JP2023142781A - 眼科システム - Google Patents

眼科システム Download PDF

Info

Publication number
JP2023142781A
JP2023142781A JP2022049863A JP2022049863A JP2023142781A JP 2023142781 A JP2023142781 A JP 2023142781A JP 2022049863 A JP2022049863 A JP 2022049863A JP 2022049863 A JP2022049863 A JP 2022049863A JP 2023142781 A JP2023142781 A JP 2023142781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subject
optotype
external
display
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022049863A
Other languages
English (en)
Inventor
智弘 櫻田
Toshihiro Sakurada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Topcon Corp filed Critical Topcon Corp
Priority to JP2022049863A priority Critical patent/JP2023142781A/ja
Publication of JP2023142781A publication Critical patent/JP2023142781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】検眼の邪魔となることなく、外部検者や内部検者による所望の角度で被検者(被検眼)の観察を可能とする眼科システムを提供する。【解決手段】眼科システム1は、測定光学系20を収容する測定ヘッド16と、それを支持する支柱13と、被検眼Eに視標を呈示する視標呈示装置30と、測定光学系20における情報の取得の動作や視標呈示装置30が呈示する視標の設定のための操作をする内部操作部52と、被検者Sを撮影する被検者撮影部33と、画像を表示する内部表示部53と、内部操作部52への操作または外部から入力されたデータに基づいて、上記の各部(20、30、33、53)を制御する制御部(主制御部26)と、を備える。被検者撮影部33は、支柱13の近傍において、測定光学系20や視標呈示装置30による測定を行っている被検者Sと対向する対向領域Aoに設けられている。【選択図】 図1

Description

本開示は、眼科システムに関する。
従来から、測定光学系で被検眼の情報を取得したり、被検眼に呈示した視標の見え方に関する被検者からの応答に基づいたりして、被検眼の視機能を検査(検眼)することのできる眼科システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この眼科システムでは、測定光学系や光学機器に対して被検者が適切な姿勢とされた状態とすることにより、被検眼の情報を適切に取得できるとともに、呈示した視標の見え方による検査を適切なものにできる。
特開2016-10679号公報
ところで、眼科システムでは、設置されている場所にいる内部検者や、設置されている場所とは異なる場所にいる外部検者が、それぞれ検眼を行うことを可能とすることで、使い勝手を向上させることができる。このため、眼科システムでは、検査中の被検者(被検眼)の様子を撮影するカメラを設けることにより、外部検者が検査中の被検者の様子を確認可能とすることが考えられる。ここで、カメラは、眼科システムの各装置に対して外付けのものを設けることが考えられるが、被検者や内部検者が検眼を行うことの邪魔とはならない位置に設ける必要があるので、設置位置に制限が生じてしまい、所望の角度で被検者(被検眼)を写すことが困難となる。すると、被検者が測定光学系や光学機器に対して適切な姿勢とされた状態とされているか否か、を確認することが困難となる。
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、検眼の邪魔となることなく、外部検者や内部検者による所望の角度で被検者(被検眼)の観察を可能とする眼科システムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本開示の眼科システムは、被検者の被検眼の情報を取得する測定光学系を収容する測定ヘッドと、前記測定ヘッドを支持する支柱と、前記被検眼に視標を呈示する視標呈示装置と、前記測定光学系における情報の取得の動作や前記視標呈示装置が呈示する視標の設定のための操作をする内部操作部と、前記被検者を撮影する被検者撮影部と、画像を表示する内部表示部と、前記内部操作部への操作または外部から入力されたデータに基づいて、前記測定光学系と前記視標呈示装置と前記被検者撮影部と前記内部表示部とを制御する制御部と、を備え、前記被検者撮影部は、前記支柱の近傍において、前記測定光学系や前記視標呈示装置による測定を行っている前記被検者と対向する対向領域に設けられていることを特徴とする。
本開示の眼科システムによれば、検眼の邪魔となることなく、外部検者や内部検者による所望の角度で被検者(被検眼)の観察を可能とすることができる。
本開示に係る眼科システムの一例としての実施例1の眼科システムにおける被検者や内部検者がいる部屋での外観構成を示す説明図である。 眼科システムにおける制御系の構成を示すブロック図である。 測定光学系のディスプレイに外部検者の画像を表示させた様子を示す説明図である。 測定光学系のディスプレイに赤緑検査視標と外部検者の画像とを表示させた様子を示す説明図である。 視標呈示装置の視標表示部に外部検者の画像を表示させた様子を示す説明図である。 視標呈示装置の視標表示部に外部検者の画像と赤緑検査視標とを表示させた様子を示す説明図である。 視標呈示装置の視標表示部に被検者の画像と外部検者の画像と視力検査視標とを表示させた様子を示す説明図である。 コントローラ(その内部表示部)において被検者や外部検者の画像を呈示する様子を示す説明図である。 外部検者装置の外部表示部に被検者の画像を表示させた様子を示す説明図である。 外部検者装置の外部表示部に、各種の操作のための表示に加えて、眼科装置により測定している被検者の画像を表示させた様子を示す説明図である。 図10の被検者の画像において、観察光学系により取得した被検眼の画像を重ねて表示した様子を示す説明図である。 外部検者装置の外部表示部に、各種の操作のための表示に加えて、視標呈示装置により測定している被検者の画像を表示させた様子を示す説明図である。 本開示に係る眼科システムの一例としての眼科システムにおいて、視標呈示装置を横長の姿勢として検眼用テーブル上で支柱に立てかけた様子を示す図1と同様の説明図である。 図13の眼科システムにおいて、外部検者装置の外部表示部に、眼科装置により測定している被検者の画像を表示させた様子を示す説明図である。 本開示に係る眼科システムの別の構成の眼科システムにおける被検者や内部検者がいる部屋での外観構成を示す説明図である。
以下に、本開示に係る眼科システムの一実施形態について図1から図12を参照しつつ説明する。なお、図7から図12では、下側からのアングル(撮影角度)となる被検者Sの画像Isを示しているが、必ずしも実際の画像とは一致するものではない。
本開示に係る眼科システム1は、被検者S(図7から図12参照)の被検眼Eの眼情報を取得するものである。実施例1の眼科システム1は、被検者Sが両眼を開放した状態で、被検眼Eの特性測定を両眼同時に実行可能な両眼開放タイプの眼科装置である。なお、実施例1の眼科システム1は、片眼を遮蔽したり、固視標を消灯したりすることで、片眼ずつ検査等することも可能である。また、眼科装置は、両眼開放タイプに限定されるものではなく、片眼ずつ特性測定する眼科装置でもよい。
この眼科システム1は、任意の自覚検査を行うことができるとともに、任意の他覚検査を行うことができる。この自覚検査には、遠用検査、中用検査、近用検査、コントラスト検査、グレア検査等の自覚屈折測定や、赤緑検査、視野検査等がある。また、他覚検査では、眼科システム1は、被検眼Eに光を照射し、その戻り光の検出結果に基づいて被検眼Eに関する情報(眼特性)を測定(取得)する。この他覚検査には、被検眼Eの特性を取得するための測定と、被検眼Eの画像を取得するための撮影とが含まれる。さらに、他覚検査には、他覚屈折測定(レフ測定)、角膜形状測定(ケラト測定)、眼圧測定、眼底撮影、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:以下、「OCT」という)を用いた断層像撮影(OCT撮影)、OCTを用いた計測等がある。
