JP2020131053A - ハニカム体、触媒担持用コンバータ及び熱交換器用ハニカム体 - Google Patents

ハニカム体、触媒担持用コンバータ及び熱交換器用ハニカム体 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒担持用コンバータに用いられる、耐久性を高めたハニカム体の提供。【解決手段】平箔と多数のセルを含むとともに軸方向に隣接するセルFの位相が互いに異なるオフセット構造を備えた波箔30とを積層して軸方向の周りに巻き回すことにより、軸方向にガスを導通させるガス導通路を形成したハニカム体において、波箔30及び平箔を接合する第1接合層51は、軸方向におけるガス入側端部から1番目に位置する第1セルF1の天面101と2番目に位置する第2セルF2の天面101とを繋いで軸方向に延びているハニカム体。第1接合層51よりもガス出側に位置する第2接合層を含み、第1接合層51及び第2接合層は、ハニカム体の径方向において重複する領域がなく、かつ、第1接合層51は平箔の表面及び裏面のうち一方の面に設けられており、第2接合層は表面及び裏面のうち他方の面に設けられているハニカム体。【選択図】図2

Description

本発明は、平箔と波箔とを積層したハニカム体に関する。
従来、排ガス浄化の目的で用いられる触媒コンバータとして、波状の金属箔(以下、波箔と称する)と平板状の金属箔(以下、平箔と称する)とを積層したハニカム体が知られている。この種のハニカム体は、受熱面積が大きいため、熱交換器としても利用されている。特許文献1には、直径が0.1〜10μmのシリカと、触媒成分とを含む触媒が担持され、セル内部にオフセットフィンを設けたオフセットハニカムが開示されている。
特開2012−187560号公報(請求項1、明細書段落0028等)
本発明者は、上述のオフセットハニカムを車両に搭載して耐久性試験を実施したところ、ハニカム体がガス入側端部に位置するセル間の切欠き形状部から破損していることを発見した。
触媒コンバータに流入する排ガスの温度は車両の走行状態に応じて変化し、この温度変化に応じてハニカム体は膨張及び収縮を繰り返す。特に、ハニカム体のガス入側は排ガス流入時において温度が最も高くなるため、ガス入側端部に位置するセル間の切欠き形状部に応力が集中し、その結果、前記の切欠き形状部を起点として亀裂が進展したものと考えられる。
そこで、本発明は、ハニカム体の耐久性をより高めることを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明に係るハニカム体は、(1)平箔と多数のセルを含むとともに軸方向に隣接するセルの位相が互いに異なるオフセット構造を備えた波箔とを積層して前記軸方向の周りに巻き回すことにより、前記軸方向にガスを導通させるガス導通路を形成したハニカム体において、前記波箔及び前記平箔を接合する第1接合層は、前記軸方向におけるガス入側端部から1番目に位置する第1セルの天面と2番目に位置する第2セルの天面とを繋いで前記軸方向に延びていることを特徴とする。
(2)前記第1接合層の一端は、前記第1セルの天面に位置しており、前記第1接合層の他端は、前記第1セルから前記軸方向に数えてN番目に位置する前記セルの天面に位置しており、前記Nは、5以下の自然数であることを特徴とする上記(1)に記載のハニカム体。
(3)前記第1接合層よりもガス出側に位置する第2接合層を含み、前記第1接合層及び前記第2接合層は、該ハニカム体の径方向において重複する領域がなく、かつ、前記第1接合層は前記平箔の表面及び裏面のうち一方の面に設けられており、前記第2接合層は前記表面及び前記裏面のうち他方の面に設けられていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のハニカム体。
