JP2020135811A - 水栓器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の吐出量につき使用感に優れた水栓器具を提供する。【解決手段】水栓本体と、水栓本体から延出するスパウトと、スパウトの先端に設けられた吐水部Nと、を備え、スパウトに、流体を流通させる上手側流路R1が設けられ、吐水部Nに、上手側流路R1の下手側で上手側流路R1の少なくとも一部と連通するシャワー流路R2と、シャワー流路R2に配置されて、流体の圧力に応じて変形し、流水の圧力増大に応じてシャワー流路R2の流通面積を調節する弾性部材1と、シャワー流路R2の終端部に配置したシャワースクリーンC5と、が設けられた水栓器具K。【選択図】図2

Description

本発明は、流体を吐出する際に流量が安定したシャワー吐出状態が得られる水栓器具に関する。
流体の流量を安定させる調整具としては、例えば特表2003−504747号公報(特許文献1)に示す技術がある。
この調整具は、例えば水道管の内部に配置されるものであって、略円筒形状を有する。外方には筒状のケーシングを備え、その中心側には円錐状の外側面を有する制御ピンが設けられている。ケーシングの内面と制御ピンの外側面との間には環状の絞り体が装着されている。この絞り体は、たとえばゴムリングで構成される。制御ピンの外側面は、流体の流れ方向に沿った下流側ほど外径が大きく形成されている。
制御ピンの外側面と絞り体の内周面との間、および、ケーシングの内面と絞り体の外周面との間には、周方向に沿って複数の切欠きを設けることで所定の隙間が形成してある。これらの隙間のうち、制御ピンの外側面に設けた隙間の方が大きく形成され、水道管の内部を流通する流体の圧力が低い状態では、主に制御ピンの側の隙間を介して流体が流通する。
本構成の調整具であれば、絞り体の変形によって絞り体の内外に設けられた切欠きの面積が同時に調整されるから、調整具そのもののサイズが小さくて済むとのことである。
特表2003−504747号公報
しかしながら、このような調整具は水道管に設けられるものである。よって、当該水道管に対してさらに水栓器具が接続されるような場合には、水栓器具に流入する流体の圧力が一律に安定したものとなる。
ただし、水栓器具には、流体の吐出形状をシャワー形状やストレート形状等に切り替える機構が設けられたものがある。このうちシャワー形状の吐水は、過度な水はねが生じない程度の流量で吐出されるのが好ましい。一方、ストレート形状の吐水は、容器に水を素早く貯めるなど比較的大きな流量が必要となる。
このような水栓器具に上記従来の調整具を装着した場合、水栓器具に流入する流体の流量は安定化する。しかし、必要なシャワー吐水形状あるいはストレート吐水形状を得るには、水栓器具のハンドルを微妙に操作する必要がある。例えば、シャワー形状の吐水は食器や食物の洗浄に用いられるが、その場合にはほぼ一律の流量の吐水が用いられることが多い。よって、ハンドルの開度をシャワー吐水の度に微調整することは使用者にとって煩雑である。一方の、ストレート形状の吐水を用いる場合には、小さな容器に所定量の流体を満たしたい場合や、大きな容器に素早く流体を満たしたい場合があり、その都度、ハンドル位置を調整することはそれ程煩雑ではない。
このように、シャワー吐水形状等を選択できる切替機構を備えた水栓器具においては、流体の流量を安定化させるにも多くの使用状態があり、夫々において最適な使用感を得るには未だ改善の余地がある。よって、従来から、流体の吐出量につき使用感に優れた水栓器具の提供が望まれている。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具の特徴構成は、
水栓本体と、
前記水栓本体から延出するスパウトと、
前記スパウトの先端に設けられた吐水部と、を備え、
前記スパウトに、流体を流通させる上手側流路が設けられ、
前記吐水部に、
前記上手側流路の下手側で前記上手側流路の少なくとも一部と連通するシャワー流路と、
前記シャワー流路に配置されて、前記流体の圧力に応じて変形し、前記流水の圧力増大に応じて前記シャワー流路の流通面積を調節する弾性部材と、
