JP4564737B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関(以下「エンジン」ともいう。)に接続される排気管内に設置されて、排気管内を流通する排気ガスの浄化を行う排気ガス浄化装置に関する。
従来より、エンジンを搭載した自動車や二輪車には、排気ガスを浄化するために排気ガス浄化装置が用いられている。この排気ガス浄化装置には、サーマルリアクタ方式、希薄燃焼方式、エンジンモディフィケーション方式及び触媒方式等があり、この中で触媒方式が広く採用されている。
触媒方式は、白金(Pt)やパラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の触媒貴金属を用いて排気ガスを浄化する方式である。触媒方式の排気ガス浄化装置には、例えば、セラミックスや耐熱性金属からなる担体と、その担体の表面に形成された活性アルミナ(γ−アルミナ)等からなる担持層と、その担持層に担持された触媒貴金属とから構成される触媒部材が用いられる。
この触媒方式の排気ガス浄化装置は、エンジンに接続される排気管内に設置される。そして、エンジンから排気管に排出された排気ガスが触媒に接触したときに、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が触媒反応を起こして酸化あるいは還元される。その結果、それら有害成分が除去されることによって排気ガスが浄化される。
なお、触媒方式の排気ガス浄化装置で用いられる触媒は、触媒貴金属を担持する担体の形状により、ペレット触媒とモノリス触媒に大別される。このうちモノリス触媒には、パイプ状やプレート状、ハニカム状、あるいはそれらの形状が組み合わされたものなど種々の形状のものがある。また、例えば特許文献1に開示されているように、排気管内に設置される主触媒部材に対して、その主触媒部材の排気ガス流上流側に設置される補助触媒部材を組み合わせることも知られている。
ところで、ハニカム状触媒は、パイプ状触媒やプレート状触媒に比べて、表面積が大きいことから排気ガスの高い浄化性能を有する。しかし、ハニカム状触媒においては、エンジンからの失火が発生した際に、その触媒作用により担体内部が急激に高温になるため、担体の溶損が発生するという問題があった。即ち、担体の溶損が発生すると、有効な触媒貴金属の担持量が減少したり、ハニカム体のセル詰まりが発生することによって、排気ガスの浄化性能が低下することとなる。
そこで、この問題を解決するために、例えば特許文献2には、マフラ内の排気管あるいはディフューザの後端に対向させてハニカム状触媒を配置することが開示されている。即ち、特許文献2に開示されたハニカム状触媒は、失火が発生したときに炎が到達しない位置に配置することで、失火による担体の溶損が発生しないようにされている。
しかし、特許文献2に開示されたハニカム状触媒のように、失火の影響を受けない位置に配置すると、触媒に接触するまでに排気ガスの温度が低下し、触媒が十分に加熱されなくなるため、排気ガスの良好な浄化性能を発揮できなくなるという問題が生じる。
また、ハニカム状触媒を用いた排気ガス浄化装置は、特許文献1に開示されているように、そのハニカム状触媒の排気ガス流上流側に設置される補助触媒を組み合わせることにより、失火によりハニカム状触媒に発生する担体の溶損を抑制することが可能である。
しかし、補助触媒としてパイプ状触媒やプレート状触媒を用いると、それらの触媒は失火時において反応性が悪いため、その下流側に設置されたハニカム状触媒に発生する担体の溶損を十分に抑制することができない。なお、補助触媒としてハニカム状触媒を用いると、失火により補助触媒自体に担体の溶損が発生するため、補助触媒としてハニカム状触媒を用いることはできない。
特許第3141637号公報 特開平5−179938号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、失火によりハニカム状触媒に発生する担体の溶損をより確実に防止することができる排気ガス浄化装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明の排気ガス浄化装置は、内燃機関に接続される排気管内に設置される主触媒としてのハニカム状触媒と、外筒と、該外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体と、各該筒状担体の表面に担持された触媒層とから構成される補助触媒と、を備え、該補助触媒は、前記ハニカム状触媒に対して排気ガス流上流側に設置されており、前記複数個の筒状担体が隣接する外周面で互いに接合されているとともに、前記外筒内に配置される前記筒状担体の全てが、前記外筒の内周面と前記筒状担体の各々の外周面とがそれぞれ接合されていることを特徴としている。