(4)上記(3)に記載のハニカム体と、前記ハニカム体が収められる外筒と、を有し、前記第一接合層が設けられる前記一方の面は、前記裏面であり、前記他方の面は、前記表面であり、前記第2接合層の径方向外側の端部から前記平箔の最外周端部まで延びる延長接合層を介して前記ハニカム体と前記外筒とが接合されていることを特徴とする触媒担持用コンバータ。
(5)上記(1)から(3)のうちいずれか一つに記載のハニカム体と、前記ハニカム体が収められる外筒と、を有することを特徴とする触媒担持用コンバータ。
(6)平箔と、多数のセルを含むとともに軸方向に隣接するセルの位相が互いに異なるオフセット構造を備えた波箔とを所定方向に交互に積層した熱交換器用のハニカム体であって、前記波箔及び前記平箔を接合する第1接合層は、該ハニカム体の軸方向におけるガス入側端部から1番目に位置する第1セルの天面と2番目に位置する第2セルの天面とを繋いで前記軸方向に延びていることを特徴とする熱交換器用ハニカム体。
本発明によれば、ハニカム体のガス入側端部に位置する第1及び第2のセルの天面に跨って軸方向に延びる第1接合層によって平箔及び波箔が接合されているため、ハニカム体の耐久性を高めることができる。
本実施形態におけるハニカム体を径方向に切断した断面図である。 ハニカム体を構成する波箔の一部における展開図である。 波箔の一部における概略斜視図である。 平箔の展開図である(第2実施形態)。 触媒コンバータを軸方向に沿って切断した触媒コンバータの一部における断面図である(第2実施形態)。 ハニカム体を構成する波箔の一部における展開図である(第3実施形態)。 入側端部が拡開したハニカム体の写真である(第3実施形態)。 入側端部の箔が欠損等したハニカム体の写真である。 ハニカム体を構成する波箔の一部における展開図である(変形例1)。 ハニカム体を構成する波箔の一部における展開図である(変形例2)。 熱交換器として用いられるハニカム体の断面図である(変形例3)。 燃焼加熱システムの概略構成図である。 燃焼加熱システムの概略構成図である(吹き込み方向が図12の逆)。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明に係る第1実施形態について説明する。図1は本実施形態におけるハニカム体を径方向に切断した断面図である。図2はハニカム体を構成する波箔の一部における展開図である。図3は、波箔の一部における概略斜視図である。図2及び図3において、白抜きの矢印はガスの導通方向(ハニカム体の軸方向)に対応しており、黒色の矢印はハニカム体の周方向に対応している。また、セルFの天面をハッチングにより示しており、この天面のうち平箔に接合される接合領域をドットにより示している。
図1を参照して、触媒コンバータ1は、ハニカム体10及び外筒20を備える。ハニカム体10を構成する金属箔には、耐熱合金を用いることができる。耐熱合金には、例えば、Fe−20Cr−5Al系ステンレス鋼を用いることができる。ただし、合金組成にAlを含んだ耐熱性の各種ステンレス鋼を用いることもできる。触媒コンバータ1は、例えば、車両の排ガス経路に設置することができる。車両には、二輪車、四輪車が含まれる。四輪車には、ガソリン車、ディーゼル車、二次電池及びエンジンを動力源として兼用するハイブリッド車が含まれる。
ハニカム体10の径は、例えば、20mm〜300mmに設定することができる。ハニカム体の軸方向長さは、例えば、20mm〜170mmに設定することができる。
波箔30と平箔40とを重ねた状態で軸方向周りに巻き回すことにより、径方向において波箔30と平箔40とが交互に積層されたハニカム体10を製造することができる。上述の構成によれば、ハニカム体10の内部に軸方向に延びる多数のガス導通路を形成することができる。波箔30及び平箔40には触媒が担持されている。
触媒は、ウォッシュコート液(γアルミナと添加剤及び貴金属触媒を成分とする溶液)をハニカム体10のガス導通路に供給し、熱処理によって焼き付けることにより担持させることができる。ただし、γアルミナに代えてゼオライトを用いることもできる。触媒層の厚みは、例えば、10μm〜100μmに設定することができる。
