JP2020131683A - インクジェット画像形成装置および画質調整方法 - Google Patents

インクジェット画像形成装置および画質調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い転写効率を維持しつつコスト増を抑えることが可能なインクジェット画像形成装置および画質調整方法を提供する。【解決手段】インクジェット画像形成装置は、インクジェットヘッドから吐出されたインクを中間転写体に担持させて記録媒体に転写する転写部と、転写部によりインクが転写される際の転写率を検出する転写率検出部と、転写率検出部により検出される転写率に応じて、記録媒体に転写される際のインクの広がり方に影響を与える制御パラメーターを制御する制御部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェット画像形成装置および画質調整方法に関する。
近年、紙、布帛等の種々の記録媒体に対して高精細な画像を記録する装置として、インクジェット方式による画像形成装置(以下、インクジェット画像形成装置という)が広く普及している。
近年、インクジェット画像形成装置では、低コスト化を図るために、インクジェットヘッドからのインク吐出量ひいては記録媒体へのインク付着量を出来るだけ抑えることが求められている。しかしながら、かかるインク付着量を減らした場合、ベタ画像の印刷において隠蔽率が低下してベタムラが発生する問題がある。
この問題に対し、インクジェットヘッドから吐出された球状の液滴を記録媒体上で扁平化する(広げる)ことができれば、隠蔽率の低下を解消することができる。一方、このような方法とした場合、インク粘度によっては(特にインク粘度が低い場合)、記録媒体へのインク滲みが発生するおそれがある。
上記問題に対処するため、インクジェットヘッドから吐出されるインクによる画像を中間転写ベルトなどの中間転写体に一旦担持させ、かかる画像を記録媒体に転写する中間転写方式のインクジェット画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2018−122503号公報
ところで、一般に、中間転写方式のインクジェット画像形成装置は、中間転写体にインクドット(画像)を形成し、かかる中間転写体にUVなどの活性エネルギー線を照射することでインクのプレ硬化(増粘)処理を行い、その後に転写ニップで当該画像を記録媒体(用紙等)に転写する処理を行う。このため、中間転写方式の装置では、中間転写体の状態、インクの硬化状態、記録媒体の種類や転写条件(転写圧など)により、転写状態が変わる。特に、転写効率が変わると、転写残インクの発生による損失が増加する、あるいは画像濃度が変動する、等の問題が発生する。
かかる問題に関し、特許文献1記載の技術では、中間転写体への転写残インクの量に応じて、転写性向上液の付与量を調整する構成が採用されている。しかしながら、特許文献1記載の技術では、転写性向上液を付与するため、コスト増の問題がある。
本発明の目的は、高い転写効率を維持しつつコスト増を抑えることが可能なインクジェット画像形成装置および画質調整方法を提供することである。
本発明に係るインクジェット画像形成装置は、
インクジェットヘッドから吐出されたインクを中間転写体に担持させて記録媒体に転写する転写部と、
前記転写部により前記インクが転写される際の転写率を検出する転写率検出部と、
前記転写率検出部により検出される転写率に応じて、前記記録媒体に転写される際の前記インクの広がり方に影響を与える制御パラメーターを制御する制御部と、
を備える。
本発明に係る画質調整方法は、
インクジェットヘッドから吐出されたインクを中間転写体に担持させて転写部で記録媒体に転写するインクジェット画像形成装置における画質調整方法であって、
前記転写部により前記インクが転写される際の転写率を検出し、
検出された転写率に応じて、前記記録媒体に転写される際の前記インクの広がり方に影響を与える制御パラメーターを制御する。
本発明によれば、高い転写効率を維持しつつコスト増を抑えることができる。
本実施の形態におけるインクジェット画像形成装置の概略構成図である。 図1のインクジェット画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 通常の印刷ジョブ実行時における処理を説明するフローチャートである。 転写前におけるUV照射光量と転写後に検出されるインク像の濃度との関係を示す特性グラフである。 用紙に印字されるパッチ画像およびUV照射条件の一例を説明する図である。 画質調整に関する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態におけるインクジェット画像形成装置について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係るインクジェット画像形成装置1の概略構成を示す図である。また、図2は、インクジェット画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド102(図2を参照)が搭載されたヘッドユニット10と、像担持体または中間転写体としての転写ベルト20と、転写ベルト20を回転可能に張架する従動ローラー21,22および駆動ローラーとしての転写ローラー23と、記録媒体Pを搬送する搬送ドラム24と、装置全体の制御を行う制御部40(図2を参照)と、を備える。
