JP2020138605A - 転舵制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動回路の操作に運転支援指令値を反映させることができるようにした転舵制御装置を提供する。【解決手段】トルクフィードバック処理M20は、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量であって且つトルクの次元を有する操舵用操作量Ts*を算出する。角度の次元を有する運転支援指令値As0は、2階微分処理M28および慣性係数乗算処理M30によってトルクの次元を有する運転支援指令値Asに次元変換される。加算処理M32にて操舵用操作量Ts*と運転支援指令値Asが加算されて要求トルクTdが算出され、要求トルクTdが減速比Kmにて減算されることにより電動機に対するトルク指令値Tm*が算出される。操作信号生成処理M26では、電動機のトルクをトルク指令値Tm*に制御すべく操作信号MSを生成して出力する。【選択図】図2
Description
本発明は、電動機が内蔵されて且つ転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とする転舵制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、運転者による操舵トルクに基づき、操舵をアシストするアシストトルクを電動機によって生成する制御を実行する操舵制御装置が記載されている。
ところで、近年、ADAS(Advanced Driver Assistance System:先進運転支援システム)などの運転者の運転を支援する運転支援装置を構築することが検討されている。しかし、上記操舵制御装置の場合、たとえば運転を支援するための運転支援指令値として外部から転舵角の補正量が与えられる場合には、電動機の駆動回路を操作する操作信号の算出過程における演算パラメータであるアシストトルクと補正量との次元が異なることから、これに対処することが困難である。このように、運転支援指令値の次元によっては、運転支援指令値を制御に反映することが困難となる。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.電動機が内蔵されて且つ転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とし、運転者が入力する操舵トルクに基づき、前記電動機のトルクを制御すべく前記電動機の駆動回路を操作する操作処理と、当該転舵制御装置の外部から入力される運転者の運転を支援するための運転支援指令値に基づき、前記操作処理により前記駆動回路を操作するための操作信号の算出過程における演算パラメータを補正する補正処理と、を実行し、前記補正処理は、前記運転支援指令値の次元を、前記演算パラメータの次元に変換する変換処理を含んで且つ、変換された運転支援指令値によって前記演算パラメータを補正する処理である転舵制御装置である。
1.電動機が内蔵されて且つ転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とし、運転者が入力する操舵トルクに基づき、前記電動機のトルクを制御すべく前記電動機の駆動回路を操作する操作処理と、当該転舵制御装置の外部から入力される運転者の運転を支援するための運転支援指令値に基づき、前記操作処理により前記駆動回路を操作するための操作信号の算出過程における演算パラメータを補正する補正処理と、を実行し、前記補正処理は、前記運転支援指令値の次元を、前記演算パラメータの次元に変換する変換処理を含んで且つ、変換された運転支援指令値によって前記演算パラメータを補正する処理である転舵制御装置である。
上記構成では、運転支援指令値の次元を演算パラメータの次元に変換することによって、運転支援指令値に基づき演算パラメータを補正することが可能となる。そしてこれにより、駆動回路の操作に運転支援指令値を反映させることができる。
2.前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、トルクの次元を有し、前記変換処理は、2階微分処理と、2次遅れ処理と、1階微分処理および1次遅れ処理との3つのうちのいずれかを利用して前記運転支援指令値をトルクの次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
角度の2階時間微分値が角加速度であり、角加速度とトルクとは比例関係を有する。また、2階時間微分値は、2次遅れ処理を利用してうることもできる。さらに、1階時間微分値は、1次遅れ処理を利用してうることができることから、2階時間微分値は、1次遅れ処理および1階の微分処理によってうることもできる。上記構成では、この点に鑑み、角度の次元を有した運転支援指令値を、2階微分処理、2次遅れ処理、または1階微分処理および1次遅れ処理を利用してトルクの次元に変換できる。
3.前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角加速度の次元を有し、前記変換処理は、2階微分処理と、2次遅れ処理と、1階微分処理および1次遅れ処理との3つのうちのいずれかを利用して前記運転支援指令値を角加速度の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
上記構成では、角度の2階時間微分値が角加速度であり、また、2階時間微分値は、2次遅れ処理や、1階微分処理および1次遅れ処理を利用してうることもできることに鑑み、角度の次元を有した運転支援指令値を角加速度の次元に変換できる。
4.前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角速度の次元を有し、前記変換処理は、1階微分処理または1次遅れ処理を利用して前記運転支援指令値を角速度の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
上記構成では、角度の1階時間微分値が角速度であり、また、1階時間微分値は、1次遅れ処理によってうることもできることに鑑み、角度の次元を有した運転支援指令値を角速度の次元に変換できる。
5.前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記電動機を流れる電流の次元を有し、前記変換処理は、2階微分処理、2次遅れ処理、または1階微分処理および1次遅れ処理を利用して前記運転支援指令値を電流の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
上記構成では、角度の2階時間微分値が角加速度であり、角加速度とトルクとは比例関係を有し、トルクと電動機の電流との間にも相関関係があることと、2階時間微分値が2次遅れ処理や1階微分値および1次遅れ処理を利用してうることもできることとに鑑み、角度の次元を有した運転支援指令値を電流の次元に変換できる。
6.前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角加速度の次元を有し、前記変換処理は、前記運転支援指令値に対する係数の乗算処理によって前記運転支援指令値を角加速度の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
上記構成では、対象とする物体が定まればトルクと角加速度とは慣性係数で関係づけられることから、運転支援指令値を角加速度の次元に変換できる。
7.前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角速度の次元を有し、前記変換処理は、積分処理を利用して前記運転支援指令値を角速度の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
7.前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角速度の次元を有し、前記変換処理は、積分処理を利用して前記運転支援指令値を角速度の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
上記構成では、対象とする物体が定まればトルクと角加速度とは慣性係数で関係づけられることから、トルクと角加速度が比例関係にあり、角加速度の時間積分によって角速度が求まることに鑑み、運転支援指令値を角速度の次元に変換できる。
8.前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角度の次元を有し、前記変換処理は、時間による2重積分処理を利用して前記運転支援指令値を角度の次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
上記構成では、対象とする物体が定まればトルクと角加速度とは慣性係数で関係づけられることから、トルクと角加速度が比例関係にあり、角加速度の時間による2重積分によって角度が求まることに鑑み、運転支援指令値を角度の次元に変換できる。
9.前記運転支援指令値は、電流の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、トルク、角度、角速度および角加速度の4つのパラメータのうちのいずれか1つのパラメータの次元を有し、前記変換処理は、前記運転支援指令値を前記いずれか1つのパラメータの次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
電動機のトルクは、電流の制御によってなされることが周知であることから、電流はトルクに変換できる。そして、対象とする物体が定まればトルクと角加速度とは慣性係数で関係づけられることから、トルクと角加速度が比例関係にあり、角加速度の時間積分によって角速度が求まり、角速度の時間積分によって角度が求まる。上記構成では、この点に鑑み、変換処理によって電流の次元を有した運転支援指令値を変換することができる。