ハニカム体10のガス導通路に流入した排ガスが触媒に接触すると、排ガスに含まれるCOガス、CHガス、NOガス等が無害化され、車外にクリーンなガスを排出することができる。
外筒20は、円筒状に形成されており、ハニカム体10の径方向における外周面を包囲する位置に配置されている。外筒20の内面及びハニカム体10の外面は少なくとも一部において接合されている。なお、触媒コンバータ1の断面形状は円形に限るものではなく、楕円形、卵形、レーストラック形状など、その他の形状であってもよい。
図2及び図3を参照しながら、波箔30の構成について説明する。波箔30は、オフセット構造を有している。すなわち、波箔30は多数のセルFを含み、軸方向において隣接するセルFの位相が互いに異なっており、隣接するセルFの境界には切欠き形状部が形成されている。本実施形態のオフセット構造は、セルFを軸方向に沿って千鳥状に配列することにより構成されている。つまり、軸方向に隣接するセルFを互いに結ぶ結線が、軸方向に延びる直線に対して常に同じ角度で交差するように、セルFが配列されている。ハニカム体10に含まれるセルFの総数は、ハニカム体10の軸方向長さ(mm)を3で除した値より少なく、20で除した値より大きくするのが好ましい。
ここで、説明の便宜上、ガス入側端部に位置するセルFを第1のセルF1、この第1のセルF1に対して軸方向に隣接するセルFを第2のセルF2と称する場合がある。また、符号11a及び11bはそれぞれ、第1のセルF1及び第2のセルF2の切欠き形状部を示している。第1のセルF1及び第2のセルF2は各々、天面101と、天面101の両端から延びる一対の左側斜辺102と、右側斜辺103とを備える。左側斜辺102、右側斜辺103はそれぞれ、天面101から離隔するに従って末広がりとなるように傾斜している。つまり、第1のセルF1及び第2のセルF2は、軸方向視において台形状に形成されている。
第1のセルF1及び第2のセルF2の天面101は、互いに一部において接続されている。つまり、第1のセルF1の周方向における一端と、第2のセルF2の周方向における他端とが、軸方向において連設されている。
ハニカム体10の周方向において隣り合う第1のセルF1は連設部104を介して互いに接続されており、ハニカム体10の周方向において隣り合う第2のセルF2は同様に連設部104を介して互いに接続されている。上述の構成によれば、オフセット構造を備えた波箔30を一枚の平箔から形成することができる。具体的には、セルFの形状に対応する突起形状部を備えた金型又はローラを用いて、平箔をプレスすることにより、オフセット構造を備えた波箔30を形成することができる。一枚の平箔を用いて波箔30が形成されるため、ハニカム体10の剛性(特に、径方向における剛性)を高めることができる。
上述の構成によれば、第1のセルF1の中央を流れるガスが第2のセルF2の左側斜辺102に接触して、乱流を生成することができる。これにより、波箔30の壁面にガスがより接触し易くなるため、触媒コンバータ1の浄化性能を高めることができる。
第1接合層51は、図2及び図3に図示する第1接合領域Aにおいて波箔30及び平箔40を互いに接合している。接合材料には、ロウ材(例えば、耐熱性の高いNi基のロウ材)を用いることができる。ロウ材は、箔ロウであってもよいし、粉末ロウであってもよい。第1接合層51は、第1及び第2のセルF1及びF2の天面101を互いに繋ぐ位置に設けられている。
上述の構成によれば、第1及び第2のセルF1及びF2の天面101と平箔40とが第1接合層51を介して接合されるため、切欠き形状部11a、11b近傍の剛性を高くすることができる。これにより、切欠き形状部11a、11bを起点とした亀裂生成を起こりにくくすることができる。すなわち、ガス入側に位置する全ての第1及び第2のセルF1及びF2が第1接合層51によって平箔40に接合されているため、軸方向全長に占める接合面積が小さくても、切欠き形状部11a、11bを起点とした亀裂生成を起こりにくくすることができる。