前記シャワー流路の終端部に配置したシャワースクリーンと、
が設けられた点にある。
(効果)
本構成のように、シャワー流路に、流体の圧力の増大に応じてシャワー流路の流通面積を調節する弾性部材を設けることで、シャワースクリーンの直前位置における流体の圧力が、水栓本体を流通する流体の圧力に拘わらず安定する。このように弾性部材はシャワー流路における定流量弁としての機能を発揮し、シャワースクリーンから吐出される流体の吐出状態を均一にすることができる。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具としては、前記上手側流路と前記シャワー流路との間に、前記上手側流路を前記シャワー流路とその他の流路とに切り替える流路切替部が設けられていると好都合である。
(効果)
シャワー流路とその他の流路とを切り替える流路切替部が設けられ、かつ、シャワー流路に弾性部材が設けられることで、シャワースクリーンから吐出される流水にのみ弾性部材による流水量の調節が行われる。一般にシャワースクリーンを用いるのは、食器などの洗浄作業を行う場合であるが、洗浄作業の際にシャワー吐水の状態が流体の圧力に拘わらず安定していると、例えば過度な水跳ねを防止することができる。よって、使用感に優れた水栓器具を得ることができる。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具としては、前記上手側流路に前記流体を浄化するカートリッジを設けることができる。
(効果)
本構成の如く、流体を浄化するカートリッジを上手側流路に設ける場合、カートリッジの汚れ具合によっては流路の流通抵抗が変化する。よって、上手側流路からシャワー流路に流入する流体の圧力はカートリッジの使用時間の経過等と共に変化する。この点、本構成の水栓器具では、シャワー流路に流量調節用の弾性部材を設けてあるから、シャワー吐水を行う際に流体の圧力変化の影響を受け難い。
また、上手側流路にカートリッジが設けられている場合、一般的な水栓器具では、流体がカートリッジを通過する浄水路と、カートリッジを迂回して流体を流通させる原水路とに分岐させ、浄水・原水の切替機構を設けることが多い。このような構成では、カートリッジの使用時間に拘わらず、切替機構の操作によって上手側流路の流体圧が変化する。
よって、本構成であれば、浄水・原水の切替機能を備えた水栓器具においてもシャワー吐水の吐水状態を安定化させることができる。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具にあっては、前記シャワー流路が、前記流体が第1方向に流通する第1領域と、前記第1領域の下流にあって前記流体が前記第1方向とは異なる第2方向に流通する第2領域とを備え、前記弾性部材がゴム製の部材であって、前記第1領域の内面に対向する第1表面と、前記第2領域の内面に対向する第2表面とを有し、前記流体の圧力の高まりに応じて、前記第1表面が変位して前記第1領域の流通面積が増大する変形態様と、前記第2表面が変位して前記第2領域の流通面積が減少する変形態様と、が生じるように構成されていると好都合である。
(効果)
本構成では、第1領域の内面および第2領域の内面と弾性部材とによってシャワー流路の定流量部が形成される。本構成であれば、弾性部材の変形を利用して簡便な構成で流体の流量を安定化することができる。即ち、流体がシャワー流路を流通するとき、流体の圧力に応じて弾性部材が変形し、上流の第1領域の流通面積が拡大する。よって、例えば水栓器具のハンドルを開けるほどシャワー流路に係る流体の流量が増大する。しかし、弾性部材はゴム製であるため、第1表面における変形が第2表面における変形に影響し、流体の圧力の高まりに応じて第2表面に係る第2領域での流通面積が縮小する。この結果、第1領域における流量の増加と、第2領域における流量の減少とが相殺され、シャワー流路における流量を安定化することができる。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具にあっては、前記流体が前記シャワー流路を流通しないとき、前記第1表面が、前記第1領域に形成された弁座と断続的に当接するように構成することができる。
