JP2020136427A - 太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム - Google Patents

太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュールにおいて集電ワイヤーを太陽電池素子に固定する「太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム」を、耐熱性とモールディング性の両立という基本性能を保持したまま、更に、集電ワイヤー等に対する長期に亘る密着耐久性にも優れたものとすること。【解決手段】耐熱層61と、少なくともいずれか一方の最表面に配置されている封止層62と、を含んでなり、耐熱層61は、融点150℃以上の熱可塑性樹脂をベース樹脂とし、封止層62は、密度0.870g/cm3以上0.930g/cm3以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、封止層62に、シラン成分が含まれている、集電ワイヤー固定フィルム6とする。【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム、及び、それを用いた太陽電池モジュールに関する。詳しくは、マルチワイヤー方式で太陽電池素子が実装される太陽電池モジュールにおいて用いる集電ワイヤー固定フィルムと、それを用いて構成される太陽電池モジュールに関する。
従来、太陽電池モジュールの層構成は、図1に示す太陽電池モジュール1と同様の層構成が一般的である。即ち、受光面側から、透明前面基板2、受光面側封止材31、複数の太陽電池素子4、非受光面側封止材32、及び、裏面保護シート5が順に積層された構成である。又、複数の太陽電池素子4については、通常、各素子の表面又は裏面に、複数の隣接する太陽電池素子を接続してこれらの各素子において発電した電気を集電するための導線が接続されている。太陽電池素子同士を電気的に接続するために配置されるこのような導線としては、従来、「バスバー」と称される幅2mm〜5mm程度の帯状の導線が用いられることが一般的であった。
複数の太陽電池素子を電気的に接合する導線は、太陽電池モジュールを構成する上で必須の構成要件である。しかしながら、一方で、太陽電池素子の受光面のうち、これらの導線によって被覆されている部分においては、太陽電池素子への太陽光の入光が物理的に遮られてしまう。これによる光利用効率の低下を最小化することが、単位面積当りの発電効率の向上が厳しく要求される太陽電池の開発競争の中で、切実な課題として認識されるようになっていた。
このような問題を解決するために、上述の帯状の導線(バスバー)に代えて、断面が略真円形である直径100μm〜200μm程度の多数の細線からなる集電ワイヤーを、太陽電池素子同士を電気的に接続する導線として用いる「マルチワイヤー接続」と称される太陽電池素子同士の接続構成が採用され始めている。この「マルチワイヤー接続」は、太陽電池モジュールの発電効率向上を可能とする技術として、今後の需要拡大が見込まれている(特許文献1、2参照)。
多数の細線(集電ワイヤー)による「マルチワイヤー接続」によって、太陽電池素子を電気的に接合する場合、各細線(集電ワイヤー)を、ハンダ処理等により太陽電池素子に固定することも可能ではあるが、図2に示すように、多数の集電ワイヤー64を樹脂フィルム(「集電ワイヤー固定フィルム」6A、6B)に埋込み、集電ワイヤー64が埋め込まれたこの樹脂フィルム(「集電ワイヤー固定フィルム」)によって隣接する太陽電池素子4A、4Bを電気的に接続する構造が、より好ましい接続構造として、今後、「マルチワイヤー接続」における主流の接続構造となっていくことが予想されている。
そして、「マルチワイヤー接続」を行うために用いる上記の樹脂フィルム(「集電ワイヤー固定フィルム」)には、過酷な使用環境に耐える「耐熱性」と、加熱圧着により多数の細線を安定的に埋め込み支持するための「モールディング性」という、一般的には相互に背反するものと考えられる物性の両立が要求される。尚、本明細書においては、集電ワイヤー固定フィルムを集電ワイヤー部分に加熱圧着する際における断面が略真円形である個々の細線(集電ワイヤー)の周囲に同フィルムの樹脂成分が隙間なく回り込む性質のことを、当該フィルムの「モールディング性」と称する。この「モールディング性」は、「集電ワイヤー固定フィルム」が集電ワイヤー部分を安定的に支持するために必須の性質である。
上記要求を満たすために、例えば、耐熱性に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂からなる耐熱層と、モールディング性に優れるポリエチレン系樹脂からなる封止層と、が接着剤等によって接合されてなる多層構成の樹脂フィルムが、「マルチワイヤー接続」を行うための「集電ワイヤー固定フィルム」として用いられていた。