ここで、第1接合層51のガス入側端部は、ハニカム体10のガス入側端部よりも下流側であることが望ましい。つまり、第1接合層51がハニカム体10のガス入側端部まで延出しないように、第1接合層51のガス入側端部を設定することが望ましい。この点については、以下の実施形態においても同様である。第1接合層51がハニカム体10のガス入側端部まで延出すると、ハニカム体10のガス入側端部が酸化し易くなる。つまり、第1接合層51に用いられるロウ材は、ハニカム体10を構成する金属箔の耐酸化性を低下させる性質があるため、第1接合層51をハニカム体10のガス入側端部まで延出させると、ハニカム体10のガス入側端部が酸化され易くなる。その結果、ハニカム体10のガス入側端部が欠損し易くなる。溶極式の溶接方法を用いて第1接合層51を形成した場合にも、同様の問題が発生する。つまり、ロウ付け法、溶極式溶接方法は、金属箔の不動態被膜に母材以外の元素が混ざり込み、耐酸化性を低下させるおそれがあるため、第1接合層51のガス入側端部を、ハニカム体10のガス入側端部よりも下流側に設定することが望ましい。ただし、拡散接合、超音波接合、レーザ接合など金属箔の不動態被膜に与える影響が少ない接合方法を採用した場合には、耐酸化性が低下しにくいため、第1接合層51をハニカム体10のガス入側端部まで延出させてもよい。
(第2実施形態)
図4及び図5を参照しながら、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態と機能が共通する要素には、同一符号を付している。図4は、平箔40の表面側を示す展開図である。平箔40の表面とは、平箔40を捲いた時(つまり、ハニカム体10とした時)に、径方向内側ではなく径方向外側に位置する面のことである。平箔40の裏面とは、平箔40を捲いた時(つまり、ハニカム体10とした時)に、径方向内側となる面のことである。第1接合層51は、平箔40の裏面に形成されており、軸方向における位置は第1実施形態と同じである。図4では、第1接合層51の輪郭を点線により示している。第2接合層52は、第1接合層51よりもガス出側に配置されており、平箔40の表面に位置する。
図5は、触媒コンバータ1を軸方向に沿って切断した触媒コンバータ1の一部における断面図である。第1接合層51及び第2接合層52は、ハニカム体10の径方向において重複する領域がなく、上述の通り、軸方向における位置が互いに異なっている。ここで、第1接合層51及び第2接合層52の接合領域が、ハニカム体10の径方向において重複(一部重複も含む)している場合には、接合材であるロウ材によって平箔40が表裏両面からダメージを受けて著しく強度が低下するおそれがある。そこで、本実施形態では、ハニカム体10の径方向において互いに重複しないように、第1接合層51及び第2接合層52を配置している。
また、本実施形態では、第1接合層51を平箔40の裏面、第2接合層52を平箔40の表面に形成、つまり、第1接合層51及び第2接合層52を平箔40の異なる面に形成しているため、ハニカム体10の軸方向における強度を高めることができる。ここで、第1接合層51及び第2接合層52を平箔40の一方の面に偏在させた場合には、他方の面が波箔30に接合されないため、ハニカム体10の軸方向における強度が低くなり、波箔30、平箔40が軸方向に抜けやすくなる。これに対して、本実施形態では、波箔30を挟む平箔40の両面に波箔30が接合されているため、ハニカム体10の軸方向における強度を高くすることができる。
また、第1接合層51及び第2接合層52をそれぞれ平箔40の裏面及び表面に形成した場合、平箔40の最外周に形成された第2接合層52(請求項4に記載の延長接合層に相当する)を外筒20との接合に用いることができる。これにより、外筒20とハニカム体10との接合位置を、より排ガスの出側に設けることができる。ここで、触媒コンバータは、排ガス出側の熱膨張率が相対的に小となるため、第2接合層52に加わる負荷を少なくすることができる。これにより、外筒20とハニカム体10との接合強度を長期間維持することができる。本実施形態では、第1接合層51及び第2接合層52をそれぞれ平箔40の裏面及び表面に形成したが、本発明はこれに限るものではなく、形成位置を表裏逆にしてもよい。
