JP2020133491A - エンジン - Google Patents

エンジン Download PDF

Info

Publication number
JP2020133491A
JP2020133491A JP2019027868A JP2019027868A JP2020133491A JP 2020133491 A JP2020133491 A JP 2020133491A JP 2019027868 A JP2019027868 A JP 2019027868A JP 2019027868 A JP2019027868 A JP 2019027868A JP 2020133491 A JP2020133491 A JP 2020133491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
suppression
cylinder
fuel
knock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019027868A
Other languages
English (en)
Inventor
孝亮 中野
Takaaki Nakano
孝亮 中野
岳志 佐久間
Takashi Sakuma
岳志 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2019027868A priority Critical patent/JP2020133491A/ja
Publication of JP2020133491A publication Critical patent/JP2020133491A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】高回転・高負荷等の所定運転状態では、圧縮行程の後半にシリンダ内にωタンブルが発生するエンジンにおいて、ωタンブルによるノックの発生を抑制することを、主たる目的とする。【解決手段】エンジンは、ノック判定部と噴射装置と噴射制御部とを有する。噴射装置は、圧縮行程s2の後半以降かつ点火プラグによる点火Iよりも前の所定のタイミングで、シリンダ内に排気方向の速度成分を含むジェットを噴射するω抑制噴射F2を、実行可能に構成されている。噴射制御部は、ノック状態ではないと判定された場合には、ω抑制噴射F2を行わず、ノック状態であると判定された場合には、ω抑制噴射F2を行うように、噴射装置を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダ内にωタンブルが発生するエンジンに関する。
エンジンの中には、シリンダ内における気体の流動性を高めて、熱効率向上を狙うものがある。その場合、高回転・高負荷等の所定運転状態では、圧縮行程の後半にωタンブルと呼ばれる気流が発生することがある。
詳しくは、吸気行程には、通常のタンブルが発生する。通常のタンブルは、シリンダ上部では吸気口側から排気口側に向かう排気方向に流れ、シリンダの下部では排気口側から吸気口側に向かう吸気方向に流れる、環状の流れである。その通常のタンブルの水平方向を向いている回転軸が、圧縮行程の後半には、2つに分かれてシリンダの軸線方向に傾くことにより、シリンダの軸線方向にみた平面視で、シリンダの中央部では吸気方向に流れ、その両側方では排気方向に流れる、ω状の流れ(ωタンブル)が発生する。なお、このようなωタンブルの発生について示す文献としては、特許文献1がある。
特許第6206285号公報
このようなωタンブルが発生した場合、点火後における火炎伝播が不均一となり、火炎伝播が遅れる箇所でノックが発生し易くなるおそれがある。詳しくは、ωタンブルにより、上記のとおり、平面視でシリンダの中央部に吸気方向の流れが発生するので、それにより、主にシリンダ内における中央部よりも排気方向部分への火炎伝播が遅れる。その排気方向部分で、混合気が圧縮熱により自着火して、ノックが発生し易くなるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高回転・高負荷等の所定運転状態では、圧縮行程の後半にシリンダ内にωタンブルが発生するエンジンにおいて、ωタンブルによるノックの発生を抑制することを、主たる目的とする。
本発明のエンジンは、シリンダと、前記シリンダ内に気体を吸入する吸気口と、前記シリンダ内で、前記気体に混合されている燃料に点火する点火プラグと、前記吸気口よりも所定方向に設けられており前記シリンダ内から前記気体を排出する排気口と、を含む。前記エンジンは、所定運転状態では、圧縮行程の後半に前記シリンダ内にωタンブルが発生する。
前記エンジンは、ノック判定部と噴射装置と噴射制御部とを有する。前記ノック判定部は、ノックが発生している状態又はノックが発生すると推定される状態としてのノック状態であるか否かを判定する。前記噴射装置は、前記圧縮行程の後半以降かつ前記点火プラグによる点火前の所定のタイミングで、前記シリンダ内に前記所定方向の速度成分を含むジェットを噴射するω抑制噴射を、実行可能に構成されている。噴射制御部は、前記ノック判定部により前記ノック状態ではないと判定された場合には、前記ω抑制噴射を行わず、前記ノック判定部により前記ノック状態であると判定された場合には、前記ω抑制噴射を行うように、前記噴射装置を制御する。
本発明の対象となるエンジンは、所定運転状態においては、圧縮行程の後半にシリンダ内にωタンブルが発生する。そのωタンブルにより、上記の課題のとおり、平面視でシリンダの中央部に吸気方向の流れが発生する。その中央部の吸気方向の流れにより、シリンダ内における中央部よりも排気方向部分にノックが発生し易くなる。
