JP2020130910A - 衣類 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]生地と、上記生地の肌側面側に形成されている電極とを備える衣類であって、
上記生地は、多層構造の織編物であり、
上記生地の肌側面のうち50cm2以上は上記電極に覆われておらず露出しており、
上記生地の肌側面は、単糸繊度:0.1〜3.0dtexの単糸Aが主に配置され、
上記生地の肌側面とは反対側の表面は、単糸繊度:1.0〜5.0dtexの単糸Bが主に配置され、且つ、
上記単糸Bの単糸繊度の上記単糸Aの単糸繊度に対する比は1.3〜20.0であることを特徴とする衣類。
[2]上記生地は編物であり、上記生地の完全組織において、
上記生地の肌側面を形成するニットループのうち、個数割合で50%以上のニットループが糸Aにより構成されており、
上記生地の肌側面とは反対側の表面を形成するニットループのうち、個数割合で50%以上のニットループが糸Bにより構成されており、
上記糸Aは、上記糸Aを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が上記単糸Aであり、
上記糸Bは、上記糸Bを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が上記単糸Bである[1]に記載の衣類。
[3]上記編物は丸編により構成されたものであり、
上記生地の肌側面を形成するループは、タックループを含まずニットループのみである[2]に記載の衣類。
[4]上記生地は、緯二重織、又は経二重織であり、上記生地の完全組織において、
上記生地の肌側面における織組織上の糸Aの出現割合が50%以上であり、
上記生地の肌側面とは反対側の表面における織組織上の糸Bの出現割合が50%以上であり、
上記糸Aは、上記糸Aを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が上記単糸Aであり、
上記糸Bは、上記糸Bを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が上記単糸Bである[1]に記載の衣類。
[5]上記生地の肌側面は、朱子織、又は綾織により形成されている[1]または[4]に記載の衣類。
[6]上記生地の肌側面は、下記測定方法により求められる密着力が2gf以上、60gf以下である[1]〜[5]のいずれかに記載の衣類。
[密着力の測定方法]
上記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、上記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.2mlの水を滴下する。その後、圧縮試験機にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、上記生地と上記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とする。
[7]上記生地の肌側面は、下記測定方法により求められる最大密着力が20gf以上、60gf以下である[1]〜[6]のいずれかに記載の衣類。
[最大密着力の測定方法]
上記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、上記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.1mlの水を滴下する。その後、圧縮試験機にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、上記圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、上記生地と上記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とする。その後、水0.1mlを滴下して密着力を測定する操作を、水滴下量の合計が1.0mlに至るまで繰り返し、水を1.0ml滴下するまでの間の最大の密着力を最大密着力とする。
[8]上記糸Bは、撥水性を有するものである[1]〜[7]のいずれかに記載の衣類。
[9]上記電極は、導電フィラーとエラストマーを含む[1]〜[8]のいずれかに記載の衣類。
[10]上記衣類は、胸部、手部、脚部、足部、頸部、または顔部のいずれかを少なくとも覆うものである[1]〜[9]のいずれかに記載の衣類。
心拍数(回/分)=60/RR間隔
上記生地が編物である場合、上記生地の完全組織において、上記生地の肌側面を形成するニットループのうち、個数割合で50%以上のニットループが上記糸Aにより構成されていることが好ましい。これにより、上記生地の肌側面に汗を溜め易くすることができる。より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、更により好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。
上記生地が織物である場合、織物は二重織であることが好ましい。なお織物は、二重織に限らず、三重織や四重織等の多重組織であってもよい。具体的には緯二重織、経二重織、経緯二重織、ふくれ織、風通織物、昼夜織等が挙げられる。このうち緯二重織、又は経二重織が好ましい。