眼科システム1は、被検者Sが検眼を行う部屋(内部)にいる内部検者と、その部屋とは離れた場所(外部)にいる外部検者K(図1等参照)と、のそれぞれが被検者Sの検眼を補助することを可能としている。ここで、内部は、被検者Sが検眼を行う部屋(場所)の中のことをいい、外部は、その部屋(内部)とは異なる場所をいう。このため、外部は、内部とは異なる建物や、内部となる部屋と同一の建物の中の他の部屋や、内部(その建物)から離れた遠隔地等があげられる。これにより、外部検者Kは、同一の店舗内の複数の部屋または複数の異なる店舗で内部検者が検査を行うものとして、その店舗の内外を問わずそれぞれの内部検者を補助できるとともに、各検査の様子を見守ることができる。
実施例1の眼科システム1は、図1、図2に示すように、眼科装置10と、視標呈示装置30と、コントローラ50と、外部検者装置70とを備える。この眼科装置10と視標呈示装置30とコントローラ50とは、一般的な通信インターフェイス(I/F)によって、通信可能に接続されている。また、眼科装置10(その後述する主制御部26)と外部検者装置70とは、インターネット等の通信ネットワークNを介して互いに信号やデータを送受信可能に接続されている。
眼科装置10は、基台11と、検眼用テーブル12と、支柱13と、支持腕14と、一対の測定ヘッド駆動部15と、一対の測定ヘッド16と、被検者用操作部17(図2参照)と、主制御部(制御装置)20とを備える。眼科装置10は、検眼用テーブル12と正対する被検者Sが、両測定ヘッド16の間に設けられた額当部18に額を当てた状態で、被検者Sの被検眼Eの情報を取得する。以下では、眼科装置10に対峙する被検者Sから見て、左右方向を矢印Xで示し、上下方向(鉛直方向)を矢印Yで示し、左右方向および上下方向と直交する方向(眼科装置10の奥行き方向)を前後方向として矢印Zで示す。
検眼用テーブル12は、基台11により支持されている。検眼用テーブル12は、上下方向での位置(高さ位置)を調節可能に基台11に支持されていてもよい。この検眼用テーブル12には、視標呈示装置30が配置される。また、検眼用テーブル12は、被検者用操作部17やコントローラ50を置いたり、検眼に用いるトライアルフレームT(図7等参照)や検眼レンズセット等を置いたりすることもできる。
支柱13は、検眼用テーブル12の前後方向の後端部で上下方向に延びるように基台11により支持されており、上端に梁状の支持腕14が設けられている。支持腕14は、測定ヘッド駆動部15を介して両測定ヘッド16を吊り下げるもので、支柱13から前後方向の手前側に延びている。支持腕14は、支柱13に対して上下方向に移動可能とされていてもよいし、支柱13に対して左右方向および前後方向に移動可能とされていてもよい。支持腕14は、支柱13の上端から前後方向の前側に伸びており、一対の測定ヘッド駆動部15を検眼用テーブル12上に位置させるように、前端で一対の測定ヘッド駆動部15を吊り下げている。その各測定ヘッド駆動部15には、測定ヘッド16が各々移動可能に吊り下げられている。このため、支持腕14は、一対の測定ヘッド駆動部15および一対の測定ヘッド16を吊り下げて支持している。
測定ヘッド駆動部15および測定ヘッド16は、被検者Sの左右の被検眼Eに個別に対応するように、左右方向で対を為して設けられている。測定ヘッド駆動部15は、個別に述べる際には、左眼用測定ヘッド駆動部15Lおよび右眼用測定ヘッド駆動部15Rとし、測定ヘッド16は、左眼用測定ヘッド16Lおよび右眼用測定ヘッド16Rとする。左眼用測定ヘッド16Lは、被験者の左側の被検眼Eの情報を取得し、右眼用測定ヘッド16Rは、被験者の右側の被検眼Eの情報を取得する。左眼用測定ヘッド駆動部15Lおよび右眼用測定ヘッド駆動部15Rと、左眼用測定ヘッド16Lおよび右眼用測定ヘッド16Rと、は、左右方向で双方の中間に位置する鉛直面に関して面対称な構成とされている。
測定ヘッド駆動部15は、測鉛直駆動部、水平駆動部、回旋駆動部を有する。測定ヘッド駆動部15は、後述する主制御部26からの制御信号に基づいて、各測定ヘッド16を個別にまたは連動させて、左右方向、上下方向および前後方向に移動させ、被検眼Eの眼球回旋軸を中心に左右方向および上下方向に回旋させる。
また、測定ヘッド駆動部15は、両測定ヘッド16を左右方向に回旋させることで、被検眼Eを開散(開散運動)させたり輻輳(輻輳運動)させたりできる。また、測定ヘッド駆動部15は、両測定ヘッド16を上下方向(上下方向)に回旋させることで、被検眼Eの視線を下方向に向けさせたり、元の位置に戻したりできる。これにより、実施例1の眼科システム1では、被検者Sは、開散運動および輻輳運動のテストを行うことや、両眼視の状態で遠点距離での遠用検査から近点距離での近用検査まで様々な検査距離での検査を行って両被検眼Eの各種特性を測定できる。
各測定ヘッド16は、偏向部材であるミラー19(個別に述べる際には左眼用ミラー19Lおよび右眼用ミラー19Rとする)が設けられている。各測定ヘッド16は、ミラー19を通じて後述する測定光学系20により対応する被検眼Eの情報の取得を可能とする。各測定ヘッド16では、被検眼Eの眼情報を取得する測定光学系20(個別に述べる際には右眼用測定光学系20Rおよび左眼用測定光学系20Lとする)が設けられている。
各測定光学系20は、それぞれ呈示する視標を切り替えながら視力検査を行う視力検査装置、矯正用レンズを切換え配置しつつ被検眼Eの適切な矯正屈折力を取得するフォロプタ、屈折力を測定するレフラクトメータや波面センサ、眼底の画像を撮影する眼底カメラ、網膜の断層画像を撮影する断層撮影装置、角膜内皮画像を撮影するスペキュラマイクロスコープ、角膜形状を測定するケラトメータ、眼圧を測定するトノメータ等が、単独または複数組み合わされて構成されている。この各測定光学系20は、図2に示すように、観察光学系21と視標投影系22と自覚式検査光学系23とアライメント光学系24と他覚測定光学系25とを有する。
観察光学系21は、被検眼Eの前眼部を観察するために、撮像素子によって前眼部の画像を取得(撮影)する。その画像は、後述する主制御部26の制御の下、外部検者装置70の後述する外部表示部73に表示される(図11参照)。視標投影系22は、被検眼Eに視標を呈示する。自覚式検査光学系23は、被検眼Eに自覚検査のための視標等を呈示することができ、光学系を構成する光学素子を視標投影系22と共用する。アライメント光学系24は、被検眼Eに対する光学系の位置合わせ(アライメント)を行う。すなわち、アライメント光学系24は、観察光学系21の光軸に沿う方向(前後方向)における光学系のアライメントと、その光軸に直交する方向(上下方向および左右方向)における光学系のアライメントを行う。
他覚測定光学系25は、眼屈折力測定系、ケラト系等で構成される。眼屈折力測定系は、被検眼Eの眼屈折力の測定を行うものであり、例えば被検眼Eの眼底に所定の測定パターンを投影し、眼底に投影した測定パターンの像を撮像素子で検出し、その像(データ)を後述する主制御部26に出力する。主制御部26は、入力された測定パターンの像(画像)を取得し、その像(画像)に基づき眼屈折力(屈折度数)を周知の手法により測定する。ケラト系は、検眼(角膜)にケラトリング光束を投光する。角膜で反射された光束は、撮像素子上に結像され、その画像信号が主制御部26に出力される。主制御部26は、その画像に基づき角膜形状(曲率半径)を周知の手法により測定する。このとき、主制御部26は、測定パターンの像やケラトリング光束が反射された画像を、後述するコントローラ50の内部表示部53や外部検者装置70の外部表示部73に適宜表示させることができる。
視標投影系22(自覚式検査光学系23)は、被検眼Eを固視、雲霧させるために視標を投影し、眼底に呈示する光学系である。視標投影系22は、測定光学系20における視標表示部となるディスプレイ22aと、ハーフミラー、合焦レンズ、フィルタ、グレア光源等を有する投影光学系22bと、を有する。
ディスプレイ22aは、EL(エレクトロルミネッセンス)や液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD))を用いることができ、主制御部26の制御下で任意の画像を表示する。このディスプレイ22aは、視標投影系22(自覚式検査光学系23)の光路上において、被検眼Eの眼底と共役となる位置に設けられる。ディスプレイ22aは、他覚検査を行う際等に被検眼Eの視線を固定する視標としての固視標や点状視標を呈示したり、被検眼Eの特性(視力値や矯正度数(遠用度数、近用度数)等)を自覚的に検査するための自覚検査視標を所定の呈示条件で呈示したりする。その呈示条件は、視力値、検査距離、検査の種類、視標の種類、視標の拡大倍率、視標の表示態様(視標の形状、形態、大きさ、数、色、コントラスト等)等があげられる。
