JP2020137688A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品の装着中における蒸れを軽減する。【解決手段】上記課題は、吸収体56の前端より前方及び後端より後方にそれぞれ位置し、吸収体56を有しない第1部分91及び第2部分92を有し、第2部分92には、液不透過性シート11を有し、かつそれよりも表側に通気性を有する複数のシート層71が積層されるとともに、複数のシート層の間に弾性部材72が設けられており、弾性部材72の収縮により幅方向WDに収縮しているとともに、幅方向WDに伸長可能である胴ギャザー部90を有し、胴ギャザー部90における複数のシート層71の非露出面にのみ、微小繊維状セルロースの集合体98が付着した吸湿部99を有する、吸収性物品により解決される。【選択図】図10

Description

本発明は、蒸れの軽減を図った吸収性物品に関するものである。
使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の多くは、吸収体の裏側に液不透過性シートを有するため、厚み方向の通気性に富むものではない。このため、従来から吸収性物品の内側(身体表面側)の蒸れが問題視されてきた(例えば特許文献1、2参照)。
吸収性物品における蒸れは、素材の通気性の向上によって改善される一方、例えば蒸れの原因が汗にある場合には、吸汗により蒸れを改善する等、他の手段を採用することもできる(例えば特許文献1、2参照)。
しかし、汗をかく前における、身体表面に接触する空気中の湿気に起因する蒸れは、吸汗により改善することができない。
特開2009−082482号公報 特開2009−056142号公報
そこで、本発明の主たる課題は、吸収性物品の装着中における蒸れを軽減すること等にある。
上記課題を解決した吸収性物品は以下のとおりである。
<第1の態様>
前後方向の中央の前側から前後方向の中央の後側まで延びた吸収体と、吸収体の表側を覆う液透過性のトップシートと、吸収体の裏側を覆う液不透過性シートとを有し、
前記吸収体の前端より前方に位置する第1部分、及び前記吸収体の後端より後方に位置する第2部分を有し、
前記第1部分及び第2部分は吸収体を有せず、
前記第1部分及び第2部分の少なくとも一方には、前記液不透過性シートを有し、かつそれよりも表側に通気性を有する複数のシート層が積層されるか、又は前記液不透過性シートを有せず、かつ通気性を有する複数のシート層が積層されるとともに、前記複数のシート層の間に弾性部材が設けられており、
前記弾性部材の収縮により幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能である胴ギャザー部を有する、
吸収性物品において、
前記胴ギャザー部における前記複数のシート層は、製品外部に露出する露出面と、製品外部に露出しない非露出面とを有するとともに、前記非露出面にのみ、微小繊維状セルロースの集合体が付着した吸湿部を有する、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
一般的な吸収性物品は、吸収体の前端より前方に位置する第1部分、及び前記吸収体の後端より後方に位置する第2部分に、胴ギャザー部を有していることが多い。ここで、吸収体は一般に吸湿性を有し、特に高吸収性ポリマーを含む場合には高吸収性ポリマーが高い吸湿性を有する。このため、吸収体を有する部分では、吸収体の吸湿作用により蒸れの軽減を図ることができるものの、吸収体を有しない第1部分及び第2部分には吸収体の吸湿作用が直接的に働くことはない。それにもかかわらず、胴ギャザー部は身体表面との密着性が高いため、蒸れやすいのである。
そこで、本吸収性物品では、胴ギャザー部における複数のシート層に、微小繊維状セルロースの集合体が付着した吸湿部を設けたものである。微小繊維状セルロースの集合体は、微小繊維状セルロースの分散液をシート層に塗布した後、乾燥させることにより得ることができるものであり、多孔質で親水性に富むため、高い吸湿性を有する。したがって、本吸収性物品のように胴ギャザー部に微小繊維状セルロースの集合体を付着させることにより、従来蒸れ防止がなされていなかった胴ギャザー部の蒸れを軽減することができる。
また、微小繊維状セルロースの集合体は硬質であるため、単に任意の部位に設けたのでは装着感を悪化させるおそれがある。しかし、本吸収性物品では、微小繊維状セルロースの集合体は、胴ギャザー部における複数のシート層の非露出面にしか設けられていないため、直接肌に触れることがない。それだけではなく、胴ギャザー部のシート層は幅方向の収縮による素材の圧縮及びそれに伴い形成される襞により、非ギャザー部のシート層と比べて、自然長の状態及び装着状態の両方において厚み及び剛性(つまりクッション性)が増加する。よって、この厚み及び剛性の増加により、微小繊維状セルロースの集合体の硬さが隠蔽される。よって、本吸収性物品では、微小繊維状セルロースの集合体により高い吸湿効果を獲得しつつ、微小繊維状セルロースの集合体による肌触りの硬さを低減することができる。
<第2の態様>
前記吸湿部には、前記微小繊維状セルロースの集合体の付着部が、前後方向に連続的かつ幅方向に間欠的な縦縞状パターンで設けられている、
第1の態様の吸収性物品。
(作用効果)
微小繊維状セルロースの集合体は吸湿性能を考慮すると広い面積に付着していることが好ましい。しかし、微小繊維状セルロースの集合体は硬質であるため、伸縮方向に連続していると、胴ギャザー部の伸縮性が低下するおそれがある。よって、本吸収性物品のように縦縞状に設けられていると、胴ギャザー部のフィット性が低下しにくいため好ましい。
<第3の態様>
前記弾性部材を挟んで隣接するシート層の少なくとも一方の対向面にのみ前記吸湿部が設けられており、前記微小繊維状セルロースの集合体の付着部と重なる部分では接合されずに、前記微小繊維状セルロースの集合体の付着部と重なる部分以外でホットメルト接着剤により接合されている、
第2の態様の吸収性物品。
(作用効果)
弾性部材を挟んで隣接するシート層がホットメルト接着剤により接合される場合、隣接するシート層の対向面に吸湿部を形成するために、微小繊維状セルロースの分散液を塗布すると、この分散液とホットメルト接着剤との位置関係によっては接着が阻害されるおそれがある。これに対して、本吸収性物品では、隣接するシート層は、微小繊維状セルロースの集合体の付着部と重なる部分以外でホットメルト接着剤により接合されているため、隣接するシート層の接合が確実になされる。また、本吸収性物品の胴ギャザー部では、隣接するシート層の接合が少なくとも幅方向に間欠的となるため、胴ギャザー部がある程度収縮した装着状態では、隣接するシート層の接合部の間に位置する部分がそれぞれ収縮し、互いに反対向きに膨らんで一対の襞からなる通気路が形成され、この通気路の内面にのみ吸湿部が形成される。よって、胴ギャザー部における通気性が高まり、空気中の湿気との接触効率の向上により、吸湿部の吸湿性が向上する。
<第4の態様>
前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる前身頃と、前後方向中央より後側に延びる後身頃とを有し、
前記後身頃は、前記吸収体の側方に延び出たサイドフラップを有し、
前記後身頃のサイドフラップに取り付けられた、前記前身頃と着脱可能に連結される連結テープを有し、
前記後身頃の少なくとも前記第2部分は、前記トップシート及び前記液不透過性シートを有し、
前記第2部分における前記トップシート及び液不透過性シートの間に、幅方向に弾性伸縮する伸縮シートを有し、
前記伸縮シートは、前記弾性部材と、前記弾性部材の表側及び裏側にそれぞれ隣接する前記シート層とを有し、
前記第2部分に、前記伸縮シートの収縮により幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能である胴ギャザー部を有する、
テープタイプ使い捨ておむつであり、
前記吸湿部が、前記伸縮シートに設けられている、
第1〜3のいずれか1つの態様の吸収性物品。
(作用効果)
テープタイプ使い捨ておむつでは、第2部分におけるトップシート及び液不透過性シートの間に伸縮シートを取り付けて胴ギャザー部を設けることが知られている。したがって、この伸縮シートに吸湿部を設けると、適所に効率よく吸湿部を設けることができるため好ましい。
<第5の態様>
前身頃及び後身頃の少なくとも胴周り部を構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた、前記吸収体を含む内装体と、ウエスト開口と、左右一対の脚開口とを備えた、パンツタイプ使い捨ておむつであり、
前記外装体は前記第1部分及び第2部分を有しており、
前記第1部分及び第2部分には、前記液不透過性シートを有せず、かつ通気性を有する3層以上のシート層が積層されるとともに、最も外側のシート層と中間のシート層との間に弾性部材が設けられており、
前記シート層を3層以上有する領域における、前記中間のシート層の外面にのみ前記吸湿部を有する、
第1〜3のいずれか1つの態様の吸収性物品。
(作用効果)
