JP2020139043A - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる成形品、ならびに光反射体 - Google Patents

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陽介 尾上
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Abstract

【課題】成形時の流動性、離型性に優れ、さらに耐衝撃性、フォギング性にも優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することを課題とする。【解決手段】(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、(B)ポリカーボネート5〜30重量部、および(C)3〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる脂肪酸エステル化合物0.2〜2重量部を配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、光反射体の製造に用いられるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、およびそれを成形して得られる成形品であって、その表面の一部または全体に金属蒸着膜が形成され、該金属蒸着膜と該成形品の表面が接している光反射体に関する。
従来、自動車用ランプにおけるハウジング、リフレクター、エクステンションや家電照明器具等などの光反射体としては、金属製(板金)、バルクモールディングコンパウンド(BMC)やシートモールディングコンパウンド(SMC)に代表される熱硬化性樹脂成形品に金属メッキ加工や金属薄膜を蒸着したものあるいは塗装したものが使用されてきた。金属製反射体は加工性が悪く、重くて扱い難いという欠点があり、一方、熱硬化性樹脂成形品に金属メッキ加工や金属薄膜を蒸着した反射体は耐熱性、剛性、寸法安定性をはじめとして優れた特性を有しているが、成形サイクルが長いこと、成形の際にバリが発生すること、および成形時にモノマーが揮発し作業環境を悪化させるという問題点を抱えていた。そのため、このような問題点がなく、またこれらの光反射体の高機能化やデザインの多様化に伴い、生産性に優れる熱可塑性樹脂成形品に金属薄膜を蒸着した光反射体が主流となってきている。
このような光反射体の製造方法としては、熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の光反射面とされる場所に表面平滑性を付与するためにプライマー処理を施す(プライマーコート膜を形成する)ことで高い平滑性を与え、その上に金属を蒸着し、さらに必要に応じてトップコートを塗布する方法が挙げられる。このような工程を経ることで、熱硬化性樹脂と遜色のない光学精度(反射精度)を得ている。しかし、上述のプライマー処理をする従来の方法は、プライマー処理に有機溶剤が使用されているため環境上好ましくなく、さらに前記有機溶剤の揮発および塗膜の硬化に時間がかかるため生産性に劣り、メッキ加工や蒸着に要する費用が高く、製造工程数も増加するため歩留まり低下も懸念されることから、トータルコストが高いという問題点があった。従って前加工の必要がなく低コストで製造可能である直接金属蒸着法が可能である光反射体用熱可塑性樹脂組成物が求められている。
熱可塑性樹脂成形体において、前記下塗膜の形成を要せず、金属薄膜を直接蒸着したもので、従来品と遜色のない光学面が得られれば、製品作成時における工程の削減に伴う生産性の向上および、プライマーコート剤の不使用に伴う環境対応の効果が得られる。
また、対象部品がランプ部材を主としている関係上、光反射体の使用環境温度は100〜200℃の温度範囲となり、この時発生する付着性ガスがレンズカバーやミラー等に付着し、白く曇る(フォギング)という問題点もあった。
特許文献1では、ポリブチレンテレフタレートに脂肪酸エステルとエラストマー、および強化繊維を配合する樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2では、熱可塑性ポリエステル樹脂に脂肪酸エステルを配合する樹脂組成物からなる光反射体が提案されている。また、特許文献3では、熱可塑性樹脂に脂肪酸エステルおよび一分子中にカルボン酸基反応性基と水酸基反応性基とを有する化合物を配合する発生ガス低減化熱可塑性樹脂組成物が提案されている。さらに、特許文献4では、熱可塑性ポリエステルにポリカーボネートと微粉末フィラーと離型剤と無機リン化合物を含む光反射体用樹脂組成物が提案されている。
特開2017−179204号公報 特開2009−102581号公報 特開2009−298827号公報 特開2005−314611号公報
上述の通り、光反射体に使用される樹脂材料には、成形品の高温時におけるガスの発生量を抑制すること(フォギング性)が求められるが、さらに近年では、自動車用ランプ自体の軽量化が要求されており、熱可塑性樹脂成形体の薄肉化が検討され、薄肉化を実現するために成形時の良流動性も求められる。その一方で、離型突き出し時や製品落下時の割れもまた問題となっており、樹脂組成物の靭性も要求されている。
このように、光反射体に使用される樹脂材料には、フォギング性、離型性および流動性が要求されるが、特許文献1に記載された技術では、エラストマーを配合するため流動性が低下し、外観不良が発生する問題があった。また、特許文献2に記載された技術では、ポリブチレンテレフタレート以外のポリエチレンテレフタレート等の樹脂を配合するため流動性が低下し、無機充填剤を配合するため耐衝撃性が低下する問題があった。また、特許文献3に記載された技術では、一分子中にカルボン酸基反応性基と水酸基反応性基とを有する化合物を配合することで発生ガスが低減するものの、靭性が不足する問題があった。さらに、特許文献4に記載された技術では、微粉末フィラーを配合するため靭性が低下し、離型剤としてモンタン酸またはモンタン酸エステルを配向するためフォギング性が低下する問題があった。
