JP2020134565A - ディスプレイ用印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の印刷機で印刷を行う際にシートのカールによる印刷の不具合を防止できるディスプレイ用印刷物を提供する。【解決手段】本発明のディスプレイ用印刷物は、光源パネル上に保持されて使用されるディスプレイ用印刷物であって、矩形の基材シートと、当該基材シートの一方の面に形成された第1の印刷受容層と、前記基材シートの他方の面に形成された第2の印刷受容層とを備え、前記基材シートは、一つの辺に平行な方向の引っ張り弾性率に対して、当該一つの辺に直交する方向の引っ張り弾性率が1/3以上2/3以下である。【選択図】図1A

Description

本発明は、ディスプレイ用印刷物に関するものである。
従来、広告宣伝のために、LED等の光源を内蔵している光源パネル上に保持されて使用される印刷物が知られている。このような印刷物は、半透明のシート上に印刷を施したものであり、特に化粧品売り場等において広く使用されている。
近年において、上記のようなディスプレイ用印刷物において、透明又は半透明な支持層の両面にそれぞれ同一の印刷像を重ね合わせた構造のものが使用されている(例えば特許文献1)。従来の両面印刷された画像シートにおいては、両面の画像の濃度が異なるように設定しないと両面の画像におけるコントラストのバランスがとれなくなるため、そのことを解決するために特許文献1には、透明または半透明の支持層と、支持層の一方の表面に形成された、インクに対する浸透性を有する第1の受像層と、支持層の他方の表面に形成された、インクに対する浸透性を有する第2の受像層とを有し、第1の受像層と第2の受像層とはインクの最大浸透量が異なるように形成されている両面印刷用シートが開示されている。
特開2011−235535号公報
特許文献1に開示された両面印刷用シートやそれ以前の先行技術文献に開示された両面印刷用シートについては、画像の見え方を改善するという観点からインクの受容層についての工夫が種々行われている。しかしながら、本願発明者らがこのような両面印刷用シートに印刷を行ったところ、シートのカールにより印刷に不具合が発生するという問題が生じることが判明した。このような不具合に関しては、先行技術文献には開示も示唆もなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通常の印刷機で印刷を行う際にシートのカールによる印刷の不具合を防止できるディスプレイ用印刷物を提供することにある。
本発明のディスプレイ用印刷物は、光源パネル上に保持されて使用されるディスプレイ用印刷物であって、矩形の基材シートと、当該基材シートの一方の面に形成された第1の印刷受容層と、前記基材シートの他方の面に形成された第2の印刷受容層とを備え、前記基材シートは、一つの辺に平行な方向の引っ張り弾性率に対して、当該一つの辺に直交する方向の引っ張り弾性率が1/3以上2/3以下である。本発明のディスプレイ用印刷物は、光源パネル上に保持されるように所定の大きさとされているものである。
前記基材シートは2軸延伸ポリプロピレンシートからなっていることが好ましい。
前記基材シートの厚みは40μm以上であることが好ましい。
前記基材シートの長辺の伸びる方向が、前記一つの辺に平行な方向であることが好ましい。
本発明のディスプレイ用印刷物は、基材シートの一つの辺に平行な方向の引っ張り弾性率に対して、その辺に直交する方向の引っ張り弾性率が1/3以上2/3以下であるので、印刷機にセットする際のカールの度合が小さく、印刷に支障をきたさない。
Aはある実施形態に係るディスプレイ用印刷物の模式的な断面図であり、Bはある実施形態に係る印刷を行う前の両面印刷用シートの模式的な断面図である。 印刷装置の模式的な図である。 Aは別の実施形態に係るディスプレイ用印刷物の模式的な断面図であり、Bは別の実施形態に係る印刷を行う前の両面印刷用シートの模式的な断面図である。 反り量の計測方法を示す図である。
本発明についての実施形態を説明する前に、本発明を想到するに至った経緯について説明をする。
光源パネル上に保持されて使用されるディスプレイ用印刷物は、透過光によりその画像を見ることができるようにするため、基材のシートは透明又は半透明の素材からなっており、強度やコスト等の点からPETなどのプラスチックシートが用いられている。このようなプラスチックシートは長尺のロール状態で製造されて供給されており、その両面に印刷受容層を形成した両面印刷用シートも紙管等に巻き取ってロール状となっている。
