JP2020131221A - 高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス - Google Patents

高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス Download PDF

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Abstract

【課題】優れた溶接金属の低温靭性が得られ、溶接金属の拡散性水素量が低く、溶接欠陥が無く、溶接作業性が良好な高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスを提供する。【解決手段】高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、焼成型フラックス全質量に対する質量%で、SiO2:10〜20%、CaO:5〜20%、MgO:15〜25%、Al2O3:15〜25%、CaF2:8〜18%、Li2CO3:0.5〜2.0%、前記Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種または2種のCO2換算値の合計:3〜8%、Si:1.0%超〜2.0%、Mn:0.1〜0.8%、Al:0.1〜0.5%、Na2O及びK2Oの1種または2種の合計:0.5〜4.5%を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、780MPa級の高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスに関し、溶接金属につき優れた低温靭性が得られ、且つ、溶接金属の拡散性水素量が低く、溶接欠陥が無く、溶接作業性が良好な高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスに関する。
サブマージアーク溶接は、高能率で良好な溶接作業性及び優れた機械性能を有する溶接金属が得られることから、造船、鉄骨、造管、橋梁、車両等の大型構造物を始めとした幅広い分野で適用されている。
近年、エネルギー産業の発展に伴い、鋼材の高強度化及び高靭性化、また構造物の大型化に伴う板厚の極厚化などが検討されており、品質及び生産性の面からサブマージアーク溶接の適用比率が年々増加している。このような高張力鋼のサブマージアーク溶接では、溶接施工における生産性の向上や安全性、耐久性の確保のため、更なる品質向上が求められている。その要求を満足するためには、鋼材特性に見合った溶接金属の強度及び低温靭性、低温割れ防止のために溶接金属の拡散性水素量の低減とともに、良好な溶接作業性が必要となる。
高張力鋼のサブマージアーク溶接は、鋼材に見合った溶接金属の強度及び靭性を確保するため、溶接金属の化学成分を自由に調整することができる焼成型フラックスが適用されており、従来から種々の技術開発が行われてきた。
例えば、特許文献1には、焼成型フラックス組成を適正化して引張強度が780MPa以上、−80℃における吸収エネルギーが3.5kgf・m以上の優れた低温靭性を有する溶接金属が得られるサブマージアーク溶接用焼成型フラックス及びワイヤが開示されている。しかし、特許文献1に記載の焼成型フラックスでは、溶接金属の拡散性水素が高く、耐低温割れ性が不良であった。また、アーク安定剤を含有しないので、アークが不安定で、溶接作業性も不良であった。
また、特許文献2には、焼成型フラックス組成とワイヤ組成を適正化することにより、引張強度が780MPa以上、−60℃における吸収エネルギーが69J以上の優れた低温靭性を有する溶接金属が得られるサブマージアーク溶接用焼成型フラックス及びワイヤが開示されている。しかし、特許文献2に記載の焼成型フラックスは、金属Caが添加されているので、アークが不安定でビード形状が不良であった。また、溶接金属の拡散性水素が高く、耐低温割れ性が不良であった。
特許文献3には、80kgf/mm2級の高強度でも靭性が良好な溶接金属が得られる高強度鋼用の焼成型フラックスが開示されている。しかし、特許文献3に記載の焼成型フラックスは、CaF2が多く添加されているので良好なビード形状が得られない。
さらに、特許文献4には、ソリッドワイヤと焼成型フラックスの組合せで得られるサブマージ溶接に関し、溶接金属の成分を適正化することで溶接金属の強度と安定した靭性が得られ、溶接欠陥もなく、溶接作業性も良好なサブマージアーク溶接で多層盛溶接される溶接金属が開示されている。しかし、特許文献4に記載の焼成型フラックスは、MgOが多いので、ビード外観及びスラグ剥離性が不良となり、良好な溶接作業性が得られないという問題があった。