パンツタイプ使い捨ておむつの第1部分及び第2部分に設けられる胴ギャザー部は、外装体に形成されることが一般的である。外装体に胴ギャザー部を設ける場合、シート層は2層あれば十分であるが、内装体の前端及び後端が直に肌に接触することを防止するために、外装体の最も内面側にシート層を追加し、このシート層で内装体の前端部及び後端部を覆うことが行われている。つまり、パンツタイプ使い捨ておむつの外装体にはシート層を3層以上有する領域が存在する。そこで、これを利用し、シート層を3層以上有する領域における、中間のシート層の外面にのみ吸湿部を設けると、吸湿部の内側(肌側)及び外側の厚みを1層以上確保することができ、吸湿部の硬さを隠蔽しやすくなるため好ましい。
<第6の態様>
前記吸湿部を有するシート層は、繊度1.6〜6.0dtex、目付け10〜30g/m2、厚み0.1〜1.3mmの不織布であり、
前記吸湿部における前記微小繊維状セルロースの付着量が5〜10g/m2である、
第1〜5のいずれか1つの態様の吸収性物品。
(作用効果)
吸湿部における微小繊維状セルロースの目付けは適宜定めることができるが、吸湿性及び柔軟性を考慮すると、吸湿部における微小繊維状セルロースの付着量は、この範囲内であることが好ましい。
本発明によれば、吸収性物品の装着中における蒸れを軽減できる、等の利点がもたらされる。
展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、平面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、平面図である。 図1の2−2断面図である。 図1の3−3断面図である。 (a)図1の4−4断面図、及び(b)図1の5−5断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、平面図である。 (a)図7の4−4断面図、及び(b)図7の5−5断面図である。 展開状態のテープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、平面図である。 展開状態のテープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、平面図である。 図9の6−6断面図である。 図9の7−7断面図である。 (a)図9の8−8断面図、(b)図9の9−9断面図、及び(c)図9の10−10断面図である。 (a)伸縮シートの平面図、(b)(c)伸縮シートの断面図である。 吸湿部における微小繊維状セルロースの集合体の付着部の各種パターンを示す平面図である。 他の例を示す、図1の5−5断面図である。 他の例を示す、図7の5−5断面図である。 他の例を示す、図9の8−8断面図である。 ギャザー部の要部を拡大して概略的に示す断面図である。 ギャザー部の要部を拡大して概略的に示す断面図である。
以下、使い捨て着用物品の例について、添付図面を参照しつつ詳説する。断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
また、以下の説明における不織布としては、部位や目的に応じて公知の不織布を適宜使用することができる。不織布の構成繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維(単成分繊維の他、芯鞘等の複合繊維も含む)の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等、特に限定なく選択することができ、これらを混合して用いることもできる。不織布の柔軟性を高めるために、構成繊維を捲縮繊維とするのは好ましい。また、不織布の構成繊維は、親水性繊維(親水化剤により親水性となった疎水性繊維を含む)であっても、疎水性繊維若しくは撥水性繊維(撥水剤により撥水性となった撥水性繊維を含む)であってもよい。また、不織布は一般に繊維の長さや、シート形成方法、繊維結合方法、積層構造により、短繊維不織布、長繊維不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド(エアスルー)不織布、ニードルパンチ不織布、ポイントボンド不織布、積層不織布(同一又は類似の不織布層が積層されたSSS不織布等の他、異なる不織布層が積層された、スパンボンド層間にメルトブローン層を挟んだSMS不織布、SMMS不織布等)等に分類されるが、これらのどの不織布も用いることができる。
<パンツタイプ使い捨ておむつの例>
図1〜図6は、パンツタイプ使い捨ておむつを示している。本パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃Fを構成する前側外装体12F及び後身頃Bを構成する後側外装体12Bと、前側外装体12Fから股間部を経て後側外装体12Bまで延在するように外装体12F,12Bの内側に設けられた内装体200とを備えており、前側外装体12Fの両側部と後側外装体12Bの両側部とが接合されてサイドシール部12Aが形成されることにより、外装体12F,12Bの前後端部により形成される開口が装着者の胴を通すウエスト開口WOとなり、内装体200の幅方向両側において外装体12F,12Bの下縁及び内装体200の側縁によりそれぞれ囲まれる部分が脚を通す脚開口LOとなる。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装体12F,12Bは着用者の身体に対して内装体200を支えるための部分である。また、符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口WOの縁から後身頃Bのウエスト開口WOの縁までの前後方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
また、本例のパンツタイプ使い捨ておむつは、サイドシール部12Aを有する前後方向範囲(ウエスト開口WOから脚開口LOの上端に至る前後方向範囲)として定まる胴周り領域Tと、脚開口LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する前後方向領域との間)として定まる中間領域Lとを有する。胴周り領域Tは、概念的にウエスト開口の縁部を形成するウエスト部Wと、これよりも下側の部分であるウエスト下方部Uとに分けることができる。通常、胴周り領域T内に幅方向WDの伸縮応力が変化する境界(例えば弾性部材の太さや伸長率が変化する)を有する場合は、最もウエスト開口WO側の境界よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなり、このような境界が無い場合は吸収体56又は内装体200よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなる。これらの前後方向長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト部Wは15〜40mm、ウエスト下方部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間領域Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うようにコ字状又は曲線状に括れており、ここが装着者の脚を入れる部位となる。この結果、展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつは、全体として略砂時計形状をなしている。
(内外接合部)
内装体200の外装体12F,12Bに対する固定は、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により行うことができる。図示例では、内装体200の裏面、つまりこの場合は液不透過性シート11の裏面及び起き上がりギャザー60の付根部分65に塗布されたホットメルト接着剤を介して外装体12F,12Bの内面に対して固定されている。この内装体200と外装体12F,12Bとを固定する内外接合部201は、両者が重なる領域のほぼ全体に設けることができ、例えば内装体200の幅方向両端部を除いた部分に設けることもできる。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示例では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シートを示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側部から装着者の脚周りに接するように延び出た起き上がりギャザー60を示している。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。
トップシート30の両側部は、吸収要素50の側縁で裏側に折り返しても良く、また折り返さずに吸収要素50の側縁より側方にはみ出させても良い。
トップシート30は、裏側の部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示例では、トップシート30はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により中間シート40の表面及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
