JP2020126002A - 硫化検出センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】バルク実装方式を採用可能であると共に、裏面実装構造で実装した際に温度による抵抗値変化を改善することが可能な硫化検出センサを提供する。【解決手段】硫化検出センサ10は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面(主面)における両端部に形成された一対の電極(内部電極2と補助電極5)と、これら一対の電極に跨るように絶縁基板1の表面上に形成された硫化検出体3と、この硫化検出体3を被覆する硫化ガス非透過性の保護膜4とを備えており、絶縁基板1として気孔率が5%〜50%の多孔質セラミックスを用いている。これにより、硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板1を通過して硫化検出体3に到達するため、実装時の姿勢に関わらず高精度な硫化検出を行うことができる。【選択図】図3
Description
本発明は、腐食環境の硫化を検出するための硫化検出センサに関する。
一般的にチップ抵抗器等の電子部品の内部電極としては、比抵抗の低いAg(銀)系の電極材料が使用されているが、銀は硫化ガスに晒されると硫化銀となり、硫化銀は絶縁物であることから、電子部品が断線してしまうという不具合が発生してしまう。そこで近年では、AgにPd(パラジウム)やAu(金)を添加して硫化しにくい電極を形成したり、電極を硫化ガスが到達しにくい構造にする等の硫化対策が講じられている。
しかし、このような硫化対策を電子部品に講じたとしても、当該電子部品が硫化ガス中に長期間晒された場合や高濃度の硫化ガスに晒された場合は、断線を完全に防ぐことが難しくなるため、未然に断線を検知して予期せぬタイミングでの故障発生を防止することが必要となる。
そこで従来より、特許文献1に記載されているように、電子部品の累積的な硫化の度合いを検出して、電子部品が硫化断線する等して故障する前に危険性を検出可能とした硫化検出センサが提案されている。
特許文献1に記載された硫化検出センサは、絶縁基板の主面上にAgを主体とした硫化検出体を形成し、この硫化検出体を覆うように透明で硫化ガス透過性のある保護膜を形成すると共に、絶縁基板の両側端部に硫化検出体に接続する端面電極を形成した構成となっている。このように構成された硫化検出センサを他の電子部品と共に回路基板上に実装した後、該回路基板を硫化ガスを含む雰囲気で使用すると、時間経過に伴って他の電子部品が硫化されると共に、硫化ガスが硫化検出センサの保護膜を透過して硫化検出体に接するため、硫化ガスの濃度と経過時間に応じて硫化検出体を構成する銀の体積が減少していく。したがって、硫化検出体の抵抗値の変化や断線を検出することにより、硫化の度合いを検出するようにしている。
ところで、チップ部品の実装方式としては、チップ部品を収納したテープをリール状に巻いた状態から供給するテープフィーダ方式の他に、ばらばらの状態でケースに入れたチップ部品をひとつずつ供給するバルク実装方式が知られている。かかるバルク実装方式は、テープを必要としないことから環境にやさしい供給方式として注目されているだけでなく、部品の保管や輸送面を含めた実装コストの観点でも有利であるが、バルク実装方式を採用すると、チップ部品が表裏関係なく回路基板上に実装されてしまう。このため、特許文献1に記載の硫化検出センサをバルク実装する際に、硫化検出体が形成された絶縁基板の主面を上向きにした姿勢で実装される場合だけでなく、絶縁基板の主面を回路基板に向けた姿勢で実装(裏面実装構造)される場合がある。また、硫化検出体に使用される銀は温度特性(TCR)が非常に悪く、温度による抵抗値変化が大きいため、硫化検出体の抵抗値の変化に基づいて硫化の度合いを正確に検出することが困難となる。この解決方法として、裏面実装構造を採用することで、実装基板と発熱点(硫化検出体)の距離を短縮し放熱特性を向上させたり、側面や上面電極の余計な抵抗成分の影響を受けにくくすることで、温度による抵抗値変化を改善する方法が考えられる。