第2接合層52は、第1接合層51よりも排ガス出側に設けられていればよいが、より好ましい位置は、ハニカム体10の軸方向中央よりも排ガス出側である。第2接合層52が排ガス出側端部に接近する程、熱膨張の影響を受けにくくなるからである。
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態の変形例である。図6は、図2に対応しており、本実施形態の波箔の一部における展開図である。第1実施形態では、第1接合層51の排ガス出側端部を第2のセルF1の天面内としたが、本実施形態では、第1のセルF1から軸方向に数えてN個目(ただし、Nは3、4、5のいずれかであることが好ましい)のセルFの天面101内とすることができる。上述の構成によれば、第1及び第2のセルF1及びF2の天面101に跨って軸方向に延びる第1接合層51により波箔30及び平箔40が接合されるため、切欠き形状部11a、11b近傍の剛性を高くすることができる。これにより、切欠き形状部11a、11bを起点とした亀裂生成を起こりにくくすることができる。
ここで、Nが5を超過すると、接合領域が軸方向に長くなるため、波箔30及び平箔40の熱膨張及び熱収縮が過度に制限される。その結果、図7の写真に示すように、ハニカム体10のガス入側において波箔30及び平箔40の接合が絶たれて、これらが拡開するおそれがある。波箔30及び平箔40が開くと、圧力損失が増大して、浄化性能が低下するおそれがある。
第1接合層51の軸方向長さは、好ましくは、3mm〜25mmである。
(実施例)
触媒担持用コンバータに対して冷熱処理を繰り返し、入側端部の耐亀裂性及び耐拡開性を評価した。950℃まで昇温する昇温処理、950℃の温度に保温する保温処理及び150℃以下まで冷却する冷却処理を連続させることにより冷熱処理とした。昇温処理では、熱風を使用し、昇温時間を1分間、最大加熱速度を120℃/秒に設定した。保温処理では、保温時間を4分間に設定した。冷却処理では、冷却温度を150℃以下、冷却時間を2.5分間、最低冷却速度を−40℃/秒に設定した。
冷熱処理を600回繰り返した後、入側端部のセルにおいて箔の亀裂及び欠損が確認された場合(図8の写真参照)には、耐亀裂性が低いとして×で評価し、入側端部のセルにおいて箔の亀裂及び欠損が確認されなかった場合には、耐亀裂性が高いとして〇で評価した。箔の亀裂及び欠損は、目視により判別した。
冷熱処理を600回繰り返した後、入側端部の平箔及び波箔の拡開が確認された場合(図7の写真参照)には、耐拡開性が低いとして×で評価し、入側端部の平箔及び波箔の拡開が確認されなかった場合には、耐拡開性が高いとして〇で評価した。拡開の有無は、目視により判別した。
耐亀裂性及び耐拡開性がともに〇の場合には、総合評価を◎と評価した。耐亀裂性が〇、耐拡開性が×の場合には、総合評価を〇と評価した。耐亀裂性が×の場合には、耐拡開性の評価に関わらず総合評価を×とした。
平箔及び波箔には、ステンレス鋼(YUS205M1)を使用した。触媒種には、γアルミナを使用した。触媒の厚みは50μmに設定した。波箔には、千鳥状に形成されたオフセット構造(図2参照)を採用した。No.1〜12では、ハニカム体の軸方向長さ(L)を100mm、ハニカム体の径寸法(R)を150mmとした。No.13〜24では、ハニカム体の軸方向長さ(L)を70mm、ハニカム体の径寸法(R)を100mmとした。「接合セルのNo」は、各セルを入側端部から出側端部に向かって採番し、第1接合層により接合されるセルの番号を示している。例えば、「接合セルのNo」が「1〜3」である場合には、入側端部から数えて、1番目、2番目及び3番目のセルが軸方向に延びる第1接合層により接合される。なお、第2接合層は設けなかった。