中間シート40は、裏側の部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示例では、中間シート40はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性とした不織布も、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、図示のように吸収要素50の裏側に収まる幅とする他、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回り込ませて吸収要素50のトップシート30側面の両側部まで延在させることもできる。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
(起き上がりギャザー)
起き上がりギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向LDの全体にわたり延在し、装着者の脚周りに接して横漏れを防止するために設けられているものであり、一般に立体ギャザーと呼ばれるものがこれに含まれる。
図3及び図4に示される起き上がりギャザー60は、内装体200の側部から表側に起立するものである。この起き上がりギャザー60は、付け根側の部分が幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分が幅方向外側に向かって斜めに起立するものであるが、これに限定されるものではなく、全体として幅方向中央側に起立する構造等、適宜の変更が可能である。
より詳細に説明すると、第1の構造の起き上がりギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザー不織布62を、先端となる部分で幅方向WDに折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状のギャザー弾性部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向WDに間隔を空けて複数本固定してなるものである。起き上がりギャザー60のうち先端部と反対側に位置する基端部(幅方向WDにおいてシート折り返し部分と反対側の端部)は、内装体200における液不透過性シート11より裏側の側部に固定された付根部分65とされ、この付根部分65以外の部分は付根部分65から延び出る本体部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、本体部分66は、幅方向中央側に向かう付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返された先端側部分とからなる。この例は面接触タイプの起き上がりギャザー60であるが、幅方向外側に折り返されない線接触タイプの起き上がりギャザー60も採用することができる。そして、本体部分66のうち前後方向両端部が倒伏状態でトップシート30の側部表面に対して固定された倒伏部分67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向中間部は非固定の自由部分68とされ、この自由部分68に前後方向LDに沿うギャザー弾性部材63が伸長状態で固定されている。
ギャザー不織布62としては、不織布に必要に応じてシリコーンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。ギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザー不織布62の間に防水フィルム64を介在させることもでき、この場合には防水フィルム64の存在部分においてギャザー不織布62を部分的に省略することもできる。
起き上がりギャザー60の自由部分に設けられるギャザー弾性部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、ギャザー弾性部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にもギャザー弾性部材63を配置しても良い。
起き上がりギャザー60の自由部分68では、ギャザー不織布62の内側層及び外側層の貼り合わせや、その間に挟まれるギャザー弾性部材63の固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。ギャザー不織布62の内側層及び外側層の全面を貼り合わせると柔軟性を損ねるため、ギャザー弾性部材63の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示例では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段によりギャザー弾性部材63の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布してギャザー不織布62の内側層及び外側層間に挟むことにより、当該ギャザー弾性部材63の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、ギャザー不織布62の内側層及び外側層へのギャザー弾性部材63の固定と、ギャザー不織布62の内側層及び外側層間の固定とを行う構造となっている。
また、起き上がりギャザー60に組み込まれる防水フィルム64とギャザー不織布62との固定や、倒伏部分67の内装体200の側部表面への固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。図示例では、防水フィルム64の固定にホットメルト接着剤のスロット塗布を使用している。また、図示例の倒伏部分67の固定には、ホットメルト接着剤と素材溶着による手段を組み合わせているが、いずれか一方の手段のみで、これらの固定を行うこともできる。
起き上がりギャザー60の付根部分65の固定対象は、内装体200におけるトップシート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
以上のように構成された起き上がりギャザー60では、本体部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分68とされているため、自由部分68のみがギャザー弾性部材63の収縮力により図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、付根部分65が内装体200の裏側に位置していると、股間部及びその近傍において起き上がりギャザー60が幅方向外側に開くように起立するため、起き上がりギャザー60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図1にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部56Nとを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体と起き上がりギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用できる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
(外装体)
外装体12F,12Bは、前身頃Fを構成する部分である前側外装体12Fと、後身頃Bを構成する部分である後側外装体12Bとからなり、前側外装体12F及び後側外装体12Bは股間側で連続しておらず、前後方向LDに離間されている(外装二分割タイプ)。この離間距離12dは例えば150〜250mm程度とすることができる。また、図7及び図8に示すように、外装体12が、前身頃Fから後身頃Bにかけて股間を通り連続する一体的なものとすることもできる(外装一体タイプ)。
外装体12F,12Bは、胴周り領域Tと対応する前後方向範囲である胴周り部を有する。また、本例では、前側外装体12Fには中間領域Lと対応する部分を有していないが、後側外装体12Bは胴周り領域Tから中間領域L側に延び出る臀部カバー部Cを有している。図示しないが、前側外装体12Fにも胴周り領域Tから中間領域L側に延び出る鼠蹊カバー部を設けたり、鼠径カバー部は設けるものの臀部カバー部は設けない構造としたり、前側外装体12F及び後側外装体12Bの両方に中間領域Lと対応する部分を設けなくても良い。また、図示例では、臀部カバー部Cの下縁は、前側外装体12Fの下縁と同様、幅方向WDに沿う直線状に形成しているが、幅方向外側に向かうにつれてウエスト開口側に位置するようになる曲線とすることもできる。
