JP2020140857A - 誘導灯、トイレシステム及び誘導方法 - Google Patents

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聡郎 中田
Satoo Nakada
聡郎 中田
藤澤 剛
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剛 藤澤
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Abstract

【課題】例えば高齢者に対し目的地点までの歩行の安全を向上し得る誘導灯、トイレシステム及び誘導方法を提供する。【解決手段】斜め下方に向けて人が移動する通路FSに向けて光を照射する誘導灯であって、光源部と、光源部からの光を任意形状の模様41として通路FSに照射する照射部とを具備する。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば高齢者の安全な歩行を補助する誘導灯、この誘導灯を備えたトイレシステム、及び誘導灯を用いる誘導方法に関するものである。
周知のように、高齢者の転倒は、日常生活で比較的高い頻度で経験される事象である。この転倒に伴う外傷、骨折は機能に重大な影響を及ぼす。
高齢者の転倒を予防するために、床面の模様を利用して、歩行を誘導する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
CiNii論文−床面の状態が高齢者の歩行に与える影響(理学療法学Supplement 2009(0), E4P2278-E4P2278, 2010 公益社団法人 日本理学療法士協会)
上記非特許文献1に記載された方法は、移動経路上に例えば正方形でベージュと黒色の短毛絨毯を格子状に敷き詰める方法である。日常生活に欠かせないトイレ室内では、天井に固定された照明灯による単一照明であるため、短毛絨毯を格子状に敷き詰めたとしても、使用者や便器などの影になって手元や足元などが暗くなる。このため、高齢者など手足がおぼつかない使用者にとっては、トイレ室の入口から便器までの歩行中に転倒する恐れがある。
また、トイレ室以外の施設であっても、天井に固定された照明灯による単一照明である場合に、短毛絨毯を格子状に敷き詰めたとしても、使用者や設備などの影になって手元や足元などが暗くなる。
本発明の目的は、例えば高齢者に対し目的地点までの歩行の安全性を向上し得る誘導灯、トイレシステム及び誘導方法を提供することにある。
本発明の一態様である誘導灯は、斜め下方に向けて人が移動する通路に向けて光を照射する誘導灯であって、光源部と、前記光源部からの光を任意形状の模様として前記通路に照射する照射部とを具備することを特徴とする。
上記の態様において、前記照射部は、前記模様である格子模様を前記通路に照射する構成としてもよい。
上記の態様において、前記光源部及び前記照射部は、前記通路に沿った複数の位置に光を照射可能な複数で構成され、前記通路に沿った人の移動に合わせて前記模様の照射位置を順次移動させる構成としてもよい。
上記の態様において、前記照射部は、前記照射位置ごとに照射される模様を変更する構成としてもよい。
本発明の一態様である誘導灯によれば、通路に向けて斜め下方に光を照射し、通路に模様を投影することにより、歩行者や設備等の影により模様が遮られることなく、例えば高齢者に対し、出発地点から目的地点までの模様に合わせて歩行を誘導でき、これにより歩行の安定性を向上できる。
また、本発明の一態様である誘導灯によれば、通路に模様を投影することにより、通路に障害物があると、模様に不規則な模様が生じることになり、高齢者は障害物を検知することができる。
さらに、本発明の一態様である誘導灯によれば、通路に沿った人の移動に合わせて模様の照射位置を順次移動させることにより、例えば高齢者にとって、段階的に投影される模様によりエスコートされ特別感を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る誘導灯が設けられたトイレシステムの一部の斜視図である。 図1の誘導灯が基板に取り付けられた状態の斜視図である。 図1の誘導灯の内部構成を示す平面図である。 図1のトイレ装置を示す平面図及び斜視図である。 図1の誘導灯により投影される模様を示す斜視図である。 図4の制御部により、模様を投影する際の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の変形例として、図1の誘導灯により投影される格子模様を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る誘導灯が設けられたトイレシステムの一部の斜視図である。 図4の制御部により、トイレ室の入口からトイレ装置まで歩行する際の図形の投影手順を示すフローチャートである。 図4の制御部により、トイレ装置からトイレ室の入口まで歩行する際の図形の投影手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る誘導灯を、図面を参照して説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るトイレシステム1の一部の斜視図である。