そこで、本発明は、上述の課題を解決し、耐衝撃性を維持しながらフォギング性、離型性および流動性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、および該ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品の表面の少なくとも一部に金属蒸着膜が直接形成された光反射体を提供することを課題とする。
本発明者らは、かかる課題を解決するために、鋭意研究、検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、(B)ポリカーボネート5〜30重量部、および(C)3〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる脂肪酸エステル化合物0.2〜2重量部を配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(2)前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、さらに(D)着色剤0.1〜2重量部を配合してなる(1)に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(3)前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、さらに(E)リン系安定剤0.005〜0.1重量部を配合してなる(1)または(2)に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(4)前記(C)脂肪酸エステル化合物がジペンタエリスリトールヘキサステアレートである(1)〜(3)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(5)前記(C)脂肪酸エステル化合物の酸価が0.1〜10mgKOH/gである(1)〜(4)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品、
(7)(6)に記載の成形品の表面の少なくとも一部に金属蒸着膜を直接形成した光反射体。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、耐衝撃性を維持しながら低フォギング性、離型性および流動性に優れる光反射体を成形することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(A)ポリブチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネート、(C)3〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる脂肪酸エステル化合物を配合してなる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、樹脂組成物を構成する個々の成分同士が反応した反応物を含むが、当該反応物は高分子同士の複雑な反応により生成されたものであるから、その構造を特定することは実際的でない事情が存在する。したがって、本発明は配合する成分により発明を特定するものである。
[A成分]
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートは、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とする原料から、重縮合反応等の通常の重合反応によって得られる重合体である。テレフタル酸のエステル形成性誘導体としては、例えば、テレフタル酸の低級アルキルエステル等が挙げられる。より具体的には、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、およびブチルエステル等が挙げられる。
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートは、特性を損なわない範囲であれば、テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体とともに、他のジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体を共重合したものであってもよいし、1,4−ブタンジオールおよび/またはそのエステル形成性誘導体とともに、他のジオールおよび/またはそのエステル形成性誘導体を共重合したものであってもよい。共重合成分として用いられるジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体としては、例えば、イソフタル酸、アジピン酸、シュウ酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸やこれらのアルキルエステルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。また、共重合成分として用いられるジオールまたはそのエステル形成性誘導体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、分子量400〜6000のポリエチレングリコールやポリ1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの長鎖グリコールやこれらの脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これら共重合成分は、(A)ポリブチレンテレフタレートを形成する原料の20重量%以下が好ましい。このような共重合体の好ましい例としては、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレン(テレフタレート/ナフタレート)、ポリ(ブチレン/エチレン)テレフタレート等が挙げられる。ここで、「/」は共重合体を示す。これらを2種以上配合してもよい。
