JP2020131489A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、導風部材をどのようにドラムの内部に設けるのか記載されておらず、その図面からはドラムと一体形成されているように見える。ドラムと一体形成されている場合、ドラムの鋳型を形成する際の難度が高くなると共にコストも高くなる。またドラム自体の重量も重くなるため、取り扱いが難しくなる。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の印刷装置は、円筒体と、回転軸と、前記円筒体の内面と前記回転軸とを繋ぎ周方向に間隔をあけて存在する複数のアーム部と、を備える回転ドラムと、前記回転ドラムの円筒体に巻き付いて送られる記録媒体に液体を吐出して印刷する吐出部と、前記回転ドラムの内側であって前記アーム部同士の間の前記間隔をあけた部分を風の通路とし、該風の通路に前記回転軸に沿う方向に風を送る第1冷却ファンと、前記アーム部同士の間の前記風の通路に、後付けで取り付けられる第1導風部材と、を有し、前記第1導風部材は、第1ガイドをa個備え、ここでaは2以上の整数であり、前記a個の第1ガイドは、前記第1冷却ファンの風を前記円筒体の内面の異なる位置に誘導し、前記異なる位置は、前記円筒体の内面を回転軸に沿う方向にa個の領域に分けたときに、前記a個に分けられた各領域である、ことを特徴とする。
ここで、「後付けで取り付けられる第1導風部材」における「後付け」とは、回転ドラムを構成する円筒体、回転軸、アーム部とは、別に作られて、そこに取り付けられることを意味する。
また、第1導風部材は、前記アーム部同士の間の前記風の通路に後付けで取り付けられるので、回転ドラムとは別個に作って組み付けることになる。これにより、製造が容易となり、また、回転ドラムよりも軽い材料を選定することが可能となり、軽量化を進めやすくなる。
本態様によれば、前記a個の第1ガイドは、前記第1冷却ファンから送られる風であって前記リブに当たって跳ね上げられる風を前記円筒体の内面側に誘導する。これにより、前記リブが跳ね上げた風を再び円筒体の内面に当てることができるので、冷却効果を高めることができる。
尚、以下の説明では、最初に図1に基づいて本実施形態の印刷装置の全体構成の概略について説明する。次に、図2〜図7に基づいて本発明の要部の具体的構成について説明し、図8に基づいて本発明の回転ドラムの変形例の構成に言及する。
更に、図9及び図10に基づいて従来の回転ドラムの冷却手段を採用した場合の冷却風の流れと、本発明の実施形態に係る第1冷却手段と第2冷却手段を採用した場合の冷却風の流れを比較した試験結果について説明し、本発明の実施形態に係る印刷装置の作用、効果に言及する。
最後に、前記実施形態とは部分的構成を異にする本発明の印刷装置の他の実施形態について簡単に説明する。
(1)印刷装置の全体構成の概略(図1参照)
本発明の印刷装置1は、円筒体3と、回転軸5と、円筒体3の内面3aと回転軸5とを繋ぎ周方向Cに間隔Sをあけて存在する複数のアーム部7と、を備える回転ドラム9と、回転ドラム9の円筒体3に巻き付いて送られる記録媒体Pに液体を吐出して印刷する吐出部11と、回転ドラム9の内側であってアーム部7同士の間を風Wの通路53とし、風Wの通路53に回転軸5に沿う方向Yに風Wを送る第1冷却ファン15と、アーム部7同士の間の風Wの通路53に、後付けで取り付けられる第1導風部材17と、を有している。
そして、第1導風部材17は、第1ガイド19をa個備え、ここでaは2以上の整数であり、a個の第1ガイド19は、第1冷却ファン15の風Wを円筒体3の内面3aの異なる位置に誘導し、異なる位置は、円筒体3の内面3aを回転軸5に沿う方向Yにa個の領域Qに分けたときに、a個に分けられた各領域Qになるように構成されている。
そして、第2導風部材27は、第2ガイド29をb個備え、ここでbは3以上の整数であり、b個の第2ガイド29は、第2冷却ファン21の風Wを風出口23の異なる位置に誘導し、異なる位置は、円筒体3の外面3bを回転軸5に沿う方向Yにb−1個の領域Rに分けたときに、b−1個に分けられた各領域Rになるように構成されている。
そして、UVインクが記録媒体Pの表面に吐出され、UVインクが硬化した記録媒体Pは、搬送方向Aの下流の巻取り軸33に巻き取られる。以下、記録媒体Pは、前記ロール・トゥ・ロールの搬送方式で連続的に搬送されながら吐出ヘッド11から吐出されるUVインクによって所望の画像が印刷されて行く。