また、インクジェット記録装置1は、転写ベルト20に吐出されたインクの粘度を調整する第1UV照射部25と、記録媒体Pに転写されたインクを硬化させる第2UV照射部26と、転写ベルト20をクリーニングするクリーニング部27と、濃度測定センサー30と、転写ローラー23および搬送ドラム24等の各部を駆動する搬送駆動部51(図2を参照)と、を備える。上記のうち、第1UV照射部25は、本発明の「粘度調整部」に対応する。また、濃度測定センサー30および制御部40は、本発明の「転写率検出部」に対応する。
なお、図示しないが、インクジェット記録装置1は、記録媒体Pを積載して搬送ドラム24に給送する給送部、画像が転写された記録媒体Pを搬送ドラム24の搬送方向下流側に排出する排出部、装置の状態を表示する表示部、等を備える。これらは公知の構成であるため、図示および説明を省略する。また、記録媒体Pとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛またはシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
転写ベルト20は、上方に配置された従動ローラー21,22および下方に配置された転写ローラー23に架け渡されており、搬送駆動部51の転写モーター(図示せず)の駆動力が転写ローラー23に伝達されることにより、図1中の時計方向に回転する。一具体例として、転写ベルト20は、ポリイミド(PI)の基材上に、シリコンゴムの弾性層と、アルミニウム(Al)が蒸着された反射層と、ポリプロピレン(PP)の表層と、が積層された無端ベルトが用いられる。また、転写ローラー23の一具体例としては、直径100mmで、表層のゴム厚が10mmのゴムローラーが用いられる。
インクジェット画像形成装置1では、転写ベルト20は、制御部40の制御信号に基づいて上記の転写モーターが駆動され転写ローラー23が図1中の時計方向に回転することによって、時計方向に回転される(図中の各矢印参照)。一具体例では、制御部40の制御の下、転写ベルト20が600mm/秒の速さ(印画速度)で回転するように、転写ローラー23の回転速度が制御される。
搬送ドラム24は、円柱面状の外周曲面(搬送面)上に記録媒体Pを保持した状態で図1の図面に垂直な方向(以下、「直交方向」と称する)に延びた回転軸の回りで回転することで、記録媒体Pを搬送面に沿った搬送方向に搬送する。具体的には、搬送ドラム24は、搬送ドラムモーター(図示せず)を備え、制御部40の制御によりかかるモーターが駆動されることにより、図1中の反時計方向に回転する。一具体例では、搬送ドラム24は、大型(例えば印刷機用3倍胴)の金属製ドラムが用いられる。
一具体例では、上述した転写ベルト20および搬送ドラム24は、800mmの幅すなわち軸方向の長さを有する。
転写ローラー23は、搬送ドラム24の上部に対向して配置され、転写ベルト20を介して搬送ドラム24を加圧する。また、転写ベルト20を挟んで、搬送ドラム24が転写ローラー23に圧接されることにより、転写ベルト20から記録媒体Pへインク像を転写する転写ニップNPが形成される。かかる転写ニップNPは、本発明の「転写部」に対応する。
一具体例では、転写ニップNPにおける加重ないし圧接力(以下、「転写圧」という)の初期値は、80Nに設定されている。また、転写圧は、制御部40の制御により、転写ローラー23が図1中の上下方向に僅かに移動することによって、変更可能となっている。一具体例では、転写ローラー23の軸が搬送駆動部51のソレノイド等(図示せず)に連結され、制御部40の制御の下、かかるソレノイド等が駆動されることにより、転写ローラー23の軸が図1中の下方または上方向に微小移動して、転写圧を80Nよりも高い又は低い値に変えることができる。かかるソレノイド等は、本発明の「転写圧調整部」に対応する。
ヘッドユニット10は、転写ベルト20に対向するインク吐出面に設けられたノズル開口部から転写ベルト20に対してインクを吐出して画像を転写ベルト20に担持させる。搬送ドラム24は、転写ベルト20に担持された画像が転写ニップNPで記録媒体Pの所定の位置に転写されるように、記録媒体Pを搬送する。
本実施の形態におけるインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット10が転写ベルト20の回転方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。
各ヘッドユニット10は、インクジェットヘッド102(図2を参照)を備える。インクジェットヘッド102には、インクを貯留する圧力室と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子と、ノズルとを各々有する複数の記録素子が設けられている。この記録素子は、圧電素子を変形動作させる駆動信号が入力されると、圧電素子の変形により圧力室が変形して圧力室内の圧力が変化し、圧力室に連通するノズルからインクを吐出する。
インクジェットヘッド102に含まれるノズルの直交方向についての配置範囲は、搬送ドラム24により搬送される記録媒体Pのうち画像が記録される領域の直交方向の幅をカバーしている。ヘッドユニット10は、画像の記録時には搬送ドラム24の回転軸に対して位置が固定されて用いられる。すなわち、インクジェット記録装置1は、シングルパス形式のインクジェット記録装置である。