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートは、250℃、1kgf条件下におけるメルトフローレート(以下、MFRと略記することがある)が5〜80g/10分の範囲にあることが好ましい。MFRが5g/10分以上であれば、流動性をより向上させることができる。8g/10分以上がより好ましい。一方、MFRが80g/10分以下であれば、機械特性に優れる成形品を得ることができる。70g/10分以下が好ましく、60g/10分以下がより好ましい。なお、本発明におけるMFRはISO1133に準拠し測定した値である。
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の重縮合法や開環重合法等を用いることができる。バッチ重合法および連続重合法のいずれでもよく、また、エステル交換反応および重縮合反応によりポリブチレンテレフタレートを得る方法、ならびにエステル化反応および重縮合反応によりポリブチレンテレフタレートを得る直接重合法のいずれも適用することができる。カルボキシ末端基量を少なくすることができ、かつ、流動性向上効果が大きくなるという点で、連続重合法が好ましく、コストの点で、直接重合法が好ましい。
なお、前記エステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応を効果的に進めるために、これらの反応時に触媒を添加することが好ましい。触媒の具体例としては、有機チタン化合物、スズ化合物、ジルコニア化合物、アンチモン化合物等が挙げられる。
前記有機チタン化合物のより具体的な例としては、チタン酸のメチルエステル、テトラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライソプロピルエステル、テトライソブチルエステル、テトラ−tert−ブチルエステル、シクロヘキシルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステル、トリルエステル、あるいはこれらの混合エステル等が挙げられる。
前記スズ化合物のより具体的な例としては、ジブチルスズオキシド、メチルフェニルスズオキシド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルジスズオキシド、シクロヘキサヘキシルジスズオキシド、ジドデシルスズオキシド、トリエチルスズハイドロオキシド、トリフェニルスズハイドロオキシド、トリイソブチルスズアセテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルスズサルファイド、ブチルヒドロキシスズオキシド、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸、ブチルスタンノン酸等のアルキルスタンノン酸等が挙げられる。
前記ジルコニア化合物のより具体的な例としては、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド等のジルコニア化合物が挙げられる。
前記アンチモン化合物のより具体的な例としては、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン等が挙げられる。
これらのうち、触媒効果の点で好ましいのは有機チタン化合物、スズ化合物であり、さらに、より高い触媒効果を有する点でチタン酸のテトラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライソプロピルエステルが好ましく、チタン酸のテトラ−n−ブチルエステルが特に好ましい。また、これらの触媒は2種以上併用することもできる。
前記触媒の添加量は、(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、0.005〜0.5重量部の範囲が好ましく、0.010〜0.2重量部の範囲がより好ましい。
[B成分]
(B)ポリカーボネート
(B)ポリカーボネートは、2価フェノールとホスゲンまたは炭酸エステル化合物などのカーボネート前駆体とを主成分とする原料を反応させることにより得られる重合体である。例えば、塩化メチレンなどの溶媒中において、2価フェノールとホスゲンなどのカーボネート前駆体との反応により、あるいは2価フェノールとジフェニルカーボネートなどのカーボネート前駆体とのエステル交換反応などにより製造される。
2価フェノールとしては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、1,1−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ハイドロキノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]が好ましい。
また、炭酸エステル化合物としては、例えば、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネートなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