上記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、上記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.2mlの水を滴下する。その後、圧縮試験機にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、上記生地と上記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とする。
上記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、上記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.1mlの水を滴下する。その後、圧縮試験機にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、上記圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、上記生地と上記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とする。その後、水0.1mlを滴下して密着力を測定する操作を、水滴下量の合計が1.0mlに至るまで繰り返し、水を1.0ml滴下するまでの間の最大の密着力を最大密着力とする。
肌側面の保水率は15%以上であることが好ましい。保水率が15%以上であることにより、肌側面の水分存在下における密着力を向上し易くすることができる。肌側面の保水率は、より好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上である。一方、肌側面の保水率の上限は、例えば80%以下、70%以下、60%以下であってもよい。肌側面の保水率は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
表面の保水率は、20%以下であることが好ましい。表面の保水率が20%以下であることにより、汗等の水分を肌側面に保持し易くすることができる。そのため、表面の保水率は、より好ましくは15%以下、更に好ましくは12%以下、更により好ましくは8%以下、最も好ましくは0%である。表面の保水率は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
肌側面の保水率(%)の表面の保水率(%)に対する比(肌側面の保水率(%)/表面の保水率(%))は、1.2以上であることが好ましい。肌側面の保水率が、表面の保水率よりも大きいことにより、汗等の水分を肌側面に保持し易くすることができる。そのため、保水率比は、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2.0以上である。一方、保水率比の上限は、例えば95以下、90以下、80以下であってもよい。
(導電層)
導電層は、生体の電気的情報を検知できるものであり、導通を確保するために必要である。導電層は、導電性フィラーと伸縮性を有する樹脂を含むことが好ましく、より好ましくは導電性フィラーとエラストマーを含むものであり、各成分を有機溶剤に溶解または分散させた組成物(以下、導電性ペーストということがある)を用いて形成できる。
上記第一絶縁層は、絶縁層として作用する他、電極および配線の導電層を生地に形成するための接着層として作用すると共に、着用時に第一絶縁層が積層された生地の反対側(即ち、衣類の外側)からの水分が導電層に達することを防ぐ止水層としても作用する。また、導電層の衣類側に第一絶縁層を設けることによって、第一絶縁層が、生地の伸びを抑制し、導電層が過度に伸長されるのを防ぐことができる。その結果、第一絶縁層にクラックが発生することを防止できる。これに対し、上述したように、上記導電層は、良好な伸長性を有するものであるが、生地が導電層の伸長性を超えた伸び性に富む素材の場合、生地表面に導電層を直接形成すると、生地の伸びに追随して導電層が伸ばされ過ぎ、その結果、導電層にクラックが発生すると考えられる。
上記配線は、上記導電層の上に、第二絶縁層が形成されていることが好ましい。第二絶縁層を設けることによって、例えば、雨、雪、汗などの水分が導電層に接触することを防止できる。第二絶縁層を構成する樹脂としては、上述した第一絶縁層を構成する樹脂と同様のものが挙げられ、好ましく用いられる樹脂も同じである。第二絶縁層を構成する樹脂も、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。第二絶縁層を構成する樹脂は、上記第一絶縁層を構成する樹脂と、同じであってもよいし、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。同じ樹脂を用いることによって、導電層の被覆性および配線の伸縮時における応力の偏りによる導電層の損傷を低減できる。第二絶縁層は、上記第一絶縁層と同じ形成方法で形成できる。また、市販されている樹脂シートまたは樹脂フィルムを用いることもできる。