特開平3−52796号公報 特開2013−39604号公報 特開平6−328291号公報 特開2007−260696号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、引張強さが780MPa級の高張力鋼のサブマージアーク溶接を行う上で、優れた低温靭性の溶接金属が得られ、溶接金属の拡散性水素量が低く、溶接欠陥が無く、良好な溶接作業性が得られる高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、焼成型フラックス全質量に対する質量%で、SiO2:10〜20%、CaO:5〜20%、MgO:15〜25%、Al23:15〜25%、CaF2:8〜18%、Li2CO3:0.5〜2.0%、前記Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種又は2種のCO2換算値の合計:3〜8%、Si:1.0%超〜2.0%、Mn:0.1〜0.8%、Al:0.1〜0.5%、Na2O及びK2Oの1種または2種の合計:0.5〜4.5%を含有し、残部は、鉄合金からのFe分及び不可避不純物からなることを特徴とする高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにある。
本発明に係る高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスによれば、780MPa級の高張力鋼用のサブマージアーク溶接において、優れた低温靭性を有する溶接金属が得られ、溶接金属の拡散性水素量が低く、溶接欠陥がなく、良好な溶接作業性が得られるなど、高能率に高品質な溶接部を得ることができる焼成型フラックスを提供することが可能となる。
本発明者らは、780MPa級の高張力鋼用のサブマージアーク溶接方法において、優れた溶接金属の低温靭性が得られ、溶接金属の拡散性水素が低く、溶接欠陥がなく、溶接作業性が良好な高強度鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスの成分組成について種々検討を行った。
その結果、高強度の溶接用ワイヤを適用し、焼成型フラックス中のSi、Mnを適量含有させることによって780MPa級の高強度を確保しつつ、Al、MgO及びCaF2を適量含有させて溶接金属中の脱酸を図ることで、優れた低温靭性が得られることを見出した。
また、Li2CO3を適量含有させるとともに、Li2CO3、CaCO3及びMgCO3からのCO2換算値との相乗効果で溶接金属中の拡散性水素量を低減できることを見出した。
さらに、アーク安定性にはAl23及びNa2OとK2Oの適量化、ビード外観及びビード形状にはSiO2、Al23及びCaOの適量化、スラグ剥離性にはAl23、SiO2を適量含有することによってこれらの溶接作業性が良好になることを見出した。
以下に本発明を適用した高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおける成分組成の限定理由について説明する。焼成型フラックス中の各成分組成の含有量は、焼成型フラックス全質量に対する質量%で表すこととし、その質量%を表すときには単に%と記載して表すこととする。
[SiO2:10〜20%]
SiO2は、スラグの粘性を増加させ、良好な溶接ビードを形成するための重要な成分である。またSiO2は、スラグ性状をガラス質にして砕けやすくし、スラグ剥離性を良好にする効果が得られる。SiO2が10%未満では、ビード止端部のなじみが悪くなり、ビード形状が悪くなるとともにスラグ剥離性が不良になる。一方、SiO2が20%を超えると、溶接金属中の酸素量が増加して靭性が低下し、またスラグ巻込みなどの溶接欠陥が発生しやすくなる。したがって、SiO2は10〜20%とする。
[CaO:5〜20%]
CaOは、スラグの融点及び流動性を調整するために重要な成分である。CaOが5%未満では、ビード止端部のなじみが悪く、アンダーカットも生じやすくなり、ビード形状が不良となる。一方、CaOが20%を超えると、スラグ流動性が悪く、ビード高さが不均一となり、ビード形状及びスラグ剥離性が不良となる。したがって、CaOは5〜20%とする。なお、CaOは、CaCO3のCaO分を含む。
[MgO:15〜25%]
MgOは、スラグの塩基度を向上させて溶接金属の靭性を改善させる効果がある。MgOが15%未満では、焼成型フラックスの塩基度が低くなり、溶接金属中の酸素量が増加して靭性が低下する。一方、MgOが25%を超えると、焼成型フラックスの融点が高くなり、ビード表面に突起物が発生したりビードの波目が荒くなり、スラグ剥離性及びビード外観が不良となる。したがって、MgOは15〜25%とする。なお、MgOは、MgCO3のMgO分を含む。
[Al23:15〜25%]
Al23は、良好なスラグ剥離性及びビード外観を得るためには極めて重要な成分である。またAl23は、アークを安定にする効果もある。Al23が15%未満では、アークが不安定となり、ビードの波目が荒くなってビード外観及びスラグ剥離性が不良となる。一方、Al23が25%を超えると、凸ビードとなってビード形状が不良になるとともに、スラグ剥離性も不良になる。またAl23が25%を超えると、スラグ巻込みなどの溶接欠陥が発生しやすくなる。したがって、Al23は15〜25%とする。
[CaF2:8〜18%]
CaF2は、溶接金属の靭性改善に効果があるが、融点が低いため過多になるとビードの平滑性が損なわれる。CaF2が8%未満では、靭性改善の効果が得られず、溶接金属の靭性が低下する。一方、CaF2が18%を超えると、ビードの平滑性が損なわれ、ビード形状が不良となる。したがって、CaF2は8〜18%とする。
[Li2CO3:0.5〜2.0%]
Li2CO3は、焼成型フラックスの耐吸湿性を向上し、後述のCaCO3及びMgCO3との併用によって溶接金属の拡散性水素量を低減し、高張力鋼の溶接において溶接金属の低温割れ感受性を低下する。Li2CO3が0.5%未満であると、前記効果が得られず、溶接金属の拡散性水素量が高くなって低温割れ感受性が高くなる。一方、Li2CO3が2.0%を超えると、アークが不安定となり、ビード止端部が不揃いでビード形状が不良となる。したがって、Li2CO3は0.5〜2.0%とする。
[Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種または2種のCO2換算値の合計:3〜8%]
Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種または2種のCO2換算値の合計は、溶接金属の靭性向上に重要であり、溶接中にLi2CO3、CaCO3及びMgCO3が分解して発生するCOまたはCO2ガスがアーク雰囲気中の窒素分圧を下げ、溶接金属の窒素量を低減する効果がある。また、前記Li2CO3との併用によって溶接金属の拡散性水素量が更に低減する。Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種または2種のCO2換算値の合計が3%未満では、溶接金属中の窒素量が高くなり、溶接金属の靭性が低下し、また溶接金属の拡散性水素量が高くなって低温割れ感受性が高くなる。一方、Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種または2種のCO2換算値の合計が8%を超えると、ビード表面にポックマークやピットが発生しやすくなってビード外観が不良になるとともに、溶接金属中の酸素量が増加して靭性が低下する。したがって、Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種または2種のCO2換算値の合計は3〜8%とする。
[Si:1.0%超〜2.0%]
金属Si、Fe−Si及びFe−Si−Mn等を原料とするSiは、脱酸元素であり溶接金属の酸素量を低減する。Siが1.0%以下では、脱酸効果が得られず溶接金属の靭性が低下する。またSiが1.0%以下では、ビード表面にポックマークが発生しやすくなってビード外観が不良になる。一方、Siが2.0%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、またスラグ巻き込みなどの溶接欠陥が発生しやすくなる。したがって、Siは1.0%超〜2.0%とする。
[Mn:0.1〜0.8%]
金属Mn、Fe−Mn及びFe−Si−Mn等を原料とするMnは、Siと同様に脱酸剤として作用して溶接金属の酸素量を低減するとともに、溶接金属の強度を向上させる効果がある。Mnが0.1%未満であると、必要な溶接金属の強度が得られなくなるとともに、脱酸効果が得られず溶接金属の靭性が低下する。一方、Mnが0.8%を超えると、溶接金属に過剰に歩留って溶接金属の引張強度が過剰に高くなり、靭性が低下する。したがって、Mnは0.1〜0.8%とする。
[Al:0.1〜0.5%]
金属Al、Fe−Al等を原料とするAlは、Si、Mnと同様に脱酸剤として作用して溶接金属の酸素量を低減する効果がある。Alが0.1%未満であると、脱酸効果が得られず溶接金属の靭性が低下する。一方、Alが0.5%を超えると、溶融金属内にAl酸化物が形成され、溶接金属中に残存し、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Alは0.1%〜0.5%とする。
[Na2O及びK2Oの1種または2種の合計:0.5〜4.5%]
水ガラス(珪酸ソーダ、珪酸カリウム)を主原料とするNa2O及びK2Oは、アークを安定にする効果がある。Na2O及びK2Oの1種または2種の合計が0.5%未満であると、アークが不安定になる。一方、Na2O及びK2Oの1種または2種の合計が4.5%を超えると、アンダーカットが生じやすくなり、ビード形状が不良となる。したがって、Na2O及びK2Oの1種または2種の合計は0.5〜4.5%とする。
焼成型フラックスの残部の成分は、Fe−Si、Fe−Mn、Fe−Si−Mn、Fe−Al等の鉄合金からのFe分及びP、S等の不可避不純物であり、P及びSは共に低融点の化合物を生成して溶接金属の靭性を低下させるので、できる限り低いことが好ましい。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
表1に示す各種成分の焼成型フラックスを試作し、表2に示す3種のソリッドワイヤを組み合せ、表3に示す化学成分からなる板厚25mmの780MPa級鋼板を開先角度30°、ルート間隔13mmの開先形状に加工し、裏当金を当てて表4に示す溶接条件で多層盛溶接試験を実施した。また、表1の焼成型フラックスと表2に示すソリッドワイヤを組み合せで拡散性水素量についても測定した。
なお、表1に示す焼成型フラックスは各種鉱物原材料を配合、混合し、水ガラスを固着剤として造粒した後、350〜400℃で2時間焼成して粒径を1.4×0.15mmに整粒した。また、表2に示すソリッドワイヤは原線を縮径、焼鈍、めっきして素線とし、それらの素線を4.0mmまで伸線して用いた。
Figure 2020131221
Figure 2020131221
Figure 2020131221
Figure 2020131221
溶接金属の機械的性能評価は、AWS.5.23に準拠した引張試験片及び衝撃試験片を採取して機械試験を実施した。引張強度の評価は、760〜890MPaを良好とした。靭性の評価は、―73℃における衝撃試験を行い、吸収エネルギーが3本の平均値で60J以上を良好とした。