また、本実施形態では、円筒体3の内面3aと回転軸5との間に形成されるドーナツ状の空間を、回転軸5から放射方向に延在する一例として12本のアーム部7によって周方向Cに12分割することによって形成される正面視扇形状の部分が、冷却風Wの通路53を形成している。
また、第2冷却ファン21は、本実施形態では一例として2基並設して設けられており、これら2基設けられる第2冷却ファン21A、21Bの位置は、風箱25の一例として前面に設けられる冷却風Wを導入するための開口面と対向する位置に設定されている。尚、一例として、第1冷却ファン15A、15B、15C、15Dは、回転ドラム9の回転軸5を通る水平面よりも下方のエリアに配置されており、第2冷却ファン21A、21Bは、回転ドラム9の記録媒体Pが巻き付けられていない非巻回エリアUに配置されている。
次に、このような印刷装置1の回転ドラム9に対して適用される本実施形態に係る印刷装置1の要部となる回転ドラム9の冷却手段45について具体的に説明する。
回転ドラム9の冷却手段45は、回転ドラム9の円筒体3の内面3aに冷却風Wを吹き付けて回転ドラム9を冷却する第1冷却手段46と、回転ドラム9の円筒体3の外面3bに冷却風Wを吹き付けて回転ドラム9を冷却する第2冷却手段47と、を備えている。
第1冷却手段46は、第1冷却ファン15と、回転ドラム9の前述した正面視扇形状の部分に収容される第1導風部材17と、を備えている。
回転ドラム9は、一例としてアルミダイキャスト製で、第1導風部材17の材料の単位体積重量は、回転ドラム9の材料であるアルミニウムの単位体積重量より軽い材料、具体的にはイアノックコーポレーション製のP・Eライト RL−150FR等のポリエチレンフォームなどを使用する。因みに、第1導風部材17の材料として、このような軽い材料を使用した場合には、回転ドラム9の回転時にかかる慣性モーメントを小さくして回転ドラム9の回転安定性を向上させ、印刷開始および印刷終了時に回転ドラム9を設定回転数に達するための、回転立ち上げ時間および回転立ち下げ時間の短縮が可能となり、印刷時間全体の短縮が可能となる。
第1導風部材17は、図4に表すように、一例として前方+YがV字状に窪んだ略矩形平板状のベース板51を有しており、その左右両面に一例として湾曲した平板状のa個の第1ガイド19を面対称に配置することによって形成されている。
以下、図4中、下方に向ってほぼ同じ間隔Tをあけて2段目、3段目、4段目の第1ガイド19B、19C、19Dが配置されており、これらの先端部20B、20C、20Dの位置は、前記間隔Tずつ、徐々に前方+Y寄りに位置するように構成されている。
そして、これら4枚の第1ガイド19A、19B、19C、19Dと、円筒体3の内面3aと、の間に4つの冷却風Wの通路53A、53B、53C、53Dが形成されている。そして、最も内周側に位置する第1通路53Aを通った冷却風Wが最も後方−Y寄りの第1領域Q1に達し、以下順次、外周側に向って第2通路53B、第3通路53C、第4通路53Dの順で前方+Y寄りの第2領域Q2、第3領域Q3、第4領域Q4に冷却風Wをそれぞれ導くように構成されている。
また、図4に表すように各第1ガイド19A、19B、19C、19Dのそれぞれの先端部20A、20B、20C、20Dは、ベース板51の下端縁52には達しておらず、両者の間には間隙55A、55B、55C、55Dが形成されている。
因みに、このように間隙55A、55B、55C、55Dを設定することで、各通路53A、53B、53C、53Dを通って円筒体3の内面3aに達した冷却風Wは、対応する各領域Q1、Q2、Q3,Q4の冷却を行いつつ、その一部は、間隙55A、55B、55C、55Dを通って隣接する領域Qに至り、当該隣接する領域Qの冷却にも寄与するように構成されている。
この他、最も内周寄りの第1ガイド19Aの前端部には、図4に表すように第1ガイド19Aの上方空間に冷却風Wが流れ込まないように、その開口を閉塞する閉塞カバー57が形成されている。
第2冷却手段47は、第2冷却ファン21と、回転ドラム9の非巻回エリアUに配置される風箱25と、風箱25内に設けられる第2導風部材27と、を備えている。
以下、図5に表す従来の回転ドラム外面の冷却手段147と比較しながら、図6に表す本実施形態に係る第2冷却手段47の構成を具体的に説明する。
これにより、シロッコファン121から風箱125内に送り込まれた冷却風Wは、上面のスリット123を通って回転ドラム109の円筒体103における外面103bに吹き付けられて回転ドラム109を外面103b側から冷却する。