また、本発明の排気ガス浄化装置は、内燃機関に接続される排気管内に設置される主触媒としてのハニカム状触媒と、外筒と、該外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体と、各該筒状担体の表面に担持された触媒層とから構成される補助触媒と、を備え、該補助触媒は、前記ハニカム状触媒に対して排気ガス流上流側に設置されており、前記複数個の筒状担体のうちの少なくとも1つは断面C字状であることを特徴としている。
本発明の排気ガス浄化装置における補助触媒は、外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体により構成されるマルチチューブ状のものである。この補助触媒は、プレート状触媒と比較して、コンパクトで表面積が大きいため、排気ガス中に含まれる反応成分(有害成分)に対する反応性が高い。そのため、補助触媒を通過してハニカム状触媒に到達する排気ガス中の反応成分が減少し、ハニカム状触媒における発熱反応が抑制される。そのため、エンジンからの失火が発生した際にも、ハニカム状触媒における急激な発熱反応が抑制されるので、ハニカム状触媒の担体の急激な温度上昇が回避される。これにより、失火によりハニカム状触媒に発生する担体の溶損がより確実に防止される。
また、補助触媒は、外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体で構成されていることから、プレート状触媒と比較して、構造上での強度に優れる。そのため、より薄い板厚の板材で筒状担体を形成することが可能となるので、熱容量が小さく暖機性に優れた補助触媒を得ることが可能となる。
したがって、本発明の排気ガス浄化装置は、上記のように外筒内に配設された複数個の筒状担体で構成される補助触媒が、主触媒としてのハニカム状触媒の排気ガス流上流側に設置されているため、暖機性に優れるだけではなく、ハニカム状触媒の最大の弱点とも言える、失火によりハニカム状触媒に発生する担体の溶損をより確実に防止することができる。
本発明の排気ガス浄化装置は、外筒と、外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体と、各筒状担体の表面に担持された触媒層とから構成される補助触媒を有する。
外筒は、内部に排気ガスが通過する排気ガス流路を区画するものである。外筒は、高温の排気ガスに晒されることから、例えば、ステンレス鋼等の耐熱性金属により筒状に形成される。外筒の断面形状は、特に限定されない。この外筒は、補助触媒が設置される排気管の一部で構成することも可能である。
複数個が用いられる筒状担体は、2個でもよいが、外筒内での配置スペース効率や、より広い表面積を確保することを考慮すれば3個以上にするのが好ましい。この筒状担体は、高温の排気ガスに晒されることから、例えば、ステンレス鋼等の耐熱性金属で形成される。ステンレス鋼としては、SUS409、SUS430、SUS436等のフェライト系のものが望ましいが、SUS304等のオーステナイト系のものでもよい。
筒状担体は、平板状の金属板を筒状に成形加工することにより形成することができる。この場合、丸められたときに対向する端部同士が未接合のままとされた断面C字状のものが望ましいが、端部同士が接合された断面円形のパイプ形状のものでもよい。
筒状担体は、その当接している外周面で互いに接合されていることが好ましく、また、外筒の内周面に接合されていることが好ましい。このようにすれば、筒状担体の位置ずれや外筒内からの抜け出しを防止することができる。これにより、筒状担体の表面に担持された触媒層の損傷を防止され、排気ガスの浄化性能の低下が防止される。なお、筒状担体の接合は、溶接やロウ付け等の方法を採用することができる。
筒状担体は、厚さが0.3〜0.8mmの金属板で形成されているのが好ましい。このような金属板を採用すれば、筒状担体に要求される強度を確保した上で、筒状担体の肉厚を薄くすることができる。これにより、筒状担体の熱容量を小さくすることが可能となり、暖機性の向上を図ることができる。なお、プレート状担体の場合には、強度等との関係から、通常1〜2mmの厚さが必要となる。
また、筒状担体は、多数の貫通孔をもつ穴あき鋼板で形成されているのが好ましい。このような穴あき鋼板を採用すれば、排気ガスが筒状担体の貫通孔を通過することによって、排気ガスがより触媒層に接触し易くなるので、排気ガスの浄化性能を向上させることができる。なお、貫通孔の開口率((全貫通孔の面積)/(筒状担体の外周面の面積))は、強度等との関係から30〜50%とするのが好ましい。
筒状担体は、金属製であり、その表面には耐酸化性を有する保護皮膜が形成されていることが好ましい。このようにすれば、筒状担体が触媒層の触媒貴金属と直接接触しなくなるため、筒状担体が触媒貴金属の作用により腐食するのを防止することができる。また、筒状担体に耐酸化性特性が必要とされなくなるため、筒状担体を一般鋼材等の安価な材料で形成することができる。保護皮膜は、耐酸化性を有するものであれば限定されるものではなく、従来公知の皮膜を用いることができる。耐酸化性を有する保護皮膜としては、例えば、ニッケル及びクロムを主成分とする皮膜などを挙げることができる。