このロールから両面印刷用シートを引き出して印刷機に供給するのであるが、シートには巻き癖がついておりシートがカールした状態となっている。カールの度合にもよるが、印刷機の入り口あるいは内部においてシートの先端が機械に引っかかって印刷機内を通過できなかったり、インクジェット印刷機の場合はプリンターヘッドにシートが接触してしまうことがある。
巻き癖はロールの状態で保管されている時間が長いほど顕著になりやすい。そして、両面印刷用シートでは、最初の面への印刷の際に下方にカールしている状態で印刷機に導入して、引っかかることやプリンターヘッドに接触することがなく印刷ができても、その反対側の面に印刷する際には上方にカールしている状態で印刷機に導入することになるので、印刷機内で引っかかったりプリンターヘッド接触したりして印刷に不具合が生じてしまう。
本願発明者らはこのような印刷の不具合が生じてしまう課題に対して種々の検討を行い、本願発明に想到するに至った。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施形態1)
図1Aは、本実施形態に係るディスプレイ用印刷物10の模式的な断面を示した図であり、図1Bは印刷を行う前の両面印刷用シート12の模式的な断面を示した図である。即ち、両面印刷用シート12に対して、印刷を両面ともに行ったものがディスプレイ用印刷物10である。
ディスプレイ用印刷物10は、基材シート5の一方の面に第1の印刷受容層3が形成されており、基材シート5の他方の面に第2の印刷受容層4が形成されている。そして、第1の印刷受容層3に第1の印刷像6が、第2の印刷受容層4に第2の印刷像8が印刷によって形成されている。第1の印刷像6と第2の印刷像8とは、ディスプレイ用印刷物10の面内において、基材シート5を挟んで同じ位置に形成されていて、第1の印刷受容層3に印刷された第1の印刷像6の全体と、第2の印刷受容層4に印刷された第2の印刷像8の全体とは、同じ原像を一方はそのまま他方は反転させて印刷したものであり、互いに対応している画像であるということができる。
なお、長尺の両面印刷用シート12に対して、長手方向に連続して、互いに独立した複数の画像を印刷することがあるが、この場合は個々の画像に切り離したものをディスプレイ用印刷物10と呼んでいる。即ちディスプレイ用印刷物10は、光源パネルとほぼ同じ大きさ、または、光源パネルの所定の場所に保持される大きさにされているものである。
そして、ディスプレイ用印刷物10は光源パネル上に保持されて使用されるので、ディスプレイ用印刷物10を観察する観者は、光源パネルとは反対側からディスプレイ用印刷物10を観察し、第1の印刷像6と第2の印刷像8とが重なり合って構成される印刷像を視認する。なお、光源パネル側に第1の印刷像6を配置するのか、第2の印刷像8を配置するのかは特に限定されない。ディスプレイ用印刷物10はこのような使われ方をするので、一般的に矩形に形成されている。
基材シート5は矩形であって、その一つの辺に平行及び直交する方向のそれぞれの引っ張り弾性率(ヤング率ともいう。単位はPa)は、一方が他方の1/3以上2/3以下である。引っ張り弾性率が大きい方の辺は、後述するように、巻き取られてロール状で供給される基材シート5の長手方向に直交する辺である。そして、元のロールの長手方向に直交する方向を、基材シート5の矩形の長辺が伸びる方向にする。
基材シート5としては、その使用態様のため印刷後に適度に光を透過し得るものが好ましく、上述の引っ張り弾性率の関係を満たすのであれば、材料は任意でよい。具体的には以下の樹脂等からなる樹脂製フィルム乃至シートを用いることができる。また、基材シート5の厚みは40μm以上であることが好ましい。厚みが40μm以上であると印刷(特にインクジェット印刷)に際して、紙送りが良好となり、画像の位置合わせがしやすい。
ビニル系樹脂、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等;アクリル系樹脂、例えばポリ(メタ)アクリレート等;ポリオレフィン樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等;ポリエステル樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート等である。或いは、ガラス繊維、ポリ酢酸ビニル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、カーボン繊維等の繊維状物からなる織布又は不織布を用いることもできる。基材シート5は、これらを2種類以上積層した積層フィルム乃至シートであってもよい。
