以下、この発明の実施の形態である眼科装置を、図面に基づいて説明する。図1〜図6は、それぞれ本発明の実施の形態である眼科装置1を示す斜視図、正面図、側面図及び背面図である。
なお、本明細書を通じて各図に記すようにX軸、Y軸及びZ軸を取り、図1(b)における左右方向(X軸正方向が右方向、負方向が左方向)、前後方向(Z軸正方向が後方向、負方向が前方向)及び上下方向(Y軸正方向が上方向、負方向が下方向)を基準として明細書中の説明を行う。また、水平方向とはX−Z平面に沿った方向、垂直方向とはY軸に沿った方向である。
より詳細には、図1は、眼科装置1が検眼用テーブル40に設置された状態で、検者Tの動作により操作されている状態を示す斜視図である。
また、図2は検者Tが眼科装置1を間に介して被検者に向かい合って検査を行う場合のモニタ部10の位置を説明するための図であり、図2(a)はモニタ部10の表示面25が検者Tの側に向けられている状態を示す側面図、図2(b)は図2(a)に示す矢印A方向からモニタ部10の表示画面を目視した状態を示す正面図である。
また、図3は被検者と同じ側に検者Tが立って検査を行う場合のモニタ部10の位置を説明するための図であり、図3(a)はモニタ部10の表示画面が被検者の側に向けられている状態を示す側面図、図3(b)は図3(a)に示す矢印B方向からモニタ部10の表示画面を目視した状態を示す背面図である。
また、図4は眼科装置1の右側に検者Tが立った状態で検査を行う場合のモニタ部10の位置を説明するための図であり、図4(a)は図4(b)に示す矢印C方向からモニタ部10の表示画面を目視した状態を示す眼科装置1の側面図、図4(b)は被検者から見てモニタ部10の表示画面が右側に向けられている状態を示す背面図である。
さらに、図5は眼科装置1の右側に検者Tが座った状態で検査を行う場合のモニタ部の位置を説明するための図であり、図5(a)は図5(b)に示す矢印D方向からモニタ部の表示画面を目視した状態を示す側面図、図5(b)は被検者から見てモニタ部の表示画面が右側に向けられている状態を示す背面図である。
そして、図6は眼科装置1の左側に検者Tが座った状態で検査を行う場合のモニタ部10の位置を説明するための図であり、図6(a)は図6(b)に示す矢印E方向からモニタ部10の表示画面を目視した状態を示す側面図、図6(b)は被検者から見てモニタ部10の表示画面が左側に向けられている状態を示す背面図である。
これら図において、本実施の形態である眼科装置1は、ベース部2と測定ヘッド3とを有する。ベース部2の前方には顎受け部4が設けられ、この顎受け部4の上部には、この顎受け部4と一体に形成された額当て5が設けられている。本実施の形態である眼科装置1の被検者は、眼科装置1の前方に設けられた椅子等に座った状態で眼科装置1と対峙し、顎受け部4に顎を置き、額当て5に額を当てた状態で検査を受ける。これらベース部2及び測定ヘッド3により、本実施の形態に係る眼科装置本体Hが構成されている。
好ましくは、眼科装置1は、図1に示すように、検眼用テーブル40上に設置されて被検者の被検眼の検査に供される。
測定ヘッド3の内部には、図2〜図6に破線で示すように、公知の観察・撮影用の光学系6が設けられている。この光学系6により、被検者の前眼部、被検眼の角膜、眼底等が観察・撮影可能である。
ベース部2には、図2〜図6に破線で示すように、測定ヘッド3を駆動する公知の駆動機構・駆動回路8が設けられている。駆動機構・駆動回路8の駆動部には、例えば、図示を略すステッピングモータが用いられる。
測定ヘッド3は、モニタ部10のタッチパネル式の表示面25を操作することにより、駆動機構・駆動回路8によりベース部2に対して水平方向及びこれに垂直な垂直方向に駆動される。これにより、測定ヘッド3はベース部2に水平方向及びこれに垂直な垂直方向にそれぞれ可動可能に支持されている。さらに、検者Tがタッチパネル式の表示面25を操作することにより、光学系6による検査開始指示やアライメント動作開始指示が入力され、この検査開始指示等に基づいて光学系6による検査やアライメント動作が開始される。
また、本実施の形態である眼科装置1は、検者Tの動作を検出する動作検出部として、検者Tを撮影するカメラ(撮像部)30と、このカメラ30で撮影した画像信号に基づいて検者Tの動作を検出する画像解析部50b(図14参照)とを備えている。本実施の形態では、モニタ部10の一側の上下方向略中央に一台のカメラ30を配置している。このカメラ30は、モニタ部10のカバー部材26に内蔵され、撮影レンズが表示面25と同じ方向に向けられている。これにより、モニタ部10の表示面25が向く方向と同じ方向、つまり検者Tが居る方向に向けてカメラ30を配置でき、表示面25を目視する検者Tの動作をより確実に撮影できる。また、モニタ部10が上下逆さとなった場合でも、撮影方向が被検者等に遮られにくくなり、検者Tの撮影を適切に行える。なお、動作検出部がカメラ30と画像解析部50bとに限定されるものではなく、検者Tの動作を検出できれば他の構成であってもよい。
