JP2020128741A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】無人運転および有人運転が可能に構成された車両の燃費を向上させる。【解決手段】車両1は、無人走行および有人走行が可能に構成される。車両1は、車両1が無人走行中であるかどうかを検出するように構成された重量センサ70と、エンジン40と、エンジン100の点火時期を遅角側に制御することで車両1の騒音振動性能を向上させる遅角制御を実行するように構成されたECU100とを備える。ECU100は、車両1が無人走行中であることが重量センサ70により検出された場合には、車両1が有人走行中である場合と比べて、遅角制御の実行を抑制する。【選択図】図4
Description
本開示は、車両に関し、より特定的には、無人走行および有人走行が可能に構成された車両に関する。
近年、無人走行(完全自動運転)が可能な車両の開発が進められている。無人走行が可能な車両の多くは、有人走行も可能に構成されている。このように無人走行および有人走行の両方が可能な車両における各種制御が提案されている。たとえば、特開2016−102441号公報(特許文献1)に開示された車両制御装置は、内燃機関を備えた車両が無人走行中であると判定された場合には、当該車両の有人走行時と比べて、内燃機関の出力を制限する。
火花点火式の内燃機関において点火時期を適切に制御する(より詳細には点火時期を遅角側に制御する)ことによって車両の騒音や振動を低減できることが知られている。無人走行および有人走行が可能に構成された車両に火花点火式の内燃機関が備えられている場合にも、点火時期を遅角側に制御することで騒音振動性能を向上させることができる。その一方で、点火時期を遅角側に制御すると、車両の燃費が悪化する可能性がある。特許文献1に開示された車両制御装置は、そのような可能性を考慮していない点において改善の余地がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、無人走行および有人走行が可能に構成された車両の燃費を向上させることである。
本開示のある局面に従う車両は、無人走行および有人走行が可能に構成される。この車両は、車両が無人走行中であるかどうかを検出する検出装置と、内燃機関と、内燃期間の点火時期を遅角側に制御することで車両の騒音振動性能を向上させる遅角制御を実行するように構成された制御装置とを備える。制御装置は、車両が無人走行中であることが検出装置により検出された場合には、車両が有人走行中である場合と比べて、遅角制御の実行を抑制する。
上記構成によれば、無人走行時には車両の騒音振動性能について配慮しなくてよいとして、遅角制御の実行が抑制される。このように、無人走行時には騒音振動性能よりも燃費性能を優先することで、車両の燃費を向上させることができる。
本開示によれば、無人運転および有人運転が可能に構成された車両の燃費を向上させることができる。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態]
<車両構成>
図1は、本実施の形態に係る車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、車両1は、無人走行および有人走行が可能に構成された車両であり、本実施の形態ではハイブリッド車両である。
<車両構成>
図1は、本実施の形態に係る車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、車両1は、無人走行および有人走行が可能に構成された車両であり、本実施の形態ではハイブリッド車両である。
車両1は、第1モータジェネレータ(MG:Motor Generator)11と、第2MG12と、動力分割機構21と、減速機22と、駆動輪23と、クランクシャフト24と、エンジン40と、パワーコントロールユニット(PCU:Power Control Unit)30と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)40と、メインバッテリ52と、DC/DCコンバータ53と、補機バッテリ54と、ナビゲーション装置60と、重量センサ70と、センサ群80と、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)100とを備える。