その点、本発明では、ノック判定部によりノック状態であると判定された場合には、ω抑制噴射を行う。そのω抑制噴射は、圧縮行程の後半以降かつ点火前のタイミングで、シリンダ内に上記所定方向(すなわち排気方向)の速度成分を含むジェットを噴射するものである。そのω抑制噴射により、ωタンブルによる吸気方向の気流を弱めて、シリンダ内における排気方向部分でノックが発生するのを抑制することができる。
第1実施形態のエンジンを示す正面断面図 通常制御及びω抑制制御を示すタイムチャート 図2の一部を拡大したタイムチャート ノック抑制制御を示すフローチャート 圧縮行程の前半の通常のタンブル示す平面断面図 その通常のタンブルを正面からみた正面断面図 圧縮行程の後半に発生するωタンブルを示す平面断面図 そのωタンブルを正面からみた正面断面図 ω抑制噴射を示す平面断面図 そのω抑制噴射を正面からみた正面断面図 第2実施形態のω抑制噴射を示す平面断面図 そのω抑制噴射を正面からみた正面断面図 第3実施形態のエンジンを示す正面断面図 通常制御及びω抑制制御を示すタイムチャート ノック抑制制御を示すフローチャート 第6実施形態の点火プラグを示す正面断面図 その点火プラグを下からみた底面図
次に本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明は実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施できる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態のエンジン91を示す正面断面図である。エンジン91は、ECU10とシリンダヘッド20とシリンダ30とを有する。ECU10は、ノック判定部13、噴射制御部14等を有する。シリンダヘッド20には、吸気通路21と排気通路29とが設けられると共に、吸気弁23と燃料噴射装置24と点火プラグ26と排気弁27とが設置されている。吸気通路21のシリンダ30に対する開口は、吸気口22を構成している。排気通路29のシリンダ30に対する開口は、排気口28を構成している。シリンダ30は、その内側にピストン35とピストンロッド36とが格納されると共に、内圧センサ32とクランク角センサ33とノックセンサ34とが設置されている。
なお、以下では、図に合わせて、シリンダ30の軸線方向を「上下方向」というが、シリンダ30は、その軸線方向を鉛直方向に対して斜めにして設置したり、軸線方向を水平方向にして設置したりする等、軸線方向(以下でいう上下方向)を任意の方向にして設置することができる。また、以下では、シリンダ30の軸線方向に直交する方向であって、排気口28側から吸気口22側に向かう側の方向(図において右方向)を「吸気方向D1」といい、その反対方向である吸気口22側から排気口28側に向かう側の方向(図において左方向)を「排気方向D2」という。
次に、以上に示した各部材等について説明する。エンジン91は、吸気行程s1→圧縮行程s2→膨張行程s3→排出行程s4の4サイクルで稼働する。ECU10は、燃料噴射装置24、点火プラグ26等を制御する。ECU10には、内圧センサ32、クランク角センサ33、ノックセンサ34等から各検出結果が入力される。
吸気弁23は、吸気口22を開閉する。ピストン35は、シリンダ30内に上下方向に往復動可能に格納されている。ピストンロッド36は、ピストン35の往復動を回転運動に変換してクランクシャフトに伝える。
燃料噴射装置24は、燃料ジェットを噴射するものであり、具体的には、供給噴射F1とω抑制噴射F2との両方を実行可能に構成されている。供給噴射F1は、運転時における要求トルクを発生させるのに必要な燃料を供給することを主たる目的とする噴射であり、吸気行程s1に行われる。ω抑制噴射F2は、高回転・高負荷等の所定運転状態で圧縮行程s2の後半に発生するωタンブルT2を抑制するための噴射であり、圧縮行程s2の後半以降かつ点火プラグ26による点火Iよりも前の所定のタイミングで行われる。本実施形態では、燃料噴射装置24の軸線方向は、上下方向(シリンダ30の軸線方向)を向いている。
点火プラグ26は、シリンダ30内において、圧縮行程s2の終わり付近に、気体に混合されている燃料に点火するものである。点火のタイミングは、上死点の前、すなわち、圧縮行程s2内であってもよいし、上死点よりも後、すなわち、膨張行程s3内であってもよい。
排気弁27は、排気口28を開閉する。内圧センサ32は、シリンダ30内の圧力を検出する。クランク角センサ33は、クランクシャフトの回転角を検出する。ノックセンサ34は、エンジン91に発生するノック(ノッキング)を検出する。
ノック判定部13は、ノック状態であるか否かのノック判定を行う。ノック状態は、本実施形態では、実際にノックが発生している状態であり、ノックセンサ34によりノックが検出されるか否かにより判定する。ただし、ノック状態は、ノックが発生すると推定される状態であってもよい。その場合、ノック判定は、例えば、エンジン91の回転数、負荷、水温等から総合的に判定することができる。また例えば、それらに燃料の性状を判定する燃料性状判定等も加えて、総合的に判定することもできる。以下では、ノック判定部13によりノック状態ではないと判定されるときを「通常時」といい、ノック判定部13によりノック状態であると判定されるときを「ノック時」という。
ECU10は、通常時には通常制御αを行い、ノック時にはノック抑制制御βを行う。ノック抑制制御βは、ω抑制制御β1と点火遅角制御β9とを含む。噴射制御部14は、燃料噴射装置24を制御する。詳しくは、噴射制御部14は、通常時には、通常制御αとして、供給噴射F1は行うがω抑制噴射F2は行わないように、燃料噴射装置24を制御する。他方、噴射制御部14は、ノック時における所定時には、ω抑制制御β1として、供給噴射F1に加えω抑制噴射F2を行うように、燃料噴射装置24を制御する。