(効果)
本構成であれば、流体がシャワー流路を流通しない状態で、第1領域が部分的に連通することになる。しかも、このような連通部は、弾性部材の設置領域の全域に亘って設けることができる。この結果、流体がシャワー通路を流通し始めるとき、弾性部材の全領域において均等な流体の流れを形成することができる。よって、シャワースクリーンの各部に供給される流体の圧力が均等なものとなり、整ったシャワー吐水を得ることができる。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具にあっては、前記流体が前記シャワー流路を流通しないとき、前記第1表面が、前記第1領域に形成された弁座に対して連続した線状に当接するように構成することができる。
(効果)
本構成であれば、前記流体が前記シャワー流路を流通しない状態で、第1領域が完全に密閉される。よって、流体の流通を停止している状態で、シャワースクリーンから流体が滴下することがなく、上質な操作感を備えた水栓器具を得ることができる。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具では、前記弾性部材の形状が環状であり、前記第1表面が、前記弾性部材の表面のうち前記弾性部材の中心軸に垂直な平面と接する部位を含む領域に形成され、前記第2表面が、前記弾性部材の表面のうち前記弾性部材の中心軸に対する径方向の最外部位を含む領域に形成されていると好都合である。
(効果)
一般にシャワースクリーンは、流水の吐出口において一定の幅を有する環状領域に形成されることが多い。よって、本構成のごとく弾性部材を環状の部材とすることで、シャワースクリーンの全領域に向けて流量の安定した流体を供給することができる。環状の弾性部材としては、一般的なゴムリングを用いることができ、この場合、水栓器具の構成が簡素化される。
(特徴構成)
本発明に係る水栓器具にあっては、二つの前記弾性部材を前記中心軸の延出方向に沿って重ね配置することができる。
(効果)
弾性部材を重ね配置することで、流体がシャワー流路を流通しない状態では、二つの弾性部材どうしが互いに変形して当接面積が増大する。この結果、流体を流通させない状態での止水性が向上する。一方、流体を流通させる際には、二つの弾性部材が共に変形して両者の隙間が素早く広がることとなる。よって、水栓器具の開閉操作に伴って流水の流通・遮断が迅速に行われ、かつ、水栓器具の不使用時にシャワー吐出口の先端から水滴が落下するのを防止することができる。
水栓器具の外観を示す斜視図 第1実施形態の吐水部の詳細を示す断面図 吐水部の構成を示す分解図 シャワー吐水状態とストレート吐水状態との切り替えを示す説明図 定流量部の詳細を示す斜視図 定流量部の動作態様を示す説明図 第2実施形態の定流量部の動作態様を示す説明図 第3実施形態の定流量部の構造を示す説明図 第4実施形態の定流量部の構造を示す斜視図 第5実施形態の定流量部の構造を示す斜視図 第6実施形態の定流量部の構造を示す説明図
〔概要〕
本発明の水栓器具は、例えば流体である水を吐出する際にシャワー吐水状態を得ることができるものであり、シャワー吐水状態において吐水流量を安定化する機能を有するものである。以下、本発明に係る水栓器具の実施形態につき図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
(全体構成)
図1乃至図5を用いて本発明に係る水栓器具Kの第1実施形態を説明する。図1には、本実施形態に係る水栓器具Kの外観を示す。水栓器具Kは、例えば流し台から鉛直方向に突出した水栓本体K1と、当該水栓本体K1から横方向に突出したスパウトK2、さらには、水の吐出と遮断を操作するハンドルK6を備えている。また、スパウトK2の先端には、流体である水をスパウトK2の軸芯X1に対して直角方向(吐水方向X2)に吐出する吐出部Nが設けてある。
