JP2020136337A - 保持装置、転写装置および転写方法 - Google Patents

保持装置、転写装置および転写方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザなどで被保持物へエネルギーを与えることなく被転写対象へ被保持物を転写することができる保持装置、転写装置および転写方法を提供する。【解決手段】粘着力により被保持物4を保持する保持装置1であり、所定の幅および厚みを有し、被保持物4と対向する面である対向面6が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体5が所定方向に配列されており、各々の粘着体5が弾性を有することにより、粘着体5が配列された方向である配列方向からの外力を受けた粘着体5が当該配列方向に弾性変形するとともに対向面6が傾斜する。【選択図】図3

Description

本発明は、粘着力により微小な半導体チップを保持する保持装置、および微小な半導体チップを高精度に転写する転写装置および転写方法に関するものである。
半導体チップは、コスト低減のために小型化し、小型化した半導体チップを高精度に実装するための取組みが行われている。特に、ディスプレイに用いられるLEDはマイクロLEDと呼ばれる50um×50um以下の半導体チップを数umの精度で高速に実装することが求められている。
特許文献1には、マイクロLEDからなる半導体チップとサファイヤからなるキャリア基板との間にインジウムからなる接着層が設けられることにより半導体チップの実装面がキャリア基板に接着された状態から複数回の転写工程を経て、半導体チップを回路基板に転写および実装する転写方法、実装方法、転写装置および実装装置が記載されている。これら転写工程では半導体チップの向きおよび配列間隔を調節するために上流側の転写基板から下流側の転写基板への半導体チップの転写が行われるが、その際は転写基板と半導体チップの接合面へレーザを照射することにより半導体チップを転写基板から剥離させ、付勢している。
特開2018−060993号公報
しかしながら、特許文献1のように転写基板から半導体チップを剥離させる際にレーザを照射すると、そのレーザのエネルギーにより半導体チップ自体が破壊される可能性があるという問題があった。そのため、キャリア基板に形成された半導体チップを回路基板へ転写する過程においてレーザを使用する回数は極力少ない方が好ましい。すなわち、極力レーザを利用しない方式によって上流側の保持装置(転写基板)から下流側の被転写対象へ被保持物である半導体チップを転写することが好ましい。
本発明は、上記問題点を鑑み、レーザなどで被保持物へエネルギーを与えることなく被転写対象へ被保持物を転写することができる保持装置、転写装置および転写方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の保持装置は、粘着力により被保持物を保持する保持装置であり、所定の幅および厚みを有し、前記被保持物と対向する面である対向面が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体が所定方向に配列されており、各々の前記粘着体が弾性を有することにより、前記粘着体が配列された方向である配列方向からの外力を受けた前記粘着体が当該配列方向に弾性変形するとともに前記対向面が傾斜することを特徴としている。
この保持装置により、外力を受けて対向面が傾斜した粘着体による被保持物の保持力が傾斜する前と比較して低減するため、被保持物の両面を保持装置と被転写対象とで保持した状態から保持装置の保持力を被転写対象の保持力よりも低くすることができ、レーザを利用しなくとも容易に被転写対象へ被保持物を転写することができる。
また、前記粘着体は、前記対向面にのみ粘着性を有すると良い。
こうすることにより、対向面が傾斜した際に被保持物が粘着体の対向面以外の部分に付着することを防ぐことができ、効率的に保持力を低減させることができる。
また、前記複数の粘着体の前記配列方向の寸法は均一であり、等間隔で配列されていると良い。
こうすることにより、複数の被保持物の保持力を均一にすることができる。
また、前記粘着体の前記配列方向の寸法は、前記被保持物の前記配列方向の寸法の1/20倍以上1/3倍以下であると良い。
こうすることにより、粘着体が被保持物を確実に保持でき、また、対向面が傾斜した際に被保持物の保持力を確実に低減させることができる。