カメラ30は、モニタ部10の一側に一台設ける構成に限定されず、複数のカメラ30を、モニタ部10の上下左右の複数箇所に設けてもよく、モニタ部10と検者Tとの位置関係によらず、より確実に検者Tを撮影できる。また、カメラ30を、モニタ部10以外の箇所、例えば眼科装置本体Hに設けてもよい。なお、撮影画像は、動画像であっても静止画であってもよいが、動画像であれば、検者Tの動作及びその変化を適切に検出できる。一方、静止画像であっても、異なる時間で撮影した複数枚の静止画像の解析、画像中の手指の形、位置座標等の解析により、検者Tの動作及びその変化を適切に検出できる。
画像解析部50bは、カメラ30から出力される画像信号を解析して、検者Tの動作を検出する。この解析は、パターン認識等、公知の手法を用いて行うことができる。本実施の形態では、検者Tの動作として、手の動作、より詳細には、手指の形状、手指の動き方やその方向を検出する。
例えば、予め記憶部56に記憶した手の形状の様々な形状のパターン画像を記憶しておき、このパターン画像と比較することで、手の形態(パターン)を検出する。また、画像信号を時系列で解析することで、手の動きや、移動方向を検出する。
また、手の複数の動作(動作に対応付けられた識別番号、動作名等)と、この動作に対応する眼科装置1の処理とが対応付けられた動作情報が、記憶部56(図14参照)に格納されている。制御部50は、画像解析部50bで検出した動作に基づいて、記憶部56の動作情報を検索し、動作に対応する処理を取得する。
ここで、検者Tの動作による眼科装置1の各種処理の開始指示には、測定ヘッド3の内部に設けられた光学系6により被検者の被検眼の検査処理を開始する指示、光学系6を作動させることで被検眼に対するアライメント処理を開始する指示、さらには、駆動機構・駆動回路8により測定ヘッド3をベース部2に対して水平方向及び垂直方向に移動させることで被検眼に対するアライメント処理を開始する指示が含まれる。
また、この他にも、本実施の形態では、顎受け部4の高さを上下動させて被検の高さを調整する処理を開始する指示、及び眼科装置本体Hによる測定結果のプリントアウトを開始する指示等を含んでいるが、さらに異なる処理の開始指示(実行指示)を含んでいてもよい。
また、具体的な手の動作の一例を図15に示す。この図15に示すような手の動作と、これに対応する処理とが対応づけられた動作情報が記憶部56に格納される。なお、図15では右手の動作を例示しているが、左手での動作も受け付け可能なように、左手の動作に関する情報も動作情報として格納される。また、図15は、検者Tから見た手の動きを示し、カメラ30は紙面奥側から検者Tを撮影している。
図15の(1)は光学系6の作動によるアライメント処理の開始指示、測定ヘッド3の移動によるアライメント処理の開始指示の動作である。手を握って人差し指を立てた状態をアライメント処理の開始指示とする。また、手を左右方向にスライドする動作をX軸方向(左右方向)への測定ヘッド3の移動(アライメント)指示とし、手を上下方向にスライドする動作をY軸方向(上下方向)への移動指示とし、手を前後方向にスライドする動作をZ軸方向(前後方向)への移動指示としている。ここでは、X、Y、Z軸方向の移動をそれぞれ指示しているが、これに限定されることはなく、例えば、人差し指を立てた動作のみで、X、Y、Z軸方向への移動によるアライメントを自動で行わせるようにしてもよい。
また、図15の(2)は、アライメント処理の開始指示の変形例であり、人差し指を立てた状態で、手をスライドすることなく、左右方向に傾斜させる動作をX軸方向への移動指示とし、前後に傾斜させる動作をZ軸方向への移動指示とし、人差し指を回転させる動作をY軸方向への移動指示としている。
図15の(3)は、検査の開始指示の動作の一例であり、手を握って親指を立てた状態を検査の開始指示としている。なお、単に親指を立てるだけではなく、その手を前後方向に移動させたり、親指を折り曲げたりする動作を、検査の開始指示としてもよい。また、図15の(1)、(2)の動作に続けて、人差し指でクリック又はタッチする動作を、検査開始指示としてもよい。
図15の(4)は、顎受け部4の位置調整の開始指示の動作の一例であり、手を開いた状態で、上に動かす動作が、顎受け部4の上方への移動開始指示であり、下に動かす動作が顎受け部4の下方への移動開始指示である。または、手を開く動作のみ、又は上下動させる動作で、自動で上下方向への位置調整を行わせてもよい。また、図15の(5)は、眼科装置本体Hによる検査結果の印刷の開始指示の動作の一例であり、人差し指と中指を立てた状態(ハサミ、チョキの形態)、又は人差し指と中指を開閉する動作(ハサミで切る動作)を、印刷開始の指示としている。