ここで、ポリエチレン系樹脂からなる上記の封止層には、モールディング性と併せて、集電ワイヤーや太陽電池素子に対する高い密着性も求められる。従来の集電ワイヤー固定フィルムにおいては、封止層の密着性についての要求を満たすために、封止層の表面にコロナ処理等の密着性を向上させるための表面処理を行うことが広く行われていた。
封止層の表面へのコロナ処理により、集電ワイヤー固定フィルムの集電ワイヤー等に対する製品完成後初期段階での密着性については、十分に向上させることができる。しかしながら、本発明者らは、長期に亘って過酷な湿熱環境下で安定的に作動し続けることを求められる太陽電池モジュールに要求される長期に亘る密着耐久性については、上記のような表面処理によっては必ずしも十分に担保されえないことを、新たな問題として認識するに至った。
国際公開第2004/021455号 国際公開第2017/076735号
本発明は、上記状況の下で開発されたものであり、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュールにおいて集電ワイヤーを太陽電池素子に固定する「太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム」を、耐熱性とモールディング性の両立という基本性能を保持したまま、更に、集電ワイヤー等に対する長期に亘る密着耐久性にも優れたものとすることを課題とする。
本発明者らは、耐熱性と、モールディング性の両立を求められる「太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム」において、主としてモールディング性の発現に寄与する封止層に、表面処理ではなくて、シラン成分の添加によって、密着性を向上させることにより、より長期に亘って、「太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム」に優れた密着耐久性を備えさせることができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルムであって、耐熱層と、少なくともいずれか一方の最表面に配置されている封止層と、を含んでなり、前記耐熱層は、融点150℃以上の熱可塑性樹脂をベース樹脂とし、前記封止層は、密度0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、前記封止層に、シラン成分が含まれている、集電ワイヤー固定フィルム。
(2) 前記耐熱層のベース樹脂がポリエチレンテレフタレートである、(1)に記載の、集電ワイヤー固定フィルム。
(3) 前記封止層は、基材層と、前記集電ワイヤー固定フィルムの最表面に露出する接着層と、を含む多層構成であって、前記基材層には、シラン成分が含まれておらず、前記接着層に、シラン成分が含まれている、(1)に記載の集電ワイヤー固定フィルム。
(4) 前記シラン成分が、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体である、(1)から(3)の何れかに記載の集電ワイヤー固定フィルム。
(5) 前記シラン成分がシランカップリング剤である、(1)から(3)の何れかに記載の集電ワイヤー固定フィルム。
(6)前記シランカップリング剤は、メルカプト基を有するシランカップリング剤である、(5)に記載の集電ワイヤー固定フィルム。
(7) (1)から(6)の何れかに記載の集電ワイヤー固定フィルムを備える、マルチワイヤー接続方式の太陽電池モジュールであって、複数の太陽電池素子と、前記太陽電池素子の表面に複数配置されている集電ワイヤーと、複数の前記集電ワイヤーを被覆して前記太陽電池素子の表面に積層されている前記集電ワイヤー固定フィルムと、前記太陽電池素子を封止している封止材と、を備え、前記集電ワイヤー固定フィルムの封止層に、複数の前記集電ワイヤーが埋まり込んでいる、太陽電池モジュール。
本発明によれば、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュールにおいて集電ワイヤーを太陽電池素子に固定する「太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム」を、耐熱性とモールディング性の両立という基本性能を保持したまま、更に、集電ワイヤー等に対する長期に亘る密着耐久性にも優れたものとすることができる。
本発明の集電ワイヤー固定フィルムを用いて構成されている太陽電池モジュールの層構成の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルムを用いて電気的に接続されている太陽電池素子の「マルチワイヤー接続」による接続構造の説明に供する斜視図である。 図2の「マルチワイヤー接続」の接続構造の側面図である。 図1の太陽電池モジュールにおける集電ワイヤー固定フィルムへの集電ワイヤーの埋まり込みの態様を模式的に示す太陽電池モジュールの部分拡大断面図である。 本発明の集電ワイヤー固定フィルムの層構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の集電ワイヤー固定フィルム、及び、それを用いた太陽電池モジュールについて説明する。本発明は以下に記載される実施形態に限定されるものではない。