図2は、ECU10による燃料噴射装置24及び点火プラグ26の制御を示すタイムチャートである。具体的には、図2(a)は、通常時における制御を示すタイムチャートである。通常時には、上記のとおり、噴射制御部14は、吸気行程s1に供給噴射F1を行うように、燃料噴射装置24を制御する。そして、圧縮行程s2の終わり付近に点火Iを行うように、点火プラグ26を制御する。
図2(b)は、ノック時(ω抑制制御β1時)におけるECU10による燃料噴射装置24及び点火プラグ26の制御を示すタイムチャートである。ノック時には、上記のとおり、噴射制御部14は、吸気行程s1に供給噴射F1を行うのに加え、圧縮行程s2の後半以降かつ点火プラグ26による点火Iよりも前にω抑制噴射F2を行うように、燃料噴射装置24を制御する。その後は、通常時の場合と同様に、ECU10は、圧縮行程s2の終わり付近に点火Iを行うように、点火プラグ26を制御する。
噴射制御部14は、通常時とノック時とで、同じ量の燃料をシリンダ30内の気体に含ませるように、燃料噴射装置24を制御する。詳しくは、噴射制御部14は、ノック時には、シリンダ30内の気体に含ませる合計の燃料量を求めると共に、ω抑制噴射F2により噴射する燃料噴射量を求める。そして、求めた合計の燃料量から、求めたω抑制噴射F2による燃料噴射量を減算したものを、供給噴射F1による噴射量とする。これにより、通常時とノック時との両方で、同じ量の燃料を混合気に含ませる。言い換えると、ω抑制噴射F2は、供給噴射F1の一部を分割して、圧縮行程s2の後半に移行させたものであるといえる。なお、シリンダ30内の気体に含ませる合計の燃料量は、アクセルペダルの踏み込み量(操作量)及びエンジン91の回転数等に基づいて、求めることができる。
図3は、図2(b)に示す圧縮行程s2の後半部分を拡大したタイムチャートである。噴射制御部14は、次のようにして、ω抑制噴射F2の開始時期F2aと終了時期F2bとを求める。まず、噴射制御部14は、ω抑制噴射F2により噴射する燃料噴射量を求める。次に、その燃料噴射量を噴射するのに必要な噴射時間t1と、その燃料噴射量の燃料が蒸発するのに必要な蒸発時間t2とを求める。そして、点火プラグ26による点火時期Iaよりも蒸発時間t2だけ前の時期を、ω抑制噴射F2の終了時期F2bとする。その終了時期F2bよりも噴射時間t1だけ前の時期を、ω抑制噴射F2の開始時期F2aとする。このように、点火時期Iaから順に逆算していくことにより、ω抑制噴射F2の終了時期F2bと開始時期F2aとを求める。
図4は、ノック抑制制御βを示すフローチャートである。まず、ノック判定部13がノック状態であるか否かのノック判定を行う(S101)。ノック状態ではないと判定した場合(S101:NO)には、ノック抑制制御βを終了して通常制御αを行う。他方、ノック状態であると判定した場合(S101:YES)には、ω抑制噴射F2により噴射すべき燃料噴射量を求める(S102)。その詳細は後述する。次に、求めた燃料噴射量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定する(S103)。その所定の閾値は、現在のシリンダ30内の温度及びエンジン91の回転数等の各条件において、蒸発可能な燃料量の最大値を示すものである。この所定の閾値は、当該各条件と当該最大値との関係を示すマップにより求めることができる。
S103において、求めたω抑制噴射F2により噴射すべき燃料噴射量が上記所定の閾値よりも大きい場合(S103:NO)、点火遅角制御β9(S904,S905)を行う。具体的には、まず、ノックを抑制するのに必要と推定される点火角の遅角量を求める(S904)。次に、その求めた遅角量に基づいて、点火角を遅角させる(S905)。点火角を遅角させたら、S101に戻り、再びノック判定を行う。
他方、S103において、求めたω抑制噴射F2により噴射すべき燃料噴射量が上記所定の閾値よりも小さい場合(S103:YES)、ω抑制制御β1(S104〜S106)を行う。具体的には、まず、供給噴射F1による燃料噴射量を、上記のとおり求める(S104)。また、ω抑制噴射F2の噴射タイミング(開始時期F2a、終了時期F2b)を、上記のとおり求める(S105)。次に、S102で求めたω抑制噴射F2による燃料噴射量と、S104で求めた供給噴射F1による燃料噴射量と、S105で求めたω抑制噴射F2の噴射タイミングとに基づき、噴射制御を実行する(S106)。噴射制御を実行したら、S101に戻り、再びノック判定を行う。
詳しくは、S102では、本実施形態では次のようにして、ω抑制噴射F2による燃料噴射量を求める。まず、シリンダ30内に発生するωタンブルT2を所定度合まで崩壊させるのに必要と推定されるジェットの運動量を求める。具体的には、その必要と推定されるジェットの運動量は、例えば、エンジン91の回転速度及び負荷に対する、その必要と推定されるジェットの運動量の関係を規定するマップや数式に基づいて求めることができる。なお、上記及び以下の各マップは、予め実験やシミュレーション等に基づいて取得しておくことができる。
次に、その求めた運動量を与えるのに必要と推定される噴射量を求める。その噴射量は、例えば、求めたジェットの運動量と噴射速度とから算出することができる。その噴射速度は、例えば、燃料圧力と噴射速度との関係を規定するマップや数式に基づいて求めることができる。そして、求めた噴射量を、ω抑制噴射F2による燃料噴射量とする。