単糸繊度は、JIS L 1013(2010)8.3.1 A法に基づいて、正量繊度を測定して総繊度とし、それを単繊維数で除することにより単糸繊度を求めた。
織物の場合は、JIS L1096(2010)8.6.1のA法の測定方法に基づいて測定した。編物の密度は、JIS L1096(2010)8.6.2の測定方法に基づいて測定した。
温度20℃、湿度65%RHで調湿した編地から10cm×10cmのサイズの試験片を3枚採取し、それぞれの試験片の重量(Wt1)を測定した。次いで、ガラス板上に蒸留水1.0mlを滴下した後、上記ガラス板上に上記試験片のうちの1枚を肌側面が蒸留水に接するように載せて30秒間放置し、その後、上記試験片を別のガラス板上に移した。次いで、同じサイズの濾紙A(重量:WA1)と濾紙B(重量:WB1)を用意して、濾紙Aを上記肌側面に当て、濾紙Bを肌側面とは反対側の表面に当てて、上記試験片をサンドイッチ状に挟み込んで、荷重:5g/cm2の面圧を加えて30秒間放置した。次いで除重した後、上記試験片の重量(Wt2)、濾紙Aの重量(WA2)、及び濾紙Bの重量(WB2)をそれぞれ測定し、下記式に基づいて上記試験片の肌側面の保水率、表面の保水率、及び表面の保水率に対する肌側面の保水率の比(保水率比)を算出した。この操作を3枚全ての試験片に対して行って、その平均値をとった。
肌側面の保水率(%)=(WA2−WA1)/(Wt2−Wt1+WB2―WB1)×100
表面の保水率(%)=(WB2―WB1)/(Wt2−Wt1+WA2−WA1)×100
保水率比=肌側面の保水率(%)/表面の保水率(%)
糸の撥水性はデュポン(DUPONT)法に基づいて判定を行った。詳細には、生地から撥水糸のみを抜き出して、抜出した撥水糸同士を結んで10mの長さにつなぎ合せた。次いで、0.1g/dtexの張力をかけながら、10cm四方の厚紙に隙間が空かないように撥水糸を捲きつけて、隙間なく糸が揃った状態の板巻を用意した。その後、下記12段階の濃度(重量%)のイソプロピルアルコール(IPA)水溶液のうち1級のIPA水溶液から順にスポイドで一滴ずつ水平に置いた板巻の撥水糸に滴下した。滴下から10秒経過する前に浸透した時点におけるIPA水溶液の等級を糸の撥水度とした。
<等級判定液>
上記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、上記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.1mlの水を滴下した。その後、カトーテック社製の圧縮試験機(KES−G5)にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、上記圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加えた。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、上記生地と上記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とした。その後、水0.1mlを滴下して密着力を測定する操作を、水滴下量の合計が1.0mlに至るまで繰り返し、水を1.0ml滴下するまでの間の最大の密着力を肌側面の最大密着力とした。この測定を3回行ってその平均値を採用した。同様に肌側面とは反対側の表面についても最大密着力を測定した。
上記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、上記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.2mlの水を滴下した。その後、カトーテック社製の圧縮試験機(KES−G5)にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、上記生地と上記天然ゴム板が離れるためにかかった力を肌側面の密着力とした。この測定を3回行ってその平均値を採用した。同様に肌側面とは反対側の表面についても密着力を測定した。
着圧の測定には株式会社エイエムアイ・テクノ製の接触圧測定器AMI3037−10と受圧センサ(直径20mmの円形エアパック)を使用した。被験者に電子ユニット付Tシャツを着用させて、受圧センサを電極の中央部と、電極が接触する肌の間に挿入してから、被験者の呼気と吸気の間(呼吸による胸囲変化の中央値)に呼吸を止めた状態で着圧を測定した。
実施例1〜6、比較例1で作製した電子ユニット付Tシャツを着用し、20℃、65%RHの室内環境で、トレッドミルを用いて30分間、7km/hのジョギングしている時の心電図を測定し、心電図の波形のうちR波の振幅の分散をシグナル(S)とし、R波とR波の間の波形の振幅の分散をノイズ(N)とし、S/Nの式でSN比を求めた。ノイズが少なく、SN比が良好で、容易にR波を検出できる心電図波形を計測できた場合は「良」、安定的な検出ができなかった場合は「不良」と評価した。