なお、手の動作とそれに対応する処理が、図15に示すものに限定されるものではなく、動作のし易さや指示の解り易さ、嗜好、眼科装置1を使用する国の国民性や歴史や習慣等に応じて適宜設定できる。また、動作が手の動作に限定されるものでもなく、他の異なる実施形態として、視線の移動動作や瞬き動作、又は頭部の移動動作や傾斜動作で操作指示してもよく、これらの動作と処理とを対応付けて動作情報として記憶部56に格納する。このとき、眼科装置1の出荷時に製造元で、又は販売店等で、所望の動作と処理とを対応づけ、記憶部56に設定したり、変更したりできる構成とすることが望ましい。この構成により、動作の決定、眼科装置1への設定及び変更を、製造者や販売者等が任意かつ手軽に行うことができ、使用性が向上する。
なお、眼科装置1に対してタッチパネル式のモニタ部10の表示面25を介して操作指示を行うか、或いは検者Tの動作により操作指示を行うかについては、本実施の形態である眼科装置1では検者Tが選択できるようになっている。本実施の形態では、表示面25への表示画像に遠隔操作ボタンB17(図12等参照)を表示し、通常は表示面25等を介して操作指示を受け付けるが、遠隔操作ボタンB17の押下があったときは、その後は検者Tの動作による操作指示を受付け可能とする。このとき、検者Tの動作による操作指示のみを受け付ける構成としてもよいし、検者Tの動作による操作指示と、表示面25等からの操作指示のいずれも受け付ける構成としてもよい。これらも、工場出荷時や設定メニュー等によって設定や変更ができるようにしてもよい。また、遠隔操作ボタンB17の像に限らず、物理的な切り替えスイッチを操作部53(図14参照)や眼科装置本体Hに設けてもよい。
測定ヘッド3の頂部9には、モニタ部10が取り付けられた支持部11が設けられている。モニタ部10は、被検眼像及び操作ボタン像を少なくとも提示可能なタッチパネル式の表示面25を有する。
支持部11の概略構成について、図7等を参照して説明する。図7に拡大して示すように、支持部11は、板金製の垂直軸受け部材12と、板金製の水平軸受け部材13とから概略構成されている。
垂直軸受け部材12は、略平板状の台座部12aと、この台座部12aの左右両端部に設けられ、この台座部12aから左右にそれぞれ延出する一対の固定板部12bとから概略構成されている。
固定板部12bは、ネジ等の図略の固定部材により、測定ヘッド3の頂部9に固定されている。台座部12aの略中央部には、長手方向が垂直方向に延在する垂直筒部14が、例えば溶着手段により溶着固定されている。
水平軸受け部材13は、図7及び図8に示すように、水平板部13aと、この水平板部13aの左右両端部から図中上方に立ち上げられて形成された一対の支承板部13bとから構成されている。
水平板部13aの略中央部には、図8に示すように、その中央に円形開口13cが形成されており、垂直筒部14はこの円形開口13cに挿入されている。
図9に示すように、垂直筒部14の上端部には径の狭い段差部14aが形成されている。垂直筒部14の段差部14aには、水平軸受け部材13の水平板部13aを図中上下から挟むようにして円板状の摩擦リング板15が挿入されていると共に、この摩擦リング板15と水平板部13aとを挟むようにして、摩擦リング板15よりも小径の円板状の抜け止めリング部材15′が嵌め込まれている。
これにより、水平板部13aは、垂直筒部14の段差部14aに支承され、さらに、抜け止めリング部材15′と摩擦リング板15により垂直軸方向に適宜の下方への圧力を受けつつ垂直筒部14の軸回り、より正確にはZ軸方向に沿った回転軸回りに適宜の力を受けて回動可能とされ、垂直軸(Z軸)回りの適宜の位置で停止状態を維持可能とされている。
一対の支承板部13b、13bには、図7及び図8に示すように、支持部を構成する支持アーム部材13dが取り付けられている。この支持アーム部材13dは、一対のアーム板部13e、13fと、これらアーム板部13e、13fの先端部に架け渡された取付けブラケット板部13gと、を有する。
図7及び図8において左上側に位置するアーム板部13eには水平軸支部13hが設けられている。一方、図7及び図8において右下側に位置するアーム板部13fには円形開口13jが形成されている。
水平軸支部13hは一方の支承板部13b、すなわち図7及び図8において左上側に位置する支承板部13bに、水平軸回り、より正確にはX軸方向に沿った回転軸に沿って回動可能に支承されている。水平軸支部13hには公知のトルクヒンジ部材が用いられる。このトルクヒンジ部材により水平軸回りの回動力の調整を行うことができる。
他方の支承板部13b、すなわち図7及び図8において右下部に位置する支承板部13bには、円形開口13jに対向する位置に、この円形開口13jと略同径の円形開口13kが形成されている。そして、これら円形開口13j、13kには、図7、図8及び図10に示すように中空筒部19が挿通されている。この中空筒部19は他方の支承板部13bに固定されている。