図1に示したように、本実施形態に係るトイレシステム1は、照明装置10と、トイレ装置20と、キャビネット30と、を備える。これらの構成要素は、トイレ装置20が配置されたトイレ室TRの内部に設けられる。
なお、各実施形態の説明のために、「方向」を用いる。これらの「方向」は、全て、トイレ装置20の便座に着座した使用者から見て前方を「前方」とし、便座に着座した使用者から見て右側方を「右側方」としている。
図1に示したように、トイレ装置20は、トイレ室TRの床面FS上に設置されている。あるいは、トイレ装置20は、トイレ室TRの側壁に、支柱によって支持されていてもよい。
図2は、第1の実施形態に係るトイレシステム1が有する照明装置10の斜視図であり、図3は、照明装置10を構成する誘導灯の内部構成を示す平面図である。
照明装置10は、図2に示すように、3つの誘導灯11a,11b,11cと、これら誘導灯11a,11b,11cを支持する基板12と、を備えている。
基板12は、略長方形の板状に形成されており、一方の面12aには3つの支持部12b1,12b2,12b3が取り付けられている。これら支持部12b1,12b2,12b3は、略L字状の板状に形成されており、一方の端部は基板12の一方の面12aにネジ等により取り付けられる。支持部12b1,12b2,12b3の他方の端部は、基板12から上方に起立し、誘導灯11a,11b,11cを取り付けるための2つのネジ穴が形成されている。2つのネジ穴の一方(図2では、右側方側)は、誘導灯11a,11b,11cが他方のネジ穴部分を軸として回動自在となるように、長孔状に形成されている。なお、誘導灯11aは支持部12b1に取り付けられ、誘導灯11bは支持部12b2に取り付けられ、誘導灯11cは支持部12b3に取り付けられる。基板12の他方の面は、キャビネット30に取り付けられる。さらに、基板12の他方の面には、電源供給部(図示せず)と電気的に接続するための接続部(図示せず)が設けられている。
誘導灯11a,11b,11cは、支持部12b1,12b2,12b3に取り付けられることで、例えば支持部12b1,12b2,12b3に形成された回路パターン(図示せず)もしくは配線等を介して電源供給部と電気的に接続可能となる。また、誘導灯11a,11b,11cは、基板12の長手方向(図2では、前方−後方を示す矢印方向に対応)に距離を開けて並べられ、トイレ室TRの床面FSに向けて光を照射するように基板12の支持部12b1,12b2,12b3に支持されている。ここで、キャビネット30に対する基板12の取り付け位置が、トイレ装置20の便座に着座した使用者の右側方である場合に、誘導灯11a,11b,11cは、トイレ装置20の便座に着座した使用者の足元よりトイレ室TRの入口側に向けて光を照射するように基板12の支持部12b1,12b2,12b3に支持されている。
誘導灯11a,11b,11cは、ケース13内に、LED(Light Emitting Diode)基板14、凸レンズ15、マスキング部16を保持している。なお、LED基板14が「光源部」、凸レンズ15、マスキング部16が「照射部」にそれぞれ対応する。また、図2において、LED基板14、凸レンズ15、マスキング部16は、誘導灯11bに収容されていることのみを図示する。
キャビネット30は、トイレ室TRの側壁SWに取り付けられている。キャビネット30は、内部に空間を有し、この内部空間に備品を収納可能に構成されている。キャビネット30の内部の底面(図示せず)には、照明装置10が取り付けられる。また、キャビネット30は、トイレ室TRの床面FSと離間しており、キャビネット30と床面FSとの間には空間が形成されている。
さらに、キャビネット30の内部の底面には、基板12の取り付け位置に、誘導灯11a,11b,11cから照射される光をトイレ室TRの床面FSに照射するための孔部(図示せず)もしくは透明な透過部(図示せず)が設けられる。これにより、誘導灯11a,11b,11cは、それぞれ支持部12b1,12b2,12b3に支持された状態で、人の手により、ケース13の後方が押し上げられたり、押し下げられたりすることで、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの間に光を照射できるように調整される。なお、照明装置10は、キャビネット30の下、つまり、使用者の目線が入らない位置に取り付けられてもよい。