外装体12F,12Bは、図4及び図5に示されるように、外側シート層12S及び内側シート層12Hがホットメルト接着剤や溶着等の接合手段により接合されたものである。外側シート層12Sを形成するシート材及び内側シート層12Hを形成するシート材は、図5に示す例のように共通の一枚のシート材とする他、図8に示す例のように個別のシート材とすることもできる。すなわち、前者の場合、ウエスト開口WOの縁(股間側の縁としても良い)で折り返された一枚のシート材の内側の部分及び外側の部分により内側シート層12H及び外側シート層12Sがそれぞれ形成される。なお、前者の例では、シート層の材料使用量が少ないという利点があり、後者の例では内側シート層12H及び外側シート層12Sを貼り合わせる際に位置ずれしにくいという利点がある。また、図8に示される例では、内側シート層12Hを形成するシート材はウエスト開口WOの縁までしか延在していないが、外側シート層12Sを形成するシート材は、内側シート層12Hのシート材のウエスト開口WOの縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返しシート層12rが、内装体200のウエスト開口側の端部上まで延びている。図示しないが、折り返しシート層12rを設けずに、内装体200のウエスト開口側の端部を被覆するために、別途のシート層を内側シート層12Hのさらに内側に追加することもできる。
外側シート層12S及び内側シート層12Hに用いるシート材としては、特に限定無く使用できるが不織布が好ましく、特に、繊度1.6〜6.0dtex、目付け10〜30g/m2、厚み0.1〜1.3mmの不織布を用いるのが好ましい。
(伸縮領域・非伸縮領域)
外装体12F,12Bには、装着者の胴周りに対するフィット性を高めるために、外側シート層12S及び内側シート層12H間に糸ゴム等の細長状の弾性部材15〜18が設けられ、弾性部材15〜18の伸縮を伴って幅方向WDに弾性伸縮する伸縮領域A2が形成されている。この伸縮領域A2では、自然長の状態では外側シート層12S及び内側シート層12Hが弾性部材の収縮に伴って収縮し、皺又は襞が形成されており、弾性部材15〜18の長手方向に伸長すると、外側シート層12S及び内側シート層12Hが皺なく伸び切る所定の伸長率まで伸長が可能である。つまり、伸縮領域A2は、弾性部材15〜18の収縮により幅方向WDに収縮しているとともに、幅方向WDに伸長可能であるギャザー部である。弾性部材15〜18としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。
外装体12F,12Bにおける外側シート層12S及び内側シート層12Hの貼り合わせや、その間に挟まれる弾性部材15〜18の固定には、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。外装体12F,12B全面を強固に固定すると柔軟性を損ねるため、弾性部材15〜18の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示例では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段により弾性部材15〜18の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布して両シート層12S,12H間に挟むことにより、当該弾性部材15〜18の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、両シート層12S,12Hへの弾性部材15〜18の固定と、両シート層12S,12H間の接合とを行う構造となっている。この場合、図19に示すように、装着状態では伸縮方向と直交する方向に延びる襞PLがギャザー部の内側及び外側で互い違いに形成される。この襞は、弾性部材15〜18の固定位置では小さく圧縮された形状となり、隣り合う弾性部材15〜18の間では弾性部材15〜18の固定位置よりも大きく膨らんだ形状となる。弾性部材15〜18は、伸縮領域A2における伸縮方向の両端部のみ、外側シート層12S及び内側シート層12Hに固定することができる。この場合、図20(a)(b)に示すように、両シート層12S,12H間の接合を、少なくとも幅方向WDに間欠的なパターンにすると、ギャザー部がある程度収縮した装着状態では、両シート層12S,12Hの接合部の間に位置する部分がそれぞれ収縮し、互いに反対向きに膨らんで一対の襞PLからなる通気路ARが形成される。
より詳細には、外装体12F,12Bのウエスト部Wにおける外側シート層12S及び内側シート層12H間には、幅方向WDの全体にわたり連続するように、複数のウエスト部弾性部材17が上下方向に間隔を空けて取り付けられている。また、ウエスト部弾性部材17のうち、ウエスト下方部Uに隣接する領域に配設される1本又は複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト部弾性部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト部Wの幅方向WDの伸長率は150〜400%、特に220〜320%程度であるのが好ましい。また、ウエスト部Wは、その前後方向LDの全てに同じ太さのウエスト部弾性部材17を用いたり、同じ伸長率にしたりする必要はなく、例えばウエスト部Wの上部と下部で弾性部材17の太さや伸長率が異なるようにしてもよい。
また、外装体12F,12Bのウエスト下方部Uにおける外側シート層12S及び内側シート層12H間には、細長状の弾性部材からなるウエスト下方部弾性部材15,18が複数本、上下方向に間隔を空けて取り付けられている。
ウエスト下方部弾性部材15,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト下方部Uの幅方向WDの伸長率は200〜350%、特に240〜300%程度であるのが好ましい。
また、後側外装体12Bの臀部カバー部Cにおける外側シート層12S及び内側シート層12H間には、細長状の弾性部材からなるカバー部弾性部材16が複数本、上下方向に間隔を空けて取り付けられている。
カバー部弾性部材16としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度設けるのが好ましく、これによるカバー部の幅方向WDの伸長率は150〜300%、特に180〜260%であるのが好ましい。
前側外装体12Fに鼠径カバー部を設ける場合には同様にカバー部弾性部材を設けることができる。
図示例のウエスト下方部Uや臀部カバー部Cのように、吸収体56を有する前後方向範囲に弾性部材15,16,18を設ける場合には、その一部又は全部において吸収体56の幅方向WDの収縮を防止するために、吸収体56と幅方向WDに重なる部分の一部又は全部を含む幅方向中間(好ましくは内外接合部201のほぼ全体を含む)が非伸縮領域A1とされ、その幅方向両側が伸縮領域A2とされる。ウエスト部Wは幅方向WDの全体にわたり伸縮領域A2とされるのが好ましいが、ウエスト下方部Uと同様に、幅方向中間に非伸縮領域A1を設けても良い。
伸縮領域A2及び非伸縮領域A1は、内側シート層12Hと、外側シート層12Sとの間に、弾性部材15〜18を供給し、弾性部材15,16,18を伸縮領域A2における少なくとも伸縮方向の両端部でホットメルト接着剤を介して固定し、非伸縮領域A1となる領域では固定せず、非伸縮領域A1となる領域において、弾性部材15,16,18を幅方向中間の1か所で加圧及び加熱により切断するか、又は弾性部材15,16,18のほぼ全体を加圧及び加熱により細かく切断し、伸縮領域A2に伸縮性を残しつつ非伸縮領域A1では伸縮性を殺すことにより構築することができる。前者の場合、図4に示すように、非伸縮領域A1には、伸縮領域A2の弾性部材15,16,18から連続する切断残部が不要弾性部材19として単独で自然長まで収縮した状態で、外側シート層12S及び内側シート層12H間に残ることとなり、後者の場合、図示しないが、伸縮領域A2の弾性部材15,16,18から連続する切断残部、及び両方の伸縮領域A2の弾性部材15,16,18と連続しない弾性部材の切断片が不要弾性部材19として単独で自然長まで収縮した状態で、外側シート層12S及び内側シート層12H間に残ることになる。
外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつでは、前側外装体12F及び後側外装体12Bとの間に内装体200が露出するため、内装体200の裏面に液不透過性シート11が露出しないように、前側外装体12Fと内装体200との間から、後側外装体12Bと内装体200との間にかけて、内装体200の裏面を覆うカバー不織布20を備えている。
カバー不織布20の前後方向範囲は、前側外装体12F及び後側外装体12Bに重なる部分を有している限り特に限定されず、図2及び図5に示すように、内装体200の前端から後端までの全体にわたり前後方向LDに延在していてもよく、図示しないが、前側外装体12Fと内装体200とが重なる領域の前後方向中間位置から後側外装体12Bと内装体200とが重なる領域の前後方向中間位置まで前後方向LDに延在していてもよい。