第1MG11および第2MG12の各々は交流回転電機であり、たとえば三相交流永久磁石型同期モータである。第1MG11は、動力分割機構21を介して受けるエンジン40の動力を用いて発電し得る。たとえばメインバッテリ52のSOC(State Of Charge)が所定の下限値に達すると、エンジン40が始動して第1MG11により発電が行なわれる。第1MG11によって発電された電力は、PCU30により電圧変換され、メインバッテリ52に蓄えられたり、第2MG12に直接供給されたりする。
第2MG12は、メインバッテリ52に蓄えられた電力および第1MG11により発電された電力のうちの少なくとも一方を用いて駆動力を発生する。第2MG12の駆動力は、減速機22を介して駆動輪23に伝達される。車両1の制動時には、減速機22を介して駆動輪23により第2MG12が駆動されるため、第2MG12は制動エネルギーを電力に変換する回生ブレーキとして作動する。第2MG12により発電された電力は、メインバッテリ52に蓄えられる。
動力分割機構21は、たとえば遊星歯車機構であり、エンジン40が発生する駆動力を、減速機22を介して駆動輪23を駆動するための動力と、第1MG11を駆動するための動力とに分割可能に構成される。
PCU30は、ECU100からの制御信号に基づいて第1MG11および第2MG12を駆動する。PCU30は、第1MG11および第2MG12を駆動するためのインバータ(図示せず)を含む。PCU30は、メインバッテリ52とインバータとの間で電圧変換するためのコンバータ(図示せず)をさらに含んでもよい。
エンジン40は、火花点火式の内燃機関であり、たとえばガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンである。エンジン40は、第1MG11のクランキングにより始動されると、動力分割機構21を介して駆動輪23および第1MG11のうちの少なくとも一方に動力を供給する。エンジン40は、吸気バルブ410(図2参照)の作動特性(吸気側カムシャフトの回転位相)を変更するための可変動弁機構41を含む。エンジン40の構成の詳細については後に図2にて説明する。
SMR51は、PCU30とメインバッテリ52との間に電気的に接続される。SMR51は、ECU100からの制御信号に基づいて、PCU30とメインバッテリ52との間の電力の供給と遮断とを切り替える。
メインバッテリ52は、再充電可能な直流電源であり、車両1の走行のための電力を蓄える。メインバッテリ52は、たとえばニッケル水素電池もしくはリチウムイオン電池等の二次電池である。ただし、メインバッテリ52に代えて電気二重層キャパシタ等のキャパシタを採用してもよい。
DC/DCコンバータ53は、PCU30とSMR51とを結ぶ電力線に電気的に接続され、この電力線から供給される直流電圧を降圧して補機バッテリ54に供給する。
補機バッテリ54は、補機系の各機器(図示しないオーディオ機器、照明機器、およびカーナビゲーション機器等)に電力を供給するための直流電源であり、たとえば鉛蓄電池を含んで構成される。可変動弁機構41は、補機バッテリ54に蓄えられた電力を用いて駆動される。
ナビゲーション装置60は、人工衛星からの電波に基づいて車両1の位置を特定するGPS受信機(図示せず)を含む。ナビゲーション装置60は、GPS受信機により特定された車両1の位置情報とメモリ(図示せず)に格納された道路地図データとに基づいて、車両1の現在地から目的地までの走行ルートを算出し、その走行ルートの情報をECU100に出力する。
重量センサ70は、たとえば車両1の各座席に設置される。重量センサ70は、座席に掛かるユーザの体重を検出し、その検出結果をECU100に出力する。ECU100は、重量センサ70の検出結果に基づいて、車両1の車室内が有人であるか無人であるかを判断することができる。
センサ群80は、車両1の外部状況を検出したり、車両1の走行状態に応じた情報および車両1の操作(操舵操作、アクセル操作およびブレーキ操作)を検出したりする。センサ群80は、いずれも図示しないが、たとえば、カメラと、レーダーと、ライダー(LIDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)と、車速センサと、加速度センサとを含む。
