JP2018046101A - 太陽電池及び太陽電池モジュール - Google Patents

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Naohiko Kato
直彦 加藤
真也 森部
Masaya Moribe
真也 森部
塩澤 真人
Masato Shiozawa
真人 塩澤
樋口 和夫
Kazuo Higuchi
和夫 樋口
竹田 康彦
Yasuhiko Takeda
康彦 竹田
克芳 水元
Katsuyoshi Mizumoto
克芳 水元
将一 土井
Masakazu Doi
将一 土井
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Abstract

【課題】太陽電池特性をより向上する。【解決手段】太陽電池モジュール10は、太陽電池40を複数備えている。この太陽電池40は、電子輸送層24を光透過導電性基板14上に備えた光電極20と、光電極20に向かい合うように配置された対極30と、光電極20と対極30との間に介在する電解質層26と、を備えている。対極30の端部には、この対極30の対向面30aに対して垂直に形成され、この対極30を有する太陽電池40の隣に配置された太陽電池40の光電極20とこの対極30とを電気的に接続する接続部31が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池及び太陽電池モジュールに関する。
従来、太陽電池としては、銅錯体を酸化還元対に用いた色素増感太陽電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この太陽電池では、一価又は二価の銅錯体により白金対極を腐食することなく且つ良好な光電変換特性を有するとしている。また、太陽電池としては、銅(I)ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)や銅(II)ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)の銅錯体を固体電解質として用いた色素増感型太陽電池が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この太陽電池では、発電効率を高めることができるとしている。
特開2006−302849号公報
Energy Environ.Sci.,2015,8,2634−2637
上述の非特許文献1では、銅錯体の価電子帯(VBM)の位置が一般的な電解質に比して深いため、光電極の伝導体準位(CBM)との差が大きくなり、理論上の開放電圧(Voc)が高くなる。しかしながら、このような銅錯体は比抵抗値が高く、従来の対向型の太陽電池を構成すると、光電極と対極とのギャップが大きく、変換効率が低い課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、太陽電池特性をより向上することができる太陽電池及び太陽電池モジュールを提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、比抵抗値が高い()1×104Ωcm以上など)電解質を用いた際に、特定の構造の太陽電池を形成するものとすると、セルの内部抵抗を低減して、フィルファクター(FF)を向上させ、変換効率Effをより向上させるなど太陽電池特性をより向上することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本明細書で開示する太陽電池は、
溝により互いに離間する複数の膜部分に分けられた光透過導電膜が形成された光透過導電性基板と、
光吸収材を有し前記光透過導電膜上に形成された電子輸送層と、
前記溝をまたいで隣の前記膜部分に接続されるよう断面L字状に形成された対極と、
前記電子輸送層と前記対極との間に介在し比抵抗値が1×104Ωcm以上である電解質層と、
を備えたものである。
本明細書で開示する太陽電池モジュールは、上述した太陽電池を複数備えているものである。
この太陽電池及び太陽電池モジュールは、太陽電池特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は、以下のように推測される。例えば、銅錯体など、比抵抗値が比較的高い電解質を用いると、太陽電池の内部抵抗(直列抵抗)の増加の要因となる。この太陽電池では、光透過導電膜が溝により複数の膜部分に分けられ、対極が溝をまたいで隣の光透過導電膜に接続されるよう断面L字状に形成されており、対極が隣の光透過導電膜に直接接続するため、電子輸送層と対極との距離を短くし電解質層の厚さをより薄くすることができる。このため、セルの内部抵抗を低減して、フィルファクター(FF)を向上させ、変換効率Effをより向上させることができるものと推察される。