10.前記運転支援指令値は、角速度の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる演算パラメータは、角度、角加速度およびトルクの3つのパラメータのうちのいずれか1つのパラメータの次元を有し、前記変換処理は、前記運転支援指令値を前記いずれか1つのパラメータの次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
角速度の時間積分によって角度が求まり、角速度の時間微分によって角加速度が求まる。また、対象とする物体が定まればトルクと角加速度とは慣性係数で関係づけられることから、トルクと角加速度は比例関係にある。上記構成では、この点に鑑み、変換処理によって、角速度の次元を有する運転支援指令値を変換する。
11.前記運転支援指令値は、角加速度の次元を有し、前記補正処理による補正対象となる演算パラメータは、角度、角速度およびトルクの3つのパラメータのうちのいずれか1つのパラメータの次元を有し、前記変換処理は、前記運転支援指令値を前記いずれか1つのパラメータの次元に変換する処理を含む上記1記載の転舵制御装置である。
角加速度の時間積分によって角速度が求まり、角加速度の2重積分によって角度が求まる。また、対象とする物体が定まればトルクと角加速度とは慣性係数で関係づけられることから、トルクと角加速度は比例関係にある。上記構成では、この点に鑑み、変換処理によって、角加速度の次元を有する運転支援指令値を変換する。
12.前記操作処理は、前記操舵トルクを目標トルクにフィードバック制御するための操作量であってトルクの次元を有した操作量である操舵用操作量を算出する処理を含んで且つ、前記操舵用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記操舵用操作量である上記2記載の転舵制御装置である。
上記構成によれば、変換処理によって、角度の次元を有した運転支援指令値を、トルクフィードバック制御の操作量である操舵用操作量に反映させることができる。
13.前記操作処理は、前記操舵トルクに基づき前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度の指令値である角度指令値を算出する角度指令値算出処理、および前記換算可能角度を前記角度指令値に制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、前記角度指令値算出処理は、前記操舵トルクに基づき目標角加速度を算出する処理を含み、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記目標角加速度である上記3または6記載の転舵制御装置である。
13.前記操作処理は、前記操舵トルクに基づき前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度の指令値である角度指令値を算出する角度指令値算出処理、および前記換算可能角度を前記角度指令値に制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、前記角度指令値算出処理は、前記操舵トルクに基づき目標角加速度を算出する処理を含み、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記目標角加速度である上記3または6記載の転舵制御装置である。
上記構成では、角度指令値を算出する過程で生じる中間変数としての目標角加速度を次元変換のなされた運転支援指令値で補正することによって、角度指令値に運転支援指令値を反映させることができ、ひいては転舵角の制御に運転支援指令値を反映させることができる。
14.前記操作処理は、前記操舵トルクに基づき前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度の指令値である角度指令値を算出する角度指令値算出処理、および前記換算可能角度を前記角度指令値に制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、前記角度指令値算出処理は、前記操舵トルクに基づき目標角速度を算出する処理を含み、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記目標角速度である上記4または7記載の転舵制御装置である。
上記構成では、角度指令値を算出する過程で生じる中間変数としての目標角速度を次元変換のなされた運転支援指令値で補正することによって、角度指令値に運転支援指令値を反映させることができ、ひいては転舵角の制御に運転支援指令値を反映させることができる。
15.前記操作処理は、前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度をその指令値である角度指令値にフィードバック制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に基づき前記駆動回路を操作する処理であり、前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記角度用操作量算出処理への入力となる前記換算可能角度および前記角度指令値のいずれかである上記8記載の転舵制御装置である。
上記構成では、トルクの次元を有する運転支援指令値を変換処理によって変換することにより、角度フィードバック制御に用いるパラメータに運転支援指令値を反映することができる。
<第1の実施形態>
図1に示すように、電動パワーステアリング装置10は、運転者のステアリングホイール22の操作に基づいて転舵輪12を転舵させる操舵機構20、および転舵輪12を電動で転舵させる転舵アクチュエータ30を備えている。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置10は、運転者のステアリングホイール22の操作に基づいて転舵輪12を転舵させる操舵機構20、および転舵輪12を電動で転舵させる転舵アクチュエータ30を備えている。
操舵機構20は、ステアリングホイール22と、ステアリングホイール22に固定されたステアリングシャフト24と、ラックアンドピニオン機構27と、を備えている。ステアリングシャフト24は、ステアリングホイール22と連結されたコラムシャフト24aと、コラムシャフト24aの下端部に連結されたインターミディエイトシャフト24bと、インターミディエイトシャフト24bの下端部に連結されたピニオンシャフト24cとを有している。ピニオンシャフト24cの下端部は、ラックアンドピニオン機構27を介してラック軸26に連結されている。ラック軸26の両端には、タイロッド28を介して、左右の転舵輪12が連結されている。したがって、ステアリングホイール22、すなわちステアリングシャフト24の回転運動は、ピニオンシャフト24cおよびラック軸26からなるラックアンドピニオン機構27を介してラック軸26の軸方向(図1の左右方向)の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動が、ラック軸26の両端にそれぞれ連結されたタイロッド28を介して、転舵輪12にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪12の転舵角が変化する。
一方、転舵アクチュエータ30は、ラック軸26を操舵機構20と共有し、また、電動機32や、インバータ33、ボールねじ機構34、ベルト式減速機構36を備えている。電動機32は、転舵輪12を転舵させるための動力の発生源であり、本実施形態では、電動機32として、3相の表面磁石同期電動機(SPMSM)を例示する。ボールねじ機構34は、ラック軸26の周囲に一体的に取り付けられており、ベルト式減速機構36は、電動機32の出力軸32aの回転力をボールねじ機構34に伝達する。電動機32の出力軸32aの回転力は、ベルト式減速機構36およびボールねじ機構34を介して、ラック軸26を軸方向に往復直線運動させる力に変換される。このラック軸26に付与される軸方向の力によって、転舵輪12を転舵させることができる。
転舵制御装置40は、転舵輪12を制御対象とし、その制御量である転舵角を制御すべく、転舵アクチュエータ30を操作する。転舵制御装置40は、制御に際し、トルクセンサ50によって検出される、運転者がステアリングホイール22を介して入力するトルクである操舵トルクThや、車速センサ52によって検出される車速Vを参照する。また、転舵制御装置40は、回転角度センサ54によって検出される出力軸32aの回転角度θmや、電動機32を流れる電流iu,iv,iwを参照する。なお、電流iu,iv,iwは、インバータ33の各レッグに設けられたシャント抵抗における電圧降下として検出されるものとすればよい。
また転舵制御装置40は、上位ECU60と通信線62を介して通信が可能となっている。上位ECU60は、運転者の運転を支援するための指令値を転舵制御装置40に出力する機能を有する。
転舵制御装置40は、CPU42、ROM44および周辺回路46を備え、それらがローカルネットワーク48を介して通信可能とされているものである。なお、周辺回路46は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路や、電源回路、リセット回路等を含む。
図2に、転舵制御装置40が実行する処理の一部を示す。図2に示す処理は、ROM44に記憶されたプログラムをCPU42が実行することにより実現される。
ベース目標トルク算出処理M10は、後述する軸力Tafに基づき、ステアリングホイール22を介して運転者がステアリングシャフト24に入力すべき目標トルクTh*のベース値であるベース目標トルクThb*を算出する処理である。ここで、軸力Tafは、ラック軸26に加わる軸方向の力である。軸力Tafは、転舵輪12に作用する横力に応じた量となることから、軸力Tafによって横力を把握することができる。一方、ステアリングホイール22を介して運転者がステアリングシャフト24に入力すべきトルクは、横力に応じて定めることが望ましい。したがって、ベース目標トルク算出処理M10は、軸力Tafから把握される横力に応じてベース目標トルクThb*を算出する処理となっている。