<集電ワイヤー固定フィルム>
本発明の集電ワイヤー固定フィルム6は、図1に示す通り、太陽電池モジュール1において複数の太陽電池素子4同士を「マルチワイヤー接続」により電気的に接続する際に、この接続構造を構成する樹脂フィルムである。
図2及び図3に示す通り、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュール1における太陽電池素子4同士の接続は、多数の集電ワイヤー64が埋め込まれた集電ワイヤー固定フィルム6A、6Bを、太陽電池素子4A、4Bの表面又は裏面に接合することにより行われる。
又、図4に示す通り、集電ワイヤー固定フィルム6を用いた「マルチワイヤー接続」においては、太陽電池素子4Bに接合される集電ワイヤー64は、集電ワイヤー固定フィルム6Bの封止層62にその大部分が埋めこまれており、同時に、その一部が、太陽電池素子4Bに導通可能に集電ワイヤー固定フィルム6Bの表面から露出している。そして、個々の集電ワイヤー64は、当該露出部分において、太陽電池素子4Bの表面又は裏面の電極部分に接合されている。
尚、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュール1においては、太陽電池素子を電気的に接合する導線である集電ワイヤー64が、従来のバスバー等の幅広の帯状の導線とは異なり、断面が略真円形状の細線である。このことにより、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュール1においては、太陽電池素子4の表面に入射する光を反射してしまうことになる導線部分の表面積をより小さくすることができる。又、非受光面側の各部材に反射した光のうち表面のガラス基板に再反射する等して太陽電池素子に到達することができる光の割合も高くなる。
但し、集電ワイヤー64は、その断面が略真円形状である細線であるため、これを安定的に固定するためには、集電ワイヤー固定フィルム6に、従来の帯状の導線を固定する場合よりも、より優れたモールディング性が必要となる。
このため、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュール1を構成するために用いられる集電ワイヤー固定フィルム6は、図5に示す通り、耐熱性を有する樹脂基材からなる耐熱層61に、モールディング性に優れる封止層62が積層されてなる多層フィルムとされている。尚、封止層62については、基材層621と特に金属密着性に優れる接着層622との二つの層で構成されていることがより好ましい。
上述の層構成からなる集電ワイヤー固定フィルム6は、総厚さが、45μm以上200μm以下であることが好ましい。又、耐熱層の厚さは、10μm以上50μm以下であることが好ましく、封止層62の厚さは、45μm以上170μm以下であることが好ましい。但し、これらの厚さ範囲は、一般的な「マルチワイヤー接続」構造における集電ワイヤー64の直径が、概ね100μm以上200μm以下程度であることを前提とするものである。よって、集電ワイヤー固定フィルム6の厚さは、必ずしも、上記厚さ範囲内に限定されるものではない。例えば、封止層62の厚さについては、埋め込み対象とする集電ワイヤー64の直径等に応じて、適宜調整することにより、当該集電ワイヤー固定フィルムに必要なモールディング性を備えさせることができる。
[耐熱層]
集電ワイヤー固定フィルム6の耐熱層61は、融点150℃以上の熱可塑性樹脂をベース樹脂とする。そのように耐熱性に優れる熱可塑性樹脂であり、耐熱層61を形成するベース樹脂として用いることができる樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)(融点:255℃)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)(融点:232℃)、ポリプロピレン(PP)(融点:168℃)、ポリカーボネート(PC)(融点:150℃)等を挙げることができる。
又、集電ワイヤー固定フィルム6の耐熱層61を形成するベース樹脂としては、上記の熱可塑性樹脂の中でも、特に耐熱性に優れる樹脂でありながら、経済性や製造時の取り扱い性をも良好に保持することができる、ポリエチレンテレフタレート(PET)を好ましく用いることができる。
(耐光安定剤)
耐熱層61には、上記のベース樹脂に加えて、更に、耐光安定剤が含有されることが好ましい。耐熱層61に含有させる耐光安定剤としては、エチレンと特定化学構造のモノマーとを重合させた各種のヒンダードアミン系耐光安定剤を好ましく用いることができる。又、このヒンダードアミン系耐光安定剤として、環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体からなり、分子量が30000以上の巨大な分子構造からなる耐光安定剤を、特に好ましく用いることができる。