28ゲージ、33インチのダブルニット編機を使用し、肌側面とは反対側の層(表層)に84dtex/48フィラメント(f)のセミダルの丸断面ポリエチレンテレフタレートフィラメント(酸化チタン:0.5重量%含有)の2ヒーター仮撚加工糸を糸Bとして使用し、糸長が250mm/100wになるように設定した。肌側の層(裏層)には84dtex/72fのセミダルの丸断面ポリエチレンテレフタレートフィラメント(酸化チタン:0.5重量%含有)の2ヒーター仮撚加工糸を糸Aとして使用し、糸長が290mm/100wになるよう設定した。このような条件で、図1に示すメッシュリバース組織に配置したニット生機を作製した。なお図1中、F1〜F4は、編糸の第1給糸口〜第4給糸口を示す。図1の組織図においては、各行の上側の縦線はダイアル針を示し、下側の縦線はシリンダー針を示す。得られたニット生機に、常法のリラックス、プレセット、分散染料による染色を行った後、親水加工、帯電防止加工を行って生地を得た。
ニトリルゴム(日本ゼオン社製のNipol(登録商標)DN003)20質量部をイソホロン80質量部に溶解し、NBR溶液を作製した。得られたNBR溶液100質量部に、銀粒子(DOWAエレクトロニクス製の「凝集銀粉G−35」、平均粒子径5.9μm)110質量部を配合し、3本ロールミルにて混練し、導電ペーストを得た。
上記導電性ペーストを離型シートの上に塗布し、120℃の熱風乾燥オーブンで30分以上乾燥することによって、離型シート付きシート状導電層を作製した。
実施例1の裏層の84dtex/72fの2ヒーター仮撚加工糸を、78dtex/216fの2ヒーター仮撚加工糸に代えたこと以外は実施例1と同様にして生地を得た。更に、実施例1と同様に電極および配線を形成すると共に、電子ユニットを取り付けて電子ユニット付Tシャツを製造した。得られた電子ユニット付Tシャツの着用による締め付け感は無かった。更に上記着用試験においても電極がずれる事もなく精度の良い計測が可能であった。
実施例1の表層の84dtex/48fの2ヒーター仮撚加工糸を、110dtex/48fの2ヒーター仮撚加工糸に変更し、実施例1の裏層の84dtex/72fの2ヒーター仮撚加工糸を、167dtex/144fの2ヒーター仮撚加工糸に変更したこと以外は実施例1と同様して生地を得た。更に、実施例1と同様に電極および配線を形成すると共に、電子ユニットを取り付けて電子ユニット付Tシャツを製造した。得られた電子ユニット付Tシャツの着用による締め付け感は無かった。更に上記着用試験においても電極がずれる事もなく精度の良い計測が可能であった。
実施例1の編組織を図2のモックミラノリブに変更して、表層を構成する表糸(F2、F5)を実施例1と同じ84dtex/48fの2ヒーター仮撚加工糸を用いて、繋ぎ糸と裏層を構成する糸(F1、F3、F4)を実施例1と同じ84dtex/72fの2ヒーター仮撚加工糸を用いて生機を作製して、実施例1と同様にして生地を得た。更に、実施例1と同様に電極および配線を形成すると共に、電子ユニットを取り付けて電子ユニット付Tシャツを製造した。得られた電子ユニット付Tシャツの着用による締め付け感は無かった。更に上記着用試験においても電極がずれる事もなく精度の良い計測が可能であった。
実施例1の表層の84dtex/48fの2ヒーター仮撚加工糸に対して、製編前に下記の撥水加工を行ったこと以外は、実施例1同様にして生地を得た。撥水加工は、まず上記仮撚加工糸を0.29g/cm3の密度にチーズ状に捲き直し、プレスして0.45g/cm3の密度のチーズ状にした。次に、オーバーマイヤー糸染染色機で精練した後、フッソ系撥水加工剤「アサヒガードAG−E061」を5g/L溶液で40℃×20分処理し、脱水して、乾燥させた。このときの脱水時のピックアップ率は40%であった。更に、実施例1と同様に電極および配線を形成すると共に、電子ユニットを取り付けて電子ユニット付Tシャツを製造した。得られた電子ユニット付Tシャツの着用による締め付け感は無かった。更に上記着用試験においても電極がずれる事もなく精度の良い計測が可能であった。
経糸と、表層を構成する緯糸に84dtex/48fの1ヒーター仮撚加工糸を糸Bとして用いて、裏層を構成する緯糸としてセミダル丸断面の78dtex/216fの仮撚加工を行わない生糸を糸Aとして用いて、図5(a)〜(c)に示す緯二重組織で製織した。生機を連続精練、プレセット、染色を行った後、帯電防止剤、親水加工剤を付与して仕上げた。仕上がった生地の密度は、経密度110本/2.54cm、表層緯密度45本/2.54cm、裏層緯密度45本/2.54cmであった。更に、実施例1と同様に電極および配線を形成すると共に、電子ユニットを取り付けて電子ユニット付Tシャツを製造した。得られた電子ユニット付Tシャツの着用による締め付け感は無かった。更に上記着用試験においても電極がずれる事もなく精度の良い計測が可能であった。
表層の糸を実施例1の裏層の糸に、裏層の糸に実施例1の表層の糸にして、表裏の糸使いを逆にしたこと以外は実施例1と同様にして生地を得た。更に、実施例1と同様に電極および配線を形成すると共に、電子ユニットを取り付けて電子ユニット付Tシャツを製造した。得られた電子ユニット付Tシャツの着用による締め付け感は無かった。更に上記着用試験において電極がずれ計測が困難になった。