本実施の形態では、インクジェットヘッド102から転写ベルト20に吐出されるインクとして、転写ベルト20に供給されるエネルギー量(この例では第1UV照射部25から出力される紫外線(UV:ultra violet)の光量)に応じて粘度が変化するインクが用いられる。具体的には、第1UV照射部25から照射される紫外線の光量が多いほど、粘度が高くなる性質のインクが用いられる。すなわち、このインクジェット画像形成装置1の画像形成部は、UV硬化型インクジェット方式を採用している。
第1UV照射部25は、転写ニップNPよりも上流側における転写ベルト20に紫外線(以下「UV光」という。)を照射するように配置されており、制御部40の制御の下、転写ベルト20に付着したインクをプレ硬化させる役割を担う。一具体例では、第1UV照射部25は、波長395nmのUV光を出力するUV光源を備え、通常の印刷ジョブにおける照射強度のデフォルト値が1.5mW/cmとされる。
第2UV照射部26は、転写ニップNPの下流側に搬送される記録媒体PにUV光を照射するように配置されており、制御部40の制御の下、第1UV照射部25によりプレ硬化され転写ニップNPにより転写されたインクを本硬化させる役割を担う。一具体例では、第2UV照射部26は、波長395nmのUV光を出力するUV光源を備え、通常の印刷ジョブにおける照射強度のデフォルト値が5mW/cmとされる。
クリーニング部27は、従動ローラー21と転写ローラー23との間の転写ベルト20の表面に対向配置され、かかる転写ベルト20の表面を清掃するドライウェブを備える。クリーニング部27のドライウェブは、転写ベルト20に対して離接可能に構成されており、制御部40の制御により転写ベルト20に対して当接することにより、転写ベルト20の表面の残インク等を除去する。
濃度測定センサー30は、転写ニップNPを通過した記録媒体Pにおける転写後のインク像の濃度を測定し、該測定した濃度の値を制御部40に出力する。濃度測定センサー30の一例として、記録媒体Pに光を照射して、反射した光(反射光強度)をレッド、グリーン、ブルーのフィルタを通して測定するフィルタタイプ濃度計を使用することができる。濃度測定センサー30の他の例として、記録媒体Pに光を照射して、反射した光の波長を1から10nm位毎に小刻みに分け、各波長の反射光の強度を測定する分光タイプ濃度計を使用することができる。
次に、主として図2を参照して、インクジェット画像形成装置1における他の主要な機能構成を説明する。インクジェット画像形成装置1は、ヘッドユニット10が有するヘッド駆動部101およびインクジェットヘッド102と、制御部40と、搬送駆動部51と、入出力インターフェース52とを備える。
ヘッド駆動部101は、制御部40の制御に基づいてインクジェットヘッド102の記録素子に対して適切なタイミングで画像データに応じて圧電素子を変形動作させる駆動信号を出力することにより、インクジェットヘッド102のノズルから画像データの画素値に応じた量のインクを吐出させる。
制御部40は、CPU41(Central Processing Unit)、RAM42(Random Access Memory)、ROM43(Read Only Memory)および記憶部44を有する。
CPU41は、ROM43に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM42に記憶させ、当該プログラムを実行して各種の演算処理を行う。また、CPU41は、インクジェット画像形成装置1の全体動作を統括制御する。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。なお、RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM43に代えて、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
記憶部44には、入出力インターフェース52を介して外部装置2から入力された印刷ジョブ(印刷枚数などの種々のユーザー設定情報を含む画像形成指示)および当該印刷ジョブに係る画像データが記憶される。記憶部44としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されてもよい。
搬送駆動部51は、制御部40から供給される制御信号に基づいて搬送ドラム24の搬送ドラムモーターに駆動信号を供給して搬送ドラム24を所定の速度およびタイミングで回転させる。また、搬送駆動部51は、制御部40から供給される制御信号に基づいて転写ローラー23のモーターに駆動信号を供給して、転写ベルト20を所定の速度およびタイミングで回転させる。
入出力インターフェース52は、外部装置2と制御部40との間のデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース52は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか、または、これらの組み合わせで構成される。
外部装置2は、例えばパーソナルコンピューターであり、入出力インターフェース52を介して印刷ジョブおよび画像データ等を制御部40に供給する。
次に、図3のフローチャートを参照して、通常の印刷ジョブの実行時において制御部40が実行する処理を説明する。
印刷ジョブおよび画像データ等を受信した後のステップS10において、制御部40は、搬送ドラム24および転写ローラー23を駆動して記録媒体Pの搬送を開始するように、搬送駆動部51を制御する。
