JP2015070166A - チップ抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】両面の抵抗体の損傷を簡単かつ確実に回避することができるチップ抵抗器とその製造方法を提供する。【解決手段】チップ抵抗器1は、抵抗体と電極の接続構造が絶縁基板2の表裏両面で相違しており、絶縁基板2の一面側では表面電極3の端部を覆うように表面抵抗体5が接続されているが、絶縁基板2の他面側では裏面抵抗体6の端部を覆うように裏面電極4が接続されている。これにより、絶縁基板2の一面に表面抵抗体5を形成しないで表面電極3だけを形成した後、絶縁基板2の他面に裏面抵抗体6とその端部を覆うように裏面電極4を形成し、しかる後に絶縁基板2の一面に表面電極3の端部を覆うように表面抵抗体5を形成するようにすれば、裏面抵抗体6の端部に重なる裏面電極4の厚みによって、下向きにした裏面抵抗体6とコンベアベルト19との接触を回避することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁基板の表裏両面に抵抗体が設けられたチップ抵抗器と、そのようなチップ抵抗器の製造方法に関するものである。
チップ抵抗器の小型化が促進されていくと、それに伴って抵抗体や電極を形成できるスペースが制限されるため、絶縁基板の表裏両面に抵抗体を形成して並列回路とすることにより、抵抗値精度や負荷特性の悪化を解消するようにした両面型のチップ抵抗器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図4は従来より知られている両面型チップ抵抗器の断面図であり、同図に示すように、このチップ抵抗器20は、直方体形状の絶縁基板21と、絶縁基板21の表面の長手方向両端部に設けられた一対の表面電極22と、これら一対の表面電極22に接続するように絶縁基板21の表面に設けられた第1抵抗体23と、この第1抵抗体23を覆うように設けられた第1保護膜24と、絶縁基板21の裏面の長手方向両端部に設けられた一対の裏面電極25と、これら一対の裏面電極25に接続するように絶縁基板21の裏面に設けられた第2抵抗体26と、この第2抵抗体26を覆うように設けられた第2保護膜27と、表面電極22と裏面電極25を橋絡している一対の端面電極28と、表面電極22と端面電極28および裏面電極25を覆う断面コ字状の外部電極29とによって主に構成されている。
絶縁基板21はセラミック等からなり、この絶縁基板21は大判基板を縦横に延びる分割線に沿って分割して多数個取りされたものである。表面電極22は導電性ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、同じく裏面電極25も導電性ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。第1抵抗体23は抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、第1抵抗体23の両端部は表面電極22の端部を覆うように重ね合わされている。第2抵抗体26も抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、第2抵抗体26の両端部は裏面電極25の端部を覆うように重ね合わされている。図示省略されているが、これら第1抵抗体23と第2抵抗体26には抵抗値を調整するためにトリミング溝が形成されている。第1保護膜24はアンダーコート層とオーバーコート層の2層構造からなり、同じく第2保護膜27もアンダーコート層とオーバーコート層の2層構造からなるものである。アンダーコート層はガラスペーストを印刷して焼成させたものであり、このアンダーコート層はトリミング溝を形成する前の第1抵抗体23や第2抵抗体26に形成されている。オーバーコート層はエポキシ系樹脂ペーストを印刷して加熱硬化させたものであり、このオーバーコート層は第1抵抗体23や第2抵抗体26にトリミング溝を形成した後に形成されている。また、端面電極28は絶縁基板21の端面に導電性ペーストの塗布やスパッタにより形成されたものであり、外部電極29はニッケルとはんだ等からなる2層構造のめっき層である。