補助触媒の触媒層は、担持層とその担持層に担持された触媒貴金属とからなる従来より公知の触媒層を採用することができる。
担持層は、補助触媒を通過する排気ガスとの接触面積を大きくするために設けられる。この担持層は、従来と同様に耐熱性無機酸化物で形成することができ、好ましい耐熱性無機酸化物としては、活性アルミナを主成分とする耐熱性無機酸化物が挙げられる。また、担持層は、セリウムやジルコニウムの酸化物を含むことが好ましい。これらの酸化物を担持層に有することで、補助触媒の浄化特性が向上する。担持層の層厚は、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択することができる。
担持層に担持される触媒貴金属は、担持層を形成した後に担持させることができるが、担持層を形成するときに活性アルミナ等からなるスラリーに混合させて、そのスラリーを筒状担体にコートすることにより担持させるようにしてもよい。触媒貴金属は、排気ガス浄化用触媒において、排気ガスを浄化する成分である。触媒貴金属は、通常の排気ガス浄化用触媒に用いられる触媒貴金属を用いることができる。即ち、酸化触媒、還元触媒、三元触媒のいずれの触媒貴金属を用いてもよい。
詳しくは、触媒貴金属に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)の少なくとも1種を用いることで排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、及び窒素酸化物(NOx)を効率良く除去することができる。また、触媒貴金属の担持層への担持量も特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択することができる。
本発明の排気ガス浄化装置において、主触媒として用いられるハニカム状触媒は、従来より公知のものを採用することができる。一般的なハニカム状触媒として、例えば、外筒と、外筒内に配設された金属製のハニカム状担体と、ハニカム状担体の表面に担持された触媒層と、から構成されるものが広く採用されている。
ハニカム状触媒のハニカム状担体は、例えば、金属シートあるいは金属箔からなる平板と波板とを交互に積層させることにより形成されるハニカム体や、あるいは平板と波板とを重ね合わせてロール状に巻回することにより形成されるハニカム体等を用いることができる。これらのハニカム体は、外筒に収納固定されることによって十分な機械的強度が確保される。
なお、ハニカム状触媒の外筒及び触媒層は、補助触媒の外筒及び触媒層に準じて構成されるものを採用することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は本実施例に係る排気ガス浄化装置の斜視図であり、図2はその排気ガス浄化装置の補助触媒の断面図であり、図3はその排気ガス浄化装置が設置された排気管の一部を断面で示す正面図である。
本実施例の排気ガス浄化装置は、図1〜図3に示すように、二輪車のエンジンに接続される排気装置50内に設置されるものであって、排気装置50の略中央部に設置される主触媒としてのハニカム状触媒10と、ハニカム状触媒10の排気ガス流上流側にハニカム状触媒10と所定距離を隔てて設置される補助触媒20と、から構成されている。
ハニカム状触媒10は、外筒11と、外筒11内に配設された金属製のハニカム状担体12と、ハニカム状担体の表面に担持された触媒層13とからなる。外筒11は、厚さ:1.2mmmのステンレス鋼板(SUS430)により、外径:63.5mm、長さ:50mmの円筒形に形成されている。この外筒11は、排気装置50の排気管53の一部となる。
ハニカム状担体12は、厚さ:0.1mmのステンレス鋼箔材(20Cr5Al)により、直径:61.1mm、長さ:50mmの大きさに形成されたハニカム体からなり、16セル/cm2 (約100セル/inch2 )の排気ガス流通セルを有する。このハニカム状担体12は、外筒11内に挿入されて、Ni系のロウ材でロウ付け固定されている。
この場合、ロウ材は、外筒11内にハニカム状担体12が挿入された状態で、外筒11の内周面及びハニカム状担体12の表面に10〜100μmの厚さに塗布される。その後、その外筒11及びハニカム状担体12を、真空雰囲気において1200℃で1時間、加熱処理することにより、外筒11の内周面及びハニカム状担体12の表面にロウ材よりなる保護皮膜が形成され、この保護皮膜が形成されることによって外筒11とハニカム状担体12がロウ付け固定される。
触媒層13は、活性アルミナ(γ−Al2 3 )57.6重量部、Ce−Zr酸化物(CeO2 換算27.5重量部)32.4重量部、バインダ5.8重量部、Pt5.8重量部、Rh0.7重量部、水250重量部を均一に混合して調製したスラリーを、外筒11の内周面及びハニカム状担体12の表面に36g/m2 の塗布量で塗布した後、500℃で1時間焼成することにより形成されている。
