JP2020126270A - 偏光板複合体、及び画像表示装置 - Google Patents

偏光板複合体、及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】干渉ムラの発生が抑制された新規な偏光板複合体を提供する。【解決手段】直線偏光板と、1/2波長層と、活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化させてなる第1接着層と、1/4波長層とをこの順に備え、前記1/2波長層の進相軸と、前記直線偏光板の透過軸とのなす角度が10°以上20°以下であり、前記第1接着層の波長589nmでの屈折率と、前記1/2波長層の波長589nmでの進相軸方向の屈折率との差の絶対値が0.05未満である、偏光板複合体。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板複合体、及び当該偏光板複合体を有する画像表示装置に関する。
従来、画像表示装置において、画像表示パネルの視認側に反射防止性能を有する光学積層体を配置して、外来光の反射による視認性の低下を抑制する方法が採用されている。
反射防止性能を有する光学積層体として、直線偏光板及び位相差層により構成される円偏光板が知られている。円偏光板では、画像表示パネルに向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く位相差層により円偏光に変換する。円偏光に変換された外来光は、画像表示パネルの表面で反射されるものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転し、位相差層により直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光される。その結果、外部への出射が著しく抑制される。
特開2018−17996号公報(特許文献1)には、複数の位相差層を有する位相差層付偏光板において、複数の位相差層の平均屈折率の差を調整することにより、反射光のムラを抑制し視認性を改善し得ることが記載されている。
特開2018−17996号公報
本発明は、干渉ムラの発生が抑制された新規な偏光板複合体、及び当該複合偏光板を備える画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す偏光板複合体、及び画像表示装置を提供する。
〔1〕 直線偏光板と、1/2波長層と、活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化させてなる第1接着層と、1/4波長層とをこの順に備え、
前記1/2波長層の進相軸と、前記直線偏光板の透過軸とのなす角度が10°以上20°以下であり、
前記第1接着層の波長589nmでの屈折率と、前記1/2波長層の波長589nmでの進相軸方向の屈折率との差の絶対値が0.05未満である、偏光板複合体。
〔2〕 前記第1接着層は、波長589nmでの屈折率が1.55未満である、〔1〕に記載の偏光板複合体。
〔3〕 前記1/4波長層は、波長589nmでの進相軸方向の屈折率と遅相軸方向の屈折率の平均値である面内平均屈折率が1.58未満である、〔1〕又は〔2〕に記載の偏光板複合体。
〔4〕 前記第1接着層の波長589nmでの屈折率と、前記1/4波長層の波長589nmでの進相軸方向の屈折率と遅相軸方向の屈折率の平均値である面内平均屈折率との差の絶対値が0.05未満である、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
〔5〕 円偏光板である、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
〔6〕 前記1/2波長層は、液晶層である位相差発現層を含む、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
〔7〕 前記1/4波長層は、液晶層である位相差発現層を含む、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
〔8〕 前記第1接着層は、厚みが5μm以下である、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
〔9〕 画像表示パネルと、前記画像表示パネルの視認側に配置された〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の偏光板複合体とを含む、画像表示装置。
〔10〕 前記偏光板複合体は、前記直線偏光板が視認側に位置する向きで配置されている、〔9〕に記載の画像表示装置。
〔11〕 有機エレクトロルミネッセンス表示装置である、〔9〕又は〔10〕に記載の画像表示装置。
本発明の偏光板複合体によれば、干渉ムラを抑制することができる。
本発明の偏光板複合体の一例を模式的に示す概略断面図である。 液晶層を位相差発現層として備える位相差層の一例を模式的に示す概略断面図である。 (A)〜(D)は、本発明の偏光板複合体の製造方法における各製造工程の一例を模式的に示す概略断面図である。 (A),(B)は、本発明の偏光板複合体の製造方法における各製造工程の他の例を模式的に示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の偏光板複合体及び画像表示装置について説明する。
[複合位相差板]
図1は、本発明の偏光板複合体の一例を模式的に示す概略断面図である。図1に示すように、偏光板複合体10は、直線偏光板13、第2接着層22、1/2波長層11、第1接着層21、1/4波長層12が順に積層されている。偏光板複合体10において、1/2波長層11の進相軸と直線偏光板13の透過軸とのなす角度が10°以上20°以下であり、好ましくは12°以上18°以下であり、さらに好ましくは約15°である。偏光板複合体10において、1/4波長層12の進相軸と直線偏光板13の透過軸とのなす角度が好ましくは70°以上80°以下であり、より好ましくは72°以上78°以下であり、さらに好ましくは約75°である。偏光板複合体10において、1/2波長層11の遅相軸と、1/4波長層12の遅相軸とのなす角度は、好ましくは55°以上65°以下であり、より好ましくは57°以上63°以下であり、さらに好ましくは約60°である。このような角度をなすように積層されていることにより、偏光板複合体10は、円偏光板として好適に用いることができる。
上記角度以外の角度の関係であっても、円偏光板として好適に用いることができる偏光板複合体を構成することができるものの、上記の関係を満たすことにより、第1接着層の波長589nmでの屈折率が1.55未満の場合であっても、干渉ムラを効果的に抑制することができる。
偏光板複合体10の厚みは、薄型化の観点から、30μm〜50μmであることが好ましく、30μm〜200μmであることがより好ましく、30μm〜150μmであることがさらに好ましい。
第1接着層21について、波長589nmでの屈折率を「屈折率n21」とする。第1
接着層21は、位相差を有さず、どの方向の屈折率であっても同じ値とみなすことができる。したがって、「屈折率n21」は、どの方向の屈折率であってもよい。
1/2波長層11について、波長589nmでの遅相軸方向の屈折率を「屈折率n11」、進相軸方向の屈折率を「屈折率n11」、厚み方向の屈折率を「屈折率n11」、n11とn11との平均値を「面内平均屈折率n11x,y」、n11とn11とn11との平均値を「3次元平均屈折率n11x,y,z」とする。面内平均屈折率n11x,y及び3次元平均屈折率n11x,y,zは、それぞれ以下の式(1)、式(2)で算出される値とする。
n11x,y=(n11+n11)/2 (1)
n11x,y,z=(n11+n11+n11)/3 (2)
1/4波長層12について、波長589nmでの遅相軸方向の屈折率を「屈折率n12」、進相軸方向の屈折率を「屈折率n12」、厚み方向の屈折率を「屈折率n12」、n12とn12との平均値を「面内平均屈折率n12x,y」、n12とn12とn12との平均値を「3次元平均屈折率n12x,y,z」とする。面内平均屈折率n12x,y及び3次元平均屈折率n12x,y,zは、それぞれ以下の式(3)、式(4)で算出される値とする。
n12x,y=(n12+n12)/2 (3)
n12x,y,z=(n12+n12+n12)/3 (4)
<第1接着層>
第1接着層21は、活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化させてなる。第1接着層21の厚みは、0.1μm〜50μmであることが好ましく、0.1μm〜5μmであることがさらに好ましい。
第1接着層21の波長589nmでの屈折率n21と、1/2波長層11の波長589nmでの進相軸方向の屈折率n11との差である式(5)で算出される絶対値X1:
X1=|n11−n21| (5)
は0.05未満であり、好ましくは0.04以下である。第1接着層21と1/2波長層11が、屈折率について上記関係を満たすことにより、干渉ムラを抑制することができる。第1接着層21と1/2波長層11が、屈折率について上記関係を満たすようにするためには、例えば、第1接着層21の形成に用いる活性エネルギー線硬化型接着剤の組成を調整することにより、または1/2波長層11の形成に用いる液晶材料を調整することにより実現することができる。
第1接着層21の波長589nmでの屈折率n21と、1/4波長層12の波長589nmでの面内平均屈折率n12x,yとの差である式(6)で算出される絶対値X2:
X2=|n12x,y−n21| (6)
は好ましくは0.05未満であり、より好ましくは0.04以下である。第1接着層21と1/4波長層12が、屈折率について上記関係を満たすことにより、干渉ムラを抑制することができる。第1接着層21と1/4波長層12が、屈折率について上記関係を満たすようにするためには、例えば、第1接着層21の形成に用いる活性エネルギー線硬化型接着剤の組成を調整することにより、または1/4波長層11の形成に用いる液晶材料を調整することにより実現することができる。