キャビネット30の上面は、平滑化された平面であり、カウンター31になっている。カウンター31はトイレ室TRの側壁SWに沿って延びており、カウンター31の上には、装飾品を載置したり、トイレ室TRの使用者が小物を置いたりできるように構成されている。
誘導灯11a,11b,11cは、図3に示すように、LED基板14と、LED基板14の光軸上に配置される凸レンズ15a,15b、マスキング部16とから構成されている。LED基板14から発生される光は、まず凸レンズ15bによって凸レンズ15a側へ導かれる。この凸レンズ15bから出射された光は、マスキング部16を介して凸レンズ15aによってトイレ室TRの床面FSへ導かれる。マスキング部16は、凸レンズ15bから出射した光を、投影する模様に絞って透過することにより、トイレ室TRの床面FSに模様を投影する。なお、マスキング部16は、透過部であってもよいし、スクリーンであってもよい。
誘導灯11aから出射した光は、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの使用者の移動経路において、入口から一部の領域を照射する。一方、誘導灯11bから出射した光は、移動経路において、誘導灯11aで照射されなかった領域を含む領域を照射する。さらに、誘導灯11cから出射した光は、移動経路において、誘導灯11a,11bで照射されなかった領域を含む領域を照射する。これら誘導灯11a,11b,11cにより照射する領域は、予め定められた領域であり、凸レンズ15a,15bや照明装置10をキャビネット30に取り付ける位置及び角度により調整することができる。例えば、1つの誘導灯11aにより移動経路を照射する場合には、焦点距離が長い凸レンズ15aを使用する。
次に、トイレ装置20について説明する。
図4(a)は、トイレ装置20の平面図であり、図4(b)は、トイレ装置20の斜視図である。
トイレ装置20は、便器21と、便座22と、便蓋23と、本体部24と、を有する。便座22は、便器21の上に設けられている。便蓋23は、便器21の上に、便座22を覆うように設けられている。本体部24は、便器21の後方上部に設けられている。便座22及び便蓋23は、本体部24によって回動可能に軸支されている。
本体部24は、制御部25を有する。制御部25は、トイレ装置20やトイレ室TR内に設けられた他の構成要素の動作を制御する。本体部24は、図4(a)に示したように、人体検知センサ27と、着座検知センサ28と、をさらに有していてもよい。人体検知センサ27は、例えば、赤外線センサやマイクロ波センサなどであり、トイレ室TRへの使用者の入出を検出する。着座検知センサ28は、例えば、赤外線を用いた測距センサであり、便座22への使用者の着座を検出する。
本体部24が人体検知センサ27及び着座検知センサ28を有する場合、これらのセンサは、その検出結果を制御部25に送信する。制御部25は、人体検知センサ27及び着座検知センサ28から送信された検出結果に基づき、トイレ室TR内に設けられた各構成要素の動作を制御することができる。
次に、誘導灯11a,11b,11cにより投影される模様について説明する。図5において、例えば高齢の使用者USは、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの移動経路を歩行するものとする。誘導灯11a,11b,11cは、移動経路に対し模様を投影する。この模様は、床面FSに対し例えば四角形から成る模様41となる。ここで、トイレ室TRの床面FSに障害物T1があると、模様41に不規則な模様42が生じることになり、高齢の使用者USは障害物T1を認識することができる。このため、使用者USの歩行の安定性が向上する可能性が高くなる。なお、模様41は、四角形以外にも、例えば三角形や円であってもよい。
使用者USが、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までを歩行する際、制御部24は、図6に示す制御手順を実行する。
ステップST6aでは、制御部24は人体検知センサ27によってトイレ室TR内の使用者USの検出を行い、トイレ室TR内に人がいない時に(No)、無駄に照明を付けないようになっている。