カメラは、車両1の外部状況を撮像する。レーダーは、電波(たとえばミリ波)を車両1の周囲に送信し、障害物で反射された電波を受信して障害物を検出する。ライダーは、光(典型的には紫外線、可視光線または近赤外線)を車両1の周囲に送信し、障害物で反射された光を受信することで反射点までの距離を計測し、障害物を検出する。車速センサは、車輪の回転速度を検出して車両1の速度を検出する。加速度センサは、たとえば、車両1の前後方向の加速度と横方向の加速度とを検出する。これらの各機器は、検出または取得した情報をECU100に出力する。ECU100は、ナビゲーション装置60およびセンサ群80からの情報に基づいて、車両1の完全自動運転(無人走行)を行うことが可能に構成されている。なお、自動運転とは、車両1の加速、減速および操舵等の運転操作が車両1のユーザの運転操作によらずに実行される制御を意味する。
NV抑制スイッチ90は、車両1の騒音や振動(NV:Noise, Vibration)の発生を積極的に抑制するかどうかをユーザが選択するためのスイッチである。詳細は後述するが、NV抑制スイッチ90がユーザ操作によりオンされると、車両1の無人走行中であるか有人走行中であるかに拘わらず、車両1にて発生する騒音や振動を抑制するための遅角制御の実行が許可される。NV抑制スイッチ90のオン/オフの切り替えについては図4にて説明する。
ECU100は、いずれも図示しないが、1または複数のCPU(Central Processing Unit)と、メモリと、入出力ポート等とを含んで構成される。ECU100は、各種センサおよびNV抑制スイッチ90からの入力信号に基づいて制御信号を出力して各機器を制御する。ECU100は、機能毎に複数のECUに分割されて構成されていてもよい。
より具体的には、ECU100は、車両1の走行制御において、エンジン40への要求出力を設定する。そして、ECU100は、車両1の走行状況に応じて、エンジン40が設定された要求出力を発生するための動作点(エンジン回転速度NeとエンジントルクTeとの組み合わせ)で動作するように、スロットル開度θth、点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量、吸気バルブ410(図2参照)の作動特性を制御する。また、ECU100のメモリには、事前の深層学習により生成された、車両1の完全自動運転を行うためのニューラルネットワークの学習済みモデルが格納されている。ECU100は、ナビゲーション装置60およびセンサ群80による検出結果を学習済みモデルに入力することによって車両1の完全自動運転を行うように構成されている。
<エンジン構成>
図2は、エンジン40の詳細な構成の一例を示す図である。図1および図2を参照して、本実施の形態では、可変動弁機構41は、たとえば電動可変バルブタイミング(VVT:Variable Valve Timing)機構であり、車両1の走行状況、エンジン40の始動性または排気浄化装置からのエミッション等に応じてECU100によって制御される。
図2は、エンジン40の詳細な構成の一例を示す図である。図1および図2を参照して、本実施の形態では、可変動弁機構41は、たとえば電動可変バルブタイミング(VVT:Variable Valve Timing)機構であり、車両1の走行状況、エンジン40の始動性または排気浄化装置からのエミッション等に応じてECU100によって制御される。
以下では、電動VVT機構の一例として、吸気バルブの開弁期間を維持しつつ吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な機構を例に説明する。しかし、可変動弁機構41の構成はこれに限定されるものではなく、吸気バルブ410の開弁期間が変更可能であってもよく、排気バルブ420の開弁期間または開閉タイミングが変更可能であってもよい。また、吸気バルブ410(または排気バルブ420)の開閉タイミングに加えてリフト量が変更可能であってもよい。また、可変動弁機構41が電動式であることは必須ではなく、油圧式であってもよい。
エンジン40への吸入空気量は、スロットルモータ402を駆動源とするスロットルバルブ404によって調整される。スロットル開度センサ406は、スロットル開度θthを検出して、その検出結果を示す信号をECU100に出力する。
インジェクタ408は吸気ポートに燃料を噴射する。吸気ポートにて燃料と空気とが混合された混合気は、吸気バルブ410が開くことによってシリンダ430内へ導入される。シリンダ430内の混合気は、点火プラグ432により着火されて燃焼する。混合気の燃焼によりピストン440が押し下げられ、クランクシャフト24が回転する。燃焼後の混合気(排気ガス)は、排気通路450に設けられた触媒452,454によって浄化された後、車外に排出される。