太陽電池モジュール10の構成の概略の一例を示す断面図。 太陽電池モジュール10Bの構成の概略の一例を示す断面図。 1sun照射時及び暗下における実験例1、2の電流密度−電圧特性の測定結果。 実験例1、2の変換効率、フィルファクター、短絡電流密度及び開放電圧の測定結果。 太陽電池の等価回路の模式図。 参考例1、2の電流密度−電圧特性の計算結果。 参考例1、2の電解質の比抵抗と変換効率との関係の計算結果。 参考例1、2の電解質の比抵抗を加味した電流密度−電圧特性の計算結果。 従来の太陽電池モジュール110の構成の概略の一例を示す断面図。
(電解質)
本実施形態で説明する電解質は、光吸収材を有する光電極と、光電極に向かい合うように配置された対極とを備えた太陽電池の光電極と対極との間に介在して用いられるものである。この電解質は、比抵抗値が比較的高い、1×104Ωcm以上である物質を含むものである。この電解質は、比抵抗値が1×106Ωcm以下の範囲であるものとしてもよい。このような電解質としては、例えば、銅錯体などが挙げられる。
銅錯体は、例えば、有機配位子を有し、銅が価数変化するものであることが好ましい。この銅錯体は、化学式(1)〜(7)のうちいずれか1以上の構造を有するものとしてもよい。有機配位子としては、例えば、窒素を1又は2環以上を有する複素環構造を有するものとしてもよい。この有機配位子としては、例えば、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン(dmp、化学式(1))や、1,10−フェナントロリン(phen、化学式(2))、[(−)−スパルテイン−N,N’](SP、化学式(3))、2,6−ビス(ベンズイミダゾール−2’−イルチオメチル)ピリジン(bbtmp、化学式(4))、N,N−ビス(ベンズイミダゾール−2’−イルチオメチル)メチルアミン(bbtma、化学式(5))、2,6−ビス(ベンズイミダゾール−2’−イル)ピリジン(bzmpy、化学式(6))、2,6−ビス(エチルチオメチル)ピリジン(betmp、化学式(7))などが挙げられる。また、銅錯体は、他の配位子、例えば、1座配位子(1価のアニオン配位子)を1以上有するものとしてもよい。この配位子は、複数ある場合は、それぞれが同じ配位子であってもよいし、異なる配位子としてもよい。このうち、これらの配位子はすべて同じものとすることがより好ましい。この配位子は、例えば、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−CN、−SCN、−NCSから選択される1以上であるものとしてもよい。このうち、−SCN及び−NCSが好ましく、−NCSがより好ましい。この銅錯体は、有機配位子を有し銅を含むカチオンと、アニオンからなるものとしてもよい。アニオンとしては、例えば、トリフルオロメチルスルホン酸(CF3SO3)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(TFSI)、ヘキサフルオロリン酸(PF6)などが挙げられる。
このような銅錯体の具体例としては、例えば、銅(I)ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド((Cu(dmp)2TFSI)、銅(II)ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)ビス[ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド]((Cu(dmp)2(TFSI)2)、銅(I)ビス(1,10−フェナントロリン)ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド((Cu(phen)2TFSI)、銅(II)ビス(1,10−フェナントロリン)ビス[ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド]((Cu(phen)2(TFSI)2)、[(−)−スパルテイン−N,N’](マレオニトリルジチオラト−S,S’)銅([Cu(SP)(mmt)])、2,6−ビス(ベンズイミダゾール−2’−イルチオメチル)ピリジン硝酸塩([Cu(bbtmp)(NO3)]NO3)などが挙げられる。
この電解質には、溶媒や添加剤が含まれていてもよい。溶媒としては、アセトニトリル(AcCN)やバレロニトリル(VaCN)などのニトリル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどのアルコール系溶媒などが挙げられる。これらは、単独で、あるいは複数を混合して用いることができる。添加剤としては、例えば、TiO2などの光電極材料の伝導帯下端(CBM)を下げて色素からTiO2への電子注入効率を向上させ短絡電流密度Jscを増加させるものとして、LiTFSI、LiIなどが挙げられる。これらは、単独で、あるいは複数を混合して用いることができる。また、この電解質には、添加剤として所定の環式化合物を含むものとしてもよい。環式化合物としては、例えば、窒素を1以上含み2環以上を有する複素環式化合物及び窒素を2以上有する単環の複素環式化合物のうち1以上を含むものとしてもよい。