カバー不織布20の幅方向範囲は、液不透過性シート11の裏面露出部分を隠しうる範囲とされる。このため、図示例では、左右の起き上がりギャザー60の基端の間に液不透過性シート11が露出するため、少なくとも一方の起き上がりギャザー60の基端部の裏側から他方の起き上がりギャザー60の基端部の裏側までの幅方向範囲を覆うようにカバー不織布20が設けられている。また、カバー不織布20の幅方向両端部が起き上がりギャザー60の基端部の裏側を覆うのではなく、ギャザー不織布62がカバー不織布20の幅方向両端部の裏側を覆うようにしても、カバー不織布20とギャザー不織布62とで液不透過性シート11を隠蔽することは可能である。
<テープタイプ使い捨ておむつの例>
図9〜図14はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xは連結テープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Yはおむつの全長を示している。このテープタイプ使い捨ておむつは、前身頃Fから後身頃Bまで延在する吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11とを有するものであり、吸収体56の側縁よりも側方に延出する一対のサイドフラップSFを有している。サイドフラップSFの前後方向の中間には脚周りに沿うくびれが形成されており、このくびれ部分よりも後側に連結テープ13がそれぞれ設けられている。また、本テープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前端より前方に位置し、かつ吸収体56を有しない第1部分91と、吸収体56の後端より後方に位置し、かつ吸収体56を有しない第2部分92を有している。
液不透過性シート11の裏面は外装不織布21により覆われている。外装不織布21の目付けや厚みは適宜定めることができるが、通常の場合、目付けは15〜30g/m2、厚みは0.2〜1.2mmであると好ましい。外装不織布21はおむつの周縁まで延在されており、液不透過性シート11は前後方向にはおむつの前後縁まで延在し、幅方向には吸収体56の側縁と外装不織布21の側縁との間まで延在しているが、外装不織布21は、必要に応じて前後方向LDの一部のみとしたり、幅方向WDの一部のみとしたり、又はその両方としたりすることもできる。例えば、液不透過性シート11の一部がギャザー不織布等の他の素材により覆われている場合には、その部分については外装不織布21を設けない構造とすることもできる。
トップシート30は、前後方向では製品前端から後端まで延び、幅方向WDでは吸収体56よりも側方に延びているが、例えば後述する起き上がりギャザー60の起点が吸収体56の側縁よりも幅方向中央側に位置する場合等、必要に応じて、トップシート30の幅を吸収体56の全幅より短くする等、適宜の変形が可能である。
液不透過性シート11は、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56と同じか又はより広範囲にわたり延びていることが望ましいが、他の遮水手段が存在する場合等、必要に応じて、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56の端部を覆わない構造とすることもできる。
また、パンツタイプ使い捨ておむつの場合と同様に、吸収体56は包装シートにより包装した吸収要素としてトップシート30及び液不透過性シート11間に介在させることができ、トップシート及び吸収要素の間には中間シート40を設けることができる。図示例の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、表面の幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。もちろん、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
起き上がりギャザー60を採用する場合、その構造は特に限定されず、公知のあらゆる構造を採用できる。図示例の起き上がりギャザー60は、サイドフラップを含む領域に固定された付根部分65、この付根部分から延び出た本体部分66、この本体部分66の前後方向の両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分67、及び本体部分66のうち前後の倒伏部分67間に位置する非固定の起き上がり部分68を有するギャザー不織布62と、起き上がり部分68の少なくとも先端部に固定されたギャザー弾性部材63とを有するものとなっている。ギャザー不織布62及びギャザー弾性部材63としてはパンツタイプ使い捨ておむつの場合と同様のものを用いることができる。ギャザー弾性部材63は、図9及び図11に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
ギャザー不織布62の内面は、トップシート30の側部上に幅方向WDの接合始端を有し、この接合始端から幅方向外側の部分は各サイドフラップSFの内面、つまり図示例では液不透過性シート11の側部及びその幅方向外側に位置する外装不織布21の側部にホットメルト接着剤などにより接合されている。
脚周りにおいては、起き上がりギャザー60の接合始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が弾性部材63の収縮力により立ち上がり、身体表面に密着するようになる。
各サイドフラップSFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材69が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップSFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性部材64は、図示例のように、ギャザー不織布62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向外側において、ギャザー不織布62と液不透過性シート11との間に設けるほか、サイドフラップSFにおける液不透過性シート11と外装不織布21との間に設けることもできる。脚周り弾性部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
平面ギャザーは、サイド弾性部材69の収縮力が作用する部分(図中ではサイド弾性部材69が図示された部分)である。よって、平面ギャザーの部位にのみサイド弾性部材69が存在する構造の他、平面ギャザーよりも前側、後側又はその両側にわたりサイド弾性部材69が存在しているが、平面ギャザーの部位以外ではサイド弾性部材が一か所又は多数個所で細かく切断されていたり、サイド弾性部材69を挟むシートに固定されていなかったり、あるいはその両方であったりすることにより、平面ギャザー以外の部位に収縮力が作用せず(実質的には、弾性部材を設けないことに等しい)に、平面ギャザーの部位にのみサイド弾性部材69の収縮力が作用する構造も含まれる。
図示例における連結テープ13は、おむつの側部に固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bをなすシート基材と、このシート基材におけるテープ本体部13Bの幅方向中間部に設けられた、前身頃Fに対する係止部13Aとを有し、この係止部13Aより先端側が摘み部とされたものである。連結テープ13のテープ取付部13Cは、サイドフラップにおける内側層をなすギャザー不織布62及び外側層をなす外装不織布21間に挟まれ、かつホットメルト接着剤により両不織布62,12に接着されている。また、係止部13Aはテープ本体部13Bの内面に接着剤により接合されている。
係止部13Aとしては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)が好適である。フック材は、その外面側に多数の係合突起を有する。係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。もちろん、連結テープ13の係止部として粘着材層を設けることもできる。
また、テープ取付部13Cからテープ本体部13Bまでを形成するシート基材としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができる。
おむつの装着に際しては、後身頃BのサイドフラップSFを前身頃FのサイドフラップSFの外側に重ねた状態で、連結テープ13を前身頃Fの外面の適所に係止する。連結テープ13の係止箇所の位置及び寸法は任意に定めることができる。
前身頃Fにおける連結テープ13の係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート24を設けるのが好ましい。係止部13Aがフック材の場合、ターゲットシート24としては、フィルム層と、その外面全体に設けられた、係止部13Aのフックが着脱自在に係合する係合層とを有するフィルムタイプのものを好適に用いることができる。この場合における係合層としては、糸で編まれた網状体であってループを有するものがフィルム層上に取り付けらたものの他、熱可塑性樹脂の不織布層が間欠的な超音波シールによりフィルム層上に取り付けられ、不織布の繊維がループをなすもの等が知られているがいずれも好適に用いることができる。また、熱可塑性樹脂の不織布にエンボス加工を施したものでフィルム層が無いフィルムレスタイプのターゲットテープを用いることもできる。これらのターゲットテープでは、連結テープ13のフックがループに絡まる又は引っ掛かることにより、連結テープ13が結合される。