また、前記被保持物はマイクロLEDチップであると良い。
このような微細な被保持物に対し、本発明の保持装置は特に有効である。
また、上記課題を解決するために本発明の転写装置は、粘着力を有する第1の保持装置に保持された被保持物を粘着力を有する第2の保持装置に転写する転写装置であり、前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを水平方向および鉛直方向に相対移動させる相対移動機構を有し、前記第1の保持装置は、所定の幅および厚みを有し、前記被保持物と対向する面である対向面が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体が所定方向に配列されており、各々の前記粘着体が弾性を有することにより、前記粘着体が配列された方向である配列方向からの外力を受けた前記粘着体が当該配列方向に弾性変形するとともに前記対向面が傾斜する形態を有し、前記相対移動機構は、前記第1の保持装置に保持された前記被保持物をはさむように配置された前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを接近させて前記第2の保持装置に前記被保持物を貼り付けた後、前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを前記配列方向に相対移動させ、その後前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを離間させることを特徴としている。
この転写装置により、第1の保持装置と第2の保持装置とが配列方向に相対移動されて対向面が傾斜した粘着体による被保持物の保持力が傾斜する前と比較して低減するため、被保持物の両面を保持装置と被転写対象とで保持した状態から保持装置の保持力を被転写対象の保持力よりも低くすることができ、レーザを利用しなくとも被転写対象へ容易に被保持物を転写することができる。
また、上記課題を解決するために本発明の転写方法は、粘着力を有する第1の保持装置に保持された被保持物を粘着力を有する第2の保持装置に転写する転写方法であり、前記第1の保持装置は、所定の幅および厚みを有し、前記被保持物と対向する面である対向面が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体が所定方向に配列されており、各々の前記粘着体が弾性を有することにより、前記粘着体が配列された方向である配列方向からの外力を受けた前記粘着体が当該配列方向に弾性変形するとともに前記対向面が傾斜する形態を有し、前記第1の保持装置に保持された前記被保持物をはさむように配置された前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを接近させて前記第2の保持装置に前記被保持物を貼り付けた後、前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを前記配列方向に相対移動させ、その後前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを離間させることを特徴としている。
この転写方法により、第1の保持装置と第2の保持装置とが配列方向に相対移動されて対向面が傾斜した粘着体による被保持物の保持力が傾斜する前と比較して低減するため、被保持物の両面を保持装置と被転写対象とで保持した状態から保持装置の保持力を被転写対象の保持力よりも小さくすることができ、レーザを利用しなくとも被転写対象へ容易に被保持物を転写することができる。
本発明の保持装置、転写装置および転写方法により、レーザなどで被保持物へエネルギーを与えることなく被転写対象へ被保持物を転写することができる。
本発明の一実施形態における保持装置を説明する図である。 本実施形態の保持装置の拡大図である。 本発明の保持装置において保持力が低減する機構を説明する図である。 本発明の一実施形態における転写方法を説明する図である。 本発明の一実施形態における転写装置を説明する図である。 本実施形態の転写装置による転写工程を説明する図である。 本発明の保持装置を用いる実装装置を説明する図である。 本発明の保持装置を用いる実装装置のうち、レーザ転写部を説明する図である。 レーザ転写部による転写工程を説明する図である。 本発明の保持装置を用いる実装装置のうち、実装部を説明する図である。 実装部による実装工程を説明する図である。