第1接着層21は、波長589nmでの屈折率n21は、例えば1.55未満である。本発明においては、第1接着層21の屈折率n21が1.55未満と小さい場合であっても、干渉ムラを抑制することができる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、活性エネルギー線の照射を受けて硬化するものであある。例えば、エポキシ化合物とカチオン重合開始剤を含有するカチオン重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤、アクリル系硬化成分とラジカル重合開始剤を含有するラジカル重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤、エポキシ化合物のようなカチオン重合性の硬化成分及びアクリル系化合物のようなラジカル重合性の硬化成分の両者を含有し、そこにカチオン重合開始剤及びラジカル重合開始剤を配合した活性エネルギー線硬化型接着剤、及び開始剤を含まない活性エネルギー線硬化型接着剤に電子ビームを照射することで硬化させる電子線硬化型接着剤等が挙げられる。ラジカル重合は硬化収縮が大きい傾向にあるため、エポキシ化合物とカチオン重合開始剤を含有するカチオン重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤が好ましい。
カチオン重合可能なエポキシ化合物であって、それ自身が室温において液体であり、溶剤を存在させなくても適度な流動性を有し、適切な硬化接着強度を与えるものを選択し、それに適したカチオン重合開始剤を配合した活性エネルギー線硬化型接着剤は、1/2波長層と1/4波長層とを接着する工程で通常必要となる乾燥設備を省くことができる。また、適切な活性エネルギー線量を照射することで硬化速度を促進させ、生産速度を向上させることもできる。
このような接着剤に用いられるエポキシ化合物は、例えば、水酸基を有する芳香族化合物又は鎖状化合物のグリシジルエーテル化物、アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物、C−C二重結合を有する鎖状化合物のエポキシ化物、飽和炭素環に直接若しくはアルキレンを介してグリシジルオキシ基若しくはエポキシエチル基が結合しているか、又は飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物などであることができる。これらのエポキシ化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、異なる複数種を併用してもよい。なかでも脂環式エポキシ化合物は、カチオン重合性に優れることから、好ましく用いられる。
水酸基を有する芳香族化合物又は鎖状化合物のグリシジルエーテル化物は、例えば、これら芳香族化合物又は鎖状化合物の水酸基にエピクロロヒドリンを塩基性条件下で付加縮合させる方法によって製造できる。このような、水酸基を有する芳香族化合物又は鎖状化合物のグリシジルエーテル化物には、ビスフェノール類のジグリシジルエーテル、多芳香環型エポキシ樹脂、アルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテルなどが包含される。
ビスフェノール類のジグリシジルエーテルとして、例えば、ビスフェノールAのグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体、ビスフェノールFのグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェノールのグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体などが挙げられる。
多芳香環型エポキシ樹脂として、例えば、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物、フェノールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル化物、ナフトールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル化物、フェノールジシクロペンタジエン樹脂のグリシジルエーテル化物などが挙げられる。さらに、トリスフェノール類のグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体なども多芳香環型エポキシ樹脂に属する。
アルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテルとして、例えば、エチレングリコールのグリシジルエーテル化物、ジエチレングリコールのグリシジルエーテル化物、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテル化物、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテル化物などが挙げられる。
アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物は、例えば、当該化合物のアミノ基にエピクロロヒドリンを塩基性条件下で付加縮合させる方法によって製造できる。アミノ基を有する化合物は、同時に水酸基を有していてもよい。このような、アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物には、1,3−フェニレンジアミンのグリシジルアミノ化物及びそのオリゴマー体、1,4−フェニレンジアミンのグリシジルアミノ化物及びそのオリゴマー体、3−アミノフェノールのグリシジルアミノ化及びグリジシジルエーテル化物並びにそのオリゴマー体、4−アミノフェノールのグリシジルアミノ化及びグリジシジルエーテル化物並びにそのオリゴマー体などが包含される。
C−C二重結合を有する鎖状化合物のエポキシ化物は、その鎖状化合物のC−C二重結合を、塩基性条件下で過酸化物を用いてエポキシ化する方法によって製造できる。C−C二重結合を有する鎖状化合物には、ブタジエン、ポリブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエンなどが包含される。また、二重結合を有するテルペン類もエポキシ化原料として用いることができ、非環式モノテルペンとして、リナロールなどがある。エポキシ化に用いられる過酸化物は、例えば、過酸化水素、過酢酸、tert−ブチルヒドロペルオキシドなどであることができる。
飽和炭素環に直接若しくはアルキレンを介してグリシジルオキシ基又はエポキシエチル基が結合している脂環式エポキシ化合物は、先に掲げたビスフェノール類を代表例とする水酸基を有する芳香族化合物の芳香環を水素化して得られる水素化ポリヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル化物、水酸基を有するシクロアルカン化合物のグリシジルエーテル化物、ビニル基を有するシクロアルカン化合物のエポキシ化物などであることができる。
以上説明したエポキシ化合物は、市販品を容易に入手することが可能であり、例えばそれぞれ商品名で、三菱ケミカル(株)から販売されている“jER”シリーズ、DIC(株)から販売されている“エピクロン”、東都化成(株)から販売されている“エポトート(登録商標)”、(株)ADEKAから販売されている“アデカレジン(登録商標)”、ナガセケムテックス(株)から販売されている“デナコール(登録商標)”、ダウケミカル社から販売されている“ダウエポキシ”、日産化学工業(株)から販売されている“テピック(登録商標)”などが挙げられる。
一方、飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物は、例えば、C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物のC−C二重結合を、塩基性条件下で過酸化物を用いてエポキシ化する方法によって製造できる。C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物としては、例えば、シクロペンテン環を有する化合物、シクロヘキセン環を有する化合物、シクロペンテン環又はシクロヘキセン環にさらに少なくとも2個の炭素原子が結合して追加の環を形成している多環式化合物などが挙げられる。C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物は、環外に別のC−C二重結合を有していてもよい。C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物の例を挙げると、シクロヘキセン、4−ビニルシクロヘキセン、単環式モノテルペンであるリモネン及びα−ピネンなどがある。
飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物は、上で述べたような環に直接結合したエポキシ基を有する脂環式構造が、適当な連結基を介して分子内に少なくとも2個形成された化合物であってもよい。ここでいう連結基には、例えば、エステル結合、エーテル結合、アルキレン結合などが包含される。
飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物の具体的な例を挙げると、次のようなものがある。
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、
1,2−エポキシ−4−エポキシエチルシクロヘキサン、
1,2−エポキシ−1−メチル−4−(1−メチルエポキシエチル)シクロヘキサン、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル (メタ)アクリレート、