ベース目標トルク算出処理M10は、後述する軸力Tafに基づき、ステアリングホイール22を介して運転者がステアリングシャフト24に入力すべき目標トルクTh*のベース値であるベース目標トルクThb*を算出する処理である。ここで、軸力Tafは、ラック軸26に加わる軸方向の力である。軸力Tafは、転舵輪12に作用する横力に応じた量となることから、軸力Tafによって横力を把握することができる。一方、ステアリングホイール22を介して運転者がステアリングシャフト24に入力すべきトルクは、横力に応じて定めることが望ましい。したがって、ベース目標トルク算出処理M10は、軸力Tafから把握される横力に応じてベース目標トルクThb*を算出する処理となっている。
詳しくは、ベース目標トルク算出処理M10は、軸力Tafの絶対値が同一であっても車速Vが小さい場合に大きい場合よりも、ベース目標トルクThb*の絶対値をより小さい値に算出する処理である。これは、たとえば、軸力Tafまたは軸力Tafから把握される横加速度および車速Vを入力変数とし、ベース目標トルクThb*を出力変数とするマップデータが予めROM44に記憶された状態でCPU42によりベース目標トルクThb*をマップ演算することによって実現できる。ここで、マップデータとは、入力変数の離散的な値と、入力変数の値のそれぞれに対応する出力変数の値と、の組データである。またマップ演算は、たとえば、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれかに一致する場合、対応するマップデータの出力変数の値を演算結果とするのに対し、一致しない場合、マップデータに含まれる複数の出力変数の値の補間によって得られる値を演算結果とする処理とすればよい。
積算処理M12は、電動機32の回転角度θmの積算値Inθを算出する処理である。なお、本実施形態では、車両が直進するときの転舵輪12の転舵角を「0」としており、転舵角が「0」であるときの積算値Inθを「0」とする。換算処理M14は、積算値Inθを、ステアリングシャフト24から電動機32までの減速比Kmで除算することによって、転舵輪12の転舵角に換算可能な換算可能角度であるピニオンシャフト24cの回転角度(ピニオン角θp)を算出する処理である。
ヒステリシス処理M16は、ピニオン角θpに基づき、ベース目標トルクThb*を補正するヒステリシス補正量Thysを算出して出力する処理である。詳しくは、ヒステリシス処理M16は、ピニオン角θpの変化等に基づき、ステアリングホイール22の切り込み時および切り戻し時を識別し、切り込み時において切り戻し時と比較して目標トルクTh*の絶対値がより大きくなるように、ヒステリシス補正量Thysを算出する処理を含む。詳しくは、ヒステリシス処理M16は、車速Vに応じてヒステリシス補正量Thysを可変設定する処理を含む。
ヒステリシス反映処理M18は、ベース目標トルクThb*にヒステリシス補正量Thysを加算することによって、目標トルクTh*を算出する処理である。
トルクフィードバック処理M20は、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量である操舵用操作量Ts*を算出する処理である。操舵用操作量Ts*は、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量を含んだ量である。フィードバック操作量は、たとえば操舵トルクThおよび目標トルクTh*の符号がともに正の場合、操舵トルクThが目標トルクTh*よりも大きい場合に、電動機32に対するトルク指令値Tm*の絶対値を増加させるための量となる。なお、操舵用操作量Ts*は、電動機32に対するトルク指令値Tm*に応じた量であるが、本実施形態では、操舵用操作量Ts*は、ステアリングシャフト24に加わるトルクに換算された量となっている。
トルクフィードバック処理M20は、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量である操舵用操作量Ts*を算出する処理である。操舵用操作量Ts*は、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量を含んだ量である。フィードバック操作量は、たとえば操舵トルクThおよび目標トルクTh*の符号がともに正の場合、操舵トルクThが目標トルクTh*よりも大きい場合に、電動機32に対するトルク指令値Tm*の絶対値を増加させるための量となる。なお、操舵用操作量Ts*は、電動機32に対するトルク指令値Tm*に応じた量であるが、本実施形態では、操舵用操作量Ts*は、ステアリングシャフト24に加わるトルクに換算された量となっている。
軸力算出処理M22は、操舵用操作量Ts*に操舵トルクThを加算することによって、軸力Tafを算出する処理である。なお、操舵トルクThや操舵用操作量Ts*は、ステアリングシャフト24に加わるトルクのため、本実施形態において軸力Tafは、ラック軸26の軸方向に加わる力を、ステアリングシャフト24に加わるトルクに換算した値となっている。
操舵用操作量Ts*は、上位ECU60が運転支援指令値As0を転舵制御装置40に入力しない場合、転舵アクチュエータ30に対する要求トルクTdとなる。そして、換算処理M24により、要求トルクTdが減速比Kmで除算されることによって、要求トルクTdが、電動機32に対するトルクの指令値であるトルク指令値Tm*に換算される。
操作信号生成処理M26は、電動機32のトルクをトルク指令値Tm*に制御するためのインバータ33の操作信号MSを生成して出力する処理である。なお、操作信号MSは、実際には、インバータ33の各レッグの各アームの操作信号となる。
一方、上位ECU60が角度の次元を有する運転支援指令値As0を転舵制御装置40に入力する場合、同運転支援指令値As0が2階微分処理M28に入力される。2階微分処理M28の出力は、慣性係数乗算処理M30により慣性係数Jが乗算されて、トルクの次元を有する運転支援指令値Asとされる。慣性係数Jは、電動パワーステアリング装置10の慣性をモデル化したものである。
運転支援指令値Asは、加算処理M32にて操舵用操作量Ts*が加算されて要求トルクTdとなる。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU42は、転舵制御装置40の外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量である操舵用操作量Ts*から定まるトルク指令値Tm*に電動機32のトルクを制御する。これにより、操舵トルクThが目標トルクTh*になるように電動機32のトルクが制御されることから、操舵フィーリングを良好とすることができる。
一方、CPU42は、転舵制御装置40の外部から角度の次元を有する運転支援指令値As0が入力されると、同運転支援指令値As0を2階微分処理M28にて処理することによって、角加速度の次元に変換する。さらに、CPU42は、2階微分処理M28の出力を、慣性係数乗算処理M30にて処理することによって、トルクの次元を有する運転支援指令値Asに変換する。これら一連の処理によって、角度の次元を有する運転支援指令値As0がトルクの次元を有する運転支援指令値Asに次元変換される。そしてCPU42は、運転支援指令値Asを操舵用操作量Ts*に加算することによって転舵アクチュエータ30に対する要求トルクTdを算出する。そしてCPU42は、要求トルクTdから定まるトルク指令値Tm*となるように電動機32のトルクを制御することにより、操舵トルクThを目標トルクTh*とする上で適切なトルクに、上位ECU60による運転支援に応じたトルクが重畳されたトルクを電動機32が出力するようになる。これにより、上位ECU60による運転支援指令値As0を制御に適切に反映できる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記実施形態では、転舵制御装置40が操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御したが、本実施形態では、転舵制御装置40がピニオン角θpをピニオン角指令値θp*にフィードバック制御する。
図3に、転舵制御装置40が実行する処理を示す。図3に示す処理は、ROM44に記憶されたプログラムをCPU42が実行することにより実現される。なお、図3において、図2に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一の符号を付してその説明を省略する。
角度指令値算出処理M40は、操舵トルクThと車速Vとに基づき、ピニオン角指令値θp*を算出する処理である。
角度フィードバック処理M50は、外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、ピニオン角θpを、角度指令値算出処理M40が出力するピニオン角指令値θp*に制御するための操作量である角度用操作量Tt*を算出する処理である。角度用操作量Tt*は、転舵アクチュエータ30に対する要求トルクに応じた量であるが、本実施形態では、ステアリングシャフト24に加わるトルクに換算された量となっている。
角度フィードバック処理M50は、外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、ピニオン角θpを、角度指令値算出処理M40が出力するピニオン角指令値θp*に制御するための操作量である角度用操作量Tt*を算出する処理である。角度用操作量Tt*は、転舵アクチュエータ30に対する要求トルクに応じた量であるが、本実施形態では、ステアリングシャフト24に加わるトルクに換算された量となっている。