環式化合物は、イミダゾール構造、ピリジン構造、ピリミジン構造、オキサゾール構造及びチアゾール構造のうち1以上を有するものとしてもよい。この環式化合物は、塩基性を有することが好ましい。したがって、これらの構造では、塩基性が高いことから、イミダゾール構造が好ましい。この環式化合物は、使用温度範囲(例えば室温近傍10℃〜40℃など)において、液体であるものとしてもよいし、固体であるものとしてもよい。この環式化合物が液体である場合電解質は電解液であるものとしてもよく、環式化合物が固体である場合、固体電解質であるものとしてもよい。環式化合物は、環構造を1以上含むが、2以上の環構造が炭素鎖により接合した構造としてもよいし、縮合した環構造としてもよいが縮合した環構造を有することが好ましい。この環式化合物は、窒素を1以上含むが、2以上含むことが好ましい。また、環式化合物は、環構造を1以上含むが、2以上含むことが好ましい。複素環には、窒素のほか、酸素、硫黄などを含むものとしてもよい。また、環式化合物は、その構造中に置換基、ヘテロ原子を有してもよい。例えば、水素基、水素基を置換したアルキル基などを有してもよい。アルキル基としては、炭素数1以上6以下の範囲が好ましい。
具体的には、環式化合物は、化学式(8)〜(15)のうちいずれか1以上であるものとしてもよい。この式において、Rは水素(H)及び炭素数1〜6のアルキル基であるものとしてもよい。アルキル基は、直鎖状でもよいし、分岐鎖を有していてもよい。化学式(8)〜(12)は、窒素を1以上含み2環以上を有する複素環式化合物である。化学式(8)は、ベンズイミダゾール及びその誘導体であり、例えば、N−メチルベンズイミダゾールやN−ブチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。化学式(9)は、ピリミジン塩基であり、例えば、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジンや、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1−メチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジンなどが挙げられる。化学式(10)は、キノリンであり、その誘導体であってもよい。化学式(11)は、ベンゾオキサゾールであり、その誘導体であってもよい。化学式(12)は、ベンゾチアゾールであり、その誘導体であってもよい。化学式(13)〜(15)は、窒素を2以上有する単環の複素環式化合物である。化学式(13)は、イミダゾール及びその誘導体である。化学式(14)は、ピラゾール及びその誘導体である。化学式(15)は、イミダゾリン及びその誘導体である。
(太陽電池モジュール)
本実施形態で説明する太陽電池モジュールは、太陽電池が複数接続されているものである。この太陽電池は、溝により互いに離間する複数の膜部分に分けられた光透過導電膜が形成された光透過導電性基板と、光吸収材を有し光透過導電膜上に形成された電子輸送層と、溝をまたいで隣の膜部分に接続されるよう断面L字状に形成された対極と、電子輸送層と対極との間に介在し比抵抗値が1×104Ωcm以上である電解質層と、を備えたものである。光電極は、光透過導電性基板と電子輸送層とにより構成される。図1は、太陽電池モジュール10の構成の概略の一例を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池モジュール10は、光透過導電性基板14に複数の太陽電池40(以下セルとも称する)が順次配列した構成となっている。これらのセルは直列に接続されている。この太陽電池モジュール10は、各セルの間を埋めるように、シール材32が形成されており、光透過導電性基板14とは反対側のシール材32の面に平板状の保護部材34が形成されている。本実施形態に係る太陽電池40は、光吸収層とn型半導体層とを含む電子輸送層24を下地層22を介して光透過導電性基板14上に備えた光電極20と、光電極20に向かい合うように配置された対極30と、光電極20と対極30との間に介在する電解質層26と、セパレータ29とを備えている。光電極20は、光が透過する光透過基板11の表面に光が透過する光透過導電膜12が形成されている光透過導電性基板14と、光透過導電膜12に形成された電子輸送層24と、を備えている。電子輸送層24は、光透過基板11の受光面13の反対側の面に分離形成された光透過導電膜12に配設され受光に伴い電子を放出する層である。この太陽電池40において、電子輸送層24には、光を吸収する光吸収材28が配設されている。