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールと4−エポキシエチル−1,2−エポキシシクロヘキサンとの付加物、
エチレン ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
オキシジエチレン ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
1,4−シクロヘキサンジメチル ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
3−(3,4−エポキシシクロヘキシルメトキシカルボニル)プロピル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートなど。
以上説明した飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物も、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、(株)ダイセルから販売されている“セロキサイド(登録商標)”シリーズ及び“サイクロマー(登録商標)”、ダウケミカル社から販売されている“サイラキュア UVR”シリーズなどが挙げられる。
エポキシ化合物を含有する硬化性接着剤は、さらにエポキシ化合物以外の活性エネルギー線硬化性化合物を含有してもよい。エポキシ化合物以外の活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、オキセタン化合物やアクリル化合物などが挙げられる。なかでも、カチオン重合において硬化速度を促進できる可能性があることから、オキセタン化合物を併用することが好ましい。
オキセタン化合物は、分子内に4員環エーテルを有する化合物であり、例えば、次のようなものを挙げることができる。
1,4−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ベンゼン、
3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、
ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、
3−エチル−3−(シクロヘキシルオキシメチル)オキセタン、
フェノールノボラックオキセタン、
キシリレンビスオキセタン、
1,3−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼンなど。
オキセタン化合物も、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、東亞合成(株)から販売されている“アロンオキセタン(登録商標)”シリーズ、宇部興産(株)から販売されている“ETERNACOLL(登録商標)”シリーズなどが挙げられる。
エポキシ化合物やオキセタン化合物を包含する硬化性化合物は、これらが配合された接着剤を無溶剤とするために、有機溶剤などで希釈されていないものを用いることが好ましい。また、接着剤を構成する他の成分であって、後述するカチオン重合開始剤や増感剤を包含する少量成分も、有機溶剤に溶解されたものよりも、有機溶剤が除去・乾燥されたその化合物単独の粉体又は液体を用いることが好ましい。
カチオン重合開始剤は、活性エネルギー線、例えば紫外線の照射を受けてカチオン種を
発生する化合物である。それが配合された接着剤に求められる接着強度及び硬化速度を与えるものであればよいが、例えば、芳香族ジアゾニウム塩;芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩;鉄−アレーン錯体などが挙げられる。これらのカチオン重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、異なる複数種を併用してもよい。
芳香族ジアゾニウム塩としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレートなど。
芳香族ヨードニウム塩としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートなど。
芳香族スルホニウム塩としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4,4′−ビス(ジフェニルスルホニオ)ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、
4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4−フェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジフェニルスルホニオジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなど。
鉄−アレーン錯体としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロアンチモネート、
クメン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロホスフェート、 キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイドなど。
カチオン重合開始剤のなかでも、芳香族スルホニウム塩は、300nm以上の波長領域でも紫外線吸収特性を有することから、硬化性に優れ、良好な機械強度や接着強度を有する接着剤層を与えることができるため、好ましく用いられる。
カチオン重合開始剤も、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ
商品名で、日本化薬(株)から販売されている“カヤラッド(登録商標)”シリーズ、ダウケミカル社から販売されている“サイラキュア UVI”シリーズ、サンアプロ(株)から販売されている光酸発生剤“CPI”シリーズ、みどり化学(株)から販売されている光酸発生剤“TAZ”、“BBI”及び“DTS”、(株)ADEKAから販売されている“アデカオプトマー”シリーズ、ローディア社から販売されている“RHODORSIL(登録商
標)” などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化型接着剤において、カチオン重合開始剤は、活性エネルギー線硬化型接着剤の総量100質量部に対して、通常0.5〜20質量部の割合で配合され、好
ましくは1〜15質量部である。その量があまり少ないと、硬化が不十分になり、接着剤層の機械強度や接着強度を低下させることがある。また、その量が多すぎると、接着剤層中のイオン性物質が増加することで接着剤層の吸湿性が高くなり、得られる偏光板の耐久性能を低下させることがある。
活性エネルギー線硬化型接着剤を電子線硬化型で用いる場合、組成物中に光重合開始剤を含有させることは特に必要ではないが、紫外線硬化型で用いる場合には、光ラジカル発生剤を用いることが好ましい。光ラジカル発生剤としては、水素引き抜き型光ラジカル発生剤と開裂型光ラジカル発生剤とが挙げられる。
水素引き抜き型光ラジカル発生剤としては、例えば1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、1−フルオロナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、1−ブロモナフタレン、2−ブロモナフタレン、1−ヨードナフタレン、2−ヨードナフタレン、1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1,4−ジシアノナフタレンなどのナフタレン誘導体、アントラセン、1,2−ベンズアントラセン、9,10−ジクロロアントラセン、9,10−ジブロモアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9−シアノアントラセン、9,10−ジシアノアントラセン、2,6,9,10−テトラシアノアントラセンなどのアントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール、9−メチルカルバゾール、9−フェニルカルバゾール、9−プロペ−2−イニル−9H−カルバゾール、9−プロピル−9H−カルバゾール、9−ビニルカルバゾール、9H−カルバゾール−9−エタノール、9−メチル−3−ニトロ−9H−カルバゾール、9−メチル−3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、9−オクタノイルカルバゾール、9−カルバゾールメタノール、9−カルバゾールプロピオン酸、9−カルバゾールプロピオニトリル、9−エチル−3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、9−エチル−3−ニトロカルバゾール、9−エチルカルバゾール、9−イソプロピルカルバゾール、9−(エトキシカルボニルメチル)カルバゾール、9−(モルホリノメチル)カルバゾール、9−アセチルカルバゾール、9−アリルカルバゾール、9−ベンジル−9H−カルバゾール、9−カルバゾール酢酸、9−(2−ニトロフェニル)カルバゾール、9−(4−メトキシフェニル)カルバゾール、9−(1−エトキシ−2−メチル−プロピル)−9H−カルバゾール、3−ニトロカルバゾール、4−ヒドロキシカルバゾール、3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール、2−ヒドロキシカルバゾール、3,6−ジアセチル−9−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメトキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、芳香族カルボニル化合物、[4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル]−フェニルメタノン、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン
、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどのチオキサントン誘導体やクマリン誘導体などが挙げられる。
開裂型光ラジカル発生剤は、活性エネルギー線を照射することにより当該化合物が開裂してラジカルを発生するタイプの光ラジカル発生剤であり、その具体例として、ベンゾインエーテル誘導体、アセトフェノン誘導体などのアリールアルキルケトン類、オキシムケトン類、アシルホスフィンオキシド類、チオ安息香酸S−フェニル類、チタノセン類、およびそれらを高分子量化した誘導体が挙げられるがこれに限定されるものではない。市販されている開裂型光ラジカル発生剤としては、1−(4−ドデシルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−(4−イソプロピルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−ベンゾイル−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(アクリロイルオキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、ジフェニルケトン、フェニル−1−ヒドロキシ−シクロヘキシルケトン、ベンジルジメチルケタール、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリル−フェニル)チタン、(η6−イソプロピルベンゼン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシドまたはビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
本発明で使用される活性エネルギー硬化型接着剤の中で、電子線硬化型に含まれる光ラジカル発生剤、すなわち水素引き抜き型または開裂型光ラジカル発生剤は、いずれもそれぞれ単独で用いることができる他、複数を組み合わせて用いても良いが、光ラジカル発生剤単体の安定性や、硬化性の面でより好ましいものは開裂型光ラジカル発生剤の1種以上の組み合わせである。開裂型光ラジカル発生剤の中でもアシルホスフィンオキシド類が好ましく、より具体的には、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(商品名「DAROCURE TPO」;チバ・ジャパン(株))、ビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)−ホスフィンオキシド(商品名「CGI 403」;チバ・ジャパン(株))、またはビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシド(商品名「Irgacure819」;チバ・ジャパン(株))が好ましい。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、必要に応じて増感剤を含有することができる。増感剤を使用することにより、反応性が向上し、接着層の機械強度や接着強度をさらに向上させることができる。増感剤としては、前述したものを適宜適用できる。
増感剤を配合する場合、その配合量は、活性エネルギー線硬化型接着剤の総量100質量部に対し、0.1〜20質量部の範囲とすることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型接着剤には、その効果を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。配合しうる添加剤として、例えば、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化型接着剤を構成するこれらの各成分は、通常、溶剤に溶かした状態で使用される。活性エネルギー線硬化型接着剤が溶剤を含む場合、活性エネルギー線硬
化型接着剤を塗布面に塗布し、乾燥させることで、接着層が得られる。溶剤に溶解しない成分は、系中に分散した状態であればよい。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、1/2波長層11の1/4波長層12との接着面、1/4波長層12の1/2波長層11との接着面、又はその両方に塗布される。1/2波長層11の1/4波長層12との接着面及び1/4波長層12の1/2波長層11との接着面に、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよく、プライマー層等を形成してもよい。プライマー層の厚さは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましく
は0.01μm以上、また好ましくは4μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。
プライマー層が厚すぎると、複合位相差板5の外観不良となりやすい。
活性エネルギー線硬化型接着剤の粘度としては、種々方法で塗工できる粘度を有するものであればよいが、その温度25℃における粘度は、10〜1,000mPa・secの範囲にあることが好ましく、20〜500mPa・secの範囲にあることがより好ましい。その粘度があまり小さいと、所望の厚みでの層形成がしにくくなる傾向にある。一方、その粘度があまり大きいと、流動しにくくなって、ムラのない均質な塗膜が得られにくくなる傾向にある。ここでいう粘度は、E型粘度計を用いてその接着剤を25℃に調温した後、10rpmで測定される値である。
上記活性エネルギー線硬化型接着剤は、電子線硬化型、紫外線硬化型の態様で用いることができる。本明細書において、活性エネルギー線とは、活性種を発生する化合物を分解して活性種を発生させることのできるエネルギー線と定義される。このような活性エネルギー線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線及び電子線等が挙げられる。
電子線硬化型において、電子線の照射条件は、上記活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。例えば、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5kV〜300kVであり、さらに好ましくは10kV〜250kVである。加速電圧が5kV未満の場合、電子線が接着剤まで届かず硬化不足となるおそれがあり、加速電圧が300kVを超えると、試料を通る浸透力が強すぎて電子線が跳ね返り、透明保護フィルムや偏光子に損傷を与えるおそれがある。照射線量としては、5〜100kGy、さらに好ましくは10〜75kGyである。照射線量が5kGy未満の場合は、接着剤が硬化不足となり、100kGyを超えると、位相差層に損傷を与え、機械的強度の低下や黄変を生じ、所望の光学特性を得ることができない。
電子線照射は、通常、不活性ガス中で照射を行うが、必要であれば大気中や酸素を少し導入した条件で行ってもよい。酸素を適宜導入することによって、最初に電子線があたる位相差層表面にあえて酸素阻害を生じさせ、位相差層へのダメージを防ぐことができ、接着剤にのみ効率的に電子線を照射させることができる。
紫外線硬化型において、活性エネルギー線硬化型接着剤の光照射強度は、接着剤の組成ごとに決定されるものであって特に限定されないが、10〜1,000mW/cm2であることが好ましい。樹脂組成物への光照射強度が10mW/cm2未満であると、反応時間
が長くなりすぎ、1,000mW/cm2を超えると、光源から輻射される熱および組成物の重合時の発熱により、接着剤の構成材料の黄変を生じる可能性がある。なお、照射強度は、好ましくは光カチオン重合開始剤の活性化に有効な波長領域における強度であり、より好ましくは波長400nm以下の波長領域における強度であり、さらに好ましくは波長280〜320nmの波長領域における強度である。このような光照射強度で1回あるいは複数回照射して、その積算光量を、好ましくは10mJ/cm2以上、さらに好ましく
は100〜1,000mJ/cm2となるように設定する。上記接着剤への積算光量が10
mJ/cm2未満であると、重合開始剤由来の活性種の発生が十分でなく、接着剤の硬化
が不十分となる。一方でその積算光量が1,000mJ/cm2を超えると、照射時間が非常に長くなり、生産性向上には不利なものとなる。この際、使用する位相差層のフィルムの種類や接着剤種の組み合わせなどによって、どの波長領域(UVA(320〜390nm)やUVB(280〜320nm)など)での積算光量が必要かは異なる。
本発明における活性エネルギー線の照射により接着剤の重合硬化を行うために用いる光源は、特に限定されないが、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザー、波長範囲380〜440nmを発光するLED光源、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプが挙げられる。エネルギーの安定性や装置の簡便さという観点から、波長400nm以下に発光分布を有する紫外光源であることが好ましい。
<1/2波長層・1/4波長層>
1/2波長層11及び1/4波長層12は、位相差発現層を少なとも一つ含むものであれば、位相差発現層のみからなるものであってもよいし、位相差発現層とともに他の層を含むものであってもよい。他の層としては、例えば、基材層、配向膜層、保護層等が挙げられる。なお、他の層は位相差の値には影響を及ぼさない。また、他の層の有無にかかわらず、本明細書において、位相差層の屈折率は位相差発現層の屈折率を意味する。