角度フィードバック処理M50は、角度用操作量Tt*以外に、ピニオン角θpに影響するトルクを、外乱トルクTldとしてこれを推定する外乱オブザーバM52を含む。
なお、本実施形態では、外乱トルクTldをステアリングシャフト24に加わるトルクに換算しており、外乱オブザーバM52は、ステアリングシャフト24のトルクに換算された角度用操作量Tt*を用いて、以下の式(c1)によって、外乱トルクTldを推定する。
なお、本実施形態では、外乱トルクTldをステアリングシャフト24に加わるトルクに換算しており、外乱オブザーバM52は、ステアリングシャフト24のトルクに換算された角度用操作量Tt*を用いて、以下の式(c1)によって、外乱トルクTldを推定する。
J・θp*’’=Tt*+Tld …(c1)
詳しくは、本実施形態では、ピニオン角θpの推定値θpe、角度用操作量Tt*およびオブザーバゲインl1,l2,l3を規定する3行1列の行列Lを用いて以下の式(c2)にて、外乱トルクTldや推定値θpeを算出する。
詳しくは、本実施形態では、ピニオン角θpの推定値θpe、角度用操作量Tt*およびオブザーバゲインl1,l2,l3を規定する3行1列の行列Lを用いて以下の式(c2)にて、外乱トルクTldや推定値θpeを算出する。
微分演算処理M54は、ピニオン角指令値θp*の微分演算によってピニオン角速度指令値を算出する処理である。
フィードバック項算出処理M56は、ピニオン角指令値θp*と推定値θpeとの差に応じた比例項と、ピニオン角指令値θp*の微分値と推定値θpeの微分値との差に応じた微分項との和であるフィードバック操作量Ttfbを算出する処理である。
2階微分処理M58は、ピニオン角指令値θp*の2階時間微分値を算出する処理である。フィードフォワード項算出処理M60は、2階微分処理M58の出力値に上記第1の実施形態において説明した慣性係数Jを乗算することによってフィードフォワード操作量Ttffを算出する処理である。2自由度操作量算出処理M62は、フィードバック操作量Ttfbと、フィードフォワード操作量Ttffとの和から、外乱トルクTldを減算して、角度用操作量Tt*を算出する処理である。
上位ECU60からトルク成分を有する運転支援指令値As0が入力される場合、同運転支援指令値As0は、慣性係数除算処理M70にて慣性係数Jが除算され、その後、2重積分処理M72にて時間による2重積分演算がなされることによって、角度の次元を有する運転支援指令値Asとされる。そして運転支援指令値Asが加算処理M76にてピニオン角指令値θp*に加算される。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU42は、転舵制御装置40の外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、ピニオン角θpを、角度指令値算出処理M40によって算出されたピニオン角指令値θp*にフィードバック制御する。
CPU42は、転舵制御装置40の外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、ピニオン角θpを、角度指令値算出処理M40によって算出されたピニオン角指令値θp*にフィードバック制御する。
一方、CPU42は、転舵制御装置40の外部からトルクの次元を有する運転支援指令値As0が入力されると、これを角度の次元を有する運転支援指令値Asに次元変換して、ピニオン角指令値θp*に加算する。そして、運転支援指令値Asによって補正されたピニオン角指令値θp*にピニオン角θpがフィードバック制御されることにより、ピニオン角θpの制御に運転支援指令値As0を反映することができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、第1の実施形態におけるトルクフィードバック処理M20と第2の実施形態の角度フィードバック処理M50とを併用する。
図4に、転舵制御装置40が実行する処理を示す。図4に示す処理は、ROM44に記憶されたプログラムをCPU42が実行することにより実現される。なお、図4において、図2や図3に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に、転舵制御装置40が実行する処理を示す。図4に示す処理は、ROM44に記憶されたプログラムをCPU42が実行することにより実現される。なお、図4において、図2や図3に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一の符号を付してその説明を省略する。
角度指令値算出処理M80は、軸力Tafに基づき、ピニオン角指令値θp*を算出する処理である。詳しくは、角度指令値算出処理M80は、以下の式(c3)にて表現されるモデル式を用いて、ピニオン角指令値θp*を算出する処理である。
Taf=K・θp*+C・θp*’+J・θp*’’ …(c3)
上記の式(c3)にて表現されるモデルは、軸力Tafと等しい量のトルクがステアリングシャフト24に入力された場合にピニオン角θpが示す値をモデル化したものである。上記の式(c3)において、粘性係数Cは、電動パワーステアリング装置10の摩擦等をモデル化したものであり、慣性係数Jは、電動パワーステアリング装置10の慣性をモデル化したものであり、弾性係数Kは、電動パワーステアリング装置10が搭載される車両のサスペンションやホイールアライメント等の仕様をモデル化したものである。
上記の式(c3)にて表現されるモデルは、軸力Tafと等しい量のトルクがステアリングシャフト24に入力された場合にピニオン角θpが示す値をモデル化したものである。上記の式(c3)において、粘性係数Cは、電動パワーステアリング装置10の摩擦等をモデル化したものであり、慣性係数Jは、電動パワーステアリング装置10の慣性をモデル化したものであり、弾性係数Kは、電動パワーステアリング装置10が搭載される車両のサスペンションやホイールアライメント等の仕様をモデル化したものである。
詳しくは、トルク指令値算出処理M82は、軸力Tafから、粘性項「C・θp*’」および弾性項「K・θp*」を減算することによってトルク指令値を算出する処理である。角加速度指令値算出処理M84は、トルク指令値算出処理M82の出力を慣性係数Jで除算することによって、角加速度指令値αp*を算出する処理である。積分処理M86は、外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、角加速度指令値算出処理M84の出力の時間積分演算によって、角速度指令値ωp*(=θp*’)を算出する処理である。積分処理M88は、角速度指令値ωp*の時間積分演算処理によって、ピニオン角指令値θp*を算出する処理である。
粘性項算出処理M90は、角速度指令値ωp*に粘性係数Cを乗算することによって、粘性項を算出する処理である。弾性項算出処理M92は、ピニオン角指令値θp*に弾性係数Kを乗算することによって、弾性項を算出する処理である。
加算処理M98は、操舵用操作量Ts*と角度用操作量Tt*とを加算することによって、要求トルクTdを算出し、換算処理M24に入力する処理である。
一方、上位ECU60が、トルクの次元を有する運転支援指令値As0を入力する場合、運転支援指令値As0は、慣性係数除算処理M70に入力されることによって、角加速度の次元を有する運転支援指令値Asに変換される。そして、運転支援指令値Asは、加算処理M94において、角加速度指令値αp*に加算される。
一方、上位ECU60が、トルクの次元を有する運転支援指令値As0を入力する場合、運転支援指令値As0は、慣性係数除算処理M70に入力されることによって、角加速度の次元を有する運転支援指令値Asに変換される。そして、運転支援指令値Asは、加算処理M94において、角加速度指令値αp*に加算される。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU42は、転舵制御装置40の外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、ピニオン角θpを、角度指令値算出処理M80によって算出されたピニオン角指令値θp*にフィードバック制御する。
CPU42は、転舵制御装置40の外部から運転支援指令値As0が入力されない場合、ピニオン角θpを、角度指令値算出処理M80によって算出されたピニオン角指令値θp*にフィードバック制御する。
一方、CPU42は、転舵制御装置40の外部からトルクの次元を有した運転支援指令値As0が入力されると、これを角加速度の次元を有した運転支援指令値Asに次元変換して、角加速度指令値αp*に加算する。そして、CPU42は、運転支援指令値Asによって補正された角加速度指令値αp*に基づきピニオン角指令値θp*を算出し、ピニオン角θpをピニオン角指令値θp*に制御することから、ピニオン角θpの制御に運転支援指令値As0を反映することができる。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1]操作処理は、図2においては、ベース目標トルク算出処理M10、ヒステリシス処理M16、ヒステリシス反映処理M18、トルクフィードバック処理M20、軸力算出処理M22、換算処理M24、および操作信号生成処理M26に対応する。図3においては、角度指令値算出処理M40、角度フィードバック処理M50、換算処理M24、および操作信号生成処理M26に対応する。図4においては、ベース目標トルク算出処理M10、ヒステリシス処理M16、ヒステリシス反映処理M18、トルクフィードバック処理M20、軸力算出処理M22、角度指令値算出処理M80、角度フィードバック処理M50、加算処理M98、換算処理M24、および操作信号生成処理M26に対応する。補正処理は、図2においては、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30および加算処理M32に対応する。図3においては、慣性係数除算処理M70、2重積分処理M72および加算処理M76に対応する。図4においては、慣性係数除算処理M70および加算処理M94に対応する。[2]補正処理は、図2に示した、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30および加算処理M32に対応する。[3]上記実施形態には対応するものはなく、図6(b)に対応する。[4]上記実施形態には対応するものはなく、図6(a)に対応する。[5]上記実施形態には対応するものはなく、図6(d)に対応する。[6]図4の慣性係数除算処理M70および加算処理M94に対応する。[7]上記実施形態には対応するものはなく、図5(a)に対応する。[8]図3の慣性係数除算処理M70、2重積分処理M72および加算処理M76に対応する。[9]上記実施形態には対応するものはなく、図7に対応する。[10]上記実施形態には対応するものはなく、図9に対応する。[11]上記実施形態には対応するものはなく、図8に対応する。[12]図2の処理に対応する。[13]3に従属するものについては、上記実施形態には対応するものはなく、図6(b)に対応する。6に従属するものは、図4の処理に対応する。[14]上記実施形態には対応するものはなく、図6(a)または図5(a)に対応する。[15]補正対象が換算可能角度であるものについては、図3に対応し、補正対象が指令値であるものについては、上記実施形態には対応するものはなく、図5(b)に対応する。