この太陽電池40の、対極30は、その端部にこの対極30の対向面30aに対して垂直に形成され、この対極30を有する太陽電池40の隣に配置された太陽電池40の光電極20とこの対極30とを電気的に接続する接続部31を備えている。この接続部31は、対極30と同じ材質で構成されているものとしてもよいし、異なる材質で形成されているものとしてもよい。この電極構造は、以下、説明の便宜のため、3層構造電極と称し、この構造のセルを3層構造セルと称する。また、図9に示す、接続部31を形成しない太陽電池140の電極構造を対向型電極と称し、この構造のセルを対向型セルと称する。図9は、従来の対向型セルである太陽電池モジュール110の構成の概略の一例を示す断面図である。この対向型セルは、光透過導電膜が形成された光透過導電性基板上に光吸収材を有する電子輸送層を形成した光電極と、板状の対極とを、厚さ数10μm〜100μmのスペーサを介して貼り合わせ、光電極と対極との間に電解質を介在させたものをいうものとする。なお、この対向型電極では、対極として光電極と同じ光透過導電性基板を用いることができる。対向型電極では、電解質層の厚さが数10μm(20〜50μmなど)となる一方、3層構造電極では、セパレータ29を電子輸送層24及び電解質層26の側面に配置することができ、電解質層26の厚さを10μm未満、具体的には8μm以下、6μm以下など、数μm程度に、より薄く作製することができる。
光透過導電性基板14は、光透過基板11と光透過導電膜12とにより構成され、光透過性及び導電性を有するものである。具体的には、フッ素ドープSnO2コートガラス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、アンチモンドープ酸化スズ(SnO2−Sb)コートガラス等が挙げられる。また、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした光透過電極、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものも使用できる。この光透過導電性基板14の光透過導電膜12側の両端には、集電電極16,17が設けられており、この集電電極16,17を介して太陽電池40で発電した電力を利用することができる。
光透過基板11としては、例えば、透明ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などが挙げられ、このうち、透明ガラスが好ましい。この光透過基板11は、透明なガラス基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板など光を透過するものなどとしてもよい。光透過導電膜12は、例えば、光透過基板11上に酸化スズを付着させることにより形成することができる。特に、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)等の金属酸化物を用いれば、好適な光透過導電膜12を形成することができる。光透過導電膜12は、所定の間隔に溝18が形成されており、この溝18の幅に相当する間隔を隔てて複数の光透過導電膜12の領域(膜部分)が分離形成されている。この溝18は、レーザによるスクライブ等により形成されたものとしてもよい。
下地層22は、光透過導電性基板14から電解質層26へのリーク電流(逆電子移動)を抑制もしくは防止する層であり、例えば、透光性及び導電性のある材料が好ましく、例えば、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化スズなどのn型半導体などが挙げられ、このうち酸化チタンがより好ましい。酸化チタンは、リーク電流を抑制・防止し、且つ電子輸送層24から光透過導電性基板14へ電子を流しやすいからである。下地層22では、電子輸送層24に比してより緻密な材料とすることが好ましい。なお、この下地層22を形成しないものとしても太陽電池40として十分機能することから、この下地層22を省略しても構わない。
電子輸送層24は、光吸収材と、光吸収材を含む多孔質のn型半導体層とにより形成されている。n型半導体としては、金属酸化物半導体や金属硫化物半導体などが適しており、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウム(CdS)、硫化亜鉛(ZnS)のうち少なくとも1以上であることが好ましく、このうち多孔質の酸化チタンがより好ましい。これらの半導体材料を微結晶又は多結晶状態にして薄膜化することにより、良好な多孔質のn型半導体層を形成することができる。特に、多孔質の酸化チタン層は、光電極20のn型半導体層として好適である。また、酸化チタンとしては、伝導帯の下端のエネルギー準位がより高く、開放端電圧がより高いことから、ルチル型TiO2よりもアナターゼ型TiO2が好ましい。
