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<9>前記成分(A)の質量%は、前記組成物の総質量に対して5.0質量%以下であって、好ましくは4.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%である、前記<1>〜<8>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<10>前記成分(B)の質量%は、前記組成物の総質量に対して0.1質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上である、前記<1>〜<9>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<11>前記成分(B)の質量%は、前記組成物の総質量に対して10質量%以下であって、好ましくは8.0質量%以下、更に好ましくは6.0質量%である、前記<1>〜<10>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<12>前記組成物の粘度は、前記ノンエアゾール式泡吐出器内に存在する状態で(泡として吐出させる前の液状の状態で)、1〜100mPa・sである、前記<1>〜<11>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<13>前記組成物は整髪剤として使用される、前記<1>〜<12>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<14>前記撥水性多孔質体は、メッシュ形状を有している、前記<1>〜<13>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<15>前記ノンエアゾール式泡吐出器は、泡が吐出される吐出口を有する吐出ヘッドと、前記組成物が収容される容器本体とを有し、前記吐出ヘッドは、上下方向に延在する第1円筒部と、前記第1円筒部の上部から当該第1円筒部の径方向に延在するノズル部とを有し、前記第1円筒部の内部流路は、前記ノズル部の内部流路と連通しており、前記ノズル部の先端に吐出口が形成されている、前記<1>〜<14>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<16>前記撥水性多孔質体は、前記第1円筒部の内部流路に設けられている、前記<15>に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<17>前記撥水性多孔質体は、前記ノズル部の内部流路に設けられている、前記<15>または<16>に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
<18>前記ノンエアゾール式泡吐出器は、前記吐出ヘッドの吐出口に装着される吐出ヘッド用アタッチメントを有し、該吐出ヘッド用アタッチメントは、一側で前記吐出口と接続されており他側に第1開口を有する筒状部と、前記筒状部の一側に設けられる前記撥水性多孔質体とを含む、前記<15>〜<17>の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
1 吐出容器
10 容器本体
20 ディスペンサ
21 吐出ヘッド
21a 第1円筒部
21b 第2円筒部
21c ノズル部
21d 吐出口
22 キャップ
22a 管状部
23 第1多孔質体
24 第2多孔質体
29 混合室
30 吐出ヘッド用アタッチメント
31 筒状部
31a 第1開口
31b 第2開口
31c フランジ部
31d 嵌合部
32 第3多孔質体
23a,23b 糸状部
23c 孔部

Claims (7)

  1. 収容された組成物を泡状に吐出するノンエアゾール式泡吐出器であって、
    前記組成物の吐出時に前記組成物が通過する1または複数の多孔質体を有し、
    前記組成物は、以下の成分(A)、(B)を少なくとも含有し、
    前記1または複数の多孔質体のうち、少なくとも1つ以上の多孔質体は、水との接触角が90度以上となる撥水性材料により形成される撥水性多孔質体である、ノンエアゾール式泡吐出器。
    (A)皮膜形成ポリマー:0.5質量%以上5.0質量%以下
    (B)起泡性界面活性剤:0.1質量%以上10質量%以下
  2. 前記撥水性多孔質体はフッ素樹脂及びシリコーン樹脂からなる群から選択される何れか1種以上で形成されている、請求項1記載のノンエアゾール式泡吐出器。
  3. 前記撥水性多孔質体はフッ素樹脂で形成されている、請求項2記載のノンエアゾール式泡吐出器。
  4. 前記フッ素樹脂はポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項3記載のノンエアゾール式泡吐出器。
  5. 前記撥水性多孔質体の20℃における引張強度は15N/cm以上である、請求項1〜4の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
  6. 前記撥水性多孔質体の目開き率は10%以上40%以下である、請求項1〜5の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。
  7. 前記ノンエアゾール式泡吐出器は前記撥水性多孔質体を複数有し、
    下流側の前記撥水性多孔質体の目開き率は、上流側の前記撥水性多孔質体の目開き率よりも小さい、請求項1〜6の何れか1項に記載のノンエアゾール式泡吐出器。


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