これにより、支持アーム部材13dはこの中空筒部19と水平軸支部13hとにより水平軸回り、より正確にはX軸方向に沿った回転軸に沿って回動可能とされている。従って、これら中空筒部19及び水平軸支部13hにより、本実施の形態の水平軸部が構成されている。一方、支持アーム部材13dは、これを支持する水平軸受け部材13が垂直筒部14、摩擦リング板15及び抜け止めリング部材15′により垂直軸回り、より正確にはZ軸方向に沿った回転軸に沿って回動可能とされている。
中空筒部19には、図10に示すようにその軸方向(長手方向)に間隔を開けて一対の環状溝20、20が形成されている。これら環状溝20、20には、軸方向の抜け止めリング部材としてのC形止め輪21、21がそれぞれ装着されている。これにより、中空筒部19は支承板部13bに対する軸方向の抜け止めが図られている。
中空筒部19には、図10に示すように、樹脂製の軸受けフランジ部材22が貫挿されている。支持アーム部材13dは、この軸受けフランジ部材22に適宜の力を受けて回動可能に摺接されている。
なお、図10において、符号13f′はアーム板部13fに屈曲形成された屈曲板部であり、円形開口13jはこの屈曲板部13f′に形成され、アーム板部13fはこの屈曲板部13f′を介して中空筒部19に回動可能に支承されている。
中空筒部19を回動可能に支承する支承板部13bには、図7及び図11に拡大して示すように、水平軸回り方向、より正確には支承板部13bの周方向に間隔を開けて一対の突起部13m、13mが形成されている。図11に示すように、これら突起部13m、13mの間にC形止め輪21の開放端部21a、21aが配置されている。
中空筒部19は、突起部13m、13mの間にC形止め輪21の開放端部21a、21aが配置されることにより、中空筒部19の水平軸回り方向の回転が阻止され、中空筒部19の耐久性の向上が図られている。
図7に示すように、中空筒部19の貫通穴19a及び垂直筒部14の貫通穴14bを通じて、モニタ部10と眼科装置本体Hとを電気的に接続するリード線16b及びカメラ30と眼科装置本体Hとを電気的に接続するリード線31が引き出されている。これにより、モニタ部10の回動操作に伴うリード線16b,31のねじれが防止される。また、リード線31を通じてカメラ30からの画像信号を眼科装置本体Hに送出できる。なお、この構成に限定されずカメラ30が無線により眼科装置本体Hに画像信号を送出する構成としてもよい。
上述したように、取付けブラケット板部13gは、図7、図8及び図10に示すように、一対のアーム板部13e、13fの先端部に跨って配置されている。取付けブラケット板部13gには、図8に示すように、回路基板23が配設されている。
回路基板23の裏側には図略の制御回路ユニットが配設され、その表側には、図2(b)、図3(b)、図4(a)、図5(a)、図6(a)に示す表示面25を有する図略の液晶ディスプレイが回路基板23と略並行に配設されている。
図11に最もよく示すように、取付けブラケット板部13gと一対のアーム板部13e、13fの為す角度は鈍角である。より正確には、取付けブラケット板部13gの面の法線と水平軸部の回転軸(X軸)を通る垂直面(X−Z平面)との為す角度が鈍角となるように、取付けブラケット板部13g及びアーム板部13e、13fの形状が定められている。
そして、モニタ部10を構成する液晶ディスプレイの表示面25は取付けブラケット板部13gの(右)面と略並行であるので、結果的にモニタ部10と支持アーム部材13dとの為す角度が鈍角となる。これにより、モニタ部10の検者Tに対面する側から被検者に対面する側への位置変更作業を支障なく行うことができる。
アーム板部13eと支承板部13bとには、図7に示すように、モニタ部10(一対のアーム板部13e、13f)の水平軸回りの回動を検出する検出センサ26a、26bが設けられている。これら検出センサ26a、26bは、例えば、モニタ部10の表示面25が水平状態のときにオンし、水平状態から所定角度を超えたときに、オフする構成とされている。
制御回路ユニットは、その検出センサ26a、26bと協働して、モニタ部10が水平軸回りに回動されて、その表示面25が逆さまになる前と逆さまになったときとで、被検眼像と操作ボタン像との見た目上の位置が同じ位置となるように、かつ、表示面25に表示される画像情報が上下左右反転するように制御する。
制御回路ユニットは、例えば、その検出センサ26a、26bによる出力信号の立ち上がりと立ち下がりを検出すると、その表示面25による画像情報が上下左右反転するように制御する。
表示面25は、図12及び図13に拡大して示すように、矩形状とされている。表示面25には、被検眼像等表示領域25cと操作ボタン像表示領域とが設けられている。被検眼像等表示領域25cには、その画面中央に矩形状の目標エリアマーク25gと最小瞳孔径判定マーク25hとが表示されている。