このように構成されたチップ抵抗器20を製造する場合、表面電極22と裏面電極25や両抵抗体23,26等を乾燥・焼成させる熱処理が必要であり、通常、かかる熱処理には量産性を考慮して連続炉が使用されている。この連続炉は、無端状のコンベアベルトの上に被処理物を搭載し、それが炉の中を通過しながら加熱されるというものであり、バッチ炉に比べて炉内温度の制御が簡単で多量生産に適している。
この種の連続炉には被処理物の形態などに応じて様々な工夫がなされており、その一例として、コンベアベルトに所定間隔を存して対向する一対の凸部を設け、これら凸部に被処理物を載置した状態で焼成するようにした連続炉が従来より提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような連続炉を用いて被処理物の熱処理を行うと、凸部によって被処理物をコンベアベルトの表面から浮かせた姿勢に保持できるため、被処理物のコンベアベルトに対向する面の損傷を回避することができる。
特開2007−235110号公報 特開平5−170321号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来のチップ抵抗器では、絶縁基板21の表面側に形成された表面電極22と第1抵抗体23の接続構造と、絶縁基板21の裏面側に形成された裏面電極25と第2抵抗体26の接続構造が同様な構成になっているため、焼成時に第1抵抗体23と第2抵抗体26のいずれか一方がコンベアベルトに接触して損傷を受けやすいという問題がある。例えば、先に第1抵抗体23を形成してから第2抵抗体26を焼成する場合は、第1抵抗体23を下に向けてコンベアベルトに載置した状態で上を向いた第2抵抗体26を焼成するため、第1抵抗体23がコンベアベルトの表面に接触して損傷する虞がある。その反対に先に第2抵抗体26を形成してから第1抵抗体23を焼成する場合は、第2抵抗体26を下に向けてコンベアベルトに載置した状態で上を向いた第1抵抗体23を焼成するため、第2抵抗体26がコンベアベルトの表面に接触して損傷する虞があり、いずれの場合も先に形成した抵抗体がコンベアベルトに接触してしまう虞がある。
そこで、特許文献2に記載されたような凸部を有するコンベアベルトを使用し、この凸部に被処理物(絶縁基板)を搭載して下向きの抵抗体をコンベアベルトの表面から浮かせることにより、先に形成した抵抗体の損傷を回避することが考えられる。しかしながら、凸部に対する絶縁基板の位置精度は非常にシビアであり、僅かな位置ずれによって下向きの抵抗体を傷付けてしまうため、抵抗体の損傷を確実に回避することは困難であった。また、このような凸部をコンベアベルトに設けた場合、絶縁基板を搭載可能なスペースが狭くなって生産効率が低下したり、コンベアベルトのメンテナンス性を悪化させる等の問題が発生する。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、両面の抵抗体の損傷を簡単かつ確実に回避することができるチップ抵抗器を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、そのようなチップ抵抗器の製造方法を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明のチップ抵抗器は、絶縁基板の一面の長手方向両端部に設けられた一対の第1電極と、これら一対の第1電極に接続するように前記絶縁基板の一面の長手方向中央部に設けられた第1抵抗体と、前記絶縁基板の他面の長手方向両端部に設けられた一対の第2電極と、これら一対の第2電極に接続するように前記絶縁基板の他面の長手方向中央部に設けられた第2抵抗体と、前記絶縁基板の両端面に設けられて前記第1電極と前記第2電極とを橋絡している一対の外部電極とを備え、前記第1電極がその端部を内側にした状態で前記第1抵抗体に接続されていると共に、前記第2電極がその端部を外側にした状態で前記第2抵抗体に接続されているという構成にした。
このように構成されたチップ抵抗器では、抵抗体と電極の接続構造が絶縁基板の表裏両面側で相違しており、いずれか一面側では第1電極の端部を覆うように第1抵抗体が接続されているが、他面側では第2抵抗体の端部を覆うように第2電極が接続されているため、第1抵抗体を形成する前に第2抵抗体を上向きにして乾燥・焼成した後に、絶縁基板を反転して第2抵抗体を下向きにしてコンベアベルトに載置すれば、第2抵抗体の端部に重なる第2電極の厚みによって第2抵抗体とコンベアベルトとの接触を回避することができる。したがって、コンベアベルトにわざわざ凸部等を設けなくても、第1抵抗体や第2抵抗体がコンベアベルトに接触することを回避でき、第1および第2抵抗体の損傷を確実に回避することができる。また、絶縁基板の一面側において、第1電極の端部を覆うように第1抵抗体が接続されているため、第1抵抗体の膜厚を厚く形成して負荷特性を向上させることができる。