溶接金属の拡散性水素量の測定は、JIS Z 3118に準じて行った。溶接金属の拡散性水素量は3ml/100g以下を良好とした。溶接作業性は、多層盛溶接時のアークの安定性、スラグ剥離性及びビード外観・形状を調べた後、X線透過試験により溶接欠陥の有無を調査した。これらの調査結果を表5にまとめて示す。
Figure 2020131221
表5中フラックス記号F1〜F13が本発明例、フラックス記号F14〜F26は比較例である。本発明例であるフラックス記号F1〜F13はフラックスの成分が適量であるので、溶接金属の適正な引張強さ及び優れた低温靭性が得られ、拡散性水素量も低く、アークが安定でスラグ剥離性及びビード外観・形状が良好で極めて満足な結果であった。
比較例中のフラックス記号F14は、MgOが少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Na2OとK2Oの合計が少ないので、アークが不安定であった。
フラックス記号F15は、SiO2が多いので、スラグ巻込みが発生し、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、CaOが少ないので、ビード止端部のなじみが悪く、アンダーカットが発生してビード形状が不良であった。さらに、Li2CO3が少ないので、溶接金属中の拡散性水素量が高かった。
フラックス記号F16は、CaOが多いので、ビード高さが不均一でビード形状及びスラグ剥離性が不良であった。また、CaF2が少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F17は、MgOが多いので、ビード表面に突起が発生してビード外観及びスラグ剥離性が不良であった。また、Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3のCO2換算値の合計が少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値で、拡散性水素量が高かった。
フラックス記号F18は、Al23が少ないので、アークが不安定で、ビードの波目が荒く、ビード外観及びスラグ剥離性が不良であった。また、Mnが少ないので、溶接金属の引張強さが低く、吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F19は、Al23が多いので、凸ビードとなり、ビード形状及びスラグ剥離性が不良であった。また、溶接金属中にスラグ巻込みが発生した。さらに、Mnが高いので、溶接金属の引張強さが高く、吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F20は、CaF2が多いので、ビードに平滑性が無く、ビード形状が不良であった。また、Alが少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F21は、Li2CO3が多いので、アークが不安定で、ビード止端部のなじみが悪く、ビード形状が不良であった。また、Alが多いので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F22は、Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3のCO2換算値の合計が多いので、ポックマーク及びアンダーカットが発生してビード形状が不良であった。また、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F23は、Siが少ないので、ポックマークが発生してビード外観が不良であった。また、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
フラックス記号F24は、Siが多いので、スラグ巻き込みが発生した。また、溶接金属の引張強さが高かった。
フラックス記号F25は、Na2OとK2Oの合計が多いので、アンダーカットが発生してビード形状が不良であった。
フラックス記号F26は、SiO2が少ないので、ビード止端部のなじみが悪く、ビード形状及びスラグ剥離性が不良であった。

Claims (1)

  1. 高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、焼成型フラックス全質量に対する質量%で、
    SiO2:10〜20%、
    CaO:5〜20%、
    MgO:15〜25%、
    Al23:15〜25%、
    CaF2:8〜18%、
    Li2CO3:0.5〜2.0%、
    前記Li2CO3のCO2換算値とCaCO3及びMgCO3の1種又は2種のCO2換算値の合計:3〜8%、
    Si:1.0%超〜2.0%、
    Mn:0.1〜0.8%、
    Al:0.1〜0.5%、
    Na2O及びK2Oの1種または2種の合計:0.5〜4.5%を含有し、
    残部は、鉄合金からのFe分及び不可避不純物からなることを特徴とする高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。
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