ステップS20において、制御部40は、受信された画像データおよびユーザー設定情報に基づいて、当該印画(画像形成)で使用する色のヘッドユニット10のインクジェットヘッド102から、転写ベルト20(中間転写体)上にインクを吐出するようにヘッド駆動部101を制御する。かかる動作により、入力画像データに基づく画像(インク像)が転写ベルト20上に付着ないし形成(担持)される。
ステップS30において、制御部40は、転写ベルト20上のインク像が第1UV照射部25の位置に来るタイミングで第1UV照射部25の出力(UV光量)を上述した強度に制御することにより、インク像のプレ硬化工程を実施する。
ステップS40において、制御部40は、所定のタイミングで記録媒体Pを転写ニップNPに搬送するように搬送駆動部51を制御して、転写ベルト20上でプレ硬化されたインク像を記録媒体Pに転写させる。このとき、予め設定された転写圧でインク像が押圧される(転写ニップNPで挟持される)ことにより、転写ベルト20上でプレ硬化したインク像は、プレ硬化後のインク濃度および当該転写圧等に応じて全体的に広がるように記録媒体Pに転写される。
ステップS50において、制御部40は、インク像が転写された記録媒体Pが第2UV照射部26の位置に来るタイミングで第2UV照射部26の出力を制御することにより、インク像の本硬化工程を実施する。この後、記録媒体Pは、図示しない排出部に排出される。
ステップS60において、制御部40は、クリーニング部27に駆動信号を出力することにより、転写ベルト20上の残インク等をクリーニングする処理を実行する。
ステップS70において、制御部40は、印刷ジョブが終了したか否かを判定する。ここで、制御部40は、未だ印刷ジョブが終了していないと判定した場合(ステップS70、NO)、ステップS10に戻り、上述したステップS10〜ステップS70の処理を繰り返し実行する。一方、制御部40は、印刷ジョブが終了したと判定した場合(ステップS70、YES)、一連の処理を終了する。
かくして、中間転写方式のインクジェット画像形成装置では、インクジェットヘッド102から吐出するインクの液量を抑えながら、インクを滲ませることなく記録媒体P上に平滑に広げることができるので、インクの節約を図ることができるメリットがある。
一方、中間転写方式のインクジェット画像形成装置では、使用するインクの種類等により、記録媒体Pが転写ニップNPを通過する前に、粘度調整部(この例では第1UV照射部25)により転写ベルト20上のインク像の粘度を増加させるプレ硬化の工程が必要となる。
すなわち、転写ベルト20上のインク像の粘度を高めることなく転写ニップNPで記録媒体Pに転写しようとすると、インクの種類等によっては、転写ニップNPの押圧力によってインクが潰れてしまう(記録媒体P上で広がり過ぎてしまう)問題がある。このため、本実施の形態のインクジェット画像形成装置1でも、インク像が転写ニップNPで転写される前に、第1UV照射部25からのUV光の照射によって、転写ベルト20上のインク像の粘度をある程度増加(増粘)させている。
一方で、かかるプレ硬化の工程では、印刷環境(転写ベルト20の状態、インクの硬化状態、記録媒体Pの種類や転写圧などの転写条件)により、転写状態が変わる。特に、転写ニップNPでの転写効率(転写率)が下がると、転写残インクの発生によってインクの損失が増加し、さらには画像濃度の変動により画質が劣化する、等の問題が発生する。
かかる問題に関し、上述のように、転写ベルト20への転写残インクの量に応じて、転写性向上液の付与量を調整する技術が知られているが、かかる技術では、転写性向上液を付与するため、コスト増の問題がある。
これに対して、本実施の形態では、転写ニップNP(転写部)によりインクが転写される際の転写率を検出し、該検出された転写率に応じて、記録媒体Pに転写される際のインクの広がり方に影響を与える制御パラメーターを制御部40で制御することで、高い転写効率を維持しつつコスト増を抑えるようにした。以下、本発明者らの知見および本発明における解決手段の原理等について説明する。
上述のように、転写ベルト20を備えた中間転写方式のインクジェット画像形成装置1では、転写ベルト20上のインク像の転写前に第1UV照射部25からUV光を照射してインク粘度を増粘させるプレ硬化の処理が行われる。このプレ硬化の処理において、インクドットの粘度が低すぎる場合(すなわちインク増粘の程度が足りていない場合)には、インクの内部凝集力が弱くなり、転写ニップNPで転写される際にインクドットが破断する場合があり、この結果、転写率が低下することが分かった。逆に、プレ硬化の処理において、インクドットの粘度が高すぎる場合(インクが過度に増粘された場合)には、記録媒体P(用紙等)との密着性が低下するために、やはり転写率が低下することが分かった。
一方、第1UV照射部25から出力されるUV光の照射強度を上述したデフォルト値に設定した場合の転写ニップNPの転写圧に関しては、以下のような知見を得た。印刷環境の種々の変化等により、第1UV照射部25から照射されたUV光により増粘したインクドットの粘度がやや高い場合、転写ニップNPの転写圧を高めに設定することで、転写率の低下を防止ないし抑制できる場合があることが分かった。また、第1UV照射部25から照射されたUV光により増粘したインクドットの粘度がやや低い場合、転写ニップNPの転写圧を低めに設定することで、転写率の低下を防止ないし抑制できる場合があることが分かった。但し、上述のように、照射されたUV光により増粘したインクドットの粘度が高すぎる或いは低すぎる場合には、転写ニップNPの転写圧を調整しても転写率の低下を抑制できないことが判明した。