図1に示すように、スパウトK2の内部には、基端側から先端側に向けて浄水用のカートリッジK3が設けられている。カートリッジK3が設けられた領域は流水の上手側流路R1となる。上手側流路R1は、水栓本体K1から供給された原水がカートリッジK3の内部を流通する浄水路R1aと、原水がカートリッジK3の外部を流通する原水路R1bとを有する。
カートリッジK3の下流側端部には第1切替部K4が設けられている。第1切替部K4は、スパウトK2の先端に設けられてスパウトK2の軸芯X1の回りに回転する操作具K5によって切り替え操作でき、浄水路R1aあるいは原水路R1bの水を選択して下手側に設けた共通路R1cに流下させる。共通路R1cの下流側は吐水方向X2に向いている。この共通路R1cも上手側流路R1に含まれる。
(流路切替部)
図2に示すように、共通路R1cに流入した水は、第2切替部としての流路切替部Cによって供給先をシャワー流路R2あるいはストレート流路R3に振り分けられる。流路切替部Cは、スパウトK2に対して回転不能に取り付けられた水形切替弁C1と、その下流側に隣接配置されて吐水方向X2の回りに水形切替弁C1と相対回転する水形切替板C2とで構成される。
図2に示すように、水形切替弁C1は、水形切替板C2との接続部において、周方向に沿って複数の流出部C1aを備えている。水形切替板C2には、当該流出部C1aに対して連通状態を切り替える開口部C2aが形成してある。流出部C1aの夫々は、吐水方向X2を中心として所定の中心角を備えている。この中心角は、所定の流水量が確保できるように例えば45度乃至90度の範囲で設定されている。
(定流量弁)
第1切替部K4を通過した流水は、流出部C1aおよび開口部C2aを介して水形切替板C2に供給される。図2乃至図5に示すように、水形切替板C2の中央部には定流量弁C3が設けてある。水形切替板C2と定流量弁C3とは一体回転する。この定流量弁C3は、図5に示すように、流水をストレート流路R3あるいはシャワー流路R2に導くよう両端部に仕切部C3bを有する壁部C3aと、当該壁部C3aどうしの間に設けられた切欠部C3cとを備えている。
定流量弁C3の回転位相が、流出部C1aから吐出された流水が壁部C3aで受け止められる状態にあるとき、図4(b)に示すように流水は中央側のストレート流路R3に供給される。一方、流出部C1aからの吐出水が壁部C3aどうしの間の切欠部C3cに吐出される場合には、図4(a)に示すように、流水は外周側のシャワー流路R2に供給される。
図2に示すように、定流量弁C3のさらに内側には、ストレート流路R3を形成し、先端にストレート吐出口C4aを有する整流アダプタC4が設けられている。整流アダプタC4には、ストレート流水を整流する網部材C4bが設けられている。また、シャワー流路R2の最下流部には、シャワー状態の吐水を吐出するシャワー吐出口C5aを多数備えた環状のシャワースクリーンC5が取り付けてある。水形切替板C2の外側には、シャワースクリーンC5を回転させる操作リングC6が設けてある。これら水形切替板C2、および、定流量弁C3、整流アダプタC4、シャワースクリーンC5、操作リングC6は一体回転する。
図5は、定流量弁C3を流水の流通方向から見た状態である。定流量弁C3の外周部にはシャワー流路R2が形成される環状溝部C3dが形成されている。この環状溝部C3dには、流水の定流量化を実現する部材として弾性部材1が設けられている。弾性部材1としては例えばゴムリングが設置される。弾性部材1をゴムリングとすることで、環状に形成されたシャワースクリーンC5の全領域に向けて流量の安定した流体を供給することができる。また、一般的なゴムリングを用いることで水栓器具Kの構成が簡素化される。
図6に示すように、シャワー流路R2は、互いに流通方向が異なる第1領域R2aと第2領域R2bとを有する。第1領域R2aは、例えば、吐水方向X2に対して直交する第1方向D1に沿って水が流れる領域である。第2領域R2bは、例えば、吐水方向X2に沿う方向、即ち第2方向D2に沿って水が流れる領域である。
図6(a)に示すように、弾性部材1は、第1領域R2aにおいて、シャワー流路R2に水を流さない状態では自身の全周が水形切替板C2から離間している。水形切替板C2には、弾性部材1の中心軸の延出方向、即ち吐水方向X2に垂直な平面に沿う平面が形成される。弾性部材1のうち水形切替板C2に最も近い部位を第1表面F1とし、水形切替板C2の平面と当該第1表面Fとの間に所定の隙間が形成される。