No.1〜3、7〜9、13〜15、19〜21は、第1接合層が、第1セル及び第2セルの天面を繋いで軸方向に延びるととともに、第1接合層の長さが所定値以下に制限されていたため、「耐亀裂性」及び「耐拡開性」の評価が共に〇になり、総合評価が◎になった。これに対して、No.4、10、16、22では、第1接合層の長さが過度に長かったため、総合評価が〇になった。No.5〜6、11〜12、17〜18、23〜24は、第1接合層が第1セル及び第2セルの天面を繋いでいないため、総合評価が×になった。
(変形例1)
上述の実施形態では、波箔30の全体をオフセット構造により構成したが、本発明はこれに限るものではなく、一部にオフセット構造以外の構造が含まれていてもよい。例えば、図9に図示するように、波箔30のガス入側をオフセット構造により構成し、ガス出側を非オフセット構造(波の位相が変化しないストレート構造)により構成してもよい。
(変形例2)
上述の実施形態では、セルF1をいわゆる千鳥状に配列することによりオフセット構造を構成したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、図10に図示するように、軸方向に対して傾斜した傾斜方向にセルFを配列(つまり、ヘリカル配列)することによりオフセット構造を構成してもよい。
(変形例3)
上述の実施形態では、排ガス浄化用の触媒コンバータについて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、熱交換器に適用することもできる。図11は、熱交換器として用いられるハニカム体の断面図である。ハニカム体300は、平箔301と波箔302とを交互に所定方向に積層することにより構成されており、軸方向(紙面に対する法線方向)に直交する断面形状が矩形に形成されている。波箔302は、波箔30と同様にオフセット構造により構成することができる。
図12及び図13は、ハニカム体が適用される燃焼加熱システム例の概略構成図である。これらの図において、燃焼加熱システム100は、第1燃焼加熱部110及び第2燃焼加熱部120を含む。これらの第1燃焼加熱部110及び第2燃焼加熱部120の間には、炉130が設けられている。炉130は、例えば圧延加熱炉、鍛造炉、熱処理炉、溶解炉、焼成炉、脱臭炉であってもよい。
第1燃焼加熱部110は、第1バーナ部111、第1ハニカム体300A及び第1配管112を含む。第2燃焼加熱部120は、第2バーナ部121、第2ハニカム体300B及び第2配管122を含む。なお、第1ハニカム体300A及び第2ハニカム体300Bは、上述のハニカム体300と同様の構成である。
第1ハニカム体300Aは、軸方向が上下方向となるように配置されている。第1バーナ部111は第1ハニカム体300Aの上端に設けられており、炉130の内部に炎を吹き込むことができる。第1配管112は第1ハニカム体300Aの下端に設けられており、第1配管112の内部には燃焼空気及び排ガスのいずれか一方を選択的に導通させることができる。第2ハニカム体300Bは、軸方向が上下方向となるように配置されている。第2バーナ部121は第2ハニカム体300Bの上端に設けられており、炉130の内部に炎を吹き込むことができる。第2配管122は第2ハニカム体300Bの下端に設けられており、第1配管122の内部には燃焼空気及び排ガスのいずれか一方を選択的に導通させることができる。
図12は第2燃焼加熱部120が燃焼装置、第2ハニカム体300Bが加熱装置として動作し、第1燃焼加熱部110の第1ハニカム体300Aが蓄熱装置として動作する場合を示している。第2バーナ部121は、第2配管122を介して吹き込まれ、加熱装置としての第2ハニカム体300Bを介して加熱された燃焼空気を用いて炎を生成し、この生成した炎を炉130の内部に向かって吹き込む。これにより、炉130を加熱することができる。この間、第1ハニカム体300Aは燃焼空気への熱供給により高温状態から低温状態に移行する。
