JP2020126964A - 電解質、太陽電池及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
光吸収層を有する光電極と、前記光電極に向かい合うように配置された対極とを備えた太陽電池の前記光電極と前記対極との間に介在して用いられる電解質であって、
有機配位子を有し銅が複数の価数を有する銅錯体において前記有機配位子の構造が異なる銅錯体を2種以上含有するものである。
光吸収層を有する光電極と、
前記光電極に向かい合うように配置された対極と、
前記光電極と前記対極との間に介在する上述の電解質と、
を備えたものである。
本開示の電解質は、光吸収層を有する光電極と、光電極に向かい合うように配置された対極とを備えた太陽電池の光電極と対極との間に介在して用いられるものである。この電解質は、有機配位子の構造が異なる銅錯体を2種以上含有する。有機配位子を有し銅が複数の価数を有する銅錯体を含む。銅錯体は、価電子帯の位置が従来の無機系p型半導体(例えばCuI)に比べてかなり深いため、n型半導体層である酸化チタンの伝導帯下端CBMと電解質の価電子端上端VBMとの差で決定される理論上の開放電圧(Voc)が高くなる利点がある。この電解質は、溶媒を含むものとしてもよい。電解質に溶媒が存在すると、銅錯体の結晶化が更に抑制され、銅錯体を用いた太陽電池の特性をより向上することができる。
本開示の太陽電池は、光吸収層を有する光電極と、光電極に向かい合うように配置された対極と、光電極と対極との間に介在する上述したいずれかの電解質と、を備えたものである。この光電極は、光吸収層で被覆されたn型半導体層(電子輸送層)を光透過導電性基板上に備えているものとしてもよい。図1は、太陽電池モジュール10の構成の概略の一例を示す断面図である。図1に示すように、太陽電池モジュール10は、光透過導電性基板14に複数の太陽電池40(以下セルとも称する)が順次配列した構成となっている。これらのセルは直列に接続されている。この太陽電池モジュール10では、各セルの間を埋めるように、シール材32が形成されており、光透過導電性基板14とは反対側のシール材32の面に平板状の保護部材34が形成されている。太陽電池40は、光吸収層とn型半導体層とを含む電子輸送層24を下地層22を介して光透過導電性基板14上に備えた光電極20と、光電極20に向かい合うように配置された対極30と、光電極20と対極30との間に介在する電解質層26と、セパレータ29とを備えている。光電極20は、光が透過する光透過基板11の表面に光が透過する光透過導電膜12が形成されている光透過導電性基板14と、光透過導電膜12に形成された電子輸送層24と、を備えている。電子輸送層24は、光透過基板11の受光面13の反対側の面に分離形成された光透過導電膜12に配設され受光に伴い電子を放出する層である。この太陽電池40は、電子輸送層24には、光を吸収する光吸収材が配設されている。
従来の作製方法で評価セルを作製した。透明導電膜(SnO2)電極上に、原子層堆積法で緻密TiO2(10nm)を形成したあと、酸化チタン粒子(粒子径:数10nm〜400nm)を印刷後、500℃で焼結し、チタン化合物中への浸漬、500℃での加熱によりTiO2光電極を作製した。この光電極にルチル型TiO2層のセパレータを印刷したのち、その上に炭素電極を積層した3層構造電極を作製した。赤色系有機色素を吸着後、上記、電解質を充填後、溶媒を除去し、3層構造型の色素増感太陽電池を作製した。ここでは、光電極/透明導電膜(FTO)ガラスと、対極/ガラス基板とをシール剤によりはさみ、ガラス基板に設けた電解質の注液用の小孔から、減圧下で電解質の溶液を導入したあと、減圧乾燥を行い、溶媒を除去することにより電解質層を光電極に形成した(充填法)。用いた材料は、色素は、化学式(A)の化合物とした。銅錯体としてCu(dmp)2TFSI(1価:化学式(1))及びCu(dmp)2TFSI2(2価)とを用いた。これを密閉セルとしての実験例1とした。この価数の違う銅錯体の成分比は、2価の濃度を0.05Mとし、1価と2価との全体の濃度を0.25Mとした。また、銅錯体としてCu(tmby)2TFSI(化学式(3))も同様に用いた。また、添加剤として0.1MのLiTFSIと、0.5MのN−ブチルベンズイミダゾール(NBBI)とを溶媒としてのアセトニトリル(ACN)に添加した。これに上記銅錯体を加え、電解質の溶液とし、光電極上に形成した。