位相差発現層としては、液晶化合物を用いることにより形成される層(以下、「液晶層」という)、又は延伸フィルムが挙げられる。位相差発現層は、偏光板複合体の薄型化の観点から、液晶層であることが好ましい。液晶層である位相差発現層の方が、延伸フィルムである位相差発現層よりも、一般的に薄膜化が容易である。位相差発現層は、厚さが0.5μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜5μmであることがより好ましい。なお、1/2波長層11及び1/4波長層12が、位相差発現層以外の他の層(基材層、配向膜層、保護層等)を含む場合、全体の厚みが0.5μm〜300μmであることが好ましく、0.5μm〜150μmであることがより好ましい。
位相差層の光学特性は、位相差発現層を構成する液晶化合物の配向状態、又は位相差発現層を構成する延伸フィルムの延伸方法により調節することができる。
(1/2波長層)
1/2波長層11は、入射光の電界振動方向(偏光面)にπ(=λ/2)の位相差を与えるものであり、直線偏光の向き(偏光方位)を変える機能を有している。また、円偏光の光を入射させると、円偏光の回転方向を反対回りにすることができる。
1/2波長層11は、特定の波長λnmにおける面内レターデーション値であるRe(λ)がRe(λ)=λ/2を満足する層である。可視光域の何れの波長においてRe(λ)=λ/2を達成されていてもよいが、なかでも波長550nmにおいて達成されることが好ましい。波長550nmにおける面内レターデーション値であるRe(550)は、210nm≦Re(550)≦300nmを満足することが好ましい。また、220nm≦Re(550)≦290nmを満足することがより好ましい。
1/2波長層11は、波長589nmでの進相軸方向の屈折率(n11)が好ましくは1.60未満であり、より好ましくは1.59以下である。
(1/4波長層)
1/4波長層12は、入射光の電界振動方向(偏光面)にπ/2(=λ/4)の位相差
を与えるものであり、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(又は円偏光を直線偏光に)変換する機能を有している。
1/4波長層12は、特定の波長λnmにおける面内レターデーション値であるRe(λ)がRe(λ)=λ/4を満足する層であり、可視光域の何れかの波長において達成されていてもよいが、波長550nmで達成されることが好ましい。波長550nmにおける面内レターデーション値であるRe(550)が、100nm≦Re(550)≦160nmを満足することが好ましい。また、110nm≦Re(550)≦150nmを満足することがより好ましい。
1/4波長層12は、波長589nmでの屈折率の平均値(n12x、y)が好ましくは1.58未満であり、より好ましくは1.57以下である。
(液晶層から形成される位相差発現層)
位相差層の位相差発現層が液晶層である場合について説明する。位相差層は、1/2波長層であってもよく、1/4波長層であってもよい。図2は、液晶層である位相差発現層と他の層とを含む位相差層の一例を模式的に示す概略断面図である。図2に示すように、位相差層30は、基材層31、配向層32、液晶層である位相差発現層33がこの順に積層されてなる。位相差層は、液晶層の位相差発現層33を含む構成であれば図2に示す位相差層30に限定されることはなく、位相差層30から基材層31が剥離されて配向層32と位相差発現層33のみからなる構成であってもよく、位相差層30から基材層31と配向層32が剥離されて液晶層の位相差発現層33のみからなる構成であってもよい。薄膜化の観点から、位相差層は、基材層31が剥離されている構成であることが好ましく、液晶層の位相差発現層33のみからなる構成がさらに好ましい。基材層31は、基材層31上に形成される配向層32、及び液晶層の位相差発現層33を支持する支持層として機能を有する。基材層31は、樹脂材料で形成されたフィルムであることが好ましい。
樹脂材料としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性等に優れる樹脂材料が用いられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ノルボルネン系ポリマー等の環状ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース及びセルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル系樹脂;ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル等のビニルアルコール系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルケトン系樹脂;ポリフェニレンスルフィド系樹脂;ポリフェニレンオキシド系樹脂、及びこれらの混合物、共重合物等を挙げることができる。これらの樹脂のうち、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロースエステル系樹脂及び(メタ)アクリル酸系樹脂のいずれか又はこれらの混合物を用いることが好ましい。なお、上記「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
基材層31は、上記の樹脂1種類又は2種以上を混合した単層であってもよく、2層以上の多層構造を有していてもよい。多層構造を有する場合、各層をなす樹脂は同じであってもよく異なっていてもよい。
樹脂フィルムをなす樹脂材料には、任意の添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、及び着色剤等が挙げられる。
基材層31の厚さは、特に限定されないが、一般には強度や取扱い性等の作業性の点から5〜200μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましく、10〜150μmであることがさらに好ましい。
基材層31と配向層32との密着性を向上させるために、少なくとも基材層31の配向層32が形成される側の表面にコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよく、プライマー層等を形成してもよい。なお、基材層31、又は基材層31及び配向層32を剥離して位相差層とする場合には、剥離界面での密着力を調整することによって剥離を容易とすることができる。
配向層32は、これらの配向層32上に形成される液晶層の位相差発現層33に含まれる液晶化合物を所望の方向に液晶配向させる、配向規制力を有する。配向層32としては、配向性ポリマーで形成された配向性ポリマー層、光配向ポリマーで形成された光配向性ポリマー層、層表面に凹凸パターンや複数のグルブ(溝)を有するグルブ配向層を挙げることができる。配向層32の厚みは、通常0.01〜10μmであり、0.01〜5μmであることが好ましい。
配向性ポリマー層は、配向性ポリマーを溶剤に溶解した組成物を基材層31に塗布して溶剤を除去し、必要に応じてラビング処理をして形成することができる。この場合、配向規制力は、配向性ポリマーで形成された配向性ポリマー層では、配向性ポリマーの表面状態やラビング条件によって任意に調整することが可能である。
光配向性ポリマー層は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む組成物を基材層31に塗布し、偏光を照射することによって形成することができる。この場合、配向規制力は、光配向性ポリマー層では、光配向性ポリマーに対する偏光照射条件等によって任意に調整することが可能である。
グルブ配向層は、例えば感光性ポリイミド膜表面にパターン形状のスリットを有する露光用マスクを介して露光、現像等を行って凹凸パターンを形成する方法、表面に溝を有する板状の原盤に、活性エネルギー線硬化性樹脂の未硬化の層を形成し、この層を基材層31に転写して硬化する方法、基材層31に活性エネルギー線硬化性樹脂の未硬化の層を形成し、この層に、凹凸を有するロール状の原盤を押し当てる等により凹凸を形成して硬化させる方法等によって形成することができる。
液晶層である位相差発現層33は、光に所定の位相差を与えるものであり、例えば、1/2波長層用の位相差発現層、1/4波長層用の位相差発現層を挙げることができる。
液晶層である位相差発現層33は、公知の液晶化合物を用いて形成することができる。液晶化合物の種類は特に限定されず、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。また、液晶化合物は、高分子液晶化合物であってもよく、重合性液晶化合物であってもよく、これらの混合物であってもよい。液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報、特開2005−289980号公報、特開2007−108732号公報、特開2010−244038号公報、特開2010−31223号公報、特開2010−270108号公報、特開2011−6360号公報、特開2011−207765号公報、特開2016−81035号公報、国際公開第2017/043438号及び特表2011−207765号公報に記載の液晶化合物が挙げられる。
例えば、重合性液晶化合物を用いる場合には、重合性液晶化合物を含む組成物を、配向層32上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることによって、位相差発現層3
3を形成することができる。位相差発現層33の厚みは、0.5μm〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましい。
重合性液晶化合物を含む組成物は、液晶化合物以外に、重合開始剤、重合性モノマー、界面活性剤、溶剤、密着改良剤、可塑剤、配向剤等が含まれていてもよい。重合性液晶化合物を含む組成物の塗布方法としては、ダイコーティング法等の公知の方法が挙げられる。重合性液晶化合物を含む組成物の硬化方法としては、活性エネルギー線(例えば紫外線)を照射する等の公知の方法が挙げられる。