また、上記第2の目的を達成するために、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板の一面の長手方向両端部に一対の第1電極を印刷により形成し、これら第1電極を上向きにしたまま乾燥する第1電極形成工程と、前記第1電極形成工程後に前記絶縁基板の他面の長手方向中央部に第2抵抗体を印刷により形成し、この第2抵抗体を上向きにしたまま乾燥・焼成する第2抵抗体形成工程と、前記第2抵抗体の両端部を覆うように前記絶縁基板の他面の長手方向両端部に一対の第2電極を印刷により形成し、これら第2電極を上向きにしたまま乾燥する第2電極形成工程と、前記第2電極形成工程後に一対の前記第1電極の端部を覆うように前記絶縁基板の一面の長手方向中央部に第1抵抗体を印刷により形成し、この第1抵抗体を上向きにしたまま乾燥・焼成する第1抵抗体形成工程と、を含むことを特徴としている。
このような工程を経て製造されたチップ抵抗器では、絶縁基板の一面に第1抵抗体を形成しないで第1電極だけを形成した後、絶縁基板の他面に第2抵抗体とその端部を覆うように第2電極とを形成し、しかる後に絶縁基板の一面に第1電極の端部を覆うように第1抵抗体を形成するようにしたので、第1抵抗体の乾燥・焼成工程で第2抵抗体を下向きにしてコンベアベルトに載置した際に、第2抵抗体の端部に重なる第2電極の厚みによって第2抵抗体とコンベアベルトとの接触を回避することが可能となり、コンベアベルトにわざわざ凸部等を設けなくても第1抵抗体と第2抵抗体の損傷を確実に回避することができる。
本発明のチップ抵抗器は、抵抗体と電極の接続構造が絶縁基板の表裏両面側で相違しており、いずれか一面側では第1電極の端部を覆うように第1抵抗体が接続されているが、他面側では第2抵抗体の端部を覆うように第2電極が接続されているため、第1抵抗体を形成する前に第2抵抗体を上向きにして乾燥・焼成した後に、絶縁基板を反転して第2抵抗体を下向きにしてコンベアベルトに載置すれば、第2抵抗体の端部に重なる第2電極の厚みによって第2抵抗体とコンベアベルトとの接触を回避することが可能となり、コンベアベルトにわざわざ凸部等を設けなくても第1抵抗体と第2抵抗体の損傷を確実に回避することができる。また、絶縁基板の一面側において、第1電極の端部を覆うように第1抵抗体が接続されているため、第1抵抗体の膜厚を厚く形成して負荷特性を向上させることができる。
また、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板の一面に第1抵抗体を形成しないで第1電極だけを形成した後、絶縁基板の他面に第2抵抗体とその端部を覆うように第2電極とを形成し、しかる後に絶縁基板の一面に第1電極の端部を覆うように第1抵抗体を形成するようにしたので、第1抵抗体の乾燥・焼成工程で第2抵抗体を下向きにしてコンベアベルトに載置した際に、第2抵抗体の端部に重なる第2電極の厚みによって第2抵抗体とコンベアベルトとの接触を回避することが可能となり、コンベアベルトにわざわざ凸部等を設けなくても第1抵抗体と第2抵抗体の損傷を確実に回避することができる。
本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 従来例に係るチップ抵抗器の断面図である。
以下、発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器1は、直方体形状の絶縁基板2と、絶縁基板2の表面(図1では上面)の長手方向両端部に設けられた一対の表面電極3と、絶縁基板2の裏面(図1では下面)の長手方向両端部に設けられた一対の裏面電極4と、一対の表面電極3に両端部を重ね合わせて絶縁基板2の表面に設けられた表面抵抗体5と、一対の裏面電極4に両端部を重ね合わせて絶縁基板2の裏面に設けられた裏面抵抗体6と、表面抵抗体5を被覆する2層構造の表面保護層7と、裏面抵抗体6を被覆する2層構造の裏面保護層8と、表面電極3と裏面電極4を橋絡している一対の端面電極9と、表面電極3と端面電極9および裏面電極4を覆う断面コ字状の外部電極10とによって主に構成されている。