投影光学系22bは、例えば駆動モータによって光軸に沿って合焦レンズを移動させることで、被検眼Eの屈折力をマイナス側またはプラス型に変位させることができる。投影光学系22bは、この合焦レンズの移動により、ディスプレイ22aに表示された視標の呈示位置から被検眼Eまでの検査距離を、遠用検査距離から近用検査距離まで任意に変更可能となっている。一般的には、遠用検査距離は5.0m、近用検査距離は30cm或いは50cmであるが、実施例1の眼科装置10では、視標投影系22が、10cm~6.0mまでの間で検査距離を任意に変更可能としている。また、ここでは、1.0m以上の検査距離を遠用検査距離とし、1.0m未満の検査距離を近用検査距離としている。なお、実施例1の眼科装置10における検査距離は、被検者S(被検眼E)と視標との実際の距離ではなく、あたかもこの距離の位置に視標が呈示されているように、視標投影系22が作り出す見かけの距離である。
ディスプレイ22aは、自覚検査等で検眼に用いられる視標、例えば、視力検査視標、赤緑検査視標、乱視検査視標、両眼視機能検眼視標、ランドルト環、スネレン視標、Eチャート等の画像を表示できる。また、ディスプレイ22aは、視標として、ひらがなやカタカナ等の文字、動物や指等の絵等からなる視標、十字視標等の両眼視機能検眼用の特定の図形や風景画や風景写真等からなる視標等、様々な視標を表示することもできる。これらの視標は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。実施例1では、視標投影系22は、LCD等からなるディスプレイ22aを備えているので、所望の形状、形態およびコントラストの視標を、所望の検査距離で表示することができ、多角的で綿密な検眼が可能となる。また、眼科装置10は、左右の被検眼Eに対応して2つのディスプレイ22aを備えているので、視差を与える視標を、所定の検査距離(呈示位置)に対応して表示することができ、立体視検査も自然な視軸の向きで、容易かつ精密に行うことが可能となる。
なお、測定光学系20は、例えば特開2021-146184号公報に記載の測定光学系と同様のものを用いることができる。測定光学系20の詳細な構成および測定原理等は、その特開2021-146184号公報に記載の測定光学系と同様であるため、詳細な説明は省略する。
この測定光学系20のディスプレイ22aにおける表示の一例を図3、図4に示す。図3は、外部検者Kの画像Ioを表示させている。また、図4は、視標投影系22を用いて遠方視状態での被検眼Eの視機能を検査する遠用検査時における一例を示しており、この例では左側に赤緑検査視標Orを表示させるとともに、右側に外部検者Kの画像Ioを表示させている。
眼科装置10には、図2に示すように、眼科システム1全体の動作を制御する制御部の一例としての主制御部26が設けられている。この主制御部26は、測定ヘッド駆動部15および測定光学系20と接続され、それらを駆動制御する。また、主制御部26は、被検者用操作部17と、視標呈示装置30(その後述する視標制御部31)と、コントローラ50(その後述する操作制御部51)と、有線または近距離無線通信等により互いに信号やデータを送受信可能に接続されている。さらに、主制御部26は、外部検者装置70(その後述する外部制御部71)と、インターネット等の通信ネットワークNを介して互いに信号やデータを送受信可能に接続されている。
主制御部26は、マイクロプロセッサと、RAM、ROM、EEPROM、ハードディスクドライブ等からなる記憶部26aとを有する。主制御部26は、眼科システム1の各部の制御を行うためのコンピュータプログラムを予め記憶部26aに記憶させており、そのコンピュータプログラムを例えばRAM上に展開して実行することにより、眼科システム1の動作を統括的に制御する。また、記憶部26aには、コンピュータプログラムの他、検眼のための各種検眼パラメータ、検眼結果などが記憶される。
主制御部26は、外部検者装置70やコントローラ50から入力される指示信号やパラメータに応じて眼科装置10の測定光学系20を制御して、その測定光学系20に眼特性の測定を行わせる。また、主制御部26は、コントローラ50や外部検者装置70から入力される視標の選択指示信号や呈示条件に応じて、視標投影系22を制御して、選択された視標を所定の呈示条件でディスプレイ22aに表示させる。このとき、主制御部26は、外部検者装置70から入力される後述する外部検者撮影部74で撮影した画像(主に外部検者Kの画像Io)や、自覚検眼を補助する補助標示m(図7等参照)を、ディスプレイ22aに表示させてもよい。その補助標示mは、例えば、矢印やアイコン等によって表示させている視標のうちの注目すべき位置を指し示すことや、文字を表示して説明すること等があげられる。この補助標示mは、コントローラ50(後述する内部操作部52)や外部検者装置70(後述する外部操作部72)に為された操作に応じて、表示の有無や表示される種類や指し示す位置が設定される。
また、主制御部26は、被検者用操作部17からの入力信号(応答信号)に基づき、視力値等の測定結果を取得し、この測定結果を外部検者装置70へ出力して後述する外部表示部73に表示させる。または、主制御部26は、被検者Sが後述する被検者マイク34を通して口頭で行った応答を外部検者装置70に出力してもよい。外部検者Kは、後述する外部スピーカ76を通して応答を聞き取り、それに応じて適宜外部操作部72から応答を入力する。主制御部26は、その外部操作部72から入力結果を取得し、その入力に応じた測定結果を外部表示部73に表示させることもできる。
主制御部26は、外部検者装置70から入力される指示信号やパラメータに応じて、後述する視標呈示装置30の視標制御部31に指示して、視標表示部32に視標を表示させることができる。このとき、主制御部26は、自覚検眼を補助する矢印等の補助標示mを視標表示部32に表示させてもよい。また、主制御部26は、外部検者装置70から入力される外部検者撮影部74で撮影した画像(主に外部検者Kの画像Io(図3等参照))、被検者撮影部33で撮影した画像(主に被検者Sの画像Is(図7等参照))を、視標表示部32および外部表示部73に表示させることができる。
この主制御部26は、視標呈示装置30の後述する視標制御部31を介して、被検者撮影部33、被検者マイク34および内部スピーカ35を制御できる。また、主制御部26は、外部検者装置70の後述する外部制御部71を介して、外部検者撮影部74、外部検者マイク75および外部スピーカ76を制御できる。主制御部26は、被検者撮影部33からの画像データや被検者マイク34からの音声データを取得して外部検者装置70へ送信し、外部スピーカ76から被検者Sの音声を出力させたり、外部表示部73に被検者Sの画像Isを表示させたりすることができる。また、主制御部26は、外部検者撮影部74からの画像データや外部検者マイク75からの音声データを取得して視標呈示装置30へ送信し、視標表示部32に外部検者Kの画像Ioを表示させたり、内部スピーカ35から外部検者Kの音声を出力させたりすることができる。
次に、視標呈示装置30について説明する。実施例1の視標呈示装置30は、図1に示すように、検眼用テーブル12上で支柱13に立てかけて配置されている。この視標呈示装置30は、外部検者Kの画像Ioを表示させたり、近用検眼用の視標を呈示したりするもので、近用検眼を行う際には近用視検眼距離(例えば、300~400mm)に配置される。視標呈示装置30は、図1、図2に示すように、視標制御部31と視標表示部32と被検者撮影部33と被検者マイク34と内部スピーカ35とを有する。実施例1の視標呈示装置30は、視標表示部32と、被検者撮影部33と、被検者マイク34と、が一体的に備えられた(内蔵された)タブレット端末から構成される。なお、視標呈示装置30は、少なくとも視標を被検眼Eに呈示できるものであれば、スマートフォン等、タブレット端末以外の携帯情報機器でもよいし、LCDや有機EL等の比較的小型の電子表示デバイスでもよいし、視標が印刷された視標板等でもよい。