一方、第2領域R2bにおいても、弾性部材1は環状溝部C3dの外側壁面C3eから離間している。弾性部材1のうち、吐水方向X2に対する径方向の最外部位にあって外側壁面C3eに対向し外側壁面C3eに最も近い部位を第2表面F2とする。
ハンドルK6が操作され、シャワー流路R2に水圧が掛かると、所定量の水が第1流路R2aを流通し始める。このとき水圧が所定以上に高まると、図6(b)に示すように弾性部材1が変形し、第1領域R2aの流通面積が増大してさらに多くの水が流下し始める。つまり、第1表面F1と水形切替板C2との隙間は水圧が高いほど広くなる。
これに対し、第2領域R2bの流通面積、即ち、第2表面F2と外側壁面C3eとの隙間は、図6(b)に示すように弾性部材1の変形に基づき狭くなる。つまり、弾性部材1は例えばゴム製であるため、第1表面F1における変形が第2表面F2における変形に影響し、水圧の高まりに応じて第2領域R2bの流通面積が減少する。このように、シャワー流路R2にあっては第1領域R2aの隙間が大きくなるほど第2領域R2bの隙間が小さくなり、両者が協働して水の流通量を所定範囲に設定する。
本実施形態では、シャワー流路R2が不通状態のとき、弾性部材1の第1表面F1が弁座C2bから離間している。このため、ハンドルK6が操作された際の、スパウトK2の側からシャワー流路R2への水の流入が機敏なものとなり、使用感に優れた水栓器具Kを得ることができる。
尚、図5に示すように、環状溝部C3dの外側壁面C3eには第2領域R2bにおける流水方向に沿う縦溝C3fが外側壁面C3eの全周に亘って多数設けられている。また、環状溝部C3dの底面には、環状溝部C3dの周方向に沿って連通孔C3gが散点的に設けられている。このような縦溝C3fおよび連通孔C3gを設けることで、環状溝部C3dの全周において第2領域R2bの水の流量が均一となり、さらに下流のシャワースクリーンC5の何れの箇所に対しても等量の水を流下させることができる。
本構成では、シャワースクリーンC5の直前位置に弾性部材1が設けてあるため、シャワー吐水の圧力は、水栓本体K1を流通する水の圧力に拘わらず安定する。例えば、ハンドルK6の操作量が一定でなくともシャワー吐水量が所定の範囲に収まる。また、浄水用のカートリッジK3が設けられている場合には、カートリッジK3の汚れ具合によって流路の流通抵抗が変化するほか、浄水と原水との切り替えによっても流通抵抗が変化する。しかし、本構成であれば、このような流通抵抗の変化に拘わらずシャワー吐水の吐水状態を安定化することができる。よって、シャワー吐水を用いて食器などを洗浄する場合に、シャワー吐水が過度に水跳ねすることがなく使用感が優れたものとなる。
〔第2実施形態〕
図7(a)に示すように、弾性部材1は、第1領域R2aにおいて、シャワー流路R2に水を流さない状態で、自身の全周が水形切替板C2と当接するものであっても良い。この場合、水形切替板C2の平面のうち弾性部材1の第1表面F1が当接する部位は弁座C2bとなる。第1表面F1と弁座C2bとは連続した線状に当接する。
本構成では、シャワー流路R2が不通状態のとき第1領域R2aが完全に密閉される。ハンドルK6を開き操作した際には、弾性部材1に作用する水圧が上昇し、弾性部材1が変形して図7(b)に示すように第1領域R2aが開通する。一方、第2領域R2bでは、流水量の増大に伴って隙間が減少し流水量の調節が行われる。この態様は第1実施形態と同じである。
本構成では、シャワー吐水が得られるまでに少しの時間を要するものの、シャワー吐水の停止時にシャワースクリーンC5から水滴が滴下することがない。また、特に、シャワー吐水の停止時には弾性部材1が第1流路をR2aを素早く密封するから、水切れが良く流通・遮断状態の区別が明確なものとなり、上質な操作感を備えた水栓器具Kを得ることができる。
〔第3実施形態〕