図5は、圧縮行程s2の前半においてシリンダ30内に通常のタンブルT1が発生している様子を示す平面断面図であり、図6は、そのタンブルT1を正面からみた正面断面図である。詳しくは、図5は、図6のV−V線の断面を示す断面図であり、図6は、図5のVI−VI線の断面を示す断面図である。吸気行程s1から圧縮行程s2の前半までは、シリンダ30内に通常のタンブルT1が発生する。通常のタンブルT1は、シリンダ30の上部では排気方向D2に流れると共に、シリンダ30の下部では吸気方向D1に流れる環状の流れである。よって、タンブルT1の中心軸x1は、水平方向を向いている。
図7は、圧縮行程s2の後半においてシリンダ30内にωタンブルT2が発生している様子を示す平面断面図であり、図8は、そのωタンブルT2を正面からみた正面断面図である。詳しくは、図7は、図8のVII−VII線の断面を示す断面図であり、図8、図7のVIII−VIII線の断面を示す断面図である。圧縮行程s2の後半には、それまでは水平方向を向いていた通常のタンブルT1の中心軸x1が2つに分かれて、それぞれが縦方向側に傾いた中心軸x2になることにより、ωタンブルT2が発生する。ωタンブルT2は、図7に示す平面視でシリンダ30の中央部では吸気方向D1に流れると共に、その両側では排気方向D2に流れる、双環状の流れである。このωタンブルT2により、シリンダ30内における排気方向D2の端部で、点火プラグ26による点火Iの火炎伝播が遅れやすくなる。それにより、排気方向D2の端部で圧縮熱により自着火が発生し易くなり、ノックが発生し易くなる。すなわち、シリンダ30内における排気方向D2側に、ノック発生要因Nが発生する。
図9は、圧縮行程s2の後半においてシリンダ30内にω抑制噴射F2を行った際を示す平面断面図であり、図10は、そのω抑制噴射F2を正面からみた正面断面図である。詳しくは、図9は、図10のIX−IX線の断面を示す断面図であり、図10は、図9のX−X線の断面を示す断面図である。本実施形態では、ω抑制噴射F2の各ジェットの運動量ベクトルを平均したω抑制噴射平均ベクトルVaは、下方を向いているが、噴射範囲は水平方向に広角に広がっている。そのため、少なくとも初期速度では、ω抑制噴射F2における吸気方向D1側のジェット成分は、吸気方向D1の速度成分を含んでおり、ω抑制噴射F2における排気方向D2側のジェット成分は、排気方向D2の速度成分を含んでいる。そのうちの排気方向D2の速度成分が、ωタンブルT2における吸気方向D1の速度成分に対抗することにより、ωタンブルT2が崩壊して又は弱まって、ノック発生要因Nが消滅する。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。ノック時には、ω抑制噴射F2を行い、ωタンブルT2を抑制することにより、シリンダ30内の排気方向D2の端部でノックが発生するのを抑制することができる。
また、供給噴射F1を行う燃料噴射装置24により、ω抑制噴射F2を行うので、供給噴射F1を行う燃料噴射装置24とは別に、ω抑制噴射F2を行う噴射装置を設置する必要がない。また、シリンダ30内に発生するωタンブルT2を所定度合まで崩壊させるのに必要な運動量を与えるのに必要と推定される噴射量を求め、求めた噴射量をω抑制噴射F2の噴射量とするため、運動量に基づいて、ω抑制噴射F2の噴射量を求めることができる。
また、図3に示すように、点火時期Iaよりも蒸発時間t2だけ前の時期を、ω抑制噴射F2の終了時期F2bとし、終了時期F2bよりも噴射時間t1だけ前の時期をω抑制噴射F2の開始時期F2aとすることにより、可能な限り点火時期Iaの直前に、ω抑制噴射F2を行うことができる。そのため、ωタンブルT2の抑制を、可能な限り効果的に行うことができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、それ以前の実施形態のものと同一の又は対応する部材等は、同一の符号を付する。ただし、エンジン自体や所定のステップ等については、実施形態ごとに異なる符号を付する。本実施形態については、第1実施形態をベースに、これと異なる点を説明する。
図11は、第2実施形態のエンジン92を示す平面断面図であり、図12は、そのエンジン92を正面からみた正面断面図である。詳しくは、図11は、図12のXI−XI線の断面を示す断面図であり、図12は、図11のXII−XII線の断面を示す断面図である。ω抑制噴射平均ベクトルVaは、燃料噴射装置24の軸線方向(上下方向)に対して排気方向D2側に傾いた方向を向いている。そのため、ω抑制噴射平均ベクトルVaが、排気方向D2のベクトル成分を含んでいる。
詳しくは、このような構成は、例えば、燃料噴射装置24の噴孔を排気方向側に偏らせて設けることにより、実施することができる。具体的には、燃料噴射装置24は下端部に燃料を噴射する複数の噴孔を備えている。そして、燃料噴射装置24の下面の中心よりも吸気方向D1側に位置する噴孔の総断面積よりも、排気方向D2側に位置する噴孔の総断面積の方が大きくなっている。
本実施形態によれば、ω抑制噴射F2の各ジェットの運動量ベクトルを平均したω抑制噴射平均ベクトルVa自体が、排気方向D2のベクトル成分を含んでいる。そのため、ωタンブルT2の吸気方向D1の流れにより対抗して、より効率的にωタンブルT2を抑制することができる。
また、ω抑制噴射平均ベクトルVaは、燃料噴射装置24の軸線方向に対して排気方向D2側に傾いた方向を向いているため、燃料噴射装置24の軸線方向をシリンダ30の軸線方向(上下方向)に揃えて設置しても、ω抑制噴射平均ベクトルVaは、真下よりも排気方向D2に傾く。そのため、燃料噴射装置24の軸線方向自体を排気方向D2に傾ける必要がなく、ω抑制噴射平均ベクトルVaを簡単に排気方向D2に傾けることができる。