光吸収層には、有機色素、金属錯体及び有機ハロゲン化金属化合物のうち1以上の光吸収材が含まれるものとしてもよい。この光吸収材は、有機色素としてもよい。有機色素は、例えば、BODIPY系色素(BODIPY−FLなど)、インドリン系色素(D131,D149,D205,D358など)、カルバゾール系色素(MK2など)、クマリン系色素(C343,NKX−2587,NKX−2677など)及びスクワリリウム系色素(SQ2など)などのうち1以上であるものとしてもよい。また、有機色素として、芳香族アミンをドナーに、π共役系分子を介してシアノカルボン酸アンカー基を持つものとしてもよい。このような色素としては、例えば、また、3-[6-[4-[bis(2',4'-dibutyloxybiphenyl-4yl)amino-]phenyl]-4,4-dihexyl-cyclopenta-[2,1-b;3,4-b']dithiophene-2-yl]-2-cyanoacylic acid色素(化学式(16))などが挙げられ、この色素を用いることが好ましい。また、光吸収材は、金属錯体であるものとしてもよい。金属錯体に含まれる金属は、例えば、Zn,Cu,Fe,Pd,Pt,Ni,Co,Ruなどが挙げられる。このうち、Ru錯体(Ruthenizer470(Ru470),N719,Z907など)、金属ポルフィリン系色素(PtTPTBP,PdTPTBP、DTBCなど)、金属フタロシアニン系色素(CuPc,ZnPcなど)及び金属ナフタロシアニン系色素(CuNc,ZnNcなど)などのうち1以上であるものとしてもよい。これらの光吸収材は、単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。このうち、色素としては、Ru錯体化合物(Z907、N719)、Znポルフィリン化合物(DTBC)、カルバゾール系色素(MK2)、及びインドリンダブルロダニン化合物(D149及びD358)などが好ましい。また、光吸収材としての有機ハロゲン化金属化合物としては、CH3NH3PbI3などのペロブスカイト結晶などが挙げられる。例示した化合物の構造式を下記の化学式に示す。なお、下記の化学式には示さなかったが、PdTPTBPはPtTPTBPのPtがPdになったもの、ZnPcはCuPcのCuがZnになったもの、ZnNcはCuNcのCuがZnになったものである。
電解質層26は、光電極20に隣接して形成されている。この電解質層26は、上述した電解質のいずれかが含まれている。電解質層26は固体としてもよいし、液体としてもよい。
セパレータ29は、下地層22、電子輸送層24が積層された光電極20及び電解質層26の1つの側面に隣接するように断面I字状に形成されている。セパレータ29の一端は光透過導電性基板14上の溝18と接触している。これにより、光電極20と対極30との直接接触が回避される。セパレータ29は、絶縁性の材料からなり、例えば、ガラスビーズ、二酸化ケイ素(シリカ)及びルチル型の酸化チタンなどで形成されていてもよい。このセパレータ29としては、シリカ粒子を焼結した絶縁体が好ましい。シリカ粒子は、屈折率が低く光散乱が小さく、良好な透明性を有するため、セパレータに好ましい。このセパレータ29は、良好な透明性を確保する観点から、平均粒径が5〜200nmであることが好ましい。また、セパレータは、空気や空気層としてもよい。
対極30は、セパレータ29の外面と電解質層26の裏面27とに対向面30aが接触するよう、断面L字状に形成されている。この対極30は、対向面30aが電解質層26の裏面27に接続されていると共に、接続部31の先端が隣側の光透過導電膜12に接続されている。対向面30aは、光電極20に対して所定の間隔を隔てて対向している。対極30としては、導電性及び電解質層26との接合性を有するものであれば特に限定されず、例えば、Pt,Au,カーボンなどが挙げられ、このうちカーボンが好ましい。
シール材32は、絶縁性の部材であれば特に限定されずに用いることができる。このシール材32としては、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂フィルム、あるいはエポキシ系接着剤を使用することができる。
保護部材34は、太陽電池40の保護を図る部材であり、例えば、防湿フィルムや保護ガラスなどとすることができる。
この太陽電池40に対して、光透過基板11の受光面13側から光を照射すると、光透過導電膜12の受光面15及び下地層22の受光面23を介して光が電子輸送層24へ到達し、光吸収材が光を吸収して電子が発生する。発生した電子は光電極20から光透過導電膜12、接続部31を経由して隣の対極30へ移動する。太陽電池40では、この電子の移動により起電力が発生し、電池の発電作用が得られる。
この太陽電池モジュール10は、製造方法として、基板作製工程、電子輸送層形成工程、電解質層形成工程、セパレータ形成工程、対極形成工程及び保護部材形成工程を経て製造することができる。基板作製工程では、光透過導電膜12を光透過基板11上に形成したのち、例えば、レーザによるスクライブ溝を形成し、互いに離間する複数の膜部分に光透過導電膜を分割させる。電子輸送層形成工程では、互いに離間した光透過導電膜12の各々に下地層22を介してn型半導体層を形成し、光吸収材をn型半導体層に形成させ、電子輸送層24を形成する。ここでは、n型半導体層として、多孔質の酸化チタンを用いるものとしてもよい。また、光吸収材として、上述した有機色素のいずれかを用いるものとしてもよい。次に、電解質層形成工程では、電子輸送層24の裏面25へ上述した電解質を供給し、その後乾燥させて電解質層26を形成してもよい。ここでは、電解質層として、比抵抗値が1×104Ωcm以上である電解質、例えば、銅錯体を用いるものとしてもよい。続いて、セパレータ形成工程では、溝18に合わせて電子輸送層24及び電解質層26の側面にセパレータ29を形成する。対極形成工程では、セパレータ29と電解質層26とに接するように、接合部31を有する断面L字状の対極30を形成する。対極30は、例えばカーボンとしてもよい。保護部材形成工程では、各セルを覆うようにシール材32を形成すると共にシール材32に保護部材34を形成する。このようにして、太陽電池モジュール10を作製することができる。