視標制御部31は、視標呈示装置30の動作を制御するもので、マイクロプロセッサと、RAM、ROMおよびハードディスクドライブ等の記憶部31a等を有する。視標制御部31は、主制御部26と信号やデータの送受信が可能とされている。視標制御部31は、主制御部26からの入力信号に応じて、視標表示部32の表示内容や内部スピーカ35からの出力内容を制御する。また、視標制御部31は、主制御部26からの入力信号に応じて、被検者撮影部33で取得した画像データや被検者マイク34で取得した音声データを主制御部26へ出力する。
視標表示部32は、視標表示部32は、LCDや有機EL等の電子表示デバイスにより構成されており、適宜視標を表示する。また、視標表示部32は、被検者撮影部33で撮影した被検者Sの画像Is、後述する外部検者撮影部74で取得した外部検者Kの画像Ioを表示できる。そして、視標表示部32は、被検者Sの画像Isおよび/または外部検者Kの画像Ioを、視標とともに表示できる(例えば図7参照)。なお、視標表示部32は、被検者Sと外部検者Kとが互いを確認したり、挨拶したりできるように、検査前や眼科装置10での検査中は、外部検者Kのみの画像を表示することもできる(図5参照)。また、視標表示部32は、眼科装置10で取得した眼特性の結果等を表示してもよい。
被検者撮影部33は、視標制御部31の制御下で、視標呈示装置30が向き合う方向の画像を取得するもので、取得した画像(そのデータ)を視標制御部31に出力する。この被検者撮影部33は、主に被検者Sを撮影することを目的としており、支柱13の近傍において測定光学系20や視標呈示装置30による測定を行っている被検者Sと対向する対向領域Aoに設けられている。この対向領域Aoは、そこに設けられた被検者撮影部33が、測定を行っている被検者Sの少なくとも口元を撮影可能とし、好適にはその被検者Sの両眼(両測定ヘッド16を宛がっている場合には両眼に相当する位置)を撮影可能とする。実施例1の被検者撮影部33は、支柱13に視標呈示装置30が立てかけられた状態において、少なくともその視標呈示装置30の視標表示部32に対向する位置にいる被検者S(その位置)にピントが合うものとされている。そして、被検者撮影部33は、少なくとも被検者Sの口元の周辺を撮影可能とされており、その口元にもピントが合うものとされている。なお、被検者撮影部33のピントは、主制御部26の制御下で適宜設定できるものとしてもよく、自動で被写体に合わせるものでもよい。被検者撮影部33は、対向する領域(そこにいる被検者S)の動画像または静止画像を取得し、取得した画像データを視標制御部31に出力する。この画像データは、視標制御部31から主制御部26に出力され、主制御部26から外部検者装置70の外部制御部71に適宜出力される。
被検者マイク34は、眼科装置10が設けられた部屋、特に眼科装置10の周辺の音を取得して、そのデータを視標制御部31に出力する。この被検者マイク34は、主に被検者Sの音声を取得することを目的としており、支柱13に立てかけられた視標呈示装置30に設けられることで、自覚検眼や他覚検査を妨げとなることなく被検者Sに近い位置に設けることができる。被検者マイク34は、眼科装置10が設けられた部屋の音、例えば内部検者の音声も取得できる。
内部スピーカ35は、主制御部26の制御下で、被検者マイク34で取得した音声や主制御部26に出力された外部からの音声(外部検者マイク75で取得された音声)を、眼科装置10が設けられた部屋に出力する。この内部スピーカ35は、主に被検者Sに音声を届けることを目的としており、視標呈示装置30に設けることで自覚検眼や他覚検査を妨げとなることなく被検者Sに近い位置に設けることができる。内部スピーカ35は、眼科装置10が設けられた部屋にいる者、例えば内部検者にも音声を届けることができる。
なお、被検者撮影部33、被検者マイク34および内部スピーカ35は、視標呈示装置30であるタブレット端末に一体的に備えられたものを用いているが、これらに限定されず、視標呈示装置30に外付けしたカメラ、マイク、スピーカを用いることもできる。
この視標呈示装置30の視標表示部32における表示の一例を図5から図7に示す。図5は、外部検者Kの画像Ioを表示させている。また、図6は、視標投影系22を用いて遠方視状態での被検眼Eの視機能を検査する遠用検査時における一例を示しており、この例では上側に外部検者Kの画像Ioを表示させるとともに、下側に視標投影系22により被検者Sに呈示している赤緑検査視標Orを表示させている。図7は、視標呈示装置30により近方視状態での被検眼Eの視機能を検査する近用検査時における一例を示しており、この例では上部の左側に被検者Sの画像Isを表示させ、上部の左側に外部検者Kの画像Ioを表示させ、下側に視標投影系22により被検者Sに呈示している視力検査視標Ovを表示させている。ここで、図7では、上側に被検者Sの画像Isと外部検者Kの画像Ioとの2つを表示させているが、図6と同様に上側に外部検者Kの画像Ioだけを表示させてもよく、この例に限定されない。
コントローラ50は、被検者Sと同じ部屋にいる内部検者が眼科システム1を操作するために用いられ、実施例1では検眼専用のコントローラとされている。このコントローラ50は、図1、図2に示すように、操作制御部51と内部操作部52と内部表示部53とを有する。なお、コントローラ50は、モニタを備えたノート型PC(パーソナルコンピュータ)や、タブレット端末、スマートフォンなどの携帯端末(情報処理装置)で構成してもよい。
操作制御部51は、コントローラ50の動作を制御するもので、マイクロプロセッサと、RAM、ROMおよびハードディスクドライブ等からなる記憶部51aと、を備える。操作制御部51は、眼科装置10の主制御部26と信号やデータの送受信が可能とされている。この操作制御部51は、内部操作部52に為された操作を受けると、その操作に応じた指示信号を主制御部26に出力する。また、操作制御部51は、内部操作部52への操作や、主制御部26から出力されたデータに応じて、内部表示部53(その表示内容)を制御する。
内部操作部52は、内部検者が各種の操作をするもので、例えば、キーボード、マウス、ダイヤル、各種操作ボタン等で構成でき、自らに為された操作に応じた信号を、操作制御部51へと出力する。内部操作部52は、眼科装置10で行われる検査の選択やパラメータの入力指示、視標呈示装置30で表示させる各種視標の選択等をすることができる。また、内部操作部52は、内部スピーカ35から出力させる音声の有無の設定や、そこから出力させる音声を被検者マイク34で取得したものとするか後述する外部検者マイク75で取得したものとするかの選択ができる。さらに、内部操作部52は、被検者撮影部33で取得した画像や後述する外部検者撮影部74で取得した画像を内部表示部53に表示させるか否かの選択や、表示させる場合にはどちらを表示させるのかの選択や、それらの表示態様の選択ができる。内部操作部52は、視標呈示装置30に、外部検者撮影部74で取得した画像(主に外部検者Kの画像Io)や補助標示mを表示するか否かの選択や、表示させる場合にはどちらを表示させるのかの選択や、それらの表示態様の選択ができる。
内部表示部53は、検眼パラメータ、検査情報または検査結果等を表示するもので、LCDや有機EL等の電子表示デバイスにより構成できる。また、内部表示部53は、タッチパネル式であれば、その表示画面を内部操作部52の一部として機能させることもできる。内部表示部53は、操作制御部51や主制御部26から出力されたデータに基づいて、操作画面や各種視標の画像や検眼パラメータや検査情報や検査結果や被検者撮影部33で取得した画像や外部検者撮影部74で取得した画像を表示する。また、内部表示部53は、外部検者装置70(その外部操作部72)で為された各種の操作を表示する。この各種の操作の表示は、一例として、操作画面上に表示させたカーソルを、外部操作部72で為された操作に応じて移動させたり、クリックを示す表示形態としたりすることにより行うことができる。なお、各種の操作の表示は、外部操作部72で為された操作の把握を可能とするものであればよく、実施例1の構成に限定されない。
その内部表示部53における表示の一例を図8に示す。図8は、遠方視状態での被検眼Eの視機能を検査する遠用検査時、すなわち眼科装置10の測定光学系20(その視標投影系22のディスプレイ22a)に表示された視標を見て検査する際の内部表示部53の表示の一例を示す。この例では、検査詳細内容表示欄61と屈折力表示欄62と被検者表示欄63と外部検者表示欄64と一覧表示欄65と視標表示欄66と操作記号表示欄67とダイヤル表示欄68と瞳孔間距離表示欄69とが設けられている。これらの各欄は、内部表示部53におけるタッチパネルの機能を利用して触れることによる選択(切替)操作を可能するアイコンとしての各種記号(内部操作部52)としても機能する。このため、操作制御部51(主制御部26)は、内部表示部53に表示された各欄に触れられた検出信号を内部表示部53から受けると、その検出信号に応じたデータを抽出し、その抽出したデータを示す信号を視標呈示装置30(視標制御部31)や外部検者装置70(外部制御部71)に適宜送る。