本発明に用いられる(B)ポリカーボネートの分子量は、適宜選択して決定すればよいが、溶液粘度から換算した粘度平均分子量[Mv]で、10,000〜50,000の範囲のものが好ましい。粘度平均分子量が10,000以上であると、機械特性がより向上する。一方、粘度平均分子量が50,000以下であると、流動性がより向上する。より好ましくは11,000〜40,000であり、さらに好ましくは13,000〜30,000、特に好ましくは15,000〜26,000である。ポリカーボネートの粘度平均分子量を15,000〜26,000とすることは、耐衝撃性および流動性のバランスに優れる観点からも好ましい。また、粘度平均分子量の異なる2種類以上のポリカーボネートを混合してもよく、粘度平均分子量が上記範囲外であるポリカーボネートを混合してもよい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネートは、例えば、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社から“ユーピロン”(登録商標)S−1000、S−2000、S−3000、H−2000、H−3000という商品名で入手できる。
ここで粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での極限粘度[η](単位dL/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83、から算出される値を意味する。ここで極限粘度[η]とは各溶液濃度[C](g/dL)での比粘度ηspを測定し、下記式により算出した値である。
Figure 2020139043
本発明における(B)ポリカーボネートの配合量は、前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、5〜30重量部の範囲であり、5〜20重量部の範囲がより好ましく、5〜15重量部の範囲が特に好ましい。(B)ポリカーボネートの配合量が5重量部未満では、成形品の耐衝撃性が低下し、30重量部を超える場合は、熱可塑性樹脂組成物の流動性が低下するため好ましくない。
[C成分]
本発明に用いられる(C)脂肪酸エステル化合物は、3〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とから構成される。
3〜6価の脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセロール、ジグリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、テトラグリセロール等が挙げられる。これらの脂肪族アルコールは、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい脂肪族アルコールは5価または6価の脂肪族アルコールであり、例えば、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、テトラグリセロール等であり、ジペンタエリスリトールが特に好ましい。
脂肪酸としては、炭素数5以上30以下の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪酸が好ましく、例えば、ペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が好ましく、ステアリン酸が特に好ましい。
なお、前記(A)ポリブチレンテレフタレートおよび(B)ポリカーボネートエステル交換反応を回避するために、(C)脂肪酸エステル化合物は、遊離のヒドロキシル基及びカルボキシル基を実質的に含まないフルエステルであるのが好ましい。具体的には、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサステアレートが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサステアレートが特に好ましい。
前記(A)ポリブチレンテレフタレートおよび(B)ポリカーボネートの加水分解を抑制する観点からは、(C)脂肪酸エステル化合物の酸価は0.1〜10mgKOH/gであり、0.1〜5mgKOH/gであるのが好ましく、0.1〜3mgKOH/gであるのがより好ましい。
(C)脂肪酸エステル化合物は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
(C)脂肪酸エステル化合物は、例えば、エメリーオレオケミカルズジャパン株式会社から、“ロキシオール”(登録商標)、株式会社ADEKAから、“アデカサイザー”(登録商標)、理研ビタミン株式会社から、“リケスター”(登録商標)、という商品名で入手できる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物において、(C)脂肪酸エステル化合物の配合量は、前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、0.2〜2重量部であり、好ましくは0.2〜1重量部である。(C)脂肪酸エステル化合物の配合量が0.2重量部未満では、離型性が低下し、2重量部を超える場合は、フォギング性が悪化するため好ましくない。
[D成分]
本発明の樹脂組成物は、(D)着色剤を配合してもよい。前記(D)着色剤としては、無機顔料、有機顔料、有機染料などが挙げられる。無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の硫化物系顔料;群青などの珪酸塩系顔料;亜鉛華、弁柄、酸化クロム、酸化チタン、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸系顔料;紺青などのフェロシアン系顔料が挙げられる。有機顔料及び有機染料としては、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系染顔料;ニッケルアゾイエロー等のアゾ系染顔料;チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料;アンスラキノン系、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中では、熱安定性の点から、カーボンブラック、酸化チタン、シアニン系、キノリン系、アンスラキノン系、フタロシアニン系化合物などが好ましい。