操作ボタン像表示領域は、表示面25に向かってその被検眼像等表示領域25cを挟んでその左右両辺部と被検眼像等表示領域25cの下辺部とに設けられている。
操作ボタン像表示領域には、表示面25に向かって左側の表示領域25dにキーボードボタンB1、RボタンB2、顎受け上下動ボタンB3、測定モードボタンB4が配置されている。表示面25に向かって右側の表示領域25eにセットアップボタンB5、LボタンB6、測定ヘッド3を前後動させる測定ヘッド前後ボタン(Z方向ボタン)B7、スタートボタンB8、マニュアル・オート切り替えボタンB9が配置されている。
表示面25に向かって下辺部の表示領域25fに白内障ボタンB10、ターゲット像ボタンB11、角膜直径ボタンB12、プリントボタンB13、グラフィックプリントボタンB14、観察像表示ボタンB15、全測定値クリアボタンB16、及び遠隔操作ボタンB17が配置されている。
キーボードボタンB1は患者のIDを入力するのに用いられ、測定モードボタンB4は、レフ(眼屈折力)、ケラト(角膜形状)、レフ/ケラトのいずれかの測定モードに切り替えるのに用いられ、RボタンB2は右眼を選択するのに用いられ、LボタンB6は左眼を選択するのに用いられ、スタートボタンB8はマニュアルモード時に測定を開始させるのに用いられ、セットアップボタンB5はセットアップ画面を表示するのに用いられる。
白内障ボタンB10は白内障等があって測定エラーが生じやすいときに用いられ、ターゲット像ボタンB11は記憶している測定ターゲットを表示面25に表示させる際に用いられ、角膜直径ボタンB12は角膜の直径を測定するモードに切り替える際に用いられる。
プリントボタンB13は測定結果をプリントアウトするのと紙送りをするのとに用いられ、グラフィックプリントボタンB14は屈折状態示す図形をプリントアウトするのに用いられ、観察像表示ボタンB15は観察像を表示するのに用いられ、全測定値クリアボタンB16は全測定値をクリアするのに用いられる。遠隔操作ボタンB17は、検者Tの動作による操作指示の受付けを開始するのに用いられる。
顎受け上下動ボタンB3は、顎受け部4の高さを上下動させて、被検者の被検眼の高さを調整するのに用いられる。測定ヘッド前後ボタン(Z方向ボタン)B7は被検眼に対して測定ヘッド3を前後方向に駆動させる際に用いられる。
なお、最小瞳孔径判定マーク25hは、この最小瞳孔径判定マーク25h以下の瞳孔径の場合、測定を中止するのに用いられる。
被検眼像等表示領域25cには、観察中の前眼部像の他、測定結果やその他検査に関連する文字、記号、符号等の他、図形等の画像が適宜表示される。
本実施の形態である眼科装置1では、被検眼像等表示領域25cには被検者の前眼部像Gfと測定結果S,C、Aが表示される。ここで、図12において、Gf′は虹彩像、Gf”は瞳孔像である。また、P1は角膜輝点像、P2はアライメント指標像である。
制御回路ユニットは、例えば、図13に示すように、前眼部像Gfの観察モードのときに、検者Tが指等でその被検眼像等表示領域25cをタッチすると、タッチ箇所tpに対応する画像部位が画面中心G0に位置するように、測定ヘッド3を上下左右に駆動し、これにより、被検眼像の瞳孔像Gf”が画面中央に位置するように制御される。
制御回路ユニットは、例えば、画面中心G0からタッチ箇所tpまでの画面上での距離Lを演算し、この距離Lに基づいて左右方向ステッピングモータと上下方向ステッピングモータとを駆動制御することにより、被検眼に対して測定ヘッド3を上下左右に移動させる。この動作が、被検眼に対するアライメント動作である。
ここでは、制御回路ユニットは、第1回目のタッチで測定ヘッド3を高速駆動し、第2回目のタッチで低速駆動するようにステッピングモータを駆動する。というのは、第1回目のタッチの際には、画面中心G0と瞳孔中心PDOとの距離が大きく、測定の迅速化を図るために高速駆動するのが望ましいが、第2回目のタッチの際には、画面中心G0と瞳孔中心PDOとの距離は小さいと考えられ、瞳孔中心PDOが目標エリアマーク25g内に正確に入るように測定ヘッド3を制御するのには、低速駆動が望ましいからである。
制御回路ユニットは、目標エリアマーク25gの近傍に瞳孔中心PDOが位置して、角膜輝点像P1が検出されると、角膜輝点像P1の検出位置と画面中心G0との距離に基づいて自動的に測定ヘッド3が上下左右方向に駆動されると共に、角膜輝点像P1のピントが合焦するように、測定ヘッド3が前後方向に駆動され、角膜輝点像P1が目標エリアマーク25g内に入りかつ角膜輝点像P1の出力値が所定値を超えると測定が自動的に実行される。
また、制御回路ユニットは、遠隔操作ボタンb17が押下されたときは、表示面25の操作ボタンへのタッチ操作に代えて、動作検出部により検出した検者Tの動作に従って、アライメント処理や、測定(検査)処理を実行する。