バインダー樹脂として、三洋化成工業株式会社製コートロンKYU−1(ガラス転移温度−35℃)、銀粒子として三井金属鉱業株式会社製微小径銀粉SPH02J(平均粒子径1.2μm)、カーボン粒子としてライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製ケッチェンブラックEC600JD、溶剤としてブチルカルビトールアセテートを用い、バインダー10質量部、銀粒子70質量部、カーボン粒子1質量部、溶剤19質量部の配合で導電ペーストを調製した。当該調製に当たっては、所定の溶剤量の半分量の溶剤にバインダー樹脂を溶解し、次いで金属系粒子、炭素系粒子を添加して予備混合した後、三本ロールミルにて分散することによりペースト化して導電性ペーストを得た。
ガラス転移温度が−19℃のニトリルブタジエンゴム樹脂を40質量部、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製ケッチェンブラックEC300Jを20質量部、溶剤としてエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート50質量部を予備撹拌の後、三本ロールミルにて分散化して、カーボンペーストを得た。
4 電極支持部
6 襟周り
9 後身頃
14 縫合部
21 袖部
61 電極部
Claims (10)
- 生地と、前記生地の肌側面側に形成されている電極とを備える衣類であって、
前記生地は、多層構造の織編物であり、
前記生地の肌側面のうち50cm2以上は前記電極に覆われておらず露出しており、
前記生地の肌側面は、単糸繊度:0.1〜3.0dtexの単糸Aが主に配置され、
前記生地の肌側面とは反対側の表面は、単糸繊度:1.0〜5.0dtexの単糸Bが主に配置され、且つ、
前記単糸Bの単糸繊度の前記単糸Aの単糸繊度に対する比は1.3〜20.0であることを特徴とする衣類。 - 前記生地は編物であり、前記生地の完全組織において、
前記生地の肌側面を形成するニットループのうち、個数割合で50%以上のニットループが糸Aにより構成されており、
前記生地の肌側面とは反対側の表面を形成するニットループのうち、個数割合で50%以上のニットループが糸Bにより構成されており、
前記糸Aは、前記糸Aを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が前記単糸Aであり、
前記糸Bは、前記糸Bを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が前記単糸Bである請求項1に記載の衣類。 - 前記編物は丸編により構成されたものであり、
前記生地の肌側面を形成するループは、タックループを含まずニットループのみである請求項2に記載の衣類。 - 前記生地は、緯二重織、又は経二重織であり、前記生地の完全組織において、
前記生地の肌側面における織組織上の糸Aの出現割合が50%以上であり、
前記生地の肌側面とは反対側の表面における織組織上の糸Bの出現割合が50%以上であり、
前記糸Aは、前記糸Aを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が前記単糸Aであり、
前記糸Bは、前記糸Bを構成する単糸のうち90%以上の本数の単糸が前記単糸Bである請求項1に記載の衣類。 - 前記生地の肌側面は、朱子織、又は綾織により形成されている請求項1または4に記載の衣類。
- 前記生地の肌側面は、下記測定方法により求められる密着力が2gf以上、60gf以下である請求項1〜5のいずれかに記載の衣類。
[密着力の測定方法]
前記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、前記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.2mlの水を滴下する。その後、圧縮試験機にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、前記生地と前記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とする。 - 前記生地の肌側面は、下記測定方法により求められる最大密着力が20gf以上、60gf以下である請求項1〜6のいずれかに記載の衣類。
[最大密着力の測定方法]
前記生地を5cm×5cmの寸法に切り取り、前記生地の肌側面を上側に向けてアクリル板の上に置き、スポイトにより0.1mlの水を滴下する。その後、圧縮試験機にて、10cm2の円形の圧縮子の底面に、前記圧縮子の底面と同面積の円形で3mm厚の天然ゴム板を貼り付けたものを用いて下側に500mNの荷重を加える。次いで、垂直方向に0.2cm/秒の速度で引き上げて、前記生地と前記天然ゴム板が離れるためにかかった力を密着力とする。その後、水0.1mlを滴下して密着力を測定する操作を、水滴下量の合計が1.0mlに至るまで繰り返し、水を1.0ml滴下するまでの間の最大の密着力を最大密着力とする。 - 前記糸Bは、撥水性を有するものである請求項1〜7のいずれかに記載の衣類。
- 前記電極は、導電フィラーとエラストマーを含む請求項1〜8のいずれかに記載の衣類。
- 前記衣類は、胸部、手部、脚部、足部、頸部、または顔部のいずれかを少なくとも覆うものである請求項1〜9のいずれかに記載の衣類。
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