検査詳細内容表示欄61は、検査の詳細内容の名称を表示する。屈折力表示欄62は、眼科装置10で設定された屈折レンズのレンズデータDL、すなわちトライアルフレームTにセットする光学素子としてのレンズの球面度数、乱視度数及び軸角度等の光学特性データを表示する。被検者表示欄63は、被検者撮影部33で取得した画像(主に被検者Sの画像Is)を表示するものであり、屈折力表示欄62の左側に設けられている。なお、この被検者表示欄63では、被検者Sの画像Isにおいて、眼科装置10の観察光学系21により取得した被検眼Eの画像Ieを重ねたもの(図11参照)を表示してもよく、トライアルフレームTを装着している様子(図7等参照)を表示してもよく、測定以外の様子(図9参照)を表示してもよい。外部検者表示欄64は、後述する外部検者撮影部74で取得した画像(主に外部検者Kの画像Io)を表示するものであり、屈折力表示欄62の右側に設けられている。この被検者表示欄63と外部検者表示欄64とは、内部操作部52や後述する外部操作部72への操作により、表示の有無や表示の位置や表示の大きさ(図8に示す例よりも小さいものから全画面表示まで)を変更できる。
一覧表示欄65は、測定光学系20(その視標投影系22)や視標呈示装置30(その内部表示部53)で呈示することのできる視標の一覧を表示するものであり、上段に表示する項目を切り替える表示切替ボタン(「チャート1」等)を表示し、その下に表示切替ボタンで選択された項目における視標の一覧を表示する。視標表示欄66は、一覧表示欄65において選択された視標を表示するものである。主制御部26は、一覧表示欄65で選択されて視標表示欄66に表示された視標を、測定光学系20の視標投影系22や視標呈示装置30の内部表示部53に表示させる。
操作記号表示欄67は、各種の操作のための記号を表示するものであり、内部表示部53における下部に表示される。ダイヤル表示欄68は、内部操作部52や外部操作部72におけるダイヤルへの操作の様子を示すダイヤル像を表示する。瞳孔間距離表示欄69は、被検者Sの左右の被検眼の瞳孔間距離となる測定ヘッド16の光軸間距離を表示する。
なお、内部表示部53の表示は、測定のための画像に加えて、被検者撮影部33で取得した画像(主に被検者Sの画像Is)や外部検者撮影部74で取得した画像(主に外部検者Kの画像Io)を適宜表示させるものであればよく、図8に示す例に限定されない。例えば、内部表示部53は、他覚検査装置から取り込んだ測定データやレンズメータから取り込んだ測定データを表示させてもよく、他のデータや検査結果等を表示させてもよい。
外部検者装置70は、外部検者Kが眼科装置10を操作するために用いられる。眼科装置10は、図1、図2に示すように、外部検者Kによる自覚検眼や他覚検査の補助を可能とするための外部検者装置70の接続が可能とされている。外部検者装置70は、外部検者Kによりなされる操作を受け付け、この操作に応じた信号を、主制御部26(眼科装置10および視標呈示装置30)へ出力する。外部検者装置70は、外部制御部71と、外部操作部72と、外部表示部73と、外部検者撮影部74と、外部検者マイク75と、外部スピーカ76とを有する。その外部制御部71は、上述したように眼科装置10の主制御部26に接続することが可能とされている。外部検者装置70は、符号71から76で示す各部を有するものであれば、専用の機器であってもよく、タブレット端末、スマートフォン等の携帯端末(情報処理装置)であってもよいが、実施例1ではモニタを備えたノート型PC(パーソナルコンピュータ)で構成されている。
外部制御部71は、外部検者装置70の動作を制御するもので、マイクロプロセッサと、RAM、ROMおよびハードディスクドライブ等からなる記憶部71a等を備えて構成される。外部制御部71は、眼科装置10の主制御部26と信号やデータの送受信が可能となっている。この外部制御部71は、外部操作部72に為された操作を受けると、その操作に応じた指示信号を主制御部26に出力する。また、外部制御部71は、外部操作部72への操作や、主制御部26から出力されたデータに応じて、外部表示部73の表示内容や外部スピーカ76からの出力の有無や出力内容を制御する。さらに、外部制御部71は、外部操作部72への操作や、主制御部26から出力されたデータに応じて、外部検者撮影部74や外部検者マイク75で取得したデータ(画像や音声)を出力する。
外部操作部72は、外部検者Kが各種の操作をするもので、例えば、キーボードやマウス等で構成でき、自らに為された操作に応じた信号を、外部制御部71へと出力する。外部操作部72は、内部スピーカ35や外部スピーカ76から出力させる音声の有無の設定や、そこから出力される音声を被検者マイク34で取得したものとするか外部検者マイク75で取得したものとするかの選択ができる。さらに、外部操作部72は、被検者撮影部33で取得した画像や外部検者撮影部74で取得した画像を内部表示部53や外部表示部73に表示させるか否かの選択や、表示させる場合にはどちらを表示させるのかの選択や、それらの表示態様の選択ができる。外部操作部72は、測定光学系20(その視標投影系22のディスプレイ22a)や視標呈示装置30(その視標表示部32)に、外部検者撮影部74で取得した画像(主に外部検者Kの画像Io)や補助標示mを表示するか否かの選択や、表示させる場合にはどちらを表示させるのかの選択や、それらの表示態様の選択ができる。
外部表示部73は、被検者撮影部33で取得した画像や、内部表示部53に表示されている画像等を表示するもので、LCDや有機EL等の電子表示デバイスにより構成できる。また、外部表示部73は、タッチパネル式であれば、その表示画面を外部操作部72として機能させることもできる。外部表示部73は、主制御部26や外部制御部71から出力されたデータに基づいて、操作画面や各種視標の画像や検眼パラメータや検査情報や検査結果や被検者撮影部33で取得した画像を表示させる。また、外部表示部73は、コントローラ50(その内部操作部52)で為された各種の操作を表示させる。この各種の操作の表示は、一例として、操作画面上に表示させたカーソルを、内部操作部52で為された操作に応じて移動させたり、クリックを示す表示形態としたりすることにより行うことができる。なお、各種の操作の表示は、内部操作部52で為された操作の把握を可能とするものであればよく、実施例1の構成に限定されない。
外部検者撮影部74は、外部検者装置70側の動画像または静止画像を取得するもので、取得した動画像または静止画像のデータを外部制御部71に出力する。この外部検者撮影部74は、主に外部検者Kを撮影することを目的としており、外部検者装置70を使用している外部検者Kを撮影できる位置に設けられている。なお、外部検者撮影部74は、外部検者Kが被検者Sや内部検者に見せたいものを撮影することもできる。
外部検者マイク75は、外部検者装置70が設けられた部屋の音を取得して、そのデータを外部制御部71に出力する。この外部検者マイク75は、主に外部検者Kの音声を取得することを目的としており、外部検者装置70を使用している外部検者Kの音声を取得できる位置に設けられている。
外部スピーカ76は、外部制御部71の制御下で、被検者マイク34で取得されて主制御部26から出力された音声を、外部検者装置70が設けられた部屋に出力する。この外部スピーカ76は、被検者Sや内部検者の音声を外部検者Kに届けることを目的としており、外部検者装置70を使用している外部検者Kに音声を届けることのできる位置に設けられている。なお、外部検者撮影部74、外部検者マイク75および外部スピーカ76は、外部検者装置70に外付けしたカメラ、マイク、スピーカを用いることもできる。
その外部検者装置70の外部表示部73における表示の一例を図9から図12に示す。図9は、被検者Sの画像Isを表示させたものである。また、図10は、視標投影系22を用いて遠方視状態での被検眼Eの視機能を検査する遠用検査のうちの自覚検査中に外部検者装置70の外部表示部73に表示される検査画面の一例を示す。この例では、検査に使用する視標(チャート)一覧81、測定光学系20(その視標投影系22のディスプレイ22a)や視標呈示装置30(その視標表示部32)に表示中の視標82、検査距離83、測定結果84、各種操作ボタン85、被検者Sの画像Is等を表示させている。外部検者Kは、視標一覧81から、測定光学系20(その視標投影系22のディスプレイ22a)や視標呈示装置30(その視標表示部32)に表示する視標を選択できるとともに、図示しない検査距離一覧から所望の検査距離83を選択できる。