例えば、無機半導体のヨウ化銅CuIのような比抵抗値が小さい電解質を用いた場合には、電子輸送層と対極とのギャップが数10μm有する対向型セル、即ち、電解質層の厚さが数10μmあっても、高い形状因子FF(>0.7)が得られており、対向型セルでも特に性能が低下する課題はなかった。また、電子輸送層/セパレータ層/対極の3層構造セルにしても、電解質の抵抗が低い場合には、対向型セルと3層構造セルでは、同等の性能が得られている。一方、比抵抗値が大きい固体電解質を用いた場合には、対向型セルではフィルファクターFFや変換効率Effが低下することがわかった。本実施形態で説明する太陽電池モジュール10では、3層構造を有するため、電解質層26の厚さをより薄く形成することができ、電解質層26に比抵抗が高い物質を用いた場合でも、より良好なフィルファクターFFや変換効率Effを示すことができ、太陽電池特性をより向上することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、電子輸送層24及び電解質層26の側面にセパレータ29を形成したものとしたが、特にこれに限定されず、図2に示すように、セパレータを形成しないものとしてもよい。図4は、太陽電池モジュール10Bの構成の概略の一例を示す断面図である。この太陽電池モジュール10Bは、電解質層26Bを有する太陽電池40Bを複数備えている。なお、図4では、下地層22を省略した。電解質層26Bは、液状またはゲル状の電解質を含むものであり、例えば、多孔質体に電解液を含む層とすることが好ましい。この多孔質体は、電解液を保持可能であり、電子伝導性を有さない多孔体であれば特に限定されず、例えば、多孔質体として、ルチル型の酸化チタン粒子により形成した多孔体を使用してもよい。多孔質体は、電子輸送層24の裏面25を覆う部分と、電子輸送層24のうち裏面25に隣接する側面に密着する顎状の縁部分とを有し、断面L字状に形成されている。この鍔状の縁部分は、光透過基板11の表面が露出される深さの溝18に挿入され、光透過基板11に直接、接触している。なお、電解質層26Bにおいて、多孔質体を省略し、光電極20と対極30Bとの間の空間に電解液を収容するものとしてもよい。
電解質層26Bに含まれる電解液は、上述した、比抵抗値が1×104Ωcm以上である電解質と溶媒とを含むものとすればよい。この電解液は、より具体的には、上述した銅錯体と環式化合物と溶媒とを含むことが好ましい。電解液に含まれる環状化合物の濃度は、例えば、0.01mol/L以上5.0mol/L以下の範囲であることが好ましい。電解液に含まれる銅錯体の濃度は、例えば、0.01mol/L以上5.0mol/L以下の範囲であることが好ましい。電解液に含まれる溶媒は、上述した溶媒を用いることができる。電解液に含まれる添加剤としては、LiTFSIや、グアニジンチオシアネート、LiIなどが挙げられる。このような添加剤を添加することにより、太陽電池の耐久性がより一層向上する。更に、TiO2などの光電極材料の伝導帯下端(CBM)を下げて色素からTiO2への電子注入効率を向上させ短絡電流密度Jscを増加させることができる。電解液中の添加剤の濃度は0.01mol/L以上2.0mol/L以下の範囲であることが好ましい。対極30Bは、電解質層26Bの裏面27及び鍔状の縁部分とに接触するよう、鍔状の縁部分を有する断面L字状に形成されている。この対極30Bは、電解質層26の裏面に接続されていると共に、鍔状の縁部分が接続部31を介して隣側の光透過導電膜12に接続されている。電解質層26Bの裏面27と接触するこの対極30Bの面は、光電極20に対して所定の間隔を隔てて対向している。対極30Bとしては、導電性及び電解質層26Bとの接合性を有するものであれば特に限定されず、例えば、Pt,Au,カーボンなどが挙げられ、このうちカーボンが好ましい。この対極30Bは、例えば、カーボンブラック粒子と、グラファイト粒子と、アナターゼ型の酸化チタン粒子等の導電性酸化物粒子とを構成材料として形成された多孔質の炭素電極としてもよい。なお、この対極30Bには、例えば、電極反応の速度をより速やかに進行させる観点から、Pt微粒子などの触媒微粒子が分散担持されていてもよい。このように形成された太陽電池モジュール10Bにおいても、上述した実施形態と同様に、電解質層26Bをより薄く形成することができ、フィルファクターFFや変換効率Effが向上するなど、太陽電池特性をより向上することができる。