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1]操作処理は、図2においては、ベース目標トルク算出処理M10、ヒステリシス処理M16、ヒステリシス反映処理M18、トルクフィードバック処理M20、軸力算出処理M22、換算処理M24、および操作信号生成処理M26に対応する。図3においては、角度指令値算出処理M40、角度フィードバック処理M50、換算処理M24、および操作信号生成処理M26に対応する。図4においては、ベース目標トルク算出処理M10、ヒステリシス処理M16、ヒステリシス反映処理M18、トルクフィードバック処理M20、軸力算出処理M22、角度指令値算出処理M80、角度フィードバック処理M50、加算処理M98、換算処理M24、および操作信号生成処理M26に対応する。補正処理は、図2においては、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30および加算処理M32に対応する。図3においては、慣性係数除算処理M70、2重積分処理M72および加算処理M76に対応する。図4においては、慣性係数除算処理M70および加算処理M94に対応する。[2]補正処理は、図2に示した、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30および加算処理M32に対応する。[3]上記実施形態には対応するものはなく、図6(b)に対応する。[4]上記実施形態には対応するものはなく、図6(a)に対応する。[5]上記実施形態には対応するものはなく、図6(d)に対応する。[6]図4の慣性係数除算処理M70および加算処理M94に対応する。[7]上記実施形態には対応するものはなく、図5(a)に対応する。[8]図3の慣性係数除算処理M70、2重積分処理M72および加算処理M76に対応する。[9]上記実施形態には対応するものはなく、図7に対応する。[10]上記実施形態には対応するものはなく、図9に対応する。[11]上記実施形態には対応するものはなく、図8に対応する。[12]図2の処理に対応する。[13]3に従属するものについては、上記実施形態には対応するものはなく、図6(b)に対応する。6に従属するものは、図4の処理に対応する。[14]上記実施形態には対応するものはなく、図6(a)または図5(a)に対応する。[15]補正対象が換算可能角度であるものについては、図3に対応し、補正対象が指令値であるものについては、上記実施形態には対応するものはなく、図5(b)に対応する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・「運転支援指令値がトルクの次元を有する場合における補正処理について」
運転支援指令値As0がトルクの次元を有する場合の補正処理としては、図3および図4に例示した処理に限らない。たとえば図5(a)に示すように、慣性係数除算処理M70による慣性係数Jでの除算処理および積分処理M102を運転支援指令値As0に施すことによって得られた角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角度指令値算出処理M80における積分処理M86の出力に加算してもよい。
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・「運転支援指令値がトルクの次元を有する場合における補正処理について」
運転支援指令値As0がトルクの次元を有する場合の補正処理としては、図3および図4に例示した処理に限らない。たとえば図5(a)に示すように、慣性係数除算処理M70による慣性係数Jでの除算処理および積分処理M102を運転支援指令値As0に施すことによって得られた角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角度指令値算出処理M80における積分処理M86の出力に加算してもよい。
またたとえば図5(b)に示すように、慣性係数除算処理M70による慣性係数Jでの除算処理および積分処理M102を運転支援指令値As0に施すことによって得られた角速度の次元を有する運転支援指令値Asfを、フィードバック項算出処理M56の入力となる推定値θpeの時間微分値から減算処理M106によって減算してもよい。さらに図5(b)においては、慣性係数除算処理M70による慣性係数Jでの除算処理および積分処理M102,M104を運転支援指令値As0に施すことによって得られた角度の次元を有する運転支援指令値Assを、フィードバック項算出処理M56の入力となる推定値θpeから減算処理M108によって減算している。なお、図5(b)に示す例では、さらに、次元変換を行うことなく、加算処理M101において、運転支援指令値As0をフィードフォワード項算出処理M60の出力に加算している。
・「運転支援指令値が角度の次元を有する場合における補正処理について」
運転支援指令値As0が角度の次元を有する場合の補正処理としては、図2に例示した処理に限らない。たとえば図6(a)に示すように、運転支援指令値As0に微分処理M110を施すことによって得られた角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角度指令値算出処理M80における積分処理M86の出力に加算してもよい。
運転支援指令値As0が角度の次元を有する場合の補正処理としては、図2に例示した処理に限らない。たとえば図6(a)に示すように、運転支援指令値As0に微分処理M110を施すことによって得られた角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角度指令値算出処理M80における積分処理M86の出力に加算してもよい。
またたとえば図6(b)に示すように、運転支援指令値As0に2階微分処理M28を施すことによって得られた角加速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M94によって角度指令値算出処理M80における角加速度指令値算出処理M84の出力に加算してもよい。
またたとえば図6(c)に示すように、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30による慣性係数Jの乗算処理、および換算処理M111による減速比Kmによる除算処理を運転支援指令値As0に施すことによって得られたトルクの次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M112においてトルク指令値Tm*に加算してもよい。
またたとえば図6(d)に示すように、運転支援指令値As0を電流の次元を有する運転支援指令値Asに変換することによって、電動機32のq軸電流指令値iq*を補正してもよい。ここで、q軸電流指令値iq*は、トルク指令値Tm*をトルク定数除算処理M114によってトルク定数φで除算することによって算出され、操作信号生成処理M26では、電動機32に流れるq軸電流がq軸電流指令値iq*となるようにインバータ33を操作する。一方、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30による慣性係数Jの乗算処理、換算処理M111およびトルク定数除算処理M116によるトルク定数φでの除算処理が運転支援指令値As0に施されることによって得られた電流の次元を有する運転支援指令値Asが、加算処理M118にてq軸電流指令値iq*に加算される。
なお、下記「電動機、駆動回路について」の欄に記載したように、IPMSMの場合、図6(d)の処理を変更して、2階微分処理M28、慣性係数乗算処理M30および換算処理M111によって電動機32のトルクの次元となった運転支援指令値Asに基づき、d軸電流指令値の補正量とq軸電流指令値の補正量とをマップ演算することが望ましい。
さらに、図6に例示するものにも限らず、たとえば図6(a)における角速度の次元に次元変換された運転支援指令値Asによって、フィードバック項算出処理M56の入力となるピニオン角指令値θp*の時間微分値や、推定値θpeの時間微分値を補正してもよい。
・「補正処理について」
運転支援指令値As0の次元を変換して操作信号の算出過程における演算パラメータを補正する補正処理としては、運転支援指令値As0がトルクの次元を有するか角度の次元を有するかのいずれかに限らない。たとえば運転支援指令値As0が電動機32の電流の指令値や、角加速度、角速度の次元を有するものであってもよい。以下、これらについて例示する。