また、図11は、図10の変形例であり、右端の被検者Sの画像Isにおいて、眼科装置10の観察光学系21により取得した被検眼Eの画像Ieを重ねて表示したものである。なお、図11に示す例では、被検者Sの画像Isにおいてその被検眼が存在すると考えられる位置に両画像Ieを重ねているが、両画像Ieの位置は適宜設定すればよく、図11の例に限定されない。図12は、視標呈示装置30により近方視状態での被検眼Eの視機能を検査する近用検査時における一例を示す。この例では、検査に使用する視標(視認対象物)一覧91、検査距離92、視標呈示装置30(その視標表示部32)に表示中の視標93、被検者Sの画像Is等を表示させている。外部検者Kは、視標一覧91から、視標表示部32に表示させる視標を選択できる。なお、図12の被検者Sの画像Isでは、被検者SがトライアルフレームTを装着している。このトライアルフレームTは、レンズ受部T1と、テンプルT2等を備えたメガネ型の器具であり、内部検者等が、手動でレンズ受部T1に検査用レンズLを選択的に配置することができる。トライアルフレームTでは、測定による眼特性に応じた矯正のための処方が決定されて、その処方に応じた検査用レンズLを取り付けられる。被検者Sは、トライアルフレームTを装着した状態で、遠くや近くを視認したり、歩いたりすることで、矯正が適切であるかの最終確認をすることができる。
次に、眼科システム1において、内部検者に加えて外部検者Kが検眼を補助できることについて、図3から図12を参照しながら説明する。眼科システム1は、外部検者装置70(その外部制御部71)を眼科装置10の主制御部26に接続することにより、外部検者装置70の外部操作部72を用いてコントローラ50と同様に各種の操作を行うことができる。また、眼科システム1は、主制御部26の制御下で、外部検者装置70から出力された画像を内部表示部53で表示できるとともに外部検者装置70から出力された音声を内部スピーカ35から出力できる。さらに、眼科システム1は、被検者撮影部33で被検者Sを撮影できるとともに被検者マイク34で被検者Sの音声を取得でき、その被検者Sの画像Isや音声(それぞれのデータ)を主制御部26から外部検者装置70へと出力できる。そして、眼科システム1は、外部制御部71の制御下で、主制御部26から出力された画像を外部表示部73で表示できるとともに主制御部26から出力された音声を外部スピーカ76から出力できる。
この一例として、先ず検査を開始することに先立って、視標呈示装置30の視標表示部32に外部検者Kの画像Ioを表示させる(図5参照)とともに、外部検者Kの音声を内部スピーカ35から被検者Sに聞かせる。このとき、外部検者装置70の外部表示部73に被検者Sの画像Isを表示させる(図9参照)とともに、被検者Sの音声を外部スピーカ76から外部検者Kに聞かせる。これにより、被検者Sと外部検者Kとは、互いの姿を見ながら挨拶等の言葉を交わすことができ、異なる部屋にいるにも拘わらず身近に感じることができる。
次に、眼科装置10を用いた検査を開始すると、測定光学系20のディスプレイ22aに外部検者Kの画像Ioを表示させる(図3参照)とともに、外部検者Kの音声を内部スピーカ35から被検者Sに聞かせる。これにより、被検者Sは、眼科装置10を用いた検査を開始しても、外部検者Kの姿を見ながら言葉を交わすことができ、安心感を得ることができる。このとき、外部検者装置70の外部表示部73では、遠用検査のための各操作や情報を表示させるとともに、被検者撮影部33により取得された被検者Sのリアルタイムの状態を示す被検者Sの画像Isを合わせて表示させている(図10参照)。このため、外部検者Kは、被検者Sに対して両測定ヘッド16が適切な位置関係とされているかを確認できる。
その後、外部検者Kは、外部表示部73を見ながら外部操作部72を操作して、測定に用いる視標を選択することにより、測定光学系20の視標投影系22のディスプレイ22aに任意の視標(図4に示す例では赤緑検査視標Or)を表示させることができる。このとき、ディスプレイ22aでは、赤緑検査視標Orに加えて外部検者Kの画像Ioを表示させており、同時に外部検者Kの音声を内部スピーカ35から被検者Sに聞かせることができる。これにより、被検者Sは、眼科装置10を用いた検査を行っていても、外部検者Kの姿を見ながら言葉を交わすことができ、安心感を得ることができる。このとき、外部検者装置70の外部表示部73では、引き続き被検者Sの画像Isを表示させている(図10参照)ので、外部検者Kは、被検者Sに対して両測定ヘッド16が適切な位置関係とされているかを確認できる。ここで、外部表示部73では、被検者Sの画像Isにおいて、眼科装置10の観察光学系21により取得した被検眼Eの画像Ieを重ねたもの(図11参照)を表示してもよい。この場合には、外部検者Kは、被検者Sに対して両測定ヘッド16が適切な位置関係とされているかに加えて、被検眼E(その視線)が適切な状態であるかも併せて確認できる。
このとき、視標呈示装置30の視標表示部32では、外部検者Kの画像Ioとともに視標投影系22により被検者Sに呈示している赤緑検査視標Orを表示させることができる(図6参照)。これにより、被検者Sは、両測定ヘッド16から顔を離してしまった場合であっても、引き続き外部検者Kの姿を見ながら言葉を交わすことができ、安心感を得ることができる。加えて、内部検者は、被検者Sが見ている画像を確認でき、測定を円滑に進めることができる。
その後、視標呈示装置30を用いて近方視状態での被検眼Eの視機能の検査を開始するために、視標呈示装置30の視標表示部32に外部検者Kの画像Ioを表示させる(図7参照)とともに、外部検者Kの音声を内部スピーカ35から被検者Sに聞かせる。これにより、被検者Sは、視標呈示装置30を用いた検査を開始しても、引き続き外部検者Kの姿を見ながら言葉を交わすことができ、安心感を得ることができる。また、図7の例では、視標表示部32に被検者Sの画像Isも合わせて表示させているので、内部検者は、検査中には被検者Sの正面側からの画像を確認できる。このとき、外部検者装置70の外部表示部73では、近用検査のための各操作や情報を表示させるとともに、被検者撮影部33により取得された被検者Sのリアルタイムの状態を示す被検者Sの画像Isを合わせて表示させている(図12参照)。このため、外部検者Kは、被検者Sが適切にトライアルフレームTを装着して検査を行っているのかを確認できる。
これにより、眼科システム1は、被検者Sと同じ部屋には居合わせない外部検者Kの指示の下で検眼を行う場合であっても被検者Sを安心させることができ、検眼を円滑に行うことができる。また、眼科システム1は、外部検者Kが、外部表示部73により被検者Sの様子を確認しつつ、外部スピーカ76により被検者Sの音声をきくことができ、同じ部屋には居合わせない被検者Sの様子を確認しながら検眼を行うことができ、適切な指示を出すことができる。
ここで、従来の眼科システムは、検眼を邪魔しないように、被検者Sから見て視標呈示装置とは異なる角度に撮影部を設けることが考えられ、被検者Sの正面からの画像を取得することが困難である。このため、従来の眼科システムは、検査の準備をしている場合にはそっぽを向いている状態で被検者Sと話すこととなって違和感があるとともに、検眼を行っている場合には被検者Sが一対の測定ヘッド16に対してどのような位置関係であるのかの把握や、トライアルフレームTを適切に装着しているかの把握が難しくなる。
これに対して、眼科システム1は、被検者撮影部33を設けた視標呈示装置30を、検眼用テーブル12上で支柱13に立てかけて配置することにより、被検者Sと対向する対向領域Aoに被検者撮影部33を設けている。このため、眼科システム1は、検査の準備をしている被検者Sの正面側からの画像を取得でき、検眼を行うために被検者Sが一対の測定ヘッド16に顔を宛がっている正面側からの画像を取得でき、トライアルフレームTを装着している正面側からの画像を取得できる。このため、眼科システム1は、検眼を邪魔することなく常に被検者Sの正面側からの画像を取得でき、検査の準備をしている場合には被検者Sと正対しているかのように話すことができる。また、眼科システム1は、検眼を行っている場合には被検者Sに対して両測定ヘッド16が適切な位置関係とされているかや、トライアルフレームTを適切に装着しているかを確認できる。加えて、眼科システム1は、被検者撮影部33で取得した被検者Sの画像Isを内部表示部53に表示させる(図8参照)ことで、被検者Sと同じ部屋にいても見ることが困難である被検者Sの正面側からの画像を内部検者が確認することができ、被検者Sが適切な状態であるかを確認できる。