また、上述した実施形態では、太陽電池モジュール10として説明したが、特にこれに限定されず、太陽電池40としてもよい。太陽電池40を単体とする場合においても、接続部31を有し、溝18をまたいで隣の光透過導電膜13に接続した断面L字状の対極30を備えるものとすればよい。
以下には、本発明の太陽電池モジュールを具体的に作製した例を実験例として説明する。以下の実施例においては、実験例1が本発明の実施例に相当し、実験例2が比較例に相当する。
[電解質の作製]
溶媒としてアセトニトリル(AcCN)を80体積%、バレロニトリル(VaCN)を20体積%の混合液を用いた。この混合液に、銅錯体として、銅(I)ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド((Cu(dmp)2TFSI)を0.2M、銅(II)ビス(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)ビス[ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド]((Cu(dmp)2(TFSI)2)を0.05M、LiTFSIを0.1M、環状化合物としてN−メチルベンズイミダゾール(NMBI)を0.5Mとなるよう各々を加えた。得られた電解質(電解液)を実験例1の電解質とした。
[実験例1の色素増感型太陽電池モジュールの作製]
光透過導電膜(SnO2)が形成された光透過導電性基板の光透過導電膜に、レーザによるスクライブ溝を形成し、互いに離間する複数の膜部分に光透過導電膜を分割させた。この膜部分の各々に原子層堆積法で緻密TiO2膜(10nm)を形成し、更に酸化チタン粒子(粒子径:数10nm〜400nm)を印刷し、500℃で焼結後、チタン化合物中に浸漬させ、更に500℃で加熱することによりTiO2電極(光電極)を作製した。インドリンダブルロダニン系の赤色系有機色素(色素1;D358)を光電極に吸着させ、上記作製した電解質を充填させ、溶媒を除去した。そして、接合部を有する断面L字型の対向電極を光電極に対向させて形成し、シールで固定させ、図1に示した3層構造電極を備えた色素増感型太陽電池の太陽電池モジュールを作製した。なお、電解質層の厚さは、3μmであった。
[実験例2の色素増感型太陽電池モジュールの作製]
平板状の対向電極とし、図9に示す対向型の太陽電池モジュールとした以外は、実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例2の太陽電池モジュールとした。この電解質層の厚さは、25μmであった。
(太陽電池モジュールの評価)
擬似太陽光(Xe+Ha)ランプで1sunでの太陽電池の電流−電圧特性を評価した。また、光を照射しない暗下での電流−電圧特性も評価した。なお、実験例1、2は、それぞれ2つの太陽電池モジュールを作製し、評価を行った。
(結果と考察)
表1には、実験例1、2の電池構造、電解質の厚さ(μm)、変換効率Eff(%)、フィルファクターFF、短絡電流密度Jsc(mA/cm2)及び開放電圧Voc(V)をまとめた。図3は、1sun照射時及び暗下における実験例1、2の電流−電圧特性測定結果である。図4は、1sun照射時における実験例1、2の変換効率Eff(%)、フィルファクターFF、短絡電流密度Jsc(mA/cm2)及び開放電圧Voc(V)の測定結果である。図3,4では、2つの太陽電池モジュールで測定した結果を示した。図3に示すように、実験例2の対向型セルでは、電圧の増加に伴い電流がなだらかに下降する結果が得られた。一方、実験例1の3層構造セルでは、電圧が増加しても電流が一定値を示す良好な結果が得られた。図4に示すように、実験例2に比して実験例1は、比抵抗の高い銅錯体を電解質に用いた場合であっても、フィルファクターFFが向上し、その結果、変換効率Effも向上した。
本実施例においては、多孔質TiO2を含む電子輸送層、比抵抗値が1×104Ωcm以上である銅錯体を含む電解質層、セパレータ、及び接続部を有する断面L字状の炭素対極を有する3層構造セルでは、電解質と電子輸送層との濡れ性がよいため、多孔質内の電解質層の充填性が良好であった。また、多孔質TiO2と対極間のギャップ間距離を数μmに薄層化することにより、対向型セル(図9)のセル間ギャップ(数10μm)よりも薄膜化することができ、電解質層の厚さを低減することで、形状因子の向上効果が得られたものと推察された。