絶縁基板2はセラミック等からなり、この絶縁基板2は後述する大判基板を縦横の分割溝に沿って分割して多数個取りされたものである。第1電極である表面電極3はAg−Pd等のAgを主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、第2電極である裏面電極4もAg−Pd等のAgを主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。第1抵抗体である表面抵抗体5は酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、この表面抵抗体5には抵抗値を調整するためにトリミング溝11が形成されている。第2抵抗体である裏面抵抗体6も酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、この裏面抵抗体6にも抵抗値を調整するためにトリミング溝12が形成されている。ただし、抵抗体と電極の接続構造が絶縁基板2の表裏両面側で相違しており、表面電極3は表面抵抗体5の端部に潜り込むように接続されているが、裏面電極4は裏面抵抗体6の端部に覆い被さるように接続されている。
表面保護層7はアンダーコート層13とオーバーコート層14の2層構造からなり、裏面保護層8もアンダーコート層15とオーバーコート層16の2層構造からなる。アンダーコート層13,15はガラスペーストをスクリーン印刷して焼成させたものであり、これらアンダーコート層13,15はトリミング溝11,12を形成する前に対応する表面抵抗体5や裏面抵抗体6を覆うように形成されている。オーバーコート層14,16はエポキシ系の樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものであり、これらオーバーコート層14,16は表面抵抗体5や裏面抵抗体6にトリミング溝11,12を形成した後に形成されている。
端面電極9は絶縁基板2の端面にスパッタリングにより形成されたものであり、この端面電極9は絶縁基板2に対する密着性が良いニクロム(Ni/Cr)からなる。外部電極10はバリア層17と半田メッキ層18の2層構造からなり、内層のバリア層17はニッケル(Ni)メッキによって形成され、外層の半田層18は錫(Sn)−鉛(Pb)や鉛フリーのSn等からなる。
次に、このように構成されたチップ抵抗器1の製造工程について、図2を参照しながら説明する。
まず、絶縁基板2が多数個取りされる大判基板2Aを準備する。この大判基板2Aには予め1次分割溝と2次分割溝(いずれも図示省略)が格子状に設けられており、両分割溝によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となる。図2には1個分のチップ領域に相当する大判基板2Aが代表して示されているが、実際は多数個分のチップ領域に相当する大判基板2Aに対して以下に説明する各工程が一括して行われる。
すなわち、図2(a)に示すように、この大判基板2Aの一面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷した後、図2(b)に示すように、大判基板2Aをコンベアベルト19上に搭載したまま図示せぬ炉の中を通過させることにより、印刷形成した未焼成の表面電極3を200℃程度の温度で乾燥する(第1電極形成工程)。
次に、大判基板2Aの他面に抵抗体ペーストをスクリーン印刷した後、図2(c)に示すように、表面電極3が下を向くように大判基板2Aをコンベアベルト19上に搭載した状態で炉中を通過させることにより、印刷した未焼成の裏面抵抗体6を850℃程度の焼成温度で乾燥・焼成し(第2抵抗体形成工程)、その際に乾燥後の表面電極3も同時に焼成する。
次に、裏面抵抗体6の両端部を覆うように大判基板2Aの他面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷した後、図2(d)に示すように、大判基板2Aをコンベアベルト19上に搭載して印刷した未焼成の裏面電極4を200℃程度の温度で乾燥する(第2電極形成工程)。その際、裏面抵抗体6を上に向けたまま裏面電極4の乾燥が行われるため、焼成後の裏面抵抗体6がコンベアベルト19の表面に接触することはない。