また、眼科システム1は、内部表示部53が外部検者装置70(その外部操作部72)で為された各種の操作を表示できるとともに、外部表示部73がコントローラ50(その内部操作部52)で為された各種の操作を表示させることができる。このため、眼科システム1は、内部検者と外部検者Kとが互いに行った操作を把握できるので、互いの意思疎通を容易なものとしつつより適切な検眼の補助を行うことができる。加えて、このことは、例えば、経験豊富な外部検者Kが内部検者に対して検眼のやり方を具体的な動作を示して教えることができるとともに、内部検者のやり方を外部検者Kが確認して改善に役立てることができる。
さらに、眼科システム1は、主制御部26を有する眼科装置10があれば、被検者撮影部33が設けられた視標呈示装置30を導入して、主制御部26に外部検者装置70(その外部操作部72)を接続することで構成できる。このため、眼科システム1は、上記の眼科装置10を利用していれば、新たに導入するものを最小限に留めて構成することができ、従来からの眼科装置10を有効利用できる。
眼科システム1は、コントローラ50の内部操作部52や外部検者装置70の外部操作部72への操作に応じて、測定光学系20(その視標投影系22のディスプレイ22a)に、外部検者撮影部74で取得した画像(外部検者Kの画像Io)や補助標示mを適宜表示させることができる。これにより、眼科システム1は、視標呈示装置30において、光学的に等しい距離に、視標と、外部検者撮影部74で取得した画像と、補助標示mと、を表示できる。このため、眼科システム1は、両測定ヘッド16を覗いた状態のままの被検者Sに対して、外部検者Kが自らの画像Ioを見せつつ話しかけたり指示したりできるとともに、補助標示mにより指示したりできる。このことは、特に、被検者Sが、視標を見た状態から被検眼Eの調節力(ピントがあう距離)を変化させることなく、外部検者Kの画像Ioを見ることができるので、検眼をより円滑にかつ適切に行うことを可能とする。これは、眼科システム1では、両測定ヘッド16を覗いて視標を見ている状態から、両測定ヘッド16の外方に視線を移すと、被検眼Eの調節力の変化を誘うこととなり、検眼(その測定結果)への影響が生じる虞があることによる。
眼科システム1は、少なくとも被検者Sの口元の周辺を撮影可能とするように、被検者撮影部33を設けている。このため、眼科システム1は、外部検者Kが、測定光学系20により被検眼Eの情報を取得している状態を含めて、様々な検眼を実行している被検者Sの口元の動きを確認できるので、被検者Sの口元の動きから言語の認識を補助することができる。ここで、一般的に、人は、話し相手の言葉を聞く際には、口元の動きから言語の認識を補助することにより、より適切に話し相手の言葉を理解することができる。このことから、眼科システム1は、被検者Sとの意思疎通をより適切なものにできる。
本開示に係る眼科システムの実施例1の眼科システム1は、以下の各作用効果を得ることができる。
眼科システム1は、被検者Sを撮影する被検者撮影部33を、支柱13の近傍において、測定光学系20や視標呈示装置30による測定を行っている被検者Sと対向する対向領域Aoに設けている。このため、眼科システム1は、検査の準備をしている被検者Sの正面側からの画像を取得でき、検眼を行うために被検者Sが一対の測定ヘッド16に顔を宛がっている正面側からの画像を取得でき、トライアルフレームTを装着している正面側からの画像を取得できる。このため、眼科システム1は、検眼を邪魔することなく常に被検者Sの正面側からの画像を取得でき、内部検者と外部検者Kとの双方が、被検者Sが適切に両測定ヘッド16を用いた状態であるかや、トライアルフレームTを適切に装着しているかを確認でき、外部検者Kが被検者Sと正対しているかのように話すことができる。
また、眼科システム1は、制御部(主制御部26)が、内部操作部52への操作や外部から入力されたデータに基づいて、被検者撮影部33で撮影した被検者Sの画像Isを、外部表示部73に表示させるデータを出力できる。このため、眼科システム1は、内部検者や外部検者Kの操作に基づいて、外部検者Kに被検者Sの画像Isを届けることができ、内部検者や外部検者Kによる検眼の補助を円滑なものにできる。
さらに、眼科システム1は、制御部(主制御部26)が、視標呈示装置30に呈示させる視標や、測定光学系20における被検眼Eの情報の取得のための動作の情報を、外部表示部73に表示させるデータを出力できる。このため、眼科システム1は、外部検者Kが、内部検者が行った操作を把握できるので、より適切な検眼の補助を行うことができる。
眼科システム1は、制御部(主制御部26)が、内部操作部52への操作や外部から入力されたデータに基づいて、被検者Sの画像Isと外部検者Kの画像Ioとを視標呈示装置30に表示できる。このため、眼科システム1は、被検者Sが、視標呈示装置30により外部検者Kの画像Ioを見ることができるので、外部検者Kとの意思疎通を容易なものにでき、検眼の補助をより円滑なものにできる。また、眼科システム1は、内部検者が、視標呈示装置30により正面側からの被検者Sの画像Isを見ることができるので、被検者Sが適切に測定ヘッド16を用いた状態であるかや、トライアルフレームTを適切に装着しているかを容易にかつ適切に確認できる。
眼科システム1は、制御部(主制御部26)が、外部検者Kの画像Ioを内部表示部53に表示できる。このため、眼科システム1は、内部検者が、内部表示部53により外部検者Kの画像Ioを見ることができるので、外部検者Kとの意思疎通を容易なものにでき、より円滑に検眼を補助してもらうことができる。
眼科システム1は、制御部(主制御部26)が、内部操作部52への操作や外部から入力されたデータに基づいて、他覚検査の視標とともに外部検者Kの画像Ioを視標投影系22に表示させる。このため、眼科システム1は、測定ヘッド16を覗き込んで測定光学系20により検眼を行っている(被検眼Eの情報が取得されている)状態であっても、被検者Sが他覚検査の視標に加えて外部検者Kの画像Ioを見ることができるので、外部検者Kとの意思疎通を容易なものにでき、検眼の補助をより円滑なものにできる。
眼科システム1は、被検者撮影部33を、測定光学系20により被検眼Eの情報を取得している状態での被検者Sの口の周辺を撮影可能としている。このため、眼科システム1は、外部検者Kが、被検者Sの口元の動きを確認できるので、被検者Sの口元の動きから言語の認識を補助することができ、被検者Sとの意思疎通をより適切なものにできる。このことは、特に、被検者Sが測定ヘッド16を用いている場合には、被検者Sの表情を確認し難くなるので、口元の動きを確認できることがより効果的となる。
眼科システム1は、被検者撮影部33を、支柱13に立てかけられた視標呈示装置30に設けている。このため、眼科システム1は、被検者撮影部33を被検者Sと対向する対向領域Aoに容易に設けることができ、被検者Sの正面側からの画像Isを取得できる。
したがって、本開示に係る眼科システムの一実施例としての眼科システム1では、検眼の邪魔となることなく、外部検者Kや内部検者による所望の角度で被検者S(被検眼E)の観察を可能とすることができる。
以上、本開示の眼科システムを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、被検者撮影部33を設けた視標呈示装置30を、縦長の姿勢としつつ検眼用テーブル12上で支柱13に立てかけて配置している。しかしながら、被検者Sと対向する対向領域Aoに被検者撮影部33を設けるものであれば、視標呈示装置30の立てかけ方は適宜設定すればよく、上記した実施例1の構成に限定されない。視標呈示装置30は、例えば、図13に示すように、横長の姿勢としつつ検眼用テーブル12上で支柱13に立てかけて配置してもよい。この場合であっても、同様の効果を得ることができる。この図13の眼科システム1において、視標投影系22を用いた検査中の正面側から被検者Sの画像Isを、外部検者装置70の外部表示部73に表示させた様子を図14に示す。このように、眼科システム1は、視標呈示装置30を横長の姿勢とした場合であっても、被検者Sに対して両測定ヘッド16が適切な位置関係とされているかを確認できるとともに、被検者Sの口元の動きを確認できる。なお、図14では、視標投影系22を用いる被検者Sの画像Isを拡大して示しているが、図10のように各種の操作のための表示を同時に行ってもよく、図12のように視標呈示装置30により被検眼Eの視機能を検査する被検者Sの画像Isとしてもよく、図14の例に限定されない。