本発明の保持装置について、図1および図2を参照して説明する。図1は保持装置1の全体図であり、図2は、保持装置1の一部分の拡大図である。
本実施形態の保持装置1は、たとえばガラスといった硬質の材料から形成される板状の本体部2の一方の面に粘着層3が設けられており、この粘着層3が有する粘着力によって被保持物4が保持される。ここで、本実施形態において被保持物4は、たとえば50um×50um以下のサイズであってマイクロLEDとも呼ばれる微小の半導体チップを想定している。
粘着層3は、たとえばシリコン、さらに具体的にはジメチルポリシロキサン(PDMS)といった材料から形成されており、弾性を有する。
ここで、粘着層3は、本実施形態において図1および図2に示すように複数の細長い粘着体5が隙間をはさんで一列に配列された、いわゆる櫛歯状の形態を有している。これにより、各粘着体5は個々が弾性を有し、その配列方向(図1、図2におけるX軸方向)に弾性変形しやすくなっている。言い換えれば、しなることが可能になっている。
これら粘着体5の先端面は略平坦な形状を有し、粘着性を有している。本説明ではこの粘着体5の先端面を対向面6と呼ぶ。被保持物4は対向面6と対向し、対向面6の粘着力により被保持物4が保持される。
また、本実施形態では、各対向面6は1つの平面上に存在し、仮に1つの大きな平板状の物体を保持装置1に貼り付けた場合、その平板状の物体に対向する全ての粘着体5の対向面6がその平板状の物体に接触する。
各粘着体5の配列方向の幅(図2における寸法w)は、本実施形態では1umであり、2つの粘着体5の間の隙間の寸法(図2における寸法d)は1um、粘着体5の厚み(図2における寸法h)は1umである。本実施形態の粘着体5は、粘着体5の配列方向(図2におけるX軸方向)の寸法が10um程度のマイクロLEDを被保持物4とすることが想定されて寸法が決定されているものであり、総じて粘着体5の配列方向における粘着体5の寸法wは被保持物4の同方向の寸法の1/20倍以上1/3倍以下であることが好ましい。また、2つの粘着体5の間の隙間の寸法dは寸法wの1/2倍以上1倍以下、粘着体5の高さ寸法hは寸法wの1/3倍以上2倍以下程度であることが好ましい。
本実施形態の粘着体5のように細長い微細な粘着体5が一列に配列された形態を有する粘着層3は、たとえば本体部2の一方の面に設けられた板状のシリコンにレーザで切り込みを入れることにより形成される。その他、たとえばインプリントなどの手段によって粘着層3が形成されても良い。このとき、本実施形態では図2に示すように各粘着体5は根元部分で繋がっているが、そうでなく個々の粘着体5が独立して本体部2と接合される形態であっても構わない。
次に、本発明の保持装置1において保持力が低減する機構を図3を用いて説明する。
保持装置1が備える粘着体5の対向面6に被保持物4が貼り付けられた直後の状態を図3(a)に示す。被保持物4が貼り付けられていない状態では、粘着体5は図3(a)に示すZ軸方向に直立した状態であり、この粘着体5に被保持物4を貼り付けた際、図3(a)にハッチングで示す領域において粘着体の対向面6が被保持物4に貼り付いている。
次に、図3(a)に示す状態から保持装置1と被保持物4とを粘着体5の配列方向(X軸方向)に相対移動させた状態を図3(b)に示す。
保持装置1に対して被保持物4がX軸方向に相対移動する際、被保持物4に貼り付いた対向面6が被保持物4の移動に追従するように、粘着体5にX軸方向からの外力が加わる。そして、粘着体5は弾性を有するため、この外力を受けて弾性変形する。
このとき、本発明では図3(b)に示すように粘着体5は弧を描くように弾性変形し、対向面6が傾斜する。これにともなって、対向面6は被保持物4から徐々に剥がれ、図3(b)の状態における対向面6が被保持物4に貼り付いている領域は図3(b)に○印で囲む部分に限られ、図3(a)の状態よりも小さくなる。すなわち、図3(b)の状態における対向面6と被保持物4との接触面積は図3(a)の状態における対向面6と被保持物4との接触面積よりも小さくなる。そして、接触面積が小さくなる分、粘着力による保持力が低減されるため、図3(b)の状態は図3(a)の状態と比較して保持装置1から被保持物4を剥離させやすい状態となる。
以上より、本発明では、保持装置1に被保持物4を貼り付けた直後の状態から粘着体5の配列方向に外力を加え、保持装置1と被保持物4とを相対移動させることによって保持装置1の被保持物4に対する保持力を低減させることが可能となる。