補助触媒20は、外筒21と、外筒21内に配設されて互いに外周面で接合された3個の筒状担体22と、各筒状担体22の表面に担持された触媒層23とからなる。外筒11は、厚さ:1.2mmmのステンレス鋼板(SUS430)により、外径:31.8mm、長さ:60mmの円筒形に形成されている。
筒状担体22は、厚さ:0.5mmの穴あきステンレス鋼板(SUS430)を筒状に丸めて成形加工することにより、外径:13.6mm、長さ:50mmの円筒状に形成されている。なお、穴あきステンレス鋼板は、パンチング加工により、直径:3mmの多数の貫通孔が軸方向ピッチ:8.8mm、周方向ピッチ:5mmで形成されたものであり、貫通孔の開口率は32.6%である。3個の筒状担体22は、外筒21内に挿入されて、Ni系のロウ材でロウ付け固定されている。
この場合、ロウ材は、外筒21内に3個の筒状担体22が挿入された状態で、外筒21の内周面及び各筒状担体22の表面に10〜100μmの厚さに塗布される。その後、その外筒21及び3個の筒状担体22を、真空雰囲気において1200℃で1時間、加熱処理することにより、外筒21の内周面及び各筒状担体22の表面にロウ材よりなる保護皮膜が形成される。この保護皮膜が形成されることにより、図2に示すように、筒状担体22同士が外周面でロウ付け固定されるとともに、外筒21と各筒状担体22がロウ付け固定される。
このように構成された3個の筒状担体22は、厚さ:0.5mmの薄い穴あきステンレス鋼板で形成されているにも拘わらず構造上での強度が優れており、且つ熱容量が小さく暖機性にも優れている。
触媒層23は、活性アルミナ(γ−Al2 3 )57.6重量部、Ce−Zr酸化物(CeO2 換算27.5重量部)32.4重量部、バインダ5.8重量部、Pt5.8重量部、Rh0.7重量部、水250重量部を均一に混合して調製したスラリーを、外筒21の内周面及び各筒状担体22の表面に36g/m2 の塗布量で塗布した後、500℃で1時間焼成することにより形成されている。
以上のように構成された本実施例の排気ガス浄化装置は、図3に示すように、二輪車のエンジンに接続される排気装置50内に配設されている。排気装置50は、エンジンの排気ポートに接続されるエギゾーストパイプ51と、エギゾーストパイプ51の下流側に連結されたマフラ52と、エギゾーストパイプ51の下流側に連結されてマフラ52内に延出する延長排気管53とを備えている。この排気装置50では、エンジンの排気ポートから排出された排気ガスは、エギゾーストパイプ51から延長排気管53を通ってマフラ52に排出され、その後、マフラ52の消音部を経て外部に排出されるようになっている。
この排気装置50に対して、本実施例の排気ガス浄化装置の主触媒としてのハニカム状触媒10が延長排気管53の略中央部に設置され、ハニカム状触媒10の排気ガス流上流側であって延長排気管53のエギゾーストパイプ51側端部に補助触媒20が設置されている。
この排気装置50において、エンジンの排気ポートから排出された排気ガスは、エギゾーストパイプ51を通り、延長排気管53に設置された補助触媒20を通過する。この補助触媒20は、排気ガス中に含まれる反応成分(有害成分)に対して反応性が高いことから、その後、排気ガス流下流側のハニカム状触媒10に到達する排気ガス中の反応成分(有害成分)は減少する。そのため、ハニカム状触媒10における発熱反応が抑制される。よって、エンジンからの失火が発生した場合にも、ハニカム状触媒10における急激な発熱反応が抑制されるので、ハニカム状触媒10の担体の急激な温度上昇が回避される。これにより、失火によりハニカム状触媒10に発生するハニカム状担体12の溶損がより確実に防止される。
以上のように、本実施例の排気ガス浄化装置は、外筒21内に配設された3個の筒状担体22で構成されるマルチチューブ状の補助触媒20が、主触媒としてのハニカム状触媒10の排気ガス流上流側に設置されているため、暖機性に優れるだけではなく、失火によりハニカム状触媒10に発生するハニカム状担体12の溶損をより確実に防止することができる。
〔試験1〕
上記実施例の排気ガス浄化装置の優れた効果を確認するため、排気量400ccの単気筒4サイクルエンジンを搭載した二輪車により失火試験を行った。この失火試験は、40km/hの定速走行状態からイグニッションスイッチをオフにすると同時に、スロットルを全開にして失火を生じさせ、その失火を原因とする、ハニカム状触媒における溶損の発生状況を調べるものである。
実施例の他に、比較例1及び比較例2を準備し、それらについても実施例と同一条件で失火試験を行った。比較例1は、補助触媒を備えず、実施例のハニカム状触媒と同じハニカム状触媒のみからなるものである。また、比較例2は、補助触媒をプレート状触媒(31.8mm×110mm、板厚:1.2mm)に変更した点でのみ実施例と異なるものである。