また、実施例1では、視標呈示装置30に被検者撮影部33を設けている。しかしながら、支柱13の近傍において被検者Sと対向する対向領域Aoに被検者撮影部33を設けるものであれば、視標呈示装置30とは別の場所に被検者撮影部33を設けてもよく、上記した実施例1の構成に限定されない。このような別の構成の一例を図15に示す。図15の眼科システム1Aは、眼科装置10Aの支柱13Aに被検者撮影部33Aを設けたものである。このため、眼科システム1A(眼科装置10A)は、検眼の邪魔となることを確実に回避して被検者撮影部33Aを設けることができるとともに、その被検者撮影部33Aにより測定ヘッド16を用いて検眼する被検者Sを適切に正面側から撮影した画像を取得できる。また、この眼科システム1A(眼科装置10A)は、支柱13Aにおける被検者撮影部33Aの下方に被検者マイク34Aを設けるとともに、それらの両側に内部スピーカ35Aを設けている。このため、眼科システム1A(眼科装置10A)は、検眼の邪魔となることを確実に回避して被検者マイク34Aや内部スピーカ35Aを設けることができ、その被検者マイク34Aで測定ヘッド16を用いて検眼する被検者Sの声を適切に取得でき、内部スピーカ35Aから外部検者Kの声等を被検者Sにより適切に届けることができる。なお、被検者撮影部33Aと被検者マイク34Aと内部スピーカ35Aとは、支柱13Aに設けるものであれば、位置や個数は適宜設定すればよく、図15の例に限定されない。また、被検者撮影部33Aのみを支柱13Aに設けて、被検者マイク34Aと内部スピーカ35Aとを他の箇所に設けてもよく、図15の例に限定されない。
さらに、実施例1では、被検者Sが検眼を行う部屋に内部検者がいるものとしていたが、内部検者がいないものとしてもよく、実施例1に限定されない。この場合、眼科システム1、1Aは、コントローラ50を被検者Sが操作するものとし、内部操作部52や内部表示部53を外部検者Kとのやり取りや外部検者Kからの指示を受けることに特化したものとすることが好ましい。この場合であっても、眼科システム1、1Aは、外部検者Kが被検者Sの様子を見ながら被検者Sに対して指示でき、検眼を適切に行うことを可能とする。
実施例1では、視標呈示装置30または支柱13Aに被検者マイク34、34Aと内部スピーカ35、35Aとを設けている。しかしながら、被検者マイクが被検者Sの音声の取得が可能であり、内部スピーカが被検者Sへ向けて音声を出力可能であればよく、設ける場所は適宜設定すればよい。
1、1A 眼科システム 13 支柱 16 測定ヘッド 20 測定光学系 22 視標投影系 26 (制御部の一例としての)主制御部 30 視標呈示装置 33 被検者撮影部 52 内部操作部 53 内部表示部 73 外部表示部 Ao 対向領域 E 被検眼 Is 被検者Sの画像 Io 外部検者Kの画像 S被検者

Claims (9)

  1. 被検者の被検眼の情報を取得する測定光学系を収容する測定ヘッドと、
    前記測定ヘッドを支持する支柱と、
    前記被検眼に視標を呈示する視標呈示装置と、
    前記測定光学系における情報の取得の動作や前記視標呈示装置が呈示する視標の設定のための操作をする内部操作部と、
    前記被検者を撮影する被検者撮影部と、
    画像を表示する内部表示部と、
    前記内部操作部への操作または外部から入力されたデータに基づいて、前記測定光学系と前記視標呈示装置と前記被検者撮影部と前記内部表示部とを制御する制御部と、を備え、
    前記被検者撮影部は、前記支柱の近傍において、前記測定光学系や前記視標呈示装置による測定を行っている前記被検者と対向する対向領域に設けられていることを特徴とする眼科システム。
  2. 前記制御部は、前記内部操作部への操作や外部から入力されたデータに基づいて、前記被検者撮影部で撮影した前記被検者の画像を、外部表示部に表示させるデータを出力できることを特徴とする請求項1に記載の眼科システム。
  3. 前記制御部は、前記視標呈示装置に呈示させる視標や、前記測定光学系における前記被検眼の情報の取得のための動作の情報を、前記外部表示部に表示させるデータを出力できることを特徴とする請求項2に記載の眼科システム。
  4. 前記制御部は、前記内部操作部への操作や外部から入力されたデータに基づいて、前記被検者の画像と外部検者の画像とを前記視標呈示装置に表示できることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の眼科システム。
  5. 前記制御部は、外部検者の画像を前記内部表示部に表示できることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の眼科システム。
  6. 前記測定光学系は、他覚検査の視標を呈示する視標投影系を有し、
    前記制御部は、前記内部操作部への操作や外部から入力されたデータに基づいて、他覚検査の視標とともに外部検者の画像を前記視標投影系に表示させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の眼科システム。
  7. 前記被検者撮影部は、前記測定光学系により前記被検眼の情報を取得している状態での前記被検者の口の周辺を撮影可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の眼科システム。
  8. 前記被検者撮影部は、前記支柱に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の眼科システム。
  9. 前記被検者撮影部は、前記支柱に立てかけられた前記視標呈示装置に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の眼科システム。
JP2022049863A 2022-03-25 2022-03-25 眼科システム Pending JP2023142781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022049863A JP2023142781A (ja) 2022-03-25 2022-03-25 眼科システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022049863A JP2023142781A (ja) 2022-03-25 2022-03-25 眼科システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023142781A true JP2023142781A (ja) 2023-10-05

Family

ID=88206355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022049863A Pending JP2023142781A (ja) 2022-03-25 2022-03-25 眼科システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023142781A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6568403B2 (ja) 眼科装置
US11382498B2 (en) Ophthalmologic apparatus and measurement method of eye
JP7320662B2 (ja) 眼科装置
JP6822798B2 (ja) 眼科検査装置
JP6892540B2 (ja) 眼科装置
JP2017225638A (ja) 眼科装置
JP2023138863A (ja) 眼科装置
JP4494075B2 (ja) 検眼装置
JP2023142781A (ja) 眼科システム
KR20190123084A (ko) 혼합 현실 안저카메라
JP7265897B2 (ja) 眼科装置
WO2024070829A1 (ja) 眼科装置
WO2024029359A1 (ja) 眼科装置
JP7377331B2 (ja) 眼科装置
JP7034242B2 (ja) 眼科検査装置
JP7034243B2 (ja) 眼科検査装置
JP7166080B2 (ja) 眼科装置
JP7227811B2 (ja) 眼科装置
JP2023136953A (ja) 視標提示装置及び眼科装置
US20240099579A1 (en) Ophthalmic apparatus
JP2024016335A (ja) 眼科装置、および眼科装置制御プログラム
JP2024047535A (ja) 眼科装置
JP2023041541A (ja) 眼科システム
JP2020146469A (ja) 眼科検査システム及び眼科検査装置
CN117752294A (zh) 眼科装置