また、着色剤の樹脂組成物中の分散性が良好となる点から、着色剤を添加する際にマスターバッチを使用することが好ましい。
本発明において、(D)着色剤の配合量は、前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、0.1〜2重量部であることが好ましい。より好ましくは0.1〜1重量部である。(D)着色剤の配合量が0.1重量部以上とすることで、十分な着色が得られ、2重量部以下とすることで耐衝撃性を維持でき好ましい。
[E成分]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、さらに(E)リン系安定剤を配合してもよい。(E)リン系安定剤は、(A)ポリブチレンテレフタレートと(B)ポリカーボネートのエステル交換反応を抑制し、滞留安定性を向上させる効果がある。
(E)リン系安定剤としては、例えば、ホスファイト系安定剤(ホスファイト化合物)、ホスフェート系安定剤(ホスフェート化合物)が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。中でも、ホスフェート系安定剤は、熱可塑性樹脂組成物の滞留安定性を向上させる効果がより高いため好ましい。
ホスファイト系安定剤としては、例えば、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル) −5−メチルフェニル]−1,6−ヘキサメチレン−ビス(N−ヒドロキシエチル−N−メチルセミカルバジド)−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−1,10−デカメチレン−ジ−カルボキシリックアシッド−ジ−ヒドロキシエチルカルボニルヒドラジド−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−1,10−デカメチレン−ジ−カルボキシリックアシッド−ジ−サリシロイルヒドラジド−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−ジ(ヒドロキシエチルカルボニル)ヒドラジド−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド−ジホスファイトなどが挙げられる。少なくとも1つのP−O結合が芳香族基に結合しているものが好ましく、例えば、トリス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンホスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイト−5−t−ブチル−フェニル)ブタン、トリス(ミックスドモノおよびジ−ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(フェニル−ジアルキルホスファイト)などが挙げられる。これらを2種以上配合してもよい。中でも、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイトなどが好ましく使用できる。これらの中でも、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)フォスファイトが特に好ましく、例えば、ADEKA製の“アデカスタブ”(登録商標)PEP−36という商品名で入手できる。
ホスフェート系安定剤としては、例えば、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、メチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、オクチルアシッドホスフェート、イソデシルアシッドホスフェートなどが挙げられる。これらを2種以上配合してもよい。中でも、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェートが好ましい。これらのモノ−およびジ−ステアリルアシッドホスフェートのほぼ等モル混合物が特に好ましく、例えば、ADEKA製の“アデカスタブ”(登録商標)AX−71という商品名で入手できる。
(E)リン系安定剤の配合量は、前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、0.005〜0.1重量部が好ましい。(E)リン系安定剤の配合量が0.005重量部未満であれば、エステル交換反応の抑制効果がなく、0.1重量部を超すと耐衝撃性を低下させるため好ましくない。
[その他成分]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)成分および(B)成分以外の樹脂成分、離型剤、安定剤、滑剤などの通常の添加剤を配合することができる。これらを二種以上配合してもよい。
[製造方法]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、前記(A)〜(C)成分および必要により配合された(D)成分、(E)成分やその他成分が均一に分散されていることが好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法としては、例えば、単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーあるいはミキシングロールなどの公知の溶融混練機を用いて、各成分を溶融混練する方法を挙げることができる。各成分は、予め一括して混合しておき、それから溶融混練してもよい。なお、各成分に含まれる水分は少ない方がよく、必要により予め乾燥しておくことが望ましい。