ステップST6aにおいて、使用者USがトイレ室TRの入口に入ると(Yes)、制御部24は誘導灯11a,11b,11cを駆動させて使用者USの足元に光を照射し(ステップST6b)、トイレ装置20までの移動経路に模様41を投影する(ステップST6c)。そして、制御部24は、着座検知センサ28により、便座22への使用者USの着座を検出した場合、誘導灯11a,11b,11cを制御して模様41の照射を消灯するか、または、照度を低下させてもよい。さらに、制御部24は、着座検知センサ28により、便座22への着座状態からの立ち上がりを検出した場合に、誘導灯11a,11b,11cを制御して、模様41の照射を再開するか、または、照度を上げてもよい。
また、制御部24は、着座検知センサ28により、便座22への使用者USの着座を検出した場合、あるいは便座22への着座状態からの立ち上がりを検出した場合に、誘導灯11a,11b,11cを制御して、トイレ室TRの入口までの移動経路に模様41とは異なる模様を投影するようにしてもよい。この場合、マスキング部16は、制御部24から通知される着座検知センサ28の検出結果に基づいて、模様41から例えば三角形から成る模様へ切り替え可能な部材であってもよい。
以上のように、第1の実施形態によれば、キャビネット30の下方に設けられる誘導灯11a,11b,11cを用いて、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの移動経路に向けて斜めに光を照射し、移動経路に模様41を投影することにより、使用者USやトイレ装置20の影により模様41が遮られることなく、例えば高齢者に対し、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの模様41に合わせて歩行を誘導でき、これにより便器21へ行くまでの途中でつまづくこと無く歩行の安定性を向上できる。
(変形例)
図7は、第1の実施形態の変形例として、誘導灯11a,11b,11cにより投影される格子模様51を示す斜視図である。
図7において、例えば高齢の使用者USが、トイレ室TRの入口に入ると、誘導灯11a,11b,11cは、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの移動経路に対し格子模様51を投影する。ここで、トイレ室TRの床面FSに障害物があると、格子模様51に不規則な途切れ52等が生じることになり、高齢の使用者USは障害物を認識することができる。
また、小石や床面FSの凹凸等の細かな障害物があっても、格子模様51に不規則な途切れ53等が生じることになり、高齢の使用者USは障害物を確実に認識することができる。
この第1の実施形態の変形例によれば、例えば高齢者は、トイレ装置20までの格子模様51を見ることにより、細かな障害物まで視認でき、これにより歩行の安定性をさらに向上できる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係るトイレシステム1の一部の斜視図である。なお、図8において、図1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図8において、キャビネット30及び誘導灯11a,11b,11cは、図示されていないが、図中左側に配置されているものとする。
図8において、誘導灯11aにより模様としての略四角形の図形61が投影される領域が第1領域であり、誘導灯11bにより図形62が投影される領域が第2領域であり、誘導灯11cにより図形63が投影される領域が第3領域である。
図形62が投影される第2領域は、図形61が投影される第1領域と重なりを生じながら配されている。また、図形63が投影される第3領域は、図形62が投影される第2領域と重なりを生じながら配されている。そして、第1領域、第2領域及び第3領域により、図形61から図形63まで段階的に投影されるようになっている。なお、図形61から図形63は、四角形以外に、三角形等であってもよい。また、各領域は、重ならなくてもよい。
使用者USが、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までを歩行する際、制御部24は、図9に示す制御手順を実行する。
ステップST9aでは、制御部24は人体検知センサ27によってトイレ室TR内の使用者USの検出を行い、トイレ室TR内に人がいない時に(No)、無駄に照明を付けないようになっている。
ステップST9aにおいて、使用者USがトイレ室TRの入口に入ると(Yes)、制御部24は誘導灯11aを駆動させて使用者USの足元に光を照射し、トイレ室TRの床面FSに図形61を投影する(ステップST9b)。
そして、制御部24は、人体検知センサ27もしくは他のセンサを用いて、使用者USが入口からの所定距離、つまり第2領域に入る一歩手前を通過するか否かの判断を行う(ステップST9c)。ここで、使用者USが入口からの所定距離をまだ通過していないと判断した場合(No)、制御部24は、上記ステップST9aの処理を続行する。