シリンダ430の頭頂部(シリンダヘッド)には、シリンダ430に導入される空気の量および導入時期を調整するための吸気バルブ410と、シリンダ430から排出される排気ガスの量および排出時期を調整するための排気バルブ420とが設けられている。吸気バルブ410および排気バルブ420の開閉は、可変動弁機構41によって制御される。可変動弁機構41は、吸気側カムシャフト412と、排気側カムシャフト422と、カムスプロケット(図示せず)と、電動アクチュエータ(図示せず)とを含む。
吸気側カムシャフト412および排気側カムシャフト422の各々は、その回転軸の方向がクランクシャフト24の軸方向と平行となるようにシリンダヘッドに設けられている。吸気側カムシャフト412には、複数のカム414(図2では1つのみを示す)が所定の間隔で固定されている。吸気側カムシャフト412が回転すると、各気筒に設けられた吸気バルブ410がカム414によって開閉される。同様に、排気側カムシャフト422が回転すると、各気筒に設けられた排気バルブ420がカム424によって開閉される。
カムスプロケットは、吸気側カムシャフト412および排気側カムシャフト422の各々の一方端に設けられている。各カムスプロケットには同一のタイミングチェーン(図示せず)が巻き掛けられている。このタイミングチェーンは、クランクシャフト24に設けられたタイミングロータ(図示せず)にも巻き掛けられている。そのため、吸気側カムシャフト412と排気側カムシャフト422とクランクシャフト24とは、タイミングチェーンによって同期して回転する。
カム角センサ476は、吸気側カムシャフト412に設けられたカム414の位置と、排気側カムシャフト422に設けられたカム424の位置とを検出して、その検出結果を示す信号をECU100に出力する。クランク角センサ478は、クランクシャフト24の回転速度(エンジン回転速度)Neおよびクランクシャフト24の回転角度(クランク角CA)を検出して、その検出結果を示す信号をECU100に出力する。ECU100は、カム角センサ476およびクランク角センサ478からの信号に基づいて、電動アクチュエータ460のフィードバック制御を実行することにより、吸気バルブ410の開閉タイミングを変化させる。
図3は、吸気バルブ410の開閉タイミングの変化の一例を示す図である。図3の縦軸はバルブ変位量を表し、横軸はクランク角CAを表す。
図2および図3を参照して、排気行程では曲線EXに示すように、クランク角CAが増加するに従って排気バルブ420が開き、排気バルブ420のバルブ変位量がピークに達した後に排気バルブ420が閉じる。その後の吸気行程において、曲線IN1に示すように吸気バルブ410が開き、吸気バルブ410のバルブ変位量がピークに達した後に吸気バルブ410が閉じる。
なお、吸気バルブ410のバルブ変位量とは、吸気バルブ410が閉じた状態からの吸気バルブ410の変位量を意味する。吸気バルブ410の開度がピークに達したときのバルブ変位量をリフト量と言い、吸気バルブ410が開いてから閉じるまでのクランク角を作用角と言う。また、吸気バルブ410および排気バルブ420の両方が開いている期間をオーバーラップ期間と言う。なお、作用角は、吸気バルブ410の開弁期間(開弁タイミングと閉弁タイミングとの間の期間)に対応する。
可変動弁機構41は、たとえば、リフト量および作用角を維持した状態で吸気バルブ410の開閉タイミングを電動アクチュエータ(図示せず)によって変更可能に構成されている。つまり、可変動弁機構41は、曲線IN1と曲線IN2との間で曲線形状を維持した状態で吸気バルブ410の開閉タイミングを変化させる。
クランク角CA(0)は、曲線IN1に従って吸気バルブ410のバルブ変位量を変化させる場合の開弁タイミングに対応するクランク角である。クランク角CA(1)は、曲線IN2に従って吸気バルブ410のバルブ変位量を変化させる場合の開弁タイミングに対応するクランク角である。
吸気バルブ410の開弁タイミングを変化させることは、クランクシャフト24に対する吸気側カムシャフト412の回転位相を変化させることに相当する。以下の説明において、クランク角CA(0)からクランク角CA(1)への方向に吸気側カムシャフト412の回転位相を変更することを「点火時期を遅角する」とも言う。反対に、クランク角CA(1)からクランク角CA(0)への方向に吸気側カムシャフト412の回転位相を変更することを「点火時期を進角する」とも言う。
<遅角制御>