なお、保持装置1の被保持物4に対する保持力を低減させるために保持装置1と被保持物4とを相対移動させる距離は、粘着体5の幅寸法w程度で十分であるが、これより大きくても構わない。
また、本実施形態では、粘着体5は対向面6にのみ粘着性を有する。これによって保持装置1と被保持物4とが相対移動した際に粘着体5の側面など対向面6以外に被保持物4の一部分が再付着することが防がれ、効率よく保持力が低減する。ただし、保持装置1と被保持物4とが相対移動しても対向面6以外に被保持物4の一部分が再付着するおそれが無いなど、保持力の低減に大きな支障が無い場合は、粘着体5が対向面6以外の部分にも粘着性を有していても構わない。
また、本実施形態では、複数の粘着体5の配列方向(X軸方向)の寸法は均一であり、等間隔で配列されている。こうすることにより、複数の被保持物4が一度に保持装置1に保持される場合、それらの保持力を均一にすることができる。
次に、本発明の一実施形態における転写方法を図4を用いて説明する。
まず、図4(a)に示すように、先端面に粘着性を有する複数の櫛歯状の粘着体5aから形成される粘着層3aを備えた保持装置1aに被保持物4が保持されている。その状態において、被転写対象となる粘着層3bを備えた保持装置1bを、粘着層3bの粘着面が被保持物4と対向するように被保持物4をはさんで保持装置1aと反対側に配置する。そして、図4(a)に矢印で示すように、保持装置1bが被保持物4に接近するように、保持装置1aと保持装置1bとを互いに対向する方向(図4におけるZ軸方向)に相対移動させる。
保持装置1bが被保持物4に接近した結果、図4(b)に示すように被保持物4の保持装置1aに保持されている面と反対側の面が保持装置1bの粘着層3に貼り付いた状態となる。その後、図4(b)の矢印に示すように、粘着体5の配列方向(X軸方向)に保持装置1aと保持装置1bとを相対移動させる。
保持装置1aと保持装置1bとが相対移動した結果、図4(c)に示すように被保持物4に貼り付いていた粘着体5は弾性変形し、前述の通り保持力が低減する。その結果、たとえば粘着体5が弾性変形する前では被保持物4に対する保持装置1aによる保持力と保持装置1bによる保持力が同等であったとしても、粘着体5が弾性変形してその先端面(図3における対向面6)が傾斜することによって両者の保持力に差が生じ、保持装置1bによる保持力の方が大きくなる。
次に、図4(c)の矢印に示すように保持装置1aと保持装置1bとを離間させることにより、図4(d)に示すように被保持物4は保持力が大きい方の保持装置1bに保持された状態が維持され、被保持物4が保持装置1aから離間する。
以上の工程を経ることにより、被保持物4は保持装置1aから保持装置1bに転写される。このような転写方法により、レーザを利用しなくとも下流側の被転写対象である保持装置1bへ容易に被保持物4を転写することができる。
ここで、保持装置1bの粘着層3bも下流の工程で被保持物4を剥離させることを考慮して、保持装置1aと同様に微細な粘着体が複数配列された形態であっても良い。この場合、保持装置1aの粘着層3aも保持装置1bの粘着層3bも櫛歯状とし、被保持物4を保持装置1aから保持装置1bへ転写させる工程で粘着体5aの配列方向と保持装置1bの粘着層3bの粘着体の配列方向とが略直交するように保持装置1aと保持装置1bとを配置することにより、被保持物4が両者に貼り合わされた状態から両者を粘着体5aの配列方向に相対移動させた時に粘着体5aのみが弾性変形し、保持装置1bの保持力を低減させること無く保持装置1aの保持力のみ低減させることが可能である。
次に、本発明の一実施形態における転写装置を図5を用いて説明する。また、この転写装置によって行われる転写工程を図6を用いて説明する。
本発明における転写装置である貼り付け転写部10は、第1の保持装置載置部11と第2の保持装置載置部12、および図示しない制御部を有している。
第1の保持装置載置部11の上面は、保持装置1aを真空吸着可能であり、また、ロボットハンド15が進入可能な溝部が設けられており、被保持物4が貼り付けられた保持装置1aがロボットハンド15により搬送され、図6(a)に示すように粘着層3aを上にして第1の保持装置載置部11の上面に載置される。ここで、保持装置1aの粘着層3aは、前述の通り弾性を有する櫛歯状の細長い粘着体が一方向に配列された形態を有している。
第2の保持装置載置部12の上面は、保持装置1bを真空吸着可能であり、また、ロボットハンド15が進入可能な溝部が設けられており、保持装置1aに貼り付けられた被保持物4に貼り付けられる前の被転写対象となる保持装置1bが粘着層3bを上にして仮置きされる。