係止部13Aが粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。
また、前身頃Fにおける連結テープ13の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示例のように外装不織布21を有する場合であって、連結テープ13の係止部13Aがフック材の場合には、ターゲットシート24を省略し、フック材を外装不織布21の不織布に絡ませて係止することもできる。この場合、ターゲットシート24を外装不織布21と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
後身頃Bにおける左右の連結テープ80の間を含む領域には、幅方向WDに弾性伸縮する伸縮シート70が取り付けられ、伸縮シート70の収縮により幅方向WDに収縮しているとともに、幅方向WDに伸長可能であるギャザー部となっている。伸縮シート70は、第2部分92にのみ位置していてもよいが、図示例のように第2部分92から吸収体56の後端部までにわたるように配置されていると、吸収体56の後端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。
伸縮シート70は、弾性フィルムを用いても良いが、通気性を有することが好ましい。この場合、伸縮不織布のような通気性を有するシート状弾性部材を用いることもできるが、図13及び図14に示すように、二枚の不織布等の支持シート層71をホットメルト接着剤等の接着剤により貼り合わせるとともに、両支持シート層71間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性部材72を幅方向WDに沿って伸長した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合における支持シート層71の素材は特に限定されるものではないが、繊度1.6〜6.0dtex、目付け10〜30g/m2、厚み0.1〜1.3mmの不織布であると好ましい。弾性部材72の伸長率は150〜250%程度であるのが好ましい。また、弾性部材72として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの間隔で5〜15本程度設けるのが好ましい。
伸縮シート70の幅は適宜定めることができるが、図示例のように、左右のサイドフラップSF間にわたる幅となっていることが好ましい。具体的な寸法としては、伸縮シート70の幅は連結テープ80を除いた本体部分の全幅Xの80〜95%程度とすることが好ましい。
伸縮シート70における幅方向WDの両端部は、製造時に吸引により保持して取付けを行うために非伸縮領域76となっていてもよい。非伸縮領域76の寸法、及びこれらの間に位置し、幅方向WDに伸縮する中間伸縮領域75の寸法は適宜定めることができるが、中間伸縮領域75の幅は後述する左右の連結テープ80の連結部83U,83L間の幅の45〜90%とすることが好ましく、非伸縮領域76の幅は製造時の縮みや捲れ防止のため5〜50mm程度とすることが好ましい。非伸縮領域76は弾性部材72を有しない領域としてもよいが、中間伸縮領域75及び非伸縮領域76にわたり弾性部材72を取り付けるとともに、非伸縮領域76では弾性部材72を切断する等により、非伸縮領域76に弾性部材72が残留するもののほとんど又は全く伸縮しない構造としてもよい。
また、弾性部材72の一部が吸収体56を横断するように配置することもできるが、図7に示すように、吸収体56と重なる部分の一部又は全部に弾性部材72を設けない、又は吸収体56と重なる部分の一部又は全部で弾性部材72を切断する等により、ほとんど又は全く伸縮しない構造とすると、吸収体56の後端部が幅方向に縮まないため、フィット性がさらに向上する。
伸縮シート70は、図示例では、液不透過性シート11と吸収要素50との間に配置されているが、この配置に特に限定されるものではない。例えば、伸縮シート70は液不透過性シート11と外装不織布21との間に配置されていてもよいし、外装不織布21の外側に設けてもよい。
<吸湿部>
前述のパンツタイプ使い捨ておむつ及びテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前端より前方に位置する第1部分91、及び吸収体56の後端より後方に位置する第2部分92を有している。また、これら第1部分91及び第2部分92の少なくとも一方には、液不透過性シート11を有し、かつそれよりも表側に通気性を有する複数のシート層71,30,62が積層されるか、又は液不透過性シート11を有せず、かつ通気性を有する複数のシート層12S,12H,12rが積層されるとともに、厚み方向に隣接するシート層71,12S,12Hの間に弾性部材15〜18,72が設けられている。この結果、少なくとも第1部分91及び第2部分92のいずれか一方又は両方に、弾性部材15〜18,72の収縮により幅方向WDに収縮しているとともに、幅方向WDに伸長可能である胴ギャザー部90を有する。
したがって、例えば前述のパンツタイプ使い捨ておむつの場合、図16に示すように、外装体12F,12B,12のギャザー部のうち第1部分91及び第2部分92に位置する部分が胴ギャザー部90である。また、前述のテープタイプ使い捨ておむつの場合、伸縮シート70により形成されるギャザー部のうち第2部分92に位置する部分の全体が胴ギャザー部90となる。
このような場合、図2、図7、図4、図15〜図18に示すように、胴ギャザー部90におけるシート層12S,12H,71の非露出面にのみ、微小繊維状セルロースの集合体98が付着した吸湿部99を有すると好ましい。例えば、胴ギャザー部90におけるシート層の非露出面は、2層構造の外装体12F,12Bを有する前述のパンツタイプ使い捨ておむつの場合、図16に示すように外側シート層12Sの内面及び内側シート層12Hの外面であり、3層構造の外装体12を有する前述のパンツタイプ使い捨ておむつの場合、図17に示すように外側シート層12Sの内面、内側シート層12Hの外面、及び折り返しシート層の外面である。また、前述のテープタイプ使い捨ておむつの場合、伸縮シート70の支持シート層71の両面、トップシート30及びギャザー不織布62における伸縮シート70と重なる部分の内面が、胴ギャザー部90におけるシート層の非露出面である。これらの例のように胴ギャザー部90におけるシート層の非露出面が複数ある場合、そのうちのいずれか一面にのみ吸湿部99を設けてもよいし、任意の複数の面に吸湿部99を設けてもよい。
微小繊維状セルロースの集合体98は、多孔質で親水性に富むため、高い吸湿性を有する。したがって、胴ギャザー部90に微小繊維状セルロースの集合体98を付着させた吸湿部99を有することにより、従来蒸れ防止がなされていなかった胴ギャザー部90の蒸れを軽減することができる。また、微小繊維状セルロースの集合体98は硬質であるため、単に任意の部位に設けたのでは装着感を悪化させるおそれがある。しかし、微小繊維状セルロースの集合体98が、胴ギャザー部90におけるシート層の非露出面にしか設けられていないと、直接肌に触れることがない。それだけではなく、図19及び図20に示すように、胴ギャザー部90のシート層12S,12Hは幅方向WDの収縮による素材の圧縮及びそれに伴い形成される襞PLにより、非ギャザー部のシート層と比べて、自然長の状態及び装着状態の両方において厚み及び剛性(つまりクッション性)が増加する。よって、この厚み及び剛性の増加により、微小繊維状セルロースの集合体98の硬さが隠蔽される。よって、本吸湿部99により、微小繊維状セルロースの集合体98による高い吸湿効果を獲得しつつ、微小繊維状セルロースの集合体98による肌触りの硬さを低減することができる。
微小繊維状セルロースとは、パルプ等の植物から取り出される微細なセルロース繊維又はその束をいい、一般的に平均繊維幅がナノサイズ(1〜1000nm以下)の繊維状セルロースをいい、平均繊維幅(メジアン径)が100nm以下のもの(一般にセルロースナノフィブリル(CNF)と呼ばれる)が好ましく、特に10〜60nmのものが好ましい。なお、微小繊維状セルロースの平均繊維幅は以下の方法で測定することができる。すなわち、まず、固形分濃度0.01〜0.1質量%の微小繊維状セルロースの水分散液100mlをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mlで1回、t−ブタノール20mlで3回溶媒置換する。次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて5000倍、10000倍又は30000倍のいずれかの倍率(本実施例では、30000倍の倍率)で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。具体的には、観察画像に二本の対角線を引き、対角線の交点を通過する直線を任意に三本引く。さらに、この三本の直線と交錯する合計100本の繊維の棒を目視で計測する。そして、計測値の中位径(メジアン径)を平均繊維幅とする。