以上のように構成された車両1において、火花点火式内燃機関であるエンジン40の点火にはMBT(Minimum advance for the Best Torque)制御が用いられる。MBT制御では、基本的には点火時期をMBT(トルクが最大となる時期)となるよう制御することでエンジン40の燃焼効率が最高となる。
以上のように構成された車両1において、火花点火式内燃機関であるエンジン40の点火にはMBT(Minimum advance for the Best Torque)制御が用いられる。MBT制御では、基本的には点火時期をMBT(トルクが最大となる時期)となるよう制御することでエンジン40の燃焼効率が最高となる。
エンジン40には可変動弁機構41が設けられているため、可変動弁機構41を用いて点火時期をMBTよりも遅角側に調整する(吸気側カムシャフト412の回転位相をMBTの位相よりも遅らせる)ことによって、次回のエンジン40の始動時のショック(始動ショック)低減したり、カラカラ音やキンキン音などの打音(ノイズ)を低減したりすることができる。このように点火時期をMBTよりも遅角させることで車両1の騒音振動性能(NV性能)を向上させる制御を以下では「遅角制御」と称する。より詳細に説明すると、燃焼室に局所的に冷却されていない箇所(ホットスポット)が存在する場合、そのホットスポットにおける圧力および温度が相対的に高くなるため、火炎が到着する前に混合気が燃焼(自発火)し、ノッキングが生じ得る。遅角制御により点火時期をMBTよりも後にすることで、燃焼室内の圧力がMBT時の最大圧力よりも低くなり、それに伴いホットスポットの圧力(および温度)も低下する。その結果、自発火が生じにくくなるため、始動ショックやノイズを低減することできる。
その一方で、遅角制御を実行すると、点火時期がMBTから外れることでエンジン40の燃焼効率が低下し、車両1の燃費が悪化する可能性がある。そこで、本実施の形態においては、車両1が無人走行中であることが重量センサ70により検出された場合には、車両1が有人走行中である場合と比べて、遅角制御の実行を抑制(たとえば禁止)する構成を採用する。無人走行中には車両1の騒音振動性能について配慮しなくてよい。したがって、無人走行時には車両1の騒音振動性能よりも燃費性能を優先し、できるだけ点火時期をMBTに一致させることによって、車両1の燃費を向上させることができる。
<可変動弁機の制御フロー>
図4は、本実施の形態における可変動弁機構41の制御を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、所定の条件が成立する度または所定の周期が経過する毎に、図示しないメインルーチンから呼び出されて実行される。なお、このフローチャートの各ステップ(以下、Sと略す)は、基本的にはECU100によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU100内に作製されたハードウェア(電子回路)によって実現されてもよい。
図4は、本実施の形態における可変動弁機構41の制御を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、所定の条件が成立する度または所定の周期が経過する毎に、図示しないメインルーチンから呼び出されて実行される。なお、このフローチャートの各ステップ(以下、Sと略す)は、基本的にはECU100によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU100内に作製されたハードウェア(電子回路)によって実現されてもよい。
図4を参照して、S1において、ECU100は、重量センサ70の検出結果に基づいて、車両1が無人走行中であるかどうかを判定する。なお、重量センサ70は、本開示に係る「検出装置」に相当する。ただし、本開示に係る「検出装置」は、これに限定されるものではなく、たとえば車室内を撮影するカメラや車室内の人間を検出する人感センサなどであってもよい。
車両1が無人走行中である場合(S1においてYES)、ECU100は、処理をS2に進め、NV抑制スイッチ90がユーザによってオンされているか否かを判定する。ユーザが事前(車両1の無人走行開始前)にNV抑制スイッチ90に対して直接オン操作を行っておいてもよいし、ユーザがスマートホンなどを用いて遠隔操作でNV抑制スイッチ90のオン操作を行ってもよい。NV抑制スイッチ90がオフである場合(S2においてNO)、ECU100は、処理をS3に進める。