図8に示すように、水形切替板C2に設ける弁座C2cとして、環状の弾性部材1の全長が当接する環状の突起を設けておいてもよい。この環状の突起の断面形状は、例えば図8(a)(b)に示すように半円形とする。この場合、弾性部材1と弁座C2cとは線状に当接し、この当接位置から第1方向D1に沿って両方向に離れるほど弾性部材1と弁座C2cとの間隔が広くなる。つまり、当接位置を挟んだ両側では水の流通抵抗が小さくなる。
そのため、シャワー流路R2への水の供給時には、弾性部材1の開き動作が機敏となり、吐出当初より所定流量のシャワー吐水を得ることができる。また、吐出停止時には素早くシャワー吐水を停止させることができ、停止後の水滴の落下を防止することができる。
〔第4実施形態〕
図9に示すように、シャワー流路R2が不通状態にあるとき、弾性部材1が水形切替板C2に対して断続的に当接するように構成されていても良い。ここでは、水形切替板C2の面に弾性部材1の周方向に沿った散点状の弁座C2dを形成する。
本構成であれば、シャワー流路R2が不通状態にあるとき第1領域R2aが部分的に連通する。このような連通部が弾性部材1の全周に亘って設けられることで、水がシャワー流路R2を流通し始めるとき弾性部材1の全領域で均等な水流を形成することができる。水量が増加した場合には、弾性部材1の全ての領域が変形して弁座C2dから離間し、弾性部材1の全周において流路が確保される。このとき、弾性部材1と弁座C2dとの間隔は、狭い領域と広い領域とが交互に現れるため、流水量が変化する場合でも弾性部材1の特定の個所において流水量が極端に増減することがない。よって、シャワースクリーンC5の各部に伝達される水圧がより均等化され、整ったシャワー吐水を得ることができる。
〔第5実施形態〕
図10に示すように、ここでは二つの環状の弾性部材1を吐水方向X2に沿って重ねて配置する。
弾性部材1を重ね配置することで、水圧が高まった際に夫々の弾性部材1が変形するから、弾性部材1が一つの場合に比べて第1領域R2aの流通面積が早期に拡大する。よって、流水量の安定化に加えて水の流通状態および停止状態の切り替えが迅速になる。
また、シャワー流路R2が不通状態のとき、二つの弾性部材1どうしが互いに変形して当接面積が増大する。よって、不通状態での止水性が向上する。これにより、水栓器具Kの使用休止時におけるシャワー吐出口C5aからの水滴落下等も確実に防止することができる。
〔第6実施形態〕
図11には、本発明の定流量弁C3を用いた応用例を示す。本実施形態では、シャワースクリーンC5のうち、シャワー吐出口C5aの内側に空気導入部を設けてある。具体的には、シャワースクリーンC5の環状空間を形成する内壁であって、シャワー吐出口C5aから上手側に離間した位置に多数の空気孔C5bを設ける。これらの空気孔C5bは、シャワー吐出口C5aに対して中心側にあるストレート吐出口C4aに連通している。
本構成であれば、シャワー吐出口C5aに向けて流通する水の勢いによってエジェクタ効果が発揮され、空気孔C5bからシャワー吐水に空気が混入する。その結果、シャワー吐水がさらに泡立って水跳ねの少ないシャワー吐水を得ることができる。
〔材質〕
シャワー流路R2を形成する水形切替板C2や定流量弁C3の材質は、例えば強度に優れる樹脂または金属を用いるのが好ましい。
樹脂の中では、成形が容易な熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の中では、特に成形が容易なPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、POM(ポリアセタール)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)が好ましい。その中でも、安価で、強度、熱的性質に優れる、POM(ポリアセタール)が特に好ましい。また、金属としては、生産性を理由により黄銅が好ましい。
弾性部材1としては、生産性に優れる樹脂または各種のゴム材料を用いるのが好ましい。生産性の理由から、例えばNBR(ニトリロゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、FKM(フッ素ゴム)、シリコン等が好適である。