耐熱層61中の上記の耐光安定剤の含有量は、3質量%以上10質量%以下であることが好ましい。耐光安定剤の上記含有量が、3質量%以上であることにより、耐熱層61に、太陽電池モジュール用途の積層フィルムに要求される水準に対して、十分に好ましい耐光性を付与することができる。又、同含有量を10質量%以下に止めることにより、耐光安定剤のブリードアウトによる透明性の低下や、多層フィルムの層間密着性の低下を回避することができる。
[封止層]
集電ワイヤー固定フィルム6の封止層62は、柔軟性に優れるポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物により形成されていて、尚且つ、同層内には、シラン成分が含まれている。
又、封止層62は、図5に示す通り、更に、基材層621と、集電ワイヤー固定フィルム6の最表面に露出する層である接着層622と、を含む2つの層により構成される多層構成であることがより好ましい。封止層62がこのような多層構成である場合、接着層622のみに、シラン成分が含まれていることがより好ましい。
(ポリエチレン系樹脂)
封止層62は、密度0.870g/cm以上0.930g/cm以下、好ましくは、密度0.880g/cm以上0.920g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする。ここで、ベース樹脂とは、当該樹脂層内の全樹脂成分中において含有量比が最も大きい樹脂のことをいい、樹脂成分中の含有量比が50質量%以上であり、90質量%以上であることが好ましい。尚、集電ワイヤー固定フィルム6の各層に含有される各樹脂の含有量比は、例えば、DSC(示差走査熱量測定)やIR(赤外分光法)、NMR(核磁気共鳴)で検出されるピーク比等から分析することができる。
又、封止層62を形成するポリエチレン系樹脂は、そのうちの90質量%以上100質量%以下の樹脂が、密度0.870g/cm以上0.910g/cm以下のポリエチレン系α−オレフィン共重合体であることがより好ましい。封止層62を形成する上記密度範囲内のポリエチレン系樹脂のうち、90質量%以上がポリエチレン系α−オレフィン共重合体であることにより、耐熱層61と封止層62との密着性が向上し、これにより、多層構成のフィルムである集電ワイヤー固定フィルム6の耐久性が向上する。
本発明の集電ワイヤー固定フィルムの封止層を形成するための樹脂として好ましく用いることができるポリエチレン系α−オレフィン共重合体として、市場で入手可能なもの具体例としては、上記同様に、「タフマーDF−710(商品名)/(三井化学社製)」、「タフマーDF−119(商品名)/(三井化学社製)」、「タフマーA−1085S(商品名)/(三井化学社製)」、「タフマーA−4070S(商品名)/(三井化学社製)」、「タフマーA−4085S(商品名)/(三井化学社製)」、「タフマーA−4090S(商品名)/(三井化学社製)」、「カーネルKF260T(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「カーネルKF270(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「カーネルKF370(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「カーネルKF360T(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「カーネルKS240T(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「カーネルKS340T(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「カーネルKS260(商品名)/(日本ポリエチレン社製)」、「エクセレンVL100(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンVL102(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンVL200(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンFX201(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンFX301(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンFX307(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンFX352(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンFX351(商品名)/(住友化学社製)」、「エクセレンFX357(商品名)/(住友化学社製)」等の市販製品を挙げることができる。
(シラン共重合体)
封止層62に含まれることにより、封止層62の集電ワイヤー64等への長期密着耐久性を向上させるシラン成分は、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体であることが好ましい。