[第3実施形態]
次に第3実施形態のエンジン93について説明する。本実施形態については、第1実施形態をベースに、これと異なる点を説明する。
図13は、第3実施形態のエンジン93を示す正面図である。エンジン93は、燃料噴射装置24の近傍(図では手前)に、シリンダ30内にエアジェットを噴射するエア噴射装置25を備えている。噴射制御部14は、燃料噴射装置24とエア噴射装置25との両方を制御する。燃料噴射装置24は、ω抑制噴射F2を行わない。代わりに、エア噴射装置25が、ω抑制噴射Eとしてのエア噴射を行う。
図14(a)は、通常制御αを示すタイムチャートである。通常制御αについては、第1実施形態の場合と同様である。
図14(b)は、ノック抑制制御βにおけるω抑制制御β3を示すタイムチャートである。ω抑制制御β3では、噴射制御部14は、吸気行程s1に供給噴射F1を行うように、燃料噴射装置24を制御する。また、噴射制御部14は、圧縮行程s2の後半以降にω抑制噴射Eを行うように、エア噴射装置25を制御する。また、ECU10は、ω抑制噴射Eの後、圧縮行程s2の終わり付近で点火Iを行うように、点火プラグ26を制御する。
本実施形態では、ω抑制噴射Eがエア噴射であるため、供給噴射F1による燃料噴射量を、ω抑制噴射Eの分だけ減算することはない。他方、吸気口22から吸気する吸気量は、次のようにして求める。まず、シリンダ内に供給すべき合計の吸気量を求める。その合計の吸気量から、ω抑制噴射Eにより噴射するエア噴射量の分だけ減算したものを、吸気口22から吸気する吸気量とする。その吸気量が実際に吸気されるように、スロットルバルブ(図示略)やウェイストゲートバルブ(図示略)の開度、吸排気バルブのプロファイル等を調節する。
図15は、ノック抑制制御βを示すフローチャートである。まず、ノック判定部13がノック状態であるか否かのノック判定を行う(S301)。ノック状態ではないと判定された場合(S301:NO)には、ノック抑制制御βを終了して、通常制御αを行う。他方、ノック状態であると判定される場合(S301:YES)には、ω抑制噴射Eにより噴射すべきエア噴射量を求める(S302)。次に、求めたω抑制噴射Eのエア噴射量を噴射可能であるか否か判定する。具体的には、その判定は、例えば、そのエア噴射量を所定期間内に噴射するのに必要な圧力にまで、エア圧力をエアポンプ(図示略)により加圧可能であるか否かにより判定する。
S303において、求めたω抑制噴射Eのエア噴射量が閾値よりも大きい(S303:NO)、点火遅角制御β9(S904、S905)を行う。点火遅角制御β9は、第1実施形態の場合と同様に行う。
他方、S303において、求めたω抑制噴射Eの燃料噴射量が上記所定の閾値よりも小さい場合(S303:YES)、ω抑制制御β3(S304〜S306)を行う。具体的には、まず、吸気口22からの吸気量を、上記のとおり求める(S304)。また、ω抑制噴射Eの噴射タイミングを求める(S305)。その噴射タイミングは、燃料噴射である場合とは違い、噴射物の蒸発時間を確保する必要がないので、最も効率的にノックを抑制することのできると推定されるタイミングにすることができる。次に、S302で求めたエア噴射量、S304で求めた吸気量、及びS305で求めた噴射タイミングに基づき、噴射制御を実行する(S306)。噴射制御を実行したら、S301に戻り、再びノック判定を行う。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。ω抑制噴射Eがエア噴射であるため、ω抑制噴射Eの有無により燃料の供給量が変わってしまうことがない。そのため、燃料の供給量の調整が簡単になる。また、ω抑制噴射Eがエア噴射であるため、燃料噴射である場合とは違い、噴射物の蒸発時間t2を確保する必要がない。そのため、点火Iの直前にω抑制噴射Eを行うこともでき、噴射タイミングの自由度が上がる。
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態のエンジン93について説明する。本実施形態については、第1実施形態をベースに、これと異なる点を説明する。本実施形態のノック抑制制御βのフローチャートは、第1実施形態のものと同様であるため、本実施形態については、第1実施形態と同じ図4を参照しつつ説明する。
ω抑制噴射F2の噴射量を求めるステップ(S102)では、運動量ではなく、シリンダ30内の燃料の濃度分布に基づいてω抑制噴射F2の噴射量を求める。具体的には、まず、ノックを抑制するのに必要と推定されるシリンダ30内の燃料の濃度分布を求める。次に、シリンダ30内を、その求めた濃度分布にするのに必要と推定される、燃料噴射装置24による燃料噴射量を求める。その求めた燃料噴射量を、ω抑制噴射F2による燃料噴射量とする。具体的には、その必要な燃料の濃度分布は、ノック強度と、そのノック強度のノックを抑制するのに必要な濃度分布との関係を規定するマップや数式に基づいて求めることができる。そして、その濃度分布にするのに必要と推定される燃料噴射量は、濃度分布と燃料噴射量との関係を規定するマップや数式に基づいて求めることができる。
また、ω抑制噴射F2の噴射タイミングを算出するステップ(S105)では、ω抑制噴射F2により噴射した燃料が蒸発し、かつ、その噴射によりシリンダ30内が必要な濃度分布になるまでの時間に基づいて、噴射タイミングを求める。その時間は、例えば、噴射量と噴射タイミングとの関係を規定するマップや数式によって求めることができる。
本実施形態によれば、シリンダ30内の燃料の濃度分布に基づいて、ω抑制噴射F2による燃料噴射量を求めることができる。