また、生産性に優れる樹脂を用いてもよい。樹脂としては、成形が容易な熱可塑性樹脂が好ましく、特にPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、POM(ポリアセタール)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)が好適である。その中でも、安価で、強度、熱的性質に優れる、POM(ポリアセタール)が特に好ましい。
〔その他の実施形態〕
弾性部材1は、上記各実施形態に示した環状ではなく直線状の部材であっても良い。図示は省略するが、当該弾性部材1を設置する場合、例えば直線状の流路の途中に屈曲部を形成して、上記実施形態と同様に互いに流通方向の異なる第1領域R2aと第2領域R2bとを屈曲部を挟んだ位置に設ける。この屈曲部を横切り、かつ、第1領域R2aおよび第2領域R2bの流路壁に対して所定の間隔が設定されるように弾性部材1を配置する。この場合にも流水量の増大に伴って第1領域R2aの流通面積が拡大し、第2領域R2bの流通面積が縮小して流水量を安定化することができる。
本発明の水栓器具は、吐水をシャワー水に切り替えることができる流し台の水栓器具などに適用可能である。
1 弾性部材
C 流路切替部
C2c 弁座
C2d 弁座
C5 シャワースクリーン
D1 第1方向
D2 第2方向
F1 第1表面
F2 第2表面
K 水栓器具
K1 水栓本体
K2 スパウト
K3 カートリッジ
N 吐水部
R1 上手側流路
R2 シャワー流路
R2a 第1領域
R2b 第2領域

Claims (8)

  1. 水栓本体と、
    前記水栓本体から延出するスパウトと、
    前記スパウトの先端に設けられた吐水部と、を備え、
    前記スパウトに、流体を流通させる上手側流路が設けられ、
    前記吐水部に、
    前記上手側流路の下手側で前記上手側流路の少なくとも一部と連通するシャワー流路と、
    前記シャワー流路に配置されて、前記流体の圧力に応じて変形し、前記流体の圧力増大に応じて前記シャワー流路の流通面積を調節する弾性部材と、
    前記シャワー流路の終端部に配置したシャワースクリーンと、
    が設けられた水栓器具。
  2. 前記上手側流路と前記シャワー流路との間に、前記上手側流路を前記シャワー流路とその他の流路とに切り替える流路切替部が設けられている請求項1に記載の水栓器具。
  3. 前記上手側流路に前記流体を浄化するカートリッジが設けられている請求項2に記載の水栓器具。
  4. 前記シャワー流路が、前記流体が第1方向に流通する第1領域と、前記第1領域の下流にあって前記流体が前記第1方向とは異なる第2方向に流通する第2領域とを備え、
    前記弾性部材がゴム製の部材であって、前記第1領域の内面に対向する第1表面と、前記第2領域の内面に対向する第2表面とを有し、
    前記流体の圧力の高まりに応じて、前記第1表面が変位して前記第1領域の流通面積が増大する変形態様と、前記第2表面が変位して前記第2領域の流通面積が減少する変形態様とが生じるように構成されている請求項1から3の何れか一項に記載の水栓器具。
  5. 前記流体が前記シャワー流路を流通しないとき、前記第1表面が、前記第1領域に形成された弁座と断続的に当接している請求項4に記載の水栓器具。
  6. 前記流体が前記シャワー流路を流通しないとき、前記第1表面が、前記第1領域に形成された弁座に対して連続した線状に当接している請求項4に記載の水栓器具。
  7. 前記弾性部材の形状が環状であり
    前記第1表面が、前記弾性部材の表面のうち前記弾性部材の中心軸に垂直な平面と接する部位を含む領域に形成され、
    前記第2表面が、前記弾性部材の表面のうち前記弾性部材の中心軸に対する径方向の最外部位を含む領域に形成されている請求項4から6の何れか一項に記載の水栓器具。
  8. 二つの前記弾性部材を前記中心軸の延出方向に沿って重ね配置してある請求項7に記載の水栓器具。
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