炉130の加熱時に発生した排ガスは、第1バーナ部111から炉130の外部に排出され、蓄熱装置としての第1ハニカム体300Aに流入する。第1ハニカム体300Aに流入した排ガスによって、第1ハニカム体300Aは加熱・蓄熱するため、排気ガスの熱エネルギを効率的に回収することができる。この間、第2ハニカム体300Bは排気ガスからの熱供給により低温状態から高温状態に移行する。
一方、図13は第1燃焼加熱部110が燃焼装置、ハニカム体300Aが加熱装置として動作し、第2燃焼加熱部120のハニカム体300Bが蓄熱装置として動作する場合を示している。この場合では、第2ハニカム体300Bが燃焼空気への熱供給により高温状態から低温状態に移行し、第1ハニカム体300Aが排気ガスからの熱供給により低温状態から高温状態に移行する。本燃焼加熱システムは図12に示す燃焼期間と図13に示す燃焼期間を交互に繰り返すことにより、第1ハニカム体300A及び第2ハニカム体300Bを介して排気ガスから燃焼空気へ効率よく熱変換させながら燃焼加熱を継続させている。よって、第1ハニカム体300A及び第2ハニカム体300Bは燃焼加熱システムの動作中絶えず高温状態による膨張と低温状態による収縮を繰り返すこととなるが、第1ハニカム体300A及び第2ハニカム体300Bは、上述のハニカム体300によって構成されているため、切欠き形状部11a、11bを起点とした亀裂生成を起こりにくくすることができる。
1 触媒コンバータ
10 ハニカム体
11a、11b 切欠き形状部
20 外筒
30 波箔
40 平箔
51 第1入側接合層
52 第2入側接合層
F セル
F1 第1のセル
F2 第2のセル
102 天面

Claims (6)

  1. 平箔と多数のセルを含むとともに軸方向に隣接するセルの位相が互いに異なるオフセット構造を備えた波箔とを積層して前記軸方向の周りに巻き回すことにより、前記軸方向にガスを導通させるガス導通路を形成したハニカム体において、
    前記波箔及び前記平箔を接合する第1接合層は、前記軸方向におけるガス入側端部から1番目に位置する第1セルの天面と2番目に位置する第2セルの天面とを繋いで前記軸方向に延びていることを特徴とするハニカム体。
  2. 前記第1接合層の一端は、前記第1セルの天面に位置しており、
    前記第1接合層の他端は、前記第1セルから前記軸方向に数えてN番目に位置する前記セルの天面に位置しており、
    前記Nは、5以下の自然数であることを特徴とする請求項1に記載のハニカム体。
  3. 前記第1接合層よりもガス出側に位置する第2接合層を含み、
    前記第1接合層及び前記第2接合層は、該ハニカム体の径方向において重複する領域がなく、かつ、前記第1接合層は前記平箔の表面及び裏面のうち一方の面に設けられており、前記第2接合層は前記表面及び前記裏面のうち他方の面に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハニカム体。
  4. 請求項3に記載のハニカム体と、
    前記ハニカム体が収められる外筒と、
    を有し、
    前記第一接合層が設けられる前記一方の面は、前記裏面であり、
    前記他方の面は、前記表面であり、
    前記第2接合層の径方向外側の端部から前記平箔の最外周端部まで延びる延長接合層を介して前記ハニカム体と前記外筒とが接合されていることを特徴とする触媒担持用コンバータ。
  5. 請求項1から3のうちいずれか一つに記載のハニカム体と、
    前記ハニカム体が収められる外筒と、
    を有することを特徴とする触媒担持用コンバータ。
  6. 平箔と、多数のセルを含むとともに軸方向に隣接するセルの位相が互いに異なるオフセット構造を備えた波箔とを所定方向に交互に積層した熱交換器用のハニカム体であって、
    前記波箔及び前記平箔を接合する第1接合層は、該ハニカム体の軸方向におけるガス入側端部から1番目に位置する第1セルの天面と2番目に位置する第2セルの天面とを繋いで前記軸方向に延びていることを特徴とする熱交換器用ハニカム体。
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