この失火試験は、実施例、比較例1及び比較例2に対してそれぞれ1回づつ行われ、それぞれのハニカム状触媒における溶損の発生状況を目視により確認した。このとき、それぞれのハニカム状触媒の写真を撮影し、比較例1のものを図4に示し、比較例2のものを図5に示し、実施例のものを図6に示した。
図4から明らかなように、補助触媒を備えていない比較例1の場合には、ハニカム状触媒の端面の約90%の部分に溶損が発生していることが確認された。また、図5から明らかなように、プレート状の補助触媒を備えている比較例2の場合には、ハニカム状触媒の端面の約40%の部分に溶損が発生していることが確認された。
一方、図6から明らかなように、マルチチューブ状の補助触媒を備えている実施例の場合には、ハニカム状触媒の端面の全域において溶損が全く発生していないことが確認された。即ち、実施例のように、ハニカム状触媒の排気ガス流上流側にマルチチューブ状の補助触媒を設置すれば、失火によりハニカム状触媒に発生する溶損をより確実に防止できることが確認された。
これは、マルチチューブ状触媒の方が、比較例2のようなプレート状触媒と比べて反応性が高く、ハニカム状触媒での反応成分が減少したため、ハニカム状触媒での急激な反応が抑制された結果として溶損の発生を回避することができたからである。
〔試験2〕
試験1で用いた実施例と比較例2について、試験1と同一車両で、補助触媒の0℃→400℃までの昇温特性を調べる試験を行ったところ、図7に示す結果が得られた。
図7から明らかなように、比較例2の場合には、400℃までの昇温時間が300秒弱であった。これに対して、実施例の場合には、400℃までの昇温時間が150秒弱であり、比較例2の略半分であった。これは、比較例2のプレート状触媒に比べて実施例のマルチチューブ状触媒の方が、軽量でコンパクトであり熱容量が小さいことと、表面積が大きいことによるものである。
本発明の実施例に係る排気ガス浄化装置の斜視図である。 本発明の実施例における補助触媒の断面図である。 本発明の実施例に係る排気ガス浄化装置が設置された排気装置の一部を断面で示す正面図である。 試験1の失火試験後における比較例1のハニカム状触媒を示す図である。 試験1の失火試験後における比較例2のハニカム状触媒を示す図である。 試験1の失火試験後における実施例のハニカム状触媒を示す図である。 試験2における実施例と比較例2の昇温特性を示すグラフである。
符号の説明
10…ハニカム状触媒(主触媒) 11…外筒 12…ハニカム状担体
13…触媒層 20…補助触媒 21…外筒 22…筒状担体
23…触媒層 50…排気装置 51…エギゾーストパイプ 52…マフラ
53…延長排気管

Claims (7)

  1. 内燃機関に接続される排気管内に設置される主触媒としてのハニカム状触媒と、
    外筒と、該外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体と、各該筒状担体の表面に担持された触媒層とから構成される補助触媒と、を備え、
    該補助触媒は、前記ハニカム状触媒に対して排気ガス流上流側に設置されており、前記複数個の筒状担体が隣接する外周面で互いに接合されているとともに、前記外筒内に配置される前記筒状担体の全てが、前記外筒の内周面と前記筒状担体の各々の外周面とがそれぞれ接合されていることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 前記複数個の筒状担体のうちの少なくとも1つは断面C字状であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  3. 内燃機関に接続される排気管内に設置される主触媒としてのハニカム状触媒と、
    外筒と、該外筒内に配設され少なくとも隣接する2個が互いに外周面で当接した複数個の筒状担体と、各該筒状担体の表面に担持された触媒層とから構成される補助触媒と、を備え、
    該補助触媒は、前記ハニカム状触媒に対して排気ガス流上流側に設置されており、前記複数個の筒状担体のうちの少なくとも1つは断面C字状であることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  4. 前記筒状担体は、その当接している外周面で互いに接合されている請求項3に記載の排気ガス浄化装置。
  5. 前記筒状担体は、前記外筒の内周面に接合されている請求項3に記載の排気ガス浄化装置。
  6. 前記ハニカム状触媒は、外筒と、該外筒内に配設された金属製のハニカム状担体と、該ハニカム状担体の表面に担持された触媒層とからなる請求項1〜5の何れか一項に記載の排気ガス浄化装置。
  7. 前記補助触媒は、前記ハニカム状触媒に対して前記排気管内の排気ガス流上流側に設置されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の排気ガス浄化装置。
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