しかし、特許文献1に記載された硫化検出センサのようなチップ部品が、絶縁基板の主面を回路基板に向けた姿勢で実装(裏面実装構造)された場合、硫化検出センサの保護膜と回路基板との間に十分な隙間を確保することができなくなり、また、半田実装時に使用されるフラックスが保護膜と回路基板との間に入り込んだまま除去されないこともあるため、硫化ガスが保護膜を透過して硫化検出体に到達し難くなって、硫化検出の精度が低下してしまうことになる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、バルク実装方式を採用可能であると共に、裏面実装構造で実装した際に温度による抵抗値変化を改善することが可能な硫化検出センサを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の硫化検出センサは、直方体形状の絶縁基板と、前記絶縁基板の主面における両端部に形成された一対の電極と、これら一対の電極に跨るように前記絶縁基板の前記主面上に形成された硫化検出体と、この硫化検出体を被覆する硫化ガス非透過性の保護膜とを備え、前記絶縁基板が通気性を有する多孔質セラミックスであることを特徴としている。
このように構成された硫化検出センサでは、硫化検出体や保護膜が形成された絶縁基板の主面を回路基板側に向けた姿勢で実装したり、絶縁基板の主面と反対側の他面を回路基板側に向けた姿勢で実装した場合でも、いずれの場合も硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板を通過して硫化検出体に到達するため、実装時の姿勢に関わらず高精度な硫化検出を行うことができる。この場合において、多孔質セラミックスの気孔率は5%〜50%であることが好ましい。
上記構成の硫化検出センサにおいて、絶縁基板の主面に対応する裏面全体が外部に露出する露出面になっていると、裏面実装構造で実装した際に温度による抵抗値変化を改善することができると共に、硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板を通過しやすくなるため、高精度な硫化検出を行うことができる。
また、上記構成の硫化検出センサにおいて、絶縁基板の端面に半田付け用の外部電極を設けても良いが、絶縁基板の主面を除く残りの5面が全て外部に露出する露出面になっていると、裏面実装構造で実装した際に温度による抵抗値変化を改善することができると共に、硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板を通過しやすくなるため、高精度な硫化検出を行うことができる。
本発明によれば、裏面実装構造で実装されたとしても高精度な硫化検出が可能となるため、バルク実装方式を採用することができ、裏面実装構造で実装した際に温度による抵抗値変化を改善することが可能な硫化検出センサを提供することができる。
以下、発明の実施の形態について図面を参照しながら説明すると、図1は本発明の第1実施形態例に係る硫化検出センサの平面図、図2は該硫化検出センサの裏面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。
図1〜図3に示すように、第1実施形態例に係る硫化検出センサ10は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面(主面)の長手方向両端部に設けられた一対の内部電極2と、これら内部電極2間を橋絡するように絶縁基板1の表面に設けられた硫化検出体3と、内部電極2との接続部分を含めて硫化検出体3の全体を覆う保護膜4と、内部電極2の残部と保護膜4の両端部を覆う一対の補助電極5と、内部電極2に対応するように絶縁基板1の裏面の長手方向両端部に設けられ一対の裏電極6と、絶縁基板1の長手方向両端に設けられた一対の端面電極7と、補助電極5と裏電極6および端面電極7の表面に設けられた一対の外部電極8と、によって主として構成されている。
絶縁基板1は、後述する大判基板を縦横の分割溝に沿って分割して多数個取りされたものであり、この大判基板は気孔率が5%〜50%の多孔質セラミックス基板からなる。ここで、大判基板の気孔率が5%未満であると、絶縁基板1に十分な通気性を付与することができず、大判基板の気孔率が50%を越えると、脆くて十分な機械的強度を確保できなくなると共に、内部電極2や硫化検出体3の材料が大判基板に浸み込んで印刷精度が低下してしまう。このような理由から、大判基板(多孔質セラミックス基板)の気孔率は5%〜50%、より好ましくは10%〜40%のものが使用されている。
一対の内部電極2は銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものであり、一対の裏電極6も銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものである。また、補助電極5は樹脂銀からなり、エポキシ樹脂やフェノール樹脂と銀粉末を均一に混練した樹脂銀ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものである。なお、内部電極2と補助電極5は2層構造の表電極を構成しているが、補助電極5を省略し、内部電極2のみで構成される単層構造の表電極としても良い。