したがって、転写ニップNPでの記録媒体Pへの転写率を向上させるためには、主として、第1UV照射部25から照射するUV光量を制御することにより、転写ニップNPで転写される際のインク像の粘度を適切にすることが重要である。特に、インクジェット画像形成装置1における種々の誤差(例えば第1UV照射部25のUV光源の劣化や吐出時のインクの温度の変化など)の発生や、記録媒体Pのインク吸液性の差などを考慮すると、第1UV照射部25から照射するUV光量を適切に制御して、転写時におけるインク粘度(増粘状態)を適正化することが非常に重要であるとの知見を得るに至った。また、転写ニップNPにおけるインク像の転写率の善し悪しやインク粘度の適正範囲等は、転写ニップNPで転写されたインク像の濃度を計測することにより、特定可能であることが分かった。
かかる知見に鑑みて、本実施の形態では、図1に示すように、転写ニップNPで転写されたインク像の濃度を計測する濃度測定センサー30を設ける。そして、制御部40は、かかる濃度測定センサー30の測定値(すなわちインク像の濃度)から転写ニップNPでの転写率を推定(検出)し、かかる検出結果に応じて、その後に転写されるインク像の濃度ひいては転写率が所定の基準を満たす(すなわち閾値を超える)ように、次に印字される記録媒体P(第2の記録媒体)に転写されるインクの粘度またはドット状態(転写条件としての転写圧)を調整する制御を行う。
本実施の形態では、制御部40は、転写ベルト20に吐出(担持)され転写ニップNPで押圧された(すなわち記録媒体P上に広げられた)後のインク像の転写率を、濃度測定センサー30の検知結果に基づいて推定(検出)する。図1に示す例では、濃度測定センサー30により検知される対象は、転写ニップNPによって押圧されて画像が転写された記録媒体P(第1の記録媒体)上のインクの濃度である。なお、濃度測定センサー30の検知対象が異なる構成例については後述する。
本実施の形態では、制御部40は、濃度測定センサー30による検知結果(インクの濃度)に応じて、次に印字される記録媒体P(第2の記録媒体)に転写されるインクの転写率が閾値を超えるように、次に印字される記録媒体P(第2の記録媒体)に転写されるインクの粘度またはドット状態を調整する制御を行う。すなわち、制御部40は、次に印字される記録媒体P(第2の記録媒体)に転写されるインクの転写率が所定の基準を満たすように、記録媒体Pに転写される際のインクの広がり方に影響を与える制御パラメーターとして、第1UV照射部25の出力(UV光量)または転写ニップNPの転写圧を制御する。
図4に、第1UV照射部25によって転写前に照射されたUV光量と、濃度測定センサー30により測定(実測)された転写ニップNP通過後のインク像の濃度との関係をグラフ化して示す。図4の特性グラフにおいて、横軸は第1UV照射部25から転写ベルト20上のインク像(この例ではベタ画像)に照射されたUV光量を示し、縦軸は、濃度測定センサー30により実測された転写ニップNP通過後の記録媒体P(用紙)上のベタ画像の濃度を示す。また、点線は、濃度測定センサー30により実測されたベタ画像の濃度において、転写率が基準値を満たすか否かの境界値ないし閾値としての濃度の値を示す。
図4に示すように、転写率が基準値を満たす(閾値を超える)ためには、濃度測定センサー30によるインク像の濃度の実測値がピーク点近くまで高くなるように、第1UV照射部25から照射されるUV光量を調整する必要がある。ここで、インク像の濃度の実測値と転写率とは、ほぼ比例関係にあり、前者がピーク点になった場合、転写率が最高(最良)になることが分かった。一方で、転写率が基準値を満たすような第1UV照射部25からのUV光量(適正範囲)は、ある程度の幅ないし余裕があることが分かる。
したがって、本実施の形態では、濃度測定センサー30による実測値(濃度)が高くなるように、UV光量の調整と転写圧の調整とを適宜組み合わせることによって、高い転写率を維持しながら画像品質の向上やユーザーの目的等に応じた画像品質を実現することができる。
なお、図示しないが、転写ニップNPの転写圧を変えることによってインク像のドット状態(広がり具合)が変わり、かかるドット状態の変化によっても転写率が変わるものであり、さらには装置の諸条件に応じて、転写圧にも最適値ないし適正範囲があるものと考えられる。このため、第1UV照射部25のUV光量および転写ニップNPの転写圧の制御が正確に行われない場合、転写ベルト20に形成されたインク像が転写ニップNPで記録媒体Pに高い効率で転写することができず、転写率の低下により画像品質が劣化するおそれがある。総じて、中間転写方式のインクジェット画像形成装置1では、転写ニップNPでの転写率ひいては画像再現性を確保するために、転写ニップNPでインク像が記録媒体Pに転写される際の転写圧の調整と、その前段階におけるインク粘度調整と、の両方が重要になる。
これに対して、上述のように、インクジェット画像形成装置1では、インク像の転写に影響を及ぼし得る種々の要因や誤差等が生じ得るものであり、かかる要因や誤差等に関する情報の全てを検知するまたは制御部40で取得することは困難である。
このため、本実施の形態では、制御部40は、図3で上述した通常の印刷ジョブの実行時と異なるタイミングにおいて、以下に説明する「転写効率測定モード」の処理を実行し、この処理において第1UV照射部25の出力(UV光量)または転写ニップNPの転写圧の設定を変更した場合、変更後の設定値をその後の印刷ジョブに適用して実行する。転写効率測定モードにおける処理の概略は以下の通りである。