このように基材シート5の材料としては様々なものを使用できるが、中でも2軸延伸ポリプロピレンシートを用いることが好ましい。2軸延伸ポリプロピレンシートは、長手方向(MD)の引っ張り弾性率が2GPa程度であり、長手方向に直交する幅方向(TD)の引っ張り弾性率は4GPa程度である。そのため、上述の矩形の基材シート5の一つの辺に平行及び直交する方向のそれぞれの引っ張り弾性率(ヤング率ともいう。単位はPa)は、一方が他方の1/3以上2/3以下であるという関係性を満たしている。
第1の印刷受容層3、第2の印刷受容層4としては、印刷後に適度に光を透過し得るものが好ましく、材料は任意でよい。例えば、透明のいわゆる膨潤タイプと呼ばれるものでもよい。この場合、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、等を用いることができる。また、乳白のいわゆるマイクロポーラスタイプ(多孔タイプ、空隙タイプ)と呼ばれるものでもよい。この場合、例えば、ウレタン系樹脂等を用いることができる。その他適度に光を透過し得るものであればいかなる構成であってもよい。
両面印刷用シート12に設けられる第1の印刷像6及び第2の印刷像8は、印刷対象画像そのものを印刷したものであってよく、或いは、印刷対象画像を所望の明度に調整した画像を印刷したものであってもよい。また、例えば、第1の印刷像6は印刷対象画像そのものを印刷したものとする一方、第2の印刷像8は印刷対象画像を所望の明度に調整した画像を印刷したものとしてもよく、或いはこれの逆でもよい。このように、第1の印刷像6と第2の印刷像8は、同一の印刷対象画像をベースにしていれば、明度等が多少異なっていてもよい。即ち、第1の印刷像6と第2の印刷像8は、明度や色彩以外の画像構成そのものが重なり合うように互いに対応していればよい。
両面印刷用シート12に印刷を行う印刷方法は、インクジェット印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷など特に限定はされないが、インクジェット印刷が好ましい。
上述の印刷の具体的な方法は公知の方法によって行えばよい。例えばインクジェット印刷であれば、印刷対象画像を、必要に応じて公知の画像編集ソフト、例えばアドビシステムズ(株)製Adobe Photoshop CS6(登録商標)で明度調整し、公知のインクジェットプリンタで印刷すればよい。プリンタとしては非接触式のものが好ましい。印刷用インクとしては、印刷後に得られるディスプレイ用印刷物10の光透過性を損なわない限り、染料系、顔料系問わず任意のインクジェット用インクを使うことができる。但し、人肌や宝石など、繊細な表現が必要な場合には水性顔料系インクジェットが特に好ましい。
インクジェット印刷は、具体的には、例えば図2に示す印刷装置20を用いて行うことができる。この印刷装置20は、ライン状に順に配置された、繰り出し機構31と、支持台23と、インクジェットヘッド21と、巻き取り機構32とを有する。インクジェットヘッド21は印刷コントローラ22に接続されており、印刷コントローラ22が画像データを基にしてインクジェットヘッド21を操作する。インクジェットヘッド21と印刷コントローラ22はカバー24に覆われている。カバー24と支持台23との間の隙間25から両面印刷用シート12が印刷装置20に入っていく。そして、この印刷装置20は、両面印刷用シート12を、このラインに沿った方向に搬送しつつ、この両面印刷用シート12の巻き外側の面12aに対してインクジェット印刷を行う。両面印刷用シート12の反対側の面12bに対しても、事前に又はこの後に同じ印刷装置20を用いて印刷を行う。
本実施形態の両面印刷用シート12は、材料の基材シート5が矩形であって、その一つの辺に平行及び直交する方向のそれぞれの引っ張り弾性率は、一方が他方の1/3以上2/3以下であって、元のロールの長手方向に直交する方向を、基材シート5の矩形の長辺が伸びる方向にしているので、両面印刷用シート12をロール状に巻き取って保管していても、カールしてしまう(反りが生じる)度合が小さくてすみ、プリンターヘッドに接触したり印刷機の入り口や内部で引っかかってしまうことはない。また、印刷した画像の長手方向が、両面印刷用シート12の引っ張り弾性率が大きい方の辺と平行であると、印刷済みのディスプレイ用印刷物10を手に持った場合に、画像の長手方向(上下方向)の引っ張り弾性率が大きいため、取り扱いがしやすくなる。