[第5実施形態]
次に第5実施形態について説明する。本実施形態のエンジン95については、第4実施形態をベースに、これと異なる点を説明する。本実施形態のエンジン95の平面断面図及び正面断面図は、第2実施形態のものと同様であるため、第2実施形態と同じ図11,図12を参照しつつ、本実施形態を説明する。
本実施形態は、上記のとおりベースは第4実施形態であるが、第2実施形態の場合と同じく、ω抑制噴射平均ベクトルVaが、燃料噴射装置24の軸線方向(上下方向)に対して排気方向D2側に傾いた方向を向いている。そのため、ω抑制噴射平均ベクトルVaが、排気方向D2のベクトル成分を含んでいる。
本実施形態によれば、第4実施形態の効果と第2実施形態の効果との双方を得ることができる。
[第6実施形態]
次に第6実施形態について説明する。本実施形態については、第1実施形態をベースに、これと異なる点を説明する。本実施形態では、燃料噴射装置24は、ω抑制噴射F2を行わない。
図16は、エンジン96の点火プラグ26を示す正面断面図である。点火プラグ26は、チャンバカップ267を有する点で、第1実施形態と異なる。詳しくは、点火プラグ26は、ハウジング261と絶縁部材262と中心電極263と接地電極265とチャンバカップ267とを有する。
ハウジング261の内側に、絶縁部材262が設置されており、その絶縁部材262の内側に中心電極263が設置されている。接地電極265は、ハウジング261の下部に取り付けられており、中心電極263の下方に突出している。そして、中心電極263と接地電極265との間で放電することにより、火花が発生し点火される。よって、中心電極263と接地電極265との間における放電により火花が発生する部分が、点火部264を構成している。
チャンバカップ267は、ハウジング261の下部に取り付けられており、点火部264を周囲から囲んでいる。そのチャンバカップ267には、一又は複数の噴射孔268が設けられている。そのため、点火部264による点火前には、噴射孔268からチャンバカップ267の内側に、燃料を含む混合気が吸入され、点火部264による点火後には、噴射孔268から火炎ジェットが噴射される。
以下では、チャンバカップ267に設けられている全ての噴射孔268から噴射される火炎ジェットの各部の運動量ベクトルを平均したものを、火炎噴射平均ベクトルVbとする。火炎噴射平均ベクトルVbは、点火プラグ26の軸線方向及び排気方向D2の両方に直交する方向にみた正面視で、点火プラグ26の軸線方向に対して排気方向D2に傾いた方向を向いている。
図17は、点火プラグ26をその軸線方向に下からみた底面図である。噴射孔268は、排気方向D2側に偏っている。具体的には、この底面視では、点火プラグ26の下面の中心Cよりも吸気方向D1側に位置する噴射孔268aの総断面積よりも、排気方向D2側に位置する噴射孔268bの総断面積の方が大きくなっている。そのため、火炎噴射平均ベクトルVbは、上記の正面視で、点火プラグ26の軸線方向に対して排気方向D2に傾いた方向を向いている。
本実施形態によれば、火炎噴射平均ベクトルVbを、点火プラグ26の軸線方向に対して、排気方向D2に傾かせることにより、噴射孔268からの噴射成分に、効率的に排気方向D2の速度成分を含ますことができる。その排気方向D2の速度成分が、ωタンブルT2の吸気方向D1の流れに対抗することにより、ωタンブルT2を崩壊又は弱体化させることができる。それにより、シリンダ30の排気方向D2側の端部にノックが発生するのを抑えることができる。
[他の実施形態]
以上の各実施形態は、例えば次のように変更して実施できる。第1実施形態等において、シリンダ30内に噴射を行う燃料噴射装置24とは別に、吸気通路21内に供給噴射F1を行う燃料噴射装置を設けて、燃料噴射装置24はω抑制噴射F2専用にしてもよい。また、第3実施形態において、シリンダ30内に噴射を行う燃料噴射装置24の代わりに、吸気通路21内に供給噴射F1を行う燃料噴射装置を設けてもよい。また、第3実施形態において、ω抑制噴射平均ベクトルVaを、第2実施形態のように排気方向D2側に向けてもよい。
第2実施形態及び第5実施形態において、ω抑制噴射平均ベクトルVaを、燃料噴射装置24の軸線方向に対して排気方向D2側に傾かせるのに代えて、燃料噴射装置24の軸線方向自体を、上下方向に対して排気方向D2に傾けてもよい。
第2実施形態及び第5実施形態において、供給噴射F1の各ジェットの運動量ベクトルを平均した供給噴射ベクトルは真下を向き、ω抑制噴射平均ベクトルVaのみが真下よりも排気方向D2側を向くようにしてもよい。このような構成は、例えば、次のようにして実施できる。燃料噴射装置24の下端部の相対的に低い位置には、噴孔を吸気方向D1側と排気方向D2側とで均等に設け、相対的に高い位置では、噴孔を排気方向D2側に偏らせて設ける。そして、供給噴射F1の際には、相対的に低い位置の噴孔までしか開かないように、相対的に小さくニードル弁を上昇させる。他方、ω抑制噴射F2の際には、相対的に高い位置の噴孔まで開くように、相対的に大きくニードル弁を上昇させる。
第6実施形態において、点火後に噴射孔268から火炎ジェットが噴射するのに加えて、点火前に、第1〜第5実施形態のいずれかと同様にω抑制噴射F2,Eを行うようにしてもよい。
13…ノック判定部、14…噴射制御部、22…吸気口、24…燃料噴射装置、25…エア噴射装置、26…点火プラグ、28…排気口、30…シリンダ、91〜96…エンジン、E…ω抑制噴射、F2…ω抑制噴射、s2…圧縮行程、T2…ωタンブル。

Claims (10)