しかし、このような構造の回転ドラム外面の冷却手段147を採用した場合には、風箱125内に送り込まれた冷却風Wのすべてが回転ドラム109の冷却に使用されるのではなく、その一部は風箱125内で循環するだけで回転ドラム109の冷却に直接使用されないため、冷却効率の点で改善の余地があった。
具体的には、風箱25の底面26が後方−Yに行くに従って回転ドラム9側に近付く、スロープ状の傾斜面によって形成されている。また、風箱25の前面には、2基の第2冷却ファン21A、21Bから送り込まれた冷却風Wを風箱25内に導入する図示しない開口が形成されている。また、風箱25の上面は一例として開放されていて、そのすべてが風出口23になっている。
また、これら4枚の第2ガイド29A、29B、29C、20Dの回転軸5に沿う方向Yの取付け位置は、最上部に位置する4段目の第2ガイド29Dが最も前方+Yに設けられている。そして、3段目、2段目、1段目と第2ガイド29C、29B、29Aの位置が徐々に後方−Y寄りに位置するように配置されている。これら4枚の第2ガイド29A、29B、29C、29Dの間隔Gは一例としてほぼ同じ大きさになるように設定されている。
また、図6に表すように、各第2ガイド29A、29B、29C、29Dのそれぞれの先端部30A、30B、30C、30Dは、回転ドラム9の円筒体3における外面3bの形状に沿う湾曲した凹陥形状に一例として形成されている。
因みに、このように間隙61A、61B、61C、61Dを設定することで、各通路59A、59B、59Cを通って円筒体3の外面3bに達した冷却風Wは、対応する各領域R1、R2、R3の冷却を行いつつ、その一部は、間隙61A、61B、61Cを通って隣接する領域Rに至り、当該隣接する領域Rの冷却にも寄与するように構成されている。
次に、回転ドラム9の円筒体3における内面3aに冷却フィン65を複数設けた変形例について説明する。
具体的には、図8に表すように、円筒体3の内面3aから放射状に回転軸5に向かう所定高さの冷却フィン65を複数設けた構成の回転ドラム9Bを採用することも可能である。
このような構成の回転ドラム9Bを採用した場合には、第1冷却手段46と第2冷却手段47を使用した冷却風Wによる冷却作用に加えて、冷却フィン65による放熱作用が加わって一層の冷却効率の向上が図られるようになる。
次に、従来の回転ドラムの冷却手段145を採用した場合の冷却風Wの流れと、本発明の実施形態に係る第1冷却手段46と第2冷却手段47を有する冷却手段45を採用した場合の冷却風Wの流れを比較した試験結果について説明する。
図9に表すように、従来の回転ドラム内面の冷却手段146を採用した場合には、正面視扇形状の部分に導入された冷却風Wは、回転ドラム109の円筒体103における内面103aにほとんど当たることなく素通りして前方+Yから後方−Yに向けて、そのほとんどが吹き抜けてしまう。
また、従来の回転ドラム外面の冷却手段147を採用した場合には、角箱状の風箱125内で冷却風Wが循環することで温められ、温度が高くなった風Wがスリット123から吹き出して円筒体103の外面103bに対して局所的に作用して回転ドラム109を冷却していた。
また、円筒体3の内面3aに設けられているリブ49に当たって跳ね上げられた冷却風Wも、各通路53A、53B、53C、53Dを流れる後続のフレッシュな冷却風Wによって再び円筒体3の内面3a側に流れるように改善されている。
更に、本実施形態では第2冷却手段47を採用することで、前記第1冷却手段46を採用した場合と同様、フレッシュな冷却風Wが分割されて各領域R1、R2、R3の円筒体3の外面3bに効率的に当たるため、回転ドラム9の外面3b側からも効率的な回転ドラム9の冷却が期待できる。
更に、回転ドラム9の内面3aに作用する第1冷却手段46と、回転ドラム9の外面3bに作用する第2冷却手段47と、の併用に加えて、第1導風部材17と第2導風部材27自体の構造によって、回転ドラム9の冷却が効率的に実行できるから、第1冷却ファン15と第2冷却ファン21の数を必要、最小限の数に抑えて、少ない風量の冷却風Wにより冷却ファン15、21の騒音を低減して、印刷装置1全体のコストダウンを図ることも可能になる。
本発明に係る印刷装置1の実施例は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