運転支援指令値As0の次元を変換して操作信号の算出過程における演算パラメータを補正する補正処理としては、運転支援指令値As0がトルクの次元を有するか角度の次元を有するかのいずれかに限らない。たとえば運転支援指令値As0が電動機32の電流の指令値や、角加速度、角速度の次元を有するものであってもよい。以下、これらについて例示する。
(ア)運転支援指令値As0が電動機32の電流の指令値の場合
たとえば図7(a)に示すように、トルク定数乗算処理M120によるトルク定数φの乗算処理および減速比乗算処理M122による減速比Kmの乗算処理が運転支援指令値As0に施されることによって得られた運転支援指令値Asを、加算処理M124によって操舵用操作量Ts*に加算してもよい。ここで、トルク定数乗算処理M120は、トルクの次元に変換するものであり、減速比乗算処理M122は、ステアリングシャフト24のトルクに換算する処理である。
たとえば図7(a)に示すように、トルク定数乗算処理M120によるトルク定数φの乗算処理および減速比乗算処理M122による減速比Kmの乗算処理が運転支援指令値As0に施されることによって得られた運転支援指令値Asを、加算処理M124によって操舵用操作量Ts*に加算してもよい。ここで、トルク定数乗算処理M120は、トルクの次元に変換するものであり、減速比乗算処理M122は、ステアリングシャフト24のトルクに換算する処理である。
またたとえば図7(b)に示すように、運転支援指令値As0に対して、トルク定数乗算処理M120、減速比乗算処理M122、および慣性係数除算処理M70による慣性係数Jでの除算処理が施されることによって得られる角加速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M94によって角加速度指令値αp*に加算してもよい。
またたとえば図7(c)に示すように、運転支援指令値As0に対して、トルク定数乗算処理M120、減速比乗算処理M122、慣性係数除算処理M70および積分処理M102を施すことによって得られる角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角速度指令値ωp*に加算してもよい。
またたとえば図7(d)に示すように、運転支援指令値As0に対して、トルク定数乗算処理M120、減速比乗算処理M122、慣性係数除算処理M70および2重積分処理M72を施すことによって得られる角度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M126によってピニオン角指令値θp*に加算してもよい。
さらに、図7に例示するものにも限らず、たとえば図7(a)、図7(c)および図7(d)の処理によってトルク、角速度、および角度の次元に変換された運転支援指令値によって、角度フィードバック処理M50における演算パラメータを補正してもよい。これは、図5(b)に示した加算処理M101、減算処理M106、および減算処理M108に入力される、運転支援指令値As0に応じたパラメータを、図5(b)に示したものから、図7(a)、図7(c)および図7(d)の処理によってトルク、角速度、および角度の次元に変換された運転支援指令値に代えることで実現できる。
(イ)運転支援指令値As0が、角加速度の次元を有する場合
たとえば図8(a)に示すように、角加速度の次元を有する運転支援指令値As0に、図2における慣性係数乗算処理M30を施すことによって得られるトルクの次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M32において操舵用操作量Ts*に加算して要求トルクTdを算出してもよい。またたとえば、図8(b)に示すように、運転支援指令値As0に積分処理M102を施すことによって得られる角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角速度指令値ωp*に加算してもよい。さらにたとえば、図8(c)に示すように、運転支援指令値As0に2重積分処理M72を施すことによって得られる角度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M126によって、ピニオン角指令値θp*に加算してもよい。
たとえば図8(a)に示すように、角加速度の次元を有する運転支援指令値As0に、図2における慣性係数乗算処理M30を施すことによって得られるトルクの次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M32において操舵用操作量Ts*に加算して要求トルクTdを算出してもよい。またたとえば、図8(b)に示すように、運転支援指令値As0に積分処理M102を施すことによって得られる角速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M100によって角速度指令値ωp*に加算してもよい。さらにたとえば、図8(c)に示すように、運転支援指令値As0に2重積分処理M72を施すことによって得られる角度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M126によって、ピニオン角指令値θp*に加算してもよい。
さらに、図8に例示するものにも限らず、たとえば図8(a)、図8(b)および図8(c)の処理によってトルク、角速度、および角度の次元に変換された運転支援指令値によって、角度フィードバック処理M50における演算パラメータを補正してもよい。これは、図5(b)に示した加算処理M101、減算処理M106、および減算処理M108に入力される、運転支援指令値As0に応じたパラメータを、図5(b)に示したものから、図8(a)、図8(b)および図8(c)の処理によってトルク、角速度、および角度の次元に変換された運転支援指令値に代えることで実現できる。
(ウ)運転支援指令値As0が、角速度の次元を有する場合
たとえば図9(a)に示すように、運転支援指令値As0に対して微分処理M110および慣性係数乗算処理M30を施すことによって得られるトルクの次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M32によって操舵用操作量Ts*に加算して要求トルクTdを算出してもよい。またたとえば、図9(b)に示すように、運転支援指令値As0に微分処理M110を施すことによって得られる角加速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M94によって角加速度指令値αp*に加算してもよい。さらにたとえば図9(c)に示すように、運転支援指令値As0に積分処理M102を施すことによって得られる角度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M126においてピニオン角指令値θp*に加算してもよい。
たとえば図9(a)に示すように、運転支援指令値As0に対して微分処理M110および慣性係数乗算処理M30を施すことによって得られるトルクの次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M32によって操舵用操作量Ts*に加算して要求トルクTdを算出してもよい。またたとえば、図9(b)に示すように、運転支援指令値As0に微分処理M110を施すことによって得られる角加速度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M94によって角加速度指令値αp*に加算してもよい。さらにたとえば図9(c)に示すように、運転支援指令値As0に積分処理M102を施すことによって得られる角度の次元を有する運転支援指令値Asを、加算処理M126においてピニオン角指令値θp*に加算してもよい。
さらに、図9に例示するものにも限らず、たとえば図9(a)および図9(c)の処理によってトルクおよび角度の次元に変換された運転支援指令値と、運転支援指令値As0とによって、角度フィードバック処理M50における演算パラメータを補正してもよい。これは、図5(b)に示した加算処理M101、減算処理M106、および減算処理M108に入力される、運転支援指令値As0に応じたパラメータを、図9(a)および図9(c)の処理によってトルクおよび角度の次元に変換された運転支援指令値と、運転支援指令値As0とに代えることで実現できる。
(エ)そのほか
なお、図2、図3、図5〜図9に例示した次元変換処理において、具体的な演算の順序は例示したものに限らない。たとえば、図2の処理において、運転支援指令値As0に慣性係数乗算処理M30の処理を施したのちに2階微分処理M28に入力することによって運転支援指令値Asを算出してもよい。
なお、図2、図3、図5〜図9に例示した次元変換処理において、具体的な演算の順序は例示したものに限らない。たとえば、図2の処理において、運転支援指令値As0に慣性係数乗算処理M30の処理を施したのちに2階微分処理M28に入力することによって運転支援指令値Asを算出してもよい。
・「時間微分について」
図6(a)、図9(a)、図9(b)に例示した微分処理M110は、ノイズを増大させる懸念があることから、図10(a)に例示するように、1次遅れ処理M110aを利用して1階時間微分値を得る処理に変更してもよい。すなわち、入力としての角度成分(角速度成分)と同成分の1次遅れ値との差が、偏差算出処理M130によって算出され、同差にゲイン乗算処理M132によってゲインω0が乗算される。そして、ゲイン乗算処理M132の出力に積分処理M134を施すことによって、上記1次遅れ値を出力する。この場合、ゲイン乗算処理M132の出力が、入力された角度成分(角速度成分)の1階時間微分値である角速度成分(角加速度成分)となる。なお、1次遅れ値は、入力に対して1次遅れフィルタ「1/{1+(s/ω0)}」を施した値となっている。