転写効率測定モードにおいて、制御部40は、転写ベルト20上にテストパターンのインク像(以下、パッチ画像という。)を形成するようにインクジェットヘッド102からインクを吐出させる。また、制御部40は、第1UV照射部25の出力(UV光量)を段階的に変えることで、転写ベルト20上のパッチ画像を構成するインクの粘度を複数の状態に設定する、言い換えると、パッチ画像のインクの粘度を段階的に高く(または低く)する。
図5に、転写効率測定モードにおいて形成されるパッチ画像の一具体例を示す。図5では、転写ベルト20から記録媒体P(用紙)上に転写された後の状態を示している。この例では、記録媒体Pの搬送方向(図5中の矢印参照)に直交する幅方向の左側から、Y,M,C,Kの順で、単色のインクによる互いに同一形状(矩形)のベタ画像Iが配列されている。また、これら各色のベタ画像I(Y,M,C,K;以下、単にパッチ画像Iという)は、搬送方向に沿って複数(この例では3つ)配列されている。図5に示す例では、一段目の点線で囲った照射領域Aに対応するパッチ画像Iに対しては第1UV照射部25から照射されるUV光量を低目とし、二段目の照射領域Aに対応するパッチ画像Iに対しては第1UV照射部25から照射されるUV光量を中程度とし、三段目の照射領域Aに対応するパッチ画像Iに対しては第1UV照射部25から照射されるUV光量を高めとするように設定される。このような設定とすることにより、パッチ画像Iのインクの粘度を照射領域A、A,Aの順に段階的に高くすることができる。なお、この逆すなわちパッチ画像Iのインクの粘度を照射領域A、A,A3の順に段階的に低くするように、第1UV照射部25から照射されるUV光量を設定してもよい。
この後、制御部40は、濃度測定センサー30の測定結果から、パッチ画像Iが転写された記録媒体P上のインク濃度ひいては転写率を、照射領域A、A,A毎に特定する。ここで、制御部40は、特定された照射領域A、A,Aのいずれの転写率も所定の基準(図4中の点線および「適正範囲」を参照)を満たさない場合、照射領域A、A,Aの少なくとも1つの領域の転写率が当該基準を満たすようになるまで、第1UV照射部25の出力(UV光量)または転写ニップNPの転写圧の設定を変更し、変更された設定により、上述したパッチ画像Iの形成、転写、および測定を繰り返す。そして、制御部40は、特定された転写率が所定の基準を満たす場合、かかる基準を満たす第1UV照射部25の出力(UV光量)および転写ニップNPの転写圧の設定値(パラメーター)を後の印刷ジョブの実行時における印刷条件として設定する。
本実施の形態では、このような制御を行うことにより、印刷ジョブの実行時において高い転写効率で印刷することができる。
次に、図6に示すフローチャートを参照して、上述した転写効率測定モードにおいて制御部40が実行する処理の一例について説明する。なお、図6に示すフローチャートは、例えば通常の印刷ジョブの終了後や装置の起動時、あるいはメンテナンス実行時などの際に、転写効率測定モードに移行するためのスイッチ(図示せず)がユーザーにより選択されることで実行される。
転写効率測定モードに移行した後のステップS110において、制御部40は、図5で上述した検査用のパッチ画像Iに対する第1UV照射部25によるUV照射条件(出力)を、出力領域(この例ではUV光の照射領域A〜A)毎に変化させ、かつ、転写ニップNPの転写圧を一定にするように設定する。この例では、制御部40は、パッチ画像Iの上流側の部分に対応する照射領域A(図5参照)ではUV出力を低目にし、照射領域AではUV出力を中程度とし、照射領域AではUV出力を高目とするように、第1UV照射部25によるUV照射条件(出力パラメーター)を設定する。かかる設定値は、RAM42または記憶部44(以下、RAM42等という)に一時的に保存される。
ステップS120において、制御部40は、図5で上述したパッチ画像IのデータをRAM42等から読み出して、かかるパッチ画像Iを各々のヘッドユニット10(インクジェットヘッド102)から転写ベルト20上に印字(吐出)し、搬送ドラム24で記録媒体Pを搬送するように制御する。
ステップS130において、制御部40は、転写ベルト20上のパッチ画像Iが第1UV照射部25の位置に来るタイミングで上記の設定条件に従って第1UV照射部25の出力パラメーターを制御するとともに、記録媒体Pを転写ニップNPに搬送してパッチ画像Iを転写させる。かかる処理により、転写ベルト20上のパッチ画像Iにおいて、照射領域A,照射領域A,および照射領域Aに対応するパッチ画像I(この例ではベタインク像)が互いに異なる粘度になる。具体的には、照射領域Aに対応するインク像が最も低い粘度に硬化し、照射領域Aに対応するインク像が中程度の粘度に硬化し、照射領域Aに対応するインク像が最も高い粘度に硬化する。これらインク像は、転写ニップNPにより上記の設定条件による転写圧で押圧されて、4色(YMCK)のパッチ画像Iとして記録媒体Pに転写される。記録媒体Pに転写されたパッチ画像Iは、濃度測定センサー30の検知領域を通り、第2UV照射部26による本硬化の処理が行われる(ステップS50参照)。
ステップS140において、制御部40は、濃度測定センサー30による検知信号に基づいて、記録媒体Pに転写(押圧)された後のパッチ画像Iのインク濃度を、上記の照射領域A〜A,およびパッチ画像Iの色(YMCK)毎に検出する。この例では、制御部40は、12個分、すなわち4色×3領域(A〜A)分のインク濃度の値を検出する(図5参照)。一具体例では、制御部40は、濃度測定センサー30によるインク濃度の検知結果から、1色かつ1領域分のインク濃度の平均値を求め、かかる平均値を上記12個のエリアについて各々検出する。