このシラン共重合体は、主鎖となる直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)等に、エチレン性不飽和シラン化合物を側鎖としてグラフト重合してなるものである。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、集電ワイヤー固定フィルム6の太陽電池モジュール1を構成する他の積層部材への接着性を向上することができる。
シラン共重合体において、主鎖となる直鎖低密度ポリエチレン等とグラフト重合させるエチレン性不飽和シラン化合物として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリカルボキシシランより選択される1種以上を使用することができる。尚、封止層62中における、これらのエチレン性不飽和シラン化合物の含量であるグラフト量は、封止層62の全樹脂成分の合計100質量部に対して、0.001質量部以上0.5質量部以下の範囲となるように調整することが好ましく、0.003質量部以上0.1質量部以下とすることがより好ましい。上述のシラン共重合体については、このエチレン性不飽和シラン化合物の含量であるグラフト量が、上記の通り0.001質量部以上0.5質量部以下の範囲の含有量範囲内となるように、上記のグラフト量とその添加量とを適宜調整して、封止層62に含有させることにより、封止層62の密着耐久性を十分に向上させることができる。
(シランカップリング剤)
封止層62に含まれることにより、封止層62の集電ワイヤー64等への長期密着耐久性を向上させるシラン成分は、シランカップリング剤であってもよい。
シラン共重合体の封止層62中の含有量は、シランカップリング剤の含有量は、封止層62の全樹脂成分の合計100質量部に対して、0.25質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。封止層62に、シランカップリング剤を上記の通り0.25質量部以上含有させることにより、封止層62の密着耐久性を十分に向上させることができる。尚、上記含有量を10.0質量部以下とすることで、シランカップリング剤のブリードアウトを抑制することができる。
尚、封止層62に含まれるシランカップリング剤は、メルカプト基を有するシランカップリング剤であることがより好ましい。封止層62に含まれるシランカップリング剤を、メルカプト基を有するシランカップリング剤とすることで、特に、ZnO、Zn(O)S、CdS及びInからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含んでなる層、即ち、太陽電池素子4の表面層に対する、密着性及び長期密着耐久性を有意に向上させることができる。
メルカプト基を有するシランカップリング剤とは、一般式[R−Si(OR](Rはメルカプトアルキル基を、Rはアルキル基をそれぞれ表わす)で表されるものであり、例としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、6−メルカプトヘキサトリメトキシシラン等が挙げられる。尚、メルカプト系のシランカップリング剤は特に限定されず、公知のシランカップリング剤を好適に用いることができる。
(耐光安定剤)
封止層62にも、耐熱層61と同様に、上記のポリエチレン系樹脂に加えて、更に、耐光安定剤が含有されることが好ましい。封止層62に含有される耐光安定剤としては、耐熱層61と同様に、各種のヒンダードアミン系耐光安定剤、特に好ましくは、環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体からなり、分子量が30000以上の巨大な分子構造からなる耐光安定剤を、好ましく用いることができる。
封止層62中の上記の耐光安定剤の含有量は、0.2質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがより好ましい。耐光安定剤の上記含有量が、0.2質量%以上であることにより、主としてポリエチレンにより形成される封止層62に、太陽電池モジュール用途の積層フィルムに要求される水準として、必要な水準の耐光性を付与することができる。又、同含有量を5質量%以下に止めることにより、耐光安定剤のブリードアウトによる透明性の低下や、多層フィルムの層間密着性の低下を回避することができる。
本発明の集電ワイヤー固定フィルム6の封止層62に添加する耐光安定剤として好ましく用いることができる上述のヒンダードアミン系耐光安定剤としても、市場で入手可能なもの具体例としては、例えば、耐熱層61と同様、「XJ−100H」(分子量:35000、日本ポリエチレン株式会社製)に代表される、高分子量タイプのヒンダードアミン系光安定剤を挙げることができる。
[集電ワイヤー固定フィルムの製造方法]