(延伸フィルムを位相差発現層として備える位相差層)
位相差発現層が延伸フィルムである場合について説明する。延伸フィルムは通常、基材を延伸することで得られる。基材を延伸する方法としては、例えば、基材がロールに巻き取られているロール(巻き取り体)を準備し、かかる巻き取り体から、基材を連続的に巻き出し、巻き出された基材を加熱炉へと搬送する。加熱炉の設定温度は、基材のガラス転移温度近傍(℃)〜[ガラス転移温度+100](℃)の範囲、好ましくは、ガラス転移温度近傍(℃)〜[ガラス転移温度+50](℃)の範囲とする。当該加熱炉においては、基材の進行方向へ、又は進行方向と直交する方向へ延伸する際に、搬送方向や張力を調整し任意の角度に傾斜をつけて一軸又は二軸の熱延伸処理を行う。延伸の倍率は、通常1.1〜6倍であり、好ましくは1.1〜3.5倍である。
また、斜め方向に延伸する方法としては、連続的に配向軸を所望の角度に傾斜させることができるものであれば、特に限定されず、公知の延伸方法が採用できる。このような延伸方法は例えば、特開昭50−83482号公報や特開平2−113920号公報に記載された方法を挙げることができる。延伸することでフィルムに位相差性を付与する場合、延伸後の厚みは、延伸前の厚みや延伸倍率によって決定される。
前記基材は通常透明基材である。透明基材とは、光、特に可視光を透過し得る透明性を有する基材を意味し、透明性とは、波長380〜780nmにわたる光線に対しての透過率が80%以上となる特性をいう。具体的な透明基材としては、透光性樹脂基材が挙げられる。透光性樹脂基材を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ノルボルネン系ポリマーなどの環状オレフィン系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート;ポリメタクリル酸エステル;ポリアクリル酸エステル;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースエステル;ポリエチレンナフタレート;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィドおよびポリフェニレンオキシドが挙げられる。入手のしやすさや透明性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸エステル、セルロースエステル、環状オレフィン系樹脂またはポリカーボネートが好ましい。
セルロースエステルは、セルロースに含まれる水酸基の一部または全部が、エステル化されたものであり、市場から容易に入手することができる。また、セルロースエステル基材も市場から容易に入手することができる。市販のセルロースエステル基材としては、例えば、“フジタック(登録商標)フィルム”(富士フイルム(株));“KC8UX2M”、“KC8UY”及び“KC4UY”(コニカミノルタオプト(株))などが挙げられる。
ポリメタクリル酸エステル及びポリアクリル酸エステル(以下、ポリメタクリル酸エステル及びポリアクリル酸エステルをまとめて(メタ)アクリル系樹脂ということがある。)は、市場から容易に入手できる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、メタクリル酸アルキルエステル又はアクリ
ル酸アルキルエステルの単独重合体や、メタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルとの共重合体などが挙げられる。メタクリル酸アルキルエステルとして具体的には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレートなどが、またアクリル酸アルキルエステルとして具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレートなどがそれぞれ挙げられる。かかる(メタ)アクリル系樹脂には、汎用の(メタ)アクリル系樹脂として市販されているものが使用できる。(メタ)アクリル系樹脂として、耐衝撃(メタ)アクリル樹脂と呼ばれるものを使用してもよい。
さらなる機械的強度向上のために、(メタ)アクリル系樹脂にゴム粒子を含有させることも好ましい。ゴム粒子は、アクリル系のものが好ましい。ここで、アクリル系ゴム粒子とは、ブチルアクリレートや2−エチルヘキシルアクリレートのようなアクリル酸アルキルエステルを主成分とするアクリル系モノマーを、多官能モノマーの存在下に重合させて得られるゴム弾性を有する粒子である。アクリル系ゴム粒子は、このようなゴム弾性を有する粒子が単層で形成されたものであってもよいし、ゴム弾性層を少なくとも一層有する多層構造体であってもよい。多層構造のアクリル系ゴム粒子としては、上記のようなゴム弾性を有する粒子を核とし、その周りを硬質のメタクリル酸アルキルエステル系重合体で覆ったもの、硬質のメタクリル酸アルキルエステル系重合体を核とし、その周りを上記のようなゴム弾性を有するアクリル系重合体で覆ったもの、また硬質の核の周りをゴム弾性のアクリル系重合体で覆い、さらにその周りを硬質のメタクリル酸アルキルエステル系重合体で覆ったものなどが挙げられる。弾性層で形成されるゴム粒子は、その平均直径が通常50〜400nm程度の範囲にある。
(メタ)アクリル系樹脂におけるゴム粒子の含有量は、(メタ)アクリル系樹脂100質量部あたり、通常5〜50質量部程度である。(メタ)アクリル系樹脂及びアクリル系ゴム粒子は、それらを混合した状態で市販されているので、その市販品を用いることができる。アクリル系ゴム粒子が配合された(メタ)アクリル系樹脂の市販品の例として、住友化学(株)から販売されている“HT55X”や“テクノロイ S001”などが挙げ
られる。“テクノロイ S001”は、フィルムの形で販売されている。
環状オレフィン系樹脂は、市場から容易に入手できる。市販の環状オレフィン系樹脂としては、“Topas”(登録商標)[Ticona社(独)]、“アートン”(登録商標)[JSR(株)]、“ゼオノア(ZEONOR)”(登録商標)[日本ゼオン(株)]、“ゼオネックス(ZEONEX)”(登録商標)[日本ゼオン(株)]および“アペル”(登録商標)[三井化学(株)]が挙げられる。このような環状オレフィン系樹脂を、例えば、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の手段により製膜して、基材とすることができる。また、市販されている環状オレフィン系樹脂基材を用いることもできる。市販の環状オレフィン系樹脂基材としては、“エスシーナ”(登録商標)[積水化学工業(株)]、“SCA40”(登録商標)[積水化学工業(株)]、“ゼオノアフィルム”(登録商標)[オプテス(株)]および“アートンフィルム”(登録商標)[JSR(株)]が挙げられる。
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物との共重合体である場合、環状オレフィンに由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常50モル%以下、好ましくは15〜50モル%の範囲である。鎖状オレフィンとしては、エチレンおよびプロピレンが挙げられ、ビニル基を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレンおよびアルキル置換スチレンが挙げられる。環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンと、ビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体である場合、鎖状オレフィンに由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%であり、ビニル基
を有する芳香族化合物に由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%である。このような三元共重合体は、その製造において、高価な環状オレフィンの使用量を比較的少なくすることができるという利点がある。
<直線偏光板>
直線偏光板13は、透過光より直線偏光を得る偏光機能を有するフィルムであればよい。当該フィルムとしては、吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルム、又は吸収異方性を有する色素を塗布したフィルムを偏光子として含むフィルム等が挙げられる。吸収異方性を有する色素としては、例えば、二色性色素が挙げられる。偏光子として用いられる、吸収異方性を有する色素を塗布したフィルムとしては、吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルム、あるいは、液晶性を有する二色性色素を含む組成物又は二色性色素と重合性液晶とを含む組成物を塗布して得られる液相層を有するフィルム等が挙げられる。
(延伸フィルムを偏光子として備える直線偏光板)
吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルムを偏光子として備える直線偏光板について説明する。偏光子である、吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルムは、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより、その二色性色素を吸着させる工程、及び二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程を有する、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造される。かかる偏光子をそのまま直線偏光板として用いてもよく、またはかかる偏光子の少なくとも一方の面に透明保護フィルムを貼合したものを直線偏光板として用いてもよい。
こうしてポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色、ホウ酸処理、水洗及び乾燥をして得られる偏光子の厚みは好ましくは5〜40μmである。
偏光子の片面又は両面に貼合される保護フィルムの材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、環状ポリオレフィン系樹脂フィルム、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのような樹脂からなる酢酸セルロース系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートのような樹脂からなるポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、(メタ)アクリル系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなど、当分野において公知のフィルムを挙げることができる。保護フィルムの厚みは、薄型化の観点から、通常300μm以下であり、200μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、また、通常5μm以上であり、20μm以上であることが好ましい。また、視認側の保護フィルムは位相差を有していてもよいし、位相差を有していなくてもよい。一方、1/2波長層11側に積層される側の保護フィルムは、その位相差が10nm以下であることが好ましい。
(液晶層を有するフィルムを偏光子として備える直線偏光板)
液晶層を有するフィルムを偏光子として備える直線偏光板について説明する。偏光子として用いられる、吸収異方性を有する色素を塗布したフィルムとしては、液晶性を有する二色性色素を含む組成物、又は二色性色素と液晶化合物とを含む組成物を塗布して得られるフィルム等が挙げられる。当該フィルムは、単独で直線偏光板として用いてもよく、その片面又は両面に保護フィルムを有する構成で直線偏光板として用いてもよい。当該保護フィルムとしては、上記した延伸フィルムを偏光子として備える直線偏光板と同一のものが挙げられる。
吸収異方性を有する色素を塗布したフィルムは薄い方が好ましいが、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る傾向がある。当該フィルムの厚さは、通常20μm以下であり、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上3μm以下である。
前記吸収異方性を有する色素を塗布したフィルムとしては、具体的には、特開2012−33249号公報等に記載のフィルムが挙げられる。
前記吸収異方性を有する色素を、1/2波長層11に直接塗布して、偏光板複合体を構成してもよい。この場合、第2接着層22を設ける必要がない。
<第2接着層>
第2接着層22は、例えば、粘着剤、水系接着剤、活性エネルギー線硬化型接着剤及びこれらの組み合わせから構成することができる。本明細書において、「第2接着層」との用語は、接着剤から構成される接着層のみでなく、粘着剤から構成される粘着層をも含むものとする。
第2接着層22をなす活性エネルギー線硬化型接着剤については、上記第1接着層21での説明が適用される。第1接着層21及び第2接着層22が活性エネルギー線硬化型接着剤から形成される場合、第1接着層21と第2接着層22とは同じ活性エネルギー線硬化型接着剤から形成されてもよいし、異なる活性エネルギー線硬化型接着剤から形成されてもよい。第2接着層22における波長589nmでの屈折率n22は、1.55未満であることが好ましい。
<その他の層>
偏光板複合体は、上記した以外の層を有していてもよい。例えば、光学補償用の位相差層を有していてもよく、第1接着層21及び第2接着層22以外の第3接着層を有していてもよい。第3接着層は、例えば、1/4波長層12の第1接着層21とは反対側の表面に設けられている粘着剤層であり、偏光板複合体を画像表示パネルに貼合させるために用いることができる。
[偏光板複合体の製造方法]
図3(A)〜(D)は、本発明の偏光板複合体の製造方法の一例を模式的に示す概略断面図である。図3(A)に示すような第1位相差発現層113、第1配向層112及び第1基材層111を含む1/2波長層11と、図3(B)に示すような第2位相差発現層123、第2配向層122及び第1基材層121を含む1/4波長層12とを第1接着層21を介して積層させて複合位相差板40を得る。複合位相差板40は、例えば、図3(C)に示すように、第1基材層111、第1配向層112、第1位相差発現層113、第1接着層21、第2位相差発現層123、第2配向層122、第2基材層121の順に積層された積層体である。その後、図3(D)に示すように、1/2波長層11側に、第2接着層22を介して直線偏光板13を積層させて偏光板複合体10を得る。
1/2波長層11と1/4波長層12は、位相差発現層113,123が内側に位置するように配置されても、外側に位置するように配置されてもよいが、図3(C),(D)に示すように、互いの位相差発現層113,123が、内側に位置し第1接着層21と接触するように配置されていることが好ましい。
1/2波長層11と1/4波長層12とを接着させる方法としては、1/2波長層11の貼合面又は1/4波長層12の貼合面のいずれか又はその両方に、第1接着層21を構成する活性エネルギー線硬化型接着剤を塗工し、これにもう一方の貼合面を積層し、その後、1/2波長層11又は1/4波長層12側から活性エネルギー線を照射して接着剤を
硬化させる方法が挙げられる。第1接着層21を構成する接着剤の塗工には、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が利用できる。
1/2波長層11の貼合面又は1/4波長層12の貼合面のいずれか又はその両方に、コロナ処理、プラズマ処理等を行ってもよいし、プライマー層を形成してもよい。
複合位相差板40は、図3(C)に示すような積層体であってもよいし、第1基材層111及び第2基材層121の少なくとも一方の層を剥離した積層体であってもよい。また、図3(C)に示す積層体から第1基材層111及び第1配向層112が剥離された積層体であってもよいし、図3(C)に示す積層体から第2基材層121及び第2配向層122が剥離された積層体であってもよい。図4(A),(B)に具体例を示す。
図4(A),(B)は、図3(C)に示す複合位相差板40から、偏光板複合体の製造方法の他の例を模式的に示す概略断面図である。図4(A)に示すように、図3(C)に示す複合位相差板40から、第1基材層111及び第1配向層112、第2基材層121及び第2配向層122を剥離して複合位相差板40’を得て、その後、図4(B)に示すように、1/2波長層11(第1位相差発現層113)側に、第2接着層22を介して直線偏光板13を積層させて偏光板複合体10を得る。
[偏光板複合体の用途]
円偏光板である偏光板複合体は、画像表示パネルの視認側に配置されて反射防止性能を付与する光学積層体として、さまざまな画像表示装置に用いることができる。画像表示装置とは、画像表示パネルを有する装置であり、発光源として発光素子または発光装置を含む。画像表示装置としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、タッチパネル表示装置、電子放出表示装置(例えば電場放出表示装置(FED)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えばグレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置)および圧電セラミックディスプレイなどが挙げられる。液晶表示装置は、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置および投写型液晶表示装置などのいずれをも含む。これらの画像表示装置は、2次元画像を表示する画像表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体画像表示装置であってもよい。特に円偏光板である光学積層体は、屈曲部を有する画像表示パネルを備え得る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置に有効に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下、使用量、含有量を表す部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
[活性エネルギー線硬化型接着剤の調整]
以下に示す各成分を、表1に示す配合割合(単位は質量部)で混合した後、脱泡して、接着剤A〜Fを調整した。なお、カチオン重合開始剤(B)は、50質量%プロピレンカーボネート溶液として配合し、表1はその固形分量で示した。
(エポキシ化合物)
A−1:3',4'−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレート(商品名:CEL2021P、(株)ダイセル製)
A−2:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(商品名:EXA−830CRP、DIC(株)製)
A−3:フルオレン型エポキシ樹脂(商品名:OGSOL EG−200、大阪ガスケ
ミカル(株)製)
A−4:DCPDM型エポキシ樹脂(商品名:EP−4088S、(株)ADEKA製)
A−5:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(商品名:EX−211L、ナガセケムテックス(株)製)
A−6:ビフェニル型エポキシ樹脂(商品名:EX−142、ナガセケムテックス(株)製)