ステップS150において、制御部40は、当該検出されたインク濃度の値(この例では各々のエリアの平均値)をRAM42等に保存する。
ステップS160において、制御部40は、ユーザーによる設定条件を満たすかに否かにより、第1UV照射部25および転写圧のプロセス設定を行うか否かを決定する。
ここで、「ユーザーによる設定条件」の一具体例としては、RAM42等に保存されたパッチ画像Iの12エリア分の全てのインク濃度の値(図4の「検出パッチ濃度」参照)が許容範囲(図4の「適正範囲」参照)となることが、N回(Nはユーザー設定値)検出されたことが条件とされる。
ここで、制御部40は、未だN回検出されていないと判定した場合(ステップS160、NO)、ステップS110に戻って、上述したステップS110〜ステップS160の処理を繰り返す。この場合、再度のステップS110において、制御部40は、上述した12エリア分の全てのインク濃度の値が許容範囲(適正範囲)内に収まるようなUV照射条件(漸増する出力値)および転写ニップNPの転写圧(一定値)を推定し、かかる推定結果による値を設定する。この後のステップS120〜ステップS160の処理は、上述と同様である。
なお、制御部40は、ステップS110〜ステップS150の処理をM回(MはNよりも大きいユーザー設定値)実行したにもかかわらず、後に印字されたパッチ画像Iの12エリア分のインク濃度の値が許容範囲(図4の点線および「適正範囲」を参照)にならない場合、以下の処理を行う。この場合、制御部40は、装置の寿命または異常があるものとみなし、その旨および印刷ジョブでの印字される画質の悪化が想定されるため、サービスマン等によるメンテナンス作業を行うようにユーザーに促す表示を行う。
かくして、制御部40は、ユーザーによる設定条件を満たす(ステップS160、YES)と判定した場合、ステップS170に移行する。
ステップS170において、制御部40は、本印刷のプロセス(印字設定)を、RAM42等に保存されているN回分の検出結果の内、濃度が最高となるUV照射条件(第1UV照射部25の出力値)および転写圧に設定して、一連の処理を終了する。
上述のような処理を行う本実施の形態によれば、転写率に影響を及ぼす種々の要因や誤差がある場合であっても、転写性向上液等を使用せずに高い転写効率を維持することができる。したがって、本実施の形態のインクジェット画像形成装置1によれば、低コストにて高い転写効率を維持することができる。
上述した構成例では、濃度測定センサー30は、転写ニップNPを通過してインク像が転写された記録媒体P上のインク濃度を測定し、該測定結果から転写率を制御部40で推定ないし特定する構成とした。他の構成例として、濃度測定センサー30は、転写ニップNPの下流側における転写ベルト20の残インク濃度を測定し、該測定結果から転写率を制御部40で推定ないし特定する構成としてもよい。この場合、パッチ画像Iを転写するために用いる記録媒体Pは、転写しにくい材質のものを使用するとよい。また、この場合、制御部40は、上述したステップS170で、本印刷のプロセス(印字設定)を、RAM42等に保存されているN回分の検出結果の内、残インク濃度が最低となるUV照射条件(第1UV照射部25の出力値)および転写圧に設定すればよい。
上述した構成例では、簡明化のため、検出対象となるパッチ画像のパターンの濃度を1種類(すなわち濃度100%のベタ画像のみ)とした。他の例として、検出対象となるパッチ画像のパターンの濃度を複数にする(例えば75%や50%などにする)こととしてもよい。この場合、種々の画像データに対応した、より正確な転写率ひいては第1UV照射部25の出力および転写圧を求めることができる。
上述した実施の形態では、インクジェットヘッド102から吐出されるインクとして、当該インクに照射される紫外線(第1UV照射部25および第2UV照射部26から出力されるUV光)に応じて粘度が変わる性質のインクを用いる場合について説明した。
他の例として、UV光以外の他の活性エネルギー線(例えば電子線)が照射されることによって粘度が増加する性質のインクを用いてもよい。この場合、第1UV照射部25および第2UV照射部26は、電子線を照射する電子線発生源を備える構成とすればよい。
他の例として、転写ベルト20に供給する熱量を変えることによって粘度が変わる性質のインクを用いてもよい。例えば、常温でゲル状であり加熱されることによりゾル状となるインクの場合、加熱するに従って粘度が低くなる。この場合、第1UV照射部25および第2UV照射部26は、ヒーターやハロゲンランプなどの加熱部(熱源)を備える構成とすればよい。
一方、溶媒として水を含むインクを使用する場合、加熱するに従って水が蒸発して粘度が高くなる。この場合、第1UV照射部25および第2UV照射部26は、上記の加熱部(熱源)や、当該インク中の水を蒸発させるための気流(風)を発生するエアナイフなどの、送風温度を調節することでインク像の転写特性を制御できるものを用いることができる。また、インク中の水を含む溶剤を除去できるものであれば、上記の構成に限らず、他にも例えば、多孔質体をインク像に接触させて水を含む溶剤を吸収する部材や、水を含む溶剤を絞りとるスキージブレード・ローラーなどを用いてもよい。