被保持物4が転写された保持装置1aがロボットハンド15により搬送され、第1の保持装置載置部11の上面に載置されると、ロボットハンド15は次に第2の保持装置載置部12に載置されている保持装置1bを受け取る。そして、ロボットハンド15は、上下を反転させて粘着層3bが下を向くように保持装置1bを保持装置1aの上方に位置させた後、図6(b)に示すように保持装置1bを下方に移動させ、被保持物4の上面が装置1bに貼り付いた状態とする。その後、ロボットハンド15は粘着層3aを形成する粘着体の配列方向(図6の説明ではX軸方向)に保持装置1bを若干量移動させ、その後図6(c)に示すようにロボットハンド15が保持装置1bを上方に持ち上げることにより、被保持物4は保持装置1aから保持装置1bに移し替えられ、保持装置1aから保持装置1bへの被保持物4の転写工程が完了する。このような転写装置により、レーザを利用しなくとも下流側の被転写対象である保持装置1bへ容易に被保持物を転写することができる。
次に、本発明の保持装置を用いる実装装置を図7を用いて説明する。
実装装置100は、前述の貼り付け転写部10に加え、レーザ転写部20、および実装部30を備え、貼り付け転写部10では前述の通り粘着力の差を生じさせることによって被保持物の転写が行われ、レーザ転写部20では被保持物であった半導体チップが相互の間隔を調節されながらレーザによって回路基板に転写され、実装部30では回路基板に転写された半導体チップを熱圧着することにより回路基板と半導体チップとの接合力を強化する。また、貼り付け転写部10、レーザ転写部20、および実装部30の間の保持装置および回路基板の搬送は、ロボットハンド15により行われる。
この実装装置100では、貼り付け転写部10およびレーザ転写部20によって複数回の被保持物の転写が実施されるが、そのうち一部が貼り付け転写部10による転写であることから、レーザによる被保持物へのダメージを軽減して回路基板への半導体チップの実装まで完了させることができる。
レーザ転写部20の詳細を図8に示す。また、レーザ転写部20による転写工程を図9に示す。
レーザ転写部20は、図示しない減圧部を備え、全体を減圧チャンバーとして減圧環境にすることができる。また、レーザ転写部20は、転写する側の基板である保持装置1bを保持しX軸方向に移動可能な転写基板保持部23、転写基板保持部23の下側にあって転写基板に隙間を有して対向するように転写される側の基板である回路基板8を保持し、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、及びθ方向に移動可能な被転写基板保持部24、レーザ光21を照射するレーザ照射部22、および図示しない制御部を備えている。
レーザ照射部22は、レーザ転写部20に固定して設けられる。そして、転写基板保持部23がレーザ照射部22に対して保持装置1bを相対移動させ、レーザ照射部22の直下に被保持物が来るタイミングでレーザ光21が照射されることにより、レーザ光21が保持装置1bを透過して粘着層3bに付着している被保持物と粘着層3bとの界面に到達し、被保持物がいわゆるレーザーリフトオフする。具体的には、レーザ光21の照射により粘着層3bからガスが発生し、このガスの発生によって被保持物が付勢され、保持装置1bから下方へ飛行する。また、被保持物がGaNチップの場合は、レーザ光21の照射によりGaとNが分解しN2が発生し、膨張する事で被保持物が保持装置1bからレーザーリフトオフすることが可能である。
本実施形態においては、レーザ照射部22はライン状のレーザ光21を照射し、Y軸方向に並んだ被保持物を同時にレーザリフトオフさせる。また、レーザ照射部22に近接した位置に図示しないカメラが設けられている。このカメラは、転写基板又は被転写基板の位置を認識し、被転写基板保持部24をX軸、Y軸、又はθ方向(Z軸方向を回転の中心とする中心方向)に移動させてアライメントを行う。
また、転写基板保持部23は開口を有し、転写基板保持部23に保持された保持装置1bへこの開口を介してレーザ照射部22から発せられたレーザ光21を当てることができる。
そして、アライメント後に図9(a)に速度v1および速度v2で示すように転写基板保持部23と被転写基板保持部24とをX軸方向に移動させ、所定の時間毎にレーザ照射部22からレーザ光21を断続して照射することにより、図9(b)に示すように保持装置1bに貼り付いた被保持物4を剥離させ、被転写基板保持部24に保持された回路基板8に向かって付勢することによって被保持物4(半導体チップ)が回路基板8に転写される。この場合は、レーザ転写部20内を減圧部によって減圧環境とすることにより、付勢された被保持物にかかる空気抵抗の影響が軽減され、位置ずれを防止することができる。