集電ワイヤー固定フィルムの製造方法は、耐熱層及び封止層を形成する樹脂組成物からなる樹脂フィルムを、接着剤で接合するドライラミネーション法によることができる。又、封止層を形成する樹脂組成物を、耐熱層を形成する成型済の樹脂フィルム上に加熱押し出しすることにより積層体を得るラミネーション法によることもできる。
<太陽電池モジュール>
本発明の太陽電池モジュール1は、図1に示す基本構造を有する「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュールである。受光面側封止材31及び非受光面側封止材32は、いずれも主として太陽電池素子4を外部衝撃から保護する機能を発揮する樹脂シートである。又、特に受光面側封止材31は、太陽光線を高い透過率で透過させるために透明なシートであることが求められる。これらの封止材3(31、32)としては、ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等各種のオレフィン系樹脂をベース樹脂とする封止材シートを適宜用いることができる。集電ワイヤー固定フィルム6の封止層62或いは接着層622との密着性を高めるためには、ポリエチレン又はEVAをベース樹脂とする封止材シートを、これらの各層の樹脂組成に応じて適宜選択すればよい。
太陽電池素子4としては、例えば、アモルファスシリコン型、結晶シリコン型等、「マルチワイヤー接続」が適用可能な太陽電池素子であれば、特に限定なく用いることができる。透明前面基板2、裏面保護シート5については、太陽電池モジュール用途の各部材として従来公知の部材を特に制限なく用いることができる。又、本発明の太陽電池モジュールは、上記部材以外の部材を必要に応じて更に含むものであってもよい。
[太陽電池モジュールの製造方法]
一般に太陽電池モジュールは、これを構成する太陽電池素子や封止材他の各部材を積層してなる積層体を加熱圧着して一体化する製法により製造することができる。各太陽電池素子間を集電ワイヤー固定フィルム6に埋め込まれた集電ワイヤー64で接続する「マルチワイヤー接続」構造を含む太陽電池モジュール1を製造する場合においては、集電ワイヤー固定フィルム6の封止層62に予め集電ワイヤー64を埋込み、集電ワイヤー64が埋め込まれた状態の集電ワイヤー固定フィルム6を太陽電池素子4に仮圧着した後、透明前面基板2、受光面側封止材31、太陽電池素子4、非受光面側封止材32、及び裏面保護シート5からなる各部材を順次積層してなる積層体を、真空吸引等により一体化する真空熱ラミネート加工を行う。真空熱ラミネート加工による場合、ラミネート温度は、130℃以上170℃以下の範囲内とすることが好ましい。又、ラミネート時間は、5分以上30分以下の範囲内が好ましく、特に8分以上15分以下の範囲内が好ましい。このようにして、上記各層を一体成形体として加熱圧着成形する際に、加熱によって封止層62を形成する樹脂が、断面が略円形である集電ワイヤー64の周囲に隙間なく回り込み、一体化後の太陽電池モジュールにおいて集電ワイヤー固定フィルム6と集電ワイヤー64との間に高い密着性が発現し、集電ワイヤー64は極めて安定的に支持されることとなる。
以下の通り、実施例、比較例の各集電ワイヤー固定フィルムを作成して、本発明の効果を検証した。
<集電ワイヤー固定フィルムの作成>
下記の各樹脂材料を用いて、実施例及び比較例の集電ワイヤー固定フィルムを作製した。
(実施例)
実施例については、耐熱層を構成する樹脂フィルムとして下記の「ポリエチレンテレフタレートフィルム」を用い、封止層を構成する樹脂フィルムとしてシラン成分を含有する下記の「シラン変性ポリエチレンフィルム」を用い、両フィルムを、アクリル系接着剤によるドライラミネート法により接合して得た多層樹脂フィルムを実施例の集電ワイヤー固定フィルムとした。
各層及び全層の厚さは、耐熱層の厚さを13μm、封止層の厚さを63μm、両フィルム間の上記接着剤の厚み4μmを含めた総厚さを80μmとした。
「ポリエチレンテレフタレートフィルム」
:融点260℃、厚さ12μm、商品名「ルミラー(登録商標)S10」(東レ株式会社製)
「シラン変性ポリエチレンフィルム」
:融点93℃、密度0.900g/cm、190℃でのMFRが1.2g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(M−LLDPE)98質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2質量部と、ラジカル発生剤(反応触媒)としてのジクミルパーオキサイド0.1質量部と、を混合し、200℃で溶融、混練して得た、シラン変性ポリエチレンフィルム。このシラン変性ポリエチレンフィルムは、シラン成分として、シラン共重合体を含有する樹脂フィルムであり、融点91℃、密度0.903g/cm、190℃でのMFRが1.0g/10分である。
(比較例1)
比較例1については、耐熱層を構成する樹脂フィルムとしては、実施例で用いた上記の「ポリエチレンテレフタレートフィルム」を用い、封止層を構成する樹脂フィルムとしては、シラン成分を含有しない下記の「ポリエチレンフィルム」を用い、両フィルムを、アクリル系接着剤によるドライラミネート法により接合して得た多層樹脂フィルムを比較例1の集電ワイヤー固定フィルムとした。