吸湿部99における微小繊維状セルロースの集合体98の付着量は適宜定めることができるが、吸湿性及び柔軟性を考慮すると、3〜10g/m2程度であると好ましく、特に5〜7g/m2程度であるとより好ましい。
微小繊維状セルロースの集合体98は、水等の分散液に分散させた微小繊維状セルロース分散液を対象のシート層の対象面に塗布し、乾燥させることにより形成する等、公知の方法により製造することができる。微小繊維状セルロース分散液の塗布により微小繊維状セルロースの集合体98の付着部を形成する場合、対象のシート層に分散液が浸透しやすいと、付着部が塗布表面及び内部にわたり形成され、対象のシート層に分散液が浸透しないか又は浸透しにくいと、付着部が塗布表面にのみ形成される。また、対象のシート層に微小繊維状セルロースの分散液が浸透しないか又は浸透しにくい場合、塗布部分に微小繊維状セルロースの集合体98の付着部が層状に連続する。一方、対象のシート層がある程度の繊維間隙を有する不織布の場合、微小繊維状セルロースの分散液を塗布すると、塗布部分に微小繊維状セルロースの集合体98の付着部が層状に連続せず、ところどころ微小繊維状セルロースの集合体98が欠落し、立体網目状に付着部が形成される。柔軟性、吸湿性に優れる点では後者の方が好ましい。
微小繊維状セルロース分散液の塗布により微小繊維状セルロースの集合体98の付着部を形成する場合、微小繊維状セルロース分散液の濃度(質量/容量)は、0.1〜10%であることが好ましく、1.0〜5.0%であるとより好ましく、1.5〜3.0%であると特に好ましい。
微小繊維状セルロース分散液のB型粘度(60rpm、20℃)は、例えば、700cps以下、好ましくは200cps以下、より好ましくは50cps以下である。このように微小繊維状セルロース分散液のB型粘度を低く抑えることで、不織布に対して微小繊維状セルロースが均一に付与されるようになる。
微小繊維状セルロース分散液の付与は、対象面に対する噴霧のほか、凸版方式等による転写方式を用いることもできる。
微小繊維状セルロースの製造に使用可能なパルプ繊維としては、広葉樹パルプ(LBKP)、針葉樹パルプ(NBKP)等の化学パルプ、晒サーモメカニカルパルプ(BTMP)、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ、茶古紙、クラフト封筒盲紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙、更紙古紙等から製造される古紙パルプ、古紙パルプを脱墨処理した脱墨パルプ(DIP)などが挙げられる。これらは、目的とする効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。さらに、上記パルプ繊維に対してカルボキシメチル化等の化学的処理を施したものを用いても良い。
微小繊維状セルロースの製造方法としては、高圧ホモジナイザー法、マイクロフリュイダイザー法、グラインダー磨砕法、ビーズミル凍結粉砕法、超音波解繊法等の機械的手法が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。また、ナノファイバー化は、TEMPO酸化処理、リン酸エステル化処理、酸処理等の併用により促進される。
微小繊維状セルロースの集合体98の付着部はどのようなパターンで設けられていてもよい。例えば、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部は、縦、横、又は斜め方向に沿う縞状や、格子状(斜め格子状を含む)、ドット状(散点状)、又は連続面状に設けることができる。縞状や格子状等のように、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部を線状に連続させる場合には、直線状に連続させるほか、曲線状や波線状に連続させることもできる。ただし、微小繊維状セルロースの集合体98は硬質であるため、伸縮方向に連続していると、胴ギャザー部90の伸縮性が低下するおそれがある。よって、図15(b)に示すように、吸湿部99には、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部が、前後方向LDに連続的かつ幅方向WDに間欠的な縦縞状パターンで設けられていると、胴ギャザー部90のフィット性が低下しにくいため好ましい。また、図15(c)に示すように、吸湿部99において微小繊維状セルロースの集合体98の付着部が前後方向LDに間欠的かつ幅方向WDに連続的な横縞状に設けられていてもよい。また、微小繊維状セルロースの集合体98は、吸湿性能を考慮すると広い面積に付着していることが好ましい。したがって、図15(a)に示すように、吸湿部99の全体にわたり微小繊維状セルロースの集合体98の付着部が形成されていてもよい。この場合でも、微小繊維状セルロースの集合体98の付着量が少なければ(例えば、10g/m2以下)であれば、胴ギャザー部90の伸縮性の過度の低下や肌触りの過度の硬質化は抑制することができる。
微小繊維状セルロースの集合体98の付着部の寸法は適宜定めることができる。微小繊維状セルロースの集合体98の付着部がドット状パターンの場合、図15(d)に示すように、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部の径98d(最も長い部分の長さ)は1.0〜4.0mm、特に2.0〜3.0mmであることが好ましく、幅方向WD及び前後方向LDに隣接する列の中心(又は重心)間隔x1,y1は5〜25mm、特に15〜10mmであることが好ましい。また、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部の配置が縞状パターンである場合、図15(b)(c)に示すように、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部の線幅98wは1.0〜4.0mm、特に2.0〜3.0mmであることが好ましく、隣接する微小繊維状セルロースの集合体98の付着部の間隔x2,y2は5〜30mm、特に10〜20mmであることが好ましい。
吸湿性を重視するのであれば、図16(a)、図17(a)及び図18(a)に示すように、装着者の肌に近い側の非露出面にのみ吸湿部99を設けることが好ましく、図16(b)、図17(b)及び図18(b)に示すように、装着者の肌触りを重視するのであれば、装着者の肌から遠い側の非露出面にのみ吸湿部99を設けることが好ましい。
また、図16、図17及び図18(b)(c)に示すように、吸湿部99を、弾性部材15〜18を挟んで隣接するシート層12S,12H,71の少なくとも一方の対向面に設ける場合であっても、図15(b)に示すように、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部を縦縞状のパターンで設けるとともに、図20に示すように、隣接するシート層12S,12Hを、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部と重なる部分以外でホットメルト接着剤HMにより接合すると、隣接するシート層12S,12Hの接合が確実になされる。また、この胴ギャザー部90では、隣接するシート層12S,12Hの接合が少なくとも幅方向に間欠的となるため、胴ギャザー部90がある程度収縮した装着状態では、隣接するシート層12S,12Hの接合部の間に位置する部分がそれぞれ収縮し、互いに反対向きに膨らんで一対の襞PLからなる通気路ARが形成され、この通気路ARの内面にのみ吸湿部99が形成される。よって、胴ギャザー部90における通気性が高まり、空気中の湿気との接触効率の向上により、吸湿部99の吸湿性が向上する。なお、「隣接するシート層12S,12Hを、微小繊維状セルロースの集合体98の付着部と重なる部分以外でホットメルト接着剤HMにより接合すること」には、図20(a)に示す例のように、弾性部材15〜18を挟んで隣接するシート層12S,12Hのホットメルト接着剤HM等による接合が幅方向に間欠的になされた構造だけでなく、図20(b)に示す例のように、ホットメルト接着剤HMが微小繊維状セルロースの集合体98の付着部と重なる部分にも存在する(例えば幅方向に連続する)ものの、その重なり部分では微小繊維状セルロースの集合体98による接着阻害によりホットメルト接着剤HMが機能していない(接着していない)構造を含む。
吸湿部99は、胴ギャザー部90の一部にのみ設けられていても、胴ギャザー部90の全体にわたり設けられていてもよい。また、吸湿部99は胴ギャザー部90に位置する部分を有する限り、胴ギャザー部90以外まで延びていてもよい。
例えば、前述のテープタイプ使い捨ておむつの場合、図示例のように、伸縮シート70の支持シート層71のほぼ全体にわたり微小繊維状セルロースの集合体98を前述のパターンで付着させることができ、この場合、吸湿部99は胴ギャザー部90のほぼ全体にわたり設けられる。