また、転写基板保持部23と被転写基板保持部24の間の相対移動速度を変化させることにより、図9(b)に示す回路基板8に着弾する被保持物4の間隔を調節することができる。
次に、実装部30の詳細を図10に示す。また、実装部30による実装工程を図11に示す。
実装部30は、載置台31、ヘッド32、および2視野光学系33を備え、また、図示しない制御部を備えている。
載置台31は、回路基板8を載置して真空吸着により動かないように保持することができ、XYステージによりX、Y軸方向に移動可能に構成されている。
また、本実施形態では載置台31はヒータ34を有し、制御部によって載置台31の表面の温度(≒載置台31に載置された回路基板8の温度)を制御することが可能である。また、載置台31には図示しない温度計が設けられ、この温度計により計測された載置台31の温度をフィードバックして温度制御を行うことが可能である。
ヘッド32は実装工程時に回路基板8上の被保持物4(半導体チップ)と接触し、加圧する。また、ヘッド32はヒータ35を有し、制御部によってヘッド32、特に被保持物4と接触する先端部の温度を制御することが可能である。また、ヘッド32には図示しない温度計が設けられ、この温度計により計測されたヘッド32の温度をフィードバックして温度制御を行うことが可能である。
また、ヘッド32はZ軸方向、およびθ方向(Z軸方向を回転の中心とする中心方向)に移動可能に構成され、載置台31のX、Y軸方向への移動とヘッド32のZ軸、θ方向の移動と連動させることによって、図11(a)に示すように回路基板8の上に配置された被保持物4の上方から被保持物4に接近し、図11(b)に示すように被保持物4を熱圧着し、実装することができる。
ここで、本実施形態ではヒータ34およびヒータ35を同時に制御し、実装工程中に載置台31の表面の温度とヘッド32の先端部の温度が常に等しくなるようにしている。こうすることにより、前述の通り、実装工程中に回路基板8とヘッド32とが熱膨張したとしても、ヘッド32の被保持物4と接触する箇所と回路基板8上で被保持物4のバンプが接合されている箇所の位置との相対位置に変化が生じにくく、高精度な実装を安定して行うことができる。
また、2視野光学系33は、載置台31に回路基板8が載置されている際にヘッド32と回路基板8との間に進入して双方の画像を撮像することができる。撮像された各画像は、制御部で画像処理されてそれぞれの位置ずれを認識する。そして、制御部は、この位置ずれを考慮して、ヘッド32の所定の箇所が回路基板8上の所定の位置の被保持物4に接触して被保持物4を回路基板8に接合するように制御することにより、被保持物4をX、Y軸方向に高精度に実装する。
以上に述べた実装装置100により、回路基板8への被保持物4(半導体チップ)の実装を実行できる。
以上の保持装置、転写装置および転写方法により、レーザなどで被保持物へエネルギーを与えることなく被転写対象へ被保持物を転写することが可能である。
ここで、本発明の保持装置、転写装置および転写方法は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では粘着層は細長い粘着体が一列に配列されたいわゆる櫛歯状の形態であるが、これに限らず細かい粘着体がマトリクス状に配列されていても構わない。
また、粘着体の配列がマトリクス状である場合、2つの配列方向の粘着体の寸法が異なり、たとえば長方形の断面形状を有していても良い。この場合、寸法が短い方向(短辺方向)に粘着体は容易に弾性変形する。
また、上記の説明では被保持物は半導体チップとしているが、これに限らず他の物体を転写する際に本発明の保持装置、転写装置および転写方法を利用しても良い。ただし、上記のマイクロLEDチップのように微細な物体を転写する場合のように被保持物を転写可能に保持する手段が制限される場合に、本発明が特に有効に利用されうる。
また、上記の説明では、レーザ転写部においてライン状のレーザが照射されているが、それに限らず、スポット状のレーザ光を照射し、1回の照射では1つの被保持物のみレーザーリフトオフさせるものであっても良い。さらに、そのレーザの照射位置をガルバノミラーを利用して変化させるものであっても良い。
1 保持装置
1a 保持装置