硫化検出体3は銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものであり、硫化検出体3の両端部は一対の内部電極2に接続している。なお、硫化検出体3は内部電極2と同時に形成しても良い。
保護膜4は硫化ガス非透過性の材料からなり、エポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものや、ガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させて機械的強度や放熱性を向上させたものである。この保護膜4は硫化検出体3の全体を覆うように形成されているため、硫化ガスが保護膜4を通過して硫化検出体3に到達しないようになっている。
一対の補助電極5は、一対の内部電極2と重なり、保護膜4の端部を覆う位置まで形成されており、保護膜4の表面高さに対して補助電極5が上方に突出するように形成されている。
一対の端面電極7は、絶縁基板1の端面にNi/Crをスパッタリングしたり、Ag系ペーストを塗布して加熱硬化させたものであり、これら端面電極7は、絶縁基板1の表裏両面で対応する表電極(内部電極2と補助電極5)と裏電極6間を導通するように形成されている。
一対の外部電極8はバリヤー層と外部接続層の2層構造からなり、そのうちバリヤー層は電解メッキによって形成されたNiメッキ層であり、外部接続層は電解メッキによって形成されたSnメッキ層である。これら外部電極8により、補助電極5と裏電極6および端面電極7の表面がそれぞれ被覆されている。
次に、この硫化検出センサ10の製造工程について、図4と図5を用いて説明する。なお、図4(a)〜(f)はこの製造工程で用いられる大判基板を表面的に見た平面図、図5(a)〜(f)は図4(a)〜(f)の長手方向中央部に沿った1チップ相当分の断面図をそれぞれ示している。
まず、絶縁基板1が多数個取りされる大判基板10Aを準備する。この大判基板10Aは通気性を有する多孔質セラミックスからなり、その気孔率が5%〜50%の範囲のものを準備する。また、大判基板10Aには予め1次分割溝と2次分割溝が格子状に設けられており、両分割溝によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となる。図4には1個分のチップ領域に相当する大判基板10Aが代表して示されているが、実際は多数個分のチップ領域に相当する大判基板に対して以下に説明する各工程が一括して行われる。
すなわち、図4(a)と図5(a)に示すように、この大判基板10Aの表面にAg系ペースト(Ag−Pd20%)をスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、所定間隔を存して対向する一対の内部電極2を形成する。また、これと同時あるいは前後して、大判基板10Aの裏面にAg系ペースト(Ag−Pd20%)をスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、内部電極2に対応する一対の裏電極6を形成する。
次に、図4(b)と図5(b)に示すように、大判基板10Aの表面にAgを主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、一対の内部電極2に接続する硫化検出体3を形成する。
次に、硫化検出体3を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷した後、このガラスペーストを乾燥・焼成してアンダーコート層を形成し、さらに、アンダーコート層の上からエポキシ樹脂ペーストをスクリーン印刷し、これを加熱硬化してオーバーコート層を形成することにより、図4(c)と図5(c)に示すように、硫化検出体3の全体を覆う2層構造の保護膜4を形成する。その際、一対の内部電極2における硫化検出体3との接続部分も保護膜4によって覆われる。なお、アンダーコート層を形成するガラスとオーバーコート層を形成するエポキシ樹脂は、いずれも硫化ガスの透過を遮断する硫化ガス非透過性の材料であり、いずれか一方のみで形成した単層構造の保護膜4としても良い。
次に、エポキシ樹脂やフェノール樹脂と銀粉末を均一に混練した樹脂銀ペーストをスクリーン印刷し、これを加熱硬化することにより、図4(d)と図5(d)に示すように、一対の内部電極2に重なる補助電極5を形成する。これら補助電極5は保護膜4の端部を覆う位置まで形成されており、保護膜4の表面高さに対して補助電極5が上方に突出した状態となる。