パンツタイプ使い捨ておむつの場合、外装体12F,12B,12の胴ギャザー部90は広範囲であるため、胴ギャザー部90の全体にわたり吸湿部99を設けると、柔軟性が低下しやすい(もちろん、全体に設けてもよい)。したがって、前身頃F及び後身頃Bの両方に吸湿部99を設けることが望ましいが、前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方にのみ吸湿部99を設けることもできる。また、パンツタイプ使い捨ておむつのウエスト部Wは、他の部位よりも強く肌に押し付けられる部分であるため、ウエスト部Wの柔軟性の低下は、装着感の悪化につながりやすい。そこで、図示例の後身頃Bのように、胴ギャザー部90のうちウエスト部Wを除く部分(ウエスト下方部Uに位置する部分)に吸湿部99を設けることが好ましい。また、3層構造の外装体12を有する前述のパンツタイプ使い捨ておむつの場合、図17に示すように内側シート層12H(4層以上の構造を有する外装体の場合、他の中間のシート層でもよい)の外面にのみ吸湿部99を設けると、吸湿部99の内側(肌側)及び外側の厚みを1層以上確保することができ、吸湿部99の硬さを隠蔽しやすくなるため好ましい。
吸湿部99の幅方向WDの寸法は適宜定めることができるが、使い捨ておむつの全幅Xの20〜100%程度であると好ましい。また、吸湿部99の前後方向LDの寸法も適宜定めることができるが、使い捨ておむつの全長Yの10〜60%程度であると好ましい。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後方向」とは図中に符号LDで示す方向(縦方向)を意味し、「幅方向」とは図中にWDで示す方向(左右方向)を意味し、前後方向と幅方向とは直交するものである。
・「MD方向」及び「CD方向」とは、製造設備における流れ方向(MD方向)及びこれと直交する横方向(CD方向)を意味し、製品の部分によっていずれか一方が前後方向となるものであり、他方が幅方向となるものである。不織布のMD方向は、不織布の繊維配向の方向である。繊維配向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、前後方向及び幅方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法により判別することができる。
・「表側」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方を意味し、「裏側」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方を意味する。
・「表面」とは部材の、パンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方の面を意味し、「裏面」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方の面を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。例えば、伸長率が200%とは、伸長倍率が2倍であることと同義である。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したもの)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。有孔不織布の厚みは、孔及びその周囲の突出部以外の部分で測定する。
・吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつやテープタイプ使い捨ておむつの他、パッドタイプ使い捨ておむつ、生理用ナプキン等、吸収性物品全般に利用できるものである。
11…液不透過性シート、12…外装体、12A…サイドシール部、12B…後側外装体、12F…前側外装体、12H…内側シート層、12S…外側シート層、19…不要弾性部材、20…カバー不織布、200…内装体、201…内外接合部、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、62…ギャザー不織布、A1…非伸縮領域、A2…伸縮領域、C…臀部カバー部、L…中間領域、LD…前後方向、LO…脚開口、T…胴周り領域、U…ウエスト下方部、W…ウエスト部、WD…幅方向、WO…ウエスト開口、21…外装不織布、71…支持シート層、91…第1部分、92…第2部分、90…胴ギャザー部、99…吸湿部、98…微小繊維状セルロースの集合体、70…伸縮シート、15〜18,72…弾性部材、PL…襞。

Claims (6)

  1. 前後方向の中央の前側から前後方向の中央の後側まで延びた吸収体と、吸収体の表側を覆う液透過性のトップシートと、吸収体の裏側を覆う液不透過性シートとを有し、
    前記吸収体の前端より前方に位置する第1部分、及び前記吸収体の後端より後方に位置する第2部分を有し、
    前記第1部分及び第2部分は吸収体を有せず、
    前記第1部分及び第2部分の少なくとも一方には、前記液不透過性シートを有し、かつそれよりも表側に通気性を有する複数のシート層が積層されるか、又は前記液不透過性シートを有せず、かつ通気性を有する複数のシート層が積層されるとともに、前記複数のシート層の間に弾性部材が設けられており、
    前記弾性部材の収縮により幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能である胴ギャザー部を有する、
    吸収性物品において、
    前記胴ギャザー部における前記複数のシート層は、製品外部に露出する露出面と、製品外部に露出しない非露出面とを有するとともに、前記非露出面にのみ、微小繊維状セルロースの集合体が付着した吸湿部を有する、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記吸湿部には、前記微小繊維状セルロースの集合体の付着部が、前後方向に連続的かつ幅方向に間欠的な縦縞状パターンで設けられている、
    請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記弾性部材を挟んで隣接するシート層の少なくとも一方の対向面にのみ前記吸湿部が設けられており、前記微小繊維状セルロースの集合体の付着部と重なる部分では接合されずに、前記微小繊維状セルロースの集合体の付着部と重なる部分以外でホットメルト接着剤により接合されている、
    請求項2記載の吸収性物品。
  4. 前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる前身頃と、前後方向中央より後側に延びる後身頃とを有し、
    前記後身頃は、前記吸収体の側方に延び出たサイドフラップを有し、
    前記後身頃のサイドフラップに取り付けられた、前記前身頃と着脱可能に連結される連結テープを有し、
    前記後身頃の少なくとも前記第2部分は、前記トップシート及び前記液不透過性シートを有し、
    前記第2部分における前記トップシート及び液不透過性シートの間に、幅方向に弾性伸縮する伸縮シートを有し、
    前記伸縮シートは、前記弾性部材と、前記弾性部材の表側及び裏側にそれぞれ隣接する前記シート層とを有し、
    前記第2部分に、前記伸縮シートの収縮により幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能である胴ギャザー部を有する、
    テープタイプ使い捨ておむつであり、
    前記吸湿部が、前記伸縮シートに設けられている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前身頃及び後身頃の少なくとも胴周り部を構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた、前記吸収体を含む内装体と、ウエスト開口と、左右一対の脚開口とを備えた、パンツタイプ使い捨ておむつであり、
    前記外装体は前記第1部分及び第2部分を有しており、
    前記第1部分及び第2部分には、前記液不透過性シートを有せず、かつ通気性を有する3層以上のシート層が積層されるとともに、最も外側のシート層と中間のシート層との間に弾性部材が設けられており、
    前記シート層を3層以上有する領域における、前記中間のシート層の外面にのみ前記吸湿部を有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸湿部を有するシート層は、繊度1.6〜6.0dtex、目付け10〜30g/m2、厚み0.1〜1.3mmの不織布であり、
    前記吸湿部における前記微小繊維状セルロースの付着量が5〜10g/m2である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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