図6(a)、図9(a)、図9(b)に例示した微分処理M110は、ノイズを増大させる懸念があることから、図10(a)に例示するように、1次遅れ処理M110aを利用して1階時間微分値を得る処理に変更してもよい。すなわち、入力としての角度成分(角速度成分)と同成分の1次遅れ値との差が、偏差算出処理M130によって算出され、同差にゲイン乗算処理M132によってゲインω0が乗算される。そして、ゲイン乗算処理M132の出力に積分処理M134を施すことによって、上記1次遅れ値を出力する。この場合、ゲイン乗算処理M132の出力が、入力された角度成分(角速度成分)の1階時間微分値である角速度成分(角加速度成分)となる。なお、1次遅れ値は、入力に対して1次遅れフィルタ「1/{1+(s/ω0)}」を施した値となっている。
図2、図6(b)〜図6(d)に例示した2階微分処理M28は、ノイズを増大させる懸念があることから、図10(b)に例示するように、2次遅れ処理M28aを利用して2階時間微分値を得る処理に変更してもよい。すなわち、入力としての角度成分と同成分の1次遅れ値、および2次遅れ値との差が、偏差算出処理M140によって算出され、同差に第1ゲイン乗算処理M142によって第1ゲイン「ω0・ω0」が乗算される。第1ゲイン乗算処理M142の出力に積分処理M144が施され、さらに第2ゲイン乗算処理M146によって、第2ゲイン「(2・ξ)/ω0」が乗算されることによって、上記1次遅れ値が算出される。また、積分処理M144の出力に、さらに積分処理M148が施されることによって、上記2次遅れ値が算出される。この場合、第1ゲイン乗算処理M142の出力が、入力された角度成分の2階時間微分値である角加速度成分となる。なお、2次遅れ値は、入力に対して2次遅れフィルタ「(ω0・ω0)/(s・s+2・ω0・ξ・s+ω0・ω0)」を施した値となっている。
また、2階微分処理M28に代えて、図10(c)に示すように、1次遅れ処理M110aおよび微分処理M110bを利用して、2階時間微分値を得る処理に変更してもよい。すなわち、角度成分に対して、微分処理M110bおよび1次遅れ処理M110aを順次施し、そのときのゲイン乗算処理M132の出力を、入力された角度成分の2階微分値である角加速度成分としてもよい。またたとえば、角度成分に1次遅れ処理M110aを施し、ゲイン乗算処理M132の出力に微分処理M110bを施すことによって、入力された角度成分の2階時間微分値である角加速度成分を得てもよい。
・「外乱オブザーバについて」
たとえば、図4における2自由度操作量算出処理M62において外乱トルクTldおよび操舵用操作量Ts*を減算し、外乱オブザーバM52の入力を角度用操作量Tt*から「Tt*+Ts*」に変更してもよい。その場合、推定の外乱トルクTldは、ピニオン角θpに影響するトルクのうちの電動機32のトルク以外のトルクとなる。
たとえば、図4における2自由度操作量算出処理M62において外乱トルクTldおよび操舵用操作量Ts*を減算し、外乱オブザーバM52の入力を角度用操作量Tt*から「Tt*+Ts*」に変更してもよい。その場合、推定の外乱トルクTldは、ピニオン角θpに影響するトルクのうちの電動機32のトルク以外のトルクとなる。
またたとえば、図4における2自由度操作量算出処理M62において外乱トルクTld、操舵用操作量Ts*および操舵トルクThを減算し、外乱オブザーバM52の入力を角度用操作量Tt*から「Tt*+Ts*+Th」に変更してもよい。その場合、推定の外乱トルクTldは、ピニオン角θpに影響するトルクのうちの電動機32のトルクと操舵トルクThとの和以外のトルクとなる。
外乱トルクTldの算出手法としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、ピニオン角指令値θp*の2階時間微分値、ピニオン角θpの2階時間微分値または推定値θpeの2階時間微分値に、慣性係数Jを乗算した値から角度用操作量Tt*、操舵用操作量Ts*および操舵トルクThを減算することによって算出してもよい。
・「角度フィードバック処理について」
上記実施形態では、フィードフォワード操作量Ttffを、ピニオン角指令値θp*の2階時間微分値に基づき算出したが、これに限らず、たとえばピニオン角θpの2階時間微分値に基づき算出したり、またたとえばピニオン角指令値θp*とピニオン角θpとの差の2階時間微分値に基づき算出したりしてもよい。
上記実施形態では、フィードフォワード操作量Ttffを、ピニオン角指令値θp*の2階時間微分値に基づき算出したが、これに限らず、たとえばピニオン角θpの2階時間微分値に基づき算出したり、またたとえばピニオン角指令値θp*とピニオン角θpとの差の2階時間微分値に基づき算出したりしてもよい。
フィードバック項算出処理M56の入力となるフィードバック制御量としては、推定値θpeやその1階時間微分値に限らない。たとえば、推定値θpeやその1階時間微分値に代えて、ピニオン角θpやその時間微分値自体としてもよい。
フィードバック項算出処理M56としては、比例項および微分項の和を出力する処理に限らない。たとえば比例項のみを出力するものとしてもよく、またたとえば微分項のみを出力するものとしてもよい。さらにたとえば、比例項および微分項の少なくとも一方と、積分項との和を出力する処理としてもよい。
・「角度用操作量算出処理について」
角度用操作量算出処理としては、フィードバック項算出処理M56や外乱オブザーバM52を備えることは必須ではない。たとえばフィードフォワード操作量Ttffを角度用操作量Tt*とする処理であってもよい。
角度用操作量算出処理としては、フィードバック項算出処理M56や外乱オブザーバM52を備えることは必須ではない。たとえばフィードフォワード操作量Ttffを角度用操作量Tt*とする処理であってもよい。
・「角度指令値算出処理M40について」
図3においては、角度指令値算出処理M40を具体的に記載しなかったが、これはたとえば、図4における、ベース目標トルク算出処理M10、ヒステリシス処理M16、ヒステリシス反映処理M18、トルクフィードバック処理M20、軸力算出処理M22、および角度指令値算出処理M80としてもよい。ただし、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量として、操舵用操作量Ts*を算出することは必須ではない。たとえば、操舵トルクThに基づき操舵をアシストするためのアシストトルクを操舵用操作量Ts*として算出し、これと操舵トルクThとの和を軸力Tafとして角度指令値算出処理M80に出力してもよい。さらに、角度指令値算出処理M80を備えることも必須ではない。たとえば、操舵トルクThとピニオン角θpと車速Vとを入力とし、ピニオン角指令値θp*を出力とするマップデータを備えてピニオン角指令値θp*をマップ演算する処理としてもよい。
図3においては、角度指令値算出処理M40を具体的に記載しなかったが、これはたとえば、図4における、ベース目標トルク算出処理M10、ヒステリシス処理M16、ヒステリシス反映処理M18、トルクフィードバック処理M20、軸力算出処理M22、および角度指令値算出処理M80としてもよい。ただし、操舵トルクThを目標トルクTh*にフィードバック制御するための操作量として、操舵用操作量Ts*を算出することは必須ではない。たとえば、操舵トルクThに基づき操舵をアシストするためのアシストトルクを操舵用操作量Ts*として算出し、これと操舵トルクThとの和を軸力Tafとして角度指令値算出処理M80に出力してもよい。さらに、角度指令値算出処理M80を備えることも必須ではない。たとえば、操舵トルクThとピニオン角θpと車速Vとを入力とし、ピニオン角指令値θp*を出力とするマップデータを備えてピニオン角指令値θp*をマップ演算する処理としてもよい。
・「換算可能角度について」
上記実施形態では、換算可能角度として、ピニオン角θpを用いたが、これに限らない。たとえば、転舵輪の転舵角自体としてもよい。
上記実施形態では、換算可能角度として、ピニオン角θpを用いたが、これに限らない。たとえば、転舵輪の転舵角自体としてもよい。
・「操舵用操作量について」
上記実施形態では、操舵用操作量Ts*を、ステアリングシャフト24のトルクに換算したが、これに限らない。たとえば、電動機32のトルクに換算してもよい。
上記実施形態では、操舵用操作量Ts*を、ステアリングシャフト24のトルクに換算したが、これに限らない。たとえば、電動機32のトルクに換算してもよい。
・「角度用操作量について」
上記実施形態では、角度用操作量Tt*をステアリングシャフト24のトルクに換算したが、これに限らない。たとえば、電動機32のトルクに換算してもよい。
上記実施形態では、角度用操作量Tt*をステアリングシャフト24のトルクに換算したが、これに限らない。たとえば、電動機32のトルクに換算してもよい。
・「目標トルク算出処理について」
ベース目標トルク算出処理としては、軸力Tafと車速Vとに応じてベース目標トルクThb*を算出する処理に限らない。たとえば軸力Tafのみに基づきベース目標トルクThb*を算出する処理であってもよい。
ベース目標トルク算出処理としては、軸力Tafと車速Vとに応じてベース目標トルクThb*を算出する処理に限らない。たとえば軸力Tafのみに基づきベース目標トルクThb*を算出する処理であってもよい。
ベース目標トルクThb*をヒステリシス補正量Thysで補正すること自体必須ではない。
・「ベース目標トルクについて」
軸力Tafに基づきベース目標トルクThb*を求めることは必須ではない。たとえば、操舵トルクThに基づき、操舵をアシストするためのアシストトルクを算出し、アシストトルクと操舵トルクとの和に基づきベース目標トルクThb*を算出してもよい。
・「ベース目標トルクについて」
軸力Tafに基づきベース目標トルクThb*を求めることは必須ではない。たとえば、操舵トルクThに基づき、操舵をアシストするためのアシストトルクを算出し、アシストトルクと操舵トルクとの和に基づきベース目標トルクThb*を算出してもよい。
・「転舵制御装置について」