1b 保持装置
2 本体部
3 粘着層
3a 粘着層
3b 粘着層
4 被保持物
5 粘着体
5a 粘着体
6 対向面
8 回路基板
10 貼り付け転写部
11 第1の保持装置載置部
12 第2の保持装置載置部
15 ロボットハンド
20 レーザ転写部
21 レーザ光
22 レーザ照射部
23 転写基板保持部
24 被転写基板保持部
30 実装部
31 載置台
32 ヘッド
33 2視野光学系
34 ヒータ
35 ヒータ
100 実装装置

Claims (7)

  1. 粘着力により被保持物を保持する保持装置であり、
    所定の幅および厚みを有し、前記被保持物と対向する面である対向面が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体が所定方向に配列されており、
    各々の前記粘着体が弾性を有することにより、前記粘着体が配列された方向である配列方向からの外力を受けた前記粘着体が当該配列方向に弾性変形するとともに前記対向面が傾斜することを特徴とする、保持装置。
  2. 前記粘着体は、前記対向面にのみ粘着性を有することを特徴とする、請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記複数の粘着体の前記配列方向の寸法は均一であり、等間隔で配列されていることを特徴とする、請求項1もしくは2のいずれかに記載の保持装置。
  4. 前記粘着体の前記配列方向の寸法は、前記被保持物の前記配列方向の寸法の1/20倍以上1/3倍以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の保持装置。
  5. 前記被保持物はマイクロLEDチップであることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の保持装置。
  6. 粘着力を有する第1の保持装置に保持された被保持物を粘着力を有する第2の保持装置に転写する転写装置であり、
    前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを水平方向および鉛直方向に相対移動させる相対移動機構を有し、
    前記第1の保持装置は、所定の幅および厚みを有し、前記被保持物と対向する面である対向面が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体が所定方向に配列されており、各々の前記粘着体が弾性を有することにより、前記粘着体が配列された方向である配列方向からの外力を受けた前記粘着体が当該配列方向に弾性変形するとともに前記対向面が傾斜する形態を有し、
    前記相対移動機構は、前記第1の保持装置に保持された前記被保持物をはさむように配置された前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを接近させて前記第2の保持装置に前記被保持物を貼り付けた後、前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを前記配列方向に相対移動させ、その後前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを離間させることを特徴とする、転写装置。
  7. 粘着力を有する第1の保持装置に保持された被保持物を粘着力を有する第2の保持装置に転写する転写方法であり、
    前記第1の保持装置は、所定の幅および厚みを有し、前記被保持物と対向する面である対向面が略平坦であって粘着性を有する複数の粘着体が所定方向に配列されており、各々の前記粘着体が弾性を有することにより、前記粘着体が配列された方向である配列方向からの外力を受けた前記粘着体が当該配列方向に弾性変形するとともに前記対向面が傾斜する形態を有し、
    前記第1の保持装置に保持された前記被保持物をはさむように配置された前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを接近させて前記第2の保持装置に前記被保持物を貼り付けた後、前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを前記配列方向に相対移動させ、その後前記第1の保持装置と前記第2の保持装置とを離間させることを特徴とする、転写方法。
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