(実施形態2)
実施形態2では、図3Bに示すように、第1のシート5aの一方の面に第1の印刷受容層3を設け、第2のシート5bの一方の面に第2の印刷受容層4を設け、2つのシート5a,5bの印刷受容層3,4を設けていない面同士を接着剤9により貼り合わせたものを両面印刷用シート13としている。本実施形態では、第1のシート5aと第2のシート5bとを粘着剤9により貼り合わせたものが基材シートとなる。そして実施形態1と同様に、図3Aに示すように、第1の印刷受容層3に第1の印刷像6が、第2の印刷受容層4に第2の印刷像8が印刷によって形成されて、ディスプレイ用印刷物10aとなっている。
第1の印刷受容層3、第2の印刷受容層4については、実施形態1と同じである。
第1のシート5a及び第2のシート5bに関しては、実施形態1の基材シート5と同じ材料を用いればよい。なお、両方のシート5a,5bの構成材料や厚みなどが同じであってもよいし、異なっていてもよい。
粘着剤9は、第1のシート5a及び第2のシート5bを貼り合わせることが可能であれば種類は特に限定されない。
第1のシート5a及び第2のシート5bを貼り合わせた基材シートは矩形であって、その一つの辺に平行及び直交する方向のそれぞれの引っ張り弾性率は、一方が他方の1/3以上2/3以下である。引っ張り弾性率が大きい方の辺は、巻き取られてロール状で供給される基材シートの長手方向に直交する辺である。
実施形態2の両面印刷用シート12aも実施形態1の両面印刷用シート12と同様の効果を奏する。
<概要>
ロールタイプの両面印刷用シートを使ったインクジェットプリンターによる両面印刷方法において、プリント前にロール状で一定期間放置して(ロールの巻き外面を第1面とし、反対面を第2面とする)残留ひずみによる反りを発生させる。その後、第1面へ印刷し、その後当該印刷シートを巻き返して第2面を巻き外面にして2回目の印刷を行う。2回目の印刷において、巻き返しによって反りが解消されるか及び、プリンターのヘッド擦れ現象発生の有無を評価した。同時に、所定の大きさにカットされた製品の形状安定性の指標として、熱収縮量の大小を評価した。
以下、ディスプレイ用印刷物の製造方法を示す。
<基材用のシート>
市販のロールタイプOPPシート及びPETシートを幅100cm、長さ3mに切断し、基材用のシートとして用いた。このとき基材シートの長手方向はロールの長手方向である。
<コロナ処理及び膨潤タイプ受容層塗布の方法>
基材用のシートの両面へ印刷受容層(インク受容層)用の樹脂塗工前処理として濡れ性向上のためコロナ放電処理を行った。その後、当該処理を施した基材シートの両面にドクターナイフコーターを用いて印刷受容層用の膨潤タイプ樹脂(高松油脂株式会社製、商品名:NS−625XC)を均一にコートし、送風乾燥器中に入れ60℃で30分間乾燥させて両面印刷用シートを得た。
<厚さの測定法>
各フィルムの厚さはダイヤルゲージを用い、印刷受容層の厚さはデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製VH−Z100UR)を用いて測定した。
<インクの種類>
使用したインクは顔料成分が分散されたタイプを用いた。
<評価方法>
両面印刷用シートを生産した後、第1面が巻き外になるようにロール状に巻いた両面印刷用シートをロール状のまま7日間放置し、当該シートに残留ひずみを発生させた。この状態で第1面に対して一つの辺(ロールの長手に直交する辺)に平行な方向を画像の長手としたA1サイズの画像データを印刷した。当該印刷操作をP1とする。
その後、当該シートの表裏を逆にして第2面が巻き外になるように巻き替え、ロール状のまま1時間放置した。さらに、第1面で用いた画像を反転させたデータを用いて当該シートの第1面と画像の位置が合致するように第2面へ印刷した。このときのプリンターヘッドへの擦れ発生の有無を確認した。当該印刷操作をP2とする。
P2の後、印刷された部位以外の任意の場所から反り量測定用として、150mm×50mmの長方形の試料を、短辺が両面印刷用シートの長手方向に平行となるようにして切り出した。図4に示すように、この試料40を、第1面を下側にして測定台の上に置き、1つの長辺の上におもり50を置いてこの長辺を固定した。もう一方の長辺が、試料が反ることによって浮くので、もう一方の長辺の一端の浮き量xと他端の浮き量yを測定した。
反り量は以下の式により求めた。
反り量=(x+y)/2
<ヘッド擦れ>
P2を目視で観察し、両面印刷用シートの表面にプリンターヘッドによる擦れが発生しなかった場合を〇、擦れが発生した場合を×とした。