次に、反転した大判基板2Aの一面に表面電極3の端部を覆うように抵抗体ペーストをスクリーン印刷した後、図2(e)に示すように、裏面電極4が下を向くように大判基板2Aをコンベアベルト19上に搭載した状態で炉中を通過させることにより、印刷した未焼成の表面抵抗体5を850℃程度の焼成温度で乾燥・焼成し(第1抵抗体形成工程)、その際に乾燥後の裏面電極4も同時に焼成する。この場合、裏面抵抗体6の端部に重なる裏面電極4の厚みによって、下向きにした裏面抵抗体6とコンベアベルト19との間に所定の間隙が確保されるため、焼成後の裏面抵抗体6がコンベアベルト19の表面に接触して損傷する虞はなく、上を向いたまま焼成される表面抵抗体5についてもコンベアベルト19の表面に接触することはない。
しかる後、表面抵抗体5と裏面抵抗体6を覆う領域にそれぞれガラスペーストをスクリーン印刷した後、これらガラスペーストを600℃程度の高温で乾燥・焼成することにより、表面抵抗体5を覆うアンダーコート層13と裏面抵抗体6を覆うアンダーコート層15をそれぞれ形成する。次に、これらアンダーコート層13,15の上からレーザを照射してトリミング溝11,12を形成することにより、表面抵抗体5と裏面抵抗体6を所望の抵抗値に調整する。
次に、アンダーコート層13,15を覆うようにエポキシ系の樹脂ペーストをスクリーン印刷した後、これら樹脂ペーストを230℃程度で加熱硬化して焼付けることによってオーバーコート層14,16を形成する。これらオーバーコート層14,16は表面抵抗体5と裏面抵抗体6を外部環境から保護するためのものであり、このようにしてアンダーコート層13,15とオーバーコート層14,16を形成することによって、表面抵抗体5を被覆する2層構造の表面保護層7と裏面抵抗体6を被覆する2層構造の裏面保護層8とが得られる。
ここまでの各工程は多数個取り用の大判基板2Aに対する一括処理であるが、次なる工程では、大判基板2Aを1次分割溝に沿って短冊状に分割するという1次ブレーク加工を行うことより、複数個分のチップ領域が設けられた図示せぬ短冊状基板を得る。
そして、次なる工程で、短冊状基板の分割面にCr/Niをスパッタリングすることにより、裏面電極4と表面電極3とを橋絡する端面電極9を形成した後、短冊状基板を2次分割溝に沿って分割するという2次ブレーク加工を行うことにより、チップ抵抗器1と同等の大きさの個片(チップ単体)を得る。
次に、こうして個片化された各チップ単体の絶縁基板2に電解メッキを施すことにより、絶縁基板2の長手方向両端部にニッケルメッキからなるバリア層17を形成した後、このバリヤー層17を被覆するように半田メッキ層18を電解メッキで形成することにより、図1に示すように、2層構造の端面電極9(バリヤー層17と半田メッキ層18)を有するチップ抵抗器1が完成する。
以上説明したように、本実施形態例に係るチップ抵抗器1は、抵抗体と電極の接続構造が絶縁基板2の表裏両面で相違しており、いずれか一面側では表面電極3(第1電極)の端部を覆うように表面抵抗体5(第1抵抗体)が接続されているが、他面側では裏面抵抗体6(第2抵抗体)の端部を覆うように裏面電極4(第2電極)が接続されているため、絶縁基板2の一面に表面抵抗体5を形成しないで表面電極3だけを形成した後、絶縁基板2の他面に裏面抵抗体6とその端部を覆うように裏面電極4を形成し、しかる後に絶縁基板2の一面に表面電極3の端部を覆うように表面抵抗体5を形成するようにすれば、裏面抵抗体6の端部に重なる裏面電極4の厚みによって、下向きにした裏面抵抗体6とコンベアベルト19との間に所定の間隙を確保することができる。したがって、表面抵抗体5の乾燥・焼成工程で裏面抵抗体6を下向きにしてコンベアベルト19に載置した際に、裏面抵抗体6がコンベアベルト19の表面に接触して損傷することを防止できると共に、上を向いたまま焼成される表面抵抗体5についてもコンベアベルト19の表面に接触することがなくなり、コンベアベルト19にわざわざ凸部等を設けなくても表面抵抗体5と裏面抵抗体6の損傷を確実に回避することができる。
なお、上記した第1実施形態例では、表面抵抗体5と裏面電極4を同時に焼成するようにしたが、表面抵抗体5の形成前(抵抗体ペーストをスクリーン印刷する前)に乾燥後の裏面電極4を焼成するようにしても良く、その場合、一対の裏面電極4間に跨がる裏面抵抗体6の抵抗値を測定しておくことにより、この抵抗値を参考にして表面抵抗体5用の抵抗体ペーストを選定することができるため、後から形成される表面抵抗体5の抵抗値の調整を効率良く行うことができる。