ここで、モニタ部10の姿勢が図2に示す姿勢の状態から図3に示す姿勢になるようにモニタ部10を回動させると、又は、モニタ部10の姿勢が図4、図5に示す姿勢の状態から図6に示す姿勢の状態になるようにモニタ部10を回動させると、モニタ部10が水平軸回りに回動されて表示面25が逆さまになる前と逆さまになったときとで被検眼像と操作ボタンとの見た目上の位置が同じ位置となるようにかつ表示面25に表示される画像情報が上下左右反転するように制御され、結果として、図2、図4、図5に示すモニタ部10の姿勢のときの表示面25と図3、図6に示す姿勢のときの表示面25とは、図12及び図13に示すように見た目上同じとなる。
モニタ部10がいずれの姿勢であっても、モニタ部10に設けたカメラ30により、モニタ部10を目視する検者Tの動作を撮影することができる。またモニタ部10が上下反転等すると、カメラ30での撮影方向も上下反転する。そのため、モニタ部10の上下反転や、左右への姿勢変更を、画像解析部50bが認識し、このモニタ部10の姿勢に応じた補正をして画像解析を行う。
また、検者Tの動作によってアライメント処理の開始指示を行う場合、モニタ部10の測定ヘッド3に対する姿勢に応じて、X軸方向、Z軸方向への移動方向(正負)を変更してもよい。更には、X軸方向とZ軸方向への移動動作を入れ替えてもよい。
具体的には、図1、図3に示すように、被検者と同じ側に検者Tが立ち、モニタ部10が前方に向けられた状態で検査を行う場合、検者Tの指の左へのスライドを検出したときはX軸負方向へ測定ヘッド3を移動し、右へのスライドを検出したときはX軸正方向へ測定ヘッド3を移動する。また、手前方向へのスライドを検出した場合は、Z軸負方向へ測定ヘッド3を移動し、奥方向へのスライドを検出した場合は、X軸正方向へ測定ヘッド3を移動する。
これに対して、図2に示すように、検者Tが眼科装置1を間に介して被検者に向かい合い、モニタ部10が後方に向けられた状態で検査を行う場合、検者Tの指の左へのスライドを検出したときはX軸正方向へ測定ヘッド3を移動し、右へのスライドを検出したときはX軸正方向へ測定ヘッド3を移動する。また、手前方向へのスライドを検出した場合は、X軸正方向へ測定ヘッド3を移動し、奥方向へのスライドを検出した場合は、X軸負方向へ測定ヘッド3を移動する。
また、図4、図5に示すように、眼科装置1の右側に検者Tが居て、モニタ部10が右側に向けられた状態で検査を行う場合、X軸方向への動作とZ軸方向への動作を入れ替える。そして、左へのスライドを検出したときは、Z軸負方向へ測定ヘッド3を移動し、右へのスライドを検出した場合は、Z軸正方向へ測定ヘッド3を移動する。また、手前方向へのスライドを検出した場合は、X軸正方向へ測定ヘッド3を移動し、奥方向へのスライドを検出した場合は、X軸負方向へ測定ヘッド3を移動する。
これに対して、図6に示すように、眼科装置1の左側に検者Tが居て、モニタ部10が左側に向けられた状態で検査を行う場合は、左へのスライドを検出したときはZ軸正方向へ測定ヘッド3を移動し、右へのスライドを検出したときはZ軸負方向へ測定ヘッド3を移動する。また、手前方向へのスライドを検出した場合は、X軸負方向へ測定ヘッド3を移動し、奥方向へのスライドを検出した場合は、X軸正方向へ測定ヘッド3を移動する。
これにより、検者Tの前後左右上下の方向と、眼科装置本体Hの前後左右上下の方向とを一致させることができ、検者Tの動作の方向に対応した測定ヘッド3の移動、その他の処理が可能となる。
また、他の異なる実施形態として、操作レバー(ジョイスティック)や物理的な操作ボタンを操作部として備えたセミオートタイプの眼科装置に、動作検出部及び動作検出部が検出した検者Tの動作に基づいて、動作に対応づけられた所定の処理を行う制御部を設けてもよい。この場合、操作レバーの傾倒操作や回転操作、ボタン押下操作等に近似するジェスチャー(動作)を決め、処理と対応づけて眼科装置(記憶部)に登録しておく。そして、タッチパネルに表示された遠隔操作ボタンや、物理的な遠隔操作ボタン等が押下されたとき、操作レバーや操作ボタンに代えて、動作検出部が検出した検者Tの動作に基づいて、動作に対応づけられた所定の処理を行うようにする。これにより、操作レバー等の操作部を直接に操作できない場合でも、検者Tの動作によって各種処理の実行が可能となり、操作性が向上する。
また、上記実施形態及び他の異なる実施形態の眼科装置が、操作部として、操作指示を入力可能なリモコン、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯端末を備えていてもよい。この場合、これらの機器に設けられた物理スイッチや、タッチパネルに表示された遠隔操作ボタン等が押下されたとき、操作部の操作に代えて、動作検出部が検出した検者Tの動作に基づいて、動作に対応づけられた所定の処理を行うようにする。これにより、操作部を直接に操作できない場合でも、検者Tの動作によって各種処理の実行が可能となり、操作性が向上する。