また、溶融混練機に各成分を投入する方法としては、例えば、単軸あるいは2軸の押出機を用い、スクリュー根元側に設置した主投入口へ前記(A)〜(C)と(E)成分をフィーダーから供給し、主投入口または主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口へ(D)成分を独立した専用のフィーダーから供給し溶融混合する方法が挙げられる。
溶融混練温度は、流動性および機械特性に優れるという点で、110℃以上が好ましく、210℃以上がより好ましく、240℃以上がさらに好ましい。また、360℃以下が好ましく、320℃以下がより好ましく、280℃以下がさらに好ましい。ここで、溶融混練温度とは、溶融混練機の設定温度を指し、例えば2軸押出機の場合、シリンダー温度を指す。
[成形体]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、公知の射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形、紡糸などの任意の方法で成形することにより、各種成形体に加工し利用することができる。中でも、汎用性の観点から、射出成形法が好ましい。
射出成形時の温度は、流動性をより向上させる観点から240℃以上が好ましく、機械特性を向上させる観点から280℃以下が好ましい。
金型としては、磨きを、磨き番手5000番(♯5000)以上、好ましくは♯10000以上としたり、クロムメッキ等の表面処理を行ったりすることで、成形体表面の平滑性や光沢性が増し、着色や塗装後に良好な外観を得ることが容易になる。また、後述する光反射体を製造するに際して、成形体を蒸着処理する場合においても、良好な外観の光反射体が得られやすくなる。
なお、金型離型性は、例えば金型から光反射体用部品を離型する際の突出力(離型力)を測定することで評価できる。離型力が小さくなる程、金型離型性が良好であることを意味する。離型力としては、特に制限されないが、例えば1000N以下であると、光反射体用部品を成形する際に良好な金型離型性を示し、離型時の割れや擦れをより低減できる傾向にあり、大型であったり複雑な形状であったりする光反射体用部品の生産性を向上することができる。
[光反射体]
本発明の光反射体は、本発明の樹脂組成物からなる光反射体用部品の表面の少なくとも一部に、光反射金属層が直接形成されたものである。光反射体用部品に光反射金属層を直接形成させる方法としては、特に制限されず、蒸着等の公知の方法を用いることができる。光反射金属層を形成する金属としては、アルミニウム、クロム、ニッケル、チタンなどが挙げられ、これらの中でも特に環境に対する影響および経済性からアルミニウムが好ましい。
このようにして得られる光反射体としては、例えば、自動車用ランプ(自動車のヘッドランプ、ターンシグナルランプ等)の光反射体(ハウジング、リフレクター、エクステンション等)や、家電用ランプ(照明ランプ等)の光反射体(ランプケース等)などが挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。各実施例および比較例で使用する原料について以下に示す。
(A)ポリブチレンテレフタレート
A−1:ポリブチレンテレフタレート(MFR:35g/10分(250℃、1kgf))
(B)ポリカーボネート
B−1:ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製“ユーピロン”(商標登録)H−2000(商品名))
(B’)ポリカーボネート以外の重合体
B’−1:エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体(住友化学(株)社製“ボンドファースト”(登録商標)ETX6(商品名))
(C)脂肪酸エステル化合物
C−1:ジペンタエリスリトールヘキサステアレート(エメリーオレオケミカルズジャパン(株)社製“ロキシオール”(登録商標)VPG2571(商品名)、酸価:1.2mgKOH/g)
C−2:ジペンタエリスリトールヘキサステアレート(理研ビタミン(株)社製“リケマール”(登録商標)SL−02(商品名)、酸価:27mgKOH/g)
(C’)脂肪酸エステル化合物以外の離型剤
C’−1:モンタン酸エステルワックス(クラリアントジャパン(株)製“リコワックス(登録商標)OP”(商品名)
(D)着色剤
D−1:カーボンブラック40質量%と(A−1)ポリブチレンテレフタレート60質量%のマスターバッチ(越谷化成工業(株)製P500B3(商品名))
(E)リン系安定剤
E−1:ホスフェート系安定剤(モノ−およびジ−ステアリルアシッドホスフェートのほぼ等モル混合物)(ADEKA製“アデカスタブ”(登録商標)AX−71(商品名))。
各実施例および比較例における評価方法を説明する。評価n数は、特に断らない限り、n=3としその平均値を求めた。
(1)流動性(流動長)
各実施例および比較例に示す組成の樹脂組成物のペレットを130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、日本製鋼所製射出成形機“J55AD”を用い、厚み1mm、幅10mmの短冊型成形品を成形し、成形品の長さを流動長として流動性を判断した。射出条件は、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、射出圧40MPa、射出時間5秒、冷却時間5秒にて実施した。流動長が、70mm以上であればポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性は良好と判断できる。
(2)フォギング性(ヘイズ)