また、第1導風部材17をアルミニウムや銅等の熱伝導性の良い材料によって形成し、第1導風部材17の一部を回転ドラム9の内面3aや回転軸5の外面或いはアーム部7等に接触させて一層の冷却効果を図るようにすることも可能である。
また、複数の第1ガイド19を、ベース板51なしで正面視扇形状の部分に組み付けることができる場合には、ベース板51を有しない第1ガイド19のみの第1導風部材17とすることも可能である。
更に、本発明の第1冷却手段46と第2冷却手段47は、回転ドラム9の冷却のみに使用する他、その冷却風Wの一部を利用して他の発熱部の冷却に使用することも可能である。また、本発明の第1冷却手段46と第2冷却手段47は、UVインクを使用する印刷装置に限らず、熱硬化性インクを使用する印刷装置にも適用でき、第1冷却手段46のみを有する印刷装置1とすることも可能である。
9…回転ドラム、11…吐出ヘッド、吐出部、13…UV照射器、硬化部、
15…第1冷却ファン、17…第1導風部材、19…第1ガイド、20…先端部、
21…第2冷却ファン、23…風出口、25…風箱、26…底面、
27…第2導風部材、29…第2ガイド、30…先端部、31…繰出し軸、
33…巻取り軸、35…搬送経路、37…ガイドローラー、38…ガイドローラー、
39…巻付けローラー、40…巻付けローラー、41…搬送ローラー、
43…排出ローラー、45…冷却手段、46…第1冷却手段、47…第2冷却手段、
49…リブ、51…ベース板、 52…下端縁、53…通路、55…間隙、
57…閉塞カバー、59…通路、61…間隙、63…閉塞板、65…冷却フィン、
C…周方向、S…間隔、P…記録媒体、W…冷却風、風、Y…回転軸に沿う方向、
Q…領域、R…領域、A…搬送方向、U…非巻回エリア、E…間隔、T…間隔、
+Y…前方、−Y…後方、G…間隔
Claims (5)
- 円筒体と、回転軸と、前記円筒体の内面と前記回転軸とを繋ぎ前記円筒体の周方向に間隔をあけて存在する複数のアーム部と、を備える回転ドラムと、
前記回転ドラムの円筒体に巻き付いて送られる記録媒体に液体を吐出して印刷する吐出部と、
前記回転ドラムの内側であって前記アーム部同士の間の前記間隔をあけた部分を風の通路とし、該風の通路に前記回転軸に沿う方向に風を送る第1冷却ファンと、
前記アーム部同士の間の前記風の通路に、後付けで取り付けられる第1導風部材と、を有し、
前記第1導風部材は、
第1ガイドをa個備え、ここでaは2以上の整数であり、
前記a個の第1ガイドは、前記第1冷却ファンの風を前記円筒体の内面の異なる位置に誘導し、
前記異なる位置は、前記円筒体の内面を回転軸に沿う方向にa個の領域に分けたときに、前記a個に分けられた各領域である、ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置において、
前記第1導風部材の材料の単位体積重量は、前記回転ドラムの材料の単位体積重量より軽い、ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2に記載の印刷装置において、
前記円筒体の内面には前記周方向に渡って形成されたリブが複数個設けられ、
前記複数個のリブは前記回転軸に沿う方向に間隔をあけて配置され、
前記a個の第1ガイドによる風の誘導先である前記異なる位置は、前記第1冷却ファンから送られる風であって前記リブに当たって跳ね上げられる風を前記円筒体の内面側に誘導する位置である、ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記第1導風部材は、ベース板と、該ベース板に配置される前記a個の第1ガイドとを備え、
前記a個の第1ガイドは前記ベース板の両面に面対称に配置されている、ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記円筒体の外面に沿って前記回転軸に沿う方向に風を送る第2冷却ファンと、
前記第2冷却ファンから送られる風を受け入れ、且つ前記風を前記円筒体の外面に向けて吹き出す風出口を備える風箱と、
前記風箱内に設けられる第2導風部材と、を有し、
前記第2導風部材は、
第2ガイドをb個備え、ここでbは3以上の整数であり、
前記b個の第2ガイドは、前記第2冷却ファンの風を前記風出口の異なる位置に誘導し、
前記異なる位置は、前記円筒体の外面を回転軸に沿う方向にb−1個の領域に分けたときに、前記b−1個に分けられた各領域である、ことを特徴とする印刷装置。
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