次に、図14を参照して、眼科装置1の制御系の構成を説明する。本実施の形態である眼科装置1は、制御部50、駆動部51、測定部52、操作部53、表示部54、印刷部55及び記憶部56を有する。
制御部50は、眼科装置1における電気制御系を構成するものであり、内蔵する内部メモリ50aに格納されたプログラムにより眼科装置1の各部を統括的に制御する。眼科装置1の動作を統括的に制御するとともに、カメラ30からの画像信号を解析して検者Tの動作を検出する画像解析部50bとして機能する。また、制御部50は、駆動部51を制御する駆動制御部、モニタ部10への表示を制御する表示制御部、印刷部55でのプリントアウトを制御する印刷制御部等としても機能する。
画像解析部50bは、前述したように、カメラ30からの画像信号を解析して、検者Tの動作、ここでは手の動作を検出する。このとき、左右方向(X軸方向)及び上下方向(Y軸方向)への手の動きは、動画像の複数フレーム又は複数の静止画像の解析や、画像中での手の位置座標等によって検出する。前後方向(Z軸方向)への手の動きは、同様に動画像等を解析して検出してもよいし、カメラ30の焦点距離の変化やピントのずれ(ボケ)等によって検出してもよい。
制御部50は、操作部53からの操作指示又は画像解析部50bで検出した検者Tの動作に対応する操作指示に基づいて、駆動部51を適宜駆動制御して、ベース部2に対する測定ヘッド3の水平及び垂直方向の位置を調整する。
また、制御部50は、操作部53からの操作指示又は画像解析部50bで検出した検者Tの動作に対応する操作指示に基づいて、測定部52による被検眼像のアライメント動作、観察及び検査を開始し、撮像された被検眼像及び検査結果を、例えば図12に示すように表示部54の表示面25に表示する。さらに、制御部50は、図11に示すように表示部54の表示面25に各種操作ボタン像を表示させる。また、顎受け部4の乗手の高さ調整や、検査結果の印刷部55による印刷を行わせる。
駆動部51は、ベース部2に設けられた駆動機構・駆動回路8を含む。駆動部51は、制御部50からの指示に基づいて、測定ヘッド3を駆動する。
測定部52は、測定ヘッド3の内部に設けられた光学系6を含み、制御部50からの指示に基づいて眼科装置1の前方に位置する被検者の被検眼像を観察しつつ検査を行う。
操作部53は、モニタ部10の表示面25に設けられた図略のタッチパネルを含み、表示面25に表示された各種操作ボタン像に対する操作入力を受け入れ、この操作入力信号を制御部50に出力する。なお、眼科装置1のベース部2に操作レバー(ジョイスティック)や物理的な操作ボタンが備えられている場合、これら操作レバー等も操作部53に含まれる。また、眼科装置1に操作指示を入力可能なリモコン、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯端末が備えられている場合、これらリモコン等も操作部53に含まれる。
表示部54はモニタ部10を含み、制御部50からの表示制御信号に基づいて表示面25に、一例として図12及び図13に示すような画像を表示する。
以上説明したように、本実施の形態である眼科装置1は、光学系6を介して被検者の被検眼像を観察しつつ検査を行う眼科装置本体Hと、被検眼像を少なくとも提示可能な表示面25を有するモニタ部10と、を有する。眼科装置本体Hを操作する検者Tの所定の動作を検出する動作検出部(カメラ30、画像解析部50b)と、動作検出部が検出した動作に基づいて、動作に対応づけられた所定の処理を実行するように眼科装置本体Hを制御する制御部50と、を備えている。
この構成により、検者Tが眼科装置本体Hから離間したり手が濡れていたりして操作部53を直接に操作できない場合であっても、所定の動作を実行することで、眼科装置1に対して検眼開始等の指示を行うことができる。つまり、眼科装置1の遠隔操作が行える。特に、被検眼の撮影や眼特性の測定を行う眼科装置では、アライメント等の煩雑な作業は、検者Tは被験者(特に、乳幼児や老人)の介助をしながら行う必要があり、タッチパネルや操作レバー等の操作部53を操作するのは困難である。なお、介助とは、例えば検者Tが被検者の背中をサポート(支持)する、被検者の頭が検査時に動かないように手を添える、検査時に眼瞼が下がらないように被検者の開瞼状態を手で維持する等の補助動作をいう。これに対して、上記各実施形態では、操作部53を直接に操作しなくても、検者Tは被検者の介助を行いつつ、所定の動作を行うことで、眼科装置に所望の指示を与えることができるため、操作性に優れ、使い勝手のよい眼科装置を提供できる。また、このような遠隔操作機能は、操作レバーを有するセミオートタイプの眼科装置、操作レバーのないオートタイプの眼科装置の何れにも適用できる。