  1. シリンダ(30)と、前記シリンダ内に気体を吸入する吸気口(22)と、前記シリンダ内において、前記気体に混合されている燃料に点火する点火プラグ(26)と、前記吸気口よりも所定方向(D2)に設けられており前記シリンダ内から前記気体を排出する排気口(28)と、を含み、所定運転状態では、圧縮行程(s2)の後半に前記シリンダ内にωタンブル(T2)が発生するエンジン(91〜95)において、
    ノックが発生している状態又はノックが発生すると推定される状態としてのノック状態であるか否かを判定するノック判定部(13)と、
    前記圧縮行程の後半以降かつ前記点火プラグによる点火前の所定のタイミングで、前記シリンダ内に前記所定方向の速度成分を含むジェットを噴射するω抑制噴射(F2,E)を、実行可能に構成されている噴射装置(24,25)と、
    前記ノック判定部により前記ノック状態ではないと判定された場合には、前記ω抑制噴射を行わず、前記ノック判定部により前記ノック状態であると判定された場合には、前記ω抑制噴射を行うように、前記噴射装置を制御する噴射制御部(14)と、
    を有するエンジン。
  2. 前記噴射装置は、燃料噴射装置(24)であり、前記ω抑制噴射は、前記ジェットとして燃料ジェットを噴射するものである、請求項1記載のエンジン。
  3. 前記噴射装置は、エア噴射装置(25)であり、前記ω抑制噴射は、前記ジェットとしてエアジェットを噴射するものである、請求項1記載のエンジン。
  4. 前記噴射制御部は、前記ω抑制噴射により噴射する燃料噴射量を求めると共に、前記燃料噴射量を噴射するのに必要な噴射時間(t1)と、前記燃料噴射量の燃料が蒸発するのに必要な蒸発時間(t2)とを求め、前記点火プラグによる点火時期(Ia)よりも前記蒸発時間だけ前の時期を、前記ω抑制噴射の終了時期(F2b)とし、前記終了時期よりも前記噴射時間だけ前の時期を前記ω抑制噴射の開始時期(F2a)とする、請求項2に記載のエンジン。
  5. 前記噴射制御部は、前記噴射装置について、前記シリンダ内に発生するωタンブルを所定度合まで崩壊させるのに必要とされる運動量を与えるのに必要と推定される噴射量を求め、求めた前記噴射量を前記ω抑制噴射の噴射量とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジン。
  6. 前記制御部は、前記燃料噴射装置について、前記シリンダ内を、ノックを抑制するのに必要な燃料の濃度分布にするのに必要と推定される燃料噴射量を求め、求めた前記燃料噴射量を前記ω抑制噴射の噴射量とする、請求項2又は4に記載のエンジン。
  7. 前記ジェットの各部の運動量ベクトルを平均したω抑制噴射平均ベクトル(Va)は、前記所定方向のベクトル成分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンジン。
  8. 前記噴射装置の軸線方向及び前記所定方向の両方に直交する方向にみた正面視で、前記ω抑制噴射平均ベクトルは、前記噴射装置の軸線方向に対して、前記所定方向に傾いた方向を向いている、請求項7に記載のエンジン。
  9. 前記点火プラグは、点火部を周囲から囲むチャンバカップ(267)を備えると共に、前記チャンバカップに一又は複数の噴射孔(268)が設けられており、前記点火の後に前記噴射孔から火炎ジェットを噴射するものであり、
    前記チャンバカップに設けられている全ての前記噴射孔から噴射される前記火炎ジェットの各部の運動量ベクトルを平均した火炎噴射平均ベクトル(Vb)は、前記点火プラグの軸線方向及び前記所定方向の両方に直交する方向にみた正面視で、前記点火プラグの軸線方向に対して前記所定方向に傾いた方向を向いている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエンジン。
  10. シリンダ(30)と、前記シリンダ内に気体を吸入する吸気口(22)と、前記シリンダ内において、前記気体に混合されている燃料に点火する点火プラグ(26)と、前記吸気口よりも所定方向(D2)に設けられており前記シリンダ内から前記気体を排出する排気口(28)と、を含み、所定運転状態では、圧縮行程(s2)の後半に前記シリンダ内にωタンブル(T2)が発生するエンジン(96)において、
    前記点火プラグは、点火部を周囲から囲むチャンバカップ(267)を備えると共に、前記チャンバカップに一又は複数の噴射孔(268)が設けられており、前記点火の後に前記噴射孔から火炎ジェットを噴射するものであり、
    前記チャンバカップに設けられている全ての前記噴射孔から噴射される前記火炎ジェットの各部の運動量ベクトルを平均した火炎噴射平均ベクトル(Vb)は、前記点火プラグの軸線方向及び前記所定方向の両方に直交する方向にみた正面視で、前記点火プラグの軸線方向に対して前記所定方向に傾いた方向を向いている、エンジン。
JP2019027868A 2019-02-19 2019-02-19 エンジン Pending JP2020133491A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019027868A JP2020133491A (ja) 2019-02-19 2019-02-19 エンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019027868A JP2020133491A (ja) 2019-02-19 2019-02-19 エンジン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020133491A true JP2020133491A (ja) 2020-08-31