各層及び全層の厚さは、実施例と同様、耐熱層の厚さを13μm、封止層の厚さを63μm、両フィルム間の上記接着剤の厚み4μmを含めた総厚さを80μmとした。
「ポリエチレンフィルム」
:融点93℃、密度0.900g/cm、190℃でのMFR1.2g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(M−LLDPE)。
(比較例2)
比較例2については、比較例1の集電ワイヤー固定フィルムに対して、その封止層側の表面にコロナ処理(コロナ放電を照射させることで樹脂フィルム表面に極性基を導入して密着性能を向上させる処理)を施した点のみが比較例1とは異なる多層樹脂フィルムを、比較例2の集電ワイヤー固定フィルムとした。
各層及び全層の厚さは、実施例と同様、耐熱層の厚さを13μm、封止層の厚さを63μm、両フィルム間の上記接着剤の厚み4μmを含めた総厚さを80μmとした。
各実施例と比較例の集電ワイヤー固定フィルムについて、初期密着性と密着耐久性の優劣を下記の各試験結果に基づいて評価した。
<評価例1:初期密着性>
実施例、比較例の各集電ワイヤー固定フィルムについて、初期密着性を、以下の試験方法により測定し、下記の評価基準に基づいて評価した。尚、この試験においては、太陽電池素子に対する密着性と、集電ワイヤーに対する密着性をそれぞれ別途の試験により測定した。
[初期密着性試験1(太陽電池素子に対する密着性試験)]
以下の層構成からなる積層体を真空ラミネートにより一体化して、「密着性評価用サンプル1」を作成した。
(「密着性評価用サンプル1」の層構成)
:ガラス基板(180mm×180mm、厚さ3.2m)/受光面側封止材(:密度0.985g/cmの低密度ポリエチレンフィルム、厚さ450μm)/集電ワイヤー固定フィルム(各実施例、比較例の集電ワイヤー固定フィルム)/太陽電池素子(N型両面採光セル、厚さ180μm)/集電ワイヤー固定フィルム(各実施例、比較例の集電ワイヤー固定フィルム)/非受光面側封止材(密度0.985g/cmの低密度ポリエチレンフィルム、厚さ450μm)/裏面保護シート(:密度0.922g/cmの低密度ポリエチレンフィルム(厚さ120μm)と、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ150μm)とをドライラミネーションにより接合してなる多層樹脂シート)
尚、上記「密着性評価用サンプル1」の作成にあたっては、下記条件による真空ラミネート前に、上記太陽電池素子の非受光面側の表面と、上記集電ワイヤー固定フィルムとの間の一部に、離型フィルムとして、ETFEフィルムを挿入し、真空ラミネート後、当該ETFEフィルムを取り除いて、下記の剥離試験の引っ張りのきっかけとする剥離部分を形成した。
真空ラミネートは、設定温度165℃、真空引き6分、大気圧加圧11分、圧力100kPaで行った。
(密着性評価試験1)
上記の通りの材料・製法により一体化された各密着性評価用サンプルの上記剥離部分において、裏面保護シート/封止材/コネクティングフィルムを15mm幅でカットした後、剥離試験機(テンシロン万能試験機 RTF−1150−H)を用い、「180度剥離試験」を実施した。試験結果について、下記の評価基準により、初期密着性を評価した。評価結果を「初期密着性」として表1に記す。尚、「180度剥離試験」の試験条件は、常温、剥離速度50mm/minとした。
(評価基準)
A:100N/15mm以上
B:30N/15mm以上100N/15mm未満
C:30N/15mm未満
[初期密着性試験2(集電ワイヤーに対する密着性試験)]
以下の層構成からなる積層体を真空ラミネートにより一体化して、「密着性評価用サンプル2」を作成した。
(「密着性評価用サンプル2」の層構成)
:ガラス基板(180mm×180mm、厚さ3.2m)/受光面側封止材(:密度0.985g/cmの低密度ポリエチレンフィルム、厚さ450μm)/集電ワイヤー固定フィルム(各実施例、比較例の集電ワイヤー固定フィルム)/集電ワイヤー(直径250μmのワイヤーを、15mm間隔で9本配置)。
尚、上記の集電ワイヤーを上記間隔で正確に配置するために、先ず15mm間隔で溝を切ったステンレス板に上記の集電ワイヤーを設置し、この状態において、上記の集電ワイヤー固定フィルムを仮圧着させる作業を先行して行った上で、真空ラミネート処理を行った。
又、上記「密着性評価用サンプル2」の作成にあたっては、下記条件による真空ラミネート前に、上記集電ワイヤーと、上記集電ワイヤー固定フィルムとの間の一部に、離型フィルムとして、ETFEフィルムを挿入し、真空ラミネート後、当該ETFEフィルムを取り除いて、下記の剥離試験の引っ張りのきっかけとする剥離部分を形成した。
真空ラミネートは、設定温度165℃、真空引き6分、大気圧加圧11分、圧力100kPaで行った。
(密着性評価試験2)