また、手の動作によって操作指示を行う構成とすることで、検者Tは被検者の介助を行いつつ、操作部53を直接に操作しなくても、一方の手での簡単な動作で操作指示を行うことができる。よって、検査エラー等を抑制して、より適切かつ効率的に検査等が可能となる。また、他方の手で検査等に必要な用具、例えば、カルテ、ペンライト、視標(強度近視用の視標、近用視標等)、オクルーダー(遮蔽板)、スマートフォン、タブレット等を持ちつつ、一方の手で操作指示の動作を行うことができる。
また、本実施の形態では、複数の動作及び当該動作に対応する処理が対応づけられた動作情報が記憶されている記憶部56を備えている。制御部50は、動作検出部が検出した動作に基づいて、記憶部56から対応する動作情報を選択し、処理を実行するように眼科装置本体Hを制御している。この構成により、所定の動作に対応する処理の取得をより効率的に行って、各処理をより合理的に実行できる。
また、本実施の形態では、動作検出部は、モニタ部10の表示面25の近傍に設けられた撮像部(カメラ30)と、撮像部からの画像信号に基づいて動作を検出する画像解析部50bと、を有する。この構成により、画像解析によって検者Tの動作を高精度に検出できる。その結果、より迅速かつより合理的に検査等を実行できる。
また、本実施の形態では、モニタ部10を支持する支持部11と、支持部11を垂直軸回り及び水平軸回りの少なくとも一方に回転駆動させる駆動機構(駆動機構・駆動回路8)とを備えている。これにより、モニタ部10を垂直軸回りや水平回りに回転して、所望の姿勢に配置でき、検者Tの位置によらずモニタ部10の目視や表示面25の操作が容易に可能となる。
さらに、検者Tの顔を検出する検者検出部(カメラ30、画像解析部50b)を備えてもよい。この場合、制御部50は、検者検出部による検出結果に基づいて、モニタ部10の表示面25を検者Tの顔の方向に向けるように駆動機構を制御するものとする。さらには、カメラ30と別個に眼科装置本体Hに人感センサ等からなる検者検出部を設け、この人感センサ等で検出した検者Tの位置に応じてモニタ部10を回動してもよい。以上の構成により、検者Tがモニタ部10を手動で回動する必要がなく、検者Tの位置によらず、自動で検者Tの顔の方向に向けて表示面25を配置できる。その結果、モニタ部10に設けたカメラ30で確実に検者Tの動作を撮影でき、動作の検出及び動作に対応する処理を、より合理的に行える。
また、本実施の形態では、動作が、眼科装置本体Hによる検査の開始指示動作、被検眼に対する眼科装置本体Hのアライメント処理の開始指示、被検者の顎を載置する顎受け部4の高さ調整の開始指示、及び眼科装置本体Hによる検査結果の印刷の開始指示の少なくともいずれかを含んでいる。これらの処理を動作のみで実行させることで、これらの処理をより円滑かつ簡易に実行できる。
また、本実施の形態では、眼科装置本体Hは、ベース部2と、被検者に対して可動可能に構成され、かつ光学系6を介して被検者の被検眼像を観察しつつ検査を行う測定ヘッド3と、測定ヘッド3を移動させる駆動部51(駆動機構・駆動回路8)とを有する。動作には、測定ヘッド3の移動処理の開始動作が含まれ、制御部50は、動作検出部で検出した動作に基づいて、測定ヘッド3を移動させるように駆動部を制御する。そのため、眼科装置1から離間した位置からでも、検者Tは被検者の介助等をしつつ、容易に測定ヘッド3のアライメントを行える。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、制御部50は、検者Tの動作が、予め決められた所定の動作以外の動作であるときは、眼科装置本体Hの動作を制限(動作を何ら行わない)ようにしてもよい。これにより、決められた動作以外の動作を検者Tがした場合でも、不必要な動作検知を抑制して迅速な検知ができ、眼科装置1の誤作動等も抑制できる。
また、制御部50が画像解析部50b等によって検者Tの顔を認証できるようにして、所定の検者Tからの操作指示の動作を受け付けるが、所定の検者T以外の第三者の操作指示の動作は受け付けないようにしてもよい。これにより、第三者による不測の眼科装置1の操作等を抑制できる。
また、垂直軸回り及び水平軸回りに回転可能にモニタ部10を支持する支持部11の構成は上述の実施の形態に限定されず、モニタ部10を垂直軸回り及び水平軸回りに回転可能に支持しうる構成であれば種々の構成が採用可能である。一例として、モニタ部10を水平軸回りに回転可能に支持する支持部として、モニタ部10の表示面25を略上下方向に沿って支持しつつこのモニタ部10を垂直軸回りに可動可能に支持する構成が挙げられる。また、モニタ部10を支持部11に水平軸回りに回動自在に取り付け、測定ヘッド3の頂部9又は支持部11を、測定ヘッド3の本体部に対して、垂直軸回りに回動自在に設ける構成も好適に採用可能である。さらに、支持部11及びモニタ部10を、測定ヘッド3の本体部に対して着脱自在に構成し、所望の位置に取り付ける構成としてもよい。