一方、使用者USが入口からの所定距離を通過したと判断した場合(Yes)、制御部24は誘導灯11bを駆動させて使用者USの足元に光を照射し、トイレ室TRの床面FSに図形62を投影する(ステップST9d)。
そして、制御部24は、人体検知センサ27もしくは他のセンサを用いて、第3領域に入る一歩手前を通過するか否かの判断を行う(ステップST9e)。ここで、使用者USが第3領域に入る一歩手前をまだ通過していないと判断した場合(No)、制御部24は、上記ステップST9dの処理を続行する。
一方、使用者USが第3領域に入る一歩手前を通過したと判断した場合(Yes)、制御部24は誘導灯11cを駆動させて使用者USの足元に光を照射し、トイレ室TRの床面FSに図形63を投影する(ステップST9f)。
そして、制御部24は、着座検知センサ28を用いて、使用者USがトイレ装置20の便座22に着座したか否かの判断を行い(ステップST9g)、着座していないと判断した場合に(No)、着座するまで上記ステップST9fの処理を続行する。
一方、使用者USがトイレ装置20の便座22に着座したと判断した場合(Yes)、制御部24は誘導灯11a,11b,11cの駆動を停止し、図形61から図形63を床面FSから消す(終了)。なお、制御部24は、誘導灯11a,11b,11cを制御して、図形61から図形63の照度を低下させるようにしてもよい。
使用者USが、トイレ装置20からトイレ室TRの入口までの移動経路を歩行する際、制御部24は、図10に示す制御手順を実行する。
制御部24は、ステップST10aにおいて、着座検知センサ28により、便座22への着座状態からの立ち上がりを検出した場合に(Yes)、誘導灯11cを駆動させて使用者USの足元に光を照射し、トイレ室TRの床面FSに図形61を投影する(ステップST10b)。
そして、制御部24は、人体検知センサ27もしくは他のセンサを用いて、使用者USがトイレ装置20からの所定距離、つまり第2領域に入る一歩手前を通過するか否かの判断を行う(ステップST10c)。ここで、使用者USがトイレ装置20からの所定距離をまだ通過していないと判断した場合(No)、制御部24は、上記ステップST10bの処理を続行する。
一方、使用者USがトイレ装置20からの所定距離を通過したと判断した場合(Yes)、制御部24は誘導灯11bを駆動させて使用者USの足元に光を照射し、トイレ室TRの床面FSに図形62を投影する(ステップST10d)。
そして、制御部24は、人体検知センサ27もしくは他のセンサを用いて、使用者USが第1領域に入る一歩手前を通過するか否かの判断を行う(ステップST10e)。ここで、使用者USが第1領域に入る一歩手前を通過していないと判断した場合(No)、制御部24は、上記ステップST10dの処理を続行する。
一方、通過したと判断した場合(Yes)、制御部24は、誘導灯11aを駆動させて使用者USの足元に光を照射し、トイレ室TRの床面FSに図形63を投影する(ステップST10f)。
そして、制御部24は、人体検知センサ27もしくは他のセンサを用いて、使用者USがトイレ室TRから退出したか否かの判断を行い(ステップST10g)、使用者USがまだトイレ室TRから退出していない場合(No)、制御部24は、上記ステップST10fの処理を続行する。
一方、ステップST10gにおいて、使用者USがトイレ室TRから退出したと判断した場合(Yes)、制御部24は誘導灯11a,11b,11cの駆動を停止し、図形の照射を消灯する(終了)。
以上のように上記第2の実施形態によれば、キャビネット30の内部の底面に設けられる誘導灯11a,11b,11cを用いて、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの移動経路を歩行する使用者USの側方から移動経路に向けて斜めに光を照射し、使用者USが移動経路を歩行するに従って、図形61から図形63を段階的に投影することにより、例えば高齢者に対し、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までの図形61から図形63に合わせて歩行を誘導でき、しかも高齢者にとってはエスコートされる「特別感」が得られる。