Family

ID=72262686

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019027868A Pending JP2020133491A (ja) 2019-02-19 2019-02-19 エンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020133491A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7452093B2 (ja) 2020-02-27 2024-03-19 株式会社デンソー 燃焼システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009174344A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Suzuki Motor Corp 筒内噴射型内燃機関の制御装置
JP2015124659A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関の燃焼室構造
JP2016186260A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 マツダ株式会社 エンジンの燃料制御装置
JP6206285B2 (ja) * 2013-09-06 2017-10-04 トヨタ自動車株式会社 内燃機関

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009174344A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Suzuki Motor Corp 筒内噴射型内燃機関の制御装置
JP6206285B2 (ja) * 2013-09-06 2017-10-04 トヨタ自動車株式会社 内燃機関
JP2015124659A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関の燃焼室構造
JP2016186260A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 マツダ株式会社 エンジンの燃料制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7452093B2 (ja) 2020-02-27 2024-03-19 株式会社デンソー 燃焼システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4353216B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
US9897037B2 (en) Fuel control system of engine
US10167797B2 (en) Control system of engine
JP6098446B2 (ja) 機関制御装置
JP4743183B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4874557B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3937874B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関における点火制御
JP2020133491A (ja) エンジン
JP5104195B2 (ja) 火花点火内燃機関
JP3627546B2 (ja) 直接筒内噴射式火花点火機関
JP2009102998A (ja) 火花点火内燃機関
JPWO2002020957A1 (ja) 筒内噴射式火花点火機関
JP2004162577A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2007146680A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2008175187A (ja) 筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置
JP6866871B2 (ja) エンジンの制御装置及び制御方法
JP6300186B2 (ja) エンジンの制御装置
US11674465B2 (en) Combustion system
JP2003206796A (ja) 筒内噴射式内燃機関
JP2008303850A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP5067566B2 (ja) 筒内噴射型火花点火式内燃機関
JP2007255267A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2008025400A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関の制御装置
JP2024001450A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2018178721A (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220726

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221101