次に、大判基板10Aを一次分割溝に沿って短冊状基板10Bに1次分割した後、短冊状基板10Bの分割面にNi/Crをスパッタリングすることにより、図4(e)と図5(e)に示すように、表電極(内部電極2と補助電極5)と裏電極6間を接続する一対の端面電極7を形成する。なお、短冊状基板10Bの分割面にNi/Crをスパッタリングする代わりに、Ag系ペーストを塗布して加熱硬化させることにより端面電極7を形成するようにしても良い。
次に、短冊状基板10Bを二次分割溝に沿って複数のチップ状基板10Cに2次分割し、これらチップ状基板10Cに対して電解メッキを施してNi−Snメッキ層を形成することにより、図4(f)と図5(f)に示すように、補助電極5と裏電極6および端面電極7の表面に外部電極8が形成され、図1〜図3に示す硫化検出センサ10が完成する。
このように構成された硫化検出センサ10は、他の電子部品と共に回路基板11上に実装された後、該回路基板11を硫化ガスを含む雰囲気に晒すことで使用される。その際、硫化検出センサ10をバルク実装方式によって実装すると、図6(a)に示すように、硫化検出体3や保護膜4が形成された絶縁基板1の表面(主面)を上向きにした姿勢で実装される場合だけでなく、図6(b)に示すように、絶縁基板1の表面(主面)を下向きにした姿勢で実装される場合があるが、いずれの場合も、多孔質セラミックスからなる絶縁基板1の露出面が硫化ガスに晒されることにより、硫化ガスが絶縁基板1の内部を通過して硫化検出体3の背面に到達する。したがって、経年的に累積硫化量が増えていくと、硫化検出体3が保護膜4の内部で断線し、この時点で一対の内部電極2間の導通が遮断されてオープン状態となることで硫化を検出することができる。なお、図6において、符号12は回路基板11の表面に設けられた配線パターン、符号13は硫化検出センサ10の外部電極8と配線パターン12間に設けられる半田をそれぞれ示している。
以上説明したように、第1実施形態例に係る硫化検出センサ10では、絶縁基板1として気孔率が5%〜50%の多孔質セラミックスを用いており、硫化検出体3や保護膜4が形成された絶縁基板1の主面を回路基板11側に向けた姿勢で実装した場合や、絶縁基板1の主面と反対側の他面を回路基板11側に向けた姿勢で実装した場合でも、いずれの場合も硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板1を通過して硫化検出体3に到達するため、実装時の姿勢に関わらず高精度な硫化検出を行うことができる。
図7は本発明の第2実施形態例に係る硫化検出センサ20の平面図、図8は図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
図7と図8に示すように、第2実施形態例に係る硫化検出センサ20は、直方体形状の絶縁基板21と、絶縁基板21の表面(主面)上に設けられた硫化検出体23と、硫化検出体23の中央部を覆うように設けられた保護膜24と、硫化検出体23の長手方向両端部を覆うように設けられた一対の表電極25と、絶縁基板21の長手方向両端に設けられた一対の端面電極27と、表電極25と端面電極27の表面に設けられた一対の外部電極28とによって構成されている。
絶縁基板21は通気性を有する多孔質セラミックスからなり、多孔質セラミックスの気孔率は5%〜50%の範囲に設定されている。この絶縁基板21の裏面は全て外部に露出する露出面となっており、これら露出面に裏電極は設けられていない。
硫化検出体23は銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものであり、第2実施形態例と同様に、別途内部電極を設けても良い。
保護膜24は硫化ガス非透過性の材料からなり、エポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものや、ガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させて機械的強度や放熱性を向上させたものである。
一対の表電極25は、硫化検出体23の端部と重なり、さらに保護膜24の端部を覆う位置まで形成されており、保護膜24の表面高さに対して表電極25が上方に突出するように形成されている。
一対の端面電極27は、絶縁基板1の端面にNi/Crをスパッタリングしたり、Ag系ペーストを塗布して加熱硬化させたものであり、これら端面電極27は、絶縁基板21の表電極25と導通するように形成されている。
一対の外部電極28はバリヤー層と外部接続層の2層構造からなり、そのうちバリヤー層は電解メッキによって形成されたNiメッキ層であり、外部接続層は電解メッキによって形成されたSnメッキ層である。これら外部電極28により、表電極と端面電極27の表面がそれぞれ被覆されている。