各実施例および比較例に示す組成の樹脂組成物を射出成形し、縦80mm、横80mm、厚み2mmの角板成形品を作製した。これらの成形品より2gの成形片を切り出し、ガラス管(内径15mm、高さ74mm、穴径10mm)に仕込み、メタルバスにガラス管を25mm入れ、ガラスプレートにてガラス管上部にふたをし、160℃にて20時間処理後、ガラスプレートの試験部分をヘイズメーターにて測定した。ヘイズ値が10%以下であるとフォギング性は良好と判断できる。
(3)離型性(離型力および成形品割れ)
各実施例および比較例に示す組成の樹脂組成物を用いて、直径70mm、奥行き20mm、厚み2mmの中空円筒型成形品を射出成形し、エジェクタピンで突き出したときの抵抗を離型力として測定した。離型力が1000N以下であると離型性は良好と判断できる。また、離型抵抗が大きくエジェクタピンを突き出しても成形品が離型できない場合を「不可」とした。また、離型後の成形品を目視で観察し、割れがないものを○、割れが確認できたものを×とした。
(4)靭性(耐衝撃性)
各実施例および比較例に示す組成の樹脂組成物を射出成形し、ISO179−1:2000試験片(80mm×10mm×4.0mm)を作製し、さらに8mm残るようにノッチを入れ、シャルピー衝撃試験片を作製した。ISO179に準拠して、各10本ずつシャルピー衝撃強度を測定した。得られた衝撃強度を試験片の厚みと幅の積で割った値を、シャルピー衝撃強度とした。シャルピー衝撃強度が3.0kJ/m超であると靭性は良好と判断できる。
(5)外観(外観不良率)
各実施例および比較例に示す組成の樹脂組成物を用いて、磨き番手14000番の金型を使用し、長さ100mm、幅70mm、厚さ3mmの鏡面角板成形品を射出成形し、得られた成形品の外観不良の有無を確認した。目視で表面に筋状の模様が発生したものを外観不良と判断した。射出条件は、シリンダー温度260℃、金型温度40℃、射出圧40MPa、射出速度20mm/秒、時間射出10秒、冷却時間5秒にて実施した。成形は20ショット実施し、20個の成形品中における不良率を求めた(不良率(%)=不良数÷20×100)。不良率が20%未満であると外観は良好と判断できる。
[実施例1〜8]
表1に示したように樹脂組成物の組成を変更し、(A)、(B)、(C)および(E)成分を2軸押出機の主投入口から供給し、(D)成分を、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から供給してシリンダー温度260℃に設定したスクリュー径30mmφの2軸押出機(日本製鋼製TEX30α)にて溶融混練を行った。
ダイスから吐出されたストランドを冷却バス内で冷却した後、ストランドカッターにてペレット化した。得られた各ペレットは、130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、試験片を作製し、上記の評価方法により流動性、フォギング性、離型性、靭性および外観の評価を行なった。得られた試験片は、いずれも流動性、フォギング性、離型性、靭性および外観に優れていた。
[比較例1〜5]
表1に示したように樹脂組成物の組成を変更し、(A)、(B)および(C)成分を2軸押出機の主投入口から供給し、(D)成分を、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から供給してシリンダー温度260℃に設定したスクリュー径30mmφの2軸押出機(日本製鋼製TEX30α)にて溶融混練を行った。
ダイスから吐出されたストランドを冷却バス内で冷却した後、ストランドカッターにてペレット化した。得られた各ペレットは、130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、試験片を作製し、上記の評価方法により流動性、フォギング性、離型性および耐衝撃性の評価を行なった。得られた試験片は、流動性、フォギング性、離型性のいずれかが劣るものであった。
Figure 2020139043
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、流動性、フォギング性、金型離型性が良好な成形品を成形できる。特に、本発明のポリブチレンテレフタレート性樹脂組成物は、自動車用ランプの光反射体、例えばハウジング、リフレクター、エクステンションや、照明器具の光反射体を構成する光反射体の材料として好適である。

Claims (7)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、(B)ポリカーボネート5〜30重量部、および(C)3〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる脂肪酸エステル化合物0.2〜2重量部を配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. 前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、さらに(D)着色剤0.1〜2重量部を配合してなる請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、さらに(E)リン系安定剤0.005〜0.1重量部を配合してなる請求項1または請求項2に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 前記(C)脂肪酸エステル化合物がジペンタエリスリトールヘキサステアレートである請求項1〜3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. 前記(C)脂肪酸エステル化合物の酸価が0.1〜10mgKOH/gである請求項1〜4のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品。
  7. 請求項6に記載の成形品の表面の少なくとも一部に金属蒸着膜を直接形成した光反射体。
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