<寸法安定性>
両面印刷用シートをA1サイズの試料として切り出して、それを用いてJIS1712に準拠して熱収縮試験を行った。
そして、寸法安定性用試料の長辺及び短辺の長さの変化量をそれぞれ測定し、変化量の大きい方を寸法安定性の代表数値として採用した。長さ変化は、ステンレス製の金尺を用いて1mm単位で測定した。長さの変化は基材用のシートの熱収縮率と長辺又は短辺の長さとの積により算定される。OPPシートはMDの熱収縮率がTDの約2倍となる。
光源パネルにディスプレイ用印刷物の周辺部を固定して用いるが、光源からの熱や空調設備による熱により、ディスプレイ用印刷物は経時的に熱収縮していき、収縮量が大きくなると光源パネルから外れてしまうことがある。このような事情から、長さの変化は、27mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましい。
(実施例1)
第1表記載のシートaを単層基材シートとし、コロナ処理が行われていない面に対してコロナ放電処理を行った。それから、ドクターナイフコーターを用いて膨潤タイプの受容層用の樹脂(高松油脂株式会社製、商品名:NS−625XC)を片面ずつ両面に均一に塗布し、送風乾燥器中に入れ60℃で30分間乾燥させて両面印刷用シートを得た。第1面が巻き外になるようにロール状に巻いた両面印刷用シートをロール状のまま7日間放置し、当該シートに残留ひずみを発生させた。その後、株式会社セイコーエプソン製インクジェットプリンター(品番;SC P9050)を用いて、A1サイズのポートレート画像を、両面印刷用シートの第1面に対して一つの辺(ロールの長手に直交する辺)に平行な方向を画像の長手として印刷した。その後、第2面が巻き外になるようにロール状に巻き返し、裏表を反転させた画像データを用いて第1面プリント位置と重なるように第2面へ印刷した。画像のサイズに合わせてロールを切断し、A1サイズのディスプレイ用印刷物を得た。評価結果を第3表に示す。
(比較例1)
実施例1において、シートaをシートcに変更した以外はすべて同様にして比較例1のディスプレイ用印刷物を得た。評価結果を第3表に示す。
(実施例2)
実施例1において、シートaをシートbに変更したことと、コロナ放電処理を片面処理から両面処理に変更したこと以外はすべて同様にして実施例2に係るディスプレイ用印刷物を得た。評価結果を第3表に示す。
(比較例2)
実施例1において、シートaをシートcに変更した以外はすべて同様にして比較例2に係るディスプレイ用印刷物を得た。評価結果を第3表に示す。
(実施例3)
実施例1において、画像の長手を、一つの辺に平行な方向ではなく直交する方向に変更する以外はすべて同様にして実施例3に係るディスプレイ用印刷物を得た。即ち、1つの画像が両面に印刷されたディスプレイ用印刷物において、矩形のディスプレイ用印刷物の長辺方向が基材用のシートの長手方向に平行な方向となっている。評価結果を第3表に示す。
Figure 2020134565
Figure 2020134565
Figure 2020134565
実施例1乃至3にかかる両面印刷用シートは、反り量が2mm以下であり、プリンターヘッドへの擦れは生じなかった。一方、比較例1又は2は反り量が13mm以上となり、プリンターヘッドへの擦れが生じた。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
3 第1の印刷受容層
4 第2の印刷受容層
5 基材シート
10 ディスプレイ用印刷物
10a ディスプレイ用印刷物

Claims (4)

  1. 光源パネル上に保持されて使用されるディスプレイ用印刷物であって、
    矩形の基材シートと、当該基材シートの一方の面に形成された第1の印刷受容層と、前記基材シートの他方の面に形成された第2の印刷受容層とを備え、
    前記基材シートは、一つの辺に平行な方向の引っ張り弾性率に対して、当該一つの辺に直交する方向の引っ張り弾性率が1/3以上2/3以下である、ディスプレイ用印刷物。
  2. 前記基材シートは2軸延伸ポリプロピレンシートからなる、請求項1に記載のディスプレイ用印刷物。
  3. 前記基材シートの厚みは40μm以上である、請求項1又は2に記載のディスプレイ用印刷物。
  4. 前記基材シートの長辺の伸びる方向が、前記一つの辺に平行な方向である、請求項1から3のいずれか一つに記載のディスプレイ用印刷物。
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