上記の通りの材料・製法により一体化された各密着性評価用サンプルの上記剥離部分において先端部分を含む一部を集電ワイヤー固定フィルムから剥離させた9本の上記集電ワイヤーの各先端部分を、一対のガラス基板/封止材/集電ワイヤー固定フィルムの積層体で挟みこんで加熱圧着して固定しこの積層体を引っ張る形で、剥離試験機(テンシロン万能試験機 RTF−1150−H)を用い、「180度剥離試験」を実施した。試験結果について、下記の評価基準により、初期密着性を評価した。評価結果を「初期密着性」として表1に記す。尚、「180度剥離試験」の試験条件は、常温、剥離速度50mm/minとした。
(評価基準)
A:5N/15mm以上
B:3N/15mm以上5N/15mm未満
C:3N/15mm未満
<評価例2:密着耐久性>
実施例、比較例の各集電ワイヤー固定フィルムについて、密着耐久性を、以下の試験方法により評価した。
[密着耐久性試験]
上記の「初期密着性試験」で用いた「密着性評価用サンプル1」及び「密着性評価用サンプル2」を、JIS C8917に準拠し、試験槽内温度85℃、湿度85%、継続時間1000時間の条件で、ダンプヒート試験機に投入し、試験後の評価用サンプルモジュールについて、上記「初期密着性試験」と同一の測定方法で、各評価サンプルの密着性を測定し、下記の評価基準により、密着耐久性を評価した。評価結果を「密着耐久性」として表1に記す。
(評価基準)
A:上記初期密着性試験(1、2)それぞれで得た初期密着強度に対する、上記ダンプヒート試験後の密着強度の維持率(以下「密着強度維持率」と言う)が30%以上
B:密着強度維持率が、10%以上30%未満
C:密着強度維持率が、10%未満
Figure 2020136427
以上の試験及び評価結果から、本発明の集電ワイヤー固定フィルムは、「マルチワイヤー接続」タイプの太陽電池モジュールにおいて集電ワイヤーを太陽電池素子に固定する「太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルム」において、耐熱性に優れるポリエチレンテレフタレート樹脂で耐熱性を構成し、柔軟性を有しモールディング性向上に寄与しうるポリエチレン系樹脂で封止層を構成した多層フィルムであり、尚且つ、集電ワイヤー等に対する長期に亘る密着耐久性が十分に向上されたものであることが確認された。
1 太陽電池モジュール
2 透明前面基板
3 封止材
31 受光面側封止材
32 非受光面側封止材
4 太陽電池素子
5 裏面保護シート
6 集電ワイヤー固定フィルム
61 耐熱層
62 封止層
621 基材層
622 接着層
64 集電ワイヤー

Claims (7)

  1. 太陽電池モジュール用の集電ワイヤー固定フィルムであって、
    耐熱層と、少なくともいずれか一方の最表面に配置されている封止層と、を含んでなり、
    前記耐熱層は、融点150℃以上の熱可塑性樹脂をベース樹脂とし、
    前記封止層は、密度0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、
    前記封止層に、シラン成分が含まれている、集電ワイヤー固定フィルム。
  2. 前記耐熱層のベース樹脂がポリエチレンテレフタレートである、請求項1に記載の、集電ワイヤー固定フィルム。
  3. 前記封止層は、基材層と、前記集電ワイヤー固定フィルムの最表面に露出する接着層と、を含む多層構成であって、
    前記基材層には、前記シラン成分が含まれておらず、前記接着層に、前記シラン成分が含まれている、請求項1又は2に記載の集電ワイヤー固定フィルム。
  4. 前記シラン成分が、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体である、請求項1から3の何れかに記載の集電ワイヤー固定フィルム。
  5. 前記シラン成分がシランカップリング剤である、請求項1から3の何れかに記載の集電ワイヤー固定フィルム。
  6. 前記シランカップリング剤は、メルカプト基を有するシランカップリング剤である、請求項5に記載の集電ワイヤー固定フィルム。
  7. 請求項1から6の何れかに記載の集電ワイヤー固定フィルムを備える、マルチワイヤー接続方式の太陽電池モジュールであって、
    複数の太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子の表面に複数配置されている集電ワイヤーと、
    複数の前記集電ワイヤーを被覆して前記太陽電池素子の表面に積層されている前記集電ワイヤー固定フィルムと、
    前記太陽電池素子を封止している封止材と、を備え、
    前記集電ワイヤー固定フィルムの封止層に、複数の前記集電ワイヤーが埋まり込んでいる、
    太陽電池モジュール。
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WO2023238844A1 (ja) * 2022-06-06 2023-12-14 大日本印刷株式会社 集電シート用樹脂フィルム、集電シート用フィルム、集電シート、集電シート付き太陽電池素子、および太陽電池

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