A−7:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(商品名:EX−121、ナガセケムテックス(株)製)
(開始剤)
B:カチオン重合開始剤(商品名:CPI−100P、サンアプロ(株)製、50質量%溶液)
Figure 2020126270
(屈折率測定方法)
上記で調製した接着剤を、延伸ノルボルネン系樹脂フィルム〔日本ゼオン(株)製 “
ゼオノアフィルム”〕の片面に、バーコーター〔第一理化(株)製〕を用いて塗工し、紫外線照射装置〔フュージョンUVシステムズ(株)製〕で積算光量600mJ/cm2 (UV−B)で紫外線を照射し硬化物を得た。得られた硬化物の膜厚は約30μmであった。
得られた硬化物からノルボルネン系樹脂フィルムを剥離し、硬化物層の屈折率(589nm)を25℃環境下で多波長アッベ屈折計〔(株)アタゴ製“DR−M2”〕を用いて測定した。結果を表1に示す。
[偏光板の製造]
平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の質量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬してヨウ素染色を行った(ヨウ素染色工程)。ヨウ素染色工程を経たポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の質量比が12/5/100の水溶液に、56.5℃で浸漬してホウ酸処理を行った(ホウ酸処理工程)。
ホウ酸処理工程を経たポリビニルアルコールフィルムを8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子を得た。この際、ヨウ素染色工程とホウ酸処理工程において延伸を行った。かかる延伸におけるトータル延伸倍率は5.3倍で、得られた偏光子の厚みは27μmであった。
得られた偏光子に両面に、ケン化処理されたトリアセチルセルロースフィルム(商品名:KC4UYTAC、コニカミノルタ製、厚さ40μm)を水系接着剤を介してニップロールで貼り合せた。得られた貼合物の張力を430N/mに保ちながら、60℃で2分間乾燥して、両面に保護フィルムとしてトリアセチルセルロースフィルムを有する偏光板を得た。なお、上述の水系接着剤は、水100部に、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール(クラレポバールKL318、クラレ製)3部と、水溶性ポリアミドエポキシ樹脂(スミレーズレジン650、住化ケムテックス製、固形分濃度30%の水溶液)1.5部を添加して調製した。
[1/2波長層の製造]
透明樹脂基材に配向膜塗布液を塗布し乾燥することにより、λ/2配向処理をした。次いで、配向面に、ディスコチック液晶性化合物を含む塗布液を塗布し、加熱およびUV照射をして液晶化合物の配向を固定化することにより、透明樹脂基材上に厚み2μmの位相差発現層を有する1/2波長層を作製した。得られた1/2波長層の波長589nmにおける進相軸方向の屈折率n11は1.50であり、遅相軸方向の屈折率n11は1.62であり、厚み方向の屈折率n11は1.62であった。3つの屈折率n11、n11、n11より算出した3次元平均屈折率n11x、y、zは1.58、面内の2つの屈折率n11、n11より算出した面内平均屈折率はn11x、yは1.56であった。
[1/4波長層の製造]
透明樹脂基材に配向膜塗布液を塗布し乾燥することにより、λ/4配向処理をした。次いで、配向面に、棒状で重合性のネマチック液晶モノマーを含む塗布液を塗布し、屈折率異方性を保持した状態で固化することにより、透明樹脂基材上に厚み1μmの位相差発現層を有する1/4波長層を作製した。得られた1/4波長層の波長589nmにおける進相軸方向の屈折率n12は1.49であり、遅相軸方向の屈折率n12は1.60であり、厚み方向の屈折率n12は1.49であった。3つの屈折率n12、n12、n12より算出した3次元平均屈折率n12x、y、zは、1.53であり、面内の2つの屈折率n12、n12より算出した面内平均屈折率n12x、yは、1.55であった。
<実施例1>
得られた1/4波長層の位相差発現層及び1/2波長層の位相差発現層にコロナ処理を施した。コロナ処理を施した1/4波長層の位相差発現層に、表1の接着剤Aを塗工し、コロナ処理を施した1/2波長層の位相差発現層側が対向するように1/2波長層を積層させてラミネーターで貼合し、積層体を得た。このとき1/2波長層の遅相軸と、1/4波長層の遅相軸とがなす角度が60°となるよう貼合した。
積層体の1/4波長層から、紫外線照射装置〔フュージョンUVシステムズ(株)製〕を用い、積算光量400mJ/cm2 (UV−B)で紫外線を照射し、接着剤を硬化させ、「1/4波長層」/第1接着層/「1/2波長層」の積層構造を有する複合位相差板を得た。なお、第1接着層の厚みは1.5μmであった。
得られた複合位相差板の1/2波長層の配向膜及び透明樹脂基材を剥離し、上記偏光板と1/2波長層の位相差発現層とをアクリル系粘着剤を用いて貼合した。なお、アクリル系粘着剤の膜厚(第2接着層の膜厚)は5μmであり、偏光板の透過軸と1/2波長層の進相軸とがなす角度(表1において「軸角度」とする)が15°であった。
次いで、1/4波長層側の配向膜及び透明樹脂基材を剥離し、偏光板/第2接着層/「1/2波長層」/第1接着層/「1/4波長層」の積層構造を有する偏光板複合体を得た。
<実施例2>
第1接着層を形成する接着剤として接着剤Bを用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板複合体を作製した。
<実施例3>
第1接着層を形成する接着剤として接着剤Cを用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板複合体を作製した。
<実施例4>
第1接着層を形成する接着剤として接着剤Dを用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板複合体を作製した。
<比較例1>
第1接着層を形成する接着剤として接着剤Eを用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板複合体を作製した。
<比較例2>
第1接着剤を形成する接着剤として接着剤Fを用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板複合体を作製した。
<比較例3>
偏光板の透過軸と1/2波長層の進相軸とがなす角度(表1において「軸角度」とする)が105°となるよう貼合したこと以外は実施例1と同様にして偏光板複合体を作製した。
[評価方法]
(干渉ムラ評価方法)
実施例および比較例の偏光板複合体を、アクリル系粘着剤(膜厚25μm)を介してアルミ反射板に貼りつけ、3波長形蛍光灯下で目視観察し、以下の基準に基づいて評価した。評価結果を表2に示す。
A:干渉ムラが視認されない
B:干渉ムラがわずかに視認される
C:干渉ムラが視認される
Figure 2020126270
10 偏光板複合体、11 1/2波長層、12 1/4波長層、13 直線偏光板、21 第1接着層、22 第2接着層、30 位相差板、31 基材層、32 配向層、33 位相差発現層、40 複合位相差板、111 第1基材層、112 第1配向層、113 第1位相差発現層、121 第2基材層、122 第2配向層、123 第2位相差発現層。

Claims (11)

  1. 直線偏光板と、1/2波長層と、活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化させてなる第1接着層と、1/4波長層とをこの順に備え、
    前記1/2波長層の進相軸と、前記直線偏光板の透過軸とのなす角度が10°以上20°以下であり、
    前記第1接着層の波長589nmでの屈折率と、前記1/2波長層の波長589nmでの進相軸方向の屈折率との差の絶対値が0.05未満である、偏光板複合体。
  2. 前記第1接着層は、波長589nmでの屈折率が1.55未満である、請求項1に記載の偏光板複合体。
  3. 前記1/4波長層は、波長589nmでの進相軸方向の屈折率と遅相軸方向の屈折率の平均値である面内平均屈折率が1.58未満である、請求項1又は2に記載の偏光板複合体。
  4. 前記第1接着層の波長589nmでの屈折率と、前記1/4波長層の波長589nmでの進相軸方向の屈折率と遅相軸方向の屈折率の平均値である面内平均屈折率との差の絶対値が0.05未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
  5. 円偏光板である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
  6. 前記1/2波長層は、液晶層である位相差発現層を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
  7. 前記1/4波長層は、液晶層である位相差発現層を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
  8. 前記第1接着層は、厚みが5μm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の偏光板複合体。
  9. 画像表示パネルと、前記画像表示パネルの視認側に配置された請求項1〜8のいずれか1項に記載の偏光板複合体とを含む、画像表示装置。
  10. 前記偏光板複合体は、前記直線偏光板が視認側に位置する向きで配置されている、請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 有機エレクトロルミネッセンス表示装置である、請求項9又は10に記載の画像表示装置。
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