次に、このような結果が得られる点について考察を行った。太陽電池の動作は、図5に示す等価回路により表され、その電流密度(J)−電圧(V)特性は、数式(1)の通りである。電解液を用いた色素増感太陽電池に、AM1.5G,1sun光を照射したときの各パラメーターについては、表2の値が報告されている。参考例1の文献は、K.IshibashiらのJ.Appl.Phys.103,094507(2008)であり、参考例2の文献は、S.SarkerらによるJ.Power Sources.248,739(2014)である。それぞれの値を用いたときのJ−V特性の計算結果と変換効率を図6に示す。固体色素増感太陽電池の場合、電解質の比抵抗rが大きいと、直列抵抗成分Rsが加算される。光電極厚さを3μmとし、3層構造型セルの光電極層内に充填された電解質によるRsを以下のように考えて求める。光電極の空孔率はおおよそ50体積%であり、電解質層の実効的な面積は、光電極面積の1/2である。正孔は、光電極の光入射面に近い側でより多く発生するので、正孔の伝搬距離の平均、即ち電解質層の実効的な厚さを、光電極厚さの1/2よりもやや大きい2μmと見積もる。すると、Rs=ρ×4(μm)Ωが加算される。対向型セルの場合は、これに、光電極と対極間の電解質による抵抗が発生する。この間隔は通常50μm程度であるから、加算分はRs=ρ×(4+50)(μm)Ωとなる。ρの値を変えたときの変換効率の計算結果を図7に示す。ρ<1×104Ωcmの場合の変換効率は、どちらの構造であっても、図6中に示されるRsの加算分なしの値と殆ど変らない。しかし、ρ≧1×104Ωcmになると、対向型セルの場合はRsの加算分の影響により変換効率が低下する。一方、3層構造型セルの場合は影響が小さいので、変換効率は対向型セルの場合よりも高くなる。ρ>1×106Ωcmになると、対向型セルに比べての優位性はあるものの、3層構造型セルの場合も変換効率が著しく低下する。これらの変換効率の低下は、図8に示されるJ−V特性より明らかなように、ρの増大により形状因子が低下するからである。
良く用いられる固体電解質の比抵抗ρの測定値を表3に示す。表3において、有機の正孔輸送材料であるSpiro−OMeTADは、比抵抗値が5×104Ωcmであり、論文J.Am.Chem.Soc.2011,133,18042−18045に記載されている。これらのうち、CuI、CsSnI3の比抵抗ρは小さいので、対向型セル、3層構造型セルの何れであってもほぼ同じ変換効率となる。一方、Spiro−OMeTAD+Co錯体、及びCu錯体は、ρ=104〜105Ωcmと大きい値であるので、対向型セルよりも3層構造型セルの方が高い変換効率が得られる。このように、比抵抗値の大きなCu錯体を用いた太陽電池モジュールでは、本発明の構造を適用することにより、セルの内部抵抗を低減すると共に、フィルファクターが向上し変換効率が向上することを理論的に裏付けることができた。
本発明は、太陽電池及び太陽電池モジュールの技術分野に利用可能である。
10,10B,110 太陽電池モジュール、11 光透過基板、12 光透過導電膜、13 受光面、14 光透過導電性基板、15 受光面、16,17 集電電極、18 溝、20 光電極、22 下地層、23 受光面、24 電子輸送層、25 裏面、26,26B 電解質層、27 裏面、28 光吸収材、29 セパレータ、30,30B 対極、30a 対向面、31 接続部、32 シール材、34 保護部材、40,40B,140 太陽電池。

Claims (10)

  1. 溝により互いに離間する複数の膜部分に分けられた光透過導電膜が形成された光透過導電性基板と、
    光吸収材を有し前記光透過導電膜上に形成された電子輸送層と、
    前記溝をまたいで隣の前記膜部分に接続されるよう断面L字状に形成された対極と、
    前記電子輸送層と前記対極との間に介在し比抵抗値が1×104Ωcm以上である電解質層と、
    を備えた太陽電池。
  2. 前記電解質層は、比抵抗値が1×106Ωcm以下の範囲である、請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記電解質層は、厚さが10μm未満である、請求項1又は2に記載の太陽電池。
  4. 前記電解質層は、有機配位子を有し銅が価数変化する銅錯体を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  5. 前記電解質層は、化学式(1)〜(7)のうちいずれか1以上の構造を有する前記銅錯体を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池。
  6. 前記n型半導体層は、有機色素、金属錯体及び有機ハロゲン化金属化合物のうち1以上の前記光吸収材を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池。
  7. 前記電解質層は、窒素を1以上含み2環以上を有する複素環式化合物及び窒素を2以上有する単環の複素環式化合物のうち1以上の環式化合物を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池。
  8. 前記環式化合物は、イミダゾール構造、ピリジン構造、ピリミジン構造、オキサゾール構造及びチアゾール構造のうち1以上を有する、請求項7に記載の太陽電池。
  9. 前記環式化合物は、化学式(8)〜(15)のうちいずれか1以上である、請求項7又は8に記載の太陽電池。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池を複数備えている、太陽電池モジュール。
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