図9は、第2実施形態例に係る硫化検出センサ20の実装構造を示す断面図である。図9に示すように、硫化検出センサ20を回路基板11に実装する場合は、硫化検出体23や保護膜24が形成された絶縁基板21の表面(主面)を下向きにして回路基板11に搭載し、この状態で回路基板11の配線パターン12と硫化検出センサ20の外部電極28とが半田13を用い導通される。このように絶縁基板21の裏面全体が外部に露出する露出面になっていると、硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板を通過しやすくなるため、高精度な硫化検出を行うことができる。
図10は本発明の第3実施形態例に係る硫化検出センサ30の平面図、図11は図10のXI−XI線に沿う断面図である。
図10と図11に示すように、第3実施形態例に係る硫化検出センサ30は、直方体形状の絶縁基板31と、絶縁基板31の表面(主面)上に設けられた硫化検出体32と、硫化検出体32の長手方向両端部を覆うように設けられた一対の外部電極33と、一対の外部電極33で挟まれた硫化検出体32の中央部を覆うように設けられた保護膜34とによって構成されている。
絶縁基板31は通気性を有する多孔質セラミックスからなり、多孔質セラミックスの気孔率は5%〜50%の範囲に設定されている。この絶縁基板31の表面(主面)を除く残りの5面は全て外部に露出する露出面となっており、これら露出面に裏電極や端面電極は設けられていない。
硫化検出体32は銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものであり、この硫化検出体32は絶縁基板31の外形よりも幾分小さめの長方形状に形成されている。
一対の外部電極33はバリヤー層と外部接続層の2層構造からなり、そのうちバリヤー層は電解メッキによって形成されたNiメッキ層であり、外部接続層は電解メッキによって形成されたAuメッキ層である。
保護膜34は硫化ガス非透過性の材料からなり、エポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものや、ガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。なお、外部電極33と保護膜34とを両者の境界部で重ね合わせても良く、その場合、外部電極33の表面が保護膜34よりも上方へ突出するように、一対の外部電極33の下層に図示せぬ補助電極を形成すれば良い。
図12は、第3実施形態例に係る硫化検出センサ30の実装構造を示す断面図である。図12に示すように、硫化検出センサ30を回路基板11に実装する場合は、硫化検出体32や保護膜34が形成された絶縁基板31の表面(主面)を下向きにして回路基板11に搭載し、この状態で回路基板11の配線パターン12と硫化検出センサ30の外部電極33とが導電性接着剤14を用い導通される。このように絶縁基板31の主面を除く残り5つの面が全て露出面になっていると、硫化ガスが多孔質セラミックスからなる絶縁基板31を通過しやすくなるため、より高精度な硫化検出を行うことができる。
10,20,30 硫化検出センサ
1,21,31 絶縁基板
2 内部電極(電極)
3,23,32 硫化検出体
4,24,34 保護膜
5 補助電極(電極)
6 裏電極
7,27 端面電極
8,28 外部電極
11 回路基板
12 配線パターン
13 半田
14 導電性接着剤
23 外部電極(電極)
25 表電極(電極)
33 外部電極(電極)
1,21,31 絶縁基板
2 内部電極(電極)
3,23,32 硫化検出体
4,24,34 保護膜
5 補助電極(電極)
6 裏電極
7,27 端面電極
8,28 外部電極
11 回路基板
12 配線パターン
13 半田
14 導電性接着剤
23 外部電極(電極)
25 表電極(電極)
33 外部電極(電極)
Claims (4)
- 直方体形状の絶縁基板と、前記絶縁基板の主面における両端部に形成された一対の電極と、これら一対の電極に跨るように前記絶縁基板の前記主面上に形成された硫化検出体と、この硫化検出体を被覆する硫化ガス非透過性の保護膜とを備え、
前記絶縁基板が通気性を有する多孔質セラミックスであることを特徴とする硫化検出センサ。 - 請求項1に記載の硫化検出センサにおいて、
前記多孔質セラミックスの気孔率が5%〜50%であることを特徴とする硫化検出センサ。 - 請求項1に記載の硫化検出センサにおいて、
前記絶縁基板の前記主面に対応する裏面全体が外部に露出する露出面になっていることを特徴とする硫化検出センサ。 - 請求項1に記載の硫化検出センサにおいて、
前記絶縁基板の前記主面を除く残りの5面が全て外部に露出する露出面になっていることを特徴とする硫化検出センサ。
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