銅錯体としてCu(dmp)2TFSI(1価,化学式(1))と、Cu(tmby)2TFSI(1価,化学式(3))とのいずれかを含む電解質の結晶性について検討した。図10は、銅錯体に溶媒を加えたあとの写真であり、図10Aが化学式(1)のみ、図10Bが化学式(1)、(3)を混合したもの、図10Cが化学式(3)のみの写真である。Cu(dmp)2TFSIを0.25M、LiTFSIを0.2M、NBBIを1.0Mとなるように、有機溶媒のACNと混合し、ガラスプレート上に滴下した(図10A)。また、Cu(tmby)2TFSIを0.25M、LiTFSIを0.2M、NBBIを1.0Mとなるように、有機溶媒のACNに混合し、ガラスプレート上に滴下した(図10C)。また、上記2種の溶液を体積比で1:1となるよう混合したものをガラスプレート上に滴下した(図10B)。その結果、1種の銅錯体のみ含まれる溶液では、有機溶媒の揮発に伴い、速やかに固体(結晶)が析出した。一方、2種の銅錯体を含む溶液では、数時間、ゲル状のウエットな状態を保持することができた。即ち、有機配位子の異なる2種の銅錯体を混合して用いると、結晶化が抑制されて非晶質状態を維持することができることがわかった。
組成比を表4に記載したようにして作製した電解質を用い、実験例2と同様の工程を経て作製した評価セルを実験例5〜8とした。高沸点の有機溶媒として、3−メチル−2−オキサゾリン(NMO)を用いた。この評価セルを用い、初期発電特性と、60℃暗所に1000時間放置したあとの耐久後の太陽電池特性を測定した。ここでは、LED光源による1000luxを照射したときの太陽電池特性を測定した。測定結果を表5にまとめた。図11は、実験例5〜8の初期出力密度である。図12は、実験例5〜8の初期の相対出力密度である。図13は、実験例5〜8の60℃暗所放置後の出力維持率である。相対出力密度は、実験例8を100として他の測定結果を規格化した。表5や図11〜13に示すように、複数種別の銅錯体を含む実験例5〜7では、実験例8に比して、初期の出力密度や暗所60℃での高温放置における出力維持率を向上することができることがわかった。この理由は、上述したように、銅錯体の結晶化がより抑制されるため、初期の出力密度が向上し、更に銅錯体の非晶質状態をより保持できるため、出力維持率をより向上することができるものと推察された。特に、有機配位子の基本構造が異なる2種以上の有機配位子を有する銅錯体を用いることが、その構造阻害性の観点から、より好ましいものと推察された。
Claims (10)
- 光吸収層を有する光電極と、前記光電極に向かい合うように配置された対極とを備えた太陽電池の前記光電極と前記対極との間に介在して用いられる電解質であって、
有機配位子を有し銅が複数の価数を有する銅錯体において前記有機配位子の構造が異なる銅錯体を2種以上含有する、電解質。 - 前記有機配位子が、フェナントロリン系配位子、ピリジルエタン系配位子、ビピリジン系配位子、スパルテイン系配位子、ビスベンズイミダゾールイルチオメチルピリジン系配位子、ビスベンズイミダゾールイルチオメチルメチルアミン系配位子、ビスベンズイミダゾールイルピリジン系配位子、ビスエチルチオメチルピリジン系配位子のうち1以上である前記銅錯体を含有する、請求項1に記載の電解質。
- 前記銅錯体は、化学式(1)〜(10)のうちいずれか2以上である、請求項1又は2に記載の電解質。
- ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)銅錯体及びビス(4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−ビピリジン)銅錯体の2種を少なくとも含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質。
- 前記有機配位子が異なる、第1銅錯体と、第2銅錯体と、を少なくとも含み、前記第1銅錯体のモル数M1と銅錯体全体のモル数Maとの割合M1/Ma×100(mol%)が30mol%以上70mol%以下の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解質。
- 窒素を1以上含み2環以上を有する複素環式化合物、及び窒素を2以上有する単環の複素環式化合物のうち1以上の環式化合物を更に含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解質。
- 光吸収層を有する光電極と、
前記光電極に向かい合うように配置された対極と、
前記光電極と前記対極との間に介在する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解質と、
を備えた太陽電池。 - 前記光電極は、有機色素、金属錯体及び有機ハロゲン化金属化合物のうち1以上を含む前記光吸収層を有する、請求項7に記載の太陽電池。
- 前記光電極は、前記光吸収層で被覆されたn型半導体層を光透過導電性基板上に備えている、請求項7又は8に記載の太陽電池。
- 請求項7〜9のいずれか1項に記載の太陽電池を複数備えている、太陽電池モジュール。
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