S3において、ECU100は、車両1が有人走行中である場合と比べて、遅角制御の実行を抑制する。本実施の形態では遅角制御の実行が禁止される。より具体的には、ECU100は、車両1の吸気量(言い換えると車両1の負荷)とエンジン40の点火時期との間の関係を定めた基本マップを基に、さらに、カム角センサ476、クランク角センサ478およびノックセンサ(図示せず)等の検出結果に応じて、エンジン40の点火時期(回転位相)の進角/遅角を決定する。S3では、上記基本マップとして、通常時(後述するS4)とは異なるマップを使用する。このマップでは、たとえばエンジン40にダメージを与え得るノッキング発生限界に至らない限り点火時期は遅角されず、車両1の騒音振動性能向上のための点火時期の遅角は行われない。
一方、車両1が有人走行中である場合(S1においてNO)またはNV抑制スイッチ90がオンである場合(S2においてYES)には、ECU100は、処理をS4に進める。なお、車両1の有人運転とは、車両1の運転席にドライバが不在である場合に限らず、車両1の助手席または後部座席に乗客が不在である場合も含み得る。
S4において、ECU100は、遅角制御の実行を許可する。より具体的には、ECU100は、エンジン40の点火時期を決定するための上記基本マップとして、通常時のマップを用いる。このマップでは、ノッキング発生限界に至らなくても、車両1の走行状況に応じて車両1の騒音振動性能向上のための点火時期の遅角が行われる。S3,S4の処理の実行後には、処理がメインルーチンに戻される。
以上のように、本実施の形態によれば、車両1の無人走行中には、車両1の有人走行中と比べて、遅角制御の実行が抑制される。車両1の有人走行中には車室内のユーザの快適性に配慮することが望ましいのに対して、無人走行中には必ずしも、そのような配慮をしなくてもよい。したがって、無人走行中には遅角制御の実行を抑制することで、エンジン40の点火時期を定常的にMBTに一致させることが可能になり、車両1の燃費を向上させることができる。
ただし、ユーザによっては、無人走行中にも騒音振動性能を向上させるニーズがあることも想定される。このようなユーザは、NV抑制スイッチ90をオンすることで、車両1の無人走行中であっても遅角制御の実行を許可して騒音振動性能を向上させることができる。
なお、遅角制御の実行の「抑制」とは、遅角制御の実行の「禁止」を含むがこれに限定されるものではない。ECU100は、車両1の無人走行中には、車両1の有人走行中と比べて、車両1の騒音振動性能向上のための点火時期の遅角制御の実行頻度(実行回数)を少なくしたり、遅角制御の実行条件を厳しくしたり、点火時期の遅角量を小さくしたりしてもよい。これらの制御も遅角制御の実行の「抑制」に含まれ得る。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、11 第1モータジェネレータ、12 第2モータジェネレータ、21 動力分割機構、22 減速機、23 駆動輪、24 クランクシャフト、30 PCU、40 エンジン、41 可変動弁機構、51 SMR、52 メインバッテリ、53 コンバータ、54 補機バッテリ、60 ナビゲーション装置、70 重量センサ、80 センサ群、90 許容スイッチ、100 ECU、402 スロットルモータ、404 スロットルバルブ、406 スロットル開度センサ、408 インジェクタ、410 吸気バルブ、412 吸気側カムシャフト、414,424 カム、420 排気バルブ、422 排気側カムシャフト、430 シリンダ、432 点火プラグ、440 ピストン、450 排気通路、452,454 触媒、460 電動アクチュエータ、476 カム角センサ、478 クランク角センサ。
Claims (1)
- 無人走行および有人走行が可能に構成された車両であって、
前記車両が前記無人走行中であるかどうかを検出する検出装置と、
内燃機関と、
前記内燃機関の点火時期を遅角側に制御することで前記車両の騒音振動性能を向上させる遅角制御を実行するように構成された制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記車両が前記無人走行中であることが前記検出装置により検出された場合には、前記車両が前記有人走行中である場合と比べて、前記遅角制御の実行を抑制する、車両。
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