また、上記第2の実施形態によれば、使用者USがトイレ室TRの入口からトイレ装置20までの移動経路を歩行する第1歩行状態と、使用者USがトイレ装置20からトイレ室TRの入口までの移動経路を歩行する第2歩行状態とで、投影する図形を変更することで、例えば高齢者に対し、トイレ室TRの入口からトイレ装置20までと、トイレ装置20からトイレ室TRの入口までを図形に合わせて確実に歩行を誘導でき、エスコートされる「特別感」がさらに得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、上記第1の実施形態及び第2の実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態では、トイレシステム1を例にとって説明したが、トイレシステム以外に、ショッピングモール、病院、福祉施設等にも適用可能である。一例として、福祉施設で適用する場合、福祉施設の玄関を出発地点とし、ソファー等が配置されている休憩室を目的地点として、歩行者が歩行する廊下の側方側に誘導灯を配置し、誘導灯により廊下の床面へ斜め下方向に、矢印から成る模様を投影する。
このようにすると、歩行者は、矢印に沿って歩行することで、目的地点まで安全かつ確実に辿り着くことができる。また、歩行者が休憩室から玄関まで歩行する際には、誘導灯により廊下の床面に、行きとは逆の矢印に切り替えて投影することにより、玄関まで安全かつ確実に辿り着くことができる。
また、歩行者が歩行するに従って、誘導灯により矢印を段階的に投影するようにしてもよい。
以上、説明した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、当該実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の誘導灯の構成を具備する限り、勿論、本発明の範囲に含まれるものである。
1 トイレシステム
10 照明装置
11a,11b,11c 誘導灯
12 基板
12a 一方の面
12b1,12b2,12b3 支持部
13 ケース
14 LED基板
15、15a、15b 凸レンズ
16 マスキング部
20 トイレ装置
21 便器
22 便座
23 便蓋
24 本体部
25 制御部
27 人体検知センサ
28 着座検知センサ
30 キャビネット
31 カウンター
41、42 模様
51 格子模様
52、53 途切れ
61、62、63 図形
TR トイレ室
SW 側壁
FS 床面
T1 障害物

Claims (8)

  1. 斜め下方に向けて人が移動する通路に向けて光を照射する誘導灯であって、
    光源部と、
    前記光源部からの光を任意形状の模様として前記通路に照射する照射部と
    を具備することを特徴とする誘導灯。
  2. 前記照射部は、前記模様である格子模様を前記通路に照射することを特徴とする請求項1に記載の誘導灯。
  3. 前記光源部及び前記照射部は、前記通路に沿った複数の位置に光を照射可能な複数で構成され、
    前記通路に沿った人の移動に合わせて前記模様の照射位置を順次移動させることを特徴とする請求項1に記載の誘導灯。
  4. 前記照射部は、前記照射位置ごとに照射される模様を変更することを特徴とする請求項3に記載の誘導灯。
  5. トイレ室に設けられ、人が着座可能な便座と、
    前記便座の側方に設けられる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の誘導灯と、
    を具備し、
    前記誘導灯は、トイレ室の入口から前記便座までの通路に向けて斜めに光を照射することを特徴とするトイレシステム。
  6. 前記誘導灯は、
    前記トイレ室の入口から人が入ってきたとき、前記光源部からの光を任意形状の模様として前記通路に照射し、
    人が前記便座に着座したとき、前記模様の照射を消灯するか、または、照度を低下させ、
    人が前記便座に着座した状態から立ち上がったとき、前記模様の照射を再開するか、または、照度を上げ、
    人が前記トイレ室の入口から退出したとき、前記模様の照射を消灯する
    ことを特徴とする請求項5に記載のトイレシステム。
  7. 前記誘導灯は、
    人が前記便座に着座、または立ち上がったときと、前記トイレ室の入口から人が入ってきたときと、は前記通路に照射する模様が異なることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のトイレシステム。
  8. 出発地点から目的地点に到る通路の側方に設けられる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の誘導灯を用いた誘導方法であって、
    前記通路に沿った人の移動に応じて、前記誘導灯が、斜め下方に向けて、任意形状の模様として光を照射し、
    前記通路に沿った人の移動に合わせて前記模様の照射位置を順次移動させる
    ことを特徴とする誘導方法。
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