上述した構成例では、インク濃度ひいては転写率が最大となるように転写条件(すなわち第1UV照射部25からのUV光量や転写圧)の設定値を変更しているが、所定の転写効率以上となる範囲内(図4中の「適正範囲」参照)で設定してもよい。その範囲内で、例えば別の機能との関連で設定値を決めてもよい。ここで、別の機能とは、例えば、モノクロまたはグレースケール印刷における黒色(K)のみの転写率や、フルカラー印刷時における写真画像の色再現性等に着目した設定値などが挙げられる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 インクジェット画像形成装置
10 ヘッドユニット
20 転写ベルト(中間転写体)
21,22 従動ローラー
23 転写ローラー
24 搬送ドラム
25 第1UV照射部(粘度調整部)
26 第2UV照射部
27 クリーニング部
30 濃度測定センサー(転写率検出部)
40 制御部(転写率検出部)
51 搬送駆動部
102 インクジェットヘッド
,A,A UV光の照射領域
I(Y),I(M),I(C),I(K) パッチ画像
NP 転写ニップ(転写部)
P 記録媒体(第1の記録媒体、第2の記録媒体)

Claims (15)

  1. インクジェットヘッドから吐出されたインクを中間転写体に担持させて記録媒体に転写する転写部と、
    前記転写部により前記インクが転写される際の転写率を検出する転写率検出部と、
    前記転写率検出部により検出される転写率に応じて、前記記録媒体に転写される際の前記インクの広がり方に影響を与える制御パラメーターを制御する制御部と、
    を備えるインクジェット画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記制御パラメーターとして、前記中間転写体に担持された前記インクの粘度、および、前記転写部の転写条件の少なくとも一方を制御する、
    請求項1に記載のインクジェット画像形成装置。
  3. 前記中間転写体で担持された前記インクの粘度を前記転写部の上流側で調整する粘度調整部と、
    前記転写部の転写圧を調整する転写圧調整部と、を備え、
    前記制御部は、前記制御パラメーターとして、前記粘度調整部の出力または前記転写圧調整部の転写圧の少なくとも一方を制御する、
    請求項1または2に記載のインクジェット画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記中間転写体に粘度の異なる複数のテストパターンを担持させるように前記粘度調整部の出力を制御し、
    前記転写率検出部は、前記テストパターンを構成するインクの転写率を検出する、
    請求項3に記載のインクジェット画像形成装置。
  5. 前記転写率検出部は、前記中間転写体から第1の記録媒体に転写されたインクの転写率を検出し、
    前記制御部は、前記転写率検出部により検出された転写率に応じて、前記中間転写体から第2の記録媒体に転写されるインクの前記転写率が閾値を超えるように、前記制御パラメーターを制御する、
    請求項4に記載のインクジェット画像形成装置。
  6. 前記転写率検出部は、前記中間転写体から前記記録媒体に転写されたインクの濃度から前記転写率を検出する、
    請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  7. 前記転写率検出部は、前記転写部の下流側における前記中間転写体の残インクの濃度から前記転写率を検出する、
    請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  8. 前記転写率検出部は、濃度測定センサーを有し、前記濃度測定センサーにより測定されたインクの濃度から前記転写率を検出する、
    請求項6または7に記載のインクジェット画像形成装置。
  9. 前記粘度調整部は、前記中間転写体に供給するエネルギー量を変えることによって前記インクの粘度を調整する、
    請求項3から5のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  10. 前記粘度調整部は、前記中間転写体に照射するUV光量を変えることによって前記インクの粘度を調整する、
    請求項9に記載のインクジェット画像形成装置。
  11. 前記粘度調整部は、前記中間転写体に供給する熱量を変えることによって前記インクの粘度を調整する、
    請求項9に記載のインクジェット画像形成装置。
  12. 前記インクは、活性エネルギー線を供給することによって増粘するインクである、
    請求項1から11のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  13. 前記インクは、溶媒として水を含むインクである、
    請求項1から11のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  14. 前記制御部は、前記制御パラメーターの制御を、印刷ジョブを実行していない期間に実行する、
    請求項1から13のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  15. インクジェットヘッドから吐出されたインクを中間転写体に担持させて転写部で記録媒体に転写するインクジェット画像形成装置における画質調整方法であって、
    前記転写部により前記インクが転写される際の転写率を検出し、
    検出された転写率に応じて、前記記録媒体に転写される際の前記インクの広がり方に影響を与える制御パラメーターを制御する、
    画質調整方法。
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