転舵制御装置としては、CPU42とROM44とを備えてソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、転舵制御装置は、以下の(a)〜(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路および1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
転舵制御装置としては、CPU42とROM44とを備えてソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、転舵制御装置は、以下の(a)〜(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路および1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
・「電動機、駆動回路について」
電動機としては、SPMSMに限らず、埋込磁石同期電動機(IPMSM)等であってもよい。また、同期機に限らず誘導機であってもよい。さらに、たとえばブラシ付きの直流電動機であってもよい。その場合、駆動回路としては、Hブリッジ回路を採用すればよい。
電動機としては、SPMSMに限らず、埋込磁石同期電動機(IPMSM)等であってもよい。また、同期機に限らず誘導機であってもよい。さらに、たとえばブラシ付きの直流電動機であってもよい。その場合、駆動回路としては、Hブリッジ回路を採用すればよい。
・「転舵アクチュエータについて」
転舵アクチュエータとしては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、ピニオンシャフト24cとは別に、電動機32の動力をラック軸26に伝達させるための第2のピニオンシャフトを備えるいわゆるデュアルピニオン型のものであってもよい。またたとえば、ステアリングシャフト24に電動機32の出力軸32aが機械的に連結された構成であってもよい。その場合、転舵アクチュエータは、ステアリングシャフト24やラックアンドピニオン機構27を操舵機構20と共有する。
転舵アクチュエータとしては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、ピニオンシャフト24cとは別に、電動機32の動力をラック軸26に伝達させるための第2のピニオンシャフトを備えるいわゆるデュアルピニオン型のものであってもよい。またたとえば、ステアリングシャフト24に電動機32の出力軸32aが機械的に連結された構成であってもよい。その場合、転舵アクチュエータは、ステアリングシャフト24やラックアンドピニオン機構27を操舵機構20と共有する。
10…電動パワーステアリング装置、12…転舵輪、20…操舵機構、22…ステアリングホイール、24…ステアリングシャフト、24a…コラムシャフト、24b…インターミディエイトシャフト、24c…ピニオンシャフト、26…ラック軸、27…ラックアンドピニオン機構、28…タイロッド、30…転舵アクチュエータ、32…電動機、32a…出力軸、33…インバータ、34…ボールねじ機構、36…ベルト式減速機構、40…転舵制御装置、42…CPU、44…ROM、46…周辺回路、48…ローカルネットワーク、50…トルクセンサ、52…車速センサ、54…回転角度センサ、60…上位ECU、62…通信線。
Claims (15)
- 電動機が内蔵されて且つ転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とし、
運転者が入力する操舵トルクに基づき、前記電動機のトルクを制御すべく前記電動機の駆動回路を操作する操作処理と、
当該転舵制御装置の外部から入力される運転者の運転を支援するための運転支援指令値に基づき、前記操作処理により前記駆動回路を操作するための操作信号の算出過程における演算パラメータを補正する補正処理と、を実行し、
前記補正処理は、前記運転支援指令値の次元を、前記演算パラメータの次元に変換する変換処理を含んで且つ、変換された運転支援指令値によって前記演算パラメータを補正する処理である転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、トルクの次元を有し、
前記変換処理は、2階微分処理と、2次遅れ処理と、1階微分処理および1次遅れ処理との3つのうちのいずれかを利用して前記運転支援指令値をトルクの次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角加速度の次元を有し、
前記変換処理は、2階微分処理と、2次遅れ処理と、1階微分処理および1次遅れ処理との3つのうちのいずれかを利用して前記運転支援指令値を角加速度の次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角速度の次元を有し、
前記変換処理は、1階微分処理または1次遅れ処理を利用して前記運転支援指令値を角速度の次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、角度の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記電動機を流れる電流の次元を有し、
前記変換処理は、2階微分処理、2次遅れ処理、または1階微分処理および1次遅れ処理を利用して前記運転支援指令値を電流の次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角加速度の次元を有し、
前記変換処理は、前記運転支援指令値に対する係数の乗算処理によって前記運転支援指令値を角加速度の次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角速度の次元を有し、
前記変換処理は、積分処理を利用して前記運転支援指令値を角速度の次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、トルクの次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、角度の次元を有し、
前記変換処理は、時間による2重積分処理を利用して前記運転支援指令値を角度の次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、電流の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、トルク、角度、角速度および角加速度の4つのパラメータのうちのいずれか1つのパラメータの次元を有し、
前記変換処理は、前記運転支援指令値を前記いずれか1つのパラメータの次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、角速度の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる演算パラメータは、角度、角加速度およびトルクの3つのパラメータのうちのいずれか1つのパラメータの次元を有し、
前記変換処理は、前記運転支援指令値を前記いずれか1つのパラメータの次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記運転支援指令値は、角加速度の次元を有し、
前記補正処理による補正対象となる演算パラメータは、角度、角速度およびトルクの3つのパラメータのうちのいずれか1つのパラメータの次元を有し、
前記変換処理は、前記運転支援指令値を前記いずれか1つのパラメータの次元に変換する処理を含む請求項1記載の転舵制御装置。 - 前記操作処理は、前記操舵トルクを目標トルクにフィードバック制御するための操作量であってトルクの次元を有した操作量である操舵用操作量を算出する処理を含んで且つ、前記操舵用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記操舵用操作量である請求項2記載の転舵制御装置。 - 前記操作処理は、前記操舵トルクに基づき前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度の指令値である角度指令値を算出する角度指令値算出処理、および前記換算可能角度を前記角度指令値に制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、
前記角度指令値算出処理は、前記操舵トルクに基づき目標角加速度を算出する処理を含み、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記目標角加速度である請求項3または6記載の転舵制御装置。 - 前記操作処理は、前記操舵トルクに基づき前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度の指令値である角度指令値を算出する角度指令値算出処理、および前記換算可能角度を前記角度指令値に制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に応じて前記駆動回路を操作する処理であり、
前記角度指令値算出処理は、前記操舵トルクに基づき目標角速度を算出する処理を含み、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記目標角速度である請求項4または7記載の転舵制御装置。 - 前記操作処理は、前記転舵輪の転舵角に換算可能な換算可能角度をその指令値である角度指令値にフィードバック制御するための操作量である角度用操作量を算出する角度用操作量算出処理を含み、前記角度用操作量に基づき前記駆動回路を操作する処理であり、
前記補正処理による補正対象となる前記演算パラメータは、前記角度用操作量算出処理への入力となる前記換算可能角度および前記角度指令値のいずれかである請求項8記載の転舵制御装置。
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