また、上記した第1実施形態例では、表面抵抗体5と裏面抵抗体6の両方にトリミング溝11,12を形成してチップ抵抗器1の抵抗値を調整するようにしているが、図3に示す第2実施形態例のように、表面抵抗体5だけにトリミング溝11を形成して裏面抵抗体6のトリミング溝を省略することも可能である。
この第2実施形態例に係るチップ抵抗器1を製造する場合、図2(e)に示す第1抵抗体形成工程までは第1実施形態例と同じであるが、次なる工程では、表面抵抗体5を覆うアンダーコート層13だけを形成した後、このアンダーコート層13と表面抵抗体5にレーザを照射してトリミング溝11を形成する。その際、前もって裏面抵抗体6の抵抗値を測定しておき、その測定結果に応じて表面抵抗体5にトリミング溝11を形成することにより、チップ抵抗器1全体に要求される抵抗値を所望値に調整する。しかる後、アンダーコート層13を覆うようにオーバーコート層14を形成すると共に、裏面抵抗体6を外部環境から保護するために裏面保護層8(オーバーコート層16)を形成する。なお、それ以降の工程は第1実施形態例と同じであり、最終的に図3に示すようなチップ抵抗器1が得られる。
また、上記の各実施形態例では、絶縁基板2の一面側で表面電極3(第1電極)がその端部を内側にした状態で表面抵抗体5(第1抵抗体)に接続され、絶縁基板2の他面側で裏面電極4(第2電極)がその端部を外側にした状態で裏面抵抗体6(第2抵抗体)に接続されている場合について説明したが、抵抗体と電極の接続構造の関係は絶縁基板2の表裏両面で逆になっていても良い。すなわち、表面電極の端部を外側にした状態で表面抵抗体に接続すると共に、裏面電極の端部を内側にした状態で裏面抵抗体に接続することも可能であり、この場合は、第2抵抗体となる表面抵抗体を第1抵抗体となる裏面抵抗体よりも先に形成し、裏面抵抗体の焼成時に表面抵抗体を下向きにしてコンベアベルトに載置すれば、表面抵抗体の端部に重なる表面電極(第2電極)の厚みによって表面抵抗体とコンベアベルトとの接触を回避することができる。
1 チップ抵抗器
2 絶縁基板
2A 大判基板
3 表面電極(第1電極)
4 裏面電極(第2電極)
5 表面抵抗体(第1抵抗体)
6 裏面抵抗体(第2抵抗体)
7 表面保護層
8 裏面保護層
9 端面電極
10 外部電極
11,12 トリミング溝
13,15 アンダーコート層
14,16 オーバーコート層
17 バリア層
18 半田メッキ
19 コンベアベルト

Claims (2)

  1. 絶縁基板の一面の長手方向両端部に設けられた一対の第1電極と、これら一対の第1電極に接続するように前記絶縁基板の一面の長手方向中央部に設けられた第1抵抗体と、前記絶縁基板の他面の長手方向両端部に設けられた一対の第2電極と、これら一対の第2電極に接続するように前記絶縁基板の他面の長手方向中央部に設けられた第2抵抗体と、前記絶縁基板の両端面に設けられて前記第1電極と前記第2電極とを橋絡している一対の外部電極とを備え、
    前記第1電極がその端部を内側にした状態で前記第1抵抗体に接続されていると共に、前記第2電極がその端部を外側にした状態で前記第2抵抗体に接続されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  2. 絶縁基板の一面の長手方向両端部に一対の第1電極を印刷により形成し、これら第1電極を上向きにしたまま乾燥する第1電極形成工程と、
    前記第1電極形成工程後に前記絶縁基板の他面の長手方向中央部に第2抵抗体を印刷により形成し、この第2抵抗体を上向きにしたまま乾燥・焼成する第2抵抗体形成工程と、
    前記第2抵抗体の両端部を覆うように前記絶縁基板の他面の長手方向両端部に一対の第2電極を印刷により形成し、これら第2電極を上向きにしたまま乾燥する第2電極形成工程と、
    前記第2電極形成工程後に一対の前記第1電極の端部を覆うように前記絶縁基板の一面の長手方向中央部に第1抵抗体を印刷により形成し、この第1抵抗体を上向きにしたまま乾燥・焼成